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【R-18】Mシチュスレの引用スレ
1 :
名無しさん@狐板
:2020/01/19(日) 00:15:29 ID:bMTYbG3g
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| SS・長文はコチラ! |
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当スレは某R-18スレの長文レス、SS、スレ主以外のAA・支援AAを投稿する場所です
それ以外での使用はお控えください
467 :
名無しさん@狐板
:2022/09/16(金) 23:14:30 ID:hzfLqbrH
完全に全てを隠すマントを彼女が明けるとその下にはサイズは違うがアルが着けていたのと同じ種類の黒い下着が見えた。エヴァがそれを身に着けている姿は凄まじく妖艶だ。
「あの女より私の方が似合うだろう。さてこのマントを見てみるが良い」
横島はエヴァの姿を見て、気づいた。2世紀以上前に半ば正当防衛とは言え、王国の兵士を大量に殺害した吸血鬼闇の福音のマントだ。
「お前は私が闇の福音でも嫌わないだろうが、さすがに自分の情事の最中にそれをされるのは非常識だと思うだろう。 だがアルに刻み付けられた印象を上書きするにはこれくらいしか手がないのでな」
ダメだと思いつつ体が動かせず、そして動いたとしてもエヴァの体の魅力に抗うことは不可能だという確信が彼の中にある。 ゆっくりと近づいてきた彼女は僅かな時間彼を霊力の糸で操り、
下着の上から自分の胸や尻を触らせ、アル以上い強く印象づいた瞬間に魔術で脱ぎ去ると、闇の福音のマントをはためかせながら彼に騎乗をした。凄まじい背徳感が産んだ射精を一度すると、彼女はアリスと同じく正常位へと移った。
既に動けない彼を両手両足で拘束し、ユウキに目配せするとユウキが短剣で一滴だけ血が出る様に指を切りエヴァの口元に垂らした。
ユウキは愛歌の回復魔法で傷を塞がれながら好きな男をいじめるのを楽しむ女権国家の女性が良く見せる意地の悪い目で横島を見ている。
エヴァが彼にかみついた瞬間、エヴァの視点だけではなくユウキから見た自分がいかに王国男子としてみっともないか、わかる感覚が伝わってきてそれが余計に屈辱感と背徳感を煽る。 笑いながらユウキが言う。
「忠夫―! 闇の福音相手に女性優位の性交されて、そんなになるなんて恥ずかしくないの?王国女子として凄く幻滅したよ。 みっともなーい!」
エヴァの牙がもたらす快感はアリスとは別方向に精神を大いに削った。アルがもたらした屈辱や屈服間以上のものを与えたことが伝わると、彼女はようやく離れた。
「よし、私たちの感情も伝わったか。嫌いに等なってはいない。ただあの女のせいでお前をいじめたいという欲望が抑えられなくなった。 あんな姿を見せつけられてはな」
今後もこういうことをやりたくなった時の為に、器用にアルに責任転嫁する辺り、エヴァは不義理をやらかした相手には容赦がないようだ。
ユウキが笑いながら王国の学校の制服に身を包みながら彼に近づいてきた。
「アルとエヴァさんで変えられてしまった性癖を元に戻さないと。王国男子らしく優しく僕をリードしてね」
そういいながら、彼女は騎乗し横島を大いに嫐った。王国の学校の制服が本来男性優位な王国女子としているという意識を余計に強め、彼の誇りを大いに傷つける。そしてそれが激しい快感に変わる自分が情けないと思う。
「忠夫、ちょっと早すぎるって。 もう少し我慢しなきゃ恥ずかしいぞ♪」
上着だけ脱いで胸の間に彼の分身を挟んだユウキは笑いながらえげつない言葉を言う。
「制服フェチだったくせにエヴァさんとアルにされた服装プレイの方が燃えたの。射精量があっちより少ないな。早く王国男子とは言えないクズから、元に戻さなきゃ。頑張って戻ってね♪」
何度もユウキの胸に絞りぬかれながら彼は倒れた。倒れたところでユウキは制服を着たまま彼に乗り一気に分身を飲み込むと、そのまま彼を果てさせた。
「うん、これで僕の気持ち伝わったかな」
笑顔でえげつない快感を送り込んでくる彼女に横島は答えた。
「正直、あの姿見て嫌われたと思ってたからほっとしたわ」
その言葉を聞いた瞬間、ユウキが腰を振る速度が上がり、横島が何度も射精を繰り返した。 横島の意識が落ちかけた瞬間に愛歌が彼女を引き離した。
「ユウキそこまでよ。これ以上やると彼が限界になりかねないから」
「分かったよ。愛歌。それじゃあヴィヴィオ、仕上げお願い」
ユウキが後ろに下がると体が勝手に動き、大人の姿になったヴィヴィオが玉座に腰掛けていた。彼女がから放たれる威圧感は神々を怒らせたときにも似ている。これが聖王の嫉妬かと思い震えた瞬間、彼女が彼を抱きしめて押し倒してきた。
「それじゃあ、警邏隊の方式で貴方を浄化し治療します。あの悪魔の力を取り込んだ娘、それだけならまだしも、聖王である私の者をかすめ取ろうとした女が残した彼女の快楽の魔術を完璧に消し去りましょう」
ヴィヴィオに騎乗されるのは横島にとって嫌だというより怖いと感じている。彼女が聖王であるせいか、自分が霊的に支配されているという感覚が他の女性より遥かに強いためだ。 飲み込まれた時、
アルの残した魔力を一気に消し去るような快感とそして王に支配されているような錯覚が同時に襲ってきて、彼は何度も果てた。不機嫌そうに激しい快感で横島を蹂躙しつくしていた彼女も、横島の体がアルの残した魔力が消え去ると上機嫌に笑いながら彼を絞り始める。
彼女は横島を一通り犯しぬいた後、口淫を始めた。アルと同じやり方でありながら逆の質の霊気を使われている感じが余計に上書きされている感覚を強めていく。
「ヴィヴィオ、もうかんべんして」
「これは浄化であり治療です。だからあなたが綺麗になるまではやめられません」
口淫をやめた彼女は手で彼の分身をしばらく撫でた後、再び騎乗する形で飲み込み、強すぎる快感で逆に射精できないでいる彼をしばらく楽しみながら、
不意に最大の技を繰り出すように筋肉を躍動させると一気に彼を搾り取った。全身の力を霊力や力を秘所に集めたような搾り取り方が一気に彼の意識を飛ばした。それを見て彼女は満足そうに笑う。
「完全にアルの不義理な独占寝取り計画の痕跡は我が伴侶から消えましたね。満足です。アルへの制裁はこれで完了としましょう」
満足そうに王らしく頷くヴィヴィオを見たのを最後に彼の意識は一気に落ちていった。
現実のカフェに戻ってきた横島は、震えあがりながら大鳳の方を見た。
「な、なあ。大鳳流石にユウキたちあそこまで凄いプレイせぇへんよな。アル社長が魔がさしてああいうことしたからそれでついやってしまっただけだよな」
怯える横島をよそに、陸八魔アルは白目をむきながら何かを口走っている。
「会社の自衛部隊壊滅……、武器庫に炎をはなたれビル爆発……、吹き飛ぶ場所を魔法でまだ寒い雪山に指定されて、雪山で凍える中逆NTR返し動画強制鑑賞…… イヤー! エヴァ様、私が悪かったです! 忠夫と完全な絶縁だけは許してくださいー!」
一緒にイフを見ていた彼女を見ながら大鳳はこれなら十分懲りただろうと思い問題が片づいたことに安心を覚えた。 ホッとしながらも彼は僅かな違和感も覚える。前回利用した時とは店の雰囲気が少しだが異なっている。
だが実害はないと勘が告げているので大統領に礼を言うと、アルを起こした。
「アルさん。逆NTR独占なんてしようとするとああなりますよ」
「わ、分かったわ。忠夫、お願いだから今夜は傍にいなさい。不義理しない限りは怖くなくても、しばらく彼女たちがトラウマになりそうよ」
二人が出て行ったのを確認すると大鳳は大統領に頭を下げて店を出た。
大鳳が帰っていったのを確認すると大統領は、不意に声をかけた。
「あの悪魔の干渉は完全に途絶えているか?」
彼が声をかけた先には、赤い服に身を包んだサイドテールの銀色の髪をたなびかせた、どこか豊かな母性を感じさせる美女=神綺と、学生服に身を包みながらどこにでもいる様な様子でありながら、強大な意思力を感じさせる目をした歴戦の戦士の様な気配に身を包んだ男性がいた。
「ええ、大丈夫よ。 この世界のアリスちゃんが私の娘かはわからないけど、アリスちゃんが選んだだけあって素敵な子ね彼」
神綺の言葉が終わると、青い学生服に身を包んだ青年が言葉を続ける。
「かつてのザ・ヒーローたちみたいに俺も異世界出張か。最もここは大分違いすぎる世界の様だが。 まあ、あんたが大鳳という少年を他人と思えない様に、俺もあのバンダナの男には親近感がわいた。 だがそれなりに疲れた。報酬になんかただ食いさせろ」
468 :
名無しさん@狐板
:2022/09/16(金) 23:17:23 ID:hzfLqbrH
大統領は頷き厨房に戻りながら、先ほどまでの事態を思い返していた。
横島はイフの世界戦で激しくアルに嫐られていた。その場所は淫らさを連想させる暗めの赤い絨毯とカーテンに包まれた王宮の様な寝所で彼はひたすらに悲鳴をあげさせられ続けている。
悲鳴をあげる彼を後ろからもう一人のアルが押さえつけて逃亡を防ぎ、前の彼女が唇を奪う。どこまで甘い味のする舌が脱力を誘い股間の分身以外の前身の力が完全に失われ尽くされていく。
「どうした忠夫。今までの私は擬態で本当は気に入った男を得るための詐術だったそれが真相だ。 これより地獄で悪魔の公爵を孕ませ、その子がいかなる悪行をなすか見続けるがいい」
彼女が彼にまたがると一気に彼は射精し、意識を失いかける。
「安心しろ。今はまだ孕まぬようにしている。お前が快楽に抗えなくなって、外道な息子が生まれると分かっても自ら体を求めるようになるまでな」
離れた彼にもう片方のアルが口づけをして笑う。
「今まで貴方と接していた方の私とどっちが気持ちいいかしら?」
悪人ぶった演技と分かってなお妖艶さに満ちていたはずのその仕草が今では、本当の悪女だけが持ち得る妖艶さにしか見えない。彼女は愛と侮蔑の混じった目で彼を見ながら唇を奪い体を重ねる。
「やはり本能には抗えない様ね。今あなたの中にあるのは気持ちよくなりたい。そしてどんな外道であろうが強い雌を孕ませることができるそれだけよ」
「ち、違う」
「じゃあ、あと十回以上私たちと体を重ねた後でも同じことがいえるわね」
そういい終わりかけた瞬間。大統領の声が響いた。
「そこまでだ。 私の運用する施設で、利用者に意図せぬ不都合を起こさせるな。 『いともたやすく行われるえげつない行為』」
大統領の宣言と共に二人の人影が現れる。その二人の人影が放つ強大な気配がこの場の淫らさが全てを支配し男を堕とす劇の様な空気を一瞬で砕いた。
学生服に身を包んだ男は刀を構えながらアルをにらみつけ言葉をかける。
「多分初めましてかな? 地獄の公爵が一人ベリアルさんよ。最もこの世界の、と着くんだろうが。俺は、青木仁この大統領にいきなり呼ばれつつ、
かつて惚れた女の願いを叶える戦いに手を貸してくれたシヴァさんと斉天大聖への義理でそこのバンダナを助けに来た。なんでも韋駄天ことカルティケーヤさんとその横島ってやつは縁があるらしくてな。
あと斉天大聖も一応師匠やったこともあったからな。それと俺の世界のベリアルがそれなりに報酬をくれるって約束してくれてな。異世界とはいえ、自分の同一存在が『アリス』って名前の女から男を寝取るのは不愉快なんだそうだ」
そこまで言った後青木は、少し珍しそうに言葉を続ける。
「俺の世界の伝承ではベリアルは、淫乱で詐術の天才で伝承によっては二人の天使の姿らしいが、片方が油断させる女でもう片方が本体ってか」
ジンがそういう横で、神綺が大きな魔力を放ちながら彼女たちに圧力をかけ始める。
「正直荒事は嫌いなんだけど、パラレルワールドとはいえアリスちゃんに誠実な対応している男性にこれは面白くないわね。 彼を解放してくれないなら私も嫌いな荒事をしなきゃダメになるけど、どうかしら」
二人の言葉を聞くとベリアルは少し残念そうに横島を放した。
「よかろう。返すとしよう。正直少し惜しいが手に入る機会も皆無ではないしな」
そういうともう一人のアルを指して笑いながら言う。
「彼女が私と同じ出自とは限らないが、本気で惚れた時は女権国家の女らしくいづれは私を呼び出せるくらいになるだろう。この世界に私がいないとしても、その壁すら突き破ってな」
それに対して神綺が笑いながら答えた。
「大丈夫よその時は彼の成長しているでしょうし、アリスちゃんが選んだ男の子がこういう負けイベ以外で変な結末を迎えるわけないでしょう」
そのやり取りが終わったと彼らはすぐに元の場所に戻っていた。
大統領は調理をしながら考える。
「世界には様々な可能性がある。最初の分岐点でヴィヴォオの地位がクローンだったり正当なる、王だったり。そしてあのアルは恐らくは幾つもの運命力がまとまってできた存在かもしれん とりあえず、
アドル神殿の浄化の護符をつかいもう一人のアルの記憶は消去しておいた。これで顧客への被害はないだろう」
諜報部のアジトの療養室で傷一つない体でありながら、ベッドから動けなくなっている男がいた。彼、横島忠夫の惨状を見て大鳳は女権国家でよくみられる、
搾り取られすぎて動けない状態だと見抜いた。指一本動かすのが困難な彼を痛ましく思いながら大鳳は問いを投げかけた。
「横島どうしてこうなったの」
「微妙にワイを好いてくれている女性達を怖がったから事情聴かれて、仕方なく『伝』の文珠使ったんや。そうしたら彼女達、逆NTR防止とか言って、あの世界とほとんど同じことを、ああー!」
「そ、それは災難だったね」
大鳳は心底同情しつつ小さめにリンゴを切りながら横島に差し出した。横島も乾いたのどを潤しながら言葉を続ける。
「とにかくお香の匂いがトラウマなんや。出しても出してもあの匂いを嗅ぐと息子がビンビンになって体はともかく精神が限界、まじかなのに容赦なく」
そこまで言い終わったところで、ヴィヴィオに仕えている女騎士が不意に贈り物を持ってきた。 騎士は箱を携えていたが、最初はヴィヴィオの手紙らしきものを彼に渡した。 横島が封を切ると手紙の内容は以下の通りだった。
『お兄ちゃん昨日は、やりすぎてごめんでもどうしても、逆NTRされるかもという恐れがあってついああいう行動に出ちゃったの。 それと多分だけど陸八魔アルさんはまだ逆NTR独占願望を完全に捨ててないと思うよ。
それでも彼女をお兄ちゃんは多分見捨てないと思うから、女権国家の上書き地獄を知っていてなおそんな彼女を見捨てない勇者なお兄ちゃんに贈り物したから。最近は王族ではこれが、流行りなんだって』
読み終わった直後にヴィヴィオから送られた箱を女騎士が明けるとそこにはかつて大鳳がアンリエッタ皇女から送られたのと同じ50Mと横島を逆レする際に使われたお香の匂いの染み込んだひのきの棒が入っていた。女騎士は彼を気の毒に思いつつも律義に主命に従い、殆ど動けない彼の口をふさぐと、
鼻の近くにそれをつけた。匂いを嗅いでトラウマを刺激された横島は騎士の手が口から離れると、悲鳴と泣き声の中間の様な声をあげた。
「アンリエッタ皇女許さーん! 大鳳にあんなことしただけじゃなくて、(ベッドの中以外では)天使みたいなヴィヴィオにこんな影響を与えおってー!」
大鳳は気の毒に感ながらもかつての自分もこうだったのだろうかと思いつつ、今の横島の姿が面白くて仕方なかった。そしてそれを見ながら自分の判断は間違ってなかったと思う。
あの店に行かずに陸八魔が逆NTR独占計画などを実行していたら、もっと陰惨な最後を迎えていたかもしれない。 彼は横島を慰めつつ本当に今は楽しいと貴重な日々をかみしめていた。
469 :
名無しさん@狐板
:2022/09/17(土) 00:05:29 ID:OPQ8A1Fw
乙でした!
470 :
名無しさん@狐板
:2022/09/17(土) 13:11:17 ID:h6Yrwzon
乙
471 :
462
:2022/09/17(土) 17:30:21 ID:jpkejNEm
>>469
乙感謝です
>>470
乙感謝です
472 :
名無しさん@狐板
:2022/09/17(土) 18:51:06 ID:vSV24Wau
乙
ひのきの棒オチw
473 :
名無しさん@狐板
:2022/09/17(土) 18:53:48 ID:vSV24Wau
乙
ひのきの棒オチw
474 :
462
:2022/09/17(土) 19:27:03 ID:jpkejNEm
>>472
乙感謝です。
大鳳くんだと悲惨だけど、横島だと割とギャグになった気がしますw
475 :
名無しさん@狐板
:2022/09/19(月) 02:01:03 ID:/DLR7xhc
白井沙穂(林トモアキ作品/お・り・が・み) の原作での振舞い
@初期:戦闘許可を貰った時以外は静かに掃除とかのメイド業務してる、自己主張しない無口従順系戦闘狂
「軍曹、得物のみ切ってよし」or「軍曹、たたっ切れ!」→「了解であります」がお決まりの流れ
バンダナ巻いてる右目で幽霊が見えたりする
A改造後:ハイテンションで健気な言動の元気っ娘、でも斬り合いが楽しくて死の恐怖を感じない戦闘狂
元の右目は失ったので光速レーザーを発射する義眼に変えた
「ちっちゃくて萌え☆ でありますねっ!!」みたいなことも言うのでちょっと電波入ってるかも
B次回作(ミスマルカ):人が死ぬことは悲しいことだと覚えたけど、それはそれとして世紀末な荒野で楽しく人斬りしてる戦闘狂師匠
自殺未遂した孤児に鎖付きの首輪を嵌めて荒野に連れ回す、死なない訓練として自分から逃げられるようになるまでボコり続けるなど、
色々なことに頓着しないせいで無自覚に虐待気味
主が居なくなったので自分の意志で行動するようになって戦闘狂は悪化したが、
弟子になった孤児の成長を喜んだり、昔の仲間が作ったものを麻雀の景品にされて静かに怒ったりと、色々考えるようになった
476 :
名無しさん@狐板
:2022/10/05(水) 22:29:53 ID:bqxg9d3i
女権国家世界教師の日SS 前世の因果が追いついた生徒の最後の授業
これは本スレの作者様が連載している女権国家の二次創作SSです。以下の注意点があります。
@来世ものです。
A割と理不尽系に分類されています。
BこのSS内で女権国家と王国の戦争の結果や起こったとされていることは全てこのSS独自の世界線のものであり、本編とは関係ありません。
Cアティ先生が出てきており、一応はこのSSでは来世という設定で書いています。
D大鳳くん達が活躍してから100年以上後であり、また敗北というわけではなくても王国が滅びそうあるいは女権国家に統合されつつあります。
E統合の内容は女権国家の良識派閥の女性が大量に王国に流れ込んでいる形になっているので、王国内部でも良識派の女権国家の女生徒はかなり仲が良好となっています。
F成就はしないけど、大鳳くんヒロインに横島が惚れているかもしれないような描写があります。
かつてペンウッド卿が校長を務めた王国の特務科、一時的とは言え王国を持ち直させた英雄たちを輩出したこの高校は、国家防衛科と名を変えて今も存続している。
王国の存続が危うくなりつつある今は余計にこの学科での人材の育成には力が入っている。その王国の教室で教鞭を振るう女性がいた。
月光の下で映えるであろう金色の髪に男の欲望を一気に呼び覚ます理想的な豊満な肢体をした威厳のある声をした女性。かつてエヴァンジェリンと呼ばれており、
今では雪姫と名乗る彼女はこの王国で大鳳たちが勝利した後に設立された、特務学科のオカルトの授業を受け持っている。
かつて王国が大鳳たちが活躍する前の戦いで敗れた理由は幾つもあったが、そのうちの一つにはオカルトに対する知識があまりにもなかったというのも含まれていた。大鳳とその部下である何人もの英雄が生まれた諜報戦では、
横島が一人で霊能関係の仕事をしなければならなかった時期もあったらしい。
大多数の男子生徒が見惚れる雪姫の姿に対しても、横島忠夫は一切心を動かされた様子もなくそれでも一応は真面目に、授業を受けていた。 彼女の王国の歴史に対する授業を聞き嫌な所が始まると思った。
自分の前世は間違いなく大鳳を助けた自分と同姓同名の英雄だったらしい。そのせいで多少人生が狂った所もあった。 恩人と言えるアティとの遭遇がなければ自分の前世にもっと強い忌避感を持っていただろう。
今では前世の自分らしい男の活躍劇などを聞いても、彼女の惚気るような様子も相まって凄く恥ずかしいだけだが、あのままいたらどうなっていたか分かったものではなかった。そんな彼を放置してエヴァの授業は続く。
「――というわけで、大鳳たちの活躍もありそして忠夫が女権国家の悪辣派の魔術組織機や呼び出した悪霊を倒したこともあったおかげで王国は一度女権国家の侵略を退けて大半の領地を奪還に近い形に持ち込むことができた。
しかし、今にして思えば王国はある意味では前より絶望的な状況になっているのは、その時の皇帝ネロの英断のせいだったともいえる。王国が、戦争のルールを破っておらず、女権国家の方が先に破りそういう行為が多々あったと知った彼女は、
大鳳たちの活躍で奪い返されるのが確定されていた土地以外の土地も返却した。彼女にしてみれば、道義的にそうすべきと考えていただけで、裏はなかった。当時見ていた私から見てもそう見えた。だが、
それがのちに女権国家の良識人枠な女性達を大量に王国に流れ込ませる一因となってしまった。彼女たちは本気で属国ではあっても、協定違反の被害者である王国を護ろうと動いていたせいか、
それが結果として多くの親女権国家の男性を生んでしまい、良識派ではあっても王国を支配したいと考える女権国家の女性の侵入の窓口を作り出してしまい。そこから王国が戦争などをしなくても少しづつ女権国家に統合され始めた」
最後の雪姫の講義は今王国がどういう状態化を彼らに伝え、今は大鳳が活躍した時と同じくらい危ないからこそ。良識派の女性達と強く結び戦力を整える諜報戦が必要だと強く解いていた。
王国の領土から女権国家に戻った女性はティアナと呼ばれる女性に近い思想をしているものが多く。彼女たちを多くたきつけることと、彼女たちに支配派の女性達の情報を掴み与えることが今世代の王国の防衛方法だとエヴァは解いた。
講義を聞き終えて進路が確定している中で特に仲が良いモヒカンたちが彼に声をかけてきた。
「横島、お前それでこれからどうするんだ。 前世と同じくやっぱり主席な大鳳やジャギと一緒に女権国家に乗り込むのか?」
「給料次第ではそれも考えとるが、多分行かんと思う。 行っとくけどあの二人に対して恨みに思ったりしとることは一切ないで。 ワイはあの二人とは付き合いをさせないことにアティ先生が決めたからよく知らん二人やしな」
「そういえば、横島お前好きな女性アティ先生なんだろ。あの人は大鳳にご執心だけどどうしてあの先生が好きなんだ」
「ああ、実を言うと彼女初めて俺の為に真剣に怒ってくれた教師なんだ」
「どういうことなんだ」
「俺がアティ先生の本気の怒りを見たのは初めて会った時が最初で最後だったんだが、俺の境遇が彼女にとっては地雷だったらしくてな」
「一体どんな境遇だったんだ」
目の前のモヒカンは心底疑問に思っている様な声をあげた。彼は入学当初から横島と付き合いがあった。だからこそ、入学当時はやる気のない様子ではあっても虐待された様子などが見えなかった横島に何があったのか気になったようだ。
「実を言うとワイ他の学科に行きたくて奨学金狙いで受験して、実は合格しとったらしいんや。ただ前世が大鳳を補佐して多大な貢献をした横島忠夫だったことが分かったから。落ちたことにして、
ここ以外では奨学金を受けられない状態にして入学させた。そして前世の再現の為にやる気がないせいで成績低迷状態になるように仕向けてたらしい。彼女は経験から誰かに誘導されていると見抜いて俺のことを調べた後、
俺が他の学科の入学試験受けたのと同じ問題やらせて、その解答用紙見た後『この成績で落ちるなんてありえませんって』言ったんや、あの時のアティ先生の声と発する気は本気で怖かったわ。マジでトラウマになった。ワイが彼女に欲情できんのもその時の恐怖が原因や」
「それでその後どうなったんだ」
「後で知ったことも付け加えると、彼女半日も経たず王国守るためなら手段を選ばんみたいな思想でワイのことを色々と誘導していたらしい、所に電話かけて話付けてくれた。そして『あなたが望むなら今からでもそちらの学科に移れるようにします』と言ってくれてな」
「だがお前はそれを選ばなかったんだろう」
「少し授業受けてみて、王国が支配派の女性達に負けて支配されるとシャレにならないことが分かってしまっていたからな。それに俺の夢はそれなりに本気で目指していたが、死んでも付きたいって程じゃなかった。女権国家の悪辣派の女性達から国を護らんと怖くて仕方なくなってたからな」
「そうか。それじゃあお前は潜入じゃなくて霊的防衛に就くかんじになるか」
「多分な。しかし、あんときのアティ先生本気で怖かったし頼もしかった。ワイを志望校から落とした連中に言い放った底冷えするような言葉も凄かった『稀代の無能国防家の皆様おめでとうございます。このままだと、
女権国家に入ってすぐに、悪辣派の女性のナイト君に変わってしまったであろう、前世が英雄な彼を無害な王国民のままでいさせるように私は動こうと思います。 もしも、彼のしかるべき権利が守られないのなら、出世した教え子全てに声をかけて政争も辞さないつもりです』
477 :
名無しさん@狐板
:2022/10/05(水) 22:32:01 ID:bqxg9d3i
「なるほどな。怖そうだけど本気で切れたアティ先生ちょっと見てみたい気もするな」
「やめとけ。一時期本気で好きだった時のワイですら欲情できなくなるレベルでやばかったで。今となっては、感謝なのか憧れなのか恋だったのか、自分でもわからんがな。
それでワイが大鳳とジャギと接触禁止になったのも前世の再現を盲目的にさせようとする派閥への彼女なりの意思表示だったんだ。
『彼は前世の横島忠夫と違って他の志望学科に受かる別人です』ってな」
そこまで話し終えるとモヒカンは不意に思いついた様に質問を投げかけてきた。
「それはそうとお前雪姫先生に対してはどう思っているんだ。彼女体と色香はアティ先生に負けていないと思うが」
それを聞くと横島は一気に爆笑した。
「ありえん、ありえんて。外面みとるとそうやけどな、ワイから見た彼女は初対面の時に大人形態になるの失敗してロリ形態でワイと会ったんや。 あまりにもぬけとってせいぜい妹にしか見えんわ。
前世が夫なせいか俺には結構高飛車でな、それを不快に思わない辺り俺もかなり前世の影響強いのかもしれん。 まあ、アティ先生の優しくて包み込むような色香に少しでも近づいたら、
考えるかもしれんがあの間抜けおこちゃま相手にありえんわ」
女としては見ていなくても、雪姫に対して彼がかなり気を許しているのがその笑い声からはうかがえた。おそらくは雪姫の身に危険が迫れば彼はなりふり構わず助けに行くだろう。しかし、それでも恋愛対象としてはエヴァは彼にとってはありえない相手の様だ。
モヒカンの問いに心底面白い冗談を聞いた様に爆笑する横島、彼とモヒカンがいる廊下の窓に赤い目をしたコウモリが張り付いていたことに誰も気が付くことはなかった。
卒業式の前日彼は不意に手紙が届いたのを目にした。便箋を破ると目を通す。その中には以下の内容が記されていた。
『前略卒業生国務防衛科 横島忠夫様。女権国家との政争に関わる霊的防衛を職を選んだ貴方様と同じく女権国家と戦う進路を選択した卒業生の皆様にだけ行わる特別授業があります。
これは女権国家と戦いその脅威にさらされる方々にだけ施される特別な講義であり、これを受けないと安全面からも女権国家の支配派閥との闘争に関わる職に就けることは認められないので、
絶対にご参加ください。講義の場所は生徒によって異なりますが、横島様の場所は霊的な〇〇隠れ教室で行います』
横島は間違いなく本物の学校のからの手紙であることを確認すると。即座に向かい始めた。諜報部というわけではないが、それに類する霊的国防の職に就く以上はこういう行動もとれなくては話にならない。
幾つもの仕掛けを突破して隠れ教室と言われる場所に入った彼は本気で困惑した。手順を終えて入ってみれば絵画で見たような月の下に映える城。そしてその下には月光の化身を思わせる美に身を包んだ雪姫がいた。
彼女は、横島を見ると笑みを浮かべた。横島は困惑と混乱の極みにあった。今まで雪姫を見てこんな感情を抱いたことなど一度もない。彼女は横島の手を取ると、透き通る声をかけてきた。
「横島よく来た。ここが最後の授業の場だ。 『この講義を受けることを了承したらもう後戻りはできない。国防の為に人権に反しない範囲の全ての命令に従う義務が生じてしまう』今のお前の能力なら民間の悪霊払いでも十分に大成できるがいいのか?」
「これ以上戦線が悪化して良識派じゃない女権国家の女性が大量に流れ込んできたら、この国がどうなるかわからん。それに戦線が悪化した場合、俺も国になにされるかわかったもんじゃない。変な人体実験もどきされて無理やり前世に戻されるとかシャレにならんわ」
それを聞くと雪姫は頷いた。
「分かったでは講義を始めよう。女権国家の良識派の女性達や一部の男子生徒たちの教材ともなる。 講義の内容は『女権国家式の男のからめとり方と、女権国家の女性の理不尽さについて』だ」
そういうと雪姫はコートを一息に脱ぎ捨てた。上着が一枚取れてあふれる様な乳房が見えかける服が見えた瞬間、彼の視線はそれに釘付けになった。 ゆっくりと焦らす様に彼女が服を脱ぎ始めると彼の視線は彼女が強調するそれから一切目を離せなくなった。
美しい背中はその下の豊満で形の良い尻が見える前から彼の視線を釘付けにしており、尻が見えた瞬間に痛いほど固くなったそれを彼女は振り返ると笑いながらつかんだ。
「あー!」
射精したくなるほどの快感は、彼女の指から出ている霊力でできた糸で止められており、彼女はそれを見てせせら笑う。男性優位の性行為が未だ強く根付く王国男子のプライドを砕くことに慣れ切った笑みだ。
「どうしたアティの足元にも及ばない女相手に随分と良いようにされているな。 これを見る国防の男子生徒諸君。女権国家の女性の中には有能だと認めた男性を得るためなら油断させるために何でもするタイプもいることを忘れるな。
例えば私が忠夫にした様に、色香を微塵も感じない様に振舞って。確実に堕とせるときだけ見せるなどとな」
そういうと雪姫は射精できないでいる彼の唇を奪う。叫び声という快感の逃げ場を奪われたショックで彼は余計に追い詰められていく。雪姫が与える快感が下腹と分身にたまり一切ぬけてくれない。唇が離れて強すぎる快感で前よりひどく泣きわめく彼を見ながら彼女は続ける。
「こういう状態に陥ると射精させてと懇願してしまう。その際に何か宣言しろとか言われたら無理に我慢しないことだ。その宣言に合わせて射精させられると一気に脳にその言葉が焼き付いてしまう。
我慢すればするほどダメージはでかい。 直ぐに屈服した方が嗤われたりするダメージが入るがそれでもましではある」
そこまで言った後彼女は続ける。
「横島お前が女性として私の評価がすこぶる低いのは油断させるために私が仕向けたことだ。だがアティに執心のお前を見ていて凄くイラついたので謝れ。具体的な謝罪内容は『エヴァ様、
貴方の魅力に気づかず他の女にうつつを抜かしてすいません。初恋を一回の閨で忘れるゴミな俺を好きになってくれてありがとうございます』だ」
「ち、ちと待って、あんたの名前は雪姫じゃ」
横島の突っ込みに対して彼女は射精できない状態の彼の分身を手で抜き苦痛となる快感を与えながらいった。
「夫の来世とこういうことをする時は昔の名前で呼ばれたいものだ察しろ」
理不尽な怒りにもこうする気力もなく彼は叫んだ。
「エヴァ様、貴方の魅力に気づかず他の女にうつつを抜かしてすいません。初恋を一回の閨で忘れるゴミな俺を好きになってくれてありがとうございます」
その宣言を聞いた瞬間エヴァは彼を押し倒した。上から乳房さを押し付けながら一気に奥まで飲み込まれた分身が白濁を一気に放った。
射精し終わった彼はぶるぶると震えたあまりにも多くの霊力と生命力を吸い取られた感じがする。それでも死ぬまで彼女に抱かれても嫌ではないという程の精神の防壁が壊れるほどの快楽が今の性交にはあった。
エヴァは恐ろしい気を収めると柔和な笑みを浮かべ彼を抱えると瞬間移動をした。
478 :
名無しさん@狐板
:2022/10/05(水) 22:32:54 ID:bqxg9d3i
「すまなかったな。アティに対して熱をあげるお前を見ていたら、自分の責も大分あるのに理不尽に妬いてしまった。 実は私をはじめとしたお前の前世の妻達が、お前を志望校から落とした連中への対処はすることになりそうだったが、
冷静に対処できないからアティがそう動くように誘導したんだ」
「そうだったんか。俺の為に動いてくれたんだろそれならもう恨んでない」
「そうか。忠夫、お前さえ嫌でなければもう一度抱いてくれないか。 今度は王国男子の好む正常位でな」
「分かった。エヴァ、特別講義の教材役の特権を行使させてもらうわ」
エヴァの誘いに横島は喜びながら応じ彼女を押し倒し分身を挿入した。 僅かに入っただけでも射精が起こりそうな快感に歯を食いしばり耐えると。不意に、エヴァの腕が彼の背を捕らえ、
そして足が彼の腰に回され、そのまま一気に背中から力が入り一気に奥まで突き入れさせられた。 強すぎるサキュバスを想定させる膣が彼の分身全てを味わおうとするようになめしゃぶり。止まらない射精を楽しみながら彼女は笑い首筋に牙をあてようとする。
横島は前世のトラウマが蘇ったような嫌な予感を負いながらも泣き叫ぶ前に彼女に一気に首筋に牙を突き立てられ血を吸われた。
「あひゃー!」
しばらく両目を閉じながら彼を堪能した後エヴァは思い出したように、口を開いた。
「見ている王国男子の諸君。 私は彼を完全にものにして他の女を彼の心から追い出すことしか考えていなかったが、ここまで恐ろしい性行為をすると予想できたものは多分いなかっただろう。
女権国家の女性は諜報戦が長引き進化してきている。だからこそいま私がやったほどではなくても上手な嘘をつく女も多いから気を付ける様に」
エヴァから解放された彼は、エヴァのくれた薬草をすりつぶしたスープを飲んで回復ながら言った。
「こ、これで講義はおしまいですか雪姫先生」
言葉が終わると、彼女は少女の形態になり彼の分身を踏みつけた。彼の好みの範囲外である少女でありながら、その身にまとう色香は彼の分身を無理やり目覚めさせる。
「エヴァと呼び捨てにしろ。今日から夫婦となるのだからな」
「な、なんで」
「お前はさっき最終講義を受けることを了承したではないかあれが国防に有益なことならなんでもする契約となっていた。 『大鳳を支えた英雄横島忠夫の妻達を王国の味方につける』これは王国の為に有益なことだろう。その手段が婚礼でもな。
これを見るであろう卒業生諸君、人外と話すときは言質を取られない様に気を付けることだ。上級の存在となるとこの程度でもアウトになることもあるからな」
少女形態でエヴァは彼の分身を踏み抜き射精させた後敏感になった彼の分身を飲み込み笑う。
「嫉妬させられた後に夫を味わうのも良いものだな。 どうだ少女に女性優位の性交をされるのは屈辱感と背徳感が強かろう。 昔お前が反応しなかったのも、油断させるために色香を切っていたのだ」
「あー、あー!あー!」
快楽で強い声を出せない彼を笑いながらエヴァは言う。
「この形態では不満か、では夫の希望にこたえてこちらで行くか」
エヴァが雪姫の姿になり少女の時とは異なる快感を膣で送り込みながら彼の胸板で乳房を潰し彼の分身から大量の射精を引き出した。快楽と疲労が限界を超えて倒れた彼を見ながら彼女は言う。
「講義の最後として言おう。女権国家の女性を嫉妬させると本当にシャレにならないぞ」
そういいながらも倒れた横島を愛おしそうに抱きしめる彼女は吸血鬼というよりは月の光が固まってできた妖精や女神の様だった。彼女は横島の頬を撫でながら思い出したように不意に口を開いた。
「最後と言ったが、忘れていたことがあったのでもう一つだけ言おう。人外は決して契約を破らない。だからこそ逆に利用することもできる。 彼が夫となった以上は王国に味方するという契約は私を始め彼の前世で妻だった女性達も破らないし破れない。
だからこそ善良な人外の女性が相手の時は自分を気に入ってくれたら婚姻するのも一つの手でもある。それでは最後の講義のビデオはこれでおしまいとする。女権国家の人外と手を組んだり渡り合う時の参考となれば幸いだ」
横島の頬を愛おしそうに撫でながらエヴァは笑い講義の最後を締めくくった。このビデオを見た諜報部と霊的国防部は女権国家の女性のだましの手口や人外との付き合い方を学ぶだろう。
そして彼らはこのビデオのエヴァの表情を見て善良な人外となら夫婦となるのも悪い選択肢ではないのではないと思った。エヴァの最後の笑みはそういう曇りのない笑みだった。
479 :
名無しさん@狐板
:2022/10/12(水) 00:19:28 ID:vvAIQjNl
女権国家スポーツの日SS 聖王の女権国家式のスポーツに相手という名の生贄にされた男
このSSは女権国家の本スレで連載中の女権国家の二次創作SSです以下の注意点があります。
@このSSでは前に作者さんが連載した短編『邪な騎士と横島と騎士』の影響でヒロインが決まってます。連載中である女権国家では別人かつ横島のヒロインになるとは限りません
A短編と比べるとヒロイン達の畜生度が大分下がってます。畜生なヒロインが好きだった人は注意
BこのSSの前世設定や人間関係はすべて独自のものであり、本編での搭乗時は全く異なる立場や能力なっている可能の方が高いです
女権国家に対抗する王国の諜報部組織のアジトの一つで今となっては諜報部の、支柱と化した三人が顔を突き合わせていた。仮面で顔を隠し棘の付いた肩パッドをしながら、その下にははち切れんばかりの筋肉に包まれた武道家として理想的な肉体を持った男、一見すると、
残虐非道な盗賊団の首領などにも見えるがその瞳の色は澄んでおりその身に纏う気は正道を行く武道家のものだ。彼ジャギは一見すると女子にすら見える少年に声をかけた。
「大鳳今回の件どう思う? 一応俺の部下たち全員で調べたところ、怪しい裏は一切取れなかった。 裏のある可能性は限りなく低いとは思うが、横島の勘は本気でバカにできねぇ。 その勘が未だに安全とは告げてはいないみたいだ」
大鳳は少し悩んだのちに頷くと赤いバンダナを額にまいた青で統一された安っぽい服装の少年に声をかけた。
「さんざん悩んだけど、今回のヴィヴィオ殿下の招待は受けてもいいと思う。忠夫の勘は本当に危ない時は凄いけど、今回はどう見ても危ない要素はないから」
大鳳の問いに横島は少し悩みながら頷いた。
「おう、ワイも霊能者としての勘が働いた時本当にやばい時の気配だとは思ったが、今回はさすがに大丈夫やろ」
彼ら諜報部の支柱が難しい顔をして会議をしていたのは一週間前に起きたことが原因だった。横島の所によく遊びに来ていた、少女、ヴィヴィオがストレリチアの騎士たちを統べた聖王の系譜であり、
王位継承権を有する上に聖王を再降臨させるための処置を受けていたその彼女からスポーツの日だからと横島に招待状が届いたのだ。 その際に彼は理屈ではない霊感が告げてくる恐怖を覚えたと大鳳とジャギに告白した。それを聞いた時二人は、ヴィヴィオを良く思わないストレリチアの派閥か、王国とストレリチアの同盟を阻止ししようとする女権国家の作かと、警戒の念を覚えた。
ヴィヴィオに対しては一応は調査対象とはしたが、彼女のことは殆ど疑わなかった。それというのも彼女の横島に対する感情を思えば、害することなどありえないというのが二人の見識だった。
ヴィヴィオは彼女の特殊な出生が明かされた当時は本当に大きな騒動があったものだった。彼女は前からストレリチアの大使館に在住しつつ横島の元へよく来ていたらしい。
そして聖王を恨む怨霊や悪霊の群れから横島は彼女を護っていた。 横島が彼女を護った表向きの理由はストレリチアは前の大戦で先に協定違反をしたのが女権国家である証拠を見つけて提出した以上は、
どの程度かはわからないが王国寄りに動いてくれる可能性が高いからだ だがそれはあくまでも口実であることは大鳳にもジャギにも分っていた。当人の責でないことで苦しむ彼女を見捨てることがしのびなかったのだろう。
激しい激闘の日々は意外な形であっさりと終わりを告げた。守られる対象であるヴィヴィオに施されていた封印が解けたらしく、唐突に聖王の力に覚醒した彼女が全てを片付けたらしい。
らしいというのはストレリチアの騎士たちの証言しか情報がないためだ。横島がヴィヴィオを逃がしてストレリチアの騎士たちに彼女を預けた後、逃がしたはずの彼女が聖王の力に目覚め、
横島より先に悪霊の本拠地に乗り込んで壊滅させたという。戦死すら覚悟して悪霊の本拠地の戸を開けたら、出てきたのは敵じゃなくてヴィヴィオだった上にタックルの様に抱き着かれた彼の困惑の表情は今でも忘れられない。
それからの日々はいつもと変わらなかった。ヴィヴィオが前より彼の所に遊びに来るようになり、一つだけ変わったのはヴィヴィオに何人か護衛騎士がついてくるようになったことだけが変化と言える。
しかし、その女騎士たちの顔ぶれも奇妙と言えば奇妙と言えた。 ヴィヴィオが連れてくる女騎士たちは一人二人を除いて顔ぶれが毎回変わっていたのだ。そのくせ一度入れ替わらなかった女騎士は毎度連れてきている
。前回来たときは一人も変わっていなかったから、ついに一人も変わらなくなったかとなんとなく思ったものだ。
横島の所に来る時に連れてこられなくなった女騎士たちもヴィヴィオと不仲というわけでもないことも不思議と言えば不思議に思えた。ヴィヴィオ達を疑ってはいなかったが、横島が猛烈に嫌な予感を覚えた後に彼女たちが気に入っている大鳳自身が出向き調査をしてみた。
その結果は完全な白。彼女たちは、主君であるヴィヴィオを救ってくれた横島に深く感謝しており、
もしも女権国家が協定違反の方法で彼を害したら国が開戦しなくても、個人的にそれをやらかしたものを切り捨てに行くし、大使館に逃げ込んできたら絶対に保護すると、一切の迷いなく言い切った。
それを聞いて大鳳はここはある意味横島にとっては一番安全な場所かもしれないと思ったものだ。
以上のことからヴィヴィオの配下達の派閥が占めているストレリチア大使館は横島にとっては大変安全な場所のはずなのになぜかそこからの招待状を受けた時に、横島の背筋が凄まじく寒くなった。これは何度か大鳳たちの危機を救った霊感がもたらす悪寒だ。
大鳳たちもこの勘は軽んじるべきではないと感じている。だがどれほど調査を進めても危険な要素は見つからない。しかし、彼の嫌な予感も一向に収まっていない奇妙な状態が続いている。
長く続いた葛藤はこの場における最高責任者出る大鳳が受けても良いと思うと答えたことでそちらに転がった。
横島もヴィヴィオを信じていたし、彼女がせっかく招待してくれたのにそれをむげにして悲しませるのも嫌だと思った。
悩む時間は長いが、結論を下せば早い横島は速攻で用意を始めた。私的な遊びの場に近いと招待状に書いてあったので最低限の礼節を保った動きやすいスーツに身を固めると彼は大使館に向かう準備を始めた。彼が準備を終えた時に丁度、迎えが訪れた。
その顔ぶれを見て大鳳は少し奇妙なものを覚える。今回の迎はヴィヴィオが訪問する際に連れてこなくなった女騎士たちで構成されていた。むろん彼女たちは明らかに裏がないし、何より異性としては横島に興味を持っていないからとてつもなく安全と言える。
今回は大鳳が同行しないと聞いて残念そうだが、主君の恩人の護送にやりがいを感じてもいるようだ。
「それでは横島殿、ヴィヴィオ聖王陛下の無聊を慰めるための恩人との遊戯のお相手よろしくお願いします」
「おお、よろしく頼む。 今回は大鳳は他の任務で同行できん。すまんな」
「いえ、今回は仕事ですから。それでは参りましょう」
大使館に向かう馬車の中で横島は安全であることを確認すると、騎士に向かって質問を投げかけた。多少だが話した中なのであっさりと本題に入ることができる。
「実を言うと、ここ数日悪寒が止まらないんですけど、何かストレリチア周りで不穏な動きとかありませんか?」
それを聞くと女騎士は虚を突かれたような顔をした後、直ぐに真剣な思案する顔になった。
480 :
名無しさん@狐板
:2022/10/12(水) 00:21:09 ID:vvAIQjNl
「報告書で読んでいます。何度かヴィヴィオ様や、同胞を救ってくれた霊能者の勘ですね」
「ああ、ワイらなりに調べてみたけどヴィヴィオの周りに不穏な気配はなかった。 不穏な気配ってヴィヴィオがなんかしようとしているとかじゃなくて、ヴィヴィオを害そうとする連中を主に調べたんや」
女騎士は横島を安心させるような明るい笑顔を意識して浮かべた後、答えた。
「今の所そういう輩はいないと思います。それに、いたとしても今は一番活動を起こしづらい時期です。ヴィヴィオ様が力に目覚められて、戦闘能力がけた外れだけどどれくらいかはわからない、
そんな状態では手を出すのはリスクが高すぎます。それに今の所は大半の貴族がヴィヴィオ様に忠誠を誓うものと、忠誠は誓わなくても、同情的なものが多いのでそんな輩はいないかと。
女権国家にしてもこういう状態でヴィヴィオ様に何かすればストレリチアと相当に外交が悪化するから避けると思います」
彼女はそこまで言った後、笑みを消し少し思案するような顔になる。
「ですが、報告書を読んだ限り貴方の勘はバカにできない。人外や悪霊の残党いう方面では警戒した方が良いのかもしれません。確か貴方のその悪寒は災いが始まった時に起こっており、調査した結果、起きた災いを回避、もしくは軽減できていましたね」
「ああ」
「最長で一月くらい後に実害が出る災いを予感し、警戒を解かずにいた結果被害を軽減することに成功していた。今から一月の間は警戒態勢としようと思います。たぶん誰も反対しないかと」
彼女は携帯電話を取り出すと連絡を入れてその後、再び横島に話し始めた。
「貴方の悪寒が出た時の災いは毎回かなりの災いだった様ですけど、今回はどれくらいでした?」
「とにかくやばいくらい怖かったっす。一番ひどい時とどっこいどっこいです」
「それはまた」
「一応聞きたいんですけど、ヴィヴィオの様子に変わったところはありましたか?」
自分より強くなったヴィヴィオのことを未だに庇護対象と見ている彼を好ましく思いながら女騎士は、考えを巡らせる。特に重大事などなかったはずだが、主君の恩人の真剣な質問なのだから真面目に答えるべきだと思った。
「いえ、特に変化はなかったかと、――ああ一つだけありました。 私たちの上司ではなく、マーガトロイドの方のアリスさんが演じる人形劇を見た時劇を見ていた時にひどく落ち込み、その後アリス様に呼ばれて楽屋から出た時にはとても上機嫌になられたことがありましたね」
その話を聞き、なぜか嫌な予感がよぎったがアリスは間違いなく自分の味方であることは間違いがないから大丈夫だろうと切り替えると質問を続けた。
「そうなんですか。その演劇どんな内容だったかわかりますか?」
「私はその場にいなかったから詳しくはわかりませんけど、初代聖王陛下を支えた貴方の前世らしい術者が出てくる話らしかったです」
「どんな話か分かりますか?」
「人形劇の内容はしりません。 ただ、その術者に対する扱いに関してはストレリチアの中でも、かなり意見が分かれているみたいなんです」
「前世の俺何かやらかしたのか?」
「いえ、少なくともストレリチアでは彼を悪くいうものはあまりいないと思います。ただその術者の死後に初代聖王陛下がしたことが、人によっては聖王陛下の数少ない過ちと思う人も多いみたいです。その術者の死が聖王陛下を若干だけど女権国家寄りの思想によらせてしまったみたいで」
横島は不思議とその話に興味が引かれる感覚を覚えた。そして詳しくそれを聞こうとした瞬間に示し合わせたのかの様に御者を務める騎士が到着を告げてきた。
「横島様、話の途中ですが失礼します。ヴィヴィオ陛下のお相手をよろしくお願いします」
礼儀正しく一礼して去っていく女騎士の背中を見ながら、霊感にうずくものを感じた彼は一瞬呼び止めて話を聞くかと迷ったが、せわしなく走り回る周りと見て彼女も忙しいのだろうと思いなおした。
ここに着く前に彼女が入れた連絡の為か、直ぐに代わりの案内役が現れた。
今回現れた案内役は、ヴィヴィオが訪問する時に毎回同行していた騎士、アリス・シンセシス・サーティだ。彼女は美しい金髪を靡かせながら優雅に一礼すると、工場を述べた。
「横島様、聖王陛下がお待ちです。陛下のお相手をよろしくお願いします」
「あ、ああ分かった。と言ってもヴィヴィオ相手にスポーツとかどうすりゃいいんだ、まあ、格闘技とか以外にも遊びの要素が強いスポーツもそれなりにあるからそっちやりゃいいんか?」
「ご心配なく。横島様は見たことがないから仕方ないかもしれませんが、ヴィヴィオ様は既に聖王の力に覚醒しており、ストレリチアの女子ですら同年代の者は相手にならないのです。霊力で身体強化した貴方や私達じゃないと無理なくらいです」
神々の血が覚醒したヴィヴィオが相手では普通の騎士では厳しいかもと横島は思った。とはいえ自分も霊能者だ、霊力で身体的強化はできるがオカルトの効かない相手には、
大鳳やジャギには及ばない。シンセシスの言葉を聞き、彼は自分も本気を出さないとヴィヴィオの相手は無理かもしれないと思った。 女権国家では少女や幼女でも好感度ドーピングを起こせば、人間の限界を超える例もある。
横島がシンセシスの案内に従って進むと、途中で広間に集まりお出撃の打ち合わせをしている騎士たちを見かけた。彼女たちは大鳳に執心している騎士たちであり、
それゆえに自分にとっては最も安心して頼れる相手だ。先ほど横島の話し相手をしていた女騎士がリーダーを務めているようだ彼女たちの会議の内容に少し興味を持つと、シンセシスも足を止めてくれた。
「とりあえず大使館は結界を強める処置をとって、人員が最低限の警護で済む状態にして出撃するわ。横島殿の勘は基本的に外で身内を害する効果的な企みが練られている時に発動していたから、大使館が狙われる可能性は低いでしょう」
「ええ、本当にめんどくさいわこれ」
「文句言わない。 面倒だったり、凄く疲れる程度で済むなら身内が死んだり大怪我するよりはずっとましでしょう」
軽口をたたく女騎士が他の騎士にいさめられた後、彼女は再び開設を続ける。
「戦闘力は比較的低くても乱戦や連携に長けた者は大人数で、モヒカンさんたちのアジトに行って彼らの人手を増やしましょう。場合によっては、向こうの指揮官殿の指示に全面的に従うように。
それと個人戦の方が得意なものは大鳳くんやジャギさんが少人数で行動するようなら、なるべくついていくこと。足の速いものは見つかりにくい場所に潜み万一が起きた時の連携を、定時連絡を欠かさない様に」
「「「了解です」」」
大勢の女騎士たちがあわただしく準備するのを見て、横島は少しだけ不安を覚えた。この大使館は高価な護符を消費すれば詰めている兵士がゼロでも危険性は限りなくゼロに近くできる。とはいえ自分がとても嫌な予感がした後に、自分のいる場所の兵士が減るのは不安なものだ。
会議が収まりひと段落すると先ほどの女騎士は横島の姿を見つけると一礼してきた。
481 :
名無しさん@狐板
:2022/10/12(水) 00:22:30 ID:vvAIQjNl
「横島様、どうやらあなたの霊感は当たっている可能性が高いようです。かなりの悪行をなそうとする大鳳くん達の敵対組織が動く準備をしていたみたいで。今日は索敵と偵察だけで終わりそうですが、近々決戦が起こりそうです。
今夜から他の理由をでっちあげて調査と威嚇行動を兼ねた巡回を警邏隊の方々に頼んで行うことになりました。とりあえず、少しの間は我々もなるべくあなた方と仲が良いところを見せて牽制に移ります」
「分かった。ヴィヴィオの下でも位が高いメンバーは出ないのは、牽制しつつ気づいていないかもと相手に思わせる目的もあるんやな」
「はい。 とりあえず聖王陛下直属の騎士以外が巡回や親勢力の護衛を強化する程度の不自然でない口実は幾つか見つかったので。筆頭はセクレーションの販売勢力の残党たちに不穏な気配があったりもしました」
ここまで聞いて、横島は自分は帰れなくなったと思った。ここである程度活躍し通しの自分がヴィヴィオの招待を辞退して戻れば、その組織達に嘘がばれる可能性が上がる。
逆に招待を受けて帰るのを明日にすればまだ気づかれていないと思わせることもできるだろう。 今挙げた組織達と最終決戦が起こるのはまだ先のことだ。今夜事故が起こって最終決戦なんて可能性もゼロではないが限りなく低い。
とりあえず今日はヴィヴィオの相手を全力でして、帰ったら大鳳たちと打ち合わせになるだろう。
そこまで考えると彼は思考を切り替えてヴィヴィオの待つ部屋に向かった。
シンセシスに案内されて付いた場所は温水プールと言われる場所だった。一応用意はしてきていたが、今は寒い時期だったので以外だと感じる。 ヴィヴィオは最近は色々なスポーツに挑戦従っていたと聞いていたから、
水泳がマイブームなのだろうかと思いながら、彼女のかわいらしい水着姿を想像しながら待っていると想定外の事態が起こった。金色の髪をしたサイドテールの水着姿の美女が姿を見せた。彼女の鍛えられていながら女としての魅力を輝かせる体に戸惑いながらも、
オッドアイの瞳とさりげない仕草を見て彼は頭に浮かんだ考えを口にした。
「間違ってたら、すいません。貴女はもしかしてヴィヴィオですか?」
その質問に彼女は少し怒ったような表情をしながら横島の鼻を摘まんだ。
「もう、一目でわかったのは嬉しいけど、そういう他人行儀な呼び方されたら寂しいですよ。気さくないつもの口調で話してください」
ヴィヴィオの言葉を聞き横島は、頷いた露出が少ないにも関わらず、彼女の女性としての魅力を引き立てる少しだけ競泳水着に似た衣装は彼の性癖であるスクール水着の琴線に触れているのか以上に印象に残った。
ヴィヴィオの聖王という立場にありながらもどこか男を惹きつける女体に心奪われつつ彼は、どうにか幼いヴィヴィオの姿を思い返し、庇護欲で性欲を押さえつけて言葉を返す。
「ヴィヴィオ、もしかしてずっとその姿になってしまったんか?」
ヴィヴィオは横島の問いに敢えて口調を崩し、幼い時の姿と同じ口調で答えた。
「ううん。自分の姿で切り替えられるよ。力の消耗が激しすぎると元の姿に戻っちゃうけど、魔法アイテムとかで回復していれば殆ど無制限かな。 特に体力を消耗とかせずにいれば5時間くらいだと思うって、専門家の人が言ってたよ」
「そうか」
横島が安心すると、大人らしい口調に戻り彼女は言う。
「それより忠夫さん、私のこの姿どうです。ドキドキしますか?」
体制を変えて、体を強調してくるヴィヴィオに横島は必死に内心を隠し答えた。
「そりゃまあ、美人でそんな良いからだし取れば男なら多少はドキドキするわ」
内心ではムラムラする。早く水泳終わらせたい、と思いながら彼は答えた。
「それじゃあ、今日は一日『ストレリチアや女権国家のルールにのっとて私と一緒スポーツをしてくださいね』
「おうまかせい」
「それと『これからも暇があったら今日みたいにお相手をしてくれますか』
「ああ、時間があったらな」
肯定の答えを返した瞬間、何かが嵌ってしまったような感じがしたが、それを黙殺すると、王族としての勉強が大変であろう彼女の息抜きに全力で付き合うことを決意した。
競泳に関してはヴィヴィオに対して横島はあっさりと敗れた。彼も諜報部だけに泳ぎもできないわけではなかったが、ヴィヴィオの身体能力が規格外すぎた。何より彼女を追いかける様な形になった時に彼女の尻が見えてしまい、
集中力が落ちてしまった所がある。普段の彼ならもっと見ていたいとか思って規格外の力を見せたかもしれないが、ヴィヴィオが相手だと幼い姿の時に保護した相手だから自重しようとする念が出てしまい、いまいちの結果だった。
それでも速度が上がる辺り自分でも度し難いと思う。試合が終わった後、審判役を仰せつかったシンセシスが少しだけ咎める様な様子で彼に近づいてきた。
彼の心臓が跳ねた。ヴィヴィオが嫌がっていなかったとは言え、王族相手に不敬だっただろうか、そこまで深刻な怒りの様子でもないのを見て少しだけ安心しつつ、彼女の言葉を待つと意外な言葉を彼女は言った。
「横島さん、あなたの今の行動は今後の陛下の調子が崩れてしまいますよ」
「す、すいません。あまりにも大人になった彼女が魅力的な体をしていたので」
「ええ、でもあれだけ、惚れている男性に胸や尻を見つめられたら陛下が性欲を刺激されてまともにスポーツができないでしょう。そういうわけで公平を期すために陛下の性欲を満たしていただきます」
あまりにも真面目な口調で王国男子としては斜め上の言葉を聞かされて、一瞬呆けたところに不意を突いてシンセシスが魔法の剣を彼に放った。 一切殺気や害意がなかったことも彼のいつもの察知能力と回避力が発動しなかった一因だったのだろう。
シンセシスの放った魔法剣を受けて動けなくなった彼をヴィヴィオは笑いながら抱き留める。水着の上からでもわかる大きな乳房が彼の胸板で潰れそれが彼の分身をはち切れんばかりに大きくなる。
ヴィヴィオは笑いながら、動けない彼をお姫様抱っこして寝室へと運ぶ。ストッパーになってくれそうな彼に恋愛感情を持たない女騎士たちも今は大半が出払ってしまっている。
寝室に着いたヴィヴィオは笑いながら言う。
「忠夫さん、それじゃあ今から女権国家の夜のスポーツを始めましょうか」
服を脱いだ彼女を見て彼の分身が限界に達したのを見て、よくないと思いつつ彼女の体の魅力に屈しているのを察したヴィヴィオは笑う。
「聖王たる私をいやらしい目で欲情させるとか、本当にスポーツマンシップに反しすぎですね。惚れた男性に何分もこんな目で見られ続けたら集中できません。ね、審判さん」
明らかに道理に合わない理屈を自覚的に言うヴィヴィオにシンセシスは笑いながら答える。
「ええ、不可抗力とはいえ色仕掛けで陛下を惑わしたのですから今後の試合の為のペナルティは必要ですね」
笑いながらヴィヴィオは彼に体を見せつけながら、己の秘所を見せて言う。
「貴方に見られていたせいでこんな風になってしまいましたよ。早く私を満足させて集中できるようにしてくださいね」
一息にヴィヴィオに分身を飲み込まれた時に、彼は一気に己の体というより魂が征服されている様な感覚を覚えた。激しい快感で一気に射精した瞬間、ヴィヴィオが一気に体を預けてきて、そのまま体が密着するとそれが余計に射精の勢いを一気に強くした。
あまりにも凄い快感に嫐られる彼を見下ろしながらヴィヴィオは笑う。
482 :
名無しさん@狐板
:2022/10/12(水) 00:23:39 ID:vvAIQjNl
「忠夫さん、もしかしたらできちゃうかもしれませんよ。我慢しないとストレリチアの王族を孕ませた王国の諜報部員の称号を得ることになります。別に咎める人はいないでしょうけど、婿入り確定ですね」
そういわれて妊娠の恐怖を煽られとたん、余計に自分の分身が固くなりヴィヴィオにそそぐ量が増えていく。彼女は笑みを浮かべながら、動けない横島の腕をとると自分の乳房を揉ませ、その行為で彼の射精を何度か促したのちに、自分の尻を揉みしだかせ始める。
魔法剣の効果が切れてきた彼はようやく叫んだ。
「頼む、ヴィヴィオもう勘弁して。気持ちよすぎておかしくなってしまうー!」
「そうしてあげたいのはやまやまですけど、これは貴方が最近前世と同じ行動をとっているので、同じ死に方をさせないために必要な処置でもあるんですよ」
優しい口調で言うヴィヴィオの言葉はさっきまでの男をいじめるふざけた口調とは違い本音としか思えなかった。 横島の限界が近いとみて、腰を動かすのがゆっくりになった彼女は何度も彼をじらし、その上で溜め切らせた上で最後に思いっきり動くと射精させた。
性行為が一時終わった後、彼はふらつきながらもヴィヴィオを見た。さっきの情事の際の最後の告白が明らかに本気だったせいか、どこか彼女に抱く怒りは淡い。それだけではない、性交がもたらした圧倒的敗北感が彼女に逆らうことができない意識を深く彼に植え付けられた感覚も確かにある。
「ヴィヴィオ、どうして俺を死なせない為にあんな処置が必要だったんだ?」
明らかにあの言葉は嘘ではなかった。そう確信した彼はどうにも怒り切れない感情を持った。嘘は言ってないし本当にあれが死なせないために必要な処置だったら、
自分はどういう風に接すれば良いのかそれもわからない。だが一応は聞いてみることにした。ヴィヴィオは回復させる飲み物を彼に丁寧に渡しながら、少し悩んだのちに答えた。
「私が嘘を言ってないのは信じてくれてますよね」
「ああ」
横島の即答に凄く嬉しそうな顔をした後ヴィヴィオは少し悩んだように言った。
「次は私と総合格闘術で勝負してくれませんか。その結果次第なら教えても大丈夫ですから。これは聖王の名に誓って嘘じゃありません」
「ああ、わかった」
横島は頷きながら覚悟を決めた。ヴィヴィオは自分よりはるかに強い。彼女が戦った結果次第ということは実力が低いと明かせない、という類のものなのだろう。 ここで聞き出せずに帰ったら情けないというレベルではない。
地価の弾みの良いリングにたどり着いた彼はどうにかヴィヴィオからもらった飲み物のおかげで回復した体力に鞭を入れると、いかにして戦うか考え始める。ヴィヴィオは相当に達人などと稽古を積んできているが、
自分の様な泥臭い戦い方をするタイプとの経験はあまりない。一撃必殺のプレッシャーに負けずに動きながら反撃し、霊術と文珠を使って削っていくしかないだろう。最初の一撃をかわした時にヴィヴィオの動きを文珠で『鈍』らせることができるかどうかに全てがかかっている。
決意を固めて動こうとする彼に不意に、審判役の女騎士、シンセシスが声をかけた。
「すいません。戦う前にハンデを、ヴィヴィオ陛下のスタイルは一撃必殺。だけど貴方を好きすぎて本気で殴れない可能性もあります。そういうわけで、負けたら陛下に先ほどと同じことをされるという条件で戦っていただきます」
彼女にそういわれた後に、ヴィヴィオとの情事が頭をよぎりはじめ分身が固くなり、動き気が鈍くなり始めた瞬間、それを見越した様に開始のゴングがなった。どうにかヴィヴィオの初撃をかわした瞬間、ヴィヴィオが一気に彼を押さえつけにかかった。このなだらかな動きは警邏隊などが使う類の捕縛術だ。
「ヴィヴィオ陛下は聖王の技だけじゃなくて色々な格闘技をやって取り入れてましたけど、一番の得意技は聖王の技ですから小さなことですね」
シンセシスに魔法でもかけられたのか、どうしてもさっきの異常な快感を伴う情事が忘れられず、その快感が彼の分身を強化し、彼は一気にヴィヴィオに押さえつけられた。彼女の乳房が密着した瞬間、
最初に彼女の乳房がつぶれるくらいに胸板に押し付けられた時の感触が一気に蘇りその隙に殴られ意識を一気に失った。
次に彼が目を覚ましたのは股間に走る激しい電撃めいた快感によるものだった。ヴィヴィオが大人の姿になりながら心底楽しそうに騎乗位体制で彼の分身を飲み込みながら腰を振っている。
「ヴィヴィオ、少し待って。あー!」
「だからこれは処置であり。貴方に邪教の技を使えなくする聖なる処置なんですよ」
「な、なに言って、ああ!」
しゃべり終わる前にヴィヴィオが腰を振った時の快感で動けなくなる彼を笑い見下ろす。そこにマーガトロイドの方のアリスが笑いながら入ってくる。
「忠夫、そこから先は私が説明するわ。ヴィヴィオ聖王陛下止めなくても大丈夫です」
アリスは臣下の宮廷魔術師が取る礼をヴィヴィオにしながら言葉を続ける。
「私少し前から、ヴィヴィオ様に仕える宮廷魔術師になったから。それで事情を話すと、貴方の前世はヴィヴィオ様の前世である聖王に尽くしていった術者だったのよ。その術者の死因は、男性だけが使える寿命と引き換えに仕える強力な魔術の連続行使。
初代聖王陛下に尽くしぬいた果てに、そのまま死亡したの。 初代聖王陛下はそれ以降その魔術を邪教認定しようとしたけど、大半のストレリチアの騎士たちが反対したわ。
男性しか使えず強力すぎて寿命を削るだけで、基本的には善人にしか使えない魔術で一部の騙されたなどの例外以外では、善良な弱者を救うことが大半の術だったから。今は男性に使わせることを忌避されてはいるけど、文化遺産として失伝だけは避ける様にされているけどね」
そこまで言うとアリスは言う。
「私としてはそんな術、失伝してしまった方が良いけど、貴方の寿命を削り切ってしまってはたまらないわ。 どうせなら男性に使わせるならこういう術でしょう」
そういうとアリスの糸が彼の中に入り、彼を操り始める。そして彼の体が勝手に動くとヴィヴィオの乳房や尻を揉みしだきながら、彼女に奉仕を始める。
勝手に動く体に横島は大きな恐怖を覚えた。自分の霊力が分身や体内で動きヴィヴィオに霊力を捧げる様に動いている。今度の射精は本当に何かが危ないそう思った瞬間にヴィヴィオが自分を掴み刻み付ける様に唇を貪った瞬間、
口内を剣で引き裂かれたような快感が走り彼女の息が腹の中に降りてきた瞬間それに睾丸が押されるように一気に射精が起こる。彼女が注ぎ込む息が腹の内部を押して精液を絞り込むように押し込んでくる。それを出し尽くした瞬間、笑いながらヴィヴィオは彼のそばを離れる。
「今あなたがした性魔術は本来は女性を強い快感で隷属させて奴隷となった女性の能力を大きく上げる類の性魔術でした。貴方の前世の術者が非人道的すぎると思いつつ、有用な術だけを取り込んだソフトに改良したんですけど、私の前世は好奇心から受けてみたいと言って貴方にやらせたんです」
それをしたとたんに全身から一気に霊力が抜き出ただけではなく、目の前のヴィヴィオが絶対に逆らえない王に変わったような感覚が自分の中に芽生えた。それを見越したように彼女は笑いながら言葉を続ける。
483 :
名無しさん@狐板
:2022/10/12(水) 00:24:40 ID:vvAIQjNl
「結果は今あなたが味わっている通りです。貴方の前世は、私にあまりに強く頼まれたのと、一度だけなら後遺症も残さず直ぐ治せるから、懲りさせるつもりでやったけど快楽で仕掛ける男性の方が負けて、呪い返しも発動するありさま。
一応は正々堂々女性を奴隷にする性魔術に勝った逸話になってますけど、人間同士の付き合いとしては騙し討ちでした」
動けなくなっている横島からヴィヴィオが離れると、アリスが服を脱ぎゆっくりと彼に近づいてきた。
「これをやっているのも貴方が前世で使った寿命を削る術を習得できなくするためよ。それじゃあ快感を味わい私たちに支配される感覚を強めてね」
なぜアリスと交代するのかと疑問に思った瞬間、アリスが即座に彼の唇を奪い息を吹き込んできた。その瞬間彼は理解した。アリスも抗いがたい快感を植え付けてくるのは一緒だが、
ヴィヴィオとはちょうど対極のものを流し込んでくる。彼女がゆっくりと彼の分身を飲み込むと支配するのはヴィヴィオと一緒でも、与えてくる質は対極の快感が彼を一気に蝕んだ。優しい絹糸に愛撫されてとらわれていくような肌と膣が彼の分身に刺激を与え、
射精した後も容赦なく快感で塗りつぶしてくるヴィヴィオとは異なりゆっくりと蜘蛛糸でからめとるように彼を射精させてくる。横島が彼女の快感に敗北して射精すると、アリスは心底嬉しそうに笑う。自分が彼を気持ちよくできることが嬉しくてたまらないようだ。
その邪気のない笑顔が彼の矜持や警戒心をそぎ落とし彼女の意のままの人形とされることへの抵抗力を奪っていく。 何度かの射精の後アリスの糸が彼を動かし先ほどヴィヴィオに使わせられた術を再び使わせに来た。
ヴィヴィオの時とは違う恐怖が彼の背筋に走る。もしもこの警戒心すら抱けない、冬の布団の様な快楽で屈服させられながら射精させられたら自分はどうなってしまうのだろうか。
「ア、アリス。ま、まって」
「ダーメ♪ 私達を護るためであってもあんな術を覚える可能性はゼロにしなきゃ」
射精が済んだ瞬間彼は自分を今まで動かしてきた糸が一気に変わったような感覚を味わった。 そしてそれが済むと、ヴィヴィオがアリスに代わって彼を嫐り始める。 ヴィヴィオに分身を飲み込まれた瞬間、彼は一気に悲鳴をあげた。
「あー!あーー!」
ただでさえ抗いがたい快感だったのにちょうど正反対の快感を与えられて慣れを消された直後だ。その反動が余計に彼をさいなむ苦痛を強くさせる。
「これなら、彼の魂が呪い返しで完全に服従するのも遠くありませんね」
そこまで言うとヴィヴィオは笑いながら手をたたいた。
「もういいですよ。仕上げにかかりますから、貴方たち彼に最後の追い打ちを」
そこにはヴィヴィオが訪問の時に必ず連れてくるようになった騎士たちでも古参の二人がいた。先ほど審判を務めていたアリス・シンセシス、金色の髪に小柄な体に似合わず多くの敵を大剣で薙ぎ払う無双の怪力騎士ユグドラ。彼女たちを見るとヴィヴィオは簡潔に言った。
「シンセシス、ユグドラ、彼の魂に最後のダメ押しを。アリスさんだけでも十分かもしれませんけど、完全に私の配下である貴方達にも屈服することで私より下だと分からせます」
「はい。ヴィヴィオ様」
そういうとまずはシンセシスが彼の分身を飲み込みその彼を嫐り始める。アリスと名前は同じなのに、そのやり方は剣で切り裂く様に彼を屈服させて来る。後ろからアリスが抱き着き彼の玉袋を揉んでくると異なりすぎる二つの快感に襲われ彼は悲鳴をあげた。
「アリスちゃん、やめて」
横島は基本的に二人そろった時はシンセシスの方を苗字で呼ぶだから、分からないはずがないのに、意地悪く二人は聞く。
「「アリスってどっちのアリスなの?」」
「そっ、そりゃもちろん」
言いかけたところで二人が申し合わせたようにしぇべれなくなるような快感を与え彼がのたうつのを楽しんだ。そしてシンセシスが唇を貪り始めるとアリスも後ろから抱き着き彼に快感を与えることを楽しむ。
しばらくして彼が完全に耐えきれなくなると彼の分身の幹を放してからアリスは背中から離れた。そこを狙ったかのように騎乗位をした状態で彼を達しさせると、シンセシスは笑った。
「これでどうですか陛下」
「次ですね」
動けなくなった彼に向ってユグドラが騎乗位をする直前の様な体制になりながら言葉を言った。
「ヴィヴィオ陛下は少女形態でも貴方を閨の中で喘がせることなど容易ですよ。 なぜかというと今から貴方を犯す私が劣化ヴィヴィオ陛下ですから」
「え、ちょっとま」
言い終わると彼の言葉を待たずに一気に飲み込んだユグドラに対して彼はすさまじい量の射精をあっさりとしてしまう。彼女は嘲笑の顔を浮かべながら言う。
「陛下と夫婦になる以上はいつでも陛下の求めに応じられなければ、ですから私の様な少女にも勃つようになりなさい、っと思ってましたけど貴方早すぎますよ。少女姿のヴィヴィオ様より下の私にこんなに早く出させられてどうするんですか?」
ユグドラの言葉は無茶ぶりも良いところだ。ヴィヴィオと彼女の閨の中での強さの差は、男がネズミなら、虎と狼の違いくらいだ。ネズミに勝ち目があるはずなどない。
「ほら早漏男。見かけが幼い少女に嫐られる快感に目覚めて陛下の求めに応じられるようになりなさい」
罵倒の言葉で余計に分身が硬くなった時に笑みを浮かべ彼の自尊心も嫐りつつユグドラは何度もそれを受け止める。シンセシスとユグドラに犯され続けた彼に、アリスが糸を伸ばし二人に対してもあの魔術を使わせてきた。それが済んだ瞬間、彼のヴィヴィオへの屈服間が一気に上がりぬいた。
それを見て満足そうに頷きながらアリスが言う。
「配下の騎士に屈服させられて一気に魂が堕ちたは、後は単純な快感を一気に与えるのが良いわ」
その宣言を聞くと二人は離れるとヴィヴィオとアリスに渡した。二人は笑みを浮かべながら横島を襲い始める。
484 :
名無しさん@狐板
:2022/10/12(水) 00:25:53 ID:vvAIQjNl
アリスとヴィヴィオが交互に入れかわり何度かが過ぎた後。ヴィヴィオが彼の上で腰を振りながら言った。
「アリスさん、そろそろ良いですか?」
「ええ、陛下ころあいです」
「忠夫、魂の底から宣言しなさい。前世で私を護るためにやむを得ず使ったあの術の素質はすべて放棄する、と」
僅かに残った反骨心は見越したようにヴィヴィオが彼の眼をのぞき込んできた。その瞳の色に、自分を心から好いて死ぬかもしれないと思った時に不安がる少女の面影を思い出した時完全に、彼の心はその術を手放すことにためらいがなくなった。
「前世で使ったあの術の素質は放棄します」
その言葉を待ったようにヴィヴィオが彼を支配するような性術を使いそのまま一気に搾り取った時、自分の中の何かが精液と共に抜けるような感覚が起き彼は意識を失った。気絶した横島に心地よさそうに体重を預けるヴィヴィオを見ながらアリスは医師の様な手で横島を触診し言った。
「陛下大丈夫です。前世で彼の寿命を縮めた霊的戦闘術の素質は完全に壊れました。他の術に対する素質および霊能への才能に一切影響ありません」
「彼そんな術なくても十分強かったのに、前世の私の力が足りなかったから使わざるを得なかったのよね。今生では要らないもの」
「ええ。その通りです」
頷くアリスを見ながらヴィヴィオは答えた。
「アリス今回一番働いてくれたのは貴方でしたね。 忠夫が自分が感じた悪寒を誤認させるような他のたくらみも幾つも突き止めてきてくれて。
さらに忠夫に恋愛感情がない騎士たちをこの大使館から離れさせられる口実に仕える最高のタイミングでリークお疲れ様でした。これがないと彼をここまでうまくとらえられなかったでしょう」
「私もあんな術を彼に覚えさせる可能性はゼロにしたかったですから」
二人の会話にユグドラとシンセシスも頷いた。
「はい。ヴィヴィオ様に前世の記憶を取りも出させられた我々も同意見でしたから。戦乱が終わった後五年後に彼が死んだのを見た時は本当に、背筋が凍ってトラウマでした」
シンセシスの言葉にユグドラが言葉を続ける。
「私も彼に守られた前世を持つものとして前世より強くなった以上あんな術を覚えることは、絶対に許容できませんでしたから。 それと陛下少し気になったのですが?」
「なんですか」
「忠夫に惚れた人間は全て前世で関係があったものばかりなのですか?」
「いえそうじゃないです。そういうものも何人かはいますけど、基本的に神様や人外と結婚した貴族の先祖返りとかが多いみたいです。 とりあえずこれからやることはかなりありますね。
ありのままにやったことを報告して、その後の大鳳やジャギに頭を下げて補償しなければ。 でもその前に彼が目覚めたら女権国家的な夫婦のスポーツを楽しむとしましょう」
そういうとヴィヴィオは笑いながら薬湯と精力が付く料理の準備を自助に命じ心底嬉しそうに彼の体を点検し続けた。前世で彼の死因となった術を彼が覚えられなくなったのが嬉しくてたまらない様子だった。
ユグドラとシンセシスにもその気持ちは分かった。前世で彼に助けられた記憶と、彼が逝った時の喪失感はもう訪れないと思うと頬が自然に綻ぶのを止められない。それは多分調理の為に人形を動かしているアリスも同じなのだろう。
485 :
名無しさん@狐板
:2022/10/12(水) 00:34:04 ID:xRGqj7Yl
乙
Wアリスならではの反応はなかなか意地が悪い
そしてそれ以上に皆の愛情とやっていることがえげつないw
486 :
名無しさん@狐板
:2022/10/12(水) 01:12:20 ID:vvAIQjNl
>>485
乙と感想ありがとうございます。
ストレリチアの女性だけど、男の庇護と支配に関してはかなり女権国家寄りになってしまっている、
感じで書いてました。
487 :
名無しさん@狐板
:2022/10/17(月) 23:15:41 ID:qQ1v8Z7b
女権国家化石の日SS 聖王による今更ながらの化石と化していた邪教認定の撤回が決まった日
これはMシチュあんこスレのスレ主さんが連載している女権国家の二次創作SSです以下の注意点があります。
@
>>479
から
>>484
まで投降したスポーツの日SSの続編です
A化石の日SSだけど二日遅れです。
B前にスレ主さんが投降した邪な騎士と横島と騎士の影響を受けていて、本編では横島ヒロインにならないかもしれないヒロインが横島ヒロインをやってます。
Cあくまでも二次創作でありこのSSでの登場人物同士の人間関係や素性は本編とは関係ありません。
Dファイナルファンタジー3とファイナルファンタジータクティクスのファルガバードが合わさったネタが出てきます
E魔剣士の技暗黒剣が寿命を削るというのはファイナルファンタジー3ではなくタクティクスの設定です。
FこのSSでは暗黒剣は男性にしか使えないことになっています。
スポーツの日にヴィヴィオに嫐られぬいてから横島はシンセシスの方のアリスとユグドラに護衛されながら、自宅へと帰った。疲労困憊の横島を二人の対照的な美少女が迎え入れる。艶やかな黒に身を包みながら明るく陽気な気配に身を包むユウキと、
気品のある青を思わせる金髪の髪をした少女愛歌は、横島を抱き留め背後に労わるように寝かせると対照的な反応を示した。その瞳に剣呑な色を宿し問い詰めるユウキ。
対して愛歌は知っていたうえで彼女たちの言動を計ろうとする様にも見える目で静かに二人の騎士を見ている。
「ヴィヴィオ殿下は忠夫への好意は本当だと思っているから警戒しなかったけど、これはどういうことなの? まるで女権国家の男性を破壊しつくそうとする類の女性達に嫐られぬいた後みたいだけど」
ユウキの今にも剣を抜きかねない瞳に対してシンセシスは一歩も引かずに剣の柄に手をかけずに、鞘をもって近くに置くと前に出た。口上を述べる前の堂々とした態度が後ろめたいところがないのだろうと思い、
僅かにユウキの敵意を削いだ。怒ってはいるが、ヴィヴィオが横島に悪意を持ってなにかをするはずがない。そこに関しては彼女は一切疑っていない様だ。 アリスが口上を述べる前に愛歌が発言をした。
「私も一応忠夫のことは見ているから貴方たちの王様のしたことに関しては大体予想はつくわ。今回の件に関しては私も似たようなことをしたかもしれないから放置はしたけど、貴方達の聖王はこの処置を取った後の対策はきちんとしているの?」
横島から奪った才能を補うものを用意できているのか否か、そこから彼女はヴィヴィオ達を値踏みするつもりの様だ。愛歌が黙認するような行為だったと聞いて、ユウキの敵意は大分薄らいだ。剣から完全に手を放す手続きを終える様な様子で彼女は二人を見ている。
「ヴィヴィオ様はこれから処置のダメ押しをするために忠夫様の関係者の各方面に声をかけて回るつもりの様です。そしてその際にご自分の口から話されると仰っておりました。 そして今はユウキ殿に事態の説明をさせていただきます」
シンセシスがアリスに持ち掛けられたことを話始めてしばらく経つとユウキの手は直ぐに剣の柄から放れた。
「そうだったんだ。それなら僕にも言ってくれればよかったのに。なんで黙っていたの?」
「アリス様が言われるには、自分は人形劇をやるから演技には長けているけど、長時間やるのは厳しい。だからこそ忠夫殿の傍にいる時間も最長でも一日数時間にして隠したけど、ユウキ殿は良くも悪くも付き合いが長いから、忠夫殿の隠し事を見破れる半面その逆もあり得ると」
シンセシスの答えにユウキはそうかもしれないと思ったようだ。それに今回の横島の寿命を削る術に対する才能を潰すたくらみはかなり周到に練られていた。敢えて彼に恋愛感情がなく、企みも知らない女騎士たちを迎えに寄越し、
そして彼を大使館に迎え入れた後、全ての彼に恋愛感情を持たない、諫言してきそうな女騎士たちを出撃させて逃げ場が完全になくならせて、さらにはシンセシス以外の企みに関与している騎士は彼と顔を合わせないようにするという徹底ぶりだ。ユウキは少し考えた後に質問をした。
「この状況じゃ忠夫は前世のこと知ったら、仲良くなったモヒカンさんたちが死にそうとかなったら絶対に、その前世の術を使っちゃうね。見かけによらず仲良くなった男友達には義理堅い面もあるから。僕としてはモヒカンさんたちが死んだり悲惨なことになったら、
ジャギやアミバ辺りは絶対にいい顔しないと思うよ。あの二人から心証が悪いと、忠夫との付き合いにはかなり支障をきたすと思うけど」
横島達はただでさえも仲が良かったうえに、女権国家に来てから苦難を共に乗り越えた回数が多いので、その結束はすさまじいものがある。
ジャギやアミバが嫌った所で横島の性格上自分を慕う女子たちを切ったりはしないだろうが、無理やり逆レしてきた女性よりは彼らの方が優先度は高いだろう。それに対してはユグドラが言葉をかけてきた。
「そのようですね。だからこそユウキさんにお願いしたいことがあります。忠夫様の失った術というか技の才に対する補償の準備はもうできています。 だからこそ彼に新しい術を覚えさせることと、完全に寿命を削る術の才能を潰す処置のご協力をお願いします」
そこまで聞くとユウキの顔色が変わった。
「その術の才能まだ完全に潰れてないの?」
「『今は』ヴィヴィオ様が全力で動けば彼の術の才を何とか戻せます。ですがヴィヴィオ様の助力がなければその術の才能は戻ってこない程壊れています」
「分かったよ。何でも言って。仮にその補償が十分でなくても忠夫の寿命を削る技の才能を潰すなら協力するよ」
ユウキの言葉に愛歌はあっさりと答えた。
「そちらの補償が十分でなくても私の方にも補う用意はできているから、安心しなさい」
その言葉を聞きシンセシスは敵意ではないが愛歌を警戒するような眼で見た。もしも保証が十分でなければ英雄を盛り立てる妻としてヴィヴィオへの評価は相当に落ちそうだ。
二人が口上を伝え終えて帰還すると、不意にアリスが姿を現した。初めて横島達の前に姿を見せた時と同じく、まるで最初からそこにいたかの様だ。 彼女は優雅に一礼し二人に謝意を示した。
「ユウキ、愛歌ごめんなさいね。忠夫が前世で使っていた術、それを使えなくする為の処置を無断でしてしまって。ユウキ、貴方に黙っていたのはシンセシスさんが言っていた通りの理由よ。そして愛歌、貴女は私達が他の才能まで壊しそうだったら直ぐに邪魔に来ていたでしょう?」
その問いに愛歌は頷いて肯定する。
「ええ、明らかに好意だけで害意はなかったし会話の内容も聞こえていたから」
愛歌が言葉を返したあと、ユウキは明らかに協力的な様子で言葉を返した。
「アリス事情は分かったから気にしないで。忠夫の寿命を削る技の才能を潰すなら協力するよ」
「ありがとうユウキ」
綺麗な笑顔で礼を言うアリスにユウキは少し気になっていることを聞いてみた。
「アリス、忠夫が前世で使っていた技って何なの?」
「ファルガバードの暗黒剣よ」
それを聞きユウキが納得済みの顔になった。かつて聖王全盛の前に聖王が戦った多くの魔物たちを切り伏せたという魔剣士たち。彼らが戦ったのはそういう魔物だけではなく、行き過ぎた正義故に悪と同じ行いをした聖職者の軍などとも戦っていた。
その中で陰陽術をと魔剣を使い、聖王の聖なる力の効きが悪い相手を倒して回った陰陽師であり魔剣士でもあった高島忠助(ただすけ)彼は敢えて本気で聖王と戦い敗れた後、彼女と敵対する聖なる属性を持った者たちを倒して回り宣言した
。『自分を倒した聖王陛下こそが真の聖なるお方、誠に聖なる行いをしていれば、陛下の様に我が負の力など跳ね返せるだろう』
488 :
名無しさん@狐板
:2022/10/17(月) 23:17:20 ID:qQ1v8Z7b
闇が必ずしも悪ではないという東洋思想を持っていても、彼は西洋の思想も理解が深かったらしい。それを使って多くの道を踏み外した聖職者たちを正気に戻していた。
悪ではなく、間違えてしまった聖職者たちをなるべく殺したくないと言う意図を叶えながら、彼女の攻撃の効きが悪い相手に常に前に出て守りぬき、暗黒剣を使った代償で寿命が縮まってしまった。
そこまで話を聞くとユウキは言った。
「その才能もう完全にヴィヴィオでも治せないように壊せないかな?」
「今はまだやめておいて準備だけにしておきましょう」
そういうとアリスは壊れ物を抱える様に横島を抱くと呪文をかけ始めた。彼の体がユウキにとっては懐かしい子供の頃の姿へと戻っていく。 子供に戻り切った彼をアリスは壊れ物の様に抱きしめると、
ベッドの上に置き人形劇の準備を始めた。眠る横島の様子を見る限りでは彼の夢にそれは大きな影響を与えているようだ。愛歌はそれを見ながら言った。
「上手いものね。 ヴィヴィオと横島が組手した時もそれをやっていたでしょう。 確か水泳の後にヴィヴィオにされた逆レイプを思い出す様に仕向けていたわね」
「ええ。感触が蘇ってこの子が元気になりすぎて組手どころじゃなかったんじゃないかしら」
この子の下りで横島の分身をアリスは愛撫ながら笑った。電撃が走った様に痙攣みたいな反応をする横島を見ながらアリスは笑う。
横島は目を覚ました瞬間、混乱の極みにあった。自分の精神と体が明らかに幼いころに戻っており、そして目の前には妖艶で恐ろしい笑みを浮かべる魔女がいる。
「忠夫、どうだったかしら昨日の夜は」
「あ、ああ」
横島は一気に震え上がった強すぎる快感と術を無理やり行使させられ、魂が敗北を連敗した時の恐怖を思い出した。なによりもその恐怖がありながらまたあの快感を味わいたいと思っていることが何よりも恐ろしい
。逃げようとする横島を、アリスは信じられない程速い速度でとらえた。
それでいながら抱きしめてくる手は一切彼に苦痛を与えず吸い付くような肌と指が快感を伴う脱力を与えてくる。 アリスは親がする様な軽いキスを何度かしてきたがその度に自分の意識が飛びそうになる。彼女は笑いながら誘惑の言葉を続ける。
「そうやって『どこかに行ってしまいそうな雰囲気があるから』陛下や貴方を好きな女騎士たちも貴方を縛るために過激な快楽を与えてくるのよ。それとも強すぎる快感でいじめてほしいの? まあ、そうでなくても最終的にはあまり変わらないでしょうけど」
「ア、アリスまだ儀式まで時間あるんだろ。それならなんでワイを子供の姿にしたんや?」
「根回しは済んだから、ここから先は私の楽しみと貴方の逃げる気をなくさせるための行動だから」
そういってついに唇を奪った。上質の絹糸で愛撫されるような感覚が体の内部に広がっていく。そして上海人形と蓬莱人形が彼の服を脱がせるとアリスも、人形にすら見える美しい肢体をさらし彼の分身を飲み込む。
声すら出せない彼と繋がりながらアリスは丁度乳房の位置に頭が来るくらいに縮んだ彼の口の中に乳首を入れるとそのまま頭をなで始める。ツボを押されたような感覚が彼の理性と我慢を溶かしていき、その彼の頭をなでながら言う。
「ヴィヴィオ陛下や騎士たちはいささか行き過ぎた快感を貴方に与えるでしょうけど、その後には私がこうしてあげるから。そうしたら彼女たちにまたいじめてほしくなるでしょう?」
何度も彼女の中に精を放たされながら彼はどんどん自分が沈められていくと思った。真冬の朝の布団の中にいる様な抜け出しづらい感覚が強くなり。最高に強い快感を送り込んでくる、
絹糸の布団の中にいる様な感触が彼を包み続けてくる。 抵抗しなければという意思も頭のツボを押されたり、撫でられるたびに激しさを増す射精の度に溶けていくような感覚がする。
すっかり気をやった様子の横島を抱きかかえると、彼女はユウキに目をやった。
「後は任せてアリス」
「ええ。……あの、ユウキ儀式の下ごしらえが終わったら、もう一回私とも交代してくれない?」
「うん、いいよ」
アリスとの性行為で気持ちよすぎる温泉に入ったかのように頭が動かない彼を見据えると、ユウキはあっさりと彼の分身を飲み込んだ。優しく抱きしめつつ、
女権国家に来てから変わった体で彼の内部の何かを屈服させながら、幼馴染だけが知る彼が逆らい辛い口調で命じだした。
「忠夫! 寿命を縮める暗黒剣なんかに頼ろうとするから聖王様とアリスが心配しちゃっているよ。早く完全にそれを放棄して」
「も、もう才能が潰れて覚えることはできないって」
「これから完全に潰すから同意して! そうしないと僕も安心できないから」
ユウキの命令だけではなく懇願の籠った様子の言葉に彼が折れるとそのまま射精と同時に彼は同意の声を出した。
「わ、わかった。 あーー!」
最後の同意を聞いた瞬間ユウキがより強く彼を絞り、その同意した事実を彼に強く焼き付ける様に搾り取った。
アリスは普段とは違う妖艶な魔女を思わせる笑みを浮かべながら、ユウキに言言葉をかける。
「ユウキこれからの数日間彼に取る処置の効果を上げる処置をとるから協力よろしくね」
「任せて」
アリスが呪文を唱えるとユウキが彼女の使い魔へと一時的に転じた。そしてインプに転じたユウキは言う。
「それで忠夫の精神に干渉する手伝いをすればいいの」
「ええ。 こういうのはあまり好きじゃないんだけど、いえ好きだし楽しいけど、誠実な対応をしてきている男性にはしてはいけないことだからあまりできないの。だからこそ、この機会にうーんと楽しませてもらうわ」
そういうとアリスは魔女の笑みを浮かべ横島の唇を吸い始める。彼女とインプとなったユウキも彼女の手足の様に動きながら、彼女を手伝うように混じった。
二人が彼を嫐っている寝台の近くで、人形たちが動き始め、横島を模した人形を複数の女性の人形が嫐る人形劇が起こり始める。これは彼の夢に大きな影響を及ぼしていることは一目瞭然だった。
ヴィヴィオの所に再び連れていかれるまでの時間が横島にはどれくらいだったのか、わからない。五日以上だったのだけは間違いないが、体感時間が快楽と意識の断絶が何度もあったため正確な時間を計れないのだ。
アリスの冬の布団から出られなくなるような快楽と吸い付くような肌の快楽が寝所で彼を溶かしていき、ユウキまでもが一緒に手伝い始めてからは一気にそれが強まった。焚かれた香が眠気と快楽を強くし、
子供に戻されて脳が小さくなったことで一気に埋めてくる快楽がすべてに届くようになったかのようだ。
ユウキが時には姉の様にあるいは母親の様に叱りほめたたえながら彼の分身を胸で挟みぬきながら言う。
「聖王陛下に従って。全ての邪教の暗黒剣の才を捨てて。陛下は選ばれた聖なる王だから、彼女の忠夫と共に居続けたいという、聖意に逆らっちゃだめだよ」
「あ!あー! だ、だがそれは」
自分でも何が悪いのかが思い出せない快楽とお香で機能の落ちた脳はユウキとアリスから与えられる限界を超えた快楽を味わいたいという思いと、逃げたいという思いが同時に生じそれを対処することすらできずにいた。
489 :
名無しさん@狐板
:2022/10/17(月) 23:18:31 ID:qQ1v8Z7b
「ほら、陛下の嫌う才能を捨てない不忠者にはお仕置きだー!」
女権国家の影響を受けた彼女は横島が自分の与える快楽に屈服することを心底楽しむようになっていた。また一時的とはいえ魔女であるアリスとの契約が、彼女に横島から自己犠牲の暗黒剣の素質を奪うという点での容赦を取り払っている。
ユウキとアリスに閨の中で嫐られながら時間がたち彼は気が付くと馬車に乗せられていた。
こと事とした馬車の揺れとアリスとユウキの体温が余計に眠気を強くさせてくる。ヴィヴィオの前に連れ出された時、快楽と眠気で朦朧とした彼を見ると彼を犯した時と同じく成人の姿を取っているヴィヴィオは満足そうに頷いた。
「完全に仕上がってますね。見事な仕事です。アリス、ユウキ」
「そりゃ頑張るよ。忠夫の寿命を削る術の素質を完全に消し去るためだもの」
臣下というわけではないので、自由な物言いが許されているユウキとは対照的に、それほど強くはないとはいえ。宮廷魔術師となったアリスは礼を取りながら言葉を返した。
「聖王陛下、お褒めの言葉ありがとうございます。それと今回の仕上げにはオリヴィエ様とヴィーラ様が来られるとか」
「ええ。あの二人なら絶対に大丈夫でしょう。 才能を潰した後のケアには愛歌さんとリグルさんに手伝ってもらいます」
謁見の魔に赤と黒を身に纏った豊満な姿の美女=ヴィーラとしなやかな体をしたどこかヴィヴィオと似た雰囲気の少女=オリヴィエが訪れた。それを見てヴィヴィオは満足そうに笑う。
「それじゃあ。ことに移りましょう」
「はい。全ては聖王陛下の御心のままに」
ヴィヴィオの役に立てることを心底悦んでいるヴィーラの声に、ヴィヴィオの意を叶えることをまるで『自分の事の様に』喜んだ様子のオリヴィエが応じた。
「陛下早くまいりましょう。一刻も早く彼から邪法の素質を消し去りましょう」
「そうですねオリヴィエ」
ヴィヴィオが頷くとオリヴィエは不可解な行動をとった。もはや抵抗することができない横島の首筋に手刀を当てて、気絶させた。
苦痛を一切与えずに落とすそのやり方は彼に対する害意がないのは明らかだが、そうする必要は明らかにない。怒るというより疑問めいた目をむけるユウキにアリスが声をかけた。
「忠夫が目覚めるまでに説明するわ」
次に横島が目を開けた時に待っていたのはヴィーラが後ろから彼を抑えながらオリヴィエが前から彼に覆いかぶさり一気に彼の分身を加えこみ貪ってい要る状態だった。
「忠夫様、目を覚まされたのですね。ここからは意識を取り戻しながら敗北を脳に焼き付けて聖王陛下の夫に相応しいお体になってください」
丁寧な言葉とは裏腹にあざけるようなヴィーラの声が恥辱心とヴィヴィオやアリス達に嫐られ覚えた被虐の悦びを刺激する。彼の分身がより固くなったのを感じ取りオリヴィエは嘲笑めいた目を向けてきた。
「忠夫さん、以前に貴方に何度か助けられたことがあるオリヴィエです。一応はヴィヴィオのいとこで聖王の系譜の一人ということになります。今夜貴方から暗黒剣の才能を完全に絶つ厄を担ったものです」
喋れないほどに彼を絶頂させ続けながら、敢えて彼女は落ち着いた丁寧な声で自己紹介をした。今もアリスに操られ奉仕系の性魔術を使わされているが、それでも彼女にしてみれば余裕がたっぷりとあると、
告げるためにそうしているようだ。彼の大人に戻された体は脳も元に戻り、そして快楽を流し込まれる用も一気に大きくなっている。ヴィヴィオと似て非なる彼女の与えてくる快楽に屈服しつくし始めた頃オリヴィエが手を彼の腹に当てた。
その瞬間、彼の分身から出る敗北の証の噴出が一気に上がった。さっきまでの快感もすさまじかったが、今の彼女はヴィヴィオや他の女性達を大きく上回る快感を彼に与えてきている。
最も他の女性達の与えてくる快楽にも彼が勝てることは絶対にないだろうが。 強すぎる快楽で発狂しそうな彼は声にならない声をあげた。
「〜〜!」
「実は私は義手なんです。 そしてこの腕はアリスさんが幾つもの人形劇で使った聖王の人形で作った義手ですから。聖王陛下のしたことを再現できるんですよ」
「い、今もそれやっとんのか?」
「ええ。貴方の前世である高島忠助に惚れた聖王は、彼に暗黒剣を使わせないために手刀で彼を気絶させそのまま寝室に連れ去った。そして騎乗位で搾り取りながら、彼に自分の許可なく暗黒剣を使わないと宣誓させたとあります。
そしてその際には腹に手を当てて気を一気に彼の生命力を操作し沢山の精を搾り取ったと」
オリヴィエが笑いながら腰を動かすと彼は悲鳴めいた声になりながらも質問をした。
「ど、どうしてそんなことを。もうワイは才能潰れていて」
「一応私たちの協力なければ不可能とは言えまだその才は再生する可能性が残っています。だから完全に絶つ儀式なんです。 宣誓なさい、許可なく暗黒剣を二度と使わないと」
「許、許可なく暗黒剣を二度とつかいません」
オリヴィエの圧倒的な全ての臣下の反抗心を押しつぶす王を思わせる目、日ごろですらも抗いがたいそれを閨の中で完敗している状態でぶつけられて、彼はすぐに屈した。
オリヴィエは満足そうに頷きつつ、から一気に搾り取ると。指一本動かすことすら困難な彼を満足そうに眺めながらヴィーラと入れ替わった。そこにヴィヴィオとユウキとアリスの三人が入ってくる。
「忠夫〜、さすがに今のは、王国男子として情けなさすぎるよ。 早いのは仕方ないけどせめて意思力で我慢したら〜?」
笑みを浮かべながらあざけるユウキの言葉に、ここ数日の閨の記憶が鮮明によみがえり、彼女に対しても抗いがたい感情が芽生えてくる。その瞬間に、ヴィーラが彼を押し倒し唇を奪った。
「忠夫様、私は両刀です。陛下を護る戦いで貴方に助けられ好意を抱いた、惚れたと言いました。その言葉は嘘ではありません。ですが一番の相手は聖王陛下です」
「な、なんでそんなことを」
わからないという様子の横島に彼女は言う。
「今回の処置で貴方様の意思があまりに強固なら惨すぎる快楽での尊厳破壊と一時的な精神破壊もしなければならないと言いました。他の面子と違って私は聖王陛下の命令である場合に限っては貴方にも惨いことができます。 ――ですからあまり強固に耐えすぎないでくださいね」
ヴィーラの声音から一切の嘘がないことが分かり怯えつつある彼をヴィヴィオが彼を後ろから押さえつけて整体師の様に体のあちこちを刺激すると、その度に分身が元気づき始める。
ヴィーラが笑いながら彼を抱き込み正常位で抱え込むと両手両足で拘束されて動けない彼をヴィヴィオが背後から迫り彼の背中を押し始める。ヴィーラの中に飲み込まれた分身がヴィヴィオに背中のツボを押されるたびに、射精し、つぼを押される快感で動いてしまうたびに、分身がヴィーラの中で嫐られる。
「陛下、どうですか臣下の騎士よりも下にならせるだけではなく、彼の精神を一時的な崩壊も必要ですか」
横島を閨で嫐りながら、敢えて彼の心への敗北感を与えるための発言にヴィヴィオは笑って答えた。
「大丈夫ですよ、ヴィーラ。彼の才を潰すにはそこまでする必要もなさそうです。それにあなただって、私の頼みや命令ならやってくれるとは言っても、彼にひどいことするのが嫌でないわけではないでしょう?」
「ヴィヴィオ様……!」
ヴィヴィオの言葉で喜びから絶頂したヴィーラの膣が彼の分身を一気に締め上げ、彼は強すぎる快感から意識を失った。
490 :
名無しさん@狐板
:2022/10/17(月) 23:19:36 ID:qQ1v8Z7b
彼が意識を取り戻した時、彼を嫐る閨ごとにアリスとユウキも加わり、彼の手や足のツボを押したりマッサージめいたことをし始める。霊力や魔力を込められた指圧は明らかに自分の中の才を破壊しているのだと感じつつ、
その度に起こる射精がどんどんと抗う意思と思考力を奪っていく。
全員にまんべんなく犯され彼の精神が快楽で限界を迎えかけた時、それを見計らったようにヴィヴィオが彼に騎乗して強すぎる快感を与えてくる。そして彼女は言う。
「横島忠夫、私の命に従い暗黒剣の素質を放棄した者よ、その才なくとも仲間や私達の災いを防ぐために努力を惜しまないことを誓いなさい」
これは前世でも立てさせられたのと似たような誓いなのだろう。
「ち、誓います」
そう答えた瞬間、オリヴィエが後ろから彼の背中に手を当てたその瞬間、横島の頭に嫌な予感が走った。ヴィヴィオの聖王としての素質はオリヴィエ以上そして自分は今ヴィヴィオに犯されている。ここで彼女の義手で前世の聖王が与えた快楽の再現をされたら。
「正解でーす♪ いい声で鳴いてこの宣誓を脳に焼き付けてくださいね」
楽しそうなオリヴィエの声を聞いた直後ヴィヴィオが腰を動かし彼の意識は一気に落ちた。
次に目覚めた時彼は、搾り取られ切った体力と霊力が回復しきっていることに気づいた。意識の断片を繋ぎ合わせると、リグルがくれた蜂蜜酒と愛歌が持ってきてくれた料理のおかげだったことが思い出せた。
「忠夫、調子はどう?」
声をかけてきた愛歌に、横島は答えた。
「ああ大丈夫だ。なんかもっと深いトラウマになりそうな気もしたが、割と大丈夫だったな」
「ええ、体調が戻ってから、私達がこういうことをしていたからね」
そういうと愛歌は彼を金縛りにすると押し倒し彼と交わり始める。強い快楽を与えてきており、決して男性優位になれないのはヴィヴィオ達と一緒でも恐れなどは浮かばずただ彼女の与える快楽を得るためなら何でもしたいという感情が浮かんでくる。
それだけではない、ヴィヴィオ達にされた行為への恐怖や忌避感さえも相手が自分を好いていてくれると思うと、薄れていく。これこそが男性を盛り立てるべきと考えている王家特有の性魔術なのかもしれない。感嘆する彼に愛歌は友達の手柄を教える様な口調で声をかけた。
「リグルも貴方に似たようなことをしていたわ。フェロモンを使って働きアリみたいに貴方を操り精神を回復させていたから」
それを聞くと半分くらい意識がない状態で、リグルにされていた行為の記憶が蘇ってくる。
寝室で蜂蜜酒を飲み意識が戻った彼は、そのまま何度もリグルの体から出た甘い香りに動かされ彼女を襲う。男性優位の性交位でありながら余裕をもって楽しい遊戯をする様な顔をしている彼女と、
唸り声しか上げられずにそれでも与えてくる快感につられ彼は腰を振り続ける。彼女は不出来だが真面目な教え子を慈しむ女教師の様な笑みを浮かべ言う。
「そう、そう。忠夫性行為は強すぎる快感を流し込まれることもあるけど怖いことじゃないんだよ。さあ、もっともっとその衝動のままに暴れて」
「〜〜!」
声にすらならない声をあげながら何度も腰を打ち付け快楽で気を失った彼を抱きながらリグルは言う。
「さて、忠夫の寿命が縮むリスクをなくしてくれたお礼にヴィヴィオ殿の注文の品を届けないとね」
子供相手にリードされて先に意識を失ったことに気恥ずかしさを覚えながら、彼は愛歌に促されながらヴィヴィオの元に出向いた。
聖王の形態で待っていた彼女に、横島は言った。
「ヴィヴィオ、俺も多少前世の記憶が戻って、俺が死んだときのお前の前世の嘆きを思い出したから、お前を責める気にはなれん。
が、今回みたいなことは今回だけにしてくれよ。 多分大鳳たちに迷惑は掛からないように動いていたんだろうが、それでもこういうのはやばい」
「ええ。これで最後にします。でも今回の件での最後のわがままを聞いてくれますか?」
「なんだ?」
ヴィヴィオが合図をすると刀を持ったリグルとオリヴィエが入室してきた。リグルは刀を横島に渡した。
「東洋には蛍丸っていう蛍が集まってできた剣があるんだって。それで僕も鍛冶の修行してどうにか一本刀を打てたの。それで蛍は英雄の魂が宿るって伝承があるから多少は英雄の技も再現できるんだ。
忠夫が振るった場合に限り忠夫の前世の技はかなり再現度が高いよ。霊力的な疲労も凄いけど寿命を削らずに暗黒剣も使えるよ」
言われて前世の暗黒剣を一回だけ振るってみて、ダメだなと横島は思った。寿命が削られなくなった代わりに疲労度がひどすぎる。後のことを考えなくてもいい戦い以外では使いようがない。そして諜報部でそんな戦いは滅多にない。
ヴィヴィオの意図を計れない彼にヴィヴィオは言った。
「10分だけならあなたは前世と同じ強さになれるそうです。それでオリヴィエと共に私と戦ってくれませんか? 義手で聖王の動きを再現できる彼女は、前世の今頃、つまり貴方を婿として直ぐのやむを得ず暗黒剣の使用許可を出した頃の前世の私の再現ができますから」
「過去との決別か。分かった。ヴィヴィオお前にとっては大切なことなんだろう」
「ええ」
ヴィヴィオに言われて、闘技場に来たオリヴィエと共にヴィヴィオと相対した彼はリグルからもらった刀を構えた。
オリヴィエが前世の今頃のヴィヴィオの再現をし始めると、その動きは十分に強者と言うに足りるがそれでも昨夜の恐らくは聖王の後期の再現には遠く及ばない動きだ。
ヴィヴィオはいらだった様に突っ込んだ。決して遅くも弱くもないオリヴィエが正面から力負けして弾かれたのを見て、横島は前世の聖王を護った技を再現し、ヴィヴィオに打ちかかった。
その一撃をヴィヴィオは背中に目が見えているかのようにかわし、聖なる気で鉄のようになった拳を放ってくる。
『こりゃとんでもないわ。ヴィヴィオの奴もう前世の同時期より強いなこれ』
横島はそう思いながら即座に前世の再現である陰陽術を発動させた。彼の呼び出した鬼がヴィヴィオに襲いかかり光の玉となって弾け、ヴィヴィオの動きを僅かに止めた
『よし。暗黒剣でなければそこまで消耗しないか』
僅かに動きが鈍くなったヴィヴィオにオリヴィエが突っ込んだ。
「もらいました。前世の自分へのいら立ちが視野を曇らせていますね」
オリヴィエの拳をヴィヴィオが受け止めた後彼の放った光の弾が当たるが彼女の霊気は一切衰えず彼女の内からはじけた様な霊力の爆発が一気にオリヴィエと横島を吹き飛ばした。
491 :
名無しさん@狐板
:2022/10/17(月) 23:20:02 ID:qQ1v8Z7b
それを見て横島はヴィヴィオに向かっていった。
「すまんがこっからは、今生の俺の力でいかせてもらうわ。前世と同じようにはならんってその方がお前も安心できるだろう」
そういうと横島は、リグルからもらった刀に霊力を込めて文珠で速度を一気に上げて切り込んだ。 オリヴィエも頷き聖王の再現を捨ててそのまま全力でヴィヴィオに打ちかかりはじめる。
暗黒剣以外の前世が学んだ技を主に使いながら横島が戦いはじめ、オリヴィエもそれに合わせ始めるとヴィヴィオの様子も変わり苛立ちが消え去った過去との決別が済んだよう後の戦いがしばらく続いた。
爽やかな空気でありながら、それでもオリヴィエと横島は何度か死ぬのでは?と錯覚するような事態が何度か起きたが
、その度に横島が暗黒剣以外の前世の技を前世以上に使いこなすことで切り抜けた。不意に満足したような様子になったヴィヴィオが言葉を放つ。
「忠夫さん、オリヴィエ過去との決別の手伝いありがとうございました。今日はこれで終わりで」
「本当に大変やったわ。大鳳たちと色々打ち合わせしたりすんの大変そうだ。 ヴィヴィオお前とまた会えるのは当分先やぞこれ」
「忠夫さん主君の過去との決別の付き合いありがとうございました」
満面の笑みで宣言するヴィヴィオと礼を言うオリヴィエを背に去っていく、横島を見送った後、ヴィヴィオ子供の姿に戻り心底嬉しそうに笑った。
「お兄ちゃんの、暗黒剣の素質潰し完了」
「ええ。人は体の一部を失うと。他の体が代わりに力をつけて補う。暗黒剣の素質が潰れた後、陛下との死を錯覚させる程の模擬戦で私を助けたり、庇うために失われた才を補う形で他の才が急速に発達しました。これでもう暗黒剣の素質は戻らないでしょう」
「私も現金だね。お兄ちゃんの寿命を削る恐れがなくなった途端に、暗黒剣も絶対悪じゃなくて、善良な男性たちが弱者を護るために使った使用者の寿命を削る剣術に過ぎないって認められるようになったんだから」
「ええ。ヴィヴィオ様、その暗黒剣を振るう魔剣士たちの恩恵を一番受けたのは前世の貴方とその民たちだったとお忘れなきよう。悪い側面もある『化石』と化したような技術でも当時の人間たちは本当に必要だと思ってやっていたのですから」
「うん。邪教認定が通ってなくて良かったと今は思うよ」
素直に心から非を認めつつ笑う彼女を見てオリヴィエは思った。横島が傍らにいる限りは彼女は道を違えたりはしないだろう。そして既に化石とした集落である魔剣士達の里も聖王ゆかりの聖地であるともうすぐ認められるのではないだろうか。
492 :
名無しさん@狐板
:2022/10/17(月) 23:58:18 ID:ymjUNTb7
乙
横島が自己犠牲で女子供を助けられる力を持っていたらいつどこでどれだけ使うかわかったもんじゃないから
気が気じゃなかっただろうし気持ちはわかる
なお加減
493 :
名無しさん@狐板
:2022/10/18(火) 16:40:21 ID:iHcKy1oG
乙でしたー
英雄は力を使い過ぎないように捕まえておかないといけないって大ダイも言ってた
494 :
487
:2022/10/18(火) 18:12:12 ID:4fjEjF0P
>>492
乙感謝です。
その心配が爆発した結果、加減ゼロでした
>>493
乙感謝です
女権国家世界では男性の英雄は直ぐにつかまりそうですけどね
495 :
名無しさん@狐板
:2022/10/31(月) 23:40:44 ID:pspxBtSB
女権国家2022年ハロウィンSS、悪戯の程度を主とした種族の価値観の違いを見誤った代償
このSSは本スレの作者様が掲載している女権国家の二次創作SSです以下の注意点があります。
@このSSの人間関係は主にこのSSないだけのものであり、あくまでも本編とは別のパラレルワールドです。
A陸八魔アルは完全に力を取り戻したのをイメージして書いています。
B本編に出ていないFGOキャラが出張っています
Cアドル神殿のオリジナル設定あり。
D愛歌様が穢れなき純潔の束縛に少し似た魔法を使う場面があります。一応女権国家内の王族だったからそういうことにしました。
町の喧騒が鳴り響き、良識的で子供に優しい男性たちにとっては地獄となる危険日のハロウィンの当日憂鬱な表情で船に揺られる男がいた。赤いバンダナを頭に巻き、全身を青いジーンズに身を包んだ人物、横島忠夫だ。
彼はとてつもなく情けない様子で戻ってきてほしくないテストの答案が返ってくる授業が始まる前の時計を見ている小学生の様な様子で海の光景を見ている。
物思いに沈む彼の背後から黒いひげを伸ばした巨漢が忍び寄ってきた。いかつい顔を全身を包む筋肉とその筋肉に着いた幾つもの傷が引き立てている。彼は横島の様子を観察ししばらくすると表情を崩壊させてだらしない笑みを浮かべ、オタクが上げる様な声を出した。
「横島殿、どんなに見ていても船は進むし女権国家本土への帰還の距離は変わりませんぞ。デュフフ」
「ティーチ船長、俺に見たくない現実を突きつけるのやめてくれませんか。それより船長の仕事は」
「本日の業務終了。横島殿の様子を見ることが最終業務でしたぞ。占いの結果と共に見てみて、霊感に触れる所がないということは女権国家首都への帰還までトラブルが起きる可能性極めて低し、
よって残りの五日間は存分にエロ同人やエロゲーの数々を見ることができるでござるよ、デュフフフフフフフー!」
横島は男性の目から見てもキモイ笑い声を上げる船長を殴り飛ばしたい衝動を抑え込みながらここ数日の成果に着いて思いをはせた。 横島は陸八魔アルの会社を手伝う形で諜報員の仕事をこなす様になり、
有能な所はあってもダメな部分で損をしやすい彼女を補い会社を軌道に乗せてきた。彼が引き受けた難易度の高い悪霊払いからの報酬で事業を再開し、横島がアルを補うことでかなりの利益を上げることができる状態になっている。
彼女は大金を得るようになってからは自分の配下を増やすと評して会社を傾けない範囲で慈善活動をすることが多い。
今回の黒髭ことティーチによる一月近い航海もその一環だ。ハロウィンを満足に祝えない地域の人々にお菓子や食料を大量に買い付け支給するという国内航海の日々は本当に、横島にとっては大仕事だった。
ハロウィンが近いゆえに色々な怪異が出てくるので、船旅の安心を求める船員たちの為に霊能者である彼の乗船が求められた。 去年は彼女一人で大丈夫かと思い気が気でなかったが、
頭脳明晰なアリスや愛歌、そして古くから彼女を知る沙穂が監視して愚かなことはさせないと約束してもらって、出てそれを見事に果たしてもらった。そして今年のアル社長は去年とは比べ物にならない程有能になっている。
そういう意味では彼は微塵も心配していない。だが、彼女達との情事を思い出すと気持ちよいとは思うが憂鬱な気分にはなる。王国男子としての男性優位の性行為を望む心と誇りが悲鳴をあげているのだ。そこまで考えると彼はティーチに向けて声をかけた。
「船長、確か布教用に幾つも男性優位の純愛エロゲーや同人誌持ってましたよね。俺にくれませんか? 残りの数日仕事がないに等しいみたいだから満喫したいので」
その言葉に関するティーチの返答は辛うじて身内のじゃれあいで済むレベルの殴打だった。
「バカ!バカ!横島殿の贅沢もの! 純愛してくれる女性がいるくせにまだ男性優位同人欲しいとか、実績と財産と有能な遺伝子だけを狙う女としか関係持ててない拙者に謝るでござる!」
横島もティーチに殴られると直ぐに殴り返した。
「女権国家出身で女性に攻められるのも好きなあんたと違って、ワイは王国男子なんや。いくら純愛でも男の誇りが砕ける様な性交ばっかされたら多少は嫌になるわ!」
辛うじてじゃれあいと思える二人の殴り合いを見て船員たちの緊張が一気に下がったのを横島は感じた。 そしてこの殴り合いも多少計算しているのでは?という考えが浮かぶ。 この後、ティーチは女権国家の本土の港で数日休んだ後長期航海に移るらしい。
そのために緊張を解いてよい局面に来たからこそ、こういう真似をしたのではないだろうか。 他の船員たちも船長と横島は危険が去っていないときはお互いの体力を温存させることに気を使うから二人がくだらない喧嘩をすると本当に山を越えた気になると言っていた。
恐らくはティーチの狙い通りに船員たちが必要最低限の警戒を残しつつリラックス状態に入るのを見て横島は、船長としては本当に有能だと思う。
彼と半分くらいはじゃれあいめいた殴り合いをしながらこの男は本当に特殊な出自をしていると感じる。
女権国家では珍しい男の船乗りであり、法に反した悪党限定の海賊を狩る海賊の様な好意をする船に彼は一時期乗っていたそうだ。男性がそんなことできるわけないと考える女性が多いためか、
冗談だと思われているようだが多分本当だと横島は思う。彼の戦闘力なら悪ではあってもある程度道義わきまえたアウトローの上役を持てばそれも不可能ではないだろう。
巨漢の黒ひげの拳を受けるとどうにか懐に潜り込み殴りつける様な訓練とじゃれあいの中間の様な殴り合いはしばらくするとティーチの方から切った。
「横島殿、すまんかったでござる。 確かに女権国家の女生との性行為は王国男子にはきついでしょうな」
「わかればいいんや」
「お詫びと言っては何ですが、要望通り男性優位のエロゲーをお貸しましょう。やはり二次元が最高ですな。自分のペースでしたいだけできるし、嫌がってやめてというと余計に昂ったりもしないし」
「それは女権国家の女性だろう。王国の夫婦関係は大体が男性優位だぞ。亡命したらどうだ。お前くらい有能なら海軍で出世できると思うぞ」
「それも悪くないとは思いますが、拙者女権国家の男性たちに義理がある相手もおりますので」
ティーチの言葉を聞きながらこういう義理堅さも持っているからこそ、二つ名を得るほどの船長となったのだろうと感じる。ティーチに誘われ、彼の自室に行くと山ほどのオタクグッズのある部屋が待っていた。
綺麗ではないが不思議とリラックスできる散らかりようをする部屋に入りソファーに腰掛けるとティーチが色々なゲームを渡してきた。
「最近は色々なエロゲーにも色々あるんやなアクションやら、シミューレションからRPGとかなんでもござれやな」
「デュフフもちろんであります。自分としては異世界が部隊の男性優位エロが好きですな。女権国家が部隊の話で男性優位だとリアリティがなさすぎますぞ」
「それはワイもわかるわ」
答えながら横島はすっかりプライベートモードに戻されてしまったと思った。公私をきちんと分けているが勤務時間が終わったり船から降りると彼とティーチは悪友に近いような感覚になる。
普段は勤務時間が終わるまではそうならないが、今回はティーチの殴打がきっかけでそうなってしまった。
496 :
名無しさん@狐板
:2022/10/31(月) 23:42:38 ID:pspxBtSB
ティーチと横島は二人ともゲームの腕は高い。ティーチが横島に渡してきたゲームは『紅いの月下の城』という男性優位世界を舞台にしたゴシックホラーアクションゲームだ。
内容は人格者な善良な女性の冒険者たちが外道な魔王が率いる魔の土地に乗り込み、敗れると凌辱されたりあるいはサキュバスなどに転じさせられて男を貪り嫐り尽くすというものらしい。
エロだけではなくアクションゲームとしてのクオリティと難易度も高い。そしてサキュバス化した時の男を貪り尽くすシーンは男性責めのSシチュゲームなのに女権国家らしいマゾ男性向けのものなのとティーチが言った。
「ティーチなんでこのゲーム俺がクリアしなきゃいけないんだ? 俺は純愛男性ゲームがしたいんだが」
「それが拙者このゲームの詳細な資料とかを制作サイトで見たらヒロイン達が良い子過ぎて、ゲームオーバーとかのシーン見るのがきつくなってしまったでござる。
説明書にある設定読んだだけの時はそんなでもなかったのですがな。 クリア後に読破推奨と書いてあったのを読んだ結果がこれです。 だから説明書しか読んでない貴方にお願いしたいのです」
「ああ。分かった一応他のゲームも貸してもらうわけだからな。ゲームオーバーシーンの残酷シーンは見なくていいから、俺のプレイ見てコツを掴んだら自分でやれよ」
悪霊や妖怪などの退治を請け負う男性の船乗りのみで構成された特殊船団の団長をアル社長に任され、黒髭などという二つ名を持っていながら、こういう所では妙に小心な所もある。最も横島がいなければ嫌がりつつも一人でクリアするまで頑張ったのだろうが。
こんな風には見えるが彼の船乗りとしての実力は本当に凄い。船は女性でありその船に宿る神により強い加護をもらうために男性だけの船乗りで構成されたこの船団で彼の式力と決断力に助けられた回数は数えきれない。
基本的に女権国家の男同士は結束が強く、同性への殺害などは他国よりも忌避感が強い。 それはティーチも例外ではない。だが、横島がいなければ周りに災いを振りまく呪いを運悪くもらった部下を、即断で射殺しようとした時の彼の、
速度はすさまじいものがあった。冷酷なわけではなく、本当にそれが最善だと思ったからこそそれをやろうとしたのは本気で命の扱いに慣れている軍の高官を連想させた。 その時横島が到着するのが後数秒遅かったらその男性は死んでいただろう。
横島が彼を助けた時に、本当によかったと言って喜んだティーチの姿を見るとあれほど大切に思う部下も場合によっては殺さなければならないのが戦闘を生業とする職業なのだと実感させられた。
それくらいでなければ船の神の加護が強くなる代わりに男性しかいない船というリスクも大きくなる船の船長などはできないだろうから当然とも思える。今度、暇があったら大鳳もこの船に連れてきてやろうかとも横島は思った。大鳳の能力なら安全だろうし、女性のいない空間でリラックスできるかもしれない。
そこまで考えつつ、横島はティーチに頼まれたゲームを始めた。最初は攻略のコツをティーチが掴んだらすぐやめて、他のゲームを貸してもらうつもりだったが、思いのほかストーリなどのクオリティも高くのめりこみ始めてしまい、あっという間に女権国家本土への入港の日が訪れた。
入港の日当日横島とティーチは戦友の様に手をたたき合いながら最高のハイテンションで叫んでいた。
「ティーチ、俺にこのゲーム紹介してくれてありがとな! 〇〇(ゲームのヒロイン)ちゃん最高!」
「拙者も感謝しておりますぞ。設定資料読んでヒロインをひどい目に合わせることにチキンになった拙者の代わりにクリアしてくれてこれこそ××ちゃんと▲▲ちゃんのエンディングを見せてくれてありがとうでござる!これこそ男の友情ですなデュフフ」
「□□ちゃんも凄かったわ」
そういいながら横島は、クリア後に閲覧推奨という制作サイトの設定資料を見てテンションを上げていた。そんな彼を見ながらティーチは言う。
「実を言うとゲームや小説の物語は、異世界で本当に起こったことだという説もありますな。それを捕らえて書いているのが小説家などのクリエイターだと」
「それがどうかしたんか」
「そこで横島殿、我らも異世界転生狙ってみませぬか?」
それを聞くと横島の顔が怪訝なものに変わった。
「ティーチお前はそういうことに関しては冗談言うタイプじゃないのはわかるがどういうことだ?」
「簡単なことですぞ! アドル神殿の熱心な信徒や悪行より善行の方が勝っている者たちが死後に行ける『終わりなき自由冒険都市』そこはアドル殿が男性優位の土地に転生させたりさせてくれる場所ですぞ」
「まあそうだな」
「そこには善行を積んだ一流の霊能力者や魔術師も多いのですぞ! 彼らはスペシャリストですから、異世界息の呪文などの研究も一流のはず。彼らと共に異世界行き用の呪文を探すのですぞ。 こういうのに興味ない方々も横島殿の文珠を対価に差し出せば手を貸してくれるはず」
「それいいな! 今俺の周りにいてくれる女の子たちだって大好きだし不義理する気はない。だから今生は彼女たちに尽くしきって、来世はこのゲームの世界にゴーてか」
「ダメでも男性優位の土地には転生できるでしょう。善行を積みまくればこのゲームみたいなプレイもできる土地を選ばせてくれるはず」
「よしやろう! ただし異世界への転生方法見つけても○○ちゃんと□□ちゃんはお前にやらんぞ」
「拙者の好みは××ちゃんと▲▲ちゃんですから心配はいりませんぞ。今の想いと素質を持って転生しないといけませんな」
そんなテンションを上げる二人を天井の柱に腰掛けた人形と、赤い目をしたコウモリと多くの虫が見下ろしていた。
横島の済むアパートそこに見目麗しい女性達が一堂に会していた。彼女たちはそれを映像を見終わった後、人形めいた美を誇る女性アリスが口を開いた。
「忠夫がああいう所に転生行したいっていうのもしょうがないわね。男性にもマリッジブルーはあるものだし」
女権国家の男性なら彼女たちの反応を意外に思うかもしれないが、彼女たちは人間の死生観などを横島と付き合うために勉強をした。そして横島だけではなく大半の人間が、
輪廻転生を経れば次は別人だからこそ、今生では全力で生きると考えていることを知っている。そして自分たちの恋愛観を伝えずに付き合ったという自覚していた。だからこそ来世もそのまた来世も永遠に自分たちのモノでいてほしいという考えはあっても、
横島が戯れ半分で自分たち以外の相手との結婚計画を立てたくらいで、怒るほど狭量ではない。半ば来世でも付き合い続ける約束をしたのも同然の愛歌も怒っている様子はない。彼女が来世までついてくることも彼は了承しているのだ。
横島が愛歌の事を口に出さなかったのは言うまでもないことだからなのは明らかだ。
そういいながらもアリスは強い情欲の宿った目で口を開いた。
497 :
名無しさん@狐板
:2022/10/31(月) 23:43:40 ID:pspxBtSB
「私たちの魅力にやられて人間を捨てて私たちに可愛がられ続けたいって、思想になったり、来世もそのまた来世も私たちのモノでいたいって思想にするように頑張らなきゃいけないわね」
アリスの言葉に陸八魔アルが頷いた。彼女は善良さにあふれた笑顔で言う。
「そうね。自分の恋愛観を隠して付き合った以上は、ちゃんと向こうに私たちの魅力で参ってもらわなくちゃ」
アルの声にはかつてとは違いその言葉にはどこから魅惑的で恐ろしい響きがある。
「男性優位の性行為がしたいというのは王国男子の本能だからな。まあ、できなくなっても別に良い、とあいつが思うくらいに幸せにしてやらなければな」
エヴァの言葉には、横島が心からぞっこんになっていた架空のヒロイン達への嫉妬が混じっている。彼女は不機嫌さとばつの悪さが混じった様な声音で言葉を続ける。
「どうも、私は自分が思ったより狭量な様だ。ゲームの中の女に嫉妬するとわな……。それもこんな盗聴めいた真似をしておいてか」
「しょうがないよお兄ちゃんが魅力的すぎるんだもの」
エヴァを慰めつつヴィヴィオは負の感情のない笑みを浮かべながら、どうやって彼の来世も含めて永劫に自分のものにするか考えているようだ。 しばらくするとアルが携帯電話を取り出し大鳳に電話をかけた。
「もしもし、大鳳くん。少しお願いがあるの。前の借りを完済したことにするから、あの施設の使用権を一回譲ってくれない? ええ。忠夫にひどいこととかするわけないでしょう。 不義理とかされたりもしていないわ。 そう、ありがとう」
彼女は電話を切ると好きな男を落とす策謀が成功しそうな女権国家の女性が浮かべる笑みを浮かべ、横島が帰ってくる日に印がつけられたカレンダーを楽しそうに眺め始めた
女権国家の本土に船が停泊をすると、横島はようやく陸に戻ってきたと感じた辺り一面が、ハロウィン一色になっているのを見て、彼は今回の航海も悪くなかったと思えた。多くの食事などに困っている人々を助けることができたし、
邪心のない子供たちも喜んでくれた。ティーチも子供たちに対しては純粋に甘い。そういうところがあるから彼と妙に気が合うのかもしれないと彼は思った。
船から降りる準備をしていると、ティーチが彼に声をかけてきた。
「横島殿、大鳳きゅんは元気かよく見ていて拙者に報告してほしいでござる。彼なら男でも拙者別に構わないレベルですからデュフフ」
「冗談でもやめとけ、翼さんあたりに聞かれたら殺されるぞ」
ティーチは無力な子供には無条件に甘いが大鳳に対しては特に甘かった。彼の父である提督を深く尊敬しているようだ。もしかしたら提督の部下だった海軍の士官と女権国家の女性の子供なのか、
あるいは敵として提督に敬意を持っていたストレリチア気質の女性軍人の子供だったのかなどと彼の素性を想像させられたものだ。戦争のルールを守っていた提督に対して篭絡部隊が取った手段を知った時は本気で彼は恐ろしい気を発した。
そしてその部隊に命令を出した女権国家の幹部を捕らえた時の彼は本当に恐ろしかったものだ。銃でその女の頭ぎりぎりを威嚇射撃で射抜き低くよく通る声で脅迫の言葉を紡いだ。
「今ここには神はいない。いるのは悪魔(俺)だけだ。 どういう理由でああいうことをやったのか、白状しやがれ。 言っておくが嘘だと感じたら、殺すなんて言わねぇ、
死んだ方がましな痛みを与えて夜明けまでいかしてやる。白状の報酬が助命から介錯に代わる前に吐け、俺は女権国家人だから彼らに迷惑はかからねぇぞ」
なおも渋る彼女にさらに彼は言葉を続ける。
「情報を吐き出させられそうな候補は後二人いる。 お前の死体を見せりゃ他の二人も物分かりが良くなるだろう」
彼の声音とやり取りを聞いた時、横島は普段はふざけていても女権国家という男が上り詰め辛い場所で海賊の船長まで上り詰めた男なのだと感じた。
その女の自白を聞き無理やりやらされていたことが分かると、協定違反の方法で篭絡したことをちゃんと話して戦争犯罪人として裁きを受けることを約束させて彼女を解放した。口約束だったのに彼女が守ったのは、
上層部に対する手掛かりは自分からは出てこない状態だというのもあったのだろうが、一番は黒髭の二つ名を持つ彼の眼と声音がトラウマになったからだろうと、横島は思っている。
過去の記憶を思い返した後、黒髭は笑いながら、横島に言う。
「大鳳きゅんの好感度を稼ぐために拙者頑張りましたが、提督殿はあんな見目麗しい男の娘を産んでくれるわ、拙者の両親も助けてくれるわ、いくら感謝してもたりませんな。拙者キャル殿と大鳳キュンの間に挟まりたいでござる」
彼の発言はふざけている時は、どの発言も冗談か本気かわからない。少し呆れつつ横島も言葉を返す。
「ふざけるのはそれくらいにしておけ。それじゃあ俺も帰るとするわ」
「むろんでござるな。大鳳キュンにとって大災害みたいな日が占いで出たら教えてくだされ、拙者いつでも駆けつけるでござるよ。それか逃がした方が良い時は拙者が船に乗せて一時的に高跳びさせて差し上げても良いですぞ」
ふざけつつも大鳳がやばい時は本気で助けてくれるであろう彼に礼を言いつつ、横島はハロウィンの街に繰り出した。彼が街を歩くとトリック・オア・トリートの声が山ほど来て、
自宅に戻る前には全てのお菓子を使い切ってしまった。最も今回は各地の名産品のお菓子が自宅についているからユウキたちにはそれを渡すつもりだ。
不意に後ろから聞きなれた声をかけられた。
「忠夫、トリック・オア・トリート」
振り返ると魔女であるアリスと契約してインプモードになっているユウキの姿があった。彼女の様子に微笑ましいものを感じながらも、横島は答える。
「すまん。子供たちに群がられすぎて完全に空っぽだ。 後で家に帰ってお菓子渡すは」
彼の言葉にユウキも笑顔で答える。
「だろうね。 でもお菓子ないんだから僕の悪戯に付き合ってくれない?」
そういうとユウキが指をさした先にカフェD4Cが現れている。若干嫌な予感を覚えつつ彼はいくことにした。 過去に大鳳にイフの世界線を見せられたことがあるこの店は基本的に有益なことが起こりやすい。
自分が犯した失敗のイフを見たり、あるいは記憶に残る官能的な体験をさせられたりした。この施設に通った後は基本的に運気が上向きになったり、あるいは冴えた選択が頭の中に浮かんだりすることが多い。
大鳳に支払いを済ませてもらってまた自分に、何かをさせようというのだろう。
彼が部屋に入ると、エヴァ、アリス、愛歌、ヴィヴィオ、アル、リグルと彼と親しい女性が集合していた。彼女たちはいっせいにトリック・オア・トリートと言ってきたが、彼はユウキに伝えたのと同じ返事を返した。
その言葉にアリスが満面の笑みで答えた。
「それじゃあ私たちの悪戯に付き合ってね。これから行くのは忠夫が転生したいと言っていた、世界に転生して私達もついてった場合のイフの世界よ」
アリスの言葉を聞き、眠気が襲ってくると何度か体験したイフの世界への扉が開いた音思って彼は意識を手放した。
498 :
名無しさん@狐板
:2022/10/31(月) 23:44:56 ID:pspxBtSB
紅の月の下に映える夜に合わせて作られたような城の眼前に青で統一された衣服に身を包み、翡翠色の蛍の光を思わせる日本刀を構えた男がいた。そしてその横には黒い衣装に身を包んみ長い髪をたなびかせた少女がいる。
彼らの眼前には多くの死霊の軍隊が槍や斧、剣を構えひしめき合っている。彼は一足飛びに駆け込むと翡翠色の光を放つ日本刀で隊長格らしき死霊の剣士に切り込む。澄んだ金属音が夜空に響き、
隊長格の死霊は一太刀の切りあいで自分の方が剣士として劣っていると察すると、他の死霊たちに指示を出そうとした。
その刹那に、彼のもう片方の腕から青く光る霊波刀が出現し、目の前の死霊の計算を崩した。一刀流から不意に二刀流に切り替えられ一気に劣勢になった死霊の隊長を援護するか否か悩んだ死霊たちの群れはその刹那の逡巡に付け込まれ黒い髪の女剣士に切り込まれた。
僅かに遅れたとはいえ、鈍いというには酷な遅れが招いた陣形の乱れの隙をつくように、黒女剣士が飛び込み剣を振るうと次の瞬間には死霊の群れは冥府へと帰っていた。
部下の死を見た隊長は躊躇わず相打ち狙いの剣を放ったが、青い服の男はそれを正面から受け止め、恐怖を爆発力に変えたような力で押し返し、鍔迫り合いで距離を取ると、霊波刀を手甲の様に変えると死霊を殴り冥府へと返した。
殴り倒された死霊が青い光を放ち冥府に戻ったのを確認すると、彼はほっとした様子で息を整えた。何かを思案する様子の彼を見てユウキが声をかけてきた。
「忠夫、どうしたの何か気になる?」
「なんというか違和感が凄いんだ。 何に違和感を覚えているのか俺にも分らんな。ユウキ、今回の依頼は悪魔や邪神を崇拝する集団が引き起こした事態でそれを解決するために来たが、召喚されたのは魔王ベリアル。そして闇の福音エヴァンジェリンだったよな?」
「うん、そうだね。それがどうかした」
「自分でもなぜかはわからんが、なんかそんな奴らじゃなかった気が。もっとこう女性を監禁して輪姦させた挙句魔物と化した信徒の孕ませ袋にしようとしたり(そんなことやろうとしたら俺がもっと早く乗り込んでいたが)罪のない弱者を虐殺しようとしたり」
「罪のない弱者は虐殺されてるでしょ?」
怪訝な顔で首を傾げるユウキに横島も自分の発言に違和感を持ちながら答える
「あ、ああそうだな。なぜかされているって前情報で知っていたのに、されていない気がした。良くわからんな。 しかし、ここの魔王本当にどういう連中なんだろう。
あっちこっちから女性を捕らえてサキュバスとか男を嫐る女性に変えているようだし。それにサキュバスとかの男女魔物に変えられたものは他のサキュバスとかより強いみたいだしな」
「忠夫、多分だけど僕と忠夫の前世の世界から来た奴らだよこれ」
それを聞くと、横島の顔に不安が走った。
「確か一般の女性すら他国では閨の中であらゆる男を圧倒するとか言う女権国家のか」
「うん。他国ではどんな女性にも勝てる性魔術の達人な男でも一般市民の女性にすらベッドの中で勝てないやばい国だよ」
「あ、ああそうか」
横島は前世で幼馴染だったらしい、子供の頃から訓練をつけてくれたこのインプとの日々を思い出した。 稽古で負けたら襲っても良いと言われ、負けるたびに犯された日々。
その中で最も印象深かったのは、精通を迎えた13歳の日だった。その日の稽古の内容はこうだった。横島が彼女と同じく前世からの付き合いらしい鍛冶師でもあるリグルからもらった、
刀を振るい、ユウキと共に修行をつけてくれている、愛歌の前で稽古をしていた時、初めてユウキの本気を引き出すくらいの健闘をした後、次の瞬間彼の手にあった刀は弾き飛ばされた。そして彼を弾き飛ばした後、ユウキは笑いながら服を脱ぎ始める。
「忠夫、剣の稽古で負けたら襲っていいって言ったよね。それは、女性の方にも適応されるんだよ」
「は」
この世界は一部の例外を除いて性行為は男性優位のもの。横島にしてみれば、嬉しいことでしかない。その甘すぎる考えが断ち切られたのは性行為が始まってすぐだった。
ユウキが隠れ巨乳な姿を見せた直後にそそり立った分身を挟むと彼の分身はあっさりと果ててしまった。白い精液はインプでもあるユウキの体の中に吸収されていく。彼女は笑いながら言う。
「前世より夜の耐久力低いね。神様も惨いことするね。英雄になれるくらい実力はあるのん夜がこれじゃ女の子たち幻滅だよ。 本当にかわいそう」
可哀そう発言で自分の男の中の何かが折れる音が聞こえつつ、精液が完全に彼女の体に吸収されると一気に自分の霊気が下がり逆にユウキが膨れ上がった感じがした。
「ほらサキュバスとかの誘惑に負けるとこうなっちゃうぞ。もうこうなったら詰みたからね」
「あ、ああ」
「愛歌、忠夫にあれお願い」
振り返ると愛歌はいつの間にか服を脱いでいた彼女は幼さが残っていながら官能的な美術の彫像を思わせる肢体をさらしながら彼に近づいてくる。
立ち上がろうとしてもユウキの胸で抜かれた脱力感で彼は動けない。愛歌は笑いながら、魔女を思わせる笑みを浮かべて彼の上に腰を下ろし分身を飲み込んだ。
「〜〜!」
明確な言葉にならない悲鳴と泣き声の間の様な奇声を発する彼に愛歌は口づけすると愛おしそうに両目を閉じて舌を絡めてくる。彼女の舌が口内や彼の舌を押すたびに分身からは精液が発射され、
目からは涙が吹き出る。愛歌は彼女との長い口づけを終わると自分の体に何かが刻まれた感覚がした。愛歌は笑いながら言う。
「私は貴方の前世がいた異世界の国の王女で魔術に通じていたの。今のは『雄々しき獅子の祝福』。 これを受けた男性はどんなに凄い快楽漬けにされても、勇気や正義の心を失なわないの」
「そ、そうなんですか」
「ええ。男性を堕とすべきって思想の敵国と戦った時、男性の勇士を達が向こうの女性達に堕とされない様にするうえで一定の効果があったわ。
でも男性優位の性行為とかを求める心とかもそのままにすると分かったら、嫐ることに使えるとみなされてそういう風な楽しみ方をし始めるものが出てきて、戦況が不利になった時は全ての技術を消失させたわ」
「そ、それを俺に」
「ええ。貴方は将来サキュバスとかに襲われそうだからね。正義の心が失わなければ私やリグルやユウキたちが救出してあげるから」
それを愛歌は満足した様子で彼から離れた。 かなり強い魔法を使ったはずなのに彼女の霊力は前より上がっている。それも彼から霊力を吸い取ったからだろう。
倒れそうになる彼をユウキが胸の中に抱き留める様に支えた。
「それじゃあこっから先は僕の番だね♪ 忠夫、サキュバスとかに負けるとどうなるか体で覚えちゃおうか♪」
ユウキに女性優位の性行為をされながら横島は自分の精神が危ないと思った。『雄々しき獅子の祝福』を受けてからは彼は男性優位の性行為を求める心が僅かたりとも衰えない為に、
逆に女性優位の性行為をされた時の精神のダメージに慣れがこないのだ。それでいてその女性に負けている屈辱がもたらす性的快感や背徳感は記憶に刻まれていく。
499 :
名無しさん@狐板
:2022/10/31(月) 23:46:06 ID:pspxBtSB
それ彼の稽古では負けたら逆レと言われる度に分身が硬化してしまい、まともに戦えない事すら多かった。
愛歌とユウキ時にはリグルも混じって嫐られた時のことを思い返しながら、彼はリグルに打ってもらった刀である蛍守(ほたるもり)を構え前に進む準備を進めた。
「と、とにかく行くぞ、ユウキ。リグルちゃんも今回は義理立て上、向こうに着くといっとたしな。向こうがこれ以上虐殺とかするようなら敵対すると言っていてくれたがそれも望めそうにない」
「そうだね。忠夫一緒に頑張ろう」
頷き迷わず城に入った二人を最初に迎え入れたのは美術的な品が山ほどある、美術館と劇場を足して二で割ったようなホールだった。そこにから多くの人形が武器などを持って襲い掛かってきた。
横島の背中に嫌な寒気を走らせたのは自分をかつて貪った愛歌やユウキに似た人形が出てきたときもあったことだ。そして明らかに色欲に溺れ彼女たちの犬となったような自分の人形が出てきたとき、
彼はその人形と戦うと断片的にその人形が味わった快楽が思い出され動くことができなくなりそうになる。 痛いほどに強張ってきた分身に参りながらユウキを見る。彼女は横島の視線による懇願に気づくと笑顔で答えた。
「もう少しで結界にある場所があるからそこで鎮めてあげるよ」
「あ、ああ」
その言葉が終わるより先に今までの敵とは一線を隔す横島にそっくりな人形が再び彼に襲い掛かってきた。 その人形との戦いは防戦一方と言っても良い形だった。目の前の人形が彼を殺すつもりだったら直ぐに勝負はついていただろう。
だが彼が武器を受けるたびに前世の記憶などが流れ込んできて、
次々と霊気の使い方などがひらめく代償とでも言うように、前世での閨の記憶も蘇ってきた。立つことすら困難になった時、その人形が動きを止め、女王に使える衛兵の様に恭しく横に控えると、金色の髪をした魔女が現れた。
「久しぶり、いえ初めましてかしら忠夫」
「あ、貴女は前世の記憶が正しければアリスさん?」
「正解。 私は今回は魔王とかとの契約とは本当に関係ないから。ただ貴方に前世の力を取り戻させるついでに、少し貴方を味合わせてもらいに来ただけよ」
「そ、そんなことを言われても。 ああ!」
アリスの言葉を遮ろうとした直後に小さな彼の人形を複数の彼女が操る人形たちが愛撫し淫らな人形劇を演じていた。その人形が受けている愛撫を自分が受けているような感覚が走り動けない彼の両の頬を優しく手で挟みゆっくりといつの間にか現れていたベッドに引き倒す。
ユウキは止めるどころかアリスに近づいて何かをしようとしている。
「彼女本当に敵じゃないから。一時的に使い魔契約して、忠夫の前世の力を引き出すのに協力するね」
そういわれた後、彼は前世で自分が二人にされたらしい、女性優位の性行為の数々を何度もされた。本来なら動けない彼の体をアリスが霊力でできた糸で動かし、胸と尻のふくらみなどをこねさせ愛撫させる。
分身が二人の秘所や手や足で愛撫されている時点でもはや限界なのに、無理やりされるそれは限界を超えた快感という拷問に近かった。アリスは快楽が苦痛に変わる限界を見極め、その一歩手前と半歩過ぎを何度も行ったり来たりをさせてくる。
「忠夫、ほらこういう時は女性に愛撫して気持ちよくさせるのが殿方の勤めよ。痙攣してばかりだから手伝ってあげるわ。えい!」
「まって、アリスちゃんもうああー!」
射精して敏感になった分身を秘所で嫐りながらアリスは自分の胸とユウキのむねを同時に揉ませる。余計に大量の精液が出たのを見て笑うとそれを吸収し彼女はユウキと交代する。
「忠夫、前世より夜は弱いね。 前世の夜を再現する前に壊れないでね」
ユウキに飲み込まれ叫びながら彼は思う、ユウキはアリスの使い魔となったことで愛歌の時とは違う感じの能力を手に入れている。前世で自分が味わった快楽の再現力の高さだろう。本来なら限界を超えているのに、
前世の自分が耐えきった為に自分は耐えきれてしまう。それは必ずしもいいことではない。体が限界を迎えた時のギブアップができないということだ。
ユウキとアリスに絞り尽くされつつ、アリスがくれた薬湯を飲んだ彼はふらふらとふらつきながらも前に進んだ。次に待っていたのは、金髪でサイドポニーの髪形をしたオッドアイの女性が待っていた。彼女は横島を見ると、笑いながら声をかけてきた。
「久しぶりです忠夫。私は聖王ヴィヴィオ。貴方の前世の妻です」
「そうか。聖王ってことは今回の戦いに協力してくれるのか?」
「いえ。『貴方が負けてしまい。その後に二人が虐殺を等に走るようなら止めて見せます』ですがそれまでは基本的に傍観者です。もしも途中で悪魔達にその身を犯されたら戻ってきなさい。アリス達とは違う形で私が浄化してあげます」
「分かった協力感謝します聖王陛下」
返事を言い出ようとする彼にユウキが不意に声をかけてきた。
「忠夫、実は僕も少し調べなきゃいけないことがあるからいったん二手に分かれて良いかな?」
「ああ。なんか重要な事なんだろう。俺のことは心配すんな。存分に調べてこい」
そういい彼が進むと大きな階段がありそこから先は月の下に映える空中庭園があったその先を死霊たちを倒し進んでいくと、月の光を思わせる金色の髪をした吸血鬼がいた。少女でありながらその姿は他を圧倒する力が感じられる。
彼女は男を欲情させる吸血鬼特有の視線で彼を見ると反応してしまい恥じる彼を見て嗤った。
「愛歌とリグルの調教は大分行き届いているようだな。この姿の私にさえも欲情するとわな」
「しょ、しょうがないだろうが。そもそも吸血鬼は、魅了にも特化しとるらしいし抗えんわ。外道の所業の数々ここで裁いてやろう」
そういって彼が刀を抜き放ちかけた時、エヴァは一瞬で彼を倒していた。そして彼女は大人の姿へと転じ笑う。
「今生で随分と思い上がったようだな。前世に続き今も私のものだと思い知らせてやろうか」
そういってエヴァに血を吸われ押し倒された彼は散々に絞られた後でヴィヴィオの元へ返された。
ヴィヴィオは呆れモードの様な様子で笑いながら押し倒してくる。
「吸血鬼に汚された体は私と交わることで浄化されるのです。それでは聖王たる私の浄化を受けなさい」
ヴィヴィオに分身を加えこまれた瞬間に果てると彼女はあきれ果てたような声を上げた。
「ユウキが言っていたように本当に前世より夜が弱いですね。私も達しないと浄化できないから頑張りなさい」
「そ、そんな。ヴィヴィオ様、許してください」
「許すも何もこれは浄化ですから。ただし命令が一つ。閨の中では私に様づけしなさい。無様でかわいらしい声で多少は私の達するのも早まります」
そういいながらヴィヴィオは彼を両手両足で拘束する様に抱えこみ対面座位に持ち込むと顔に胸を押し付けながら前後してくる。無理やり胸に顔を埋めさせられ激しく動くたびに分身が何度も果てては蘇り繰り返され、彼が完全に倒れた時、ヴィヴィオもようやく達した。
500 :
名無しさん@狐板
:2022/10/31(月) 23:47:09 ID:pspxBtSB
「それでは回復が済んだから早く行きなさい。またあまりにも早く倒されてここに戻ってこないように」
その後も横島はリグルに一度徹底的に絞られただけで、魔王ベリアルことアルの元へ到着した。
赤い月の下の城主の間でやや桜色めいた赤い髪をした少女は高級なスーツに身を包み、彼を見下ろしている。彼は蛍守を構えると言った。
「お前が魔王ベリアル、またの名を陸八魔アルだったな」
「ええ」
彼女の妖艶さと多大な魔力の籠った声に、横島はひるむことなく言葉を返した。
「なぜこんなことをした? やはり召喚者の意向か?」
その問いにアルは意外な答えを返してきた。
「いえ、そもそも虐殺とかしたっていうのは嘘だから。神の名に懸けて誓いましょう私は嘘は言っていません。そして今から嘘をつかない約束の期間が終わりというまで嘘は一切言わないわ」
その言葉を聞き横島は完全に訳が分からなくなった。ベリアルは神の名においてした約束した以上嘘は言わないとある。彼女が言っていることは多分真実だ。
「それじゃあなぜこんなことを」
「実は前世の貴方と私夫婦だったのよ。その時のハロウィンが原因。トリック・オア・トリートでお菓子がなかったから、トリートを取ったの。だからそのトリートよこれは。悪戯を仕込んだのはその年のハロウィンだったから。そういえば今日もハロウィンだったわね。ほらこうなっているわ」
それを言い終えるとアルが手を振ると空中に映像が映し出されるそこには虐殺されたはずのこの地方の住民たちと、その住民たちを護るために戦って大半が戦死したはずの悪事を働いていない異教には寛大な騎士団の面々が酒盛りをしている。
子供たちは楽しそうにお菓子を頬張っているものが大半だ。
横島は完全に脱力しながら刀を鞘に納めた。
「よくわかった。終末思想の邪教団体がとんでもなくやばい実験をして何かを呼び出したってのも嘘か」
「いえ。それは本当よ。そいつら『紅いの月下の城本来の敵たち』は私達が倒して何とかしたわ。中々手ごわかったわ。シャレにならないくらい痛い思いも何回かしたし、本当に疲れたわ」
アルの実力を見て横島は思う。彼女が言っていることはすべて事実なら、恐らく自分とユウキの二人だけなら勝てないとまではいかなくても被害ゼロなど絶対不可能だったし、彼女たち程勝てる可能性は高くなかっただろう。
横島は悪霊祓いとして民衆の守護者の矜持は持っていたから頭を下げた。
「陸八魔アルさん。今回の悪戯本当に肝が冷えたけど、一応は俺の守るべき対象である領土の民を護ってくれてありがとうございます」
アルは子供の様な笑みを浮かべて答えた。
「ふふーんそうでしょう偉大でしょう。もっと褒めなさい」
横島は感謝の言葉を述べて彼女を褒めると彼女が不意に言葉をかけてきた。
「ユウキたちはもう了承済みなんだけど、今夜一晩相手してくれない」
「い、いいんですか?」
「それは了承ということね」
そういってアルにベッドに引き倒された彼は再びゆっくりと体を重ねられて一気に達した。アルの体がもたらしてくる快感はアリスのそれに近いが似て非なるところがある。アリスの快感はどこまでも怠惰な事ただそこにいるだけでいいと怠惰に溺れさせてくる糸の様な快楽がある。
アルの体はすさまじい快楽と共に色欲の中にある全ての欲望と隷属の快感がどんどんと注ぎ込まれてくるかのようだ。アルは笑いながらいつの間にか彼の上で腰を振りながら言う。
「忠夫、私が見せた虐殺映像、あの大半は特殊加工のものとか偽物だったけど、演技は本当に真に迫っていたでしょう」
「え、ええ。死骸なども凄かったけど、俺が騙された一番の理由は彼らの演技力です。特に民を護るために戦う兵士たちと、逃げる民たちの恐怖を感じている姿は本気で真に迫ってました」
「あんなに凄い演技だったのは戦いに関しては本気でやらせていたからよ。死にさえしなければ完治させられる状態にして、そして民たちにはこういったの。今から言うことは嘘だから」
「?」
怪訝な顔をする横島にアルは言った。
「これより虐殺を開始する。その悲鳴と生き延びようとあがく姿で私を楽しませなさい」
その言葉を聞いた瞬間、横島の背筋が凍った。絶対に嘘だと分かっているのに目の前のアルを倒すべき邪悪だと悪霊祓いしとしての義侠心が倒すべき相手だと告げている。ベリアルは呼び出されると、神の名によって本当のことを言うことを強要されないと嘘しか言わないとある。
そう記述されているのに騙されるものが後を絶たない理由が彼には分かった気がした。
そんな風に怯える彼をよそに彼女は言葉を続ける。
「実はあなたが私の中に放った精は虐殺するための魔法の魔力の元になるし、子が生まれたら多くのものを不幸にする闇の英雄となるのよ」
嘘だと分かっているのに本当にそうだと思えてきてしまい。彼の中で快楽に屈してはだめだという意識が本気で湧き上がってくるだが。仰向けの彼に彼女が体を押し付けると一その柔らかさに押しつぶされるような射精が起こり彼は一気に屈した。
そんな彼から彼女は離れ、足で分身を踏みつけながら笑う
「完全に屈服したわね。ほらほら射精まで間があったのに逃げなかったわね。貴方は大勢の民より、色欲の方が大事なんでしょう」
「主にここと」
乳房を彼に揉ませそののちに胸板で押しつぶしながら、屈服した情けなさに参る彼を笑いながら言う。
「そしてここと」
乳房についていた手を放させ自分の尻を無理やり握らせる。魔王の体がもたらす電撃の様な快楽が両腕に走り彼の分身が天を突くように立った。
「そしてこれにはさからえないんでしょう」
最後に再び横島の分身を秘所で飲み込み一気に彼を射精させた。
しばらくして意識を失った彼はリグルと愛歌とユウキに慰める様な性行為をされていた。
リグルがカマキリの雄の祝福をかけると食われる際には痛みを感じないカマキリの様な状態になり、屈辱などを感じなくなった彼の上で快楽の身を与えながらリグルは言う。
「忠夫大丈夫だよ。本当にそうだったら君は抗えていたから前世の時から共にいた僕は知っているよ。アルが本当はそんなことしないってわかっているから」
リグルはそういいながら彼に大量の射精をさせて雌の虫の様に大量の精を貪った。ユウキと愛歌とリグルの三人は彼を回復させることを楽しみ尽くしている。彼女たちの優しい女性優位の行為を受けているとアルにされた。自分が射精したら大量殺戮とか、
あるいはその子供たちで恐ろしい行為をするという本当としか思えない嘘を聞きながらも誘惑に負けて放った記憶の数々が蘇ってきた。 そしてそれが癖になっていることにも気づく。
彼を幼少期から支え鍛えてきた彼女たちはそれを見てささやく。
501 :
名無しさん@狐板
:2022/10/31(月) 23:49:12 ID:pspxBtSB
「別に恥ずかしいことじゃないわよ。魂レベルで恋人だったことを覚えているから、あれはただの恋人同士のプレイでしょう」
愛歌の言葉を聞いた瞬間自分は完全に女性優位の性行為のとりことなったことを思い出し、彼は完全に女性優位の性行為の虜となったことを自覚した。
来世のイフの世界から現在に帰還した横島は、自分が『カフェD4C』から自室に戻っていたことに気づいた。
そして衣服が脱がされており現実世界でも情事の後だったことを悟るそして。快楽のトラウマが強く根付く彼に滅多に見せない魔王としての威厳に満ちた様子のアルが言葉をかけてきた。
「忠夫、どうまだ来世であの世界に行って男性優位ハーレムしたい?」
「む、無理です皆さんが与えてくれる快楽が癖になって不可能です。アル様」
「そう。 軽い悪戯のつもりだったけど魔王の悪戯は人間には重すぎたわね」
明らかに確信犯でありながらすっとぼける彼女に横島は何も言わずに彼女が事後に好む抱きしめ方をした。上機嫌になる彼女をよそにこれは悪くないと思える。
明らかに裏の人間御用達の酒場で酒を飲むティーチの元に一人の女性が近づいてきた。
陸八魔アル。完全に力を取り戻した、彼女は笑いながらティーチに言う。
「ティーチ、約束通り貴方が来世に『紅いの月下の城』の世界を選ぶのならなるべく貴方の意がかなう様に協力することここに約束するわ」
「いやはや、横島殿も情が深い女達につかまっていてわ来世でサヨナラとか通るわけがありませんな。拙者、横島殿を生贄に『紅の月下の城』に転生してハーレム件をゲットでござる」
「貴方の言う通り、漫画とかの世界が異世界で本当に起こったことという学説が本当である可能性がある以上、あの世界に忠夫が言ったら帰ってこないかもしれないしね。
私達と同じくらい気持ちよくさせる体を持っている上に、演技じゃない男性優位の性行為までできるとか、本当に危ないわ」
「ゲームやってみて人間的にも魅力的なヒロインだとも思えたでござろう?」
「転生させたらあれくらいやらないと忠夫を取られる可能性がゼロではない、と思うくらいにはね」
そう答えながらアルはあれは限りなく似た世界だったのか、それとも本当にゲームの世界なのかと思ったが直ぐにやめた。そう考えるアルにティーチが不意に真面目な様子になり声をかけてくる。
「まあ、横島の奴も不義理とかしたわけじゃないが、それでも純愛をはぐくんだ以上は最後まで相手の女を幸せにしてやってほしいからな。 あんたらの様子見てりゃめったに見られない純粋な愛ってやつを見せてもらえている礼でもある。これで来世で彼を奪われる可能性も一つ減っただろう」
ティーチが横島を奪われる可能性のある先という話をして、自分たちに忠告をしてきたのは、横島の能力が便利すぎて来世が異世界に呼ばれる可能性もあるということだった。彼がこういうことをしたのは利益もあるが、
少なくとも彼は自分達と横島が純愛をはぐくんでいると評価しているためもあるのではないかと、アルは思う。彼は純愛など文学やネットの世界にしかないと、嘆いていた時期もあったらしい。だからこそ本当の純愛と言えるようなものを見た時は、
それを抱いている相手には敬意の念をもつ。そこまで考えてアルは詮索をやめた。言動は気持ち悪いオタクでも有能で義理堅い恋人の友人であることに変わりはない。
そう決めた彼女はティーチに礼を言い店を出た。彼が味方でいてくれるうちは自分たちは決して横島を不幸にはしていないのだろうという安心感が彼女の胸中にはあった。
502 :
名無しさん@狐板
:2022/10/31(月) 23:58:39 ID:fJx1vERw
乙
503 :
名無しさん@狐板
:2022/11/01(火) 00:08:03 ID:s+Hu995L
乙です
504 :
495
:2022/11/01(火) 00:23:12 ID:mi4QziEx
>>502
乙感謝です
>>503
乙感謝です
505 :
名無しさん@狐板
:2022/11/02(水) 12:56:44 ID:7VWq+k4m
乙ですー
506 :
495
:2022/11/02(水) 22:51:21 ID:TYzPKh+3
>>505
乙感謝です
507 :
名無しさん@狐板
:2022/11/22(火) 23:54:31 ID:H7mUDbkG
1.M男くんが数合わせで合コン呼ばれて、
2.ハチャメチャにレベル高い女性陣の1人となんか打ち解けて、
3.合コン終わりに其々カップルでアフターする流れになったんだけど、
4.なんかその打ち解けた娘に半ば強引にラブホに連れ込まれて、
5.最初はおっかなびっくり緊張しながら寄り添いつつ世間話してたんだけど、
6.蠱惑的な貌と開けた服の隙間から漂うむせるようなフェロモンにクラクラしてきて、
7.彼女の身体にむしゃぶりつき、言われるままに彼女の全身を舌でくまなく解していって、
8.夢見心地のまま対面座位で挿れさせてもらうんだけど、
9.挿れた瞬間に膣内がマグマのように熱く蕩けた淫肉にねっとりと締め付けられて、
10.ほぼ暴発同然に射精してトロ顔オホ声晒しながら見悶えて、
11.暫くしてちょっと落ち着いてから彼女の火照ってエロい姿をよく見てみたら、
12.角と尻尾生やしててどう見てもサキュバスですありがとうございました チクショーー!!!!!!
/::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::::V:::::ヘ::V/
,:::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::l::::::::ヘ::V
,:::/::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::v::::::ヘ',:::::::::ヘ:!
l:/:::/:::::/:::::::/::::::::::::::::::::l:::::::::V::::::::',::::::::::ム
l/::/::::::,'::::::‖:::::::::::::::::::::N:::::::::V_,::: ',:::::::::::ム
,.イ:/:::::: f::__:/f::::::::::::::::::::::::l.,>'"´ヽ:::::!::::::::::::ハ
/.イ:::::::::::「:::::l``〜、、:::::::::::::! `ヾ_LL!:::::::::::::::
"´ f::::::::::::从:リ ヾ:l \:::::::::::::} ,.ィ爪沁 !:::::::::::::::!
{::::::::::::ヘ''"弌示坏 ヽ:::::::リ 乂少 ,1::::::::::::::!, もう逃げらんないよ♥
W::::::::::::ヘ 之ソ }::メ /:/:/:/: /.|::::::::::::::!::V
ミ 个 、ヾヾム /:/:/:/: " 、 u ,イ. .!:::::::::::::l..V:V ニチャァ
`ヽ, -=== - ≦. ̄ ̄V:::::::::::::Lヽ ` _ v7 ,イ ヽl:::::::::::::L,__v:V
``〜 ~"'〜.. V::::::::::::! > 。.,_ ゞ - // l!::::::::::::l `Y\
::... }::::::::::::| , { `≧=彡'" j乂:::::::::V .ハ. .\
. : l::::::::::::l./ ∧_,.斗zォ=r= - ミ_/ `ヽ:::::ヽ./ .V. . .ヽ
. : : :|:::::::::::l' ./く- ''" 彡}_」ミ  ̄ ア .\:::\ .V. . . .ヽ
...::: . : : : : :}::::::::::l .>/.:.:.:V ,.イ.:.:.N ./ v lミッ,、`''<. . . . Y
/ ./. _,Lユユム:::::::::l ./.:.:./ゝ≦ l.:.:.:.l!.ヽ / ヽ .V N ミh、::::::`ヽ、.}
/.,z彡ア/. . ..ム:::::::メ., '.:.:.:.ケ= - ィl.:.:.:.:N ~_,..斗、 .ヽ:.. i Y:::::::::::).!
. . : /-.く .//. . . ../::::/ , '.:.:.:.:.:.L __ .」.:.i.:.:l  ̄ .| \ ヽ.v ,.LLユ、:::::/.ム
. . : ::/ /::/. . . . . /:/.f /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄.:.:v.i.:.:k '' " ̄ .\:./ ,...z .マ=、
: ,.イ Y:::::::f. . . ../:/. . .l/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ll.:.f ij ヘ.r斥"_,斗 マv .V
ゝ、:::V. ./:::::/. . ../.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!.:.! \;;;;ヒ"__,, } } }
`ヽ.f::::::f. . ...f.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:{ 。 ./;;;; ハ_ .ノ ム l
川:::l. . . .{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{.:.:! f;;;;;;;;;;;',ミ彡イ .l
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.{. ヾ./.j.V.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ.:ヘ γ::::::::_{;;;;;;;;;;;;/ _,. イ
ハ./.:.:.〈.:.:ゝ、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./i.:.l.:.:.ゝ、 八:::,zゞイ;;;;; メ`'''"/
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508 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:06:19 ID:+zV8TJ62
女権国家SS失った力の代わりに得た物と前世の因縁との決着
このSSは本スレのスレ主様が連載している女権国家の二次創作SSです以下の注意点があります。
@
>>479
から
>>484
と
>>487
>>から
>>491
に投降したスポーツの日と化石の日SSの続編です。ファイナルファンタジーのU、V、とファイナルファンタジータクティクスの設定が使われています。
A呪いや祟りなどの設定が本編で語られる前に書いたので大分、本編とは違うかもしれません
B今回は横島以外のキャラクターで女権国家に出ていないキャラのエロシーンもあります。
C原作では巨乳でないキャラが巨乳AAがあるから巨乳になってます。
D本編で主人公である大鳳くんが受けた呪い穢れなき純潔の束縛を(女権国家の女性なりの)善意で使用するシーンがあります。
E女権国家に出ていないヒロインが横島ヒロインとして追加されています
Fラヴィアンというキャラが女権国家本編に出てこないキャラとくっついているうえに彼女の妹みたいな存在の半オリキャラがでてきます。その名前はオリジナルです
女権国家に出てきていない男性キャラクターと女性キャラクター出てきます。
ラビアンというシスターキャラは大鳳くん、横島、ジャギ様の誰かのヒロインになる可能性が高いけど、このSSでは敵を務めるキャラとくっついています。
巨乳AAはあるけど、原作では巨乳でないキャラが巨乳になってます。
女権国家の皇都、音一つ立つことすら稀な町はずれ、そこで明かり一つすら立たない、石畳のある街の夜道を懸命に駆ける、4人の美女たちがいた。 彼女たちの走り方は訓練された兵士のそれに近い。明らかに逃走の為に走ってはいるが、
それでも彼女たちの目には恐怖はあっても、混乱はなく、目には強い意志力が宿っている。多少でも霊能に対する知識があれば彼女達も一流のオカルト系の戦士だと一目で気づくだろう。金色の髪に豊満な体をしたシスターは不意に立ち止まると、
その細腕に似合わぬ鈍器めいた全てが鉄ごしらえの長い戦斧を取り出し、小枝でも扱うように扱い構えると言った。
「ラビアン、小蒔、フェイ、逃げなさい。ここは私が引き受けます」
そのシスターの言葉に双子としか思えない二人の黒髪のシスターの片方の女性が進み出て反論した。彼女の瞳にはこの四人の中でも特に折れない強い意志の光がその目に宿っている。ラビアンと呼ばれた彼女は決して引かない意思を持って声をあげた。
「待ってください。カーミラさんでも今の彼の相手はさすがに無理です」
ラビアンの絶対にここから逃げないと言う意思に金色の髪をしてその善良そうな人柄に似合わない妖艶さを持ったシスターは答えた。
「ええ、でも不可能ではありません。今この場所で最も生存率が高いのは私です。私達が全員逝ってしまったら、彼を止められるものはもう誰もいなくってしまうでしょう。 それに彼の使う武器で殺されたら、私ならもしかしたら蘇れるかもしれませんから。今夜は満月ですし」
カーミラの言葉に小蒔と呼ばれた東洋の衣装に身を包んだやや赤に近い茶色の髪をした少女が答えた。
「カーミラさん、早く逃げよう。貴女が殿を務めなくても逃げられる可能性は十分あるよ」
その言葉に彼女は首を横に振った。そして彼女は口を開けて、夜の一族の証である牙と、僅かに残った血液を見せると言う。
「一度バラバラに逃げて合流する際に、運良く外道の群れと私はあったのです。その者たちから殺さない程度に血を奪ったおかげで、夜の一族の超感覚が戻ってきました。だからこそわかります。彼は私達の居場所を既に捕えています」
「そ、そんな、あれだけ高価な逃亡用の霊具を幾つも使ったのにもう?」
小蒔の声には深い絶望が籠っていた。使った霊具の性能の高さを自分で確認したからこそ、既に自分たちを補足した相手の凄まじさが理解できてしまう。僅かに怯えの混じった彼女の声を断ち切るように、
先ほどまで無言で思案をしていたフェイと呼ばれた少女が、不意に弓矢を放った。機械すら思わせる正確無比で力強い矢が弾かれた音が鳴り、その音が鳴り響くと同時に、不吉を思わせる大きな霊気が辺りを包む。
演劇の舞台の幕が切り替わった様な感覚と共に、美しく不吉な赤い月に映える黒い外套と軍服に身を包んだ少年が現れる。彼女たちの想い人であると同時に、最悪の敵である魔人黒鉄アルト。
彼がその手に持っているものは赤い月と同じ霊気の光に包まれた東洋の魔剣村正。その剣でフェイの放った矢を叩き落した動作が彼女たちが決して死なないと確信していたからこそ放てた攻撃も彼を弱らせていないことを示している。
「アルトくん、考え直してくれないかな?」
自分の命を絶たれることもそうだが、それ以上にこれから彼がすることを止めたい一心の問いかけに、問われた少年は思う所はあるようだがそれでも躊躇いのない様子の澄んだ声で答えた。
「女権国家が過去に我が故郷に行った非道があった以上は、もはや和解の余地などない。戦いに敗れた対価として、我が呪いの成就の贄となれ」
カーミラが斧を構え三人を庇うように前にでるとラビアンは剣と弓どちらを使うか僅かに悩んだ末に弓を構えた。小蒔も恐らくは今夜もしくは生涯最後となるであろう一矢を放つ覚悟を決めると弓に最後の霊力を込め始める。
フェイが剣を抜いて入ろうとしたのをカーミラの声が止めた。
「やめておきなさい。ラビアンちゃんと比べて膂力と速さは上でも、貴女は経験が足りません。二人が援護の矢を乱射できた先ほどとは状況が違います」
言葉を終えると共に、ばねに弾かれたように飛び出したカーミラの戦斧を村正で受けたアルトはカーミラの連続攻撃を良く防ぎ下がっていく。
切りあいは激しいが勝敗は見えている。膂力はカーミラが僅かに勝るが、アルトの方が魔術と剣技の技巧は上だ。三人の弓矢の援護への警戒がなければカーミラは既に両断されているだろう。
刀と戦斧必ずしも優劣は武器にはない。だが小枝の様に戦斧を振り回せるという普通はありえない条件がある以上は、カーミラの重さも伴う連撃が勝つのが当たり前だ。
だが、アルトの持つ村正は妖刀として膨大な信仰を受け彼の術で強化されている。さらには霊力を通わせれば普通の刀ですらも大抵の鈍器系武器に勝らせるアルトの術までかかった状態だ。
真紅の月を思わせるアルトの刀が彼女に競り勝った。カーミラはそれを見据えながら辛うじてかわすと、広場の方に飛び去った。アルトは一瞬にも満たない逡巡の後、
三人を討たずカーミラの方を追いかけた。おそらくは三人が同時に最後の一矢を放ってきたら、それをかわしながら二人を討つことはできても、
カーミラが戦斧を投げてくると思ったのだろう。以前一度だけ見せた見事な戦斧の投擲が三人の命を救った。
アルトは三人の矢は無傷ではかわせないからこそ乱戦めいた状態を演じ二人に撃たせないようにしていた節もあった。カーミラは厄介な敵であると同時に三人の矢を防ぐ障害物でもあったのだ。
あそこで距離を取られては最後の力全てを振り絞った二人の一矢だけでなく、カーミラの最後の魔力を込めた戦斧の投擲まで飛んでくる。だからこそ、カーミラの方に距離を詰めることを選んだ。
乱戦に持ち込み彼女を盾にしながら切り捨てたらそれで勝ちは決まる。カーミラがいなくなれば三人が最後の霊力を込めた最後の一矢もさほど脅威ではない。
アルトとの戦いでカーミラに幾つかの幸運がこの時舞い込んでいた。カーミラは長命種であり、一つの技能をある程度まで高めると生に飽きをこさせないために色々な技の鍛錬をしてきていた。
中には使う可能性は低いが一応学ぶことは無意味とは言えない、と言う様な技も含まれている。 そして彼女はそういう技も余った時間で気が済むまで鍛え上げていた。
カーミラは戦争の斧の部分を外すボタンを押すと一気に戦斧を振りぬき斧の部分がアルトめがけて飛ぶようにした。
509 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:08:45 ID:+zV8TJ62
この時カーミラに舞い込んでいたもう一つの幸運は一時的に彼と共に戦い続けた時期があり、何度もピンチになったがこの技能を使った方が良いような場面は訪れていなかったことだ。
特別隠していたわけではなかったので、アルトはこの技を全く予想していなかった。完全に虚を突かれた彼は刀ではなく、右腕に凄まじい量の霊力を込めて無理やり受けた。
刀で防ぐよりは隙が少なかったが、傷こそできずとも左腕が僅かにしびれ、そして多めに霊力が削られた。
それを見越すとカーミラは鉄の棒と化したハルバードの鉄製の柄を棒術の棒として使い一気に打ちかかった。アルトの前で棒術を使ったことは何度かあったが、
それでもアルトにとっては戦斧を迎え撃つ準備をしていたため脳内の対処の遅れができ僅かに隙を作ってしまった。
本来ならアルトが有利な戦いだが、最初の僅かな隙がカーミラと彼の差を一時的に埋めている。アルトは棒術の乱舞を時には村正で受け、時には霊力で強化した手足で受け止めながら彼女の乱撃を捌く。
やや劣勢でありながらも、三人の最後の一矢をそれぞれ警戒しながらカーミラを盾に戦うあたりその駆け引きの上手さが分かる。
カーミラが最後の賭けに出たとしか思えない猛攻を仕掛けると、アルトは僅かに押されながら下がった。故意に作ったとは思えない大きな隙。
これすらも演技の可能性はある。だが、故意に作ったのだとしても、この隙は大きすぎる。カーミラは覚悟を決めて一気に大降りに降りかかった瞬間、アルトは笑った。
「我の勝ちだ。 やっと小振りではない一撃が来たな」
そういうとアルトは鉄ごしらえの鞘を引き抜くと大量の霊力を込めてカーミラの棒を狙ってたたきつけた。これだけの無茶な動きをすれば後の反動で彼もただでは済まない。今見せた一連の動きはそういうものだ。
彼女たちを殺せればしばらくは戦う必要はない。だからこそできた動きなのだろう。むちゃな一撃でそのカーミラの棒術的な動きが僅かに止まった瞬間、稲妻を思わせる赤い光を帯びた村正の斬撃が彼女に降りかかる。
どうにか棒で受けた物の、カーミラは弾き飛ばされてしまった。壁に激突した彼女にはほとんど霊力が残っていない。アルトの斬撃を防ぐために棒に霊気を込めすぎてしまった。
三人は彼女を死なせぬために即座に躊躇わず破邪の矢を放ったが、それも気休めとしかならないだろう。屋に霊力を込めすぎた小蒔は、自分が赤い月の出る空を見上げている状態になったことに気づく。霊力を込めすぎて倒れたのだろう。
カーミラの断末魔と血しぶきが舞う光景を目の当たりにすることを覚悟しながら彼女は起き上がる。しかしその予想に反し彼女の耳に届いたのはとてつもなく大きな澄んだ金属音だった。そしてその音と共に再びこの場の空気が切り替わった。
いかなる奇跡が起きたのか、そう思って何とか顔を上げると、アルトの赤い月を思わせる光に包まれた村正を、青いジーンズに身を固めた青年が受け止めていた。
その青年の腕に握られているのは優しく幻想的な癒しを連想させる少しだけ翡翠に似た光に包まれた刀が握られている。
黒鉄アルトはすさまじく不機嫌な顔をしている。そして彼は自分たちと共闘していた時に数回だけ見せた年相応の少年めいた言葉でしゃべった。
「忠助(ただすけ)殿。貴方もファルガバードの剣士でしょうなぜ邪魔をする。 僕は王国の出身じゃない。貴方方に迷惑は掛からない」
その問いに、忠助と呼ばれた男も不機嫌そうな声で応じた。
「ワイは高島忠助じゃない。前世はそうだったがな。今の俺は横島忠夫だ」
「それではなおのこと退きなさい。ファルガバードの者ではない貴方には関係ないでしょう」
その言葉に横島はすらすらと答えた。
「悪いがそうもいかん。暗黒剣ではないがファルガバードの技を使ってしまった。だからこそ前世の役職上やらねばならないことはやるようにしているんだ。前世と同じく、アルトで良いのか?
お前はファルガバードの住民や頼ってきた人たちが害された時に報復するのが役目だった。だが俺の役目は何だった?」
それを聞くとアルトは舌打ちしつつも、少しだけ面白そうに答えた。
「迫害などで居場所がなくなりファルガバードを頼ってきた者を護る剣となることでしたね。そして罪を悔いた者たちが不当なレベルの制裁を受けるようならそれを止める刃となること」
「ああ。彼女たちは報復対象ではあっても多分当人は何もしとらんのやろ?」
「ええ。その通りです彼女たちを殺すことで女権国家という国にかける呪いが完成します。だからこそ共闘の約束が終わった今夜、彼女たちを切ることでこの村正を完成させます」
言い終わった瞬間、横島が拳を繰り出した。翡翠色の霊気の込められたそれをアルトの赤い光を帯びた腕が止める。
「責めているんですか」
「いや、ファルガバードの剣士だった前世の記憶もある以上。お前は道義的に悪いことはしてないのはわかる」
ここまで言うと彼は距離を取り振りかぶって言う。
「ただ怒っているだけだ。自分に惚れてくれている女たちを報復の剣を作る材料みたいな目で見ていることにな。しかもそれやっているのは一時期弟子だった弟分やぞ」
横島の翡翠色の光を放つ斬撃を受けた時、アルトは僅かに驚いた表情になった。
「前世でも剣の腕はかなりのものでしたが、今生の方が上ですね」
そういうと彼は横島を蹴り飛ばした。彼が吹き飛んだにも関わらず、アルトはなぜかもう戦えない女性達にも危害を加えようとはしない。明らかに情によるものではない。
一部の隙も無い様子で、横島の方を警戒しながら彼は言葉を続ける。
「今宵はこれでお開きにしませんか? あなたにとっても予定外だったのでしょう? 彼女たちを護りながら戦うのは無理では?」
それに対して横島は英雄めいた行動をとっているとは思えない調子に乗った子悪党な様な表情で答えた。
「相変わらず駆け引きは下手な奴だ。 もう戦いたくありませんって、表明してしまったな」
「むろんただとは言いません。貴方との決着の為に後日決闘します。場所と時間は貴方が決めて構いませんよ。 前もっていかなる準備をしても文句はいいません」
「それだけじゃ、足りん。負けたら復讐やめて彼女たちともう一度話し合ってやれ」
「分かりました。今の僕が負けることなどありえません。それでもそういいますか。どんな罠を仕掛けても良いですが必ず一騎打ちをすると約束できますか?」
「分かったそれでいい」
返答を聞き去ろとするアルトに横島が声をかけた。
「すっぽかしたりはしないから、俺と戦うまでは彼女たちを監視したり呪いで縛ったりはするなよ。俺にだったらかけてもいいからな」
「ええ。そうさせてもらいます。というより既にかかっていますよ。決闘をすっぽかしたら貴方は死にます」
それを聞くと横島はやっぱりかという顔になった。
「契約を破らない限り無害な呪いとはいえ、まったく気づけないとか前世より腕が上がったな」
横島の誉め言葉が聞こえたか否か判断がつかない程の速さで彼は術を使いどこかへと転移した。 彼が去ったのを確認すると、
横島は文珠を取り出し『調』の文字で辺りを調べる。そして完全に監視がないことを確認すると。腰が抜けたように一気に脱力した。
「怖! 前世ではあいつと本気でやりあったことなかったけど、ガチで殺す気になったあいつのプレッシャーやばかったー!」
「あ、あのう。大丈夫ですか?」
さっきとはあまりにも凄い落差の彼に対して気遣うように声をかけるカーミラに横島は輸血パックを渡した。
「これはワイの恋人の一人に吸血鬼がいるから持ってたもんや。 ワイの血やけど文珠で保存して霊気も込めているから質は良いはずや。文珠知っとるか?知らんかったらすまん」
510 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:10:14 ID:+zV8TJ62
「あ、ありがとうございます。一応聞いたことはあります。 アルトさんの兄貴分さんだったんですか」
「前世がな。しかし、今回本当に死ぬかと思ったわ。 十中八九退いてくれるとは思っとたが、万一が起きたら、皆さんを転移させてその後あいつとタイマンとか考えたくもないわ」
小蒔と、フェイ、ラビアンも横島の所に駆け付けると、大変な状態でありながら口々に礼を言い始めた。
「横島さん、助けてくれてありがとうございます。僕は桜井小蒔、アルトくんと今日まで共闘していた女権国家の東洋系の弓使い系の悪霊祓いです」
彼女の言葉に横島は少しだけ面白そうな顔をすると文珠を取り出し、『回』『復』の文字を入れて彼女達全員が癒える様にした。そして小蒔に言う。
「小巻ちゃんはワイの大事な奴と似た特徴しとるな」
「そうなんですか?」
「ああ。ラビアンちゃんとフェイちゃんも怪我は大丈夫か?」
「はい。アルトさんにつけられた切り傷あまりにも切れ味が鋭いゆえに、逆に早く治りました」
ラビアンの問いに、フェイも続ける。
「私よりも姉さんに多めに当ててあげてください。私は生まれの事情で傷の治りが早いのです」
「ああ。分かっとる。ワイの女性達も大半が人じゃないからな。治療用の札いるなら作るがどうする?」
横島の発言に少しだけフェイは驚いた表情を見せて、警戒した色を見せたが、彼の人柄を見る限りは大丈夫だろうという結論になり、文珠だけでよいと答えた
程なくして彼は彼女たちを連れて、自分の家に帰ると、上機嫌な品格のある金髪のショートカットの髪をした少女が彼を迎えた。
「おかえりなさい。私の英雄さん♪ 今日は凄く格好よかったわよ」
その言葉に横島は落ち込みの涙を流しながら叫んだ。
「占いで英雄になるための試練あり、しかも襲われているのは愛歌ちゃんに気質が近いムチムチ美女たちって聞いて行ってみたら、全員もう惚れた男がおる状態やったー! しかも相手は前世の弟分やぞ」
「英雄色好むっていうから、私は別に増えても良かったんだけど、占いでも見通せない部分はあるしね。 それよりヴィヴィオちゃんとエヴァさんとアルさんが怒っている、
というよりヤキモチで不機嫌状態だから早くご機嫌取りに行った方が良いんじゃない? それとアリスはヤキモチはやいてないけど――」
それを聞き横島に助けられた四人は驚愕した。女権国家で何人かの女性とそういう関係になっていながら、善良な女性限定とは言えまだ相手の女性を増やそうと考える辺り、彼の煩悩はすさまじいものがある。
ひきつった顔になって三人の所に向かおうとする彼を、カーミラが引き留めた。
「あの、すいません」
「なんですかカーミラさん」
「アルトくんと戦った時、横島さんは退いてくれることを確信していたって言ってましたけど、どうしてそう思ったんですか?」
「ああ、簡単な話や。アルトは皆さんとの戦いで相当消耗していた。最初に放った一撃で俺が前世より強いと思い込ませたことで、その警戒を余計に強くさせたんや」
そういうと横島は文珠を取り出し、そこに文字を込めるそこには『嘘』の文字が入っている。
「本当はビビりまくっているのに余裕たっぷりに見える様にこれでごまかした。前世のワイは強いことは強いがビビリチキンだった。だからこそ、勇敢で少し余裕のあるワイを見て相当な切り札を持っていると勘違いしたんやろう。
前世の俺は手品師みたいに相手をはめるから 三合で仕留める自信がない時はできれば避けろ、十合で無理な時は絶対やめとけって言われとったからな」
「そうですか」
頷きつつ四人は理にかなっていると思いつつ、少し弱い気もしていた。アルトにとってはあの戦いは絶対に退けないというわけではないができればあの場で決着をつけた方が良い戦いではあった。
重要度の深さ次第では退かない可能性もゼロではなかったと思う。 深い事情は知らなくても、横島くらいに戦場の機微を知っていればそれくらいはわかるだろう。 その四人の考えを察したのか、彼は説明を続ける。
「多分だけど、アルトの奴は自分が負けると勢力崩壊とか後がない状態だろ。これは前世の知識じゃない、今の上司初音ミクさんがそうだから気づいたんだ。アルトの方がミクさんよりは弱いが、ミクさんと戦い方が似ていたから確信できたんや」
その言葉を聞き四人の中で納得という形で心がストンと落ちた。それを確認すると、横島は三人の待つ部屋に向かって歩み始めた。
彼が部屋に到着すると四人の女性達が待っていた。怒ってはいないが妬いていることが一目でわかる。ヴィヴィオは既に聖王の大人の形態となっており、エヴァも彼が好む大人の姿になっている。これは、カーミラへの対抗意識だろう。
アリスは、魔女らしく人形めいていながら彼を堕とす策を練れることを楽しんでいるのが分かる。そしてアルは滅多に見せない上級悪魔らしい顔になっている。他の二人はともかく彼女に対して自分のどの行動が嫉妬させる地雷になったのかと訝りつつ、
横島は前に出た。彼は怯えつつも、分身が元気づき始めるのを見て、自分は王国男子としては終わっているかもという達観がある。
頭の中で彼女たちに対する対処をまとめる。自分が悪くないと分かっているなら謝るのは逆効果だ。とりあえず最初にエヴァに対して口を開いた。
「エヴァ、先ほどお前以外の吸血鬼に血を与えてしまった。お前が認めたわけでもない相手だ」
その言葉にエヴァは不機嫌ではあるが、横島が責められるべきところはないと理解しているという意図を込めた声で答えた。
「明らかに善良な私の同胞を助けるためにやった事だろう。さすがにそのことで責めるほど、大人げなくはない。 だが――」
言い終わるより先にエヴァが彼のそばに来ていた。彼女は甘い吐息を匂わせながら、言う。
「感情は別だ。今宵はじっくりと私達に尽くせ」
エヴァの牙が彼の喉に穴をあけ僅かに血を啜られた。 激しい快感を与えられても一気に吸ってもらえないことがかえって彼を辛くさせる。 快楽をねだる彼から彼女は離れると笑う。
「普段はこんな趣味の悪い焦らしはしない。 今夜は私の嫉妬を鎮めるために無様な懇願を続けろ」
「エ、エヴァ様。お願いですから一気に快楽を与えて楽にしてください」
「今夜は完全屈服の敬語が早いな。 今まで激しい快感を与えるだけで焦らしはしてこなかったからか。敵の吸血鬼にとらわれた時の訓練を今夜から始めるか?」
横島の顔が引きつった。半分は恋人としての意地悪でもう半分は師匠として真剣に考慮している声だ。
「そ、それは」
「安心しろ、吸血鬼は少なくはないがそこまで多くもない。それに私の顔が通じないものは少ない。 ――だからこれはただの遊びだ」
そこまで言うとエヴァは笑いながら彼の首筋に再びかみつきながら、血を啜り始めた。いつの間にか服を脱がされていた彼は快楽で朦朧とした頭の中でエヴァの裸体が目に入ると夢心地になった脳にその美しさが再び焼き付き始めていく。
朦朧とした意識は彼女が腰を下ろし彼の分身を飲み込んだ時点で、朦朧とした意識が完全に目覚めた。立つことすらできないはずの彼をエヴァの指から出た魔力でできた糸が彼の内部へと入り操り始める。
体の中すら愛撫されるような感触が余計に彼を昂らせていくが、エヴァトアリスの糸は双方とも与えてくる快感が異なる。
人間が望む脱力をもたらす快楽を無限に与えてくるようなアリスの糸、これは彼女の自分で動くことすら放棄してひたすら自分の与える快楽に沈んでも良い言う意思が伝わってくるようで、
気持ちよいと感じると共に恐ろしい感じもする。対してエヴァの糸は快楽で自分を屈服させて来る彼女の意思が籠っているようだ。自分の与える快楽には勝てないのだから従え、そう言われているのが嫌ではないと思える辺り恐ろしいと感じる。
511 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:11:46 ID:+zV8TJ62
エヴァの糸に内部まで愛撫されるような錯覚を覚えながらも彼女が望む様に体は動き彼女と抱き合う形で上にしながら、彼女の体のさまざまな部分を愛撫させられる。
強すぎる快感で射精ができない状況に追い込みながら一番強い快感が来る時期に合わせたように彼女は抱き着き乳房が形を変えるほどに押し付けながら、
横島の腕で尻を揉ませると僅かに位置を変えた。その瞬間決壊した様に射精が起こり、それと同時に彼女の牙が首筋に刺さる。
10秒近くも続いたと思える射精は彼女の牙がもたらす快感で5秒近くも伸びそのまま彼の意識が壊れかける。吸われた血と精は多量ではあっても医学上は問題な量なのに与えられた快感と、
吸われた霊力の量が多すぎてエヴァが離れると同時に彼の体が糸が切れた人形同様に崩れ落ちた。
それでもエヴァから離れるのが名残惜しそうな彼を見てエヴァは嬉しそうに笑いながら言った。
「咎めるほどではない、と分かっていても、他の吸血鬼にお前の方から欲情した目を向けるとこれほど嫉妬するのだ。 お前の方から手を出したらどうなるか想像はついたか?」
彼女の問いかけに対して、彼の分身が固くなったのを見て、エヴァは嘲笑と自尊心が満たされた女性特有の笑みを浮かべて彼の分身を足でいじりながら言う。
「む、王国男子として情けなさすぎることをされたのに逆に想像して硬くなったか? これでは教育失敗かもしれんな」
足で射精させた後、彼女は自分の足がどれだけ精液まみれになったかを彼に見せてからその精液を霊力に分解して吸収して見せた。
「私の気持ちはこれで収まったがそうでないメンバーのご機嫌取りを頑張れ」
他人事の様にエヴァは笑いながら強すぎる快楽で動けなくなった彼を三人に引き渡した。
横島は完全に快楽で壊された脳を総動員してどうにか質問を口にした。
「エ、エヴァが怒るというか、妬いたのはわかる。アルさんとヴィヴィオはなにが地雷だったんだ?」
問われた二人も、嫉妬はしても横島が悪くないと分かっているらしく問いかけに対して、どうこたえるか考えている。今の理解力が落ちている横島にも、分かる言葉を少し考えると二人は考え付いた表情になり、アルが先に答えを返した。
「私は悪魔だから、『シスター』に欲情して口説いたのが嫉妬のポイントだったの。 多神教ならまだしも彼女たちは一神教に近いからね」
そういって彼の唇を奪い思考力を落とす彼女の横でヴィヴィオも言う。
「私もアルと一緒です。 多神教の神の血を引いている聖王としては一神教に近い考えのシスターに靡きそうになるのはアウトなんです」
そう言ってヴィヴィオはアルに目配せをした。アルはそれにこたえる様に、横島の仰向けの体に自分の体を押し付ける様に覆いかぶさり彼の分身を内部に飲み込む。
エヴァとは対照的に彼女は優しい刺激で彼を何度も射精させてそれを受け止めて楽しんでいる。仰向けの体に押し付けられる彼女の豊満な体の感触に溺れながら彼の意識はどんどんと朦朧としていく。
上等な酒を飲んだ際の眠気の中にいる様な感覚が彼を蝕み、
しばらくすると起きていながら眠る直前の様な状態になった。残った僅かな意識で彼女の魔力で体を動かされている感触を味わいながら彼女の体の様々なふくらみを揉みしだかせられる。
彼女の与えてくる体をしびれさせる蜜の様な感触が彼を蝕み切った時、アルは笑いながら彼の傍から離れた。
心地よいまどろみが極に達した様になっていた彼はアルが自分の上から離れたのを知り名残惜しく思った次の瞬間、一気に意識が覚醒させられる。ヴィヴィオが自分の上に乗り彼を絞り始める。 彼女は笑みを浮かべながら彼に言う。
「吸血鬼に悪魔相手に随分と汚されましたね。今から聖王である私が浄化して差し上げます」
エヴァとアルの闇の気に慣れ切ったところで、逆の属性の力を持つヴィヴィオに跨られ絞られることで彼の分身は凍土の中から不意に日の中に投げ込まれた様に跳ねてヴィヴィオの中に大量の精を放った。
「ヴィヴィオ、お前普段からアルやエヴァと仲良く遊んどるやろう」
激しい快感で意識が戻ってきたことと、あまりにも突っ込みどころの多い彼女の言葉に彼はつい突っ込んだ。それに対して笑いながら彼女も堪える。
「個人的な友誼と王としての、職責は別です。貴方は私と違って、男性で快楽に弱いから王である私が悪魔のもたらす快楽を上回る快楽で縛らないとどうなるかわからないでしょう」
ヴィヴィオが笑いながら彼の上で腰を上下させるとその度に彼の口から悲鳴が上がった。それを見ながら彼女は心底楽しそうに笑う。
「ほら、精力はいただきますが代わりに霊力は上げますから早く回復なさい」
「ヴィ、ヴィヴィオ、休ませて」
それを言うと彼女は笑いながら横島から一時離れると、アリスに目配せをした。アリスは頷き、横島に栄養価の高い魔法酒を差し出してきた。彼はアリスに礼を言いながら飲むと精力が回復してくる感じと共に体がだるくなり動き辛くなっていく。
アリスは笑みを浮かべながら脱力する彼を抱き留めると彼に口づけし舌を絡めてきた。 自分を抱き留めるとアリスの指から体の中に霊力でできた糸が入ってくるのが分かる。ゆったりと床に倒れながら彼女が自分の体をそうなるように操作しているのだと、察しながら彼は倒れた。
「ヴィヴィオ様、それじゃあ今夜のメインイベントに移りましょうか。忠夫、アルトくんとの戦いの為に祝福とまじないをかける儀式の時間よ」
綺麗な笑みを浮かべるアリスに怯えつつ、どこかで期待するようになっている自分に呆れながら彼は彼女たちの動きを見つめる。アリスは何かの魔術の呪文を唱え終えると服をゆっくりと脱ぎ始めた。
横島はアリスの完成された人形を思わせる肢体を見て分身が元気づくのを感じながら自分はアリスの体に見慣れることは永遠にないのだろうという達観を覚える。アリスは彼が朦朧とした意識の中でも自分の体を見て反応する彼を見ながらアリスは嬉しそうに笑い彼を抱擁し、
分身を飲み込みながら口づけて舌を絡めてくる。背中に回されたアリスの手の指から自分の体の中に魔力でできた彼女の糸が入ってくる感触がある。エヴァの支配する強い刺激に慣らされた後の彼の体はアリスの優しい刺激が新鮮になっており余計に体が反応してしまう。
愛おしそうに眼を閉じながら彼との口づけを楽しむアリスの舌は叫び声という快感の逃げ場をふさぎ、自分の秘所に注ぎ込まれるそれを少しでも増やそうとしているようにも思える。
横島はアリスの糸に動かされている時は自分が人形劇の中で最高に楽しい時を過ごしている人形になっているようだと思う。
動かなければ得られない快楽が動かずとも押し寄せてきてただひた彼女に全てを委ねることへの誘惑が強くなっていく。舌で口内を撫でられる度に彼女の中に精が放たれていく。
ここを超えると自分は完全に人形になることへの抵抗がなくなるその寸前でアリスは彼から離れた。
「名残惜しいけど、そろそろ次に移らなきゃダメだから。アルトに勝つなら前世の再現率を思いっきり上げなきゃね」
笑いながらアリスが離れると、横島の体は自動的に動きながらヴィヴィオに近づき始める。ヴィヴィオは笑いながら彼の前で肢体を見せつけながら、彼が自分の所に到着するのを待った。彼女の体を見て分身が余計に硬くなっているのをヴィヴィオは見下しながら笑う。
「忠夫さん、前回暗黒剣の才能の潰されたのに全く警戒していませんね。あるいは警戒心があってもこの子に逆らえないのか」
この子の下りでヴィヴィオは彼の分身を最初に強く踏みつけ、次いで足で優しく愛撫し始めた。達することができないぎりぎりの刺激を送りながら笑うヴィヴィオに抗えず、情けない声を上げる彼を周りの女性達も欲情と蔑みの籠った目で見ている。
512 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:12:57 ID:+zV8TJ62
ヴィヴィオが再び足で彼の分身の亀頭を踏みつけそれに反応して、体がのけぞった所でヴィヴィオが覆いかぶさるように彼女が上になる対面座位に持ち込んできた。
覆い被さるような形で彼を嫐るヴィヴィオ相手に、悲鳴をあげる彼に対してヴィヴィオは不敵な笑みを浮かべている。 横島は彼女の言動に大きな不安と疑問を抱いた。
ヴィヴィオは基本的に共有を許容した女性が相手でも彼が激しく嫐られると、王らしい貪欲さでそれを上回る支配の欲を見せながら上書きしてくることが多い。
アリスの真似をして唇をふさいでこないのは絶対に何か意味がある。 そこまで考えたところでアリスが笑みを浮かべながら背後から近づいてきて、彼の背中の腰の辺りに何かをくっつけてきた。それをくっつけられたのは丁度彼の分身と同じ位置だ。
疑問に思う間もなく、アリスが離れると不意に背中からも誰かに挟み込むように抱き込まれ、そしてアリスにくっつけられた何かから激しい快感が走る。それはまるで背中にもう一つ分身をつけられてそれを後ろから抱き着いてきた女性が飲み込んだかの様だ。
「あー! あー!」
横島の悲鳴が上がり最大の音量になりかけた瞬間を狙うように、ヴィヴィオが彼の唇を口づけでふさいだ。そしてアリスとは異なる支配するような形で舌を絡めてくる。
苦悶の表情を浮かべる横島を楽しそうに眺めながら腰をグラインドさせるヴィヴィオをよそに後ろから声が響いた。
「忠夫さんどうですか。私の与える感触は」
声でオリヴィエだと理解した瞬間、彼の心に絶望が走る。彼女はヴィヴィオと共に彼を嫐ると責めがえげつないことになることが多い。
オリヴィエが後ろから彼に強く体を押し付けると背につけられた分身をより激しく嫐る。彼は絶頂を迎えると、背中の分身からは精液こそ出ていないが霊力が彼女の膣に注ぎこまれていると感覚で理解できる。
オリヴィエは敢えて彼に与える快感を少し抑えた瞬間後ろに彼が腰を退くとその瞬間に再び元の強さの快感に戻し、それを見たヴィヴィオが同じことをすると彼は腰を前に出してヴィヴィオの方に逃げる。
その瞬間ヴィヴィオもオリヴィエと同じことをして、彼に追い打ちをかける。何度同じこと二人に繰り返されても彼は同じことを繰り返した。与えてくる快楽が限界に達し、もはや一時しのぎでも逃げることしか考えられなくなっている。
横島に目を閉じて口づけを楽しんでいるヴィヴィオに不意にオリヴィエが声をかけた。
「聖王陛下、そろそろ口を解放してあげてください。陛下は表情で楽しめるでしょうけど、私は悲鳴も聞きたいんです」
ヴィヴィオが口を放すと横島の悲鳴が響き渡った。その中でヴィヴィオは横島を責めながらオリヴィエに言葉を返す。
「彼の筋肉の震えで十分わからない」
「それも愉しいですけど、やっぱり声も聞きたいんです」
「じゃあ、前と後ろ代わりましょうか。一回体験すると口をふさいでいたい私の気持ちもわかるでしょうから」
そういってオリヴィエと彼女はゆっくりと彼から離れる。彼がアリスの糸がなくてももう動けないことを理解しつくしているが故の行動だ。
ヴィヴィオが背後から彼の背中に豊かな乳房を押し付け、オリヴィエが横島の両手を取り胸を揉みしだかせながら口づけし、ゆっくりと手を尻に誘導した後、ヴィヴィオと同じ体位で彼の分身を飲み込むと、一気に動き始めた。
ヴィヴィオも同時に背後から彼に襲い掛かり先ほどのオリヴィエと同じことをする。彼は即座に絶頂すると前の分身からは精を放ち後ろの分身からは霊力を放った。
「あー!」
悲鳴に近い嬌声は、直ぐにオリヴィエの口づけでふさがれて、二つの分身以外から抜け出すことができなくなった快感が一気に二つの分身から注ぎだされる。 二人は笑いながら横島を嫐りぬくと二人も絶頂を迎えた。
その瞬間、横島の大事な糸が切れた様な感覚が走り、かれは操るものがいなくなった人形の様に崩れた。オリヴィエは愛おしそうにそれを抱き留めながらヴィヴィオに謝罪した。
「ごめんなさい。確かに口を塞いだり、開放したりの遊びは楽しいですね。陛下がやりたくなるのも当然です」
「分かってくれればいいですよ」
倒れる横島をよそに、アリスが再び薬湯をもって彼の口に運ぶと彼はそれを飲みながら訪れた小休止に感謝しながら泥の様に布団に沈みそうになる。だがアリスとヴィヴィオとオリヴィエが三人がかりで体の様々なツボを押してきて痛みと快感の二つが彼を眠りの世界に旅立たせない。
アリスに背中のツボを押され快感で目が覚めた彼を見下ろしながらアリスが言う。
「忠夫、そろそろ種明かしの時間ね。貴方の背中につけた物はこれよ」
そう言ってアリスは横島の分身とよく似た、プラスチックらしきものでできた男性器を模した棒を見せてきた。色の塗り方などは凄くリアルであり、もう一つ自分の分身があるのではないかと思えてくる。
彼女がそれを愛撫すると自分の分身にもそれと同じ感触が走り再び分身がそそり立ち始めた。呪いの人形と同じようなものかと思って少し不安がる彼にアリスが笑いながら言う。
「大丈夫よ。これは元から性的な快感以外は通さないようになっているから。これは貴方の前世の再現劇でつかわれた、人形たちの分身に使ったものを集めて作ったの。だから前世の再現が色々と可能なの。例えばこんな風にね」
そういうとアリスは笑みを浮かべながら、オリヴィエに手元の分身を渡した。受け取ったオリヴィエとヴィヴィオは笑いながら彼の分身の模造品をお湯で洗い始める。そしてその愛撫が自分の分身に至り始めるとヴィヴィオが洗うのをオリヴィエに任せて彼を押し倒した。
最初から本気の、ヴィヴィオの攻めを受けていながら彼は達することができず、必死に原因を探すと、オリヴィエが彼の分身の模造品の射精口を塞ぎ強く握りしめている。それを理解した後、懇願めいた声を上げるのをヴィヴィオが腰を動かして快感で遮った。
それを三回ほど繰り返したのち、オリヴィエがようやく寸止めをやめて射精させてくれた時、止められた分の精も一気に放った彼はそのまま意識を失った。そしてふと思う、これは前世で聖王にされたことの再現だと。
倒れる彼に口づけしながらヴィヴィオは言う。
「気休めかもしれませんが、前世でアルトと戦う前の再現な性行為を何度もしましょう。そうすれば英雄である前世をなぞる彼に対する勝率も上がるでしょう。貴方は前世に置いて『真剣勝負では』彼に負けたことはないのだから」
そこまで言われた後、彼の意識は疲労が極に達した形で落ちていった。
次の日に目覚めた彼はアリスが作ってくれたシチューを食べると、少しだけ体に力が戻ってくる。食べ終えた後、蜂蜜を入れたコーヒーを飲んで今日の鍛錬の段取りをつけようとすると来客を告げるインターホンが鳴った。
「いらっしゃい」
誰だろうと思いつつ彼は家主として来客を迎えるべくゆっくりと玄関に向かい始める。まだ辛うじて早朝だから遅くてもそこまで無礼にはならないだろうと考える彼を迎えたのはあまりにも予想外過ぎる来客の姿だった。
彼の眼前では、昨日殺し合った前世の弟分=黒鉄アルトが玄関にたたずんでいる。 愛歌が一切警戒していないことと、前世の記憶らしきものが今の彼は安全だと告げているためか、驚きはしても警戒の念はわいてこない。横島は少し考えた後、彼に声をかけた。
「アルト、何の用事で来た」
「忠助殿、いや横島さん。戦うにあたってどうしても伝えておかないと不誠実かもしれないことがあったので、貴方が望むなら伝えておこうと思いました。 むろんあなたが望むならこのまま帰りますが」
「愛歌ちゃんが警戒してないってことは、裏はないんやろ。俺は彼女達を守る戦いから手を引いたりはしない。だが話してくれんか。上がっていけ」
「承知しました。王女殿下、ありがとうございます。貴方が先に出てくれたおかげで彼の警戒心が薄れて信じてもらう手間が大きく省けました」
513 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:14:35 ID:+zV8TJ62
愛歌に対して礼を持って接する彼を見て、そういえばファルガバードは愛歌の王朝が滅んだ際にその王朝の流民も多く受け入れていた。
その際に流民や元貴族から様々な技術や美術品を売り払った際の収益などの恩恵も受けていたなと前世の記憶が戻ってくる。その王朝の王女が相手なら敬意を払うのも納得できた。
アルトの礼を受けながら愛歌は笑みを浮かべて答えを返す。
「黒鉄さん、ファルガバードの剣士として私の王朝の流民や忠義を尽くしてくれた人々を保護してくれたことに感謝します。それと一月後に忠夫と真剣勝負をするということでよろしいのかしら」
「ええ。殺すために戦う気はありませんが、結果として命を断つことにはなるかもしれません」
そこまで言った後、アルトは重い口調で言葉を続ける。
「最もその逆、僕が殺されることもあり得ますけどね」
アルトの声の緊張具合は、自分の方が勝率は高いと認識していながら、横島に負ける可能性もあると本気で思っていることがうかがえた。それに対して愛歌は笑って返す。
「そう。これは単なる女の勘だけど、私の英雄さんはどちらでもない結末を招いてくれると思っているわ」
愛歌の言葉にアルトは少し悩んでから返した。
「その可能性もゼロではないでしょうね。前世で彼と共闘した回数が一番多かったファルガバードの剣士としてそう思います」
二人のやり取りを見つつ横島は、アルトに早く家に上がるように促した。
アルトが進もうとする中で愛歌が不意に声を上げた。
「忠夫、お客様のおもてなしのお茶とかは今日私がするから」
愛歌の発言を一瞬疑問に思ったが、何か考えがあるのだろうと思い了承し奥に行くと、愛歌の危惧の内容が直ぐに分かった。
ヴィヴィオの姿を見た瞬間、アルトの目の色が変わり一気に部屋の空気が変わり始める。彼の体から魔人めいた鬼気が走りその怒気が産んだ幻影の刃がヴィヴィオの首を切り落とそうとした錯覚を横島は見た。
迷いなく駆けだし霊波刀を抜き間に入ると、アルトは怒気を収めながら横島と愛歌に謝罪の言葉を投げかけた。
「横島殿、愛歌様申し訳ありません。 仇敵となった女を前に怒気と殺気を抑えられませんでした。 一応はお二方の大切な人間であり、辛うじて粛清対象外の相手ではあるのに未熟極まりました」
そこまで言われて横島は、アルトの殺意の理由に思い至る。ヴィヴィオは前世に置いて、彼の前世である高島忠助の死後ファルガバードの魔剣士達と敵対した。恨みや憎しみではなく、彼の寿命を縮めた技を失伝させることと、
魔剣士を殺す者という概念を自分に宿らせることで彼の来世の運命を変えようとしたらしい。 聖王に対してはアルトは恨みがあるがギリギリ報復対象からは外すことができるようだ。恩を仇で返されたとはいえ、
戦のルールは守っていたし、宣戦布告も共闘後にファルガバードが力を取り戻してからにしていた故に、負けた自分たちが悪い、というのがアルトの考えなのだろう。
対して女権国家は受けた恩を仇で返し決して破ってはいけない同盟の約束を破る形で聖王に負けそうなファルガバードを襲い目当ての男たちを拉致して回った。それが原因でファルガバードの剣士達にも多くの死者が出たため、聖王よりも女権国家の方が許せないとアルトは思っているのだと思う。
いくら報復対象外とは言え、故郷の滅亡に最も大きな原因だった聖王の生まれ変わりに、彼が悪感情を抱かないのは難しい。そう考える横島の心を読んだようにアルトの声が響いた。
「それだけではありません。 前世の聖王殿は、ファルガバードの剣士達を何人も望まぬ運命に落としたし、数は少ないが戦闘中に殺害した例もありました。 その際も少なくとも卑怯な手は使っていなかったし、
殺された相手も負けた無念はあっても死ぬことも覚悟しなければいけない道を選んだものとして恨み言は言いませんでした」
そこまで言われて横島も気づく。ヴィヴィオが自分を堕とし、魔剣を使えなくしたやり口は明らかに前世の聖王とは違い卑怯すぎた行為だ。横島はファルガバードの剣士ではないからそれが原因で粛清対象とはしないまでも、
絶対に良い気はしないだろう。横島の考えを読んだのか、アルトは言葉を続ける。
「ええ、彼女はストレリチアではなく女権国家の王めいた行動をとったことに僕は殺意を覚えています」
「分かった。だが被害者当人である俺は許している。 アルトお前は前世の俺から受けた恩はかなりあっただろう。その恩を全てなかったことにして構わないから、仮にお前が勝って俺を殺しても俺の魔剣の才を潰した者たちは報復対象から外してくれんか」
前世の力を多少でも使った以上はこういう筋は通すべきと思い口にするとアルトは頷いた。愛歌がお茶などを持ってくると言った理由もわかる。アリスやヴィヴィオ達が持ってきた飲食物には彼は絶対に手を付けないだろう。
アルトは横島の言葉に了承の胸を返してきた後、一言だけヴィヴィオに向けて言葉を放った。
「兄弟子殿、了承します。個人的な感情としては彼女相手には特殊な加護が働かない手間を差し引いてでも彼女を殺したかったのですが、やめます。貴方を結果的に殺害することになっても、
彼女から何かしてこない限りは彼女を害しはしません。 しかし、聖王殿、前世の貴方は少なくとも兄弟子が逝くまでは、彼が護る価値のある御方でしたが、女権国家の女性に近い気質に成り下がりましたね」
その問いにヴィヴィオは笑顔で答えた。剣呑な気配はなく、一切気にしていない様だ。
「貴方の目からしたらそう見えるでしょうね。 ですが聖王たる私のなすことは全て聖なる行ですから。私の伴侶となるに不要なものを取り除かせていただきました」
アルトから剣呑な気配が発せられ、ヴィヴィオも彼に悪感情はないが念のために迎え撃つ構えを取りかけた瞬間、愛歌がお茶を持って部屋に入ってきた。
「黒鉄殿、ヴィヴィオが悪意なしとは言え失礼しました。それでは約束の事実の説明をお願いします」
王女らしい礼節を保った物言いを聞いた後、アルトは彼に向って自分の意識を伝える術を使ってきた。
それを受けて横島の顔色が変わった。 黒鉄アルトは一度壊滅したファルガバードの村の残党の様な隠れ里で生まれ育った少年であり、彼の村は大昔と同じく女権国家に協定違反の方法で滅ぼされていた。
女権国家のオカルトの部署に、助けを求められた際に大昔の遺恨はあったが、女権国家を滅ぼそうとした大多数が悪と断じる組織に襲われるのを見逃すのは人道にもとりすぎる。そう考えこの戦いが終わったら宣戦布告するという約束の後女権国家のオカルト部署の人々を助けた。
オカルト部署の者たちもそこまで悪辣な者たちではなく、当初は戦争の約束事を護るつもりだったようだ。だが、非人道的霊能組織を潰した時のファルガバードの残党たちの強さに怯え、その組織との戦いが終わった傷がまだ言えていないファルガバードを休戦協定の期限が切れる前に夜襲して滅ぼした。
アルトは仲のよかった面子が死に果てた時に前世の記憶が蘇り、その場で女権国家の郡代を返り討ちにして逃げ延びてこの国に潜伏した。
過去を見終えた彼にアルトは言う。
「横島殿、今回の報復行為見逃してはくれませんか。自分が大切に思っている相手すら殺すことで発動する呪いで、女権国家の霊的滅亡を僕は狙っています。貴方にとっても悪い話じゃないでしょう」
「論外じゃボケ。王国との戦争で女権国家の方が先に破るべきではない協定を破ったことを発覚させて良識派やストレリチアが王国寄りになってきたし、新王国派で王国に経済支援している国境地帯まで呪いの対象やないか」
「そうですね。王国に帰属したら女権国家所属でなくなるから呪いの効果はなくなると確かな成果と共に通知しますよ」
514 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:15:39 ID:+zV8TJ62
「それやっても最初の呪いの余波で死ぬ親王国派の人間は相当出てくる。爆弾みたいに使うことは許容できんわ。女権国家に1000のダメージが入るとしても、その巻き添えで今の王国に600ダメージが入ったら王国が死にかねん」
「でしょうね」
「それにアルト、お前は恐ろしさに負けて新制ファルガバードを夜襲した女軍人たちを殺すだけじゃなくて、死んだ方がましな状態にするつもりだろう」
「ええ。そうですが」
「彼女たちのやったことを思えば、殺害までなら仕方ないとは思う。だが彼女たちを敢えて生かして、守ろうとした民たちの死骸の山を見せたり、死後悪霊として使役して、女権国家の一般市民を殺して回らせるとか悪趣味が過ぎるわ」
横島にとってはアルトの報復行為も悪趣味すぎるし、それをやろうと思えばいつでもできたのに敢えて恐怖で苦しめるために実行に移さずにいたこともは不快すぎた。だが、故郷を焼かれた恨みを共有できない自分が、
言ってよいことでもない、と思ったからこそ黙っているが、戦争のルールは守っているとはいえ、当てつけの為に殺される民の身にもなれと言いたかった。
アルトは自分に憤りを感じているらしい横島に対して不快感は持っていない様だ。彼の前世の役職と信条が今でも受け継がれていると感じているためか少し好意的な様子に見える。彼は少し考えると口を開いた。
「無理だとは思っていましたが、やはり手を引いてはもらえないようですね」
「ああ。色々と理由はあるが、一番は自分を好いてくれている女たちを殺して妖刀と呪いの威力上げようとしとるだろ、それが一番許容できんわ。半ば育ての親に近かった兄弟子として殴りつけねばと思っとるわ」
アルトの持つ村正は凄まじい呪いの力が感じられる。二度の不義理で滅ぼされた里の呪いを込めた妖刀の力が放たれれば女権国家に相当な打撃が入るだろう。
だがさすがに無辜の民草まで巻き添えにする様な行為は許容できない。 他人ならまだしも前世の記憶が戻って彼を身内認定している今はなおさらだ。
少し考えた後アルトは、口を開いた。
「僕が戦の礼に反した方法で殺されれば、祟り神と化して女権国家に未曽有の霊的災害を引き起こすことになります。戦の礼に反さぬ方法で討たれればそうでもありませんが、止めたければ正面からくることです。それとこれは個人的な忠告なのですが」
最後のアルトの言葉は明らかに裏がないと彼には分かった。これも前世で半ば育ての親に近い兄弟子をしていた経験だろう。
「近々貴方は敵国の貴人の訪問を受けることになると、占いに出てますよ。心情的にかなり難しい立場に立たされるかもしれない」
「そうか、決闘の日まで元気でな。それとワイが勝っても卑怯だとか言ってリベンジマッチはやめてな?」
情けない発言をする横島を見ながらアルトは少しだけ面白そうに笑った後、出て行った。
アルトは帰り道で様々なことを考えていた。
『彼の恋人の中にベリアルがいたな。詐術に長けた悪魔かなり力を取り戻していたようだった。一応は僕を騙せるほどではないが、相当に嘘の制度を上げることはできるはず。やはり昨夜のあの態度はブラフだったか』
アルトはできる範囲で横島の戦績を調べたが、前世と同じく搦め手や器用貧乏めいたスタイルで、敵の専門分野外から引きずりおろして勝つということが多いようだ。だが一つだけ気になることがあった。
『前世の記憶を取り戻してからは刀を用いた剣技や術を使うことが多くなったようだ。これは想定内だけど、一度だけ敵対している防諜組織相手圧勝したことがある。その際の戦闘方法が謎のままだ。
多分前世関連の技ではないだろう。そういう技を彼が覚えていた記憶はない。だがその戦闘の後に彼は相当長く寝込んだとある。おいそれと使える類のものではないことが幸いか。
それにそれを使った後寝込んだという情報は間違いなく事実の様だからそれを、使うのなら本当に最後の決戦の時だけだろう。それなら僕が負けることはない』
横島はアルトが帰ってから数日後に驚くべき人物の訪問を受けていた。目の前には敵対国の長である皇帝ネロの姿がある。 ネロは高級な菓子を口に運びつつ彼に声をかけてくる。
「余が任命した部下たちの不始末を図らずも王国の人間にしてもらうことになりそうで誠に遺憾である。そして貴公が王国の人間ではなく、前世の因縁故に剣を取ると言うなら、ファルガバードの村にどれほどの負い目を持つことになるのやら」
「ファルガバードの村の剣士としても剣を取るし、王国のスパイとしても剣を取ろうと思ってます。 (比較的良識的な)ネロ陛下が皇帝でいてくれた方が今の王国にはありがたいので」
ネロは性格上、宮廷以外では意図せぬ無礼にはかなり寛容だ。そして無理に取り繕った言葉よりもある程度飾らない言葉で本心を話した方が上手くいくこともあると、彼女と親しい大鳳から聞かされていた。だからこそ今の横島はそれに習って行動していた。
「そういってもらえて嬉しいぞ。敵国からも皇帝でいてほしいと思われるとはさすが余だ!」
ネロの言葉に答えつつ、カーミラやラビアンが所属する修道院が、皇帝の側仕えを輩出しておりその縁でこちらに来たそうだ。ラビアンたちの負傷を聞いて、血相を変えて高価な回復アイテムを持ってくるあたり、善人ではあると思う。
少し考えた後に横島は本題を切りだした。
「ネロ陛下、今回俺の所に来た理由は何でしょうか? アルトを討つ際の協力の申し入れですか?」
「いや、ファルガバードの兄弟分同士の戦いであろう。それは余が口を出していいものではないと思っている。ただ皇帝としての責務を果たしに来ただけだ」
「一体それは?」
「決闘場を余が用意したい。決して破れぬ呪術的な誓約書に署名しよう。そなたたちの戦いには横槍は一切入れぬし、入れさせぬ」
それを聞き横島は即答した。
「ミクさんが了承したらその申し出受けます」
そういうと横島はミクに連絡を取った。
「ミクさん今から文珠をそっちに一個送ります。そこに『伝』の文珠を渡すので情報を受け取ってください」
「あんたが大鳳越しじゃなくて直接私に、連絡寄越してくるって相当の緊急事態みたいね」
横島はオカルトに関する事柄を任されるようになってからはミクに直接連絡をとることもそれなりにあったが、それは常に緊急の場合だった。基本的には直属の上司である大鳳を通じて彼女に伺いを立てている。
横島が文珠まで使って早く情報を伝えようとするということは、緊急事態の中でも特に急ぐ用件なのだと断じたミクは、彼からの文珠を受け取ると情報を頭に刻み始める。そしてしばらくの時が経つと断じた。
「その話受けなさい。今の国家の状態を思えばアルトの企みが成功しない方が王国の為だわ」
「承知しました」
横島はそれを聞くと頷き、ネロの元に戻った。
「陛下今回の話お受けします。どうかアルトとの戦いに横やりが入らない様に手回しをお願いします」
「うむ。感謝するぞ。それとそなたはかつて我らの先祖に滅ぼされた王国の幽霊と懇意だそうだな」
「はい」
内心の衝撃を隠しつつ、平静を装い彼は答えた。愛歌の存在は女権国家の皇族にとって脅威ではない。にもかかわらず知られていたとは。そこまで調べられていたのか、それとも、知られても無害だからこそ悪意なしで誰かが漏らしたのだろうか?
多分後者の可能性が高いと考える横島にネロは言葉を続ける。
515 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:17:15 ID:+zV8TJ62
「会わせてくれぬか? これは個人的な頼みであり、もしも断ってもそなたに不都合は一切生じさせぬ」
「分かりました。『俺は』構いません。ただ彼女が嫌だと言ったらお断りさせてもらいます」
「対面が叶わぬとしても取り次いでくれることに感謝するぞ」
横島は奥に入り愛歌に事情を話そうとすると、その前に彼女が言葉を返してきた。
「大体の事情は聴いていたわ。直ぐに会いに行くから安心して」
「良いのか?」
「私を害そうとしているわけではないのはわかるから。 それにあなたに英雄となってもらうためにはその方が良いって勘が告げているの」
愛歌の答えに頷くと彼は、愛歌を伴いネロの元に戻った。 ネロは愛歌を見るとお互いに王族同士の礼をかわした。
「かつて滅んだ王朝の王女殿、滅ぼした王国の子孫でありながら対面を申し入れるのは失礼かと思ったが、それをしてでも貴女と会い見極めたいことがあったのだ。対面を申し入れたことを許し応じてくれた貴女の寛大さに感謝を」
「女権国家皇帝殿、礼にはおよびません。貴女の礼に則った申し出に応じなければ、自身と、我が王朝に忠を尽くした全ての配下達の品性を損なってしまうと思い応じたまでですから。皇帝殿良ければ一つおこたえください。貴女の望む答えは得られましたか?」
愛歌の問いにネロは笑って頷いた。
「うむ! 貴女のおかげで大きな決断を下すことができた。重ねて感謝する」
そこまでは快活な笑みで良い、途端にまた真面目な顔になって彼女は言った。
「王女殿名前を、教えてくれぬか。それと余と愛人関係にならぬかあくまでも私のネロとしての頼みだが」
「皇帝の目にかなう程の女性であったと分かって悪い気はしませんが、私の時代では愛のある百合は忌避されないまでも、王族のたしなみというわけではなかったので。今は私の英雄を育て寄り添うことで手一杯ですので」
ネロは本気で落ち込んだ様子を見せたがその後、直ぐに立ち直った。
「そうか、気が変わったら来るが良い。何なら死後の余が祭られた墓や神殿でも構わぬぞ」
ネロが帰っていったあと、横島は愛歌に質問をした。
「他はともかく、百合の誘い受けた時やばいことになるかと思ったがよく怒らんかったな」
「ええ、あくまでも私人として真剣に私を好きになってたみたいだし、さすがに礼を守った本気の求愛に怒るほど狭量じゃないわ」
本気の求愛と聞き横島の中ではネロの評価が定まらなくなった。愛歌は王女として最高に良い女の一人だと彼は思っている。つまり愛歌の内面までネロはあの僅かな対面で見抜いたのか、
それとも美少女、美少年好きで見境がないだけかどちらなのだろう? 少なくともネロと愛人関係になったものは大活躍した者と、活躍はしていなくても、問題を起こしていないもが大半だ。 前者の可能性が高いのでは、と彼は思った。
昼は鍛錬をし、夜はヴィヴィオ達に嫐られる日々を過ごす彼は決闘は後2週間後に迫った日、鍛錬を繰り返す彼にいつもとは違うことが起こった。
鍛錬中は手伝うことがない時は訪れないアリスが彼の所に訪れたのだ。横島は疑問を抱きつつ彼女の言葉を待った。彼女は少し考えると言った。
「忠夫、貴方にお客様よ。1年に2週間以上は使うと副作用が怖い類の鍛錬の成果を上げる霊薬を作ってくれるそうだから」
そういって彼女が連れてきた相手は、野曽木蓮、ライザ、あかりという、かつて助けたカブ村で過ごしている面々だ。
「アルさんは力を取り戻したから大丈夫だろうけど、皆さんは大丈夫なんですか自衛手段とかないでしょう?」
横島の問いに蓮が笑って答えた。
「今回に限っては私達の安全は完全に保証されているわ。貴方にとっては面白くない相手だろうけど、アンリエッタ皇女が手を回したのよ」
横島はそれを聞き驚いた表情になった。彼女たちが使者でなければ罠と断じていたかもしれない。だが彼女達ならば信用できると踏んだものの理解ができない彼に蓮が説明を続ける。
「なんか、今回のアルトくんっていう凄腕の呪術者いえ、魔人?が生まれら経緯を知ってネロ陛下が彼がああなった原因を作った人たちを任命したのは自分だからと、彼の呪いが発動した際に自分がその呪いを防ぐ大業をやろうとしているんだって。
それでネロ陛下は『余が死んだら、アンリエッタ其方が皇帝だぞ心せよ』って言ったんだって。
それを聞いてアンリエッタ皇女が『皇帝に即位? 冗談じゃありません! そんな事したらプライベート(主に大鳳くん関連の)時間が減ること著しいじゃないですか』って考えて、もうあらゆる手段でネロ陛下の死ぬ可能性を下げにかかっているみたい」
その言葉を聞き、少しばかりあの性悪皇女をわざと負けてブラック企業状態に投げ込んでやりたい衝動にかられたが、敵対しているとはいえネロは義にもとる方法で死なせるには、さすがに寝覚めが悪い相手だ。
それにアルトの呪術が成就すれば王国への巻き添えも半端ではない。そう思って彼は意識を切り替えなおした。
「それで今回は、貴方達が俺の鍛錬成果を上げる霊薬を作ってくれるんですか?」
「それが今回は私達は助手みたいなものなのよ。 アンリエッタ皇女が四惑番外の薬の技術に長けた人物を送ってきたのよ。 彼女は私達より薬に関しては凄いと思うわ。 八意永琳先生お願いします」
呼び出されると共にアリスが初めて現れた時の様な様子でそこには銀色の髪に赤と青の医師の服に身を包んだ麗人が現れた。
「今生では初めまして八意永琳と申します。 今の自己紹介で気づいたと思いますけど私も貴方の前世の関係者です」
「もしかして、ワイの嫁さんの一人だったりした人ですかー! 早速夫婦の再開の営みをー!」
襲い掛かる横島を彼女は軽く投げ飛ばして笑った。
「生まれ変わっても貴方は変わらないわね。貴方に入れあげていたのは私じゃなくて弟子と姫様よ。月を救ったこともあったからね」
そういって彼女が腕を振ると、和風の衣装に身を包んだ二人の女性が現れた。片方は東洋の薬売りの衣装に身を包みピンクに近い紫色の長髪の髪をした女性だ。
彼女の頭には霊能力者には作り物ではないと分かるバニーガールが着ける様なうさ耳がついている。それが彼女は人間ではないという事実を示していた。
もう片方の東国の美姫というイメージが具現化したような長く艶やかな黒髪に高価な東国の姫らしい着物を着こなした女性だ。傾国の美女とは彼女の様なタイプを言うのだろう。
薬売りの衣装に身を包んだ女性は懐かしい恋人と再会したような満面の笑みで彼に向って頭を下げた。
「私は鈴仙・優曇華院・因幡です。今生では初めまして。かつて自業自得で居場所を失った際に貴方に居場所となってもらい、心底帰りたかった居場所に戻してもらった月の兎です。今回は貴方の決闘に全力で協力させてもらいます」
頭を下げる彼女を和服の美女が言葉を続ける。
「私は蓬莱山輝夜。竹取物語にでてくるかぐや姫って言った方が通りがいいかしら。貴方の前世に助けてもらった恩を返させてもらうわ」
「は、はい」
横島は頷きながら、背筋がゾクゾクとしてくる感覚を覚えた。分身が元気づき始める感覚が起こると、鈴仙が笑いながら彼を捕らえた。
「どうも私達に嫐られた記憶を魂が覚えているみたいですねぇ。 姫様、今日の訓練は終わっているみたいですし、変態な旦那様の来世な彼の被虐心を満足させてあげますかぁ?」
516 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:18:22 ID:+zV8TJ62
輝夜はその言葉を聞きながら、横島を嗤いながら答える。
「ええ。そうね。優曇華、前世の力を取り戻させる儀式も兼ねた夜遊びに移りましょう。 アリス協力をお願いね」
その言葉にアリスも笑みを浮かべて答えた。
「ええ、任せておいて」
輝夜が九尾の狐などの伝説級の悪女を思わせる笑みを浮かべながら、彼の唇を塞ぎそのまま意識舌を絡められると数回で彼の分身が射精しかけたが、なぜかそれは起こらなかった。
寸止めされている様な不思議な感覚と共に悶える彼を輝夜が手に掴むと次の瞬間、彼は高価な和室の寝室に移動させられていた。いつの間にか服も脱がされている。
優曇華が笑いながら、彼の分身を踏みつけてくると射精できないのがつらいほどの快感が訪れているのに射精ができない。疑問に思う彼に彼女は笑いながら言う。
「私の波長を操る能力は男性の体の気の動きすら操れるんですよ。快感を司る波長を強めて、射精部分の波長を達せない様にしています。ちなみに先ほど貴方の早漏すぎる分身を持たせたのは姫様の永遠と須臾を操る力です」
心底馬鹿にした笑みを浮かべる彼女に目で理由を問うと面白そうに彼女は答えた。
「私は人の気質も操れるんですけど、罵られたり足で踏まれた時に喜んでいる度合いが凄いなと。貴方の精神の波を見ていると本当にあなたは閨の中ではごみマゾだな、と」
罵られた途端に彼女の足で嫐られる分身が余計に元気づき、それを嘲笑する優曇華は同じく嘲笑の目を浮かべる輝夜に目配せすると輝夜も足で彼の分身を踏みつけ始めた。優曇華の足は幹と先端を嫐り。
輝夜の足は玉袋を左右の玉袋を撫でる。 限界に彼が達しかけた時、輝夜が服を脱いだ。傾国の美所の名にふさわしい東洋の女性の最高峰とも思える体がそこには現れる。輝夜は豊かで形の良い胸や尻だけではなく、
バランスの良さをふんだんに見せつける様に彼の前で脱ぎ終えると。そのまま近づき彼の分身を加えこんだ。
女権国家の蜘蛛の巣にとらわれ毒が周り脱力していく虫が味わう様な脱力感を与えてくる彼女の秘所に分身が嫐られ、彼は声にならない奇声を上げる。
その彼を見ながら彼女は獲物を食らう女郎蜘蛛を思わせるような笑みで彼を嫐りながらしばし楽しんでいたが、不意に王族を思わせる気配に変わり、命令口調で彼に言った。
「私のもたらす快感に溺れなさい」
その言葉が彼の脳に焼き付いた瞬間、それを狙ったかのように射精を起こさせた。激しく量の多い射精をしながら彼は怯えた。女権国家の女生たちと交わった経験上この射精は十秒近くなる。
この溺れさせるような快感が十秒も続くのかと。だがそれは間違いだと輝夜の獲物を快楽で嫐る女権国家の女性らしい声が告げた。
「私のもたらす快楽はまさに永遠に近いのよ。溺れきるまでそれがおわることはないわ」
輝夜が何かの力を発動させたことで十秒が永遠に近くなり、体感時間では2分近い射精となった。
どこまでも脱力させ歯向かう心などを搾り取り尽くす快楽に彼が屈し倒れたところで彼女は笑いながら仰向けに倒れた彼に覆いかぶさるように体を押し付けてくる。快楽とその持続時間だけで意識をもうろうとさせられた彼の上で彼女は永い時間愉しみ続けた。
完全に快楽で蕩かされた彼の腑抜けた顔を見ながら優曇華が笑う。
「姫様相変わらずお見事です。女権国家の女性でも1,2時間はかかる快楽漬けを3分も経たずに」
「私と彼の間の時間は1時間近くたってたわよ。老化もさせないように時間を須臾を永遠に近づけるのはやっぱり疲れるわ。優曇華、前世の再現の続き行きましょうか」
倒れた彼に優曇華は紅く光る眼で彼を見ると、女性に閨で良いようにされていることに対する恥辱心が一気に上がった。波長を操る能力で男性としての恥辱心を強くされたようだ。 優曇華は笑いながら彼に対して、豊満な肢体を見せつけた後、彼に騎乗してきた。
輝夜の溺れさせるような性交で霞がかかった様になっていた脳が、彼女に分身を飲み込まれた瞬間雷が落ちたように正常に戻り、そのまま一気に現実に引き戻される。
「朦朧とした意識では理解できなかったでしょうけど、今あなたは王国男子なのに、女性優位の性行為で良いようにされてますよ。頑張って反撃しなさい」
大したことはない煽りの言葉なのにすさまじく恥ずかしく感じられるのは、たぶん彼女の眼で王国男子としての意識も強くされているからだろう。
彼女が横島の波長を操り彼の分身の射精後に敏感になる度合いをより強めた。そして彼女の膣に屈し射精すると、自分が前世の力を取り戻すと同時に、彼女たちに首輪をつけられたような感覚を覚えた。
彼が喘ぎ倒れ意識を失うと次の瞬間、神殿の荘厳さと高級遊郭の様な品のある淫猥さが融合した儀式場の様に部屋が模様替えされていた。意識を失ったのは長くても十秒もなかったはずなのになぜ。そう思った彼に輝夜が笑みを浮かべて答えを返してくる。
「私の永遠と須臾を操る能力を使えば容易いことよ。 優曇華、続きを」
「はい」
「アリス、ユウキちゃん、愛歌さんお願いね。特にユウキちゃんは一番重要なしめだから」
輝夜の言葉に驚き、周囲を見るとアリスとユウキと愛歌がいつの間にか部屋にきていた。
「ええ。任せて」
余裕たっぷりの笑顔で答えるアリスとは対照的に、ユウキは僅かだが緊張している色が見える。女権国家の影響を受けてからの彼女は基本的に儀式的な性交ですら彼を嫐れるとして楽しんでいた節もある。
今の彼女は楽しみにしているのは嘘ではないが失敗できないと思っている節もあるようだ。 愛歌は笑みを浮かべながらユウキを安心させるように何かの言葉をかけているようだ。
三人に注意が向いた瞬間、優曇華が目を光らせた感覚がした後、彼女の瞳が自分だけではなく、アリスが持っている幾つもの人形にも注がれているのが分かった。
魂を抜かれ人形の中に移された感覚がした後、分身に強い快感が走り、これは肉体の方が触られたのだと理解する。そこに楽しそうなアリスの声が響いた。
「私一人の力でもこういうことはできるけど、ここまで手早くはできないわ。優曇華の能力は本当に便利ね」
「ええ。今回はこの力を十全に使わせてももらうとしますね」
二人の会話がどこか遠くで聞こえた時眠りに落ちる時と似たような感覚が彼に走り意識が落ちていく。次に目覚めた時何か大きな変化が自分に起きているという確信が彼の脳裏にはあった。
横島は自分の意識が完全に眠りに落ちた後、自分が前世の時代を追体験していることを確信した。 その瞬間前世高島忠助の記憶が彼に流れ込んでくる。
自分は今ファルガバードの村で罪なき弱者たちと戦い女権国家の先祖たちと小競り合いや、それ以上の邪悪な存在と戦いを繰り返していた。
ヴィヴィオの元で剣を振るった直後に優曇華と輝夜に治療と言われてここに連れてこられていたと思い出す。彼女たちが最初に出してきた薬湯を飲んで意識が落ち次に意識が戻った時には、この状態だった。
輝夜は笑いながら彼の上で彼を嫐っている。一切腰を動かさず膣内部の動きだけで彼の分身を何度も射精させその度に電撃が走った様に痙攣する彼を優曇華と少しだけ似た、ウサギ耳の女性に押さえつけさせて笑う。
「レイセン、もっと彼を嫐ってあげなさい。戯れに男としてプライドが高い相手を閨で圧倒する遊びを初めて見たけど悪くないわね」
そこまで言いながら彼女は残酷さのある笑みを浮かべながら彼の顎を掴み押し上げると言った。
「それともあなたが相手だからかしら? 女権国家の力を取り込んでから好感が持てる男程いじめた時の、楽しみも大きいわ」
輝夜はそういうと彼の唇を塞ぎ舌を絡めてくる。したが絡めば絡むほど彼女の与えてくる蜘蛛の毒の様な快楽が分身と口内両方から体内に広がっていく。 女にいいようにされる彼を優曇華と似た短髪の髪の女性はバカにしたような笑みを浮かべながら答える。
「おそらくは彼だからというのもあるのでしょう。 だってここまで無様に閨で喘ぐ殿方は滅多にいませんよ。 他の男より夜が強いから好きって女性に上書きするのをロマンにしている殿方もいるらしいけど、弱すぎて無様で逆に好みと上書きしちゃうって本当にひどいですね」
517 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:20:02 ID:+zV8TJ62
彼女も優曇華ほどではないが波長を操ることができるようだ。彼の分身や恥辱心に対する耐久力を下げている。優曇華ほど上手じゃないのに初めて受けている様な感覚で免疫がない感じなのはこれが前世の再現だからだろう。
何度目からの射精の時に、輝夜がそれに合わせて腰を振ると彼の下半身はだらしないほどに射精を繰り返した。達したばかりで敏感になったそれを彼女の腰の動きがなぶる。輝夜は笑いながら、わざとらしく怒ったふりをしながら言う。
「私の与えた難題を超えて一応旦那としてあげたのに不甲斐なさすぎるわ。そういうわけで妻として長く持たせるように協力してあげる」
輝夜がそういうと自分の分身への快感が不意に途切れた。これは永遠と須臾を操る能力によるものだと確信すると彼の顔から血の気が引いた。つまりこれが解除された時に一気に蓄積された快感が訪れてくる。達する直前に来た輝夜は笑いながら自分が達すると同時にそれを解除した。
特大の雷に打たれた人間はこうなるのかもしれないと思う程の快感の奔流が彼を襲いそのまま彼は痙攣を繰り返した。笑いながら輝夜が愛おしそうに彼を抱きしめて拘束し、自分の体全てで余計に射精量を増やし、唇も塞ぐ。一分近くも痙攣を繰り返したのちに彼は糸が切れた人形の様に布団の上に倒れた。
崩れ落ちた彼を楽しそうに眺めながら、輝夜はレイセンに目配せをして声をかける。
「今夜の一番の出し物に移りましょうか」
「はい。 優曇華さん来てください」
レイセンが来てからは優曇華院・鈴仙・因幡の事は、優曇華と呼ぶようになっていた。
高島は優曇華の姿を見て、顔色が変わった。彼女が身に包んでいるのはファルガバードに移住してからいつも着こんでいた薬売りの衣装ではなく、
女権国家の月の力を得たり司る女神や淫魔をあがめる部隊の軍服だったためだ。ブレザーにピンクのスカートを身に着けた彼女は笑う。
「畜生行為を行ったかの国の部隊に私も復帰しました。 今はファルガバードと和睦済みとはいえ、この部隊の衣装を着た相手にやられるのは凄く恥ずかしいでしょう?」
「あ、ああ」
優曇華の嗜虐的な笑みに恐怖を覚えつつ彼女との日々を忠助は思い出していた。
優曇華は強いにも関わらずメンタルが弱く、敗れるかもしれない戦いで死亡を偽装し戦線を抜けてこの村に逃げてきた。
暗黒剣の開祖レオンハルトはかつて大罪を犯し、この村に居を移し、そして暗黒剣を生み出した。レオンハルトが大罪を犯したのは弱さゆえに居場所を奪われたトラウマが深く関わっていた。
だからこそ、この村は居場所のないものの寄る辺であるべきという意識が強い。そういう彼が生み出した暗黒剣継承しているからこそ、ファルガバードは居場所亡き者の寄る辺となるべきという思想が強い。
そして居場所がなくなった理由が自業自得であっても、慚愧の念を持つ者はレオンハルト以上の大罪を犯していないのならできる範囲で味方になるべきと考えている一派もあり、彼はその一派の長だ。
だからこそ彼は優曇華の為に戦い、女権国家と和睦と一時的な同盟が結ばれた時には自分が女権国家にした貢献と引き換えに彼女の帰国を許してほしいと頼んだ。
ファルガバードの理念からすれば多くのものから圧倒的な力で居場所を奪い支配下に置こうとする当時の女権国家は、許すことが出来ない相手でもある。
彼女はそれを知った上で女権国家の軍服に身を包みながら言う。
「忠助さん、以前私の薬で多くの人が救われた時に、どんな頼みも一つ聞いてくれるって言いましたよね」
「あ、ああ」
「じゃあ、一度だけこのプレイを許して一切恨まないでください」
「わ、分かった」
横島と違い高島忠助はこのファルガバードの一派の長の一人だ。相手が妻や恋人であろうと、受けた恩に対する約束事に二言などありえない。
彼女は笑いながら、服を一切脱がずに腰を下ろした。下着はつけていなかったらしく、そのまま彼の分身を彼女が飲み込んだ。 彼女の眼が光り彼の被虐心が強くされそして感度も上げられる。激しい射精をした、
彼女と何度もした女性上位ではあっても純愛めいていた性交以上の激しい射精に著しい自己嫌悪と共に自尊心が割れる音が聞こえた気がした。
「忠助さん大丈夫ですけ? 私と女性上位でも普通なエッチしている時の倍以上に出してますね。私との性行為が長すぎて、ドマゾになっちゃたの?」
「そ、そんなことはな、あー!」
優曇華が腰を振りながら音を立てブレザーを半分だけ脱ぎ乳首をぎりぎり見える様に揺らしていた場所に彼の手を導き笑う。
「そういっても仇敵な敵国の軍服来た方がこんなに精子が出るなんて、私にとってはヒーロだったのに幻滅しちゃった。嫌いになった訳じゃないけど」
無理やり胸を揉まされ何度も射精した後、彼かれ優曇華は笑いながら離れた。そして彼女より階級が下の者が着る女権国家の月に関わるものオカルト部隊が着る軍服に身を包んだレイセンに彼を譲る。
「忠助さん、それではいただきますね」
言葉と共に彼女が優曇華と同じ様に彼を犯し、優曇華には及ばずそれでも男性の限界を遥かに超えた夜の技が彼を何度も達しさせる。彼女も波長を操り優曇華と同じことをして彼が自分に屈服するのを見て笑う。
「私は月の部隊では夜の戦闘力は下から数えた方が早いんですよ。そんな私にここまであっさり負けるとか、本当に閨の中の食物連鎖の最下層ですね」
こういう風に女に笑われたら、逆襲したい、やり返さないと情けない。そういう感情を生み出す笑みを意図的に浮かべながら彼女は彼の上で腰を振り続ける。敢えて快感で理性が飛ばず嘲笑の笑みを認識できるくらいに押しとどめながらそれを繰り返している。
何度も射精させながら彼女は波長を操る能力で敢えて横島の感覚を鋭くさせて、自分の体が作り替えられていることを理解させた。射精の度に起こる変化が分かった直後に彼は不安を覚えた。彼女たちに嫐られぬきそれでも分身を包む快楽を求める念は、体力の限界が来るまで止まらないだろう。
彼の精神が完全に堕ちたのを確認すると、レイセンは優曇華と目を合わせて頷きあい、二人で彼を魔眼で見つめ波長を操り始める。彼の性交時の体位に対する認識が変わり、男性優位の体位が女性優位の恥ずかしい体位であると認識し始める。彼女達は笑いながら尻を突き出し後背位の体制になった。
「今の貴方はこれも相当恥ずかしい体位であると認識しているはずですよね。女性に負けると分かっていてこの体位でもしたいという欲望に勝てますか?」
問いかけながらも、一切彼が欲望に勝てると思っていない嘲笑めいた声に余計に分身が固くなり、彼は欲望に負けたと認識しながら優曇華を後ろから貫いた。そして彼女の内部に彼の分身が飲み込まれた瞬間、彼の口から戦闘で激痛を味わった時と同じような悲鳴が上がった。
「ああー!」
悲鳴をあげる彼を優曇華は嘲笑するような顔で笑いながら言う。
「女性が感じるほど締め付けとそれが与える快感は強くなる。そして兎が好む体位ですればこうなるでしょう」
絞め殺される獣の様な声しか出せないままに彼が、僅かに腰を引くとレイセンが笑いながら、彼の腰を掴み押し戻した。律動をさせられて再び強すぎる快感にあえぐ彼を馬鹿にした笑みを浮かべ彼女のさげすむような視線で見る。
彼女の瞳で見られると、優曇華に隷属させられている様な感覚と、射精の際に霊力を奪われる量が増えていく感じがした。怯えつつ期待してしまう彼にレイセンは笑いながら言う。
518 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:20:56 ID:+zV8TJ62
「最低の敵国の軍服来た女性の魅力に負けて、最悪に恥ずかしい体位で性交することを決めておきながら、今更逃げるんじゃありません」
「レ、レイセン、は、離して」
「私より優曇華を先にした貴方にかける慈悲はありません。早く優曇華を満足させて、私の番を回しなさい」
強すぎる快感で気が練れない彼はひたすら人外の力に良いようにされ、そしてレイセンの波長を操る能力の追い打ちで余計に快感を強められて射精の量を増やされる。レイセンは笑いながら彼の玉袋を揉みしだいた。
「もっと固くしてたくさん出さないと鈴仙が満足しないでしょう。早漏。閨の中ではクズザコ男!」
罵る言葉で余計に硬くなったのを優曇華が面白そうに報告を始めた。
「姫様、レイセン。忠助さんたら、男性に行ってはいけない暴言を吐かれて硬さを増してますよ」
それを聞き嘲笑の籠った笑い声を上げる二人に反応するように射精した彼を優曇華が後輩位のまま力を込めて余計に射精の量が増える様に仕向ける。そして輝夜が焼き付くような苦痛も伴うレベルの快感ろもたらしている射精の時間を永遠と須臾を操る能力で伸ばした。
「あ、あ、あああ」
優曇華相手に射精を終えた後、彼は屈辱と脳が焼き付く快感を味わう時間を延ばされたせいで膝から崩れ落ちた。だが、最初に与えられた薬湯の効果か再び欲望が分身に宿り体に力が戻ってくる。
優曇華が彼から離れレイセンが再び彼を迎え入れる様に背中を向けて彼を誘う。彼女の内部に再び分身を突き入れた時の感覚以外は頭から消え去り、二人の魔眼でこれが情けないことであるということだけは強く意識に残るが、彼女が女権国家の軍服を着ていることすら肉欲をより強く燃え上がらせる。
彼がレイセンに分身を挿入するとその瞬間に優曇華の眼が光り、先ほどとは比べ物にならない程の体の全ての気が一気に支配下に置かれたような感覚が走る。その姿を見て輝夜が彼を興奮させる様に罵る。
「敵国の最底辺の軍人に支配されると分かった上で挿入した屑! 否定できないわね。我が支配下に落ちそしてその霊気、生命全てを我が支配下に堕としなさい」
輝夜の言葉を否定できないと思った瞬間に射精時に起こるに衝撃が彼に走り、その衝撃が彼女たちに支配されていく感覚を強めていく。優曇華の視線によって操られた波長が一気に射精ともに霊力を奪いつくす。
彼女に霊力を奪われる感覚が強くなりそして再び輝夜によってその時間を永くされ脳が壊れ尽くすような感覚の後、彼はレイセン射精した時以上に早く崩れ落ちた。
倒れた彼を優曇華とレイセンが両方から押さえつけ仰向けにすると、輝夜が最後に彼の上になり、ゆっくりと見せつける様に女権国家を支援している月の姫である証を見せながら彼の分身を飲み込んだ。レイセンと優曇華の眼が光り、
彼の霊力が一気に奪われていき、輝夜が口づけと同時に流し込んでくる霊力が彼の体内に満ちていく。彼が完全に動けなくなると、輝夜が姫に似つかわしくない怪力で彼を持ち上げ椅子にかけさせた。
薬湯らしきものを彼に飲ませると少しづつ、体に霊力がしみわたっていく感じがする。全ての薬湯を飲み終えしばらくの時間が経つと優曇華とレイセンが情事の時とは正反対に優しく彼を運び温かい布団の中に横たえた。 意識が眠りの世界に落ちる直前に輝夜とヴィヴィオの前世が話している姿が見えた。
「聖王陛下、お望みの通り院の気を遣う暗黒剣で縮んだ彼の寿命、少しだけ伸ばしておきました。暗黒剣の陰の気を抜き、私達の陰の気を送り込んだことで彼の寿命も少しはましになったでしょう」
輝夜の言葉に前世のヴィヴィオは満足そうに頷いた。月の姫であり不死を富士山の由来としたこともある彼女の陰の気を全身にいきわたらせれば、暗黒剣による浸食よりはだいぶましになるだろう。
自分の聖なる陽の気で無理やり中和する方法では、本来体の中にある陰の気が暗黒剣の使用で伸びたものだから、陰の気は散らせても副作用の方が余計にひどい結果を招くという事態に落ちかねない。
月の姫である彼女が与える有益な陰の気が忠助の体を満たしているのを確認するとヴィヴィオはこれで少しは彼の寿命を延びただろうと安心した。その彼女に輝夜姫が不意に声をかける。
「それと次回からは代金要らないから。優曇華の恩人であり情夫だから助けたのもあるけど、うちの因幡達も助けてくれたし、処置の為に一緒に暮らして大分情が移ったみたい」
「分かりました。また彼の寿命を延ばす処置が必要なら連れてきます。でも不死にしたりはしないでくださいね」
「もちろん。 限られた命の中で死に物狂いで走り回るからこそ見ていて楽しい。彼はそういう人種なのだから。貴方も今生で彼の羽をもがなかったことを後悔しているみたいだけど、来世で再開してもやりすぎないようにね」
威圧しているというより、純粋に年長者からの忠告めいた言葉に聖王は少し悩むと頷いた。 多分彼女の経験上そうした方が良いと純粋に思っているのだろう
夢の中で指一本動かせなくない彼は徐々に夢が覚めていく感覚を味わった。そろそろこの夢が終わるのだろう。
彼が目覚めると、夢の中の自分の技が前よりも使いやすくなっていることに気づいた。今の彼は前世より弱いわけではないが、剣術にかけては前世より僅かに劣る。
それが大分補われた感じがする。輝夜と優曇華とレイセンが満足そうに彼を見下ろしていた。おそらくは夢と同じ性交が現実の体でも行われていたのだろう。輝夜は笑みを浮かべながら言う。
「これでアルトとの戦いでも前世で負けたことなしという事実の補正が少しは入るはずよ。せいぜい頑張りなさいな」
そういい終えた後輝夜は彼の、唇を唇でふさぎそれを終えるという。
「お役目が終わったら偶には永遠亭に来なさい。優曇華とレイセンにとって貴方は前世の情夫と同一人物だから、かなり好意的に動いてくれるはずよ。そして、先刻の様に可愛がってくれるはず。もちろん気が向いたら私も参加するけど」
輝夜の口づけを受けて彼は自分の足元が崩れる様な感覚を覚えた。忠助と忠夫が混じり合い、全の自分に主導権を取られたような感覚を覚えた瞬間に、不意にユウキが彼を支えた。隣に上機嫌そうな愛歌がおり彼の腕をつかむ。
「輝夜さん、忠夫を生かすための協力ありがとうございました。あとは僕達がことを終わらせます」
「ええ。貴方たちなら何とかなるでしょう」
輝夜は一瞬で姿を消した後、ユウキと愛歌が今度は彼を押し倒した。 愛歌はインプと化したユウキに後ろから彼を押さえつけさせながら自分も彼を押し、彼の分身を包み込むように受け止めながら言う。
「忠夫、貴方は忠助じゃなくて、前世の力も得た私の英雄さんな、横島忠夫なのよ。さあ今生で得た縁を思い出しなさい」
快楽で精神がボロボロになり、気品のある優しい言葉がそれを癒すような性行為を彼女はしながら時々祝福めいた口づけを彼に何度もしてくる。その度に忠助が横島の一部となり最適化していくような感覚がする。後ろからユウキが胸を押し付けて、耳をかみ息を吹きかけながら言う。
「『忠夫』僕と君は今生で結ばれた縁だから、僕が君を好きになったのは前世の因果は一切関係ないんだ。だから、僕と愛歌との縁を強めて前世に打ち克ってね」
愛歌が彼から離れた後、ユウキが彼を正常位の形で加えこみ快楽で喘ぐ彼を愛歌が時々口づけをしてくる。横島がユウキ相手に射精する時に合わせたような口づけは何度も彼の絶頂時の射精の量を増やした。そして彼女がもたらす祝福が、彼の中の横島忠夫を強めていく。
「忠夫、ほら僕達の『忠実なる夫』なんだからアルトくんとの決戦の時はその通りに動いてね」
ユウキが彼の分身を胸で挟みびくびくと震えるそれを胸で泳がせながら言う。
「わ、わかっとる」
射精した彼を満足そうに見ると不機嫌な顔になった愛歌が再び彼の分身を飲み込む。
「胸だけがすべてではないことも覚えておきなさい。ほら、『忠夫』私の祝福と魔術の支援を受けなさい」
愛歌の下で喘がせられ射精すればするほど忠夫の名前通り彼らの『忠実な夫』に近づいてく感じがしている。
519 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:22:59 ID:+zV8TJ62
二人に何度も射精させられた後その日の夜完全に、忠助が前世だと無意識でも認識できるようになった時、その日の情事は終わりになった。 決戦の前日の夜に彼はリグルに押し倒されていた。リグルは何度も彼の霊気を貪り尽くした。
そして優曇華とレイセンが彼の気を調整し、リグルにたくさんの精を注ぐように体の感度などを上げていく。
「忠夫、ほらもっと僕に霊気を注いで。そうすることで僕が鍛えた剣、蛍守(ほたるもり)との同調を高めなきゃ」
「あ、ああ」
ここ2週間はリグルに何度も絞りぬかれた後、彼は優曇華たちの作った薬膳料理などで回復させられることを繰り返した。彼女との性交が終わった後、彼は様々なことを考えた。
アルトに惚れた四人の女性達、吸血鬼でありながら聖なる力を使えるシスターカーミラ、そしてアルトの言い分が正しいと認めつつ、修羅道から彼を引き戻したいと思う小蒔。そしてカーミラの弟子であり、アルトに救われたラビアン。
恐るべき邪教の集団がラビアンの強さを見て生み出した、邪悪なる生き物の力を注入されたラビアンのクローン体であり、そしてそのような境遇でも正しい心に目攻めた彼女は、預言で悲惨な未来しかない、ラビアンを救う為に戦った。
新たなる運命という意味と、邪教団体を欺くという二つの意味で、彼女はアルトから『フェイ』という名を与えられたらしい。その名は自分にとって宝だと彼女は言っていた。
彼女たちのアルトへの愛を知れば知るほど、あいつを殴らねばという思いが彼の中で強くなっていく。そして彼は気を落ち着けると眠りに落ちた。
アルトは猜疑や恐怖はないが僅かな困惑を覚えつつ、横島が指定した決闘場に向かっていた。そしてその場所に着いた時、彼はやはりという思いを抱えながら状況を見た。
目の前には女権国家の闘技場だ。彼がたどり着くと案内係、多分ネロのメイドと思われるものたちが彼を迎えた。 一番前の紫色の髪をした女性は一礼すると口上を述べ始める。
「貴方がアルト様ですね。お待ちしておりました。私はネロ様に使えるメイド、ヴィルヘルミナ・カルメルであります。本日ご案内をさせていただきます」
「貴方達、僕に対して思う所がないのか?」
メイド達は意にも介さない様子で答えた。
「ネロ陛下のあの様子なら多分どうにかできる様に手を打っていたのだと思います。ネロ陛下は自分が死ぬかもしれないと本気で言ってましたけど、多分大丈夫でしょう。
確かに死ぬかもしれないと、本心からおっしゃってもいました。ならばなおのことネロ様が少しでも映える様にいつも以上に凛とした態度でなければいけませんから」
「そ、そうか」
「それにあなたの報復の念は正当なものですから。恐怖に負けた故で邪念はなかったとはいえ、貴方の故郷を滅ぼした女性達の行為は戦争中とは言え、超えてはいけない線を越えていました。
ですが、もしもですけど、横島様が勝利してなお貴方が生きていたのなら、小蒔様やラビアンちゃんと一緒に貴方を好きにさせてもらっても良いですか?」
ネロの配下のメイド達の慈愛と情欲の混じった瞳に彼は僅かもたじろがずに応じた。
「別に構わない。負けるということは望みが潰えるということ、敗れて木偶となった抜け殻などどうとでもしてくれても良い」
それを聞くとネロ配下のメイド達は喜びの声を上げた。
「言質取りましたよ。ファルガバードの魔剣士の方々は二言などない方たちですから、約束を違えることはないでしょう楽しみであります」
そのメイドの声を聞き、アルトの中の警戒心はより強くなった。少なくとも彼女たちは正々堂々した戦いが行われると信じている。その上で横島が自分に勝つ、さらには殺さずに終えるとまで考えているようだ。 前世の長所をさらに伸ばした彼なら、味方すら騙しぬきかねない。
そこまで考えてやめようと思った。彼との戦いは考えすぎると深みにはまる。
状況への推理は捨て、客観的な過去の情報だけを拾い上げ分析し始める。横島が防諜組織を返り討ちにした時のことを改めて調べてみたが詳細は分からなかった。ただ防諜組織にとってはトラウマになるレベルの敗北だったとしかわからなかった。
『そして、二週間ほど前から初音ミクと共に、誰にも見られない場所で鍛錬を続けていたらしい。彼女は相当な達人であるし、横島殿も前世の力を取り戻していている以上は、剣の技の一つくらいはものにしたかもしれない』
アルトの思考はそこで断ち切られた。恐るべきものはそう多くはない。今の自分は祟り神に近いファルガバードの剣士たちの念で霊力が膨大であり、そして武術に関しては彼より上だ。 最強の居合の太刀を放てば確実に勝てるだろう。
できればそれを使わずに勝ちたいとも思う。前世から自分より格上すら確実に葬ってきたこの技は一度見せてしまったら、盗まれる恐れもわずかだがあるし、この技を警戒されてしまいださせないことに全てを費やす敵だらけになってしまう。だが今夜呪いが成就すればその心配もない。
一方横島もここ一月の鍛錬を思い出していた。ユウキの剣やミクの剣技の嵐を受けながら、ひたすら蛍守を振るった日々。彼女たちの相手を続けなければ、今のアルトの剣はとても受け止められない。霊力をコントロールする彼にユウキが心配そうに声をかけた。
「忠夫勝てそう?」
「正直難しいが、確実な勝ち筋は見えとる。アルトの奴は絶対に俺に勝てると思っている。事実そうだろう。だがあいつは貪欲なんだ。前世で半ば育ての親みたいな兄弟子だったワイはそれが良くわかる。戦場でも学べる技術のある敵とかがいると、
わざと術を使わせたり敵の技を放たせて学ぼうとするときもあった。格下や勝率の高い戦いで見せるその悪癖を見せてきたらそこに付け入れると思う」
「それでその悪癖を見せて来たらどうするの?」
「見せるじゃなくて刺激して目覚めさせるわ。最初の数秒それでこの戦いの楽さが決まる。最も一番楽なルートでも死ぬ可能性が4割から7割の繰り返しやけどな。それが出来たら、どうにかワイの望む最終局面の展開に持っていく」
横島はそういうと歩み始めた。
「もう行くの?」
「ああ。アルトの奴は俺に勝つ際に一番調子の良い俺を倒したがっていた。だからこそ闘技場に色々な術式とかも仕組んでいいと言ってきていた。先に待ち構えることで、罠が一つ二つ増えたかもと思わせる」
「ところでミクさんとはどんな修行してたの」
「あれか修行には無論意味があったが主な理由は戦闘力の向上じゃない。切り札を得るためだ」
そういうと横島は蛍守とは別の刀を持った。二刀流に使うとは思えないそれは、確かに名刀であると分かった。だが明らかに横島が使う刀ではない。直接振るうだけではなく、刀に宿る魂を引き出す術に近い技もあるようだがそっちの為の刀なのだろうか?
横島が先に闘技場に出て待ち構えているとオカルトの実在を知っている女権国家の女性達が闘技場に集まり、彼が負ければネロが死ぬと聞き必死の声援を送ってきている。ネロは皇帝の観戦席から明るい様子で声を上げた。
「本日十数年前の任命失敗の責により余は死ぬかもしれない形で責任を取ることにした。横島が死亡し黒鉄アルトが彼と深い仲になった女性達を殺し、呪いが成就したなら、
その不当な殺戮が産んだ呪いは余が受けることになっておる。呪いは宮殿の方に先に行くようにしてあるが早く避難するようにな」
ネロの声を聞いていると、本来なら大惨事になる可能性のある事態すらも笑い話で終わるかもしれないという、気がしてくる。彼女はそういう運命を引き寄せる王の徳の様なものも持っている気がする。
今は彼女を守る形で剣を振るう立場なことがありがたかった。彼女の天運が自分の背を押してくれるだろう。 彼女が身に纏う服などは呪いを受けるために来た特別なものなのが分かる女権国家では皇帝は霊的な象徴でもあるのだろう。
520 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:24:15 ID:+zV8TJ62
僅かに緩んだ緊張は次の瞬間張り詰めた。あの日の夜四人を殺そうとしていた魔人となっているアルトが向こうのコーナーから歩みだしてきた。
その手に持つ不吉の象徴な様な刀と、身に纏う鬼気は以前とは比べ物にならない。 その歩みだけで彼が祟り神に近い存在と化していることが分かる。
闘技場に到着した彼は禍々しくも美しい赤い月を連想させる光に刀身を包んだ村正を抜き口上を述べた。
「兄弟子、約一月ぶりですね。前世の僕は真剣勝負の場では一度たりとも貴方に勝てなかった。 今日それを返上させてもらいます」
「別のものがかかっている戦いならともかく、今の事態でそうはならん。いやさせん」
そういいながら横島も蛍守を構え抜き放つったアルトの剣とは対照的な夜の闇への恐怖を和らげる翡翠色の光がその刀身を包んでいる。
アルトは全身から霊力を飛ばし、闘技場全体を確認した。先に準備を許した以上、彼の事だ、恐らくは無数の札や霊的な罠があちらこちらに仕掛けてあるだろう。
アルトは剣を構えると問うた。
「準備は良いですか」
「おう、いつでもこい」
言葉が終わった瞬間に、武芸の熟練者たちにすら理解不能の光景が繰り広げられた。アルトが瞬間移動としか、思えない動きで、横島がいた場所に迫り村正を振るった。だがその瞬間彼の姿が一瞬で掻き消えたのだ。
一瞬の動揺の後にアルトは即座に冷静に戻る。
『信じられないが転移の術を我が剣で薙ぎ払うより先に、使ったのだろう。準備も何もしていない状態でそれができるとは。だが呪いが発動していないということは少なくともこの闘技場から逃げてはいないな』
動揺が収まりかけた瞬間、横島の霊力の籠った札が地面から出てきてある札は彼に迫り、ある札は火炎や光を乱射してくる。
「こざかしい!」
叫び声と同時に起きた、波動で大半の札は消滅した。それを見て霊能に明るい観客たちは戦慄を覚えた。 横島が作っていた札はどれも上級の悪魔などでも、まともに食らえばただでは済まないものだ。
それを迸る鬼気だけで破壊するとはどれだけ今の彼が強力な存在かわかる。 十数個の特注品が残り彼に迫ったがその大半を彼は村正と自分の放った式神で破壊した。
防ぎそこなった一つが彼に迫りそれを左腕で直接叩き落すと彼の腕に大きな火傷の跡ができる。だがそれも体を包む邪気が直ぐに癒した。
闘技場のリング全体を破壊しつくしかねない術を発動させようとした瞬間、横島が再び現れて、彼に不意打ちの一撃を放った。 速さは僅かに横島の方が勝っているとアルトは感じながら彼の連続の剣撃を受け止めている。
済んだ金属音の奏でる曲が響き渡る中で、闘技場は珍しく静寂に包まれた。二人の立ち合いが間違いなく命のやり取りであり、そしてその緊張感に溢れる技の応酬がオカルトが実在すると『理解』はしていたが、『実感』はしていなかった面々にオカルトの実在と、
この戦いで横島が負ければ祟りが女権国家中にばらまかれ、そしてほぼ確実に現皇帝の死につながると理解したのだ。
「珍しく激しく攻めてきてますね。兄弟子」
「ああ、お前の所業を知ってむかつくことが多すぎたからな」
横島の剣撃の嵐は速いだけではなく、直前に軌道を変えたり意図したフェイントが多く、普通に速いだけの剣士以上に厄介だ。剣だけではなく様々な技の警戒をしなければならない。それでも敢えてアルトは横島が最高の状態で攻めの初手を取れるように持っていたところがある。
今の自分は不当に殺されて強い祟りをなすファルガバードの剣士たちの呪いに後押しされている魔人だ。彼の祟りの力が大抵の傷ならばすぐに癒す。そして本気で自分を倒しに来ている横島の技は学べるところも多い。稽古ではない真剣勝負だからこそ、使ってきている技というのもある。
術を時には放ち、剣撃や武術のフェイントを大量に放ってくる彼にアルトはしばらく受け付けていたが、不意に言葉を放った。
「そろそろこちらが攻勢に転じますよ。この状態を維持したいのなら、引き出しを全て空けなさい」
「時間稼ぎが目的だけど、実は守りの方がワイとしては嬉しかったのかもしれんぞ」
急に攻めるのをやめていつでも打って来いと言わんばかりの構えを見せた横島に対して、アルトの頭の中に様々な可能性が浮かんだ。さっきの転移がまたできるのかもしれない。そして、
いつの間にか手元から消えていたもう一本の剣はどこに行ったか。あの剣は間近で見た限り良い霊刀ではあるが、戦局を変えるほどのものには見えない。少なくとも横島の手になじんではいない。刀に宿る魂の引き出す秘術をもってすればそれなりに強力な力を放ちそうだが、便利ではあってもこの戦力差は覆せまい。
そこまで言うとアルトの気配が一気に変わった。少年の雰囲気から自ら魂を魔人に堕とした存在へと転じる。
「それでは行かせてもらうぞ」
敢えて宣言して彼は切り込む。横島相手にこんな馬鹿正直な戦い方は普通なら自殺行為だが、今は彼の守りの型も学んでおきたかった。
アルトの全霊を込めた一撃を横島は辛うじてだが受け止めた。
「見事。余程この国に来てから死に物狂いで鍛えたのだな。我の剣を受けるとはな」
鍔迫り合いで圧倒的な有利を取りながらも、アルトの声には賞賛の念が籠っていた。今の自分はスポーツで例えれば飲んだら速攻で失格になる薬でドーピングされている状態だ。それとまともに打ち合える時点で、賞賛の言葉しかない。そして彼の首筋に鍔迫り合いをしたまま剣が迫った瞬間、アルトは言った。
「我の勝ちだ。 女権国家の者どもよ、見ろ。いま我が大願と呪いが成就せり、貴様らの過去の所業が原因で、徳高き皇帝は呪いで死ぬ。ファルガバードの英霊でもある横島忠夫が、守り切れぬことが貴様らの国の罪状が許されぬ証左である」
アルトの剣が彼の首に迫ると横島は慌てて早口でしゃべりだした。僅かに彼の口調が喜劇の様で僅かに空気が弛緩する。
「ア、アルト。まだ勝ちが決まってないんだからそういう宣言はやめた方が良いぞ。万が一しくじったら格好悪いじゃないか。それより復讐やめないか? もう知っているかもしれんが故郷焼いた連中もそこまで外道ではなかったみたいだし
、怖さのあまりやっただけだったし、処刑されるなら受け入れるつもりやったぞ。 冷静に戻るとお前の性格上彼女達を苦しめるために罪のない女権国家の女性虐殺とかしたら、絶対後悔するぞ。 彼女達自分たちの不始末なのに、
その落とし前でネロ殿が死ぬかもって聞いて一晩で白髪になってたし、女権国家の女性なのにお前が嫌なことがあるたびに、いじめに行くからやつれ気味やったぞ。こんな不毛なことやめようぜ」
殺されかけているのに場を喜劇の様な空気に変えかけた。彼に対してアルトは冷酷な声で応じた。
「どうやら手加減を間違えたようだ。もう少し学びたかったが最後だ」
「ああ。もっと本気で殺す気で来るべきやったな」
521 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:25:26 ID:+zV8TJ62
その言葉を聞いた瞬間アルトは即座に村正を引いた。前世の記憶があるからこそ、分かる。こういう場面では目の前の兄弟子は絶対に、
一矢報いてくる。ベリアルの力も性行為で得ていることを考えれば、嘘かもしれないが勝ちは揺るがない以上、焦ることはない。彼の予想は正しく無数の光の矢や札が彼めがけて飛んできた。
結界の展開がもう少し遅ければ受けたダメージは倍以上になっていたそう思いながら彼は飛び切りの念力で横島を吹き飛ばした。
彼は自分の傷を癒しながら少し考えてから口を開いた。
「なるほど文珠か。 あのふざけた口上をしながら術を唱えたり、念を送るのは無理。もしかしたら貴様は凄く器用だからやってのけるかもと思ったが、あれは術だけはないと思わせるためか」
『あからさますぎたか。絶対にないと、思わせたら逆にあると思われるとは、術の発動狙っているなら。ありえない行動だったんだが』
「貴様を過小評価していたようだ。ここからはどれほど遠回り仕様が最後に勝利という結末にたどり着く道を行く」
それからしばらくは紅く輝く妖刀村正を翡翠色に輝く横島の剣が受けるとことを繰り返し、時々横島が仕掛けた罠が発動することが何度か繰り返された。観客席から二人の戦いを見ているジャギと大鳳はアルトの戦い方がこの場にいないミクに似ていると思った。
アルトの方が実力は上だが横島の生存に特化した守りがうますぎるのと、さっきの失敗で脳に刻まれた手厚い失敗のせいで慎重になり過ぎてしまい攻めきれない場面が多い。
剣撃の嵐を浴びせ時には反撃の刃や拳を受けながらアルトは思う。一度脳裏に刻まれた戦闘での失敗の記憶というのは思った以上に、重いようだ。その時は気づけなかったが、慎重な戦法ではなく全力で速攻をかければ勝てた場面も何度かあった。
『いや、我が下手というより目の前の彼が上手かったと思うべきだな』
使うべき罠が尽きかけたらしい、横島が刀を構え提案を持ち掛けてきた。
「アルト。お互いが次に繰り出す技で決着をつけんか」
ファルガバードの剣士同士の決闘の技で最高の技をぶつけ合い、負けた方が折れるというのがあった。兄弟子からの提案にアルトは少しだけ魔人から少年に戻ると即座に頷いた。
「彼女たちに僕を連れて帰るという約束を果たせる最後の機会だと思っているようですね」
「ああ。これ以上消耗したらワイが勝つのは不可能に近い。それにお前も俺の今生で得た技に興味があるんだろう。この戦いの後も女権国家の相手に戦うなら技は多い方が良いだろう」
「応じましょう。兄弟子貴方との戦いは本当に学ばされることが多かったです。自分は剣の速さや力強さは上がっても思考パターンは前世とあまり変わってなかったようで。 勝負自体は勝っても読みあいでは負けまくっていたのが何よりもそれを物語っています」
「そうでもないがな。俺の前世と今生両方で得た、培った最高の技で応じよう来い」
アルトは笑いながら怨霊たちの力を取り込み魔人に戻ると村正に全霊力を込めてそして彼に向けて切りかかる準備をした。
村正の断ち切るという概念と妖刀としての側面を一気に強化しそして自らをそれを振るう部品へと変える、最高の妖刀に込めた最高の妖力の一撃。前世から格上すら倒しぬいた最高の技一度も敗れたことがない。必殺の剣を彼が放とうとしたとき、横島も二つの文珠を取り出した。
『やはり文珠で『強』『化』するか。我の技の威力を知っていながらなお応じるのだから相当な技ではあるのだろう。今の彼は二文字までしか使えない。『超』『強』『化』でもこの技は破れまい。これで終わりだな』
それを見て大鳳とジャギは観客席から慌てて離れていた。そして彼らはほっとした様子で言う。万が一にもアルトが自分たちの様子を見て、不信感を抱かせないためだ。
「ジャギ。もう忠夫の勝ち確定だね」
「ああ。黒鉄の奴は横島の文珠の便利さが他の文珠と一線を隔すと予想できてなかったんだな。 それに俺たちの事も反女権国家勢力だからと、戦力に対しては調べてなかったのも拙い。まあ、敵対する可能性なんて一割もいかなかったし、
この一騎打ちで横島に勝ったら大切な兄弟子を殺した村正で、恋人だった女性達も殺して女権国家を呪う呪術発動だったらしいし、その後の女権国家相手の殺戮計画は『できればやりたい』って程度の気持ちでしかない。
最悪今回の呪いが発動すれば別に殺されて良いと思っていた。それが次に横島の敵討ちに来た俺たちに殺されても別に良かったんだろう」
「彼、忠夫のことは調べていたみたいだけど、本当にこの後のことはどうでもよかったんだね。でも迂闊すぎるよね」
いつになく毒のある口調でアルトを評する大鳳を見てジャギは大鳳がリンネに言ったに信念なき勝利を認めないという言葉を吐いていたというのを思い出した。アルトは慚愧の念をもった相手を殺すのではなく、嬲っていた。
彼女たちが受けた仕打ちに対して大鳳は本気で怒っている。多分実感はなくても父を奪われた自分と似通った部分に反発しているところもあるのだろう。
「桃子から連絡が来たよ。楯無さんたちも、帰った人たちとアルトから見えない場所に移った人に分かれたってさ。もう忠夫の勝ち確定だって言っているみたいだよ」
「だろうな。あの日のトラウマ持ちならそう思うだろ」
アルトは村正に全ての気を込めて一撃を放った瞬間、横島が文珠で『隠』していたさっきの刀を拾ったのを見た。そして彼の両腕の文珠に現れた文字は、予想していた『強』『化』ではなかった。その文字は『再』『現』そして横島の服が男性でも女性でも着られる道義に変わる。
そして彼はその状態の彼に馴染む持ち換えた刀でアルトの村正を受けきると鍔迫り合いで勝利し、一気にラッシュを叩き込んだ。拳一撃一撃が鉛の様に重い。その攻撃を圧倒的な劣勢になりながらアルトは反撃を繰り返す。横島の拳などの攻撃が三度当たる際にアルトの攻撃は一度くらいしか当たらず、
どんどんと彼の霊力が削られていく。圧倒的な劣勢の戦いを繰り広げるアルトを楯無たちは賞賛の眼で見ていた。
「祟神の力を取り込んだ人間ってすごいですね」
「ええ。今大鳳くんの悪友な彼が使っているのって、私達にトラウマ刻んだ夜に使ったミクを『模』した文珠の『再』『現』でしょ。殆ど一方的とはいえ、ミクとあそこまで殴りあえるとか凄いわ」
横島は昨夜ミクと訓練所で『模』の文珠を使わせてもらっていた。そしてその際に今日使ったもう一本の刀がミクの手に馴染むまで共に鍛錬を続けていたのだ。今夜の『模』させてもらった彼女をより強くイメージするために二人で修業していたという部分もある。
そして彼女の忠告を彼は思い出していた。
『横島、多分これやらないと勝てないでしょうけど、なるべく早く片付けなさい。あんま長引かせると貴方相当凄い筋肉痛とかになるわよ』
『前使った時で知ってます。服装までミクさんになって恥ずかしかったうえに、あの後両手両足がポキっと折れてそこに肋骨にひびが入り、うずくまった所に相撲取りがドスンと来たような感じでした』
『まあ、おかげで楯無たちも準備なしで私の襲撃受けたみたいな状態になって、ボッコボコにされてしばらくトラウマで睡眠薬が必要になってめでたかったわ』
『模』の文珠は本当に使い道が多かった。最初にアルトが彼を見失った際に彼は『転』『移』の文珠を使った直後に、『隠』の文珠を使って隠れながら、アルトに『模』の文珠を使ったのだ。驚くほど相手の思考を読めていたのはそのせいもある。
522 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:27:04 ID:+zV8TJ62
アルトを殴りながら彼は本当に後が怖いと思っている。
『これ絶対に後でえらいことになるわ。ドスンとくる相撲取りが二人くらいかも。だが殺さずに弱らせるには殴り続ける持久戦しかないしな』
60発目の拳を受けてアルトが倒れると彼は勝利したと確信した。そして彼は宣言する。
「ファルガバードの剣士の怨霊たちよ、前世が貴方たちと共に戦いし剣士である横島忠夫が宣言する。ここに正々堂々の戦いによる報復戦は終わった。女権国家の二度目の無道に対するけじめはこれをもって最後としてもらいたい。
二度目のファルガバード壊滅を汚点としてこの国の歴史に残し、そして彼女達をファルガバードの村のある場所の辺境伯としてあるいは修道女として、かの地の縁者血縁者たちに使える巫女や奉公人となさせる」
彼の宣言が終わった後アルトの中から禍々しい存在が出ていく感じがした。
「まだ怨霊は残っているが悔い改めて上位者として祀れば女権国家にも祟りはくださない。執行猶予が付いた状態だと心してくれ」
息を切らして倒れた横島に変わり、いつの間にか訪れていた霊夢がマイクを取り言った。
「今回に限り除霊などを請け負う組合の代表として選ばれたので言わせてもらうわ。あの怨霊たちは凄く強力だから、古来より善行をなしたものが不当にひどい目にあわされて生じた祟り神はそういうものよ。
今回悪かったのは女権国家の方だから。もしもこれ以上ファルガバードの英霊達や生き残りの縁者たちに不義理したら、どんな祟りが起きても私たち民間の除霊組織は知らない。助けない。
道徳的に助けたくないとかじゃなくて、無駄死になるからよ。それを踏まえてファルガバードの生き残りたちは遇しなさい」
この席に出席しているものたちの中にはオカルトの実在を今夜初めて実感した者も少なくなかった。だが、そういうものたちですら霊夢が悪霊払いなどに関してはすさまじい実力者なのだということは分かった。
そして彼女の言葉が、ただただ事実を述べているのだということも。今夜の戦いを見に来た良識派はもちろんそうでなかった者たちも恐怖から神妙に頷いた。
アルトは戦いが終わった、後宮廷の寝所らしき場所に自分が寝かされていることに気づいた。
祟り神の力はぬけてしまい。今の自分は策謀なしの横島との剣技の勝負でも10回戦って6か7勝てるくらいだろう。
彼が立とうとすると不意に声が響いた。
「目を覚ましたようですよ。では約束を果たしてもらいましょう」
横島との試合の前に話したメイドの声に気づき顔を上げると、目の前にいたのは声の主のメイドではなく、シスターカーミラだった。彼女は笑いながらアルトの唇を奪うと、彼の体は普通の男性よりははるかに遅れて、反応し始めた。
「やはりファルガバードの剣士達は普通の男性より女性の与えてくる快感に対して鈍く耐性が強いみたいですね。暗黒剣は邪悪ではないけど陰の気ですから」
陰陽論では女性は陰であり、男性は陽である。女性に触られた時の男性の陽の気が反応する部分もあるために、快感が大きくなる。ファルガバードの魔剣士達は、男性でもある陰の気を暗黒剣の技法で練り上げている為に女性の陰の気に反応しづらいのだ。
それが強さ以外でも、ファルガバードの剣士達が女権国家の女性他の難敵とされた理由の一つだった。それを見ながらカーミラいう。
「でもそれならそれでやりようはあるんですよ。ヴィヴィオ陛下直伝の方法です」
カーミラが祈りをささげると聖なる気が陽の気が部屋中に満ちアルトの陰の気を消し飛ばし強制的に彼の体を陽の気で満たし始めた。アルトの分身が余計に硬くなったのを見て彼女は笑いながら彼の分身を飲み込む。
「あ、ああー!」
生まれてはじめの祟り神のなどの陰の気に守られていない状態での射精は一気に彼の精神を砕いた。横島との一騎打ちで敗れ約束した以上は復讐を止めなければという、喪失感の中での強すぎる女権国家の女性が与えてくる快楽は彼の心を滅茶苦茶にするには十分すぎた。
カーミラ自分の胸の所丁度来ているアルトの顔を抑えると完全な脱力状態の彼に乳首を口に含ませると撫で始めた。母親があやすような技の中に脱力させる快楽の技も多数入っている。
「アルトくん。復讐者と戦っていないときはファルガバードの剣士として、他者を救うために悪を切る戦いを続けて疲れたでしょう。ほら早く昔の子供らしい顔を取り戻して」
三回ほどカーミラがアルトを絞り終えると、小蒔とラヴィアンとフェイ、そしてネロ付きと思われるメイド達も入ってきた。
カーミラは彼女たちが来ると一時的にアルトから離れた。小蒔が笑いながら彼を抱きしめて言う。
「アルトくん。もう負けちゃったんだから兄弟子さんとの約束通り復讐を捨てよう。そして僕達の旦那様、あるいはペット、抱き枕どれかになってね」
小蒔が射精したばかりの彼の分身を巨乳で挟みラヴィアンとフェイの二人もそれに加わった。 彼女達もカーミラと同様に聖なる力を使い始める
。カーミラとフェイは邪悪な存在の生まれでありながら、善なる心が悪心に勝り、そして積んだ善行の為に聖なる属性の力も使えるのだ。
小蒔に絞られて倒れそうな彼をラヴィアンとフェイが左右から挟み顔を四つの乳房で圧迫しながら分身を手で嫐る。
「アルト様。ここのメイド達は私やカーミラ様と同じ修道院で修業してネロ陛下付になったもたちです。
カーミラさんが血を飲ませて人生を追体験させたら、貴方に惚れて貴方を、復讐者から解き放つというネロ陛下の命令をうけたのです」
「あ、ああ。や、約束した以上は好きにしていいって言ったし復讐はやめるけど、これ以上はやめておかしくなっちゃう」
二人に離され仰向けに倒れたアルトに小蒔がのしかかり胸で顔を窒息させそして分身を飲み込みながら言う。
「大丈夫!大丈夫! 今までが大人すぎただけで、これからなるアルトくんの姿の方が年相応だよ」
「〜〜!」
胸で口を防がれ声すら出せない状態で射精する彼を、小蒔は楽しそうに抱きながら撫でた。カーミラが後ろから血を吸うとさらにその快楽で、射精の量が増えていく。
小蒔に解放されるとラヴィアンとフェイが二人係で彼を弄び始める。
『それじゃあ、私達がどっちでどっちか当てられたら今夜はお開きにしてあげます』
そういってラヴィアンが彼の分身を飲み込んだ。彼女のどこまでもアルトに強い快感を与えるという善意しかない攻めで彼は気概や信念が一気に溶かされていく感じを味わいながら脳が壊れ、彼女の使った魔法のせいで彼はフェイと誤認した。 普段の彼ならありえないことだ。
「ハズレです今度はちゃんと当ててくださいね」
そういってカーミラが再び胸で目隠ししながら対面座位に持ち込み。彼を一度射精させると。今度はフェイが自分をラヴィアンと思わせる魔術を使いながら彼の分身を飲み込み嫐る。
「ラヴィー!」
宣言し終わる前に、彼女はわざと快感を強めて射精させその声を途絶えさせた。そしてわざとらしく見下ろしながら言う。
「声が途切れたのはフェイと言い直すため? 確かに慎重に考えないとチャンス逃したら今夜はずっと嫐りものですからね」
「ラヴィ、ああー!」
彼がはずれの答えを口にできたのは、五回射精させられた後だった。
再び彼の分身を加えこみ巨乳で頭をとらえている小蒔が言う。
「アルトくん、少し弱すぎない。それとも僕達に嫐られて女性優位の性行為されるのが癖になっちゃった?」
「――!(そんなことはない)
「そうかなあ。それじゃあそろそろ今夜の締めに移ろうか」
小蒔が離れると、控えていたネロ付きのメイド達がベッドの前に並び始める。先頭はヴィルヘルミナだ。
「アルト様、私もカーミラ様に血与えた際に、カーミラ様の人生を共有し彼女の眼を通して貴方が魔人ではないときにどういう風に戦ってきたか見せてもらいました」
そういいながら彼女は快楽の与えられすぎて動けないアルトの分身を飲み込みながら言う。
523 :
名無しさん@狐板
:2022/12/05(月) 23:27:57 ID:+zV8TJ62
「私が訓練をつけた者たちが本当に申し訳ありませんでした。それなのに貴方は虐殺に走りはしても戦争の条約は破らずに女権国家の悪辣な存在だけを切っていましたね。
本当に素敵です。私の全てを味わいつくして怨恨の全てを吐き出してください」
ヴィルヘルミナは一度離れると魔力で作ったリボンでアルトの分身を愛撫させ彼女は意味深な笑みを浮かべた。
「実は私も、継承権はないけど一応は女権国家の皇族なんです。本来ならこんなことはできないんですけど、
ネロ陛下が貴方に最高の快楽を与え続けたいと頼んだらネロ様が協力してくださり本来使えないまじないをさせてくれることになったのであります」
リボンで彼を縛るのは万が一にも逃亡されるのを防ぐためだろう。今の快楽でおかしくなっている彼にはそんなものは明らかに必要なさそうだが、それでもかなり慎重にやろうとしているのがうかがえる。
そしてヴィルヘルミナが口づけると、彼の中に何かが刻まれた。それは大鳳が受けた穢れなき純潔の束縛だ。
「これであなたは常に最高に気持ちよい状態で私たちの与える快楽を受け続けられるで、あります」
なにか危ないと思い逃れようとする彼だが分身に手足のリボンは一切苦痛や圧迫感はないのに彼を決して逃がさず、そして何よりも分身と玉袋に絡みついたそれが快楽を流し込んできて一切行動させてくれない。
彼女が焦らしぬいて再び押し倒してくると、小蒔が横島からもらっていた『伝』文珠をヴィルヘルミナを含むメイド達に使った。不意に彼を嫐るヴィルヘルミナの動きが止まり、しばらくすると彼女が言った。
「申し訳ありません。恐怖ゆえとは言え私の教え子たちがあそこまで道義に外れた協定違反をしていたとは。これから全力で償わせてもらいます」
彼女の動きがさっきまでよりもすさまじくなり、そして言葉すら発せないアルトの痙攣がますます激しくなってその射精が終わって倒れた彼に他のメイド達も集まってきた。
「アルトさん。早く癒されてくださいね」
「あ、ああー」
メイド達の贖罪と情欲の混ざった瞳にさらされながら一人に分身を飲み込まれ、射精しながら彼は、復讐者としての自分は完全に死ぬと確信した。
試合を終えて一週間後横島は、ネロとかわした約束がちゃんと履行されているかを確認すべくメアリー孤児院に向かっていた。ネロがアルトを復讐の修羅堂から解き放つ女性達を募ると言った際に、
本妻は最初にあった四人の誰かにすることと自分の文珠で人柄を確認した女性達で信用できるものたちだけを選ぶことを条件とした。アルトを女権国家の女性のものにすることには思う所があったが、
それでもあの修羅道を歩ませるのは良くないと思ったためだ。
激痛を早く収める薬をもらう条件として輝夜たちに薬を飲ませてもらった後貪られ、ユウキたちにもいいようにされ続けてようやく、動けたのは一週間後だった。彼が今向かっているのはメアリー孤児院。
アルトを解放する際の見受け場所として彼が指定した場所だ。横島がアルトと決闘する際の条件にミクは様々な条件を女権国家に飲ませたようだ。あの日の夜闘技場にいなかったのはアルトに警戒の念を抱かせない為と
、自分とアルトどちらが勝っても、臨機応変に対応するために本部に戻っていたためだったらしい。自分が勝った時にはどういう風に動いたのだろうかと思った。彼女の表情からすると相当王国が有利になるような条件を飲ませたのだろう。
しかし、ネロが自分に全てをかけた理由には驚いたものだ。愛歌を見て彼女の王族としての格を計り、彼女が選んだ男である自分なら何とかする可能性が高いと思ったからだとは、本当に恐ろしい天運と直感を持つ皇帝だと思う。
考え事が終わり前を見ると孤児院に到着していたことに気づく。彼が孤児院の戸を叩くとメアリーが彼を迎えてくれた。彼女を引き取り手に指定したのも横島だ。横島は彼女が更迭された原因を考えれば、アルトを丁重に扱うだろうと予想した。
「横島さんいらっしゃい。アルトくんの安否の確認ですね」
「ああ。一応前世の弟分やし、あの闘技場で『模』の文珠使ってある程度人生を共有したから、気になってな」
「ええ。一応は修羅道からは解き放たれましたけど、まだまだ監視が必要です」
「そうですか。約束は破らないだろうけど、それでも今生と前世の混じった恨みそう簡単には離れそうにありませんか」
「いえ。そうではなくて」
少し言いづらそうなメアリーの様子の謎は直ぐに解けることになった。横島が彼女に案内されて彼の部屋に行くと、メアリー孤児院の新しい職員らしい元ネロ付きのメイド達が
アルトを甘やかす感じで嫐っていた。完全に腑抜けに担ったアルトの顔を見せながら彼女たちは笑顔で横島に礼を言う。
「彼を外道から止めてくれてありがとうございました。これからは私達が幸せにします。こんなに年相応の顔をするようになってくれたんですよ」
「お、おおそうか」
返答して部屋を出た後横島は、メアリーに聞いた。
「普段からあんな何ですか?」
「今回は小蒔さんたちが留守ですから。普段はあそこまでいきません」
「そ、そうですか。それじゃあワイも時々様子見に来ますね」
横島は頭を抱えた。善良ではあっても女権国家の女性達は恐ろしい時は本当に恐ろしい。自分にとっても他人事ではないが、アルトの様子を時々は見に来てやったほういいだろう。
そう思いながらも彼が殺戮をなすかもしれないと持っていた時よりは気分が軽いのを自覚し、彼はこれも悪くないと思えていた。アルトと彼を第一と考えている女性達も味方に引き入れられれば、
女権国家の悪辣派との戦いはかなり楽になるだろう。そして彼の中にはアルトに勝利で来たことで失った前世の技の素質以上のものを得たという確かな自信が芽生えていた。
524 :
名無しさん@狐板
:2022/12/06(火) 11:48:00 ID:BzSSOS+V
おつ
525 :
名無しさん@狐板
:2022/12/06(火) 13:52:43 ID:pZRBZVKj
乙でした
526 :
508
:2022/12/06(火) 23:48:32 ID:YjBWibo8
>>524
乙感謝です
>>525
乙感謝です
527 :
名無しさん@狐板
:2022/12/08(木) 23:57:31 ID:5iFR2cYd
乙でした
528 :
508
:2022/12/09(金) 00:59:25 ID:kwTCQjAC
>>527
乙感謝です
529 :
名無しさん@狐板
:2022/12/09(金) 20:25:28 ID:kwTCQjAC
これは前回
>>508
から
>>523
に投下したSSで使われていた。知らなくても問題のない設定資料です。以下の注意事項があります。
@ファイナルファンタージシリーズのファイナルファンタジーUとファイナルファンタジーV、そしてファイナルファンタジータクティクスプレイステーション版無印の設定が混じってます。
Aこれから書く設定は上記で挙げた設定の中に、インターネットでファンが考えた俗説などもかなり入って混ぜて使っており、このSSだけの独自設定です。
BこのSSはあくまでもパラレルワールドでありスレ主さんが掲載している本編とは関係ありません。
C現実世界のオカルトの理論が持ち込まれている部分もあります。
DCのオカルト理論に関しては著者の知識では怪しい部分があるので間違っている可能性もあります。
設定@このSSでのファルガバードの村滅亡の経緯
主にタクティクスとファイナルファンタジー3の設定の混合物 ファイナルファンタジー3の設定では魔剣は分裂などを起こす魔物相手に対して分裂をさせずに倒すことができる唯一の武器である。負の力を源とし、暗闇の恐怖を克服した者だけが使えるという設定だった。
またタクティクスでは魔剣は絶大な威力と引き換えに使用者の命を削る為に次第に魔剣士の数は減少していき、ファルガバードが廃墟になっている。 今回のSSの設定では横島の前世である高島忠助はヴィヴィオの前世の聖王を暗黒剣の力で聖なる属性の効きが悪い相手から守っていて、それで早死にしたという設定。
SS本編でも書いた通りヴィヴィオの前世の聖王は特にこの村に対して恨みなどはなかったが、女権国家と共同して一度壊滅状態にした。
その理由は英雄の来世は前世の力などを得た場合前世と同じ運命をたどりやすいという独自設定があり、
だからこそ魔剣の才能を潰す王となることで、『魔剣を潰えさせる英雄』という特性を獲得し横島の来世が暗黒剣を使えなくすることが目的だった。
ヴィヴィオの前世の聖王は恩を仇で返すような形で魔剣を潰えさせるために宣戦布告し挑んだが、戦争のルールは守っており最低限の義理は果たした後での宣戦布告だったので、
アルト個人としては憎しみはあったが嫌悪はしておらず報復対象からは外していた。一度目の滅亡の時にファルガバードを脅威と見た女権国家が恩を受けた他国に対する最低限の義理を果たさぬ形で聖王と組んで滅ぼしにかかった為、
前世の記憶も持った彼が女権国家の方を強く恨んでいた。
設定A暗黒剣のこのSSでの設定
ファイナルファンタジーVでは分裂してくるモンスターを分裂させずに倒せる技であり、ファイナルファンタジータクティクスでは絶大な威力と引き換えに、命を削っていくため失伝しファルガバード滅亡の原因となった。
陰陽論では男性は陽女性は陰とされている。このSSの設定では陰陽論の理論から暗黒の力は陰の気でもあるため、それを使える魔剣士達は陰の気で自分の体を包み込むことで女性の陰の気が産む性的快感をシャットダウンできる。
完璧というわけではないが、女権国家の女性達の愛撫さえ効果が激減する。
二度目のファルガバードの隠れ里の滅亡は外道極まる人外の群れに劣勢だった女権国家の軍の大部隊が撤退中に里にたどり着き助けを求めてきたことがきっかけだった。
報復対象ではあっても、彼女らを追う人外の群れの外道さをみて、ここで見捨てると非人道的すぎると思い外道な人外の群れに暗黒剣を振るった。
助けられた女性達どちらかといえば善人寄りだったが、助けられた際にあまりにも強すぎた上に、誘惑の効き辛さに恐怖してしまい。いつか報復に来た際のリスクに怯え、
これだけの恩を受けた相手を討つのは最低だと分かった上で、破ってはいけない休戦協定が終わる前に彼らの疲労と傷がいえるより先に夜襲して殆どの魔剣士達を殺しつくした。 彼らが最後まで戦う意思を捨てなかったことと、前述の魔剣士たちの特性が殺しつくさざる得ない事態を招き、
虐殺が行われた。その際にアルトは切り抜けるために生存本能が極に達し前世の記憶を取り戻す。自分は逃れることに成功したもの故郷を救うことはできず、今生と前世、二度の故郷の滅亡の記憶を得て、ファルガバードの剣士たちの怨念をその身に宿す魔人と化した。
設定BこのSSでのファルガバードの暗黒剣とその成り立ち。
ファイナルファンタジーVでファルガバードの暗黒剣の開祖とされるレオンハルトは、インターネット上の俗説だとファイナファンタジーUのレオンハルトと同一人物であるとされている説もある。
このSSではその説を採用している。ファンの推察だと彼は一度居場所を失った恐怖と無駄な死者を減らすために帝国側に寝返り皇帝が殺された際に即位し戦を討を早く終わらせるために虐殺をしたことがある。
その後先代皇帝が黄泉がえり世界を滅ぼそうとしたときに再び仲間たちと共に戦ったが、裏切りをして虐殺などの悪の道に走った為同じ道を歩めず別れた。今回のSSでは、その後力を求めてファルガバードに移住し暗黒剣開眼したという設定。
十字架を連想させる西洋剣ではなく、日本刀を用いて極めぬいた。また自分自身の居場所を失った際のトラウマと、重ねた非道の自覚があったので、
レオンハルトの理念としては居場所のない者たちの寄る辺となる村であることと、過去の罪を慚愧しているものは自分以上の大罪人でもない限りは、できる範囲で味方となることを理念としていた。
ファルガバードが2度目の滅亡の時に女権国家の部隊を助けたのは、破ることが通常ではありえない盟約をかわしたこともあるがこの理念の為もあった。 ファルガバードの剣士達は様々な役割に分かれていたが、
横島の前世は居場所のないものや罪を慚愧するものの味方であるべきという考えの防衛隊であり、アルトは無駄に不幸なものや死者を出す者を殺すことで被害を減らすべきという攻めの思想の部隊だった。
その為に横島は今回のSSの様な行動をとり、アルトは殺害に走る行動にでていた。
またこの村では考えが偏りすぎない様に反対の思想の人格者の家に一時的に修行に出すなどの風習がありその時にアルトの前世の面倒を見たのが横島の前世だったことが今回の戦いの原因となっている。
530 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 00:51:26 ID:VaL+dlww
女権国家2022年クリスマスss好いてくれた女性達の特技のせいでプレゼントの二側面の快楽地獄を味わうことになった男
このSSは現在本スレのスレ主様が連載中の女権国家の二次創作SSです。以下の注意点があります。
@自分が最初に横島ヒロインとして自分のSSに登場させたヒロインが横島ヒロインとして出ていますが、本編では彼女が誰のヒロインとなるかは確定していません。
AこのSSで使用されたヒロイン達の特技はヒロイン達が持っている、あるいはそういう使い方は本編でもできるとは限りません。
Bヒロイン達の家族構成はこのSS独自のものです。
C他の方が投降した1レスネタや設定も使っています。
D東方の神綺という二次創作ではアリスの母親として扱われるキャラクターは作者によってはロリ形態になることもあれば大人の美女になることもあるらしいので、その現象に対する独自解釈があります
E作中に出てくる女権国家的クランプスは読者の方が想像するサキュバスキャラを当てはめてもらえると嬉しいです。あくまでも例を挙げると(ヴァンパイアシリーズのモリガンやこの素晴らしい世界に祝福をのサキュバスなど)
Fこの世界線でのさとりは横島に対して好感度滅茶苦茶高い上に、多少は良心があります。またこいしは一応悪人ではない設定で書いています。
女権国家のクリスマス近日、めでたい雰囲気で喧騒に包まれている中、大半の男性たちが恐怖する日が近づいてきた。女権国家では女性のサンタに男性がさらわれ王国でいう所の逆レイプを受けたり、
本当に稀だけど優しいおじいさんなサンタに女性へのプレゼントとしてさらわれることもある。 そんな中で横島はカブ村から返り咲き彼が参謀をすることでそれなりの企業に上り詰めた陸八魔アルが企画の手伝いに精を出していた。
「アル社長お人よしのくせに、アウトローに憧れているせいか、マフィアも女子供には甘いし炊き出しとか無償でやる場合もある。とか理屈着けて、子供たちの炊き出しの手伝いか」
そしてそこまで考えて横島は、もう一つの企画に頭悩ませた。
「クランプスとブラックサンタかいな」
悪い子の所にやってくるブラックサンタと、クランプスの手伝い。アル社長が力を取り戻してからはクランプスという悪魔達が仕事をできる様に取り計らうことも仕事であるとアル社長が考え始めたらしい。
他国ではインキュバスみたいな姿をしているが女権国家のクランプスたちは色っぽい夢魔が多い。そして、彼女たちは悪い子を(性的に)お仕置きし、教え諭し導く。ブラックサンタも悪い子をさらい性的にお仕置きしつつ、
いい子になるように食べ物を配ったりするらしい。ブラックサンタがあまり知れ渡っていないのは、
ショタ大好きなサンタクロースなどのせいもある。
横島はアル社長が率いる悪霊の軍団のブラックサンタやクランプスの前準備の手伝いを終わらせつつ、それが済んだので余暇をどう過ごすか考えていた。クリスマスらしい依頼などを見てみることにした。
ギルドに到着すると赤いメイド服に身を包んだブロンドの女性が少し困ったような様子で、窓口と話していた。窓口の女性も脅迫等をされているわけではないようだが、依頼の内容に困っているようだ。その傍らには銀髪のサイドテールの女性の姿がある。
二人の姿を見て横島は固まった。この二人は今までくぐった修羅場の中でも上位の強さを誇るであろう人外だ。霊波の質から悪質な存在でないことは感じ取れるが、
間違っている可能性も否定できない。周りを欺く必要がないほどの強さからその可能性は低いと思いながらも彼は声をかけた。
声をかけた時の反応次第で彼女達への対応を考えなければならない。上司である初音ミクを呼ばなきゃダメな様な事態にはなってほしくないものだが。
「すいません。自分も依頼を探しに来たので開けてもらえますか」
彼の声にサイドテールの女性が鈴を転がすような声で応じた。
「ああ。ごめんなさい。クリスマス前の繁忙期は護衛闇周りの依頼を受け付けるまでで、それが終われば割と暇だって聞いていたからつい色々聞いてしまっていたの」
強力な超越者ではあってもそれゆえの傲慢さはあまりないタイプの様だ。礼をもって接すれば、それほどひどいことにはならない可能性が高い。何かの気まぐれでクリスマスらしい善行をやろうとしている神族か、
あるいはたまたま気に入る類の善行を行った人間に報いようとした上位神だろうか? 少なくとも完全に力を取り戻したアル社長でもなければ相手にもならないだろう。 横島の危惧をよそに彼女は唐突にひらめいた様に彼に声をかけた。
「そうだ夢子ちゃん彼に依頼を受けてもらえばいいんじゃない?」
神綺の言葉に夢子と呼ばれたブロンドの赤いメイド服の美女は勇み足すぎる主人をいさめる様に答えた。
「内容を話さなければ受けようもないかと、とりあえず彼に依頼を出しても良いでしょうか」
受付嬢の許可を得て説明を始めようとする。彼女たちに横島は同意した。自分でできるなら、早く彼女たちの用事を終わらせて帰ってもらった方が良い。善良な存在ではあっても強力な人外はそれだけで与える影響が大きすぎる。
彼女たちが受付嬢に、彼が引き受けられない様ならまたあとで来ると伝えた後、彼女たちは横島を自分たちの領域と思われる豪華な部屋に転移させた。悪意がある拉致というより、横島が自分たちの様な存在にも理解がある霊能者とみなしての処置の様だ。
自分の居城に連れ帰った後、神綺は早速自己紹介を始めた。
「はじめまして、私は神綺。魔界を作り統べる魔界神よ」
続いて夢子も頭を下げて言葉を続ける。
「私は夢子と申します。神綺様が最初に創造した魔界人であり、お仕えするメイドです。以来の内容は私から話しても良いでしょうか」
一見すると人形めいているが、確かに身内に対する温かみなどもある様子に横島は好感を持ちつつ違和感も覚えた。普段は主人を立てているメイドに見えるのに主人の領分を犯しているようにも見える。
大鳳やジャギに悪意や害意のない行動にはかなり鈍いと評される自分では察することは難しそうだ。
だが逆に言えばこの二人には悪意や害意はないようだ。それに少し話して分かったがこの二人は人間に近い感性をしていて神綺は明らかに善性だし、夢子は辛うじて善性よりの様だ。そこまで恐れることはないだろう。
「夢子ちゃん、私がしょっちゅう、うっかりするからこういう交渉事任せられないと思っちゃった? 彼明らかに善性だから大丈夫だと思うけど」
「神綺様の能力に不安があるわけでも、彼の人間性に疑問があるわけでもありません。今回は私が話した方が効率が良く理想的な形になると思ったのです」
「そうなの?」
ここで横島の警戒が下がっていた理由は神綺と呼ばれる女性にもあった。彼女は善性の母親気質だから、娘たちの行動が非道だと許さない可能性が高い。タイプは違うが女権国家の皇帝であるネロに近いところがあると感じられた。
夢子は横島に対して典雅な礼をすると一枚の写真を見せてきた。
「実を言うと依頼というのは私に妹であり神綺様の娘でもある。この娘へのクリスマスプレゼントを入手するのを手伝っていただきたいのです」
アリスに似た幼い少女の姿を見て横島はかわいらしいと思いつつ、目の前の女性が妹を慈しむ様子に感じ入った。彼は迷わずに答えた。
531 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 00:57:13 ID:VaL+dlww
「そういうことなら分かりました。人道に悖るようなことをしたり、他人に迷惑をかける様なこと以外ならなんでも協力しましょう」
彼の即答を見てその意図まで読み取ったのか二人は横島に対して好意的な感情を持ったような笑みを浮かべた。
「報酬は何がよろしいですか」
「俺の友達の大鳳ってやつが穢れなき純潔の束縛って呪いを受けているからそれを解除するのにできる範囲で協力してほしい」
それを聞くと神綺は頷いた。
「貴方のお友達ならきっと善良ないい子でしょう。なのにそんな呪いを受けるなんてあんまりだわ。この依頼が終わったらできる範囲で力を貸しましょう」
夢子はそれを聞くと頷いた。
「では、私達は依頼が終わったら可能な範囲で大鳳という少年を助けるために力を貸す。貴方様は、彼女へのクリスマスプレゼントを用意するために他人に迷惑をかけたり、人道に悖るような行為でない限り全面的に協力してくれる。その内容で契約成立ということでよろしいですか?」
「ああ」
そう答えた瞬間、横島の体が不意に激しい束縛を受けたような状態になった。魔術的な契約による拘束、そう思った直後に彼は僅かに警戒し、神綺を見た。そして次の瞬間警戒の念は砕け散った。
神綺が明らかに動揺し愛嬌のある様子で、『もしかして私何かやっちゃった?』そんな感じの表情をしていたためだ。契約で縛った以上、もはや彼をだます意味などなかったし、
仮に意味がある状態でも明らかに演技ではないと分かる。なぜこんなことになったのか困惑しきっている顔であることは疑いようがなかった。
「夢子ちゃん! なんか横島くんが凄く縛られているんだけど。もしかして契約の方式間違えちゃった?」
「いえ、あっています。神綺様」
「彼は、裏切ったりするような子じゃないわ。なのにこれどうしちゃったの?」
次の夢子の言葉に横島は驚き納得することになった。
「彼、自身がアリスお嬢様へのプレゼントだからです。神綺様」
「え、じゃあ、アリスちゃんの想い人ってこの子だったの?」
再び驚いた表情になる神綺、彼女の表情は明らかに素だ。しばらく驚いていた表情をしていたが、少し時間がたつと不意に神綺の雰囲気が変わった。動けない状態の彼の全身が警報を鳴らし始める。
目の前の女性は悪意がないにも関わらず危険だと。アリスと似たそれでいてアリスより強い魔性めいた気配に身を包み彼女は彼の頭をなでてきた。
「うん、さすがアリスちゃんが好きになった男の子。彼なら安心だわ。これから貴方の義母になる神綺よ。よろしくね」
抱きしめられ豊かな胸に顔を埋めさせられながら彼の体に凄まじい安心感と多幸感が襲ってくる。アリスが自分を支配下に置く性行為をしてくる際もたまに生じる傀儡となることへの悦びに似たそれは目の前の彼女の母性がもたらしてくるものだ。
心底心を許せる母に抱かれている赤子は多分こんな心持で笑っているのではないだろうか。
神綺は彼を抱きしめながら不意に彼の分身が固くなっていることに気づいた。それを見て笑う。
「女神でもある私と接触していたらそうなっちゃうのも無理ないわね。夢子ちゃん嫌じゃなければ彼の処置をお願い」
「お任せください」
そういうと彼女は横島を掴むと一瞬でベッドに移動させて押し倒してきた。服もいつの間にか脱がされており、彼女が服を脱ぐとアリスよりやや豊満な肢体が姿を見せる。彼女は彼の唇を奪いながら言う。
「アリスお嬢様と共に過ごす姿を私達姉妹も見ていました。お嬢様が執着されるのもわかります」
そこまで言うと彼女が彼の分身を一気に飲み込んだ。それを受けた瞬間彼の分身が一気に爆発した。そして自分の霊力が一気に彼女の食われていくのが分かる。あとで回復できるとは分かっているがそれでも指一本動かすことすら困難になると今までの経験が警告して来ていた。
豊満な胸を彼の胸板で押しつぶしながらアリスとは対極の切り刻むような快感を与えてきながら夢子は言う。
「アリスお嬢様も女権国家の女性で魔女ですから、色々と我慢しているのです。貴方が悪いとか、至らない故というわけでもないのですが……。ですからお嬢様の欲求をどうかクリスマスでは満たさせてあげてください」
やや溜めさせてから二度目の射精をさせると彼の意識を一気に快感で断ち切りながら夢子は言った。 神綺が彼の頭をなでる感触がすると彼はそのまま長く眠る術をかけられたなと思った。多分寝ている間に自分の体を調整するつもりなのだろう。
次に彼が目を開けた時に待っていたもの大きなベッドのある寝室だった。そこにはアリスだけではなく、エヴァ、ユウキ、リグル、愛歌、アル、さとり、ヴィヴィオがいた。
自分がプレゼントの袋に入れられていることに気づくと、アリスが不意に彼の唇を奪い手を動かしてきた。袋の布糸となりが動き出し彼を一切に愛撫し始める。射精したくても糸がそれを縛りそれを許してくれない。アリスは笑いながら言う。
「母さんありがとう最高のクリスマスプレゼントだわ」
横島は自分の体に何らかの魔術がかけられていることに気づいた。 アリスは彼を脱力させて自分の人形の様に変えた後、安心させるように言う。
「大丈夫、害のある魔術じゃないから。女権国家の女性で良識はあっても好きな男の子をいじめたい欲求の強い女性達の為に作られた魔術よ。強すぎる快楽や恥辱で脳が壊れたりトラウマになったりしても、一切後遺症が残らず元に戻る類のものだから。今夜は全力で忠夫を嫐っていいという母さんからのプレゼントよ」
「ア、アリスちゃん、ちょ、ちょっと待ってくれへん」
言い終わる寄り先に彼の唇がアリスによって塞がれ、袋が取り外されるとアリスは笑いながら彼の分身を飲み込んだ。夢子にされた行為が彼の体感では一瞬前の為だったせいか、アリスが与えてくる布で包むような快楽がより強く感じられる。
アリスは良くエヴァやヴィヴィオと組んで自分を閨で嫐るがそれは自分の与える快楽がより印象強くなるためというのもあるのだろう。
「〜〜!」
声にならない声を出して射精する彼を抱き寄せるとアリスは少しだけ悲鳴を堪能した後、彼の唇を塞ぎ舌を絡めてきた。快楽の逃げ場を失い痙攣する彼を楽しむ様に抱き留め愛しそうに眼を閉じながら彼の体を霊力でできた糸で操り、
自分が望む様に体をいじくらせて、時には自分から嫐りに入る。 何度か交わった後彼女が上になる対面座位で彼から精を搾り取るとアリスは離れた。
「名残り惜しいでしょうけどまたあとで、みんなも待っているから」
「あ、ああ」
横島は恐れた。自分の誇りや心すら壊すような快楽だったのに、アリスの名残惜しいでしょうけど、という言葉を否定できない。自分の心境の変化に怯える彼をよそに黒いイブニングドレスに身を包んだエヴァが彼の唇を奪う。
「大分絞られたが安心しろ。眠っている間に神綺殿が今夜は私達が手加減なしでどんなプレイをしてもお前の身も心も再起可能なレベルまでしか壊れない処置をとってくれた。 正直お前に本気にさせられてからは、
女権国家の女性の業がうずいて仕方なかったぞ。不義理していない男にやってはいけないこともたくさんしたくなっていたからな」
普段の彼女は横島が好むこともあってか大人の姿になって彼を嫐ることが多い。だが今の彼女は敢えて子供の姿でいる。
「何しろクリスマスプレゼントをもらう側だからな。子供の姿でいるのも一興だろう」
532 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 00:58:30 ID:VaL+dlww
エヴァが彼の小指をかむと一滴血を吸われただけで脱力してくる快楽が彼を襲った。いつまでの彼女の所有者でいたい気概がどんどんとなくなっていく。普段のエヴァはこんな快楽は与えてこない。
ただ力強い快感で彼を打ちのめして、そのまま次の日の朝までつながって眠ることが多い。その彼の疑問を飲んだ血から察したのか彼女は言う。
「私も吸血鬼で女権国家の女だからな。強くなって共にいてほしいという欲もあるが、堕落させつくしたいという欲望もある。今宵はいくらそれをしてもお前は元通りになるゆえに楽しませろ」
エヴァは彼の上で腰を上下させるたびに彼の分身が悲鳴をあげる様に脈打った。彼女が出してほしいと願った瞬間に彼は射精させられることを繰り返した。
アリスと同じような技術を使いそれでいて対極の快楽が彼を何度も苦しめていく。エヴァに絞られ尽くした彼を見てアリスが不意に何かを思いついた様に手をはたいた。
「確かに今日はクリスマスなんだからプレゼントを受け取るのは子供であるべきね」
そういってアリスが魔術で子供の姿へと変わった。彼女は茶目っ気のある笑顔で言った。
「神綺様に習った魔術なの。神綺様もたまに気分転換で子供の姿になるから。でも今回は色々と実用性が高そうね」
そういってアリスが彼にまたがると一気に彼の精液を搾り取り始めた。大人の時とは違った背徳感や少女特有の肢体が彼を嫐り、普段のアリスとは異なり彼の全てを独占しようとするような吸い付きが分身を締め付け支配していく。
「忠夫、愛歌はまだしもこの姿の私に絞られて普段より固くしているようじゃ人として危ないわよ」
嘲笑めいた幼女の口調が彼の分身をより固くし、幼い姿のアリスが手を振ると横島人形の視点と自分の視点が共有され、幼女に一番屈辱的な体位でされていることを突き付けられる。
そしてそれが彼の分身をさらに固くした。アリスはそれを見越した様にタイミングを合わせて、彼の分身を締め上げた。もう一度の射精は一気に抜かれ切り、アリスの秘所を完全に白く染めた。
「忠夫、ロリコンで幼女に嫐られて悦ぶMになっちゃって王国男子としては完全に終わっちゃったわね」
そう言うと倒れた彼の分身をアリスは抜き放ち。歩いて彼の頭の近くによると、彼の頭を持ち上げ、分身を凝視させた。そこにさとりが笑いながら近づいてくる。
「忠夫さん、最後のアリスさんの言葉で本当に硬くなっていましたね。私に心を読まれて一番答える悪口を言われている時にも勃起が凄いし、
少女に侮辱されて悦ぶ変態なんですか。 『否定したいのに今の私の言葉で勃ってしまって情けないですか』表向きはそうですけど感じてますよこれ。
本心は『幼女ではらわたの腐った外道女の足で喘がされているシチュ最高ですね』良くないとは思っても止められないとか最高に面白いです」
さとりの足が彼の分身を踏みつけると彼の分身の硬さが余計に増していった。
「恐怖と期待が混じっている王国男子として最低な貴方に朗報です。実は今までの私のイジメ方は手加減していたんですよ。 何驚いているんですか? 一応は貴方に惚れていますし、
私は自分でも自覚がある畜生ですけど、さすがに幾つも恩がある相手にやると拙いと思うことだってあります。
とにかく、今回は神綺様のおかげで壊しても後遺症が残らず完治するから手加減なしでいけますね。 とりは私なので、ヴィヴィオ殿下どうぞ」
さとりの足で嫐りぬかれて完全に射精寸前の彼の分身を珍しく幼女姿のヴィヴィオが近づいてきて笑う。
「お兄ちゃん、大人の姿の私にしか欲情してくれないから、今夜で完全にこっちの私にも反応する様に目覚めてもらおうと思ったの。それじゃあいくよ!」
ヴィヴィオが彼の分身を飲み込もうとした瞬間、大人の姿に戻ったアリスが古い二つの人形を取り出して呪文を唱え始めた。そして次の瞬間、気が付くと彼は神綺の城から女権国家の闘技場にいた。
飲み込もうとしているヴィヴィオを抑えながらアリスが言う。
「この人形は王国の全ての人間の先祖で男性優位の性行為を始祖と女性の方の始祖の像よ。この人形の力で貴方は男性優位の性行為が当たり前だと、思う念が強くなったわ。そして見物している闘技場中の女性達も。
ああ、心配しないで。神綺様の計らいで私たち以外は明日になれば忘れているから」
そこまで言い終えた後、ヴィヴィオが笑顔で彼の分身を飲み込み。大人の時と変わらぬ支配してくる性交の技が彼をあっさりと屈服させる。ヴィヴィオが腰を振るたびに情けななく痙攣する彼を闘技場中からの嘲笑が襲う。
「きゃははー! 男なのに先に達するだけでなくて、何度もいかされ続けるとか」
その彼の無様をいつの間にか司会者になっていたさとりが来て解説を始める。
「彼、幼女に負ける最低の無様と皆さんの嘲笑で余計に大きくしてますね。今回の人道に悖ると人によっていうプレイすら彼にとってはご褒美みたいです。最低のゴミですね。 おや、ゴミ呼ばわりが余計に彼の下半身を強化してしまったみたいです」
「終わりすぎー!」
自分の中の何かが完全に支配されたと思った瞬間、ヴィヴィオが彼から離れた。そしていつの間にか来ていたリグルが入れ替わる。
「忠夫、それじゃあ後始末の時間だね。虫は雌が雄を食らいつくす交尾が多いから。君の中で過多になっている、男性優位の性行為が当たり前という魂の部分を食べぬかせてもらうね」
リグルが彼の分身を飲み込むと快楽しかないにもかかわらず牙が体に食い込んだ様な錯覚が起こり、そのまま精が一気に貪られ始める。いつもならリグルは配下の蜂蜜などを彼に与えて回復させながら交わる。だが今日はそれがない。
にもかかわらず体が一切不調を起こさないのは神綺が取った処置によるものだろう。
心底おかしがる女性達の声をよそに彼はリグルに絞られるごとにどんどんと食われていく感触がした。まるで虫や女性達に全ての精を捧げ続ける雄虫の様に変わっていくような感覚を味わいながらそのまま自分が堕ちていく感覚がする。
リグルの膣が男としての抵抗力を食らい虫の粘液の様に魂を溶かす快楽を与え続けた。何度も達したのちに彼が逆にリグルを押し倒すと、彼女は満面の笑みでそれを受け入れた。
男性優位の体位であっても彼はそのまま先に達し続けそれを嘲笑する闘技場の女性達の声が彼の恥辱心を余計に煽ってくる。リグルが達すると同時に彼が快楽の限界を迎えて倒れると、リグルは彼から離れた。そして場所は元の神綺の居城の寝室に戻った。
嘲笑と侮蔑の笑みを浮かべたさとりが笑いながら彼に近づき言う。
「大分興奮していましたねぇ。それではとりである私がいただきますね」
動けない彼の分身を加えこみもがく彼を強すぎる快楽で逆に射精させないようにしながら、さとりはしばらく時間がたつといつもの宣誓が響く。
「『想起今宵受けた先ほどまでの恥辱責め』」
今夜幼女の姿をした彼女たちにされた数々の仕打ちがよみがえりそしてその際の恥辱とそれがもたらす性的快感、その二つがかつてないほどの射精を彼に起こさせた。
「こいし、やりなさい」
「はーい。お姉ちゃん」
いつの間にか後ろに来ていたこいしが彼に手を当てると、女性上位の性行為は恥ずかしいものだという王国男子としての意識が彼に蘇ってくる。こいしの無意識を操る力だろう。
さとりに絞られ彼が倒れるとこいしがさとりと位置を入れ替えてきた。そして彼女笑いながら言う。
533 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 00:59:14 ID:VaL+dlww
「こいし、前やりたいと言っていたプレイをやりましょうか」
「いいのお姉ちゃん。お兄ちゃん壊れちゃうかもよ?」
「もちろん。いつもはダメです。 惚れた相手云々以前に、恩のある相手にそういうことをするのはさすがの私でも最低すぎると思いますから。今夜は彼が壊れても完治する保証があるからこその特別ですよ」
「さて、横島さん、変態被虐趣味な貴方の為に敢えて聞かせてあげましたけどどんな気分ですか。これから恩人にやっちゃいけない畜生プレイに移るんですよ。こいし彼の男として女性に閨で負けると恥ずかしいという恥辱心を最大に高めなさい」
さとりが離れてこいしが彼の分身を飲み込むと無意識が圧倒的強者に包まれたような感覚と共に彼の分身が脈打ち、何度もこいしの中に射精し続ける。
「恥辱心を高められただけでこの反応とか本当に人として終わりすぎですねぇ。ここからが本番です。『想起・恋人たちを怒らせて閨の中で恥辱責めなお仕置きを受けた日々』」
「ああー!」
普通でも辛い閨の中での恥辱責めが蘇ってきたうえにこいしに無意識を操られ、男性としての閨で女性に負けるのが恥ずかしいという観念を強められた状態でそれを想起されたことが一気に彼を嫐り追い詰める。
精神は恥辱で蝕まれ、分身はその時受けた愛撫や彼女達と繋がった時の感覚がそのまま襲ってくる。快楽と恥辱で脳が壊れそうな彼の耳元でさとりが楽しそうにささやく。
「あらあら、恥ずかしいし苦しいのも本当ですが『癖になりそう』ですか早く堕ちなさいこの屑が!」
屑が!の一言が止めとなり彼は射精と同時一気に落ちた。
彼が目を覚ますと目の前には陸八魔アルの姿があった。彼女の周りには妖艶極まるサキュバスとにた姿の女悪魔達と、黒いサンタ衣装を来た女性達がいる。ヴィヴィオ配下の騎士たちと、大人の姿になったエヴァが黒いサンタの衣装に身を包んでいる。
「忠夫、あの後貴方を再生させるためにいったん子供に戻したの。それはそれとして貴方は良いこともしたし、悪いこと(主に鈍感さや自分たち以外にも女性に色目使ったり)もしていたから、ブラックサンタとクランプスとサンタ。
いい子担当と悪い子担当両方が貴方相手に仕事をすることになったわ」
ここはアルが座している地獄あるいは魔界の様だ。そこではクランプスやブラックサンタが悪いことをした男の子にきつすぎる快楽を与えたり、あるいは畜生すぎることを善良な男の子にした女の子に対しては、
目の前で彼女たちが執心している善良な男の子を甘やかす類の性交で嫐りながら、快楽の沼に沈め、王国でいう所の逆寝取りをしている。女権国家の女ブラックサンタやクランプスは彼女達が反省したら、性的な技を伝授して、『来年からはちゃんと善良な男の子には優しくしなさい』と諭して返すらしい。
ブラックサンタとクランプスの艶やかな体に目を奪われるとエヴァが彼の首筋に軽く牙を突き立て、アルが彼に抱き着き背の縮んだ彼の顔に乳房を押し付けてきた。
「ほら、また目移りしたわね。そういうのが良くないと言っているでしょう。矯正のじかんよー」
本気で怒っているわけではなく楽しんでいる様子のアルが彼を押し倒し。大人形態のエヴァもそれに習う。 アルの配下らしいクランプスたちも彼を嫐るのに参加してくる。
エヴァとアルが左右から彼の分身をその大きな乳房で挟み逃げようとする彼をクランプスたちが押さえつけ時々体を愛撫しあるいは後ろから胸などを押し付けてくると、彼は何度も絶頂した。
「ほらほら、今夜は神綺様の処置のおかげで底なしの精力を得ているけど精神が限界でしょう。そんな状態でこれ以上ハーレム要員増やすとか無謀すぎるわ」
クランプスが彼の腕をつかんで持ち上げながら彼の手のひらを自分の豊かな胸に揉みしだかせて追い打ちをかけながら言う。
「アル様に愛されていながらまだまだ他の女が欲しいなどと言う悪い子には身の程を教えるお仕置きが必要ですね。私達は百合ではアル様に瞬殺されますよ。その私達に先ほどベッドの中で瞬殺された身で嫁を増やすとか無謀すぎますね」
左右から嘲笑するアル配下のクランプスたちにいつの間にか来ていた黒いサンタ衣装に身を包むさとりが言う。
「彼、学習能力がないのかさっきまでの屈辱を思い出して逆に硬くしてますよ。思い出させて学習させないと。『想起・先ほどまでの閨』」
クランプスとエヴァとアルに襲われ瞬殺され尽くされたことが思い出されてくる。彼女たちにされたことを思うと直ぐに射精が起こった。それがエヴァとアルの体を白く染めると二人は笑った。
「思い出させられて逆にここまで射精するとはお前は本当にどこまでも学習能力がないな。もう一度さっきの再現と行くか」
エヴァがそういうといつの間にか現れていた寝室に彼は引き倒され。エヴァが最初に彼に騎乗し、喘がせ始める。その横ではアルがクランプスたちを嫐り笑う。普段のお人好しな安らぎを与えてくれるそれではなく地獄の公爵らしい妖艶な恐ろしさを持った笑みだ。そしてクランプスたちがあるにやられながら言う。
「アル様、彼の弱さを考えると前と同じ条件だと可哀そうすぎますから。前よりハンデはつけてあげましょう」
「そうねぇ。どんなハンデが良いかしら?」
嘲笑を受けて情けないと思う彼をエヴァが多い被さり乳房で顔を覆いながら頭をなでて楽しむ。三度目の射精で倒れた彼にアルが近づいてくると、彼女が彼に騎乗してきた。アルはただ横島を対面坐位の姿勢で抱え込むとエヴァと同じく乳房で彼の頭を抱えながら笑う。
「忠夫気持ち良い? 答えは聞くまでもないか」
今日の彼女はゆっくりと楽しみたいらしく、一切動かずに彼に自分との密着で得られる快感を与え続け、一度に彼の大半の射精をさせた。射精の時に底なしの量が出てきたのを感じると彼女は敢えて自分の乳房から一度彼の頭を離し、
自分の表情を見せつけた。先ほどまでの魔王めいた妖艶な表情から、お人好しで近くにいるだけで安心できる優しい大型犬を連想させる愛嬌のある美女の顔になっている。攻め方も魔性めいたどこまでも堕とす様な快感から、安心感を与え包む感じに変えて再びゆっくりと彼を射精させた。
二度目の射精をさせるとアルは彼から離れて、再び魔王めいた表情になり配下であるサキュバスめいた二人のクランプスに彼を襲わせた。
ステレオタイプの色っぽいサキュバスめいたクランプスの片方が笑いながら彼の分身を飲み込むとアルが不意に彼女の乳房や尻を揉みしだき愛撫し始めた。
「アル様が助っとしてくれているんだからさすがに私より先にイクとかありえませんよね。さっきと違ってアル様の援護だけでなく私達が達するより先に三回達さなかったら貴方の勝ちで良いですよ」
アルの愛撫で余計に締め付けがきつくなる彼女の秘所になぶられ彼はあっという間に三回だけでなく、何度も射精してしまった。
「弱すぎます。罰ゲームとして私が一度達するまで絞られなさい」
534 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 01:00:17 ID:VaL+dlww
その後アルが首筋に彼女に口づけし、それで彼女が達した瞬間に横島も同時に絶頂する状態となったが最後はより強く締め付けられて、
彼の意識は完全に落ちかけた。もう一人のクランプスにも同じことをされて彼は快楽でズタボロになった。
その状態の彼は元の世界に戻る前に愛歌を見かけた。 今は自分が子供の姿のせいか彼女の方が背が高いのも奇妙なものだと感じつつ声をかけた。
「愛歌ちゃん、どうしてここに」
「忠夫、お勤め(恋人たちへの奉仕)終わったのね。実を言うとブラックサンタさんとクランプスさんたちの中には生前は私の王朝の人間だった人たちも混じっているのよ。アルさんが久しぶりに話してくるといいって気を使ってくれたの」
愛歌の言葉を聞き横島は納得した。彼女の王朝の思想を思えばブラックサンタやクランプスになるものたちがいてもおかしくはない。
「それじゃあ、ここからは良いことした分のクリスマスに移りましょうか」
愛歌がそういって手を取ると彼の視界が光に包まれ、彼は再び神綺の魔界に戻ってきた。
温かい風呂から出た後は夢子やアリスが腕によりをかけて作った料理と消化促進効果のある飲み物を食べて寝室に戻った。黒くないサンタ衣装に身を包んだユウキとアリスとヴィヴィオと愛歌がいた
「今の忠夫は子供だからサンタのプレゼントを受け取る側になる権利があるから来たわ」
アリスの言葉にヴィヴィオが言葉を続ける。
「貴方の望むものと言ったら一つしかありませんものね」
「ピンクで最高に気持ち良い夜だよね」
最後にユウキが言葉をかけて彼女も再び彼を襲ってきた。ヴィヴィオとアリスが先ほどとは打って変わった年上の女性らしい癒す性行為で彼を何度も篭絡してくる。ヴィヴィオの性交のやり方は先刻は屈しない敵国を徹底的に蹂躙するような感じだったが、
今は降伏した国を甘やかし徹底的に忠誠を誓わせるような優しい性交になっている。何度もアリスとヴィヴィオに挟まれ口の中に乳首を入れられ母親がするように撫でまわされながら彼はアリスの糸で動かされて彼女たちに甘えさせられる。
「忠夫、子供の体になっていても情けない甘え方をさせられていると思っているわね。大丈夫貴方じゃなくて私があなたを操っているのだから貴方は情けなくないわ」
頭をなでながら言うアリスにすっかりと参りながら彼の眼の焦点が合わなくなってくると、アリス相手に射精した彼をヴィヴィオが引き取りながら言う。
「ほら早く堕ち切ってくれると私も嬉しいんですけどね。貴方が落ちたらよくしてくれたお友達の皆さんへの義理立ては私が全てしてあげますよ。貴方はただ王である私の寵愛を受けていればいいんです」
完全に理性がとろけかけた彼を、ユウキが上になって正気に戻した。彼女の与えてくるやや強い快感が頭の靄を逆に払った。
「忠夫、ちょっと甘えすぎほら。正気に戻って。忠夫が自分の意思でそうなるならともかく、今はダメだって。ほら堕ちない様に性欲を解消しなきゃ。王国男子らしく僕に勝つ気概を見せてね無理だろうけど♪」
最後の馬鹿にした言葉に反骨心を煽られ乳房を握った直後に本気を出したユウキに瞬殺されると、ユウキが彼を抱き留め笑う。
「滅多にできない忠夫の顔を胸でサンドだ♪楽しいな♪ ほらほら王国女子なのに君をバカにする僕を股間の剣でやっつけちゃえ♪」
横島が達し余計に敏感になった彼の分身を嫐り胸で彼の顔を塞ぎながらユウキが言う。彼女はやや小さめの体躯で彼の分身を強く締め付ける。今この時は自分だけのものだと主張するかの様に。
三人に嫐られて倒れた彼を愛歌が立ち上がらせた。彼女の横にはアルの横にいたのとは別のクランプスたちが控えている。
「お疲れ様。忠夫。自分に尽くしていくれている女性達への奉仕本当に大変だったでしょう。ここからは男性を盛り立てる思想の王家の閨でのおもてなしを楽しんでね」
そういうと彼女は優しく彼に口づけした。脱力した彼を左右に控えたクランプスが抱える。おそらくは生前は愛歌の王朝に使えている女性だったのだろう。
寝室に連れられた後の彼は、極楽の様な心地だった。
愛歌は女性優位ながらも癒すような性交を楽しみながら彼を何度も達しさせる。寝室に入る前に王女らしく優雅に服を脱ぎ目が釘付けになった彼を押し倒すと祝福を行うように口づけし、それにより達した彼の分身を受け止めながら、
それを強すぎる快楽に打ち震える彼の様子を両手足で拘束しながら楽しむ。あまりにも早く達しさせられる情けななさと度が過ぎた快感が与えてくるわけもない不安に震える彼をしっかりと抱き留めながら彼女はささやく。
「大丈夫よ、私の英雄さん。閨で女性に勝てないのは当たり前のこと。貴方は私が見込んだ英雄だからこそ、彼女達も貴方をあそこまで好きになったのよ。そう自信をもって王女である私がこうしたくなるほどの立派な男性なんだから」
愛歌が敢えて足の拘束を緩め彼が僅かに腰を動かせるようにすると彼は彼女を喜ばせるために腰を振り始めたが、直ぐに達してしまい、
何度も中断し震えた。それすら愛おしく思っていると伝える様に愛歌は彼の背に手をまわし撫でる。そして時に魔力を込めて背中のツボを押しより射精の量を増やさせながら言う。
「私今回、神綺様から男性の精神を回復させる魔法を幾つも伝授してもらったの。だからあなたが過激な被虐趣味に目覚めても余程でない限りは回復させられるわ。だから安心して彼女たちに嫐られて」
そういうと二人のクランプスが彼を優しく愛撫し始める。彼女は明らかに冗談と分かる口調で彼に誘惑の言葉を吐く。
「彼女たち少し貴方をいじめすぎですから、危機感を与えた方が良いかもしれませんね」
どこまでも優しすぎる性行為をしながらの言葉だ。愛歌には及ばないが激しい快感が彼を包み込んでくる。
「ええ。あまり畜生すぎるとブラックサンタやクランプスに寝取られて来年のクリスマスには戻ってこないぞって言うのも手でしょう」
後ろから声がしたと思ったらもう一人のクランプスが彼を後ろから抱き留め豊満な体を押し付けてきていた。彼女はより快感を強くさせながら彼が気持ちよがっているのを楽しんでいる。
二人に交互に嫐られ時には愛歌が入ってくることで彼の意識は快楽の中で溶かされる母や姉を思わせる励ましほめる言葉が快楽で壊れた脳に何度も強く響き渡った。十回以上の性行為の後最後に愛歌が彼を搾り取った後言った。
「どう私の英雄さん。少しは自身を回復できた? もちろん閨の中で言った誉め言葉は本心だからね」
回復しきった横島の顔を見ていながら敢えて答えを聞こうとする愛歌に彼も即答で答えた。
535 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 01:00:45 ID:VaL+dlww
「あ、ああ。愛歌ちゃんありがとな」
そういうと愛歌が少しだけ強すぎる快感を与えてきた。悲鳴を上げかける彼の唇を塞ぎ息を吹き込んだ後、彼女は言う。
「今は私の方が年上なんだから、お姉ちゃん気分を味合わせなさい」
「は、はい愛歌おねえちゃん」
「よろしい」
そういうと愛歌は二人のクランプスに王女らしい気品を持ったねぎらいの言葉をかけた。
「久しぶりに私が見つけた英雄の心を癒すことを手伝ってくれてありがとう」
「いえ、私達こそ愛歌様が壮健であられることが分かって嬉しかったです」
「良かったら、彼が英霊として祀られることになったら私達に侍女として再びお声をかけてください」
そういって二人のクランプスは魔界へと帰っていった。
愛歌との性行為が終わって回復してしばらくすると、黒ではないサンタ衣装に身を包んださとりが彼の所に来た。
「私も貴方にプレゼントを持ってきましたよ。この袋は特別仕様で貴方が本当に欲しいものが出てくる仕組みになっています」
「そ、そうなんか」
「そんなに怯えないでください。愛歌さんに大分嫉妬はしましたけど、さすがにクリスマスプレゼント袋に細工なんかしませんよ」
そういってさとりが袋を開けると彼は再び自分の体に神綺にかけられた処置が起こった感覚が起こり、再び今日クリスマスを過ごした全ての女性達がいる場所に彼はいた。怯える彼にさとりは笑いながら言う。
「あら、あら、あなたが生粋の変態マゾだったせいで、今日受けたお仕置きプレイをまた受けたいという願望を持ってしまっていたみたいですねぇ。でも心配はいりませんよ。神綺様の処置があるから再起不能とかにはなりませんから」
意地悪い笑みを浮かべるさとりの言葉に彼は絶望した状況がひどいことではなく、彼が本気で嫌がればここの女性達はやめてくれるだろうがそれをしようという気が今一つ起きないことにだ。
多分さとりの言った言葉は全部本当で自分が無意識にこれを望むほどの変態マゾになっているのだろう。
彼の心を読んだらしいさとりが以前彼から送られた文珠に『誠』の文を込めて飲み込み言う。
「大丈夫ですよ。私達は貴方や貴方のお友達にどんな状況になっても迷惑はかけないし不義理はしませんから。だからこれは王国の為に頑張る私達への報酬だと思ってください」
さとりの言葉を聞いた瞬間安心感が生まれその安心感が心の中の最後の砦を崩した様な気がした。彼は彼女たちがくれるクリスマスプレゼントを受け取れることを嬉しいと思っている自分を認めて。
優しく寝所に連れて行こうとする彼女たちの腕に身を委ねた。
536 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 13:07:40 ID:5PBLlZTc
乙
537 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 14:57:47 ID:LdChScqc
乙!
横島が人外だけでなくロリにとってもおいしい獲物に調教されたw
(場面転換の時は行間をもうちょっと空けていただけると読みやすいかも)
538 :
522
:2022/12/25(日) 16:06:37 ID:VaL+dlww
>>536
乙感謝です。
>>537
乙と助言ありがとうございます。
やろうと思っているのに忘れることが多いから、張り付けてからじゃなくて、
書いた時点で空けておいた方が良いかもしれませんね。次回試してみます。
539 :
名無しさん@狐板
:2022/12/25(日) 18:02:35 ID:XF8VoNZs
乙でした
最後ループするの好き…
540 :
522
:2022/12/25(日) 22:12:36 ID:VaL+dlww
>>539
乙感謝です
調教されすぎてもう一度あれをされたいと考えるようになってしまったエンドでした
541 :
名無しさん@狐板
:2022/12/30(金) 16:01:36 ID:QstYIm8P
13.その姿に吃驚してたんだけど、また腰動かそうとしてる彼女をいったん止めて色々聞いたら、
14.実は合コンに集まった女性メンバー、全員彼女と同じサキュバスだったらしく、
15.時折アホな男引っかけて遊ぶついでで根こそぎ精力補給してるらしく、
16.他の奴らは今頃干物になってると思うよって言われて、
17.ゾッとしてる内に再び身体を躍らせ始めて激しい淫楽に秘めてたM心を刺激されながらも、
18.このままじゃまずい……!と思って反撃で腰使ったり弱々しく口づけはしてみるものの、
19.逆に目の前の彼女のツボを刺激してしまったらしく、
21.お返しとばかりに甘いキス責めとピストンでねちっこく責め立てられて何度も膣内に漏らしてしまい、
22.反撃から暫くする頃には完全に蕩けきって捕食されるのを受け入れた”獲物”にされてしまい、
23.彼女が舌なめずりするのを見ながら後は一晩中甘く吸われ続けるのを身体を歓喜で震わせながら受け入れてしまう
542 :
名無しさん@狐板
:2023/01/02(月) 23:01:46 ID:ZzHpUDfF
※燻憧さんの投下に対する感想です。
まさか、ホントに投下して頂けるとは……ありがとうございます!お陰様で完治いたしました!
まず、この教団自体が良いですねぇ、堕落させるわるい存在と自負しつつ施しを与える……こういうのめちゃ好きです!
そして、ヒロインのユウキちゃん、快活系ボクっ娘だけど、エッチなことになると妖艶さと優しさが色濃くなって、らぶらぶしよー♪って甘えてくるのがたまらない……!
しかも馬車馬さん、とか、マゾ豚くん、とか、そういう蔑称をあたかも褒め言葉みたいに使うのも非常に刺さるし、甘ったるい誘い文句がホントに好きです!恋しちゃう!
夜桜さんはユウキと違って厳しめ……に見えるけど、そのお??りが優しさたっぷりなの非常に良い……!期待してるからこそ厳しく戒め、心高く在るよう言いつける。
けれども、アキくんの誠実さ、純真さ、可愛さに心打たれて、『慈悲の欠片も無いと思え……!』って言うの、ホントに大好きです!倒錯溢れる宣告、たまらない……
そして始まる生贄の祭壇での儀。ユウキちゃんの囁き一つ一つが刺さりますねぇ、褒めて、頑張りを宥め、敗北を許して、簒奪と破滅を伝えて、らぶらぶのまま精奴隷へと……
この流れが素敵すぎて、ホントに全部奪われて溺れたくなるよね……!『だぁい好きって気持ちに支配されながらぁ……♪』っていうセリフ、めちゃ好きです!こういう恋奴隷にされたいよね……!
そして、それを見てアキくんに戒めさせる夜桜さんのセリフ……あの行為に、愛だの真心だの抱いてしまったらもう終わり。永遠に飼われる精奴隷になってしまう。と忠告し
『愛』を足蹴にするようなセリフで、長寿で上位な彼女らの持つ『欲』がどんなものかを分からせ、エッチなことを仕掛け始め、その先にあるのは永遠に奪う者と奪われる者の関係……と説明し切ったところで
思い切り射精させて堕とす……ホントに最高です!こういう甘すぎて破滅的な結末を囁いて、思い切り堕とすシチュ大好き……!しかも厳しく戒めから流れるように堕落に誘うの巧すぎてたまらない……!
その後、アキくんが沢山出して、驚き呆れつつ『勝手に好きになったバカは話が別じゃ!!』って昂って飴玉宣言しちゃうとこ、ホントにらぶっらぶで大好きです!永遠に奪われ舐めしゃぶられていってね……!
そして皇帝側も長年付き添った側近のプーリンさんに裏切られ小さくされて、復讐の根幹すらも奪われ、迫られて……抱き込まれて精奴隷ハッピーエンドにされてしまう。あぁもう、こういうシチュも好きすぎますね!
しきりに『なぜ脱ぐ!?』『脱ぐな!』って言うのも、初恋の想いを忘れてないから、それを使われたら絶対に勝てないから……って心の底で理解しているから。と思うと、ホントにゾクゾクしますね……!
『あなたに似合うような英雄に……』という最後の抵抗も『最初から欲しかったのは、キミという、永遠に愛し合える「精奴隷」だよ』って真っ向から手折られるの、ホントに大好きです!とっても素敵なゲームオーバー……!
いやもう、ホントに全部のヒロイン……というかカップルが刺さりました!
ユウキちゃんは甘い言葉は全部破滅へと誘う罠で気が付いたら身柄全部奪われてる恐ろしさ
夜桜さんは相手を想って戒めてあげるけど、堕とすと決めたら厳しさからシームレスに堕落へと誘う恐ろしさ
プーリンさんは相手のことを理解してるから、逃げ道や抵抗心を全部潰してから抱き込む恐ろしさ
全部良いですね、ホントに好き……!こんな恐ろしさに加えておっきな胸をむぎゅぅっとしながら迫ってくるのですから……逃げようがありませんね!おっぱい奴隷な恋奴隷で精奴隷にされてしまうのは当たり前だよね……!!
いやもう、一から十まで、エッチなとこも、キャラも、シチュも、設定も、ストーリーも刺さりまくって逆に怖いですね。もしかして思考傍受してますか?(自意識過剰)
実は今、ボクっ娘巨乳な作品を書いてまして、一部言語化しきれず困ってた所があったのですが、この作品でそこを氷解することが出来ました!素晴らしい特効薬をありがとうございます!
ボクっ娘巨乳で純愛系だけど、結末は堕落……最高に大好きです!使命を放棄するよう手折られて、誠実でいい子ゆえに堕とされて、一緒に培ったモノを全て奪われ抱き込まれ……あぁ好きすぎます!
長くなってしまいましたが、以上になります。悪魔系ボクっ娘巨乳いいよね……よね……
543 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:44:57 ID:8jk3BFRK
女権国家SS これはひどい真・女神転生if外伝 イキリ善良有能サマナー大鳳くんと空至王
このSSは現在本スレのスレ主さんが連載している女権国家と女神転生シリーズの二次創作クロスSSです以下の注意があります。
@自分が連載しているこれはひどい女神転生ifの外伝的立ち位置です。
A
>>389
から
>>411
の怠惰界の設定が多く使われています
B大鳳くんと横島の転生体両方のエロシーンがあります。
C横島ヒロイン候補として応募はされたけど、本編に出てこないかもしれないヒロインと既に大鳳くんヒロインとして出ている女性が関係のあることになっています。
DFGOネタがありますが、出てきたFGOのキャラは成り立ちなどが大分原作と違います。
EこのSSだと横島は原作で月を救っていたので東方の永遠亭とかかわりがある設定になっています。
Fこの話に出てきているキャラの大半は女権国家本編後の生まれ変わりたちという設定です。
G自分のこれはひどい女神転生を読んでいない方の為に説明を入れるとこの世界線だと女神転生世界と女権国家が繋がり、その化学反応で世界を滅ぼしかねない女殺しの魔物と言われる存在と王国と女権国家が同盟して共闘していたので、昔ほど確執は強くない設定になっています。
横島が多くの観測者に女神転生ifと呼ばれる世界に転生しマイ達に嫐られながらも試練を乗り越えている時と同時刻、女権国家でも女神転生の世界程ではないが当人たちにとっては深刻な戦いが繰り広げられていた。
男性解放戦線親王国派ここはかつて王国にとって救国の英雄となった者たちに恩のある女権国家の男性たちの流れを組む集団である。
王国が復権した際に英雄と呼ばれるものはかなり多かったがその中で最強クラスの戦神と呼ばれる初音ミクを除けば、特に著名なのは大鳳、横島、ジャギの三名だ。彼らは今でも王国の神殿で祀られている。
今男性解放戦線親王国派の支部の支部長の椅子にかけている一見すると女性と間違えられる程の美少年が、かの前世と同じ名前を持つ英雄大鳳の転生者だ。かの少年は椅子に掛けていながら、上機嫌そうに報告を待っている。
程なくして日本の修験者めいたやや高価な服に身を包んだ彼と同じくらいの年の少年がが、入室してきた。彼は一礼すると大鳳は友人にするように気さくに手を振ってこたえた。
「別にそんなにかしこまらなくても良いよ。忠雄、僕はこの年でかなりの手柄を立ててきたけど、さすがに、かの空至王(くうしおう)を上回るほどじゃないと思うし」
大鳳の言葉に空至王と称された少年は苦い顔をした。前世の姿と瓜二つの大鳳と違い横島と似てはいるが、
欲望の薄さと彼の転生先には珍しい潔癖な部分がどこかほかの横島の転生先の活躍とその伝承や物語が生み出した悪魔達とは違う雰囲気を見せている。初代も含めて横島の転生先の伝承が生み出した神々に分類される悪魔達は、
男性サマナーに多く好まれている。彼らの座す冥界等が彼らの妻たちに現在の彼らの来世を鍛える世界を作る為の材料とする為に滅ぼされ、力衰えた今でも彼らは大半のサマナーが前線で使える便利な力を持っている。
何よりも格の低い女悪魔達は彼らの妻達を恐れ性的な意味では襲おうとしない。格の高い女悪魔達ですらも、余程自身がない限りは彼らを性的に襲おうとする者は稀である。
そして彼らは自分やサマナーを生き残らせるのに特化している。 この業界では任務達成も大事だが生き残ることも大事だ。 だが空至王は横島の転生した神々の悪魔達の中ではかなり異端と言えた。
他の横島達と違い少年でありながら強く、精通までは性欲をほとんど持たない体質のために女権国家の四惑狂三以外では、誘惑能力で勝てないのではと言われた、
九尾の狐の誘惑すら弾きさらには戦闘能力でもトップクラスのその狐や配下達も多く倒した。その為に強者が多い横島の転生後の神々の中でも彼はトップクラスに強い。だがリスクももちろんある。
精通した後に受けたみっともなさすぎる敗北の逸話も組み込まれており、彼を召喚して一定の時が経つと、猿王(えんおう)高島忠夫になってしまい、誘惑に極度に弱くなってしまう。
そして彼を色欲に沈め、嫐り堕とし尽くし、奴隷にできる状態に追いやった玉藻や木綿季や藍子が敵のサマナーにいるともう詰みだ。
そういった欠点もあるが、かの空至王は絶大な力を持ち、善良なサマナーが召喚すればサマナーがレベル不足でも味方ではいてくれる。最もレベル不足のサマナーでは制御できないが。
目の前の絶望的な戦況を数えきれないほど潜り抜けた戦友の経歴に思いをはせていると、その戦友である空至王は大鳳を心配する目で見つめてきている。彼は少し、考えると届かないと分かっている何度も繰り返した忠告を再び口にした。
「大鳳、お前はそろそろ前線を引け。あと半年は大丈夫な状態でも女権国家の女性は怖い。彼女たちの執念を思えば、一見すると三か月前に引退すべき状態なら半年前に退くのが一番だ」
「忠夫は相変わらず心配性だね〜。 今の僕達に勝てる女権国家の女性なんていないよ〜」
大鳳の緩み切った口調に苛立ちも覚えず彼は淡々と理を解き始める。自分の転落を記録としてしか知らない今の自分では実感のある言葉は紡げない。それを歯がゆいと思いながらも彼は言う。
「大鳳、女権国家の女性達を侮るな。俺もかつて自分が持っていなかった色欲以外は全てが満たされた絶頂にいた時に失敗し転落した。その『記憶』ではなく『記録』しかない状態ですらわかる。
彼女たちの意中の男への執着とそれが生み出す力はすさまじい。そして最も彼女たちが恐ろしいのは惚れた男から誇りを傷つけられた時の怒りだ」
高島忠雄の忠告に大鳳は笑顔で応じた。
「分かっているよ。多分僕は君と同じタイミングで精通するだろうから、女権国家の女性の力が通じるようになる三か月前、つまり今から三か月後に王国に逃亡、亡命するよ」
「大鳳。遅すぎる。せめて一月後にしろ」
「せめてって忠雄の理想はいつなの?」
「さっき言った様に、今すぐ亡命の手続きをして、明日には王国へ逃亡だな」
空至王の言葉を聞き大鳳の顔色が変わる。最近の連勝続きが彼のわきの甘さと慢心に拍車をかけている。だがそういう状態になってなお彼は優秀だ。だからこそ彼の忠告を聞く耳もある。
「前回の煽り文句がまずかったかな」
真摯に助言を聞く体制になった大鳳の様子を見て忠雄も胸をなでおろしながら言葉を返す。
「お前の安全っていう意味では最悪だった。だが、戦局全体を見れば、そこまで悪手じゃない。女権国家の女性達はあの煽り文句に冷静でいられるものは稀だ。もともと気づかれる可能性の低かったことが余計に低くなった。
その甲斐があって王国の防衛線を余計に強化する時間ができただろう。あの一夜は普通の戦場の一年分くらいの価値があったと思うぞ」
空至王の言葉は嘘ではない彼らが稼いだ数日間の防衛線で、王国の情報防衛の壁が出来上がり、これで当分は女権国家の攻めを防げるだろう。彼の言葉に大鳳は笑みを浮かべて答える。
「王様もやったし国を救った経験のある忠雄の言葉なら間違っている可能性は低そうだね」
「ああ、記録としてしか知らない俺ですらわかるほど今のお前の現状はやばい」
「逃げた方が良いかな。でも義理を果たさず戦場を放置するのはどうかと思うな」
「お前が逃げると通知すればかなりの数の女権国家の女性の軍人どもが追ってくる。そうすればお前に友好的な組織も相当有利になるだろう。
そこで俺も暴れまわって辺りを攪乱してやるから逃げろ。お前というサマナーがいることは王国にとってもプラスだろう」
544 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:47:19 ID:8jk3BFRK
女殺しの魔物達が暴れまわり女権国家とすら共闘することになった大戦で大分改善されたものの、王国は未だにオカルトという一点では女権国家相手の場合は後進国だ。未だに女殺しの魔物が猛威を振るった時に、
悪魔召喚プログラムなどをあっさり受け入れて活用し浸透させた女権国家程、柔軟ではない。優秀なサマナーである大鳳やその配下が多く逃げ切れば、それだけ有利になる。だが大鳳はそれに難色を示した。
「忠雄、ごめん。あらためて言うまでもないことだけど僕のガーディアンは誰だかわかるよね」
「ああ。俺だろう」
大鳳は己に多大な影響を与える守護霊である、ガーディアンを定着させる神降ろしの儀で自分と同じ空至王を選択していた。それにはそれなりに理由がある。女殺しの魔物達が暴れまわって以来、
王国と女権国家の同盟関係は今の所は表向きには破綻していない。そして今は手柄争いによる発言権などの確保と諜報部同士の争いで領土や信仰を広め合う冷戦状態が続いている。女神転生と呼ばれた世界とつながってからは、
王国出身の英雄や王国の神々を使って手柄を立てることで女権国家からの霊的国防も担わなければならなかった。 大きく王国が劣勢になっていた時期だったからこそ大鳳は自分とどう種族の悪魔、空至王を降ろすことを選んだ。
ガーディアンと強く結びつけば、そのガーディアンと似た運命をたどりやすい。忠雄の様に最後は怒った女権国家の女性達を切れさせて快楽で精神を壊されて奴隷となる道に落ちる可能性も高いが、
それでもその前に大戦果を上げて国を救うこともできる、というのが大鳳の判断だったのだろう。 自分の最初の前世である大鳳が女の色仕掛けに弱いことさえ除けば完璧超人だったというのも判断基準の一つだったのかもしれない。
思案にふける彼を大鳳の言葉が現実に戻した。
「そう空至王の忠雄と同じ状態になれば僕も精通までは色香に惑わされないだろうし、空至王と同じく無双できると思っていたからね。事実あっていたでしょう?」
「ああ」
「精通までは無敵に近かった君のガーディアンを持つ者として僕はギリギリまで王国に尽くしたい。でもここが潮時だと思う?」
「確実に安全に引けるときはもう過ぎ去った。だが今の所はまだ大丈夫だ。八割くらいは無事に帰れると思うぞ」
「分かった。 王国に帰還するよ」
「多くのものを得られる状態でかつ勝率が高くても引くことができるのも勇気だ。全力でお前の撤退を手伝おう」
「あと半年で僕は13歳と五カ月。忠雄が精通の時と同時に犯されて転落した時と同じになる。多分空至王をガーディアンにしている以上僕もそうなるだろうね。 精通までは大丈夫だと思うけど、僕よりたくさんの修羅場をくぐった忠雄の意見だ。聞いておくよ」
そこまで言った直後に男性解放戦線親王国派支部に緊急警報が鳴り響いた。けたたましくモヒカンたちから連絡が入る。
「支部長、空至王陛下、敵の襲撃です。男性解放戦線元祖組本部が急進派や防諜組織両方からの襲撃を受けたようです。あくまでも名分としてはマフィアの依頼という名目でした」
「そ、そんな、なんで」
あそこは防諜組織には手が出しづらい様に手は打ってあった。だが、味方からの裏切りなどもあればその限りではないだろう。少し考えると空至王が口を開いた。
「大鳳、あそこはマフィアと手打ちが済みかけていたが、まだだった。そしてマフィアが不可侵条約を結んでいたのは俺達だ。あそこは俺たちとの対等な同盟者で傘下じゃない。ぎりぎりだが黒に近い灰色で仁義に反しているとは言えないだろう」
「どうして春さんたちはアウトローだけど任侠の徒の側面の方が強いと思っていたのに」
今まで大鳳は善行と言える行為をした比率が圧倒的に多かった。そしてマフィアと警邏隊両方に不義理せずに多くのそれを成し遂げていた。だからこそだと忠雄は思う。完全に意識を空至王に切り替えるという。
「女権国家を去ろうとするというのは、こういうことだ。警邏隊ぐらいの良識派以外は、お前に惚れた女全てが敵になってしまう。良いか、襲っても協定に反さずお前と一番仲がいい連中が多かったのはあの支部だ。どんな悲報があろうがお前は振り返るな」
「彼らを見捨てろって?」
「優先順位を考えろ。猿王(えんおう)に転落した後も俺はそれなりに活躍して国に貢献できた。お前だってそうなる可能性が高いだろう。王国よりあいつらが大事なら、そうしろ」
「でも彼らを見捨てたら信義がないって思われてなせることも大きく減る気が」
「だから俺が行く。お前との最後の契約だ。絶対にあいつらを助けるからお前は振り返らずに逃げろ」
少し悩んだ後で大鳳は頷いた。
駆けだそうとする空至王が慌てて、彼を呼び止めた。
「忠雄さんすいません。報告しておいた方が良いかもと思ったことが」
「なんだ?」
「本当かどうかはわからないけど、今回は永遠亭も敵かもしれないそうです。永遠亭はあくまでも噂ですが、その噂が立った理由があります。こちらは確実な情報です。気配を隠してはいるけど、かなり強いウサギの霊気が完治されました」
「分かった。報告に感謝する」
輝夜は暇つぶしで向こうに着く可能性もあるが別の妖怪の可能性もある。少し悩んだが彼は直ぐに文珠で転移した。
男性解放戦線初代からの直系である元祖組彼らは初代である大鳳たちのおかげで勝利しそれなりに女性達から男性を守り続けて来たこの支部は今かつてない未曽有の危機にさらされていた。
男性の体力を削り取り動きを封じる類の悪魔達が一斉にここを襲撃して生きている。女権国家の伝承にあるサキュバスや悪魔は男性を殺さずに無力化する剣や槍、魔術などを持つ者が多い。
だからこそ悪魔達が一般に受け入れられてからは男性たちも危ない状態が続いている。 荒々しく上級悪魔を数体切り倒したランスが、けたたましく叫び声を上げる。
「状況を報告しろ! 結界はどことどこが破られた?」
「ほとんど全体です」
「なんだと!」
ここ男性解放戦線も良識派の女性達の台頭と、女殺しの魔物達との戦いでの貢献でそれなりの支援を受けている。だからこそ一流の霊具や一流まではいかなくても決して悪くはない霊具で霊的防御を固めていた。それが破られるということは答えは一つしかない。
『超一流の霊具を湯水の様に投入されたか』
「もうここは無理だ。全員重ね掛けできる霊具をありったけ使って各々防戦し隙が万一でもあったらそこから逃げ延びろ。俺達は司令室で最後まで抵抗する。あそこが落とされなければ霊的防備も完全には死なねぇ」
「了解です」
ランスは支持を出すと剣を振るいながら、本部の司令室へと引き始めた。
『大鳳は援軍を出してくれるだろうが、今回はそれをやっても無駄だな。今回の襲撃採算を無視している類の攻めだ』
男性解放戦線は立ち上がりは追いつめられたゆえの蛮勇という側面もあったが、王国との連携や数々の要員を経て現実的な組織となってからは、潰すよりも牽制していた方が損失が少ないという立ち回りで存続させてきた側面もある。
だからこそ採算を度外視した攻めをされればそれで終わりだとランスは理解していた。前線に立って男性を守る戦いに出て戦場の気配を読む統べに長ける彼の頭脳は今回の戦いには勝ち目がないと分かっている。ならばせめてましな敗北にするためにできる限り底力を振り絞るのみ。
545 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:49:05 ID:8jk3BFRK
ランスが本部の最重要室に到着するとスバルとオルガ団長が神妙な顔で構えていた。
「状況はどうだ」
間髪入れないランスの問いにオルガが答えた。
「戦略的には最悪の状態だがとりあえず悪くはない動きはできた。重ね掛けが効く男性を
守る類の護符は全部発動させられたし、篭絡されてない戦闘要員も十全に動けている。それに防衛拠点の仕掛けは全部ちゃんと動いている。スバルの動きのおかげだ」
「あ、ああ。とりあえず空気の流れが不穏だから詰めて置いてよかった」
ランスに報告しながらスバルは内心で昨夜の行動について考えた。
『前回の前世、【初代大鳳たちと共闘した時】に大襲撃受ける前の夜と気配が似ていたから内緒で重要物資拠点とかを移しておいたけど正解だった。でも今回の場合最善手打てても多分詰みだな』」
男性解放戦線元祖組の支部が激しく攻め立てられ陥落しそうになっているのを見ている防諜組織と今回の最高責任者である狂三とその副官となった楯無=彼女もまた初代大鳳時代に戦った楯無の生まれ変わりである。
彼女は圧倒的に味方が優勢な戦局を見ながらも、戦況に似つかわしくない疑問めいた表情をしていた。
「狂三様おかしいですね。今回優勢ではあるけど、予定程圧倒できていません。確かに篭絡などの工作は成功していたんですけど」
今回の計画は僅かに相手を粘らせた後、情誼に厚い大鳳に今助けに行けば男性解放戦線元祖組を助けられるという状態にして彼を悩ませること、そして上手くいけば慢心している彼がこちらに援護に来るということもあり得ると踏んでいた。
だが今の戦局はこちらが勝ってはいるが向こうの防衛機能なども十全に機能している。これでは隙も多いが決して無能ではないオルガ団長をはじめとした幹部たちの奮戦で一時的に向こうが形成有利になる可能性もゼロではない。
それを防ぐためにも防諜組織の幹部たちが一斉に行くべきかもと思ったが、なぜか男性解放戦線が予想外の善戦を見せる戦局の不可解さがそれを躊躇わせた。いつもなら自分で分析して、決断を下すのだが今回は狂三がその役割を担っていた。
彼女は『早ければ三十分。遅くても一時間後に決断を下しますわぁ』と言っていた。そして今は四十分が過ぎた。そろそろ狂三が命令を下してくる。楯無が彼女の言葉を待つと命令ではなく質問が帰ってきた。
「楯無、貴方はこの状況どう見ています? そしてあなたならどう言う指示をだします?おっしゃってくれません?」
試すような狂三の言葉に彼女は少し考えてから、答えた。
「とりあえず、このまま大きな戦果は上げられないけど確実に弱らせられる攻めで彼らを削っていきます。急がせるとしても、大鳳くんの所属支部以外の援軍が間に合わなくなる程度にとどめておきます。
敵の幹部たちも有能だけど、この戦局を覆せるほどではないですから。そして大鳳くんの性格上あの拠点の陥落が確定すれば、助けに来る可能性が高いし、逃げる方を選んでもあそこを助けるための工作はほぼ確実にするでしょうから、
女権国家からの脱出速度は落ちると思います。そこでとらえられる可能性は高いでしょう。 余程の事がない限りは一気に決着をつける様な攻め方は避けようと思います。 こちらに裏切り者はいないのはほぼ確実だけど、あまりにも不可解な要素が多すぎますから」
多少不安を覚えながらも全ての言葉を言い終えて、狂三の表情を見ると彼女は満足そうに頷いた。
「80点ですわぁ。 事実各部署への篭絡は成功していたのに防衛拠点の物資などが滞らず、敵方の防衛拠点に予想された不具合が生じず。それでいて始まれば勝ち目がない戦いなのに敵の施設からも逃亡者なく奮戦中。
これは本当に大いに疑問が残る戦局でしょう。一度でも体験しないと正解にたどり着くのは難しいでしょうね」
「狂三様は、正解にたどり着いているんですか?」
「えぇ。多分ですけど敵にこれと同じもしくはとても似た負け戦を経験した方がいたのでしょう。彼の経験では前回落とされた際にされた工作は防げても、その工作なしでも負ける戦いだと知ることがなかったから、
工作を防ぐだけに終わった。あるいは空気などで察して予想できただけで確信がなかったから中途半端な対処になった、といったところですわね」
楯無は狂三の言葉を聞き、驚いた。確かに状況的にはそれがあっているとは思う。だがこの規模の負け戦では死ぬか篭絡されているかの二択となり、普通は再び女権国家に敵対することなどありえないだろう。彼女の悩みを吹き飛ばす様に狂三は言う。
「まあ、年の功というやつですわぁ。これが正解だったら、貴女も次回からはもう少し高得点を狙えるでしょう。最も戦に百点なんてありませんけど。それでは疲れさせたら一気に突入しますわよ。相手を追い詰めきったら、
彼の位置を全力で把握できるように索敵部隊を出しなさい。自分が来れば助けられるという状況を作り出してこちらへ誘い出しますわぁ。
そうすれば彼がこちらに来るか助ける為の工作をするでしょうから。そこに短時間だけど効果の高い網を張っておいたので、確実に居場所はわかりますわぁ」
その答えを聞きながら楯無は一週間前の屈辱を思い出していた。
防諜組織の全メンバー狂三も含めてとてつもなく手厚い敗北を喫した日。楯無とティナ、ファサリナ、ゆかりの主要メンバー全員は撤退の岐路のついていた。大鳳が選んだガーディアンが空至王だと理解した時、負けを理解すると共に今夜は退くしかないという結論を彼女たちは下した。
戦いはギャンブルと似た部分もある。そして今回はポーカーで言えば、ロイヤルストレートフラッシュであることを上手く隠した相手に乗せられてフォーカードやストレートフラッシュにたくさんのチップを賭けてしまった状態だ。
苦い顔をしたゆかりが言葉を放った。
「空至王がガーディアンとは思いませんでした。もっとリスクの低いガーディアンもいたでしょうに」
ゆかりの言葉に楯無は危機の時ほど、安心させるひょうひょうとした口調で答えた。
「多分、ガーディアンを選ぶ前に空至王を仲魔として召喚して、彼の人柄などを見て選んだんだね。今夜を切り抜ければやりようはいくらでもあるよ」
戦争はポーカーとは違う。短期決戦ではロイヤルストレートフラッシュくらいに強い手でも、持久戦ではツーペア程度の力しかない場合もある。空至王をガーディアンにするとはそういうことだ。大鳳は自分のガーディアンが空至王であることを敢えて隠していたが、
今夜はそれを一瞬で明かして見せた。 これはそれだけの大暴れをして見せるという意思表示でもあるのだろう。もう少し待てばもっと多くの収穫がある時期だったのが逆に上手いと言えた。今なら一切警戒されずにこちらを殴りつけられるのだろう。
その日の夜は彼女たちにとって最も長い激闘だった。空至王の精通するまでは女性の色香が効き辛い代わりに、精通すると女性の色香に弱くなるという、伝承が広まり生前より強化されたリスク付きの力のおかげで、
狂三の色香すら通じづらく苦戦を強いられた。それでもぎりぎり負けではない引き分けに持ち込むことができた。
戦闘が終わると疲労困憊の彼女たちの前にさわやかな笑みを浮かべた大鳳が来て、心底楽しくてたまらないという表情で彼女達を煽ってきた。
546 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:50:48 ID:8jk3BFRK
「皆さん今夜は慢心して負けたけど、すっごく格好よかったですよ。 ○○○○シリーズって男性優位同人誌で、有能なのに油断して負けて、犯されて最後は敵の男に『貴方だけの雌犬です』とか言ってたスパイ組織の女幹部みたいでしたよ(笑)」
半分はなにか目的があり、もう半分は純粋な調子に乗りすぎたうえでの挑発と思い切れかけた面々を止めたのは二つの声だった。最初の声は高島忠雄。彼は珍しく厳しい声を大鳳にかけた。
「大鳳、スパイの組織では挑発とかも戦略の内なのはわかる。だが正々堂々と戦った相手には、払うべき敬意はあるんだぞ」
彼は王を務めたこともあってか、生粋の皇族や王族には及ばないがそれでも、見栄えのする誠意の感じられる礼を彼女たちにすると、謝罪の言葉を口にした。
「我が主君が誠に申し訳ない。戦争のルールを守っている敵に対して超えてはいけない非礼の線を明らかに超えていた。俺の国は、男性優位だから知識としてしか知らないが、女権国家ではこの発言はかなりひどい侮辱なんだろう」
次に彼女たちの怒りを鎮めたのは。溶岩の様な情熱を感じさせる狂三の返答だった。
「いえいえ、今夜の私達は自分でも目に余ると思う程の無様でしたからお気になさらず。意中の殿方である大鳳くんをさぞ幻滅させてしまったと思いますわぁ。次に会う時には今宵の無様さが、再会の時の魅力を引き立てる材料となるような再開をして見せますわぁ。キヒヒ」
狂三の言葉のうちに秘めた熱に恐怖を覚えた防諜組織の面々は、大鳳の事が心配になった。怒ってはいても、彼を嫌ってはいない彼女たちは大鳳が廃人になるような末路は看過できない。
その事件が終わって二日後ゆかりはとてつもなく憂鬱な気分で防諜組織に出勤していた。あの時は空至王の誠意を感じさせつつも迫力のある謝罪と、狂三の言葉の迫力で忘れていたが、意中の殿方である大鳳からあんな風に煽られては冷静でいられるものも少ないだろう。
前世の自分たちは大鳳をしょっちゅう王国でいう所の逆レイプをしていたらしいが、今はまだ成功していない。そして大鳳があと少しで王国に戻ってしまうとなれば職場の空気は荒れていそうだ。
職場の戸を叩きくぐったゆかりはほっと胸をなでおろすと共に、怪訝な思いを抱いた。職場の各面々は、不機嫌ではない。いや確かに不機嫌ではあるが、自分が予想していたよりもその段階が二段以上も低い気がする。
「あの、局長なぜそこまでご機嫌が回復しているんですか?」
疑問めいた声を上げる彼女に楯無は、作り笑いではない笑みを浮かべて答えた。
「昨日大鳳くんに煽られてから彼にどう意趣返ししようか考えて、その意趣返しに使えるかもと思って大鳳くんが言ってた同人誌シリーズ通販で買ってみたんだ。そしたらその同人誌の内容思った以上に良かったからさ。男性優位の性行為だけはいただけないけどね」
楯無の言葉を聞き彼女は休憩時間にそれを読んでみて、楯無や他のメンバーの不機嫌のレベルが一気に下がった理由が分かった。 スパイの闘争などを実際に経験した者しか、
描くことができないような内容の漫画であり、プロの自分たちの眼から見てもクオリティの高い。さらには大成するスパイなどには性格的な特徴もあり、防諜組織のメンバーに似た性格の登場人物たちが登場してきており、
確かに自分たちに似ていると思えた。読み進めて行くと自分たちが犯しそうな失敗などでやられるパターンも多く、男性優位の性行為だけはありえないが、この同人誌の登場人物の様な失敗を自分たちも犯すかもしれないと思えるような内容だ。
女殺しの魔物達との戦いを経て若干男性優位のエロ同人などに寛大になった女権国家ではネタでこういう作品を読む女子も一定数いる。そして、この同人誌は本当に嫌なことがあった後でも、初めて読めば僅かに機嫌が上向きになるくらい面白かった。
それに加えて下手な教本より学べる内容だったために学習のスイッチが入り彼女たちの不機嫌は相当に和らいだのだろう。
読み終わり自分自身の負の感情も一時的に和らいだ感じがした時、不意に楯無が肩を叩いてきた。
「この本を読んで学べたし感情も収まったことだし、私たちの想い人に見直してもらうための逆襲の用意をしようか。 今回は私達や狂三様という高給取りな面々の私財もはたいて大鳳くん捕獲作戦だから、経費を気にせず湯水のごとく武器や仲魔も使いたい放題だよ」
「そうですね」
それが一週間前の出来事であり今は大鳳を釣る餌である男性解放戦線を追い詰めているところだ。ゆかりの歌が悪魔達に多大なバフをかけて、雪泉の氷が彼らを襲い、
ティナの狙撃が奮戦している男性解放メンバーでも特に戦果を挙げた物を倒していく。倒された男性の大半はFFF団に報酬として送られて行っている。
男性解放戦線の兵をなぎ倒しながら雪泉が感嘆したような声を上げた。
「思ったより強いですね。予定よりずっと時間がかかっているし、撃破されて強制送還されたこちらの仲魔も多いです。 死亡者はないでしょうが疲労や負傷による戦線離脱者は予定より相当多いのでは?」
雪泉の問いに手を止めずに男性を気絶させている楯無が答えた。
「うん。予定より二割くらいは多く倒されているかも。あとで数えてみないとわからないけど」
楯無たちの会話をよそに司令室ではランスが再び駆け戻ってきていた。
「団長どうにか、幾つか血路を開くふりをして、逃がせるだけは逃がした。スバルお前は多分逃がせねぇ。幹部としてそこまで重要じゃなかったが大鳳と仲が良いからな」
「分かっている。ランス俺達どうなるかな」
「表向きは王国に利する行為を取りすぎたとして女権国家の自我が消されるほどの快楽を与えてくる施設に拘留されるとなっている。だが俺たちはそれほどの仕打ちを受けるほどのことはしていない。狂三の性格上十中八九それはない」
「ゼロではないんだね」
「ああ。大鳳を呼べるかもとなったらやりかねない可能性もある。もしかしたらだが、リアリティを出すために数日はそこに拘留されるかもな」
ランスはしゃべりながらも体力を回復しつつ、戦局を見ていた。自分の奮闘で息を吹き返した場所やそうでない場所次にどこに援軍に行くべきかそれらを冷静に考えているようだ。わきが甘く何度も失態を犯したがこういう時に見せる底力は凄まじく、修羅場においては本当に頼れる男だ。
スバルとオルガはランスが一定時間休み終わる前に立ち上がったのを見てもう負けが確定したと確信した。彼が無理をして立ったということはそうしなければ戦線が崩壊するということ、そして今の彼が行ってもその戦局は変えられないだろう。だが次の瞬間、絶望が砕け散ったのを見たかのような声の連絡が入った。
「団長、副団長、幹部の方々。戦局一気に好転しました。女権国家のサマナー部隊大本のサマナーが次々と倒され悪魔達一時送還状態多数。 女兵士たちも次々と気絶させられています。援軍は一人、空至王です! 空至王陛下が来てくれしましたー!」
それを聞きランス達は即座にモニターを見た。
そこには小柄な成人男性くらいの背丈の少年姿の翡翠色の光に包まれた日本刀を持った見慣れた少年の姿があった。彼は刀を構えると王を思わせる威風堂々とした歩み方で最初に自分に銃を撃ってきた相手の弾を剣ではじいた。そしてその弾は彼の霊力を注入されて跳ね返り、
何人かの敵の仲魔を倒すか、重傷を負わせた。手に持つ文珠には『確』『定』と文字が刻まれていた。その文珠が光と共に消えた時、敵は銃を撃つのを僅かに躊躇った。
547 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:52:53 ID:8jk3BFRK
銃弾を彼の刀で弾かれれば確実に味方に当たる効果があると見せつけられたためだ。何人もの戦闘力が高い悪魔達の大きな武器を彼は受け流し、時に最小の動きで彼は剣を振るう。
彼の戦いを見ながらランスは思う機械と人間の良いところだけを合わせたような動きをすると。あれこそが彼が妻達に堕とされる前に至っていた武芸の理想的、空位と言われるものなのだろう。 早く力強い斧を持った一つ目の悪魔達の攻撃を軽々と受け片腕で札を投擲し、
一つ目の怪物たちを斃すと。彼は悠々とこちらに歩いてくる。優勢ではあっても圧勝ではない女権国家の女性兵士たちの間に動揺が広まり始めた。
空至王は良く通る声で叫んだ。
「ランス、スバル、オルガ全力で逃げろ。ここは俺が何とかする」
叫ぶことで僅かに息を吸うことなどができなくなり、生じた隙。それすらも敵を呼び寄せる意図した誘導であり、切り込んできた剣を構えた、修羅と呼ばれる悪魔が一度に二柱切り捨てられた。修羅は個体差の激しい悪魔だが、
あの二人は決して弱卒ではない。ランスは空至王の戦いを見ながら、やはり他の横島の生まれ変わりが産んだ神々とは異端だな、と思う。妻達を守るために色仕掛けに特化した存在に勝つために今までの善行の見返りに冥府の神に次の転生体として指定してもらった、
精通が遅く、それまでは殆ど性欲のない体、それにより彼は悟りに近い極致に達している。他の横島の転生体は色欲にまみれ欲望にまみれたが故の良い部分なども含めて武の高みにいる感じが多い。正反対の彼は多大な威圧感で敵を圧倒し敵が反応してきたところで、
鏡あるいは影の様に敵の動きに合わせて敵を制する。そういう意味では女性に尽くすことを考えその女性に合わせる故に女尽鏡流(めしんきょうりゅう)と名乗った彼の最初の生まれ変わりと似ているのかもしれない。
殆どの敵を一撃で制しながら彼は機械の様に早くランス達を助けに来た。 司令室に到着していた特に強い精鋭のFFF団のサマナー達ですら彼の威圧感に飲まれ先に仕掛けると、
ことごとくあっさりと討ち果たされ気絶させられた。 ランス達は直ぐに戸を開けずに少し待つと空至王は文珠で辺りを『索』『敵』してから声をかけてきた。
「もう大丈夫ですよ、皆さん。 敵はいません」
その声を聞くとようやく彼らは扉を開けた。
「忠雄、相変わらず早いな。空至王が訪れた時は希望が訪れる時なんて、ジパングでは言われていたらしいが本当にそうだったな」
「ランスさん、とりあえず今は早く逃げてください。今回の目的は男性解放戦線の逃亡、を助けること。それが全てですから」
そういうと忠雄は横島の生まれ変わりたちの中でも高位分霊しか使えない文珠を多数取り出すと、『癒』の文字を込めて、まだ倒れていない男性解放戦線の味方部隊の場所に、文珠で『転』『移』させた。
「傷と疲労両方を癒すイメージを込めておいた。両方とも中途半端になるけど、撤退には十分なはず。全員一斉逃亡させるか、再編成して防衛拠点に配置するか選んでください」
高島の言葉の裏にはどちらを選んでも全力で支援するという、意思が籠っている。オルガ達は感謝の思いを持ちつつ考えた。 オルガはランスの方を見ると意見を求める様な視線をランスに向けている。
自分の中でも決断が決まりかねているから、前線の空気を吸ってきたランスの意見を聞きたいのだろう。それにランスは答えた。
「再編成して防衛に当たらせる。 今ならお前もいるし、どうにか援軍が来るまで防ぎきれるかもしれねぇからな」
高島が主に討ち取った敵のサマナーや悪魔達は急進派とFFF団に防諜組織の支援員が混ざったものだ。まだマフィアのサマナーや武闘派達は姿を見せていない。だが高島の一騎当千の戦力が加わり、
さらには敵軍にとっても忠雄のさっきの文珠のばらまきが牽制になっている。あれだけ派手に文珠をばらまくということは、まだたくさんあるのではと思わせることができたかもしれないし、何より文珠の転移でいつ忠雄が来るかわからない状態は、
敵に焦燥感を生み普通の戦争以上に疲れさせることができるだろう。そうなれば警邏隊などの援軍が来れば直ぐに相手は崩れる。
ランスの出した案に納得し、オルガとスバルが頷きかけた時、その作戦は直ぐに取りやめになった。
不意に複数の強力な悪魔達が現れ男性解放戦線に味方をし始めためだ。喜ばしい事態であるにも関わらず幹部たちはオルガをはじめ幹部たちは苦い顔になり、忠雄は『やはりこうなってしまったか』という諦めの表情になった。
僅かに落ち込みつつ、次にすべきことを考え始める彼に後ろからランスの声が響いた。
「団長撤退に切り替える。全員散り散りに引かせる異論はないな?」
「ああ。大鳳の好意を無駄にするわけにはいかないからな」
男性解放戦線を助け始めた悪魔達は高島忠雄にとって見慣れた、彼のサマナーである大鳳のものだ。おそらくは僅かとはいえ男性解放戦線の面々が非人道的収容所に入れられる可能性を看過できなかったのだろう。 だが彼の根底にあったのは空至王である忠雄がガーディアンでもある、
自分が精通前に女権国家の女性に負けるわけがない、という慢心だ。だがこの約束違反を見てもなお忠雄に彼に対する怒りはなかった。 その様子に疑問を抱いたランスが声をかけてきた。
「意外だな、大鳳が馬鹿なことをしたのに怒ってないみたいだが」
「多分、ガーディアンをやっている俺の影響もあると思うからです。 玉藻と木綿季と藍子を怒らせる前の夜まで俺は、名誉欲が満たされすぎて粋がっていた。
大鳳も天才ともてはやされて粋がっているところはあったけど、多分俺とどう種族の分霊をガーディアンにしなければあそこまでじゃなかっただろうと思いますから」
自分の過去の未熟が大鳳に迷惑をかけているという認識しかないのは、最初の前世が彼と仲が良かったためか、それとも自分の醜態を恥じる気持ちが強すぎるためだろうか。
そう思いながらも彼は大鳳の援護に向かうべく気配を消した。駆け抜けた彼の背にオルガ団長の声が響く。おそらく支部中に届くスピーカーで叫んでいるのだろう。
「これから、作戦を撤退に切り替える。とにかくできるだけ散り散りに逃げろ。聞こえない状態の仲間もいるかもしれないが他の支部に身を寄せて必ず取引して助けるから、後のことは考えるな! 今はひたすら逃亡に全てを費やせ。この放送が終わり次第俺達も逃げる」
これである程度時間を稼げば大鳳も撤退を決断してくれるだろう。そう思って彼は刀を構え駆けだした。
大鳳は全ての仲魔たちを援軍に回し、彼自身は短期で大勢の敵をなぎ倒していた。今の状況では愚かとは言い切れない行為だが、それでも無謀であることに変わりはない。空至王のガーディアンにより強くなった彼はもともとの万能な才能が余計に拍車がかかっていた。 敵として出向いてきた楯無たちを見ても余裕たっぷりに彼は挨拶をした。
「楯無さん、一週間ぶりですね」
「自分自身で助けに来るなんて、格好いいけどちょっと悲しいかな、お姉さんたちをそんなに信じられなかった? 男性解放戦線の面々だって戦いの条約や約束ごとは破ってないんだから、そんな目にあわせるわけないでしょ」
「十中八九僕を誘い出すためのデマだとは思ってましたよ。 一割程度でも彼らを見捨てるには忍びなかったし、今の僕が負けるわけありませんからね」
大鳳がそういって構えると、楯無や他の面々も戦う体制になった。それを見て彼は怪訝な表情をする。
548 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:54:04 ID:8jk3BFRK
「貴方達の勝てる可能性は良くて3割くらいだと思いますけど、なぜそんなに恐れていないんですか?」
「前世の記憶もちょっとだけ私達は持っているんだけど、こういう時によぎる魔法の言葉があってね『ミクよりはマシ』そういう声が頭の中で響くと、勝率が三割『も』あるって思えるんだ」
それを聞き終えた瞬間大鳳が駆けだし、拳を放ちそれを楯無が受ける。ゆかりの歌が全全員の能力を向上させてどうにか大鳳と対等に打ち合える状態が出来上がった。
大鳳はゆかりの反撃を辛うじてかわすと下がり確信した。これは明らかに持久戦の構えだ。時間がたつと発動する何かがある。永遠亭が今回は味方しているらしいし、
輝夜の到着を待っているのではないだろうか。それに今回彼らの協力を任されたマフィアは空至王を落とした玉藻の前と関係不快マフィアのオカルト部門の大御所である塩見周子だ。
おそらくは玉藻を呼び寄せて忠雄とそのガーディアンを持つ自分をどうにかしようとしているのではないだろうか。
「玉藻の前が使った呪符なども山ほどあるらしいので、なるべく早く決めさせてもらいます」
「狂三さん曰く大鳳くんを見つけたら30分時間を稼いでほしいらしいから全力で頑張るよ」
それを聞くと大鳳の頭の中に、二つの選択肢が浮かんだ。全力で倒しにかかるか、それともチャンスを見つけて撤退するか。後者の方が良いと彼は決断を下すと引こうとした瞬間、突然に自分の分身が固くなるのを感じた。
今までなんとも思わなかった、楯無や他の女性達のつけている香水の香りが彼に脱力感を与え、そして匂いが欲望を駆り立ててくる。これが性欲だ。そう理解した瞬間、楯無の手が彼の股間を撫でた。
「はぁ!」
分身から激しい電撃が走り射精しかけた彼の分身を楯無が射精を許さないように掴んだ。射精が許されない感覚と、彼女に握られている快感のせいで彼は何も考えられずうめき声を上げ続けた。
楯無は一瞬で脱衣すると笑った。
「なぜかは知らないけど、精通の時が早まったみたいだね。それじゃあいただきます」
「ど、どうして?」
楯無の口調には一切嘘が感じられない。多分大鳳が突然精通を迎えたことに関しては無関係なのだろう。他の面子が大鳳に群がらず周囲を警戒しているのは、あまりにも都合の良いことが起こりすぎて、
一応原因がはっきりするまでは待とう、という考えからなのだろう。楯無だけが彼を女権国家の女性として犯そうとしているのも、不確定要素が消えていない状態だからこそ、いまだ脅威である彼を早く無力化するためという側面もある。
しかし、その疑問は直ぐに氷解することになった。
「キヒヒ、心配はいりませんわよ。 敵を欺くには味方から、30分待ってほしいというのは嘘で私が能力を発動させましたの」
狂三に気を取られた瞬間、楯無が彼の分身を一気に飲み込んだ。生涯初の射精は噴水の様であり、分身が雷の落ちた避雷針になったような錯覚を覚え彼は完全に堕ちた。
「あー!」
しゃべることすらできない彼を見下ろしながら狂三が言う。
「わたくしも実は時間を操ることができますの。そしてあなたの精通の時を早めた。どうです生まれて初めての射精が女権国家の防諜組織の長の性技を味わいながらなのは」
楯無の内部が彼の分身を強く締め付けながらそれでも余裕をもって彼女が腰を動かすたびに彼は何度も射精した。
「狂三様。なんか彼凄く心折れるのが早いんですけど」
「男性優位の性交が当たり前の王国民の上に、王国より男性優位な時代のジパングの空至王をガーディアンにしていればそうなりますわ。これで足コキとかされたら、彼の心は凄いことになりますわねぇ」
「じゃ、やりましょうか。完全に折っておかないと」
楯無の発言に狂三は本心からではないが反対するような言葉を言った。
「さすがにそれはかわいそうな気が」
不意に楯無が狂三に言葉を返す。
「ダメですって狂三様。前彼が紹介してくれた勉強になる同人誌のスパイ組織の幹部たちは、ここで容赦した結果逆襲されて、男性優位に犯された挙句に『貴方様に使える雌犬ですとか言わされる羽目になっていたんですから』
わざとらしい楯無の言葉に前回の自分の発言を相当根に持っていると大鳳が悟ったが既に遅く楯無が立ち上がると、快楽のせいで動けない大鳳をファサリナと雪泉とユカリとティマまで参加して足で彼の分身を嫐りだした。
痛いにもかかわらず快楽の方が遥かに強いそれに彼はひたすら喘ぎ、小さな水たまりを思わせるほどの量を射精した。
「大鳳くんどう心折れた?」
見下ろす楯無に対する大鳳の返事は。涙を流しながらの言葉にならない「あ! ああ…」
というつぶやきだった。
「とってもいいお返事だね♪」
そういって楯無が彼を抱きしめると、ファサリナが彼に口づけした。
「前回の非礼へのお仕置きはこれで終わりです。ここからはこちらに来てもらうための、甘い蜜の時間です」
ファサリナがそういって彼を対面坐位で彼の分身を迎え入れ乳房で顔を挟むと嗤いながら電撃が走るような、性行為を始める。抱きしめ方と乳房は優しいにも関わらず分身を飲み込んだ秘書は容赦なく分身をなめしゃぶり雷が落ちたような快感を与えてくる。
ゆかりが閨で屈服する男性の無様さと哀れさをあざ笑う女権国家の歌が流れると彼の自尊心が傷つきながらも、ファサリナの体に溺れる率が高くなっていく。ファサリナは彼が達して感電死した様に倒れると優しく抱きしめながら言った。
「私たちの所に来れば毎日がこれを味わう日々ですよ。あと、これは意趣返しが済んだからこそ言える言葉ですけど、あの同人誌本当に面白かったですよ」
最後の言葉は本心だと感じられた。怒ってはいても面白かった本を紹介されたことに関しては礼を言うあたり彼女は、かなり律義なのかもしれない。快楽で白目をむきかけている。大鳳を恍惚とした表情で見つめるファサリナをのけて、ティナが彼にまたがると笑いながら彼女は言う。
「お兄さん、あの時は本当に私達を挑発するためだったけど、完全にこれが癖になっちゃたんじゃない?」
「そ、そんなことは」
「そう。それならあの同人誌みたいに逆襲されない様に癖にしなくちゃね」
幼女に騎乗位で犯されているそれだけで屈辱感と背徳感が募り彼は凄まじい量の射精を起こしてしまった。周りの女性達は内心を察した様な笑みを浮かべて黙ってみている。下手な言葉攻めより、無言の視線のほうが恥辱責めとして有効なのを理解している様子だ。
三度目の射精で完全に虜になった彼にティナが問いかける。
「どう癖になった」
「そんなことは」
「じゃあ、癖になるまで続けなくちゃ。お兄さんは有能だから完全に虜にしないとあの、エロ同人みたいに逆襲されちゃうからね」
「癖になりましたもう許してください」
「残念♪ 次捕まったらまたこれだからね」
最後に歌う様な喘ぎ声を聞かせてくるゆかりに何度も絶頂させられた際にこの喘ぎ声は歌の様に魔力が籠っていると思ったが、もうどうしようもなかった。
射精の度にその喘ぎ声が脳をかき乱しゆかりの体が生む快感が彼の脳裏に激しく焼き付いた。ゆかりは何度か射精させると狂三に彼を渡した。
549 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:56:39 ID:8jk3BFRK
「キヒヒ、それでは最後は私がいただきますわぁ」
「あ、ああ」
恐怖もあるが期待が既に勝る彼の声を楽しみながら狂三が彼の分身を飲み込んだ瞬間彼は完全に意識がどこかに飛び去った。
狂三は笑いながら胸元に彼を抱き寄せ乳房を彼の頭で潰し何度も何度も絶頂させた。そして彼女は笑いながら言う。
「私は貴方の精液で強くなっていってますわよ。貴方を助けに来ている空至王殿下の負担がどんどん上がっていきますから、貴方が望むなら解放してあげますわぁ」
狂三の提案に周りの防諜組織のメンバーは大鳳の前回の発言を少しは根に持っていたんだなと、思った。あそこまで彼女の膣で射精寸前にされて拒めるはずもない。
大鳳は拒もうと思っても拒めずに離れないことを選んだ。それに狂三は笑いながら言った。
「しょうがありませんわぁ。イカせて上げますけど、イク時に忠雄ごめんと言いなさい」
「忠雄、ごめん」
謝罪の言葉と合わせる様に彼女が射精を促し噴水を思わせるほどの射精と同時に、彼は倒れ脳の中に忠雄を裏切ったという感覚と敗北感が彼を締めた。意識を失った彼を抱き留める狂三は即座に魔術で服を着こむと銃を構えた。
「空至王陛下、一週間ぶりですわね。これから友達の敵討ちに移られますか。お望みなら本来荒事は専門外ですけど、及ばずながらお相手しますわぁ」
「いや、前回の大鳳の行き過ぎた侮辱の言葉を思えば、これは仕方ないと思う面もある。それに貴殿らは今回も戦の礼に反することはしていない。 これで報復は済んだだろう。大鳳を解放してくれ。そうしたら俺はこのまま王国に彼を連れて行こう」
狂三は珍しいものを見る様に彼を見ながら言葉を返した。
「全員ではありませんけど、貴方以外の生まれ変わりたちとは何度も共闘いたしました。その経験から言うと、あなたは他の横島さんの生まれ変わりと比べて異端ですわね。右脳より左脳を使う術の方が得意で、理性で感情を殺して最善手を打つ能力が高い。どちらが劣っているというわけでもありませんけど」
「そうだろうな。今の王国はオカルトの技術もかなり高い。この状態に堕ちた大鳳も治すことはさほど難しくない。それにお前たちの勝ち目は薄いぞ。
時崎殿が時間を操れるということは、俺にも大鳳と同じことができるのだろうが、伝承の女性に犯さない限り、伝承ほどのダメージは俺にはない。玉藻と木綿季と藍子がいないことは調べ尽くしておいた」
大鳳が犯されている時に助けに来なかったのはその為だったようだ。声に深い無念がにじんでいる辺り、大鳳を救えなかったことに対する罪悪感が深いことがうかがえた。
狂三は少し面白そうに笑うと言った。
「貴方の相手は他の方々が務める予定ですから心配は無用です。それでは参ります」
狂三の術を防いだ直後に忠雄は自分が精通状態になったことに気づいた。多分どこかに輝夜か韋駄天ウサギ、シャーロット・E・イェーガが潜んでいたのか、それとも目の前の狂三が気づかれないように時間を操ったのか。
どれが正解かはわからない。だがあの三人がいない限りは大丈夫だ。塩見周子がかんでいると聞いた時は玉藻がいるのではと肝を冷やしたが、狐の気配が全く感じられない。これは大丈夫だと彼は確信した。
「やはり女性の色香が効くようになってしまったか、だが伝承で俺の最初の妻達がいない以上どうにかなる」
生前と悪魔として召喚された際の最大の弱点は生前の破滅や敗戦を再現されることだ。彼にとって一番恐ろしいのは玉藻、木綿季、藍子この三人の誰かがいること。今はそれがいない。
狂三の体から出てくる香りそれだけで剣がぶれそうになるがそれを殺すと彼は一瞬で彼女たちに切り込んだ。狂三が銃を使いそれを防ぎながら感嘆の声を上げる。
「割と本気で殿方の力を下げる術を使ったのですけど、この程度で済むなんてやはり空至王は凄いですわぁ。かつて女権国家を敗戦させた、五将の男性たちより貴方は上かもしれませんわねぇ」
「一概にそうとは言えない。俺は伝承で、特定の女性達に弱いことになっている。それと引き換えにそれ以外の女性の色香は聞き辛いんだ。これ以上の弱体化は起こし辛いだろう。それに俺がこれ以上の弱体化をする様失態を犯すと思うか」
「もしかしたら、精通したらあり得るかもと思ってましたけど、さすがにそれは虫が良すぎでしたわぁ。 貴方を倒すのは私じゃなくて、因縁のある女性に限るでしょう」
狂三はそういうと指を鳴らした。その瞬間、マフィアのサマナー部門の統括者である、塩見周子が姿を見せた。瞬間移動魔法トラポートを使ったのだろうか、それとも世界がつながる前からあった術だろうか。一瞬の逡巡の後、彼は剣を構えた。
和服に身を包んだ銀髪の髪をしたどこか狐を主セル彼女の姿を見ると、忠雄は玉藻に対するトラウマを思い出しながらも、刀を構えた。臨戦態勢を取りつつ礼を失しない様に彼女に声をかける。
「引いてくれないか。貴女はマフィアの中でも任侠の徒としての側面の方が強い良識派だし、俺の妻である玉藻を敬ってくれている。後に妻になったらしい、女性達韋駄天ウサギや永遠亭の優曇華たちの、
意にも沿うように無償での炊き出しや医薬品の支給などもしてくれているし、自分の妻が加護与えている相手に暴力は振るいたくない」
その言葉に彼女はひょうひょうとした陽気な声で答えた。
「あら♪あら♪ やっぱり空至王様は他の玉藻様の旦那様の転生体とは性格が大分違いますね。 女権国家の基準だと貴方様はまだ一応は玉藻様の夫とは言えませんよ♪ 初夜がまだですから。 今回の私はサマナーというより運び屋ですからご心配なく。
貴方様と決着を着けたいという方々を連れてきただけですから。 その方々に貴方様が勝ったら、大鳳くんも貴方様も解放して無事に王国に帰還させます。 それで良いですね。防諜組織の皆様」
あらかじめ決めていた盟約だったのだろう。周子の最後の言葉はもしも忠雄が勝ったなら絶対に約束を果たせ、という意味の威圧が込められていた。やはり周子は玉藻の夫である彼に対してはある程度敬意や感謝の念はあるようだ。
それ以外にも彼女が任侠の徒として、義のある行動をした時に玉藻を崇めているという理由で何度か助けた恩義もあるのかもしれない。
忠雄は少し悩んだ後、周子に念話で話しかけた。
『周子殿、俺が負けたとしても機会があったらで良いから大鳳は助けてやってくれないか。以前何度か貴女を助けた時に、機会があれば恩を返すと言ってくれた。その全ての恩と引き換えに頼む』
『恩返しとかそっち方面では私を全く疑ってないんですね。玉藻様の信徒として、玉藻様の養子であり婚約者である方に信じてもらえるのは嬉しいです♪ お引き受けしましょう。大鳳くんを手に入れる機会は常に狙うし、
マフィア勢力が手にしたら手柄と引き換えにしてでも王国に一時帰還させます。ちょっと味見しちゃうかもしれませんけど♪』
やたらとテンションの高い彼女の声を聞き忠雄は約束は守ってくれるだろうという安心と、彼女程有能なものが勝利を確信しきるくらいの難題が待っているのだという憂鬱さが募った。
彼女が女権国家で浸透し一般人でも使う悪魔召喚プログラムではなく、魔術による神降ろしめいた呪文を唱えると二人の悪魔が現れた。それを見て高島忠雄は顔色が輝く。
550 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:57:54 ID:8jk3BFRK
「感謝するぞ。俺が一番戦ってみたかった相手とこんな形で戦えるとはな」
高島忠雄の目の前にいる存在は未来の彼が神として祭り上げられた別側面、猿王高島忠夫、彼が精通後に妻達に快楽漬けにされて転落したのちに這い上がった青年期の姿だ。
忠夫が少しだけ彼の物より太い刀を構えると彼もまた愛刀を構える。忠夫は刀を構えながら独り言のようにつぶやいた。
「ガキの頃の俺ってこんなだったんか。まあ、あの当時はイキっていたしな。記録とは言え慢心しすぎを自覚してなおこれか。当時の俺って今のこいつよりひどかったんだろうな」
「やはりそういう感想を持つか。色香に負けた後の自分よりは今の俺の方が強いと証明したい。お前を悪いとは思っていないが全力で行かせてもらうぞ」
「多分、精通して多少弱くなったお前にさえ俺は勝てんかもな。愛歌ちゃん頼むわ」
そういうと彼の側に現れた金色のショートヘアの青いドレスの気品のある少女が優雅にほほ笑んだ。
「忠夫、それじゃあ私からの祝福を」
愛歌が狂三と少し似たような色香のある仕草で忠夫に触れて呪文を唱えると彼の色欲が一気に膨れ上がった。女殺しの魔物達が、世界中を蹂躙し王国と女権国家が同盟する異常事態になった時に、
女権国家で生み出されたあるいは復活した技術、色香で男性を魅了しデバフではなくバフをかける類の術だ。 女権国家では男性を堕落させる術の方が主だが、
愛歌の王朝は男性を盛り立てるべきという思想だったから、こういう魔術も豊富にあったようだ。愛歌は同盟状態にあった時女権国家の女性達の良識派にこの魔術を伝授していたらしい。
猿王がバフを受けて弾丸の様に駆けぬけてくると忠雄はそれを剣で受けて下がった。
「猿は自慰を覚えさせるとそのまま死ぬまでやってしまうというから、性欲に溺れた王という蔑称でお前の妻達が着けたらしいが、それは侮蔑だけの意味ではなかった。
戦いと忠実さそして愛する者のためになら何でもできるとされるハヌマンに近づけという願いも籠っていたらしいな。 確かにお前は負の面だけでなく正の面でも猿王だ」
言いながら忠雄は猿王の猛撃を剣で次々と捌いていく。札などで途中から反撃されても止まらず切り込み続ける彼の拳を受け止めて下がり、投げ飛ばすと断頭台の刃を思わせる一撃を放った。それを受け止められて、彼は感嘆の声を上げる。
「これを防がれるか。無理もない。何しろお前は未来の俺だ。過去の自分の戦い方など知り尽くしているか」
「まあ、空位というか悟りから引きずり降ろされた今は、お前みたいに悟りの極致の術とか、戦い方はできん。だが、どう戦ったかは覚えているしな」
筋力で圧倒的に勝る猿王の両腕での肉薄を、忠雄は圧倒的な霊力のコントロールが生む力で防いだ。 猿王の剣撃を受けながら彼は少しだが、
未来の自分に対する悪感情が和らいでいくのを自覚した。 悟り等を得た物だけが得られる極致それを失った状態でそれを持つ自分とここまで打ち合えるのだ。
彼は彼なりに妻達を愛し真剣に自らを高めていたのだろう。 達人の中でも上位のものですら、防ぎきるのは難しい攻撃を僅かだが余裕のある状態でかわし、時々拳を打ち込みながら彼は戦局を分析する。
一騎打ちと約束をしたわけでもないから、愛歌が彼に回復魔法などをかけることは卑怯と言うに値しない。彼女を切れば戦局はあっさりこちらに傾くのにそれができないのは、妻に手を出された時の底力が侮れないと思う気持ちが半分。
もう半分は初対面である愛歌に対して輪廻の中で何回も夫婦として過ごした情のせいだろう。
『俺も目の前の猿王をあまり馬鹿にできないな』
そう思った直後に猿王が火事場の馬鹿力めいた力を使い、彼に向けて一気に切り込んできた。とっさにそれを受け止めて鍔迫り合いに移り、彼は驚きながら現状の把握に移りだした。
『なぜこの状態で、他に最善手はいくらでもあっただろうに。時間稼ぎか? 俺の防御の霊術を抜ける魔法なんてそうないと思うが』
そこまで考えた直後に塩見周子が幾つもの魔法アイテムを取り出してきた。それを見て忠雄の表情が一瞬動揺し直ぐに安直に変わる。
『玉藻が俺を完全に堕とす際に使っていたらしい、性的な礼術の護符。俺には効果は抜群だろうが、玉藻以外が使った所で大した意味はない』
そう思った直後に愛歌が笑いながら声をかけてきた。
「空至王陛下、自分を倒された伝承を再現されると悪魔は弱い、玉藻本人じゃなくても、玉藻と瓜二つレベルの女性が貴方にこれを使ったら効果は上がると思いません?」
「そんな女性が都合よくいるわけが」
「それがいたんですよ。貴方が空至王から堕ちて数年後だけど、玉藻の前は二人、もしくは三人いたなんて噂がジパングで流れていたって知ってました」
「その話は召喚されてから読んだ。彼女なら分身を作れたり神様や妖怪だから節操なく増えることもあるだろうと思っていた」
答えながら空至王は辺り一面に妖狐捜索の術を発動させていた。いないことを確認しつつ、僅かでも狐の気配がしたら退くことを決意し逃亡しようとした次の瞬間、彼に対して塩見周子が持ってきていた無数の護符が発動した。
その護符の光を受けて彼は驚愕した。玉藻が使ったほどではないが十分に自分の性欲を高め空位から引きずりおろしてくる。最後の力を振り絞り目の前の猿王を辛うじて切り捨てると、事態が一気に悪化した。目の前の猿王を吸収してしまい。彼が受けた閨での快楽が一気に流れ込んできてしまった。
『しまった。猿王の奴は自分が殺された際にも妻達がやられないように、自分が倒されたら俺に吸収される術を仕込んでいたか』
妻達の生存第一になった猿王の考えを彼は想像できない。その為に彼はこの術に対して無警戒で受けてしまう状態になった。倒した以上は彼の方が主導であるが、猿王の記憶を持ってしまった今、目の前の女性にひどいことをするということ自体が不可能になったことを自覚する。
動きが鈍った彼に愛歌は笑みを浮かべて近づいてきた。
「空至王の状態の貴方も決して嫌いじゃないけど、やっぱり性欲に溺れつつ女性の為に戦う貴方が一番だわ」
「愛歌殿」
途端に彼女に唇を奪われ、一気に体が脱力の極みに落ちた。さっき猿王が受けたのと逆の術を彼女が使ったのだと分かった。
「もう! 彼と一つになった以上、私と夫婦として過ごした記憶もあるんでしょう。殿は余計よ」
動けない彼の服を愛歌が魔法で脱がせると、彼の硬くなった分身を足で嫐り始める。
「他人行儀に呼んだお仕置き。私が与える快楽をたっぷりと思い出しなさい」
男の弱点を知り尽くした彼女の足が彼の分身を嫐り、そのまま彼の下半身が一気に冷たくすべすべの感触に支配され、そのまま大砲の様に白い液体が一気にぶちまけられた。
愛歌の全身を白く汚したそれを愛歌は敢えてゆっくりと、吸収する。自分が足でどれだけ多くの射精をしたか彼に見せつけるためだ。
「どうだった?」
「気持ちよかったけど滅茶苦茶恥ずかしかったです。愛歌ど、いえ愛歌、他人行儀に呼んだりはしませんから、もうしないでください」
「まだ、分かってないみたいね。 これをすることじゃなくて、『してあげないことが』お仕置きになるんだからまだ教育が足りないわね」
そういって愛歌が彼の上になり腰を振り始めると。彼は一気に自分の意地や矜持が溶けていき。目の前の女性の犬になることが幸福だと思えてくる。愛おしそうに口づけしてくる彼女に舌を絡められた時体の全てが奪われていく様な感覚を覚えた。
女性優位だと認識した体位で分身をきつく締めあげられながらなめしゃぶられると彼は何度も射精させられる。愛歌が不意に腰を振るのをやめて、一度に一気に大量に射精させられた時彼は完全に自分が堕ちたと思った。
551 :
名無しさん@狐板
:2023/01/08(日) 22:58:36 ID:8jk3BFRK
「愛歌、その、なんだ、俺を堕とす魔術使ったの誰だったんだ? タマモは絶対に傍にいなかったと思うけど」
「ああ。彼女はこちらよ」
そういって呼び出された直後に忠雄の思考は一気に固まった。別人だと認識はできるがあまりにも玉藻に似すぎた美女がいたためだ。彼女は白い敏腕秘書の着る様な衣服を着ている。
「私は、闇のコヤンスカヤともうします。九尾のごとくになろうとして、玉藻様に近い姿になった妖獣です。ちなみに妖狐捜索に引っ掛からなかった理由は、私の正体が優曇華様たちと同じウサギだからです」
「もしかしたら永遠亭の?」
「正解です♪ でもここまで玉藻様と似た姿と霊気なら礼術の効果が倍増するのも納得でしょう」
愛歌が与えてくる快楽だけで壊れる直前の彼に白い服を着ていたコヤンスカヤが服を脱ぎ抱き着いてきた。乳房を押し付けられた感触により限界を超えていた快楽が一気に強まり。愛歌に対して余計に大量の精を放ってしまう。二人は搾り取る愛歌を見ながら言う。
「愛歌様、かつて盛り立てた有能な男性たちが堕とされたことも亡国の一員だったのに、男性を盛り立てる思想を捨てず、男性の英雄の誕生を信じ続ける。本当に私の好きなものばかりで構成されていますわ。それに選んだ英雄もまた素敵です」
完全に屈服した様に倒れる忠雄に彼女は笑いながら言う。
「快楽で自分は最低のクズだと思い込まされて落ちても愛する者の為に這い上がる調教しがいがありすぎますわ」
彼女が彼に多い被さり分身を飲み込みながら彼女は嗤う。
「玉藻さんとそっくりだけど、玉藻さんじゃない私の手で空至王忠雄から、猿王忠夫に堕とされちゃいますよ。いいんですかぁ?」
彼の霊体に刻まれた玉藻と木綿季と藍子を怒らせた夜の快楽地獄の攻めを思わせる性技とそして体。彼女は笑いながら彼を押し倒し、多い被さり乳房で彼の顔を潰して笑う。
「玉藻さんとほとんど同じ乳房で、包まれると彼女を裏切っている感じが凄いでしょう。彼女たち以外でも堕ちるほど自分は浅ましいと思い知りなさい」
「あ、ああー!」
言葉と共に彼は射精した直後に、自分は空至王から猿王忠夫に堕ちたと確信した。
射精したばかりで敏感になったそれを何度も自分の内部で嫐りながら彼女は言う。
「私最悪の霊的害獣ですよ。玉藻さまと違って人間視点から見たら、外道なんですよ。そんな私に堕とされるのはいかがですか?」
コヤンスカヤが魔術を使うと彼女がしてきた外道の所業が脳内に映し出されその度に背徳感が彼の分身の硬さを強めていく。膣で締め上げられすぎて、快楽のあまりおかしくなった彼の手を取り彼女は自分の尻を揉ませながら言う。
「ほら女性を満足させるためにもっと奉仕しなさい。限界が近いようで。こんなだから直ぐに空至王から転落するんですよ。自慰のし過ぎで死ぬ、さ・る・お・う・さ・ま♪」
最後の射精で完全に倒れた彼を、愛歌が優しく抱き上げた。
「コヤンスカヤ契約だから、今回は許したけど。忠夫の転生体たちに必要なとき以外はこういうことしないでね」
「分かっておりますわ。愛歌様。そんなことしなくても彼を堕とすことも、再び立ち上がらせることも容易ですから。 でも今回は愛歌様が立ち直らせてください」
それを言われると愛歌は、横島に愛しそうに眼を閉じて口づけして彼の分身を飲み込んだ。今度はバフをかける類の性魔術の様だ。
「忠夫、大丈夫。貴方は英雄を望む私の忠実なる夫。その性欲は善行をなした力にもつながっているから、貴方はどの転生先でも常に女性の与えてくる快楽と愛の為に戦って大勢を救った事実があるから心配しないで」
ふわふわと雲の上にいる様な感触を味わいながら愛歌の蜜の様な甘い言葉が耳に響き余計に射精の量を増やしていく。
「気持ち良いでしょう。私を上回る快楽を与えるものがいない限りは貴方が堕ちることはないから」
女神官の様な厳粛な言葉が彼の心を支配し目の前の女性に尽くさねばという念が強くなっていく。
呪文を唱え終えた愛歌の口づけが何かの祝福を齎し彼はそのまま心地よい眠りについた。
目を覚ました大鳳は塩見周子に絞られていた。玉藻が使ったという性魔術を使いながら彼女は大鳳を甘く溶かす。
「ほらほら大鳳くん、あんなこと言ったら怒るのは当然なんだから反省しなきゃダメだぞ。東洋の猿王を立ち直らせた術を使ってあげるから頑張れ♪」
周子の膣が温かく彼の分身を包み優しく射精したいときにさせる感覚が彼を支配する。彼女の手、指、乳房、尻、唇、舌、全てが彼に甘い快楽を与え彼の強すぎる快楽で受けた精神の傷を癒していく。
だがその傷が癒えると狂三と防諜組織にされた厳しい快楽を再び受けたくなってきてしまう。彼女が大鳳に騎乗しながら彼の腹に指を乗せると呪文を唱えた。射精を押しとどめられたまま、しばらく嫐られ。
限界を迎えかけたところで、彼女がそれを解放すると。甘い感覚を伴う射精が10秒近くも続いた。
その射精で完全に癒されたのを確認すると周子が言った。
「男性解放戦線の面子は全員無事だから心配しなくても良いからね。それと王国への君の帰還も邪魔しないから。どうせまた女権国家に来たくなるのは今夜で確定しただろうからね♪」
「周子さん、やはり僕が帰るのを止めるために防諜組織達と手を結んだんですか?」
「それもあるけど、君のあの煽り。私達は防諜組織にお世話になっている面もあるし、ああいう暴言吐かれたから落とし前取りたいって言ったら協力するしかないでしょう」
本当ではあるが大分私情も混じった動きであることは黙っていた。それを聞くと大鳳は申し訳そうな顔になった。
「本当にすいませんでした。僕の暴言のせいでマフィアの方々にまで迷惑を」
「いいのよ。家の組を馬鹿にしたわけじゃないし、今回の件はただのビジネスだから。貴方を助けたのは玉藻の前様の旦那様の頼みでもあったしね。王国にいったん戻っても猿王みたいにまた高みに上って帰ってきてね。お姉さん待っているわ」
「はい」
女神転生と言われる世界の横島は不意に目を覚ますと、自分の霊格が上がっていることと、空至王と呼ばれる自分と猿王と呼ばれる自分が使っていた術と技が多少使えるようになっていることに気が付いた。
それでいて体力が大幅に落ちている。彼の目の前には夢の中で交わった愛歌とコヤンスカヤの姿がある。
「愛歌ちゃんと、コヤンスカヤだったか。あの夢はどこまで本当だったんだ」
「夢の内容を覚えていたのね」
あの夢の中で空至王から猿王に堕ちた自分と交わっていたのは、この二人の分霊だったのかそれとも、この二人が交わった後にここに来たのかはわからない。多分だが自分は眠りながらもこの二人と夢と同じことをされていたのだろう。
少し考えた後、彼は口を開いた。
「二人ともすまない。俺の夢に出てきた大鳳という子供だけどあの後大丈夫かな」
「ええ。大丈夫でしょう。女殺しの魔物達と長く共闘したおかげか、王国と女権国家は昔ほど険悪じゃないし、マフィアたちも昔よりはかなり任侠の徒な側面が強くなっているから。 大鳳くんはあの後女権国家に戻るでしょうけど、今の状態の彼女たちのものになる方が、まどか王女の婿よりは大分幸せでしょうしね」
愛歌の最後の言葉を聞きながら、横島はなぜかはわからないが安心を覚えたこれも多分前世の記憶のせいかもしれない。目の前の愛歌という少女が夢の中で付き合った少年大鳳がそれほどひどい運命にならないと保証してくれたのが無性に嬉しいと彼は思った。
552 :
名無しさん@狐板
:2023/01/10(火) 14:33:43 ID:kiRfnGeG
乙でしたー
本スレもときどき見に行かなきゃ
553 :
529
:2023/01/10(火) 18:37:57 ID:vTv07wF4
>>552
乙感謝です。
読んでくれてありがとうございます。基本的に向こうのスレに集まっている人たちが、
向こうに書き込むのはちょっとだめかも、とか思った場合に使われることが多いし、
自分の場合はSSなのでこちらに書いている感じなので、投下通知とかは本スレでしています。
554 :
名無しさん@狐板
:2023/01/24(火) 14:22:55 ID:pO2wze14
【小ネタ】畜生度を薄めるネタ・ヴィーラ編
『登場人物』
ヴィーラ:若き女領主
色々あって領主になった女性。立場もある為結婚したいが少し男性が苦手なため
中性的なデオンを見合い相手に選んだ。拗らせていたが早めに解決したので原作より落ち着いている。
拗らせ期間中にレズっていたためそっちの経験は豊富。男性相手はしたことはないが、
タチもネコも経験してるため攻められても快感に翻弄はされないし、胸やアナルなどの責めは上手い。
デオン(FGO):中性的な騎士(男性)
中性的な男性騎士で、真面目で評判も良いためヴィーラに見合い相手として選ばれた。
本人は気づいてないが受け気質。女性との行為は何度か経験済みだが普通な物で、
普通に女性を喜ばせる程度の技術もあるが責められると弱かったりする。
ヴィーラとの行為で逆レされる快感やレズプレイに目覚めてしまう。
『ストーリーらしきもの』
1:屋敷で談笑する男女。ヴィーラとデオンは若干のぎこちなさを残しつつも穏やかに会話する。
二人が会っているのは見合いのためであり、ぎこちなさもそのせいだが段々打ち解けてくる。
2:幾らか談笑した後、そろそろ帰る時間かという所でデオンがふと、何故自分を見合い相手に選んだのか
ヴィーラに問いかけると、ヴィーラは少し悩んでから話すからと夕食の席に誘う。
3:夕食の席でヴィーラが語ったのは、過去に慕う女性がいたのだがある日その人が出奔、
追いかけたかったが役割のためそれも出来ず拗らせていた事。そしてその人がいないのを埋めるように
女性同士の交わりに手を出していた事。その後その女性とのわだかまりは解けたが、
地位を狙った男性等もいたことで男性が少し苦手なこと(信頼できる人もいるので重症ではない)だった。
4:自分を見合い相手に選んだのは顔かと問うデオンに、それもあるが性格や評判、その他も理由であること、
見合いが成立せずとも少しでも男性に慣れるためでもあることを告げるヴィーラ。それに一応納得するデオンに、
可能ならと性的な触れ合いでも男性に慣れさせてほしいと頼むヴィーラ。それに悩みながらもデオンは了承する。
5:ヴィーラの寝室で互いに愛撫し合う二人。男性相手は初めてだから女性相手のやり方しか出来ないというヴィーラ。
実際ペニスへの愛撫は拙いが、乳首を責めるのは上手く味わったことのない快感に戸惑いながらも
デオンも丁寧にヴィーラを愛撫し互いに高め合う。
6:なんとかシックスナインに持ち込んで先にヴィーラをイカせたデオン、昂ったヴィーラが最後までして欲しいと頼み、
本番に移行する。不慣れだろうからと優しくしようとするデオンだが、女同士でもペニバンなどで慣れているヴィーラは
余裕を持って受け止め、逆にそのまま乳首を責めたりして優位に立ち始める。
7:快感に喘ぐデオンに興奮していくヴィーラはレズで得た技術を使ってデオンの性感帯を開発していく。
デオンは今まで味わったことのない快感に溺れていきヴィーラに魅了されていく。
8:その数週間後、ヴィーラと婚約したデオンがヴィーラの元を訪れる。以前とは違い親しげに会話する二人。
今日は泊まれるというデオンにヴィーラは妖艶に微笑み、「どちらで気持ちよくなりたいか」と問いかける。
それにデオンは蕩けて堕ちた表情で、女の子として気持ちよくして欲しいと答える。
9:ベッドで女装してヴィーラに弄ばれるデオン。ペニスではなく胸やペニバンでアナルを掘られながら
幸せそうに溺れていく。レズプレイを教え込まれたデオンは、ヴィーラに男性としては逆レされ
女装した時は女性のようにヴィーラに可愛がられる日々を送っている。
10:その後結婚したヴィーラは子供を産む。その傍には男としても女としても愛されるデオンの姿あるのだった。
555 :
名無しさん@狐板
:2023/01/24(火) 14:29:14 ID:D2sa5Y2v
デオンくんちゃんはmシチュに合うね
556 :
名無しさん@狐板
:2023/02/14(火) 23:01:02 ID:KWGsNfn2
2023年女権国家バレンタインSS 魂の骨を溶かす甘みの沼
これは現在本スレのスレ主さんが連載している女権国家の二次創作SSです。以下の注意書きがあります
@このSSは前に投降した
>>311
から
>>319
に投降したSSの続編です
Aここに出てくるさとりは原作と大分違う立場です。
>>311
から
>>319
の続編だけどジェラートとさとりの人間関係は、
>>329
から
>>337
のSSと同一です。
B基本的にはさとり関連以外は原作の女権国家と同じ流れで進んだ感じになってます。
C魔女と百騎兵というゲームのジェラートとメタリカが重要ヒロインになってます
DこのSSはパラレルワールドであり、本編でまだ誰のヒロインになるか明言されてないヒロインが横島のヒロインになってます。
女権国家の良識派の女性達の派閥の長の一人、ヴァレンティーヌ・ジェラートの寝室で横たわる男がいた。細身だが鍛えられた肉体も、
一回り小さくなりその無様すぎる倒れ方は戦争で惨敗した兵士の死体や闘技場などの競技で討たれすぎて倒れて選手を彷彿とさせる。
倒れている男性=王国の諜報部霊能部門責任者である横島忠夫は、昨夜も花の大公爵の主催する魔女たちの饗宴で嫐り尽くされた後だ。
彼は目を空けると、昨夜の屈辱と強すぎる快楽を思い出し、自分でもわかる嘘を内心でつぶやき始めた。昨夜のあれは意識が何度か落ちていたから全部現実だったとは限らない、そういいながら空想に逃げ込もうとした瞬間、無慈悲な低く美しい声がそれを封じた。
「いいえ、あれは全部現実ですよ。王国男子なら死にたくなるような罵倒をしていた魔女たちに騎乗されていつもより多く射精したのも。その魔女たちの足で何度も達したのも、『想起・昨夜の夜の饗宴』」
ピンク色の髪をした小学生くらいに見える少女の宣告と共に彼の脳裏に昨夜の饗宴が思い出された。そしてそれをなしたジェラートの腹心=さとりは笑みを浮かべながら、彼の分身を掴み射精を封じながら笑う。
「一番繋がりが薄いジェラート様配下の魔女達の足コキが特に感じていた様ですね。本当に変態すぎます。その恥辱責めで感じる姿で、我が主君であるジェラート様を惑わして誘う淫乱婿殿、
貴方があまりにも変態なせいでジェラート様が燃え上がってしまい、今日執務に間に合ったのがギリギリでしたよ。女権国家の支柱の一つをこんなに弱めるなんて有能な工作員ですね」
足コキをされた記憶を掘り返され始めた時にさとりが彼の分身を記憶にある女性達と一緒に足で嫐りはじめ、その快楽に負けて彼は悲鳴をあげながら射精した。
「あ、ああ……!」
情けなさで落ち込み切った声を上げる彼をさとりは何も言わず心底楽しそうな笑みになる。そしてその表情のまま彼を嘲笑の眼で見た。心を読んで一番これが効くと読み取ったからこその行為だ。
「ほら淫乱男、女陰の方が与える快楽は上なのに足で大量に出す変態、今から治療してあげるからさっさとイキなさい」
さとりは足で抜くのをやめて、動けない彼の上に乗ると分身を飲み込みながら嗤い再び宣言した。
「『想起・去年のバレンタイン』」
宣言と共に去年ユウキたちにされたバレンタインが蘇ってくる。女権国家産のチョコを食べた後に体がしびれベッドの中で彼女たちに散々に嫐られぬいた記憶。特殊なチョコで耐久力を上げられエヴァに血と同時に精を吸われ。
ユウキに王国女子としての視点で閨の中での惨敗ぶりを罵られながら騎乗され、愛歌が王女らしく献身的に慰めながらも彼を快楽だけで圧倒し、
ヴィヴィオが王らしく彼を見下ろしながら支配するように嫐ってきた。そしてアルが悪魔としての力を取り戻し彼を蜜の様な快楽で溶かしリグルがカマキリの雄が交尾の時に痛みを感じぬような状態に近い様に変えて彼に快楽だけを与え、
リグル自身が一歩間違えば命に関わるほどに精を奪いそれでも彼女の能力のおかげで快楽だけが襲い掛かってきた。その快楽だけでも彼の心が壊れかけたところで彼女たちは行為を終了させた。
「ああー!」
悲鳴をあげながら彼の上で余裕の笑みを浮かべるさとりの中に精を大量に奪われると彼は、指一本動かすことすら困難になった。さとりは笑いながら言う。
「忠夫さん、去年は本当に素晴らしいバレンタインを過ごしたんですねぇ。おかげさまで私も貴方を嫐るのにとても多くの資料が手に入りました。 ジェラート様と打ち合わせがあるから私に絞られて消耗した体力を回復させておいてください」
「あ、ああ」
横島はジェラートの配下の魔女たちが入室してきて彼の身なりを整え、動けない彼を運ぶように朝食の席に運んだ。
席に着き彼女たちの作った料理を食べながら彼はここに来た経緯を整理した。大鳳たちの配下として、女権国家の古参の一人である彼女とのパイプ役となった彼はジェラートとの交渉などを一手に任されていた。 彼が頼みごとをすればジェラートは大半を二つ返事で了承してくれたが、
必ずと言っていいほど彼女に閨で嫐られることとなっている。昨夜も女権国家が先に王国との戦争で協定違反をしていたことが分かったから、ストレリチア気質の良識派たちをたきつけ、王国に領地の一部の返還すべきと考える良識派の女権国家の女性達を焚きつけてもらう約束をしにきた。
結果は成功し、彼女は自分がそういう派閥の支援をすることも約束してくれた。だが、彼の中には極めて忸怩たる思いがある。
『ジェラート様は前世が旦那だったせいかワイに対して好感度高すぎる。彼女の所に派遣されている時の俺って外交官というより』
「思っている通り娼婦ならぬ男婦ですね」
唐突にジェラートの腹心であるさとりの心を声が彼の耳に響いた。彼女は自らの発言で横島が落ち込んだのを見て面白そうに笑いながら言う。
「男のプライドを抉る言葉が耳に響くたびに悦ぶようになってきている辺り、王国男子としては死に、順調にジェラート様の旦那様になっているようで。別に良いのでは? 親王国派筆頭の良識派閥の公爵相手ならミク女史もそこまで怒らないでしょう?」
「俺は大鳳たちの仲間だ。ジェラートが戦争が起きても王国に着く、と破れない宣言をしない限りはそうなることはできん」
女権国家の方が遥かに優位であるから自分がジェラートに婿入りして亡命しても、ミクは自分を粛正したりはしないだろうが、それでも大鳳たちを裏切る事態は看過できない。その発言にさとりは少し考えた様に言葉をした。
「なるほどつまり、ジェラート様が女権国家の王国への外圧を抑えるだけではなく、女権国家が王国に対して理不尽な政策をとって、戦争が再発した場合に王国側に着く、という約束をしたら、貴方はジェラート様のものになってくれる、と」
さとりの言葉を聞き横島の背筋に嫌な汗が走る。汗の冷たさが余計に彼を震えさせるが、彼はそれを押し殺し懸命に声を出した。
ジェラートの甘くどこまでも蕩かし人間としての大事なものまで溶かしかねない性行為、それをこれから先受け続けるということが決まるのは彼には取っては言葉にできない恐怖の様なものがある。 彼は少し震えながら、言葉を発した。
「ただ着くと言っても、軽く義理程度ではだめや。ジェラートの部下の戦争の条約を守っていた王国に対して行われた女権国家の協定違反に怒っている良識派の権力者たちと同盟者全部に全力で王国に着く工作をした上で、ヴァレンティーヌの領土は徹底抗戦してもらう」
それを言った瞬間、不意に部屋に鮮やかな紅い花弁が舞い、そこに紅の美を体現したかの様な華美な衣装に身を包んだ公爵が現れた。 彼女の長身と豊満な体をより引き立てる衣装見た時、横島の背筋がゾクゾクとし始める。分身が固くなり始めたのを見て、さとりが嗤いながら、ジェラートに報告をする。
557 :
名無しさん@狐板
:2023/02/14(火) 23:02:39 ID:KWGsNfn2
「公爵様。どうも彼は王国男子なら死にたくなるのが当たり前なくらい恥ずかしい公爵様との性行為の数々を思い出して股間の弱すぎる剣が固くなってしまっているようです。立って礼をしなくても許してあげてください」
その言葉にジェラートは喜色に満ちた声を上げた。
「忠夫殿、わらわとの性行為を思い出して興奮しておるのかぇ。それは女冥利につきる。それで、先ほど口になされていた言葉はほんとかえ?」
横島は背筋に震えがくるのを自覚しながらもどうにか言葉を頭の中で考え始める。ジェラートが横島よりもやや高い背を縮めて目線を合わせてくると、眼帯のない赤い瞳が彼の内部に入り込んでくるような感覚が走った。横島はどうにか思考をまとめると答えた。
「さすがに女権国家に永住とかは無理だ。だが、さっき言った条件を全部飲んでくれるなら今生に知り合った女性達に不義理しない形でなら結婚しても大丈夫だ。
ただ王国と女権国家が戦争して、公爵として王国に着けなくなったら俺は多分離婚すると思う。それで良いか?」
ジェラートに条件を飲ませるだけではなく、できないことは最初からできないと答えなければならない。ジェラートが不義理をしない限りはこちらもそういうことをするわけにはいかないだろう。それを聞くとジェラートは笑って答えた。
「もしも、そうなったら公爵の地位は他の者に譲りそなたに着いてゆこう。前世で旦那様と育んだ絆はそこまで軽くはない」
ジェラートは前世と同じ様に夜の相手をしてほしいと頼んだ時以来、たまに言い間違えるとき以外は、彼を忠夫殿と呼び旦那様とは言わない。だが、閨の中で彼女に嫐られている時に、
旦那様と呼ばれ始めると本気で自分の中の何かが危うくなるほどの快楽が始まる。今生で彼と縁を結んだ女性達はジェラートと彼を二人っきりにしないのは彼女の謀略というより、
呼び方が旦那様に変わった時の彼女の閨での様子を見て、横島が快楽で壊れることを心配しているためだと思う。
少し過去を思い返しつつ、横島は内心えらいことになったと思ったが、諜報部としては朗報だと無理やり思い直した。彼女の人望は相当なものだ。
公爵を返上して王国に寝返ってもついてきてくれるものもそれなりにいる。 自分がこの約束をしてくれていなければ、戦争で捕虜にして自分をモノにするために本気を出しかねない感じもするし、間違いなく朗報だ。
そこまで考えた直後にジェラートが彼を抱き留めてきた。丁度豊かな乳房が顔に当たり彼に夜の日々が思い出させられてしまい、分身が元気づく。ジェラートはそれを察して笑った。
「忠夫殿も随分とわらわの体を味わって染まってくれた様じゃな。 そなたを再び嫐り癒すのも良いが、今日はミク殿の所に帰って、わらわが言ったことを報告してわらわの婿になっても良いか、聞いてきてたもれ」
ジェラートの上品な高級チョコレートを思わせるような香りでくらくらとする中、耳に響く低い声が彼の脳をさらに蕩かす。
閨の中で彼女以外に罵られそれすら媚薬と化した中で長身の彼女の胸の中で柔らかく抱かれながら耳元で蕩かされた日々が思い出される。足がよろめく中ジェラートが笑い彼から離れた。
「済まぬな。良いところが前世と代わっておらぬそなたの姿を見せてもらったせいか、どうも歯止めが利かぬようじゃ。 わらわの声は閨で旦那様を愛でるときは良いが、そうでないときはなかなか加減が難しい」
「あ、ああ。とりあえずミクさんの所に帰ってこの話を持っていくわ」
「うむ。さすがに結婚などを強制されるようなことはあるまいが、今この契約をしなくてもそなたが望むならいつでもこの条件でわらわは王国に力を貸そう」
ジェラートに離された後、彼は部屋をでて、そのまま王国諜報部のアジトに歩み始めた。
王国諜報部、ミクの執務室その部屋には普段よりは軽いが、それでも重い緊張感に包まれている。ヴァレンティーヌ領から帰還した横島の報告書を読んだミクは比較的上機嫌な様子だ。
同じ報告書を読んだ大鳳とジャギも良い反応を見せている。大鳳はやや難しい表情をしながらも、喜色を見せており、ジャギは朗報だと認めつつも深く悩み思案している様子だ。二人をよそにミクは笑みを浮かべて言葉を返す。
「ヴァレンティーヌ公爵との対面を命じた時はどうなることかと思ったけど、どうやら上手く運んでいるようね。 横島、あんたさえ嫌じゃなければ、
彼女と結婚してくれると助かるわ。彼女の配下じゃなくても、女権国家の良識派の中でも王国よりの中立派な面々の大半が彼女が王国に着けば靡くでしょうから」
ミクとしてもジェラートを味方にできるのはかなり嬉しいが、完全な王国の同盟者になるとはいえ、王国に帰れなくなるかもしれない相手への婿入りは流石に強制できない。
それに彼女の方が王国に来た場合も横島が平穏な人生を送る難易度は跳ね上がる。彼が引退した後の自分が面倒を見切れない部分にまで影響を与える様な命令は余程切羽詰まらなければ、命じたくないのだろう。
「分かりました。結婚するかどうかはともかく、それを前提としたお付き合いをしたいと彼女に返してきます」
横島の答えにミクは心配事が片付いた笑みを浮かべた。政治情勢ではなく、純粋にジェラートを好ましいと思っているからこそ、こういう決断を下したと分かっているのだろう。
その返しに大鳳が忠告をする。
「忠夫、でも大丈夫なの? ヴィヴィオ殿下だけでも大変なのに、ジェラート様とまでそういう関係になったら、不義理せずに双方と付き合うことは可能だけど、かなり正妻を決める権で圧力がかかってこない?」
「まあ、ジェラートの方は割と大丈夫やと思う。ワンマンって程じゃないけど、彼女の権力相当なものなんや。大半が彼女に救われたものの子孫とか当人で構成されているから、
イエスマンまでいかないけど、それでもできるだけ彼女の意思を尊重しようって考えのものが彼女の配下には多いからな」
「問題はヴィヴィオ殿下だね。ストレリチアとしても彼女以外を正妻にすることは許容範囲だけど、好ましくないからそれなりに圧をかけられちゃいそうだよ」
難しい顔をする二人にジャギが間に入るように声をかけた。
「まあ、横島の奴が二人に対して誠実な対応をしている限りは二人が良いように計らうだろう。ランスの奴がしてくれた忠告を覚えているか?」
「ああ『ジェラートの奴は悪人ではないが、まだ猫かぶっているぞ』だったな。『夫婦になって逃げられなくなったら、女権国家の男を蕩かし自由意思を奪われたことすら喜びに変える本来の姿を見せる。それは覚悟しておけ』 多分あいつの言うことはあっているだろうな」
ランスは男性優位ハーレムなどと言う、女権国家では無謀すぎる理想を掲げているから、バカだと評価されているが、男性解放戦線の副長として本当に有能だ。危険な女と良識的な女を見分ける目も鋭い。
彼を馬鹿にしている女たちでさえも彼の活動の記録などを調べた者は現実が見えていないとは言っても、『無能』であると評価するものはほとんどいない。
身内を助けてくれた礼だと言ってしてくれたランスの忠告を思い出して、彼は多少の躊躇を覚えたが、それでもミクに命じられて初めてジェラートと会ってから彼女と過ごした数か月の時を思い返し、彼は決断を下した。
558 :
名無しさん@狐板
:2023/02/14(火) 23:04:27 ID:KWGsNfn2
「彼女の意向の通りに付き合おうと思います。彼女が女権国家の王国を支配する勢力を限界まで牽制してくれて、それで開戦となったら公爵の位を捨てて、ただの魔女として王国についてくれるという言葉は嘘じゃないと思いますから」
「ええ。公爵の座を捨てたとしても、彼女に恩がある女権国家の貴族は多いし、その中には王国への戦争時の協定違反を女権国家が先に犯した件を嫌ったものたちも多い。一番悪い結果、政争に敗れて公爵の位を捨てて亡命でも、王国にはかなりプラスよ。何より魔女としても彼女は強いから、相当な戦力になるはず」
ミクの言葉を聞いて頷くと、大鳳とジャギが言葉をかけてきた。
「忠夫、他国の公爵と付き合うって大変だと思うけど僕もできる範囲で力になるから」
「横島、あの公爵はお前が不義理しない限り『お前には』迷惑をかけないだろうが、それは王国や俺たちにじゃない。俺たちも気を付けるからお前も気を付けてくれや」
「ジャギは彼女を信じられないか」
「信用はしているさ、だが『まだ』信頼は無理だ」
「分かった。俺も気を付ける。 それと早く答えた方が誠実だと思うから明日にでも返事をしてくるな」
次の日、ちょうどバレンタイン朝に、横島はジェラートの元を訪れていた。ジェラートは喜色満面な様子で彼を迎えた。
「忠夫殿、わらわの交際の申し出の答えてくれるのかえ?」
「ああ。王国の為ってのもあるけど、やはりジェラートさんは信用できると思うからな」
それを聞くと彼女は嬉しそうに笑った。
「それでは早速付き合うことが決まったので色々と用意してくるゆえ、待っていてたもれ」
「ああ。しかし、バレンタインに、ヴァレンティーヌ公爵と付き合うのが決まるとか、狙ったわけじゃないだけに奇妙な偶然だな」
「そうであるな。わらわの苗字と同じであるがゆえに、バレンタインはわらわにとっては一大行事でな、忠夫殿が来るまでに準備もしておいた。根性で縁を結んだ皆様にも声をかけておく故それまでわらわの城でくつろいでいてたもれ」
ジェラートの言葉に頷くと彼は、そのまま彼女の私室に向かった。かつて道を踏み外した時は情欲をそそる毒々しい赤でこの城は彩られていたらしいが、
今は紅が主であり娼館の様な気配ではあっても禍々しさはない城になっている。 彼は大きすぎるとも評されるジェラートの寝台を見ながら様々なことを思い返した。
自分の前世=高島がジェラートを救い、彼女をかつての慈悲と有能さを兼ね備えた公爵に戻したあとに、高島は彼女の罪の赦しを与えるために幾つかの善行を成し遂げた。
そして彼女は罪を許された後、彼と結婚し毎晩彼を嫐りぬいたそうだ。 80代でジェラートに嫐られぬいて過労死しした彼は快楽のあまり虚ろな目になりながら、来世でもこの快楽を与えてほしいと言っていたらしい。
そのためかこの寝室にいると、恐怖と快楽への期待とジェラートに対する隷属願望が彼を襲ってくる。
恐怖と快楽への期待に飲まれそうになりながらも、彼は部屋の中を歩き回り始めた。
しばらくの時間がたち、運ばれてきた食事を食べ終え、軽く体を動かして、ちょうど世間でいう所のおやつの時間になったころに、ジェラートが配下の魔女達を伴って部屋に帰ってきた。横島が今生で縁を結んだ女性達も一緒だ。
自分に対する好意前回でありながら背筋が寒くなる笑みを浮かべたジェラートが部屋に入室してくると、彼の分身が既にそそり立ち始めた。他の女性達も愉しそうな笑みを浮かべている。ジェラートは優雅に一礼すると、普段よりも口上を述べた。
「旦那様、さとりに記憶を想起させてみてみたが、ハロウィンとやバレンタインで随分と素晴らしい色事を味わった様じゃな。 怯えるでない。 今生でわらわと会う前にしたことに妬いたり怒ったりはせん」
柔らかくも期待と恐怖を煽る声を聞きなんとなくこれは本心だろうと思った。そして次の瞬間に怒りなどではなく気迫に満ちた声に変わった。
「しかし、ヴァレンティーヌの名を持つ者として、バレンタインというイベントでは他の女性に負けるわけにはいかぬのでな。恋人に慣れた記念日と合わせて最高の日にしてさしあげようぞ。ユウキ殿手伝ってくれぬか」
「はーい。任せて、ジェラート様」
病の完全治癒と引き換えにメタリカにインプとされたユウキは単独でも恐ろしく強いが、魔術に関わる存在と組むとその相手を支援することに特化した能力を得る。 最初にユウキが彼に抱き着き唇を奪うと、苦みのある甘さと体を切り裂くような快感が走った。
ジェラートが優雅に手を振るとユウキの服が消え去り、小柄ながらも豊満な体があらわになる。 自分もいつの間にか服を脱がされており彼女に押さえつけられたまま、
乳房が右肩に当たる感触と共にユウキの腕が彼の分身を愛撫する。 数度の愛撫で完全に蹂躙された様に彼が射精すると、ジェラートの配下の魔女達が嘲笑を込めて笑い、ユウキが面白がりながら言う。
「女としてみていなかった、僕にこんなにあっさりイカされて恥ずかしくないの。相変わらず可哀そうなくらい弱い雑魚一物だね♪」
ユウキの満面な笑みでの侮蔑の言葉に心底へこんだところでジェラートが彼の唇を奪った。それを受けた瞬間、彼の思考は一気に甘い感触に塗りつぶされた。極上のショコラを思わせるような甘みは相変わらずだが、
今日は特にそれが強い。またユウキの切り裂く様な快感とは逆の甘く柔らかく包み込むような快感が、彼女の甘すぎる舌と絡む自分の舌から脳に広がっていく。 ジェラートは唇を離すと快楽のもたらした脱力感で立てなくなった彼を見下ろしながら言った。
「旦那様どうじゃ? わらわの与える快楽は強かったが逆の快楽を味わった後ではそれもひとしおであろう。 幼き頃から旦那様を支えてきたのじゃ、最初は其方が奪うが良い」
今は使い魔となっているせいか、普段と違って目下の者に話しかける口調のジェラートに嬉しそうに頷くと、ユウキが彼の分身をその巨乳で包みぬき始めた。
「僕の巨乳に反応してくれなかった分の取り立てだよ♪ ほら今後はちょっとは自分に惚れた女性の体に対する反応をするように」
「あ! ユ、ユウキ 頼むから勘弁、あー!」
逃げようとしたところをジェラートの足を口の中に突っ込まれ、彼女の足の甘い味が口の中に広がると、そのまま彼は完全に動けなくなった。それを見てさとりがアリスに頼みごとをした。
「アリスさん、横島人形と資格を共有させて今のご自分の姿を見せてあげてください」
視点が入れ替わり自分がジェラートの足を懸命になめながらユウキが胸を手で動かすたびに電気ショックを受けて痙攣するように下半身を動かしている姿が映った。 いくら好意的とはいえ、敵国の公爵相手に無様すぎる。そう思った瞬間さとりがわざわざ周りに聞こえる様に言った。
「横島さんの分身の硬さが増していますねぇ。前よりも彼は興奮しているようです。実に女権国家に染まるのが早い男性です」
周りの嘲笑が極に達した時、彼の分身から出た白濁がユウキの胸を大いに汚した。彼女は女権国家のインプらしくそれをなめとる。そして横島の霊力が一気に下がり、ユウキの魔力が一気に上がっていくのが分かった。
「忠夫―、ちょっと弱すぎるよ。もうちょっと胸で遊びたかったのに。というわけで罰ゲーム!」
「ば、罰ゲームって、 ああー!」
559 :
名無しさん@狐板
:2023/02/14(火) 23:06:02 ID:KWGsNfn2
射精したばかりで敏感な状態な彼の分身をユウキが一息に自分の内部へと招き入れた。普段ならユウキは彼が射精した後は少し待ってくれるだが今回は完全に間を空けていなかった。 彼はいつもよりすごい快感に負けてユウキが軽く腰を振るたびに悶え三度射精した。
立つことすらできず快楽でズタボロになった彼にジェラートがチョコを渡してきた。そのチョコは霊力が籠っており、食べれば回復できると本能が告げている。疲労を回復させることしか考えられなくなった彼がそれを食べると霊力が回復し体力が戻ってきた。
「旦那様が、今生で縁を結んだ方々はお優しい方ばかりでな。二種類のチョコを旦那様に送ることにして、一つはわらわも含めた全員で作りもう一つはわらわ一人で作ってよいと言ってくれたのじゃ。もう一つチョコを出すがそれがどちらがわらわ一人で作ったチョコか想像してもらっても面白いかもしれぬな」
チョコを食らった横島は背筋が凍り始めた。あれほど絞られたのに霊力も体力も完全回復している。ヴァレンティーヌは名前の通りチョコに入れる霊薬は最高のものを作れるのかもしれない。
回復した彼をユウキがジェラートの前に引き立てると、ジェラートが彼を片腕で持ち上げて抱え込む様に抱きしめると対面坐位の形で加えこんだ。胸と胸の間に顔を挟まれつつ、
ユウキと反対の甘く柔らかく分身を溶かしてくる彼女の秘部が射精の度に彼の立ち上がる力を奪っていく。ジェラートはしばらく胸で彼の顔を挟むのを楽しんでいたが、しばらくすると完全に脱力しきった彼の口の中に自分の乳首を押し込んだ。
甘い味と匂いが彼の脳までもおかしどんどんと脱力の速度が速くなっていく。 直接口に入れなくても甘みが伝わるチョコの沼に沈んでいくような感覚が彼を襲う。だんだんと沈みながら射精していく彼に遠いところからと思えるような声が響いた。
「完全に堕ちられては困る。忠夫そろそろ目を覚まさせ」
少しだけ嫉妬の混じった声と共に首筋に電撃が走り、今までで一番の射精をさせられる。ジェラートは電撃の様な快感で痙攣する彼をなでながら大量の射精を笑いながら受け止めると、大人の姿になったエヴァに彼を渡した。
「さて、甘く溶かされた後の気付けだ受け取れバカ弟子」
敢えて嗜虐的な笑みを彼に見せつけてから、エヴァは彼を捕らえ彼を両手両足でとらえながら、彼の分身を速攻で迎え入れた。
それだけで狂い掛けるほどの快感に彼が感電した様に震え、それによって彼の分身が彼女の内部で余計に嫐られるのを楽しそうに眺めた後、彼女はわざとゆっくりと彼の首筋に再びかみついた。
「あー!」
彼の胸板でエヴァの豊満な乳房が潰れそして首筋からも吸われて意味のある声を発せなくなった彼を見ながらエヴァは少しだけ血を吸うのをやめた。
動きを封じられた彼に再び特殊な霊薬入りのチョコを持ってきたジェラートの配下の魔女が彼の口の中にゆっくりとチョコを入れた。それを食べると彼は再び回復し、
再び射精が起こった。吸われた血すらも回復し、再びエヴァに首筋から血を吸われると、さっき以上の快感が彼に襲い掛かる。多分食べたチョコの効果なのだろう。
彼が二度目の限界を迎えると、エヴァは再び彼から離れた。
「一回全回復させたら交代の約束だったな。ここまで回復させるとはさすがはヴァレンティーヌ公爵と言ったところか」
横島の血と精を奪った彼女は強者らしい笑みを浮かべながら横島を見下ろしている。普段でも勝ち目がほとんどないのに、今の彼は霊力を吸い取られ尽くして余計に勝てないと感じられる。
倒れる横島の前にアリスが慈愛に満ちた笑みを浮かべながら進み出てきた。
「古典的だけど、柔らかい快感と激しい快感が交互の方が印象に残りやすいから、次は私とリグルね」
「忠夫、僕とアリスの共同技で沢山気持ちよくなってね」
そういうとリグルが彼に口づけし、虫の力の何かを彼に流し込んできた。それと同時にアリスが彼の体に霊力出てきた糸を入れて動かしてくる。 アリスに対して絶対的な信頼を抱いた今でも、
人形の様に操られることに対する恐怖はある。それが彼を自衛させていたが、今は完全に恐怖がない。これは多分カマキリの霊力をリグルに渡されたのだろう。カマキリは食われている時に恐怖などを感じない。
その信仰が生んだ力だ。 リグルが最初に貪り食らうように彼に騎乗し、アリスが後ろから彼を抱えて豊かな乳房を彼に押し付ける。 射精したいにもかかわらず分身の内部に入ったアリスの糸がそれを止めている。
しばらく時間がたつとリグルがアリスに目配せし、アリスも頷くと彼は一気に射精させられた。一度の射精で食らいつくされたような感覚が走るのはリグルが虫の女王だからだろう。
動けなくなった彼にリグルがチョコを渡すとアリスが彼の体を動かしそれを食べさせた。
「忠夫、どう? そのチョコには僕の配下の蜂の蜂蜜が大量に使われているんだよ。直ぐに回復できるでしょう?」
「あ、ああ」
食らいつくされるような快楽のせいで頭が朦朧としたところでアリスが今度は前に回り彼の唇を奪う。口づけを通して自分自身の糸が切れていくような快楽が彼を襲い、だんだんと彼の体を新しい糸が動かし始める。
アリスが彼に騎乗するとどこまでも優しい無数の糸に包まれたような感覚で分身が何度も彼女の内部へと射精した。そしてその度に脳の中の糸が切れていくような感覚がする。 何度も射精させながらアリスは笑う。
「忠夫、普段なら人形に変わっていくような感覚に気悲観や恐怖があるけど、今日は快楽しかないでしょう? どう貴方が望むなら永遠に私のお人形さんになってもいいけれど?」
辛うじて首を横に振ると彼女がどこまでも優しく唇を奪ってきて、それと同時に起きた射精が一気に彼の最後の糸を切り落とした様な感覚がした。
完全に糸が切れたように倒れた彼を、メタリカと陸八魔アルが面白そうに見下ろした。
沼の魔女メタリカが魔術を唱えるとアルの体から激しい魔力が迸りそのまま彼女は愉快そうに笑う。
「忠夫のおかげで大分力を取り戻したけど、今回はメタリカちゃんに一時的に全盛期に戻してもらったわ」
「キヒヒ、私達は同じ属性の二人で一気にお前を堕としてみるのも面白いと思ったのさ。今回は、いつもと違って手加減不要だから覚悟しておけ」
アルとメタリカがアリスに目配せするとアリスが彼を子供に戻した。そしてアリスに操られながら再びチョコを食べると彼は再び完全に体力が戻り、二人に一気に嫐られ始める。
メタリカは子供になった彼にジェラートがやったような対面坐位をはじめ、アルはそれを見ながら自分も後ろから彼を挟む。
「悪魔と王国と敵対していた沼の魔女にやられて本当に貴様は楽しそうだな。どこまで浅ましい一物をしているんだ。キヒヒ。ユウキ罵られてこの男余計に硬くしているぞ」
「ええー! さすがに嘘でしょうさとりさん」
「いえ間違いなく事実ですよ」
メタリカの言葉とは裏腹に彼をどこまでも甘やかすような膣に射精すると交代するようにアルが彼を抱き込み同じ行為に移る。
「忠夫、大丈夫魔女と悪魔の体に勝てる男なんていなから気にしなくていいわよ。まあ、王国男子でもちょっと早すぎるけど。 やっぱり早漏だって指摘された方が息子さんは元気になるのね ふふ」
過度にバカにしないアルの優しめの嘲笑も彼を余計に昂らせた。メタリカとアルは彼が射精するたびに交代し、その度に彼をどんどんと追い込んでいった。二人のチョコを食べて回復した後、横島は愛歌に寄り掛かった。
560 :
名無しさん@狐板
:2023/02/14(火) 23:07:03 ID:KWGsNfn2
「愛歌ちゃん、ヴィヴィオ」
「やっと、私たちの番ね。浄化の時間だわ。別に彼女たちの性根が邪悪というわけではないけど、闇の気をもらいすぎだからね」
愛歌が自分の体をホーリーゴーストと呼ばれる形態に変え始めると横島は、怯えながら言った。
「愛歌ちゃん、体力は回復したけど、精神はしてないんやこれ以上は限界なんや」
そういうと、愛歌は横島の眼をのぞき込み王女らしい真剣な口調で言った。
「大丈夫今日は本当に大丈夫だから。私を信じて」
そういわれた時横島は怯えつつも彼女は嘘を言っていない確信する。そこで後ろから大人の姿になったヴィヴィオに捕らえられた。
「それじゃあ行きましょうか忠夫さん」
ヴィヴィオが彼の唇を奪い彼を抱くように内部に招き入れると、彼は格闘技の強力な技を食らったかのような痙攣をして一気に射精をした。何度か射精すると愛歌が交代する。彼女は優雅に服を脱ぐと、
ヴィヴィオとは対極的ゆっくりと彼の分身を飲み込み、ゆっくりと動き始める。 優しくもどこまでも逃げ場を奪う動きに彼が何度も射精すると、ヴィヴィオが愛歌に言葉をかける。
「愛歌さん、こうしていると忠夫さんは、幼い姿の私にも欲情してくれるようになりますか?」
「近々そうなるんじゃないかしら。 もうそうなっているかも、試してみる?」
「はい」
愛歌が引くとヴィヴィオは子供の姿に戻った。彼の分身を足で嫐りながら言う。
「お兄ちゃん聖王である私の夫になるんだから、私がしたいときに勃足せられなきゃダメだからね。ほら王国男子にあるまじきロリコンマゾへの第一歩頑張って♪」
「さ、さすがにそれだけは。許してくださいヴィヴィオ様」
「閨の中でも様付は、いじめてほしいと同義だよ。お兄ちゃん♪」
ヴィヴィオの激しい足によって射精させれた後、敏感になったそれを彼女が再び子供の姿で飲み込み彼は一気に射精した。
アルやメタリカの魔力と対極の聖属性の力で蹂躙されると、いつも以上の快感が彼を襲ってくる。
彼女たちはそのせいか、ヴィヴィオ達に嫐られた後にアル達が彼を嫐るということも多くされてきていた。だが魔力が浄化されバランスはとれても、もはや彼の精神は限界だ。それを見越した様にジェラートが彼の近くに近づいてきた。
「旦那様、これがわらわのチョコじゃ食してたもれ」
そういわれてそれを食べた時、彼の精神に驚愕が走った。激しい甘みがもたらす、多幸感が全身にいきわたり、体力だけでなく彼女たちに嫐られ激しい快楽で再起不能一歩手前まで壊れかけていた精神すらも全快したためだ。
「これがわらわの手製のチョコぞ。最強の魔女の候補であり、『ヴァレンティーヌ』の名を関する公爵は伊達ではなかろう」
「ああ。このチョコがあるからこそ、彼女たちは無茶できたわけだな」
「ええ、というわけで次は私の番ですね」
笑みを浮かべたさとりが彼の額に手を当てて叫んだ。
「『想起・今日一日の性行為』」
「ああー!」
悲鳴をあげる彼に騎乗し大量の精液を受け止めたさとりは上機嫌に言う。
「ジェラート様策のチョコはあと三個ありますけどどうします? さすがに王国男子としては死にたくなるような性交をしたいと知った上で食べたりしませんよね」
そういわれながらも、横島は壊れない程度に想起され性欲が残った彼はそのチョコを食らった。彼の回復を見てジェラートが彼に多い被さり最初の性行為の体制で彼を再び貪り始める。
あれから何度もジェラートやユウキ達だけではなく、ジェラートの配下までも参加し、彼を甘い沼に沈める様に嫐りぬいてきた。そして彼の脳は極上のチョコでできた沼の中に沈みつつあるようだ。
今彼を抱き込んでいるジェラートの極上のショコラの様な味のする女体に抱き込まれながら彼は、自分がヴァレンティーヌ公爵の虜となる日もそう遠くないだろうと思った。その認識を最後に彼の意識は甘いチョコの沼に沈み切った。
561 :
名無しさん@狐板
:2023/02/15(水) 13:17:52 ID:bthfMWTC
乙でした
562 :
556
:2023/02/15(水) 23:17:07 ID:vJSoeWfL
>>561
乙感謝です
563 :
名無しさん@狐板
:2023/02/16(木) 17:55:10 ID:A8oIuQSQ
乙ー
564 :
名無しさん@狐板
:2023/02/16(木) 20:18:42 ID:V0TFIXrb
乙
565 :
556
:2023/02/16(木) 22:09:11 ID:0NFUL6yS
>>563
乙感謝です
>>564
乙感謝です
566 :
名無しさん@狐板
:2023/04/17(月) 00:06:33 ID:WCFTTbQn
子供の頃の話だ。
自分の祖父母の実家が山奥にあり、夏休みはそちらで過ごしていた。
地元の子供達と外で遊んでいたが、その時は山に釣りに行っていた。
山の渓流では川魚やサワガニが獲れ、家族にお土産ができたと思いながら帰路についていた。
その時、ふと雑木林に見知らぬ獣道の様なものがあったのに気付いた。
好奇心から雑木林の中を通っていくと、抜けた先には訪れた事のない渓流があった。
辺りを見回してみると、ぱしゃぱしゃという水音と共に動く何かが見えた。
不思議に思って近づいてみると、それは人の姿である事に気付いた。
すると、向こうもこちらに気付いたのか、水音を立てながらこちらに小走りで近づいてきた。
567 :
名無しさん@狐板
:2023/04/17(月) 00:07:07 ID:WCFTTbQn
裸の、一糸まとわぬ女の子だった。
見た限りでは自分よりちょっとだけ下くらいの年の様に見えた。
自分とそう変わりのない体の女の子ながらも、わずかにふくらみかけた胸と
股の所に何もない事が目の前の子供が女の子である事を即座に理解させた。
肩の所まで伸びた黒い髪。年相応のあどけない顔。
手を後ろで組みながら背伸びする様に首をかしげながら、ぱっちりとした瞳でこちらの顔を覗き込む。
裸で川遊びするのは、自分が子供の頃には珍しい事じゃない。
でも、このくらいの女の子が全裸で男の前で全く恥ずかしがらずに、隠そうともしないとは珍しかった。
ちょっと視線を下にやると、股の毛ひとつない一本のすじが目に飛び込み、思わず目をそらす。
山の中で遊んでいる子供にしては、日焼けひとつない透き通る様な真っ白な肌がやけに印象的だった。
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