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【R-18】Mシチュスレの引用スレ

319 :名無しさん@狐板:2021/12/29(水) 22:51:46 ID:06ecV9yD
「しかし、いささか驚いたぞ。 まさか横島の奴が、お前の旦那の生まれ変わりとはな」

「妾も驚いたわ。以前我が部下たちが犯した男がそうだったとは」

 仮にジェラートがその時から知っていたら、横島を得る方法はもっと完璧な手段となり、今生で縁を結んだ相手も取り込むように動いていただろう。
 ジェラートは嗤いながら百合の花の蜜をリグル配下の蜂たちに集めさせている。ユリの花はリリスの象徴でありそして女性同士の性行為も好むジェラートの守護花でもある。
これから作られた蜂蜜酒を横島に飲ませることで完全に夢の世界の彼まで自分たちのものにする気なのだろう。メイヴという多くの男性騎士を従え支配した女王に習うという意味もある。

 蜂蜜酒の準備をしながらジェラートはイシュタルの像に跪き祈り始めた。その姿はとてつもなく敬虔な信者としか思えない。
「お前がそこまで信仰するとか、その女神は余程のものか?」

 純粋に疑問がるメタリカにジェラートは答えた。

「女権国家では偶にだがイシュタル神とメイヴが混同されることもある。この女神は妾の恩人でな。悪事に走り自業自得で創造主から捨てられた妾を助けようとする高島を守護してくれた。なぜか彼を一目見た時にの罪悪感を覚えたからじゃと言っておった。
詳しくはおしえてくれなんだがな。 それに妾が娼館を経営していたから娼婦の守護者としても動くと言っておったな」

 かの女神が君臨していた土地の娼婦と妾が扱っていた娼婦は内容が異なるのにな、とジェラートは続けた。

「自由恋愛の守り手でもあるかの女神は、アドル神が男性の自由を保障するなら、女性の追いすがる権利を自分は保証しようと言われた。そして男性が自由意思で選ぶような女性になる協力もしようとな」

 それがアドル神殿とイシュタル神殿が隣接している理由だ。アドル神の逃がす加護は本物だが、男が逃げ出さない様に一時的に問題のある女性を捕えて安心させて国内にとどめイシュタル神殿で教育を施し魅力と欺く能力と夜の技術を上昇させ、
昨夜横島が味わったような夜を男性に味合わせて逃げる意志を失わせるのが現代の神殿のシステムだ。そして、訓練で忍耐と欺く術を得た女権国家の女性を他国に流出させて男性を連れ帰らせているのもこのジェラートの仕業でもある。



「性行為を通じて男性に力を与えるイシュタル神の加護と男を支配するリリスの力と強気男を魅力で従えるメイブの力を混ぜた蜂蜜酒を忠夫様に飲ませて完全にものにしてみせようぞ」

 一緒に冒険したり戦いたいタイプのエヴァやユウキ配慮してこういう決断を下したのだろう。ジェラートの禍々しく美しい笑みを見てメタリカは自分も、横島の事を語り昂っている時はこういう顔をしているのかもと思った。


 横島が任務を終えて戻った後、ヴァレンティーヌ公爵の返答はミクですら目を丸くした。女権国家を裏切らない範囲で出来る限りの親王国派閥となる誓約書が送られてきたためだ。これ以降は王国側は敗戦国として不利ではあっても滅亡を防ぐことは大分容易な立場となった。
ミクは横島の前世が高島だったとジェラートから聞かされると、納得し外交に長けた同僚にこの件を丸投げすると言った。

 横島が任務を終えて数日後、女権国家のある街をランスが不機嫌な様子で歩いていた。周りにいる彼の部下たちは、身内ではないが借りのある横島を助けられなかったことで気に病んでいるのだとなんとなく察した。
その彼の目の前に不意にジェラートと横島が視界に入った。ジェラートはまるで少女の様な綺麗な笑みを見せるとランスに礼をしてきた。

「ランス殿以前から我が夫の来世が世話になっておった様じゃな。夫を助けてくれたことに感謝するぞ。それはそうとなぜそんなに不機嫌な顔をしておったのじゃ?」

 ジェラートの様子を見てランスの不機嫌な様子は一気に静まった。

「いやぁ、あんたみたいな良い女を横島みたいな女に折られたヘタレに取られちまったと思ってな」

「そうかえ。まあ、男性でありながらそういう気概を捨てないのは見事思うが、そう思う女性もこの国では多くはない気を付けることじゃ」

「わかっている。夫の友人である俺様の夢の実現にも力を貸してくれや」

「他国でハーレムを作ることを進めるぞ」

 しばらく話した後、ランスは上機嫌で歩き出した。ジェラートの様子を見て女権国家の女性でも惚れた男を得れば善人になるタイプの女性だと理解したためだ。ランスはアドル神殿のアドルの像に向けて、それほど悪意を感じない悪口を言った。

「全然ご利益なかったじゃねぇか? 前世からの知り合いの女だから渡しちまったのか。こんなご利益までヘタレな神じゃああんたを上回る英雄になる日はかなり近そうだ。いつかあんたの像の前で女達に首輪をつけた性交ありの結婚式してやるから、そん時は天罰下しに来いや瞬殺してやるからな」

 アドルの像の前で啖呵を切ったランスの上機嫌さを見て、横島に仮のあった男性解放運動のメンバーは胸をなでおろした。女を見る勘の鋭いランスのこの様子なら横島はそこまで不幸にならないだろう。
 ランスの罵倒の後もアドル神殿は優しい爽やかな風を吹かせ続けた。その柔らかい風はこの神殿の神が古い友人の門出を祝福しているかのようだった。


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