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【R-18】Mシチュスレの引用スレ
491 :
名無しさん@狐板
:2022/10/17(月) 23:20:02 ID:qQ1v8Z7b
それを見て横島はヴィヴィオに向かっていった。
「すまんがこっからは、今生の俺の力でいかせてもらうわ。前世と同じようにはならんってその方がお前も安心できるだろう」
そういうと横島は、リグルからもらった刀に霊力を込めて文珠で速度を一気に上げて切り込んだ。 オリヴィエも頷き聖王の再現を捨ててそのまま全力でヴィヴィオに打ちかかりはじめる。
暗黒剣以外の前世が学んだ技を主に使いながら横島が戦いはじめ、オリヴィエもそれに合わせ始めるとヴィヴィオの様子も変わり苛立ちが消え去った過去との決別が済んだよう後の戦いがしばらく続いた。
爽やかな空気でありながら、それでもオリヴィエと横島は何度か死ぬのでは?と錯覚するような事態が何度か起きたが
、その度に横島が暗黒剣以外の前世の技を前世以上に使いこなすことで切り抜けた。不意に満足したような様子になったヴィヴィオが言葉を放つ。
「忠夫さん、オリヴィエ過去との決別の手伝いありがとうございました。今日はこれで終わりで」
「本当に大変やったわ。大鳳たちと色々打ち合わせしたりすんの大変そうだ。 ヴィヴィオお前とまた会えるのは当分先やぞこれ」
「忠夫さん主君の過去との決別の付き合いありがとうございました」
満面の笑みで宣言するヴィヴィオと礼を言うオリヴィエを背に去っていく、横島を見送った後、ヴィヴィオ子供の姿に戻り心底嬉しそうに笑った。
「お兄ちゃんの、暗黒剣の素質潰し完了」
「ええ。人は体の一部を失うと。他の体が代わりに力をつけて補う。暗黒剣の素質が潰れた後、陛下との死を錯覚させる程の模擬戦で私を助けたり、庇うために失われた才を補う形で他の才が急速に発達しました。これでもう暗黒剣の素質は戻らないでしょう」
「私も現金だね。お兄ちゃんの寿命を削る恐れがなくなった途端に、暗黒剣も絶対悪じゃなくて、善良な男性たちが弱者を護るために使った使用者の寿命を削る剣術に過ぎないって認められるようになったんだから」
「ええ。ヴィヴィオ様、その暗黒剣を振るう魔剣士たちの恩恵を一番受けたのは前世の貴方とその民たちだったとお忘れなきよう。悪い側面もある『化石』と化したような技術でも当時の人間たちは本当に必要だと思ってやっていたのですから」
「うん。邪教認定が通ってなくて良かったと今は思うよ」
素直に心から非を認めつつ笑う彼女を見てオリヴィエは思った。横島が傍らにいる限りは彼女は道を違えたりはしないだろう。そして既に化石とした集落である魔剣士達の里も聖王ゆかりの聖地であるともうすぐ認められるのではないだろうか。
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