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【R-18】Mシチュスレの引用スレ

1 :名無しさん@狐板:2020/01/19(日) 00:15:29 ID:bMTYbG3g



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      |八`゙/ミ      ノ⌒ヽW
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当スレは某R-18スレの長文レス、SS、スレ主以外のAA・支援AAを投稿する場所です
それ以外での使用はお控えください

629 :名無しさん@狐板:2023/05/01(月) 03:29:03 ID:OYLCVJjA
あまりに信じられない光景だった。こんな小さい子とセックスしている。
あんなに小さな割れ目に、大の大人である自分のそれが完全に飲み込まれている。
女の子の中はまるで生き物のようにうねって自分の陰茎全体を刺激している。
先端に柔らかい何かが当たっているようで、危うく挿入しただけで射精してしまう所だった。
「それじゃ、動きますね…♪すぐ射精しちゃダメですよ?」
誰もいない浴場に卑猥な肉と肉がぶつかり、こすれ合う音が響く。
その度にリズミカルに女の子の喘ぐ声が響き渡る。
「あっ、あっ♪」
目の前にはすぐ近くに幼い顔でセックスの快感に溺れ甘い声を漏らす女の子の顔が。
そして視線を下に移すと小さな女の子と結合している自分と女の子の性器。
引き抜く度にこみ上げてくる射精感、淫靡に腰をくねらせて前後にしごき上げるテクニック。
あまりにも現実離れした光景にもう限界を迎えていた。
「っ!?」
腰を落とした直後、堰を切った様に射精が始まった。
腰が抜けるような快感。何度も何度も陰嚢の奥から精子が発射されていく。
その度に情けない声が漏れ、彼女の子宮内を満たしていく。


630 :名無しさん@狐板:2023/05/01(月) 03:29:27 ID:OYLCVJjA
「あー…もう出ちゃったんですか?」
不満そうに陰茎を抜き、こちらを睨む女の子。
立ち上がるとその割れ目からは白濁した精子がどろりと落ちる。
こんな小さい女の子の秘部から自分の精子が溢れている。
その刺激的で背徳的な光景から、射精して力を失ったはずの陰茎に、
再び血液が集まりそそり変えるほどに屹立していく。
「わわっ!ま…まだ楽しめそうですね!」
その光景に驚きつつも、体の上に落ちた白濁液を指で掬い取り、再び勃起した陰茎に塗りたくる。
「それじゃ…再挿入♪」
今度は自分にお尻を向けた体勢で陰茎を握り、再び自分の割れ目に導いていく。
射精した精液と女の子の愛液が潤滑剤の様にスムーズに中に飲み込んでいく。
「あっ!あっ!あん♪」
激しく腰を上下させて陰茎の感触を楽しむ女の子。
目の前では小さなお尻が上下され、結合部もお尻の穴も丸見えだ。
一度中に出した自分の精子が滑りを良くし、敏感になっているそれは興奮と性感をさらに高めていく。
水音と肉のぶつかり合う卑猥な音が響き渡り、快楽を求める様にさらにペースを上げていった。
鏡越しに見た彼女の表情も気持ちよさそうで、早くもお互いの限界を迎えていた。
「い…イクっ♪」
ビクンと彼女の体が跳ねると、自分の陰茎を一際強く刺激した。
その快感に耐えきれず、二回目の射精を彼女の中に放った。


631 :名無しさん@狐板:2023/05/01(月) 03:30:13 ID:OYLCVJjA
くたりと倒れ込む女の子と自分。同時に絶頂を迎えた自分達は、
荒い息を吐きながら快感の余韻に浸っていた。
そして女の子はゆっくりと体を起こし、ぶるん、と射精を終えた陰茎が力なく抜ける。
「ん…あ、すご…」
小さな割れ目から二回分の精子が漏れていく。
二回目とは思えない量の精液が、浴場のタイルの上に広がっていくのを見て恍惚した表情を浮かべた。
脱力して動けない自分を尻目に、溢れた精液を手で拭うと彼女は立ち上がり踵を返した。
未だに快感の余韻とあまりの事態に頭が働かない自分を尻目に、背を向けて去っていった。
数歩歩くとこちらに向き直り、あどけない顔でウィンクをしながら投げキッスをしてみせた。
あまりにも現実離れした光景に、これは夢なのか現実なのか、朦朧とする感覚が頭を染めた。

「―また、遊びましょうね♪」
そんな声が耳に届いたようだった。


632 :名無しさん@狐板:2023/05/01(月) 23:05:25 ID:2RoSO2BU
乙です

633 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:38:08 ID:suoH5apw
女権国家横島誕生日SS 女権国家の人外な女性に愛された男が受け取った重すぎる快楽と重すぎるプレゼント

 このSSは本スレで連載中の女権国家の二次創作であり二週間も遅れた横島の誕生日SSです以下の注意事項があります。

@本編には登場していないユウキの姉であるランが出演しており、横島ヒロインになってます。
A>>311から>>319に投降した話の続編である>>556から>>560と繋がっています。
B魔女と百騎兵に出てくる、ジェラートとメタリカというキャラが横島のヒロインに使いされています。 女権国家の親王国派の公爵に婿入りした横島という設定です。
C沼の魔女とされるメタリカの沼が原作とは違いすぎるものになっています。
Dユウキとランの種族がインプに転生したことになっており、インプの設定はこのSSのみの独自設定です。
E>>347で書いた月間少年カンカンの設定がこのSSでは使われています。
Fさとりとこいしは誰のヒロインになるかまだ決まっていないけど、このSSではジェラートの配下かつ、横島のヒロインとなっています。





 花の大公爵ヴァレンティーヌに婿入りした。横島忠夫彼は、沼の魔女メタリカやアリス、聖王の転生体であるヴィヴィオ達に嫐られながらも、ジェラートやヴィヴィオの機嫌を取りながら、王国に有利な外交政策をとってもらう日々の努力を続けていた。
基本的に先の戦争で王国が戦争の条約やルールを守っていたのに、女権国家が先に破って勝利したことが分かってからは、親王国派の派閥が二つに割れてしまっていた。
正確に言うと、王国が前々回に勝った際に、無体過ぎない要求をしていたのに、こちらが勝った際の要求が無体すぎると断じているのと、女権国家が先に協定を破った『かも』と疑っていたがゆえに、親王国派ではないが騎士道などを重んじるために、
消極的にジェラートについていた女権国家派閥が、はっきりと女権国家が黒となった為に、賠償と一部の領地の返却を積極的に考えるネロの方に流れ始めている。 

これは横島にとっては大変都合が悪いことだった。 ネロは賠償などのケジメはきっちりつけてはくれるだろうが、それが終われば王国を正当な手段で飲み込みにかかってくるだろう。
 幸い戦争自体も大儀がなかったと考えている停戦をして、王国と商業で繋がり利益を上げたがるものや、広大な領地をもつジェラートへの恩義で味方してくれている勢力がどの程度王国についてくれるかが大切だろう。
今は彼女の政治工作で、女権国家の良識派や親王国派をどこまで味方につけられるかだ。


 そういったことを考えながら、彼は必至の努力を続けていた。霊能の力を使い、女権国家の民衆が好感を持つようなことをできるだけ多く実行している。
貧しいものからは安く悪霊払いの依頼を受けるのを始めに、賞金のかかった強大な悪霊を祓ったり、闘技場に出場したり、
そうして得た私財はなるべく路地裏の子供たちや病人に還元し、一人でも親王国派の女性を増やすべく奮闘を続けた。 そして誕生日の日に目覚めると彼は、呆れと驚きが半分の声を上げた。

「なんでまた子供に戻っているんや。エヴァ、ヴィヴィオ、アリス、誰の仕業や。それともジェラートかメタリカか」

 そういって彼が歩こうとすると、目の前には幼馴染であるユウキがいた。彼女は女権国家に来てから見せる様になった嗜虐的な笑みで彼を見ている。

「忠夫、おはよう。昨日のこと覚えている。今日は忠夫の誕生日だけど」

 それを言われて横島は、少し考えた。昨夜一晩の記憶が一切ない。合意の上で記憶を消されたことだけは思い出せたが、なぜ合意したのか。そしてそれが何だったのか。悩む横島に不意にユウキが笑いかけてきた。見惚れる様な綺麗な笑顔で彼女は言う。

「うん、ちゃんと記憶が消えているみたいだね。それじゃあ、今日は忠夫の誕生日だから、みんなで選んだプレゼントを渡すね。行こっか!」






 ユウキに抱きかかえられながら、彼はジェラート達の待つ部屋へと運ばれた。眼帯をした赤黒い美しい髪をしたモデルの様な長身の美女が笑みを浮かべ待っていた。
私的な時間の時は子供の様に自分に甘えてくることもあれば、閨の中では公爵らしく嫐って来る方を好む。自分への愛が確かだと思うからこそ、今でも個人としても、大鳳たちの戦友である元諜報部としても、彼女への婿入りを決断で来た。
ジェラートは彼を抱きかかえるユウキを見て、少し羨ましそうな瞳になった後で口を開いた。

「旦那様。ネロ陛下の方に流れた返還派の者たちとの交渉は順調じゃ。 返還が終わってから、五年は絶対に王国側に女権国家の方からは、何もしかけない旨の約定をかわせそうじゃ。
それと女権国家の前回の協定違反に腹を立てている、地方の神々や、女権国家の騎士道を等をつかさどる神にも根回しをしておいたぞ」

 横島はそれを聞き、安心した。王国の危機はまだまだ続いているが、それでも確実に滅亡をしない年が10年はできただろう。 横島が安心しきった顔になったのを確認すると、それを合図としたようにジェラートが公の話をやめて、私の話に移った。

「旦那様。なぜその様な姿になっているか覚えておるか? ユウキからの連絡がない以上は、覚えてはいないと思うが。妾の忘却の術はちゃんと効果があったかえ?」

「覚えていないのはそのせいか。 大丈夫だ。それでなんで俺の記憶消したんだ? 術のかかり具合から無理やりじゃなくて合意だったことはわかるが、俺はなんで了承したんだ?」

 あまり不安は覚えていないが、気になってはいたことを話すと彼女は笑いながら答えた。

「なに、旦那様に誕生日プレゼントを贈る際のサプライズと、それと旦那様の誕生日の余興となる遊戯の為よ」

「それでか。どんなプレゼントと余興なんだ」

 ジェラートは少しだけ意地の悪い女性達から嫐られることが楽しみとなってきている彼の背筋をゾクゾクさせる目で見下ろしながら言った。

「誕生日プレゼントはともかく、遊戯に関しては女権国家らしいものじゃ。堕ち切ってしまわぬように注意するのじゃな」

 そういってジェラートが手招きすると、ユウキは笑いながら彼をジェラートに渡した。

「旦那様は未だに王国の月間少年カンカンの復刻を望んでおったな」

「ああ。あの本は未だに俺のバイブルだな」

「実を言うとじゃな、そのカンカンが王国に友好的な女権国家の女性達が、外交官となっていて、滅亡が遠のいたから、その本を好きでクリエイターになった有能な者たちと当時の先生たちが監修して、幾つかのTRPGとかが発売された様じゃ。
確か旦那様は、悪霊とかとの賭けでやらざるを得なくなるかもと思って、TRPGをやってから嵌っておったな。それを手に入れておいたぞ」

 そういってジェラートにそれを渡された時、横島は本気で喜んだ。

「本当にカンカンの名作を舞台にしたTRPGついに出たのか!」

 彼の精神はカンカンに一番熱を上げていて頃にもどっていた。毎回多少は精神が幼いころに戻るが、今回は特にそれが顕著だ。恐らくこのプレゼントを渡すために彼女はこうしたのだろう。
多分本来の年齢の姿でもらってもこのプレゼントは普通に嬉しかったと思う。だが子供の頃の一番嵌っていた頃の精神でもらえればその喜びは大きい。

 いつの間にか集まってきていた、アリス、愛歌、リグル、エヴァ、アル、メタリカ、ランが微笑ましいものを見る目で彼を見ている。

634 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:39:59 ID:suoH5apw

 ランはユウキの姉であり、ユウキ以上の実力を誇る戦巫女に近いシャーマンだ。
病気の身でありながら女権国家にきて全快したユウキよりも実力が僅かに上だった彼女は、ユウキと横島の身が危なくなったと聞いて、妹と横島を守るために命を使い切るつもりでこの国に来たところ、ユウキと同様に完治した。 
病が治った後の彼女は何度も彼らの敵を心胆寒からしめさせたものだ。横島は本気で、自分の幼馴染の姉妹は性能がおかしいと思った。インプとなり魔術もできるけど剣が本職のユウキと、
魔術の方に重きを置いた戦巫女的なシャーマンでありながら、つい最近までは杖としても使う槍でもユウキを上回っていたラン。 この二人のお互いの長所を活かす戦い方に何度も救われたものだ。

 彼女はユウキと正反対の柔らかい態度で何度も閨の中で横島を蕩かした。
ユウキが蕩かすときは嗜虐的な攻めをしてきたし、ユウキが嗜虐的な攻めをしてくるときは彼女の快感を引き立てる様に蕩かすような攻めをして彼を弱らせてきた。 彼女はどこか引き込まれるような眼で彼を見下ろしながら言った。

「ユウ、そろそろ今日のレクリエーションはどういうものが、忠夫に教えてあげたら?」

「そうだね。今日は時間をちょっと操れる系統の、部屋でこのTRPGをやるんだ。ただし負けたら女権国家らしいことが起っちゃうからね。 負けたらカンカンのエロ同人みたいな逆レイプされるTRPGの世界に魂がゴーって感じかな?」

「それだけか?」

「ううん、僕とお姉ちゃんはインプで妖精だけど、使い魔として契約するとその主人に合わせた技能が手に入るじゃない。僕達のご主人様は誰でしょうゲームしようと」

「お前たちの特性を見て、誰と契約しているか当てろと」

「うん!」

 ユウキの勝ちを確信した笑顔を見て、横島は面白いと思った。こういう顔をした時のユウキには負けたことの方が多い。勝った時も自信満々だっただけのことはあると、何度も思わされたものだ。 こういう負けてもひどいことにならない、本気の頭脳戦なら楽しめると彼は感じた。


「それではそろそろ始めましょうか」

 不意に意識していなかった場所から、蜜を思わせる彼への侮蔑と嘲りを込めた声が彼の耳に響いた。
聞きなれたその声を聞いただけで、分身が反応してしまう事に、情けなさを覚えながら取り繕う様に少しだけ避難めいた目を向けるとそこには、ジェラートの配下であり、政争の御意見番、古明地さとりがいた。
彼女は彼を興奮させる方法を知り尽くした侮蔑の視線を投げかけながらいう。

「御期待通り負けた際の罰ゲーム担当は私ですよ。今回は闘技場ほどじゃないけど、それなりにお客様の入るイベントなので、闘技場の実況者の仕事を休んで貴方に使ってあげますよ。
そんなに楽しみそうにしないでください。あれだけ辱められて期待するとか、男性の尊厳が吹き飛んでいる時程貴方の射精量は凄かったですね。そういえば」

「そ、そうなったのはあんた達のせいやろ」

「否定はできませんけど、普通はもう少し時間がかかるんですけどねぇ。前世の後遺症でしょうか? それとも元からそういう素質があったのかどっちでしょうねぇ?」

 後者の可能性が高いと思い、バツが悪そうな彼をさとりは、全てを察した上で敢えて言及せず蔑みのめで見るだけにとどめた。無言の蔑みの視線の方が、男の心を抉ることができると察しているからだ。彼女は笑みを浮かべていった。

「もう罰ゲーム受けたくてわざと負けたりしないでくださいね。必死にゲームのシナリオ作ったアリスさんたちが気の毒ですから。 貴方の様な王国男子にあるまじき変態には無理な注文かもしれませんけど」

「ゲーム自体に手を抜いたりせんわ」

 答えながら、横島は精通したばかりの自分の分身が反応していることに気が付いた。さとりに心を嫐られたことで完全に彼女たちのもたらす快楽を求めるスイッチが入ってしまったようだ。

 さとりは意地悪く笑うと、ユウキとランに言った。

「すいません。お二人ともゲームの準備ができるまで、彼を発散させてあげてくれませんか?彼の変態な被虐趣味差を侮っていたみたいです。まさかあれくらいで、こんな風になるなんて」

 その言葉にユウキとランが嬉しそうに頷いた。

「うん! そうするね。今回は僕達がゲームのかなめだから。万一にも失敗するわけにはいかないからね」

「ユウ。あまり彼を堕としきらない様にしなきゃダメよ。やりすぎると罰ゲームを受けたくなってわざと負けちゃうから」

 二人の笑みを見ながら、彼はこのユウキとランは完全に女権国家に染まってしまったのだと言う達観と、僅かな悦びがあった。

 寝室に連れ込まれた彼をユウキが前から抱きしめ、ランが後ろから抱きしめる。少年に戻った今は普通に抱き合えば顔の高さに来る乳房を敢えて胸板に当ててくるユウキと、背中に乳房を当てるランに挟まれながら彼は悲鳴を上げた。
精通してから一度も射精していない時期に戻された彼はまだ射精に慣れていない頃と変わらぬ状態に体が戻っている。その悲鳴を聞きユウキは嬉しそうに笑うと、彼を普通に抱きしめた。

「忠夫の今回の精通の射精もらうね♪」

「ちょっとま、〜〜!」

 言い終わるより先に彼女の二つの乳房に顔を挟まれそのまま抱き留められて、彼は一気に射精した。ユウキは彼の悲鳴を楽しむ様に目を閉じながら射精が収まった瞬間に彼の分身が敏感になった時に腰をゆっくりと回し始める。

「ユウキ、頼む! 〜〜!」

 もう少し緩やかにしてほしいという彼の懇願が出る直前にユウキは敢えてより強い快楽を膣で送り込み喋れなくさせながら言う。

「忠夫 なに?言ってくれないと分からないよ」

 ユウキは声にならない叫び声をあげる彼の声を少し堪能した後、彼女は不意に口の中に乳首を無理やり入れると腰とは正反対の優しさで彼の頭を撫で時に頭のツボを押し始める

 ランがそれを見て後ろから同じように撫でると彼は脱力をし始めた。ランはしばらくユウキと共に彼の頭を撫でていた手を引き彼の玉袋に移した。彼女の優しすぎる手で玉袋を揉まれると一気に分身の硬さが増していき、ランの優しい手つきがもたらす快感がユウキの屈服させて来る快感を余計に強めてくる。

「ユウ、そろそろ交代しましょう。優しい快楽を与えた方が彼の堕ちる時間が早まるわ」

「分かったよ。お姉ちゃん」

 ユウキもランに合わせたような優しい動きに変わり、彼の意識を溶かしていき。優しい快楽で、分身が絶頂に達しかけた時、不意にランが強い快楽を与えてくる手つきに変えてくる。そしてユウキも今までで一番激しい快楽を不意に送り込んできた。

 脳が完全に壊れたような衝撃で彼が参るとランが乳房を彼の背中に押し当て、ユウキが口を解放して乳房で顔を強く挟んでくる。

「〜〜!!! 〜〜!!!」
 
泣き声に似た彼の悲鳴を恍惚の表情で聞きながらユウキも若干遅れて絶頂を迎えた。
その瞬間、凄まじい快感が走り、何かの魔術が成立したような感覚がした。僅かに恐れが沸いたが、それすらも考える余裕がなく糸が切れた人形の様に彼は倒れた。
彼が倒れると、ユウキと入れ替わる様にランが彼の上に跨り彼の分身を迎え入れる。彼女は優しい手つきで、彼の両腕を取ると、手を絡ませる愛撫をしながらゆっくりと自分の乳房を揉ませつつ、ユウキ同様に豊かな乳房の間に彼の頭を挟み込んだ。
そして彼の手をそのまま自分の尻に導き押し当てると、そのまま優しい快楽を送り込んでくる。

635 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:42:31 ID:suoH5apw

「お姉ちゃんどう?」

「この調子でいけば忠夫さんの陥落と儀式の完遂も早いと思うわ」

 ランはユウキの征服してくる快楽をより引き立てる優しい脱力させる快楽を送ってくる。
この二人はどちらを相手にしても、後の相手がより彼の精神を削ってくる。正反対の快楽を億厘で来ることで、お互いがお互いの快楽を引き立ててくる日もあれば、
姉妹そろって同じ類の快楽で彼を堕としに来るときもある。 ユウキが先ほどのランの位置に来て彼の玉袋を揉みしだき始めてくる。強い快感が完全に脱力しそうな彼を辛うじてつなぎとめてくる。
ランとユウキが彼を挟みながら百合的な行為を始めると、より強く彼の分身が締め付けられ、逃げ場がなくなっていく。そして彼が達する本の数秒前に、ユウキがしてくる愛撫が強い快楽から、ランと同種の蕩けさせるそれに変わった。
射精の瞬間彼は、冬に二度寝させる布団のような快感の中で意識を失った。堕ちる意識の中で何かの儀式が成立したような快感に全身が包まれていく。その快楽の中で彼はランの声を聞いた。

「今日のゲームは円滑に進められそうね。ユウ楽しみましょう」







 次に目覚めた時、驚くほどすっきりとした意識に戸惑いながらも彼が目を空けると。彼があまり訪れる機会の少なかったTRPGをするジェラートの遊戯室の椅子にかけていた。この部屋にはエヴァの別荘と似た気配がある。
恐らくはあの別荘と同じ時間の流れを変える、処置がとられているのだろう。 大鳳と共に女権国家で戦っていた時に、絆を紡いだ女性陣全員が彼の部屋に入ってきている。アリスが作ったTRPG用の人形の群れが置いてあった。
ミニチュアの町に、彼女達とどこか似た妖艶な気配を持つ人形達を見ていると、自分の分身がうずいてくる気がした。ユウキとランに愛撫されている様な感覚をどうにか切ると、ゲームマスターをしているらしいアリスが口を開いた。

「一応確認するけど、忠夫が今回遊ぶゲームはこれで良い?」

 その答えに横島は驚いた。 アリスが渡してきたのはカンカンの人気作品。『霊防大戦(れいぼうたいせん)』のTRPGブックだ。
この作品は同じくカンカンで人気作品だった『ジパングの夜の守護者』の続編であり、霊的な防衛を請け負ったものたちが様々な悪事をなす悪霊や妖怪や邪悪なる術を使うものたちを倒していくというものだ。
『ジパングの夜の守護者』のあと多くの悪霊払いなどをした主人公たちの子孫たちが女権国家と時に、敵対し時に味方する大都市に身を置き、女権国家からくる霊的脅威と戦っていくものだ。
女権国家が相手でも良識的な存在とは手を結び悪辣な存在と戦い倒していく、安全な女性の見分け方の勉強になる駆け引きパートや、戦闘の駆け引き描写は本当に手に汗を握った作品だ。
毎回、男性優位な所はあっても、良識派な宗教の設定を取り入れることで、色香で男性を支配する術などを使うサキュバスや妖怪の敵などが多く、女権国家の女性はこういう手段を使ってくると分かりやすく教えてくれて来たものだ。
相手の女の色香とそれに負けた際に巨悪に加担させられる描写や、耐え抜く主人公勢の格好良さに彼は何度もやられた。
この漫画を自慰に使ったことは数回しかない。罪悪感と、この漫画の悪役女に屈した感覚が彼をさいなむためだ。
女権国家で祀られる他の国では邪神とされるものや、女権国家の悪魔などが敵として出来ることが多く、王国が負け始めた後半は、
女権国家でも非難されている部分のある女神などの逸話を強調した敵を出したり、女権国家ですらも悪とされる妖怪などが多く出てきていた。そして女権国家の女性は大なり小なりそういう所があると伝えられ警戒心を育んだ。

「これはかなり好きだったなぁ。今でも連休の日に偶に読み返しとるわ。それじゃあ、キャラシート作るかな」

「それなら大丈夫よ。これをみて」

 アリスが渡してきた、紙を見て横島は一瞬だけ驚き、直ぐに納得した。これは間違いなく、自分が作ったものだと思えるキャラシートだ。横島が一応の確認の意味で視線にアリスに問いかけると彼女は頷き答えた。

「ええ。貴方が同意の上で記憶を消される前に貴方が作った物よ。セッションはまだしていないけど、驚いてほしいので先にキャラだけ作ってそれに合わせた部隊や人形も作っておいたわ」

「ありがとうな。ということは」

 アリスが渡してきたルールブックを読むと、一度目とは思えない程に直ぐに理解できた。記憶にはなくても自分の脳に記録できている感じがする。

「これなら全部読み終えて理解するまでそんなにかからんな」


 一時間もかからず多数のページを読み返しながら、彼は今でも好きな子供の頃に燃えた作品の世界をプレイできると思いワクワクしてくる感覚を抑えられない。 一度もしくじらずにクリアして見せようという思いすら湧いてくる。



 彼が読み終えて完全にルールを把握したのを見るとアリスが笑みを浮かべながら言葉をかけてきた。

「それじゃあ今回のゲームの内容を説明するわね。今回のシナリオは『必滅の破邪の一言』の改変シナリオよ」

 アリスの言葉を聞きながら横島は頷いた。これはかなり異色のシナリオと言える。ある意味ではプレイヤーにとって有利なシナリオでもある。
ダイスを振りながら、幾つものイベントをクリアしていき、普通に誘惑や快楽での浸食率が高まり切る前にクリアしてもシナリオクリア。
逆にどんなに不利になっていてもゲームオーバー直前に事件を起こしている魔物の名前を言い当てられたら事件解決だ。
その理由は知恵比べを好む魔物もしくは邪神や、邪神ではないが職責の内なら魔物からの陳情にも答える知恵比べなどをつかさどる神などと契約した魔物が、自分の名前を言い当てられるかなどの勝負を悪霊祓いし達に申し込んでいる仕様だ。
正解すれば、事件を起こしていた怪異たちが出した被害を上回る収益が都市に入り、主人公たちも強くなれるというものだ。 魔物の正体をサキュバス系にもできるし、普通に恐ろしい怪異にもできる。成人にも少年にも優しい内容だ。
元々が少年誌だったためか、そういう配慮がかなりなされている。

 ここまで頭の中で考えがよぎると横島はクリアの為に予想を立て始める。このシナリオでは正解すれば一発でクリアとなる、『破邪の一言』すなわち正解の答えを出せば、終わる。
だが、もしも間違えればペナルティを受けることになる。成人版ではキャラクターの誘惑浸食率が大幅に上がる。
しかし、答えを言う時に根拠を述べる時があり、その根拠がちゃんとした理屈の通ったものだった場合、ペナルティとは別にボーナスが付く場合もある。どうクリアするか悩む彼にアリスが言う。

「今回のゲームは現実世界と同じ遊びをするのよ。『破邪の一言』の改変シナリオ、『僕達のご主人様はだーれだ?』」

「つまり、事件を起こしている怪異ではなく、その僕達のご主人様とやらを当てれば俺の勝ち。ということで、そこ以外は大体一緒と考えていいか?」

「ええ。このシナリオとしては貴方のキャラクター高島・忠助(ただすけ)職業、遺骨供養人、通称は清め烏(きよめがらす)が、主人公ね。ゲームの中に登場するキャラクターは大体私達が動かす際は同じ名前にするわ。だから私達に話しかけるときはメタ発言って言ってね」

 アリスの説明に頷きながら、彼はゲームの為に思考を巡らせた。

636 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:46:28 ID:suoH5apw

 横島が今回主人公に選んだのは別名死体漁り、品行方正なものは清め烏と呼ばれる職種である。
通常悪霊や妖怪などの戦で死んだ人間の遺体などの供養を行い、そして高級品の装備などを持ち帰り遺族の元に返した際の報酬と遺族が要らないと言ったものを売り払って生計を立てている。
多くの悪霊や妖怪を打倒した武器などはその武器事態にも霊力が宿るから、戦死したとはいえたくさんの敵を倒した悪霊払い氏などの装備は量産品でも高値が付くこともある。
一体でも悪霊や妖怪を倒したり手傷を与えた武具などはそれを打ち直せば僅かだけど、妖怪などに対して効果が上がる。
死体漁りたちはそうして得た金銭を遺族たちが預けられる孤児院などに還元している者たちも多く、それなりの寄付などをしているものは、蔑まれることは稀である。

死体漁りたちは供養の呪文などを学びつつ、一定の寄付をすることで、武芸や術の道場での指導を格安で受けることができる。
横島はダイスを振った結果、忍者などの探索業寄りの器用貧乏型になった。若干近接戦闘と、術が強い感じのステータスになっており短時間ならパーティの本職が戦闘不能になった際に補欠を務められる。

 それを見ながらアリスは言う。

「今回のシナリオは、基本的に死体漁りとは蔑まれず、清め烏と呼ばれるくらいには善良な貴方が、多数の戦死者が出た悪霊の元巣窟に将来有望の魔法戦士の双子姉妹、木綿季と藍子と共に捜索した結果、
安全なはずの遺跡で強力な力を持つ者によって二人がインプとかして大人に近い姿になってしまった。
そしてその時に聞こえた『二人の主人となった者を見つけよ』という声から、貴方は巷で流行っている、『破邪の一言』の亜種の怪異であると気づき、インプと化して異常に強くなっていく幼馴染二人の主人を探し求めていくというものよ」

「分かった。現実世界のユウキとランの主人もこのTRPGの中と一緒なんやな」

「ええ。その通りでも、現実世界の言動から当てるのは無理だと思うし――」

 アリスはここでいったん言葉を切り、次に言う言葉は重要であるとアピールしてから言った。

「今回の問題はかなり意地の悪いひっかけ問題になっているわ」

 アリスの言葉を聞き彼は悩んだ。こういうゲームでは彼女たちはフェアだからこそ、本当に意地の悪いひっかけ問題なのだろう。横島は少し悩んだのちに、ゲームを開始することにした。 アリスの説明ではユウキとランは基本的に戦闘パートなどでは完全に味方。
ただし謎解きパートや誘惑の浸食率を上げる快楽責めなどが行われる罰ゲームパートなどでは、敵だと思ってほしいらしい。そこまで説明した後アリスは言った。

「このシナリオの終了条件は、貴方が正解を言うか、もしくはゲームの中で快楽への屈服度がマックスになってしまったときね」

その説明を聞き彼は頷いた。そしてアリスに確認の言葉をかける。

「このTRPGのインプは女権国家仕様のインプと考えていいか?」

「ええ」

 女権国家のインプは悪魔寄りのモノもいれば妖精よりの者もいる。そして使い魔と言っても契約した相手の支援に特化した存在になるだけで、隷属させられているという程でもないらしい。
主人が魔力不足の時に逆に魔力に溢れていたインプが魔力を主人に送った例もある辺り、他国とはかなり違うようだ。 女権国家のインプじゃなくて他国のインプでしたというひっかけ問題もないと確認した彼は、ゲームに挑むことにした。

ゲームが開始される直前に、ジェラートが不意に声を上げた。彼女は横島に気づかれないように、こいしに指示を出すと横島に言った。

「今回のTRPGの商品として、旦那様が勝たずとも良い結果を出したら、王国への支援等を商品として出そう」

 手渡された紙にはたくさんの王国にとってありがたい支援の内容が書いあった。普段の横島なら、こんなゲームしなくてもジェラートは自分の為に王国に対してできることはしてくれるだろうと見破るが、
こいしに無意識を操作され、快楽で屈服すると今回の支援は見送りになるかもと思った。負けたとしても、義理を欠くほど支援に手を抜かないのはわかるが、快楽で抗う自分を堕とす遊びをやりたがっているのだろう。
という考えが彼によぎる。 ジェラートは親愛は失わずそれでも快楽に絶対負けれないという、考えになっている彼を見ながら、こいしをほめたたえた。これで自分たちの与える快楽に抗う彼を弄ぶ遊びができる。
それだけではなく、仲間を裏切る背徳感に負けながらの鬱射精とかも堪能できるだろう。 横島は僅かに負けたくなってくる自分の分身の感覚をしかりつけると、ゲームの準備を始めた。

 準備をしながらも彼の心は高揚していた。子供の頃から好きだった漫画が世界観のTRPGしかも、クオリティは保証済みとなればそれも仕方がない。 
少年カンカンに対しては大鳳達とスパイをしていた時に一つだけ嫌な思い出ができたが、それでも嫌いになれない程面白かった。
大鳳が三週間後くらいに分析を終えて、夢の中で精を奪うサキュバスに襲われていた時に、まるで狙い合わせたかのようにまどか王女からカンカンの人気漫画の単行本セットが届いた。
色仕掛けなどに対する対策を大鳳が教えられていないことを知った彼女が教本として届けたらしい。そしてその結果サキュバスの作る精神世界の城は余計に強固になり、大鳳は精神世界でカンカンを舞台にした激しい逆レを受ける羽目になった。
あの時の救出戦のあと、大鳳は大好きな漫画の世界の英雄たちを快楽に負けて裏切った罪悪感に大分苦しんでいた。 まどか王女のあのタイミングの悪い贈り物は本当に嫌なものだった。 

 そんな記憶も一年たった今では悪くないと思える辺り、時間というものは便利なこともあると彼は思う。気を取り直すと彼は決意を固めて準備ができたと言い、最初の判定のダイスを振った。






 ゲームを進めて彼はシナリオの中の小イベントを幾つか終えて彼は本当に疲れた。楽しくても疲れる類のゲームとはこういうものを指すのだろう。アルが小イベントの悪党との戦いでは味方、シナリオの本筋では彼を得ようとするベリアルとして出てきて、アル社長の言動から推理して、大いに悩んだ末にアル社長が二人の主人だと答えを言った。 

「木綿季と藍子は二人ともかなり強い力を持っていながら嘘だと思わせる言動がない。つまり、ベリアルの神名に懸けて誓わなければ本当のことを言わないにもかかわらず、騙される人多数の能力を得ているからだと思われる辺りか」

 それを言うとGMであるアリスは首を横に振っていった。

「不正解よ。各場面で情報収集を成功させた上で、それをもとにきちんと筋の立った考察をしていたらから、今回は最低限のペナルティで行くわ。 それと情報収集の結果間違った情報ではなくても時に混乱を招く情報である場合もあるから。それじゃあ、不正解罰ゲームに行きましょうか」

 アリスがそういって手をかざすと彼は自分の意識が抜かれどこかに移される感覚を覚えた。




 横島は自分が作ったキャラクター高島忠助の意識の中にいることに気づく。目の前には情愛と侮蔑の念の籠った瞳を向けている木綿季と藍子。そして魔王としての力を持ったゲームの中の陸八魔アルがいる。
現実世界では魔王としての力を取り戻した今でも、横島に対しては魔王としての顔を見せることはほとんどない。彼女がそれを見せたのは、
横島が彼女の魔王としての側面を見ることになったのは一線を越えた外道の行いをした者を前にした時だけだった。だが、今初めて彼女は魔王としての表情を彼に向けている。

637 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:48:46 ID:suoH5apw





 高島忠助は大本の悪霊が倒されて、3段くらい危険度の下がった悪霊のたまり場である遺跡に出向き木綿季と藍子を助けながら悪霊や妖怪を蹴散らし、死体漁りをして一人一人の遺体に祈祷を行い、そのさなかに不意に遺跡の力が発動して、
ユウキと藍子がインプと化した。それと引き換えに二人の病が癒えた。そして二人が女権国家に染まり切り、男を隷属させる淫魔の眷属と化すのを止めたければ、このゲームに勝ち二人の主人を当てろと、遺跡に潜んでいた存在に言われた。 
そして彼女達と共に協力して様々な事件を回りアルの依頼を受けて悪霊の家を除霊した時、彼はアルが二人の主人ではと言った。その瞬間アルは笑いながら少女の様な笑みを浮かべ喜んだ。そして彼女が手を叩くと彼はここにいた。





彼は今魔王の城の儀式場の様な場所で、祭壇めいたベッドに寝かされていた。木綿季と藍子が二人がかりで彼の分身と玉袋をその手で愛撫している。快楽に喘ぐが彼の体は一切動かない。アルが瞳にこもる魔力だけで彼の動きを完全に止めている。
彼女がゆっくりと服を脱ぎ始めると、ユウキと藍子の愛撫に耐える彼の分身が射精を求め始める。泣きかける彼に心底馬鹿にした様なユウキの声が上がる。

「アル様早く着てあげて―! 早漏すぎる忠助に寸止めするの本当に大変なんだよー」

「ユウ、事実でも男の子には厳しい事実だから言ってはダメよ」

 ユウキの激しい愛撫と藍子の優しい愛撫が彼の分身に休憩はおろか慣れることすらさせてくれない。それを見ながらアルは満足そうに行った。

「忠助、今回は不正解。と、言うわけで罰ゲーム行ってみましょうか?」

 軽いノリでアルも彼の分身をいじり始めると、彼は声にならない声を上げながら泣き叫んだ。 片腕は堕落させる様な優しさで、もう片腕は魔王が蹂躙するような感じの快楽を彼女は送り込んできている。
それを木綿季と藍子の手が支援するような感じで余計に彼の分身を愛撫するアルの力を際だたせる。 

「忠助、早漏なのは仕方ないけど降参速すぎるよ〜!もっと頑張れ!」

「ユウ、もうちょっと手心を加えなさい」

 口では諫め、優しい笑みを浮かべているが木綿季以上に容赦のない快楽を送り込み藍子が笑う。 
快楽が本当に限界を迎えかけた時、不意にアルが彼に跨り分身を一気に飲み込んだ。 繋がった瞬間に完全に頭の中の全てが壊され、それが流れ出ていくような射精が終わると、アルは打って変わった優しい腰遣いで彼を虜にし始める。
顔で乳房を変形させながら、胸を揉みしだくと電撃が手のひらに走り、直ぐに脳が限界を迎えた。射精と共に手を引くと木綿季がそれを咎めた。

「一度始めたなら、最後まで女性を満足させる努力は続けなきゃダメだよ。 というわけで手伝うね♪」

「え」

 困惑した声を上げる彼の言葉が終わるより先に木綿季が彼の手を掴みアル社長の乳房を揉みしだかせ始める。

「ひぎゃー!」

「頑張れ! 弱すぎる忠助の為にも、一回アルさんがいったら免除してあげるから」

 藍子は何をしているのかと思った瞬間、アルが彼の頭を解放して首を回させた。その先にはどんな罵る言葉よりも、雄弁にバカにしている目で彼を見ながら、彼の痴態を肴にワインを飲む彼女の姿があった。

「藍子にバカにされていると知ったと途端に硬さが増したわ」

 アルの申告を聞き二人が嘲笑した瞬間彼は再び射精し倒れた仰向けに倒れた。アルが笑いながら覆いかぶさり柔らかく包んでくる。それを見て二人も参加すべく服を脱ぎ始める。

 木綿季と藍子が加わった後は彼にとっては心を溶かすマグマの様な快楽が延々と続いた。時には木綿季がアルの魔王めいた快楽を後押しするような形で彼を嫐り、また藍子と共に優しい快楽で彼を癒しながらも、
アルの魔王めいた押しつぶす快楽との落差を与えてきたりする。 
木綿季と藍子が彼の乳首をしゃぶり真逆の快楽を与えてくるよそで、アルが彼に騎乗して腰を動かすと彼は蛇口が壊れた水道の様に精液を垂れ流しながら、叫び続けた。 
彼の限界が近づいてくるのを確信すると、アルが不意に木綿季と藍子を離れさせて、対面坐位の形で彼の頭を乳房の間に迎え入れて、ゆっくりと腰をグラインドさせ始める。 射精を許されない、快楽がしばらく続きながら彼の意識は不意にいったん途切れた。






花の大公爵ヴァレンティーヌの閨房、彼女のこの部屋の主である、ジェラート・ヴァレンティーヌの魔女らしい妖艶さを引き立てる紅と淫猥さに彩られた寝室で、陸八魔アルとユウキとランがゲームの中のキャラクターである高島忠助と同じくらいの年齢に戻された、横島を嫐っていた。

彼らの情事が繰り広げられる寝台の前に祭壇にも見えるゲーム板があり彼女達を模した木綿季や藍子とアルの人形が、寝室の中の彼女達と同じ、動きをしながら高島忠助を嫐っている。

一度射精するたびに交代し、交合する役が変わり残る二人が、今彼と繋がっている女性が彼から逃げられないようにしながらより多くの精を搾り取れるように、愛撫し協力している。 

寝室で彼を嫐り心底楽しそうに笑う彼女達と、快楽で虚ろな顔になりながらも、強い快楽を与えられた時と射精の瞬間時だけ雷に打たれたように痙攣し、正気に引き戻されている横島とその度に満足そうに笑う彼女達。

だが奇妙なことに彼女たちは、稀に喘ぎ声をあげる以外はほとんどしゃべらなかった。まるで現実ではなく、ゲーム板の中でしゃべっているかの様だ。

楽しそうに笑う彼女達とただ快楽への屈服を拒むことに精いっぱいの横島。恐らくはゲーム版の人形達も今情事を繰り広げている彼女達と同じ表情をしているのだろう。

 アリスは横島の表情を見ながら魔女らしい妖艶さと恐ろしさの混じった笑みを浮かべながら、自分の番が来るのが待ち遠しいという様子でそれを見ている。彼女はそろそろ良いかという表情になると、言った。

「それじゃあ快楽への屈服度とトラウマと中毒の判定をしましょう」

「うん。どうなるかな」

 横島の上になりながら笑うユウキを他所にアリスが賽子を振ると凄く高い値が出た。その瞬間、高島忠助の人形が美しいピンク色の光に包まれる。そして横島の肉体も同じ様になった。
ユウキが彼の特に凄い量の射精を受け止めると、次はランが代わり受け止め、最後にアルが受ける。 痙攣する彼の体を三人が柔らかい肉体を押し付けて押さえつけると、
最後のアルに特に大量の射精が起こる。アルに終えた射精が終わると、高島人形から彼の魂が彼の体に戻った。





 横島は不意に目を覚ますと目の前にアルの乳房があった。そして気が付く。こちらは現実世界だと。今あの世界と全く同じセックスをしている。
ユウキとランも木綿季と藍子と同じ状況で彼を見ている。同じくらい彼から精を搾りとったのが分かる。 
ただゲームの仲と違うのは目の前のアルはどこまでも甘く優しく彼を堕落させる愛撫をしているのに対して、ゲームの中の魔王は魔王らしく隷属させる快楽を与えてきている。アルは笑いながら言う。

「忠夫、快楽を与える罰ゲームは本気でやらないと面白くないでしょう。アリスお願い」

「ええ。任せて」

 アリスが手を振ると、彼の意識がゲームの中で同じ体制で搾り取られている高島忠助と繋がった。 魔王の隷属させる厳しすぎる快楽と、甘く蕩けさせる快楽が同時に襲ってくる。
ゲームの中の自分は快楽に屈服することに恐怖を覚えている。同じ体制で同じ契りを結びながら真逆の快楽が彼を一気に堕としに来ている。

「それじゃイキましょうか忠夫。私もイクわ」

638 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:50:10 ID:suoH5apw

 脳が完全に壊れる感触を味わいながら彼が射精すると、大量の精が彼女の中に放たれたと感じた。その後、彼より早く立ち直った彼女は笑いながら彼を抱きしめて乳房に顔を埋めさせる。
その感触に脱力感が襲ってきたのを感じ取りながらアルが言う。

「ゲーム板では、罰ゲームの仕上げのあと、次の知恵比べの相手が来るから頑張ってね♪」

 どこまでも甘く心地よい感触に包まれながら彼の意識は少しずつ眠りに落ちていった。




 完全にゲームの世界に戻った彼はアルのもたらす屈服させる快楽に屈服し仰向けに倒れた後、鋭利で低い澄んだ声が彼の耳をくすぐった。


「罰ゲームもそろそろ仕上げに移っていい? 次は私が彼と知恵比べする番なんだけど」

「アリス、ええ。それじゃあ移りましょうか」

 そういってアルが彼から離れて、手を振ると様々な衣装を来た女性陣達が現れる。これは悪霊に近いと彼は一目で理解した。 ゲームの中のベリアルであるアルは笑いながら言う。

「これが私の率いる悪霊たちよ。彼女たちの悪事の数々を見てみなさい。アリスお願い」

「ええ」

 アリスが手を振ると人形劇が始まり。その人形劇の部隊の中に彼の意識は移った。高島忠助の中にいる横島は他人事の様に思った。

『ゲームの中にいるのにさらにそのゲームの中の人形劇に入るのか。不思議な気がするな』





 人形劇の舞台の人形に入った彼は、アルの配下の悪霊軍団たちの生前の悪行の被害者たちの人生を追体験させられた。
時には冒険者として色香で仲魔を裏切り、破滅させ。あるものは魔女として善良な権力者を骨抜きにして国を傾けて女権国家を利したり、色香で男を破滅させること自体を楽しみとした者たち。
悪行の種類はすさまじいが、それでも彼の道義心からしたら女性とはいえ、倒す対象とみなすに十分な者たちだ。だが、そんな女達に犯され快楽と色香で堕とされていく男たちの人生を追体験すると快楽と背徳感で脳が焼き切れていく感覚がしていく。 

一際外道だと思って容姿が優れた魔女でもあるメイドに犯された直後に彼の脳が砕け。頭が真っ白になると同時に再び、彼の意識は高島忠助の肉体に戻った。



 意識の戻った彼の全身を激しい快楽が貫く。そして目の前には夢の中で散々彼が追体験した、男たちを破滅させた悪女たちが嘲笑を浮かべながら彼を嫐りぬいている。


 アルに金縛りにされていたが仮に、解かれたとしても自分はもう快楽で抗えない。それを確信し黒髪ロングの女性が、どんな侮蔑の言葉よりも雄弁に彼を嘲る目で見上げながら彼の分身をしゃぶる。
 声にならない悲鳴を上げかけるが同じ目をした金髪の女性が口づけしてそれすらも許されない。 彼女は見下しきった瞳で彼の眼をのぞき込みながら舌を絡めてくる。他の悪霊である女性達の嘲笑を受け止めながら彼の分身は何度も射精を繰り返していく。
アルが手を振ると、彼女たちはアルに対しては恭しい態度を取りながら横島から離れていく。 アルは崩れ落ちかける彼の顔を手で挟み見下ろしながら言う。

「自分に対して全く好意のない外道な顔と体だけの女たちに嫐られるのも、それなりに良いものでしょう。どう、リタイアして我が配下となればさっきの感覚とこれの繰り返しを何度でも味わえるわよ」

 辛うじて彼は首を横に振った。そこに不意に心の中を抉るような眼を持った少女が現れる。紫色の瞳をしたショートカットの微小だが。横島は、彼女がさとりだと気づいたが、気づいていない、高島忠助の意識も同じように共有していることに気づいた。
 そして横島忠夫しか知らないことはこのゲーム版の世界では使えないのだろう。プレイヤーがメタ知識をどうやってゲームのキャラに活かさせるか苦慮する現象はこうなのだろうかと彼は思った。

 さとりは彼を見下ろしながら言う。

「初めまして。私は今回のゲームを貴方に持ち掛けた人外さとりです。貴方が不正解を言うたびにペナルティを与える役をもらっています。さてアル様、彼は生ごみや世界で一番ひどい汚水並みに腐った心を持った美女達に嫐られて彼は凄く興奮してますよ」

 大勢の女性達に彼女は実況するように笑いながら言う。彼女の言葉で侮蔑の笑みが深くなった周りと共に嘲笑する彼女に見下ろされると、余計に分身が固くなってくる。さとりがアルに目配せすると、アルが再び外道な女性の悪霊たちに許可を与えた。彼女達に再び嫐られ始める高島を見ながら彼女は言う。

「彼もう、嘲笑されて男性優位の国ではありえない閨での負け方も含めて興奮してますねぇ。 たった一回でここまでになるとか、生きていて恥ずかしくないんですか?」


 女権国家でも救えない外道な赤毛の美女に騎乗された彼の分身はさとりの罵る声が止めとなり射精をした。それが終わった直後にさとりが足で強めに彼の玉袋を踏んだ。痛みと快楽が走り、そのまま彼は再び笑う赤毛の美女の中に放った。性根の腐った女達が嘲笑めいた目を向けながら彼から離れていく。

「自分でも気づいているでしょう。貴方は罵られた言葉も射精の元となるクズだと。ベッドの中で女性に勝てないのは仕方ないけど、その性根は救いようがありませんね」

 霊力と精を吸い取られ、指一本動かせなくなった彼の分身をさとりは服を脱ぐと飲み込んだ。 彼女は笑いながら宣言する。

「『想起・腐れ外道の女性達に嫐られて、破滅した男たちの人生追体験』」

 さとりの宣言と共にさっきの女性達に外道な手段で堕とされそれでも色香と快楽に、抗えなくなり己を軽蔑し汚物の様に思いながら、破滅していった男たちの快楽と屈辱の追体験が起り、さとりの中に何度も彼は射精をした。

「今回の罰ゲームはこれで終わりです。少し心配になってきました。次からは罰ゲームを受けたくてわざと、不正解言いませんか?」

「い、いやそんなことはせん」

「まあさすがにそれはありませんか。次の知恵比べの相手はリグルさんとアリスさんです。どうか頑張ってくださいね」

 その言葉と共に彼の意識はゲームの世界から現実に戻った。




 横島が目を空けると、布団の中にいた。魂や精神に刻まれた快楽が彼の中にあり。そして彼の目の前には大量の精液を受け止めたさとりの姿がある。彼女はわざとらしくそれを彼に見せつけていった。

「最悪の外道な私のキャラに犯された人生を追体験しながらだと、本当に凄い量を出されるようで。こいしが無意識にしてほしがっているプレイを教えてくれましたけど、ここまで変態とは」

 ゲームのキャラの意識もまだ残っているのか、あれだけの量を射精したという事実だけでも、より恥辱心が強くなっていくのを彼は感じた。

「それじゃあ、体を清めたら遊戯室に戻りましょうか。今回は私は罰ゲーム専門で騙し合いのゲームには参加してませんよ」

「ユウキのご主人様ではないと考えてもええのか?」

「ええ。そこは約束します。次回からはこいしも罰ゲームに参加するからお気をつけて。
今回はリグルちゃんとアリスさんが騙し合いの相手ですから、お気をつけて。答えはアリスがご主人様か、リグルがご主人様か、あるいは両方ともご主人様ではないかです」

「そうかわかった」

 横島が寝室から遊戯室に戻ると、アリスとリグルがゲームの駒を動かしていた。彼女たちは横島に向けて言葉をかけてきた。

「忠夫おめでとう! 不正解の答えを言っちゃたけど、それ以外の知恵比べには完勝していたし、小シナリオをクリアしたから、ジェラート様が王国に相当な支援を約束してくれたよ」

639 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:51:56 ID:suoH5apw

 ジェラートが最初に決めた、横島がこのゲームに勝ってクリアすればするほど王国に送る支援が大きくなっていく。その約束を彼女は絶対に違えないという信頼がある。彼は意気込むと次のゲームに移った。





……………、今回のゲームでも横島はダイス運とスパイとして積んだ徹底的な経験を活かして、魔女アリスとリグルの試練を乗り越え、困っている人たちも助けた。小シナリオの最後になって、横島は悩んだ。
このシナリオでは、木綿季たちの御主人様が途中出てくる可能性もあり、そこで当てられなければ、後は皆不正解ということになる。
『どちらも御主人さまではない』を選びそれが不正解だった場合は、それが分かるのは最後だ。彼は少しだけ考えた後に言った。

「リグルが木綿季と藍子の御主人さまだ。木綿季と藍子が誰を主人様にするか選んだ様な描写が幾つかあった。
だから、この物語の中のリグルの能力を見ていると、明らかに木綿季たちが選ぶのはリグルだと思う。英雄の御霊の能力を一部付与できるから俺に使わせる為に彼女を選んだんだ」

 その答えにアリスが笑いながら答えた。

「不正解よ」

 それを聞き横島は半分くらいはやはりかと思った。ミスリードを狙ったと思えるようなしぐさもいくつかあったし、ひっかけられたのだなと思った。

 そう考える彼に向ってアリスが言葉を口にした。

「罰ゲームに行く前に、今回も上手にプレイしていたからボーナスがつくわ。冷静でいられるうちに選んで」

横島はそのポイントを見ながら少し考えた後に言った。

「これにするわ」

「これで良いのね? デメリットも大きいけど?」

 念を押すようなアリスの言葉に彼は頷いた。

「ああ。途中まで答えを言わずに全員を見てから言えるってやつやな。このオプションを選んだ場合、今回ご主人様だと指摘しなかったアリスの事も指摘できる。ただし、これを選んだら最後の一回以外は答えを言えないってわけだ。 
何回不正解を言っても、ダイスの結果浸食率が低ければ、全員をご主人様だと指摘して勝てる可能性も凄く低いが、ゼロではないこのゲームではかなりでかいデメリットだな」
 
そこまで言った後横島は、少し考えてから言った

「だが、快楽でどんどん冷静さが減っていくし、冷静に全員を観察して、最後の一回にかけた方が良いと思う」

 ファンブルが出てしまえば一回の不正解でもゲームオーバーの可能性もあるしな、と彼は付け加えた。

 その言葉にアリスは納得した様に頷いた。

「分かったわ。それじゃあ今回の罰ゲームに行きましょうか」

 そういうと彼の意識は再びゲーム版の人形に吸い込まれた。意識が完全に人形に移る前に自分の体も寝室に運ばれているなという感覚が彼の中に朧気に感じられる。揺れる感覚が眠気を誘いしばらく経つと彼の意識は完全に眠りに落ちた。






 横島は再び高島忠助の意識の中に入った。今、彼は小太刀めいた短刀を握りしめ身構えている。彼の短刀は霊波刀を途中で付け足すことで普通の刀と同じ長さにできるのだ。それにより敵の計算を狂わせるのは彼の得意技でもある。
彼はアリスとリグルの依頼で人形劇に出てくる英雄たちを冒涜する類の悪霊等と今回は戦った。全ての事件を解決した後、彼はリグルが主人だという答えを言うと、外れだと言われた。
それを聞いて覚悟をする彼にアリスが、一時的に自分と使い魔契約をした木綿季と模擬戦をして勝てば今回の罰は免除だと言ってきた。

 横島は最初から霊波刀を付け足した小太刀を構えて、木綿季の動きを注意深く観察した。木綿季くらいに速い相手だと霊波刀を消して小太刀に戻すのはともかく、長くするときの時間の落差で直ぐに負けてしまう。 木綿季が剣を構え切り込んでくると彼はそれを即座に受け止めた。

 木綿季は心底楽しそうに彼の返しの剣撃を受けて笑った。

「忠助凄いね。こんなに短期間で戦い方が上手になるなんて。やっぱり実戦で化けるタイプだったのかな?」

 霊波刀をいきなり消失させられると、剣をぶつけるはずだったところに空振りが生じ大きな隙となる。そしてその隙に刀の間合いから短刀の間合いに入られれば大きく彼女は不利になる。それが分かっているからこそ、
彼女は忠助の攻撃を上手く防ぎながら深く切り込んではこない。だが、高島は近接戦闘だけじゃなくて術にもたけている。だからこそ、距離をとって呪文を唱えられる際の事も考え付かず離れずに動かなくてはいけない。


 木綿季は彼との戦いを心底楽しみながら、剣撃の乱舞を速めていく。不意に剣を消されても大丈夫な位置を取りながら、速さで彼の神経を疲れさせる意味もあるのだろう。彼は、それを見ながら彼女が大きく振りかぶった一撃を辛うじて受けて、
鍔迫り合いに持ち込まれた瞬間に剣を消した。 リスクがそれなり以上に大きかったが空振りよりも隙が遥かに少ない時に消すことで逆に意表を突き、その僅かな隙に乗じて彼は一気に踏み込んだ。踏み込んだ瞬間、
木綿季が剣を手放し、隼の様な速さで彼との距離を半歩詰めた。小太刀の間合いから、拳の間合いに変わり距離を取りかけた瞬間に、彼女の拳が彼の顎を捕らえた。

 倒れる彼に木綿季が少し嬉しそうに、言った。

「忠助は、刀に込めた術で僕の動きを封じに来ると思ってたよ。距離を詰めて、霊力を込めた拳とか、僕に大怪我される戦法は多分無理だと信じてたからね」

「そこまで読まれてたか」

 その回答を最後に彼は気絶し。次の瞬間柔らかい膝枕の感触と共に目覚めた彼は頭を柔らかい乳房で抱きかかえられながら、回復魔法をかけられていた。

「藍子か?」

「はずれ〜。 優しい担当は毎回お姉ちゃんだと思っているね。僕だったこういうこともできるんだよ〜」

 揶揄う様な声と共に、顔を包む木綿季の乳房で硬くなった分身に彼女の空いた手が伸びて、掴む。

 そのまま手で彼を射精させて虚脱状態に追い込むと木綿季は言う。

「それじゃあ、アリスさんリグルちゃん本格的に今回の罰ゲーム行こうか」

「ええ。それじゃあ移りましょうか。前回と少し似ているかもしれないけど、大分違うわよ」


 アリスが笑いながら彼の目の前で人形劇を展開させ始める。 それは、幾つもの英雄譚だ。彼、高島忠助が、憧れた何人もの英雄たちの物語が多かった。それを見ながら高島の中にいて感覚を共有している横島は、確かこの人形劇の知識判定は失敗していたなと思った。


 罰ゲームの最中であることすら忘れて見入るほどの見事な劇を幾つか終えるとアリスは笑いながら彼の唇を奪った。

「今私が上演した劇は女権国家でも賞賛された男性の英雄たちの物語よ。彼らは比較的良識的な、女性達を伴侶とするだけの幸運を持っていたけど、一つだけ他国では劇にされていないものがあるの」

「それは言ったい……」

 口づけの快感で完全に頭が朦朧としている彼を木綿季と藍子に支えさせながらアリスは言う。

「女権国家の女性を伴侶とした際に彼らが閨でどういうことをされたかよ」

 そういってアリスが手を振ると彼に魔法の光が吸い込まれてくる。リグルも一部の地域では英雄たちの御霊ともされる蛍の力を使いアリスの術を支援し始めた。

 アリスに分身を飲み込まれた瞬間彼は、完全に自分が堕ちていくような感覚を覚える。どこまでも優しく屈しても良いと思わせる彼に快楽を与えながらアリスは柔らかな体で彼を愛撫していく。
アリスに何度か射精させられて、脱力しきったところでリグルが代わると、魂の奥に根を張るような快楽が流れ、虫の交尾の様に命全てを抜かれる前の様な恐怖が一瞬走る。 その状態の彼にアリスが口づけして言う。

640 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:53:51 ID:suoH5apw

「大丈夫よ。このゲームで負けた時は私も貴方の所有者の一人。だからあまりひどいことはさせないから。さあ全てを委ねて。藍子。木綿季」

「「はい」」

 アリスの声に答えた二人が耳の中に舌を入れて愛撫してくると、さらに逃げ場がなくなり、脳の中に直接快楽と魔力を送り込まれてくるような感覚がする。リグルが離れると、木綿季と藍子がジャンケンを始めた。恐らくは次に自分から搾り取る順番をかけているのだろう。 

四人がかりで行われる彼女たちのやり方は、どこまでも脱力させて来る快楽と彼女達になら全てを委ねて大丈夫と思わせる安心感を無限に与えてくる。 魂が蜜で腐り切りかける様な錯覚を覚え始めた彼に四人とは別の声が響いた。

「こいし、このままだと彼がゲーム―オーバになってしまうようだから、特別サービスをしてあげましょう。立ち直る手伝いをしてあげなさい」

「はーい」

 こいしと呼ばれた少女が手をかざすと、彼の中に不意に恥辱心が大きく沸き上がり始めた。女性優位の性行為が恥ずかしいという、
彼の故郷での意識が強化されたようだ。無意識を操られたような感覚だと、彼は思った。そしてその屈辱が彼の分身をより強化すると丁度彼の上に跨っていた木綿季がより嬉しそうに腰を振り始める。

「忠助頑張れー! ここで射精したら、故郷の国ではありえない変態ドマゾ確定だよー!」

 応援しながら今までの優しい蕩かす快感と正反対の、強すぎる快感を与えながら木綿季が笑う。 

 アリスが彼の唇に乳首を入れて玉袋を優しく揉みしだき言う。

「激しい快楽の再現はまだしていなかったわね。ここから一気に行くわ」

 藍子も背後から彼を捕らえ、乳首をつねりはじめ。リグルが笑いながら蛍たちを輝かせると、英雄たちが堕とされた夜の再現度が上がっていく。

 木綿季の中に精を放たされた瞬間、彼の意識は完全に壊れ落ちた。強力な妖怪の攻撃で魂が壊れた時と同じ感覚が快楽によって引き起こされた。
優しい刺激に慣らされ切った彼はこの射精で完全に意識が落ちかけた。離れる木綿季を他所にさとりが笑いながら言う。

「こいし今回は貴方の番ですよ」

「はーい。お姉ちゃん」

 こいしが彼の分身を飲み込むと、さとりは笑いながら言った。

「ちゃんと彼の無意識を、男としてのプライドが高まるようにしたようですね。それでは『想起・アリスとリグル主体の優しい堕落の快楽』」

「あー!」

 横島は獣めいた悲鳴を上げながらのたうち回ろうとした。それを押さえつけてくるアリス達の体の柔らかさが彼の分身を余計に硬くしていく。
彼女達にされた男性優位の性行為が当たり前の国の民としての屈辱すら忘れさせる甘く優しい快楽がさとりの想起で引き起こされ、そして、こいしのもたらす電撃の様な強い快楽が彼の意識を堕とさせない。
そして女性に負けるのが恥ずかしいという、意識を強められたことで彼は恥辱と背徳感が彼をさらに嫐りぬいている。さとりは笑いながら言う。

「あら、助けてあげるために男性優位の性行為が当たり前という無意識を強くして強い快楽を与えたのに、逆に興奮してますねぇ。ここまで度し難い変態だったとは。 罵られるのが癖になっているのはもうわかってますよ。早く堕ち切ってしまっては」

 射精を終えて、倒れた彼からさらに精を搾るこいしをよそにさとりは彼の耳元で、侮蔑を込めた誘惑の言葉をささやく。これ以上言われたら堕ちる。そう考えた矢先に彼の意識は現実へと帰った。




 再び寝室で目覚めた彼が最初に見た者は上機嫌なアリス達の笑顔だ。その輝くような笑みに、見惚れながらも彼は、ふらふらと立ち上がった。

「それ、じゃあゲームを続けようか」

「今日はエヴァが時間を調整してくれているから大丈夫よ。頭がはっきりするまで休んで。何だったら、現実世界の貴方の体を私達がどうしていたか教えるくらいの時間があるわよ」

 アリスの言葉を聞いた、相当絞られた後なのに分身が固くなるのを自覚した。自分の霊力の減少具合と、彼女たちの霊力の増加を思えば、あの夢と同じことをされていたことは一目瞭然だ。 アリスに栄養ドリンクを頼んだ後、幾つかの甘い菓子を摘まみ紅茶で流し込んだ。

 甘いチョコレート菓子を紅茶で流し込んだ後、アリスが持ってきてくれた栄養ドリンクを飲み下した。
欲情しない程度に回復して頭がすっきりとしてくる。あくまでも知恵比べのゲームだから色香で血迷わせるような真似は避けているのだろう。彼は大鳳たちへの支援を多く勝ち取るために、シナリオに挑むことにした。



 卓に戻った後の彼は、リグルではなくアリスが木綿季の主人なのではないだろうかと、予測していた。どちらかが主人だと思いはしたが、最終的にリグルの方が可能性が高いと感じたために、リグルを選んだ。
だが、それが外れた以上はアリスが木綿季の主人である可能性が高い。 だからこそ他のデメリットを選んでもアリスと指定できるオプションを取った何よりこれ以上快楽を味あわされたら、正気を失いゲームにならなくなるかもしれない。






 全てのシナリオを機知とリアル知識と幸運乗り切った彼は、ゲームの勝利の商品として、王国への各種の支援を約束させる証書をジェラートに幾つも書かせた。 この時点でも王国の負担は相当減っただろうが、最後に正解を言えたか否かで、王国にさらなる大きな支援をもたらせるかが決まる。

 横島は大分考えている。答えを言わなきゃダメな時間まで三分を切った。周りにいる全ての女性達も、彼を嫐れることも楽しみだがゲーム自体も面白かったとは思っている様だ。勝てるかどうかが気になっている様子のヴィヴィオ達の様子を見ながら彼は言った。



「今回の木綿季のご主人様は、アリスだな。エヴァかなとも思ったが、劇中の木綿季と藍子の動きは英雄の技や魔術の再現は、エヴァだと辛うじてできるくらいだ。人形劇で再現に長けた、アリスでも簡単ではないだろうけど、エヴァよりは少しだけ余裕がある。
それで俺を手助けしている時の動きはジェラートやメタリカの使い魔になった際の動きを再現していたんだろう」


 それに対してジェラートとメタリカは顔を突き合わせて笑った。女権国家の女性が見せると好いた男を捕食できる時に見せる笑みだ。それを見て自分は不正解を言ったんだなと彼は悟った。

 彼に対してジェラートが笑いながら言う。

「旦那様、そこまで的外れな推理でもなかった故、落ち込むでない。 しかし、妾たちの夫を手玉に取る手腕も捨てたものではない様じゃな」

 そういってジェラートが赤い髪をたなびかせながら彼を掴むと杖を振った。赤い花弁が舞散った後に彼の視界が暗転する。


 次の瞬間彼がいた場所は、今日で三度目に訪れることとなったジェラートの閨房にいた。ジェラートが笑いながら杖を振ると多くのサキュバス族の一種サキュアたちと、彼女の弟子であり手下でもある魔女達が現れる。エヴァ達も、早く始めたい様子だ。

「それでは最後まで不正解を出した旦那様に最後の罰ゲームといくかえ」

 ジェラートの最後の宣言と共に彼の意識は再びTRPGの部隊に入っていった。






 高島忠助は今まで共闘したり敵対したりした、木綿季と藍子のご主人様候補たち全員に囲まれていた。
負世界の答えを言った瞬間にアリスの指から延びてきた霊力でできた糸が彼の体の中に入ってきておりもう逆らえないことを示している。 最初に愛歌が笑いながら彼に恋人の様に甘い口づけをしてきた。 彼女は笑みを浮かべて言う。

「とりあえず彼の精神が完全に参りそうになったら私やアリスが間に入るわね。少しすれば回復するでしょうし」

641 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:55:12 ID:suoH5apw

 その言葉にジェラートが頷いた。

「妾たちもできないことはないが、殿方を嫐りながら回復させるのは愛歌殿の方が上手じゃろう。 それに今宵は嫐ることに集中したいのでな」

「愛歌様ちょっとまって」

 言い終わる前に彼女に口づけされた後、彼は糸に操られ愛歌の体のいたるところを愛撫させられ始める。乳房や尻を揉みしだくたびに、激しい電流が走り分身が元気づくが、破裂直前になると彼女が優しくそれを手でつかみ封じてくる。

 少しそれを繰り返し彼が限界を迎えかけると、彼女が彼を押し倒して、その分身を飲み込んだ。

 ただただ気持ちよく、他の事を考えられなくなる彼が逆に愛歌を逆に押し倒すと彼女は下になりながらも主導権を握り、彼が射精したいときに合わせて何度も絶頂へと導いた。
出せば出すほど自分の体が中毒の様になっていく感覚を味わう彼女の愛歌が彼を抱き返しつつ、一度内部で彼の分身を締め上げた。あまりの快楽で激しい射精を起こし、動けなくなった彼を王族らしい目で射抜きながら彼女は言う。

「性的に負けていることは誰よりもあなたが分かっているわね」

「は、はい」

 上になって腰を振りながらも射精の度に彼女の視線がどんどんと、魂に刻み込まれていくのが分かる。

「今回の私の番が終わるまでは、射精するたびに私の名を様付で呼びなさい」

「は、はい」


 今回は次が最後になる。そう思い彼はその通りにした。

「愛歌様!」

 強すぎる快楽のあまり叫ぶようになった彼の無様な姿を愛歌は上機嫌に見ながら、彼を拘束していた両手両足を離した。

 強すぎる快楽で頭がくらくらしている彼を他所に愛歌は仰向けになった彼の分身を足で踏み始めた。

「私も女権国家の女性だしこういう趣味もあるのよ。木綿季、藍子」

「「はい」」

 木綿季と藍子が二人係で彼の分身を四つの乳房で嫐り始める。二人の乳房の間から出ている先の部分を愛歌が楽しそうに踏みつけて笑う。それを見ながら彼女は言う。

「それじゃあイク時の約束覚えているわね」

 違えたら恐ろしいことになる。その予感に背筋が凍り付きそうになりながらも、同じくらい今の状況は怖かった。
この王族の視線で見下され足で分身を踏まれながら、射精の瞬間に彼女を様付で呼んだら絶対に、自分の精神に深く刻まれてしまう。
だが約束を違えた時の恐怖が勝り彼は、叫ぶように射精の瞬間に声を出すことを決めた。彼が決意して止まれなくなったのを見計らったかのようにさとりの声が響いた。

「本当にそうなんですかぁ? 貴方は実は愛歌様に踏まれながら射精して様漬けした際に快楽を覚えているのでは? それを恐怖でごまかしているんじゃないですか? 否定派できないですか? 本心かもしれませんが相当悦んでますねぇ。 ……見下げ果てた変態ですね。このド屑が!」

 愛歌に対する隷属感情だけでもかなりひどいのに、さとりの射精直前の罵倒がさらに精神に追い打ちをかけて、一つで済んだはずの折り目が二つも付いた感覚がする。だがそれでも、愛歌との情事は彼の精神を回復させていた。彼女は愛おしそうに彼に口づけして言う。

「名残惜しいでしょうけど交代だわ。 貴方の精神が持たなくなったらまた代わるから」

 笑みを浮かべて帰る愛歌をしり目に見た後、ヴィヴィオとエヴァが笑いながら近づいてきた。

「謎解きで敗北したので罰ゲームの時間ですよ。高島、聖王として不甲斐ない臣下にお仕置きの時間ですね♪」


 大人の姿になった彼女は愛歌と同じ、王族らしい瞳で彼を見下ろした後アリスの方に目配せをした。 アリスが頷くと彼の体は勝手に動き、ヴィヴィオが望む様に動き始め彼女と交わり始める。
 最初は王族らしい、視線で彼を見下ろす騎乗位で彼女は彼を何度も射精させたが、彼が完全に王族の威に対して屈服してそれが癖になったのを読み取ると、彼女が上の対面坐位に切り替えた。
これ以上性的快感を与えられたらおかしくなる。そこまで思った直後に彼の腕が動き片腕はヴィヴィオの右の乳房を掴み、もう片方は左の尻に伸びて形を変えさせる。
そして口が開くと、ヴィヴィオの左の乳首に吸い付き始める。快楽が許容値の限界を超えた彼が射精すると、ヴィヴィオは彼の不安を和らげるように頭をなでながら、快楽で意のままに動く彼を堪能した。

「ほら、女性優位の性交の屈辱が癖になって余計にたくさん出すような性根をしているから、知恵比べに負けるのです。 勝つのは無理でももっと頑張って私を圧倒して見せるくらいの気概は見せなさい!♪」

 彼女が厳しい快楽を与えてくるとその度に射精し、それが済むと優しい快楽に切り替え。意のままに動く彼を見下ろしながらヴィヴィオは笑う。

「エヴァさん、彼の体を覆う気を聖属性に傾けて置いたから、貴方の属性が相当効くと思いますよ」

「ふむ。そうだなバカ弟子に負けるとどうなるかの指導と行くか」

 ヴィヴィオが彼を解放すると、エヴァ即座に彼を抱きしめてきた。アリスの糸で動かされた彼の肉体は、エヴァに奉仕を始める。丁度ヴィヴィオとしたのと同じ様な性行為を始めた。

 最初にエヴァに騎乗された瞬間、彼は瞬殺される形で射精し、一気に背筋が寒くなった。ヴィヴィオの聖なる気に慣れ切った今、エヴァの与えてくる真逆な闇属性の快楽がより強く感じられる。

「怖いか? 快楽が強すぎて辛いか? だが、女権国家の妖怪に負けるとはこういう事だと教える必要があるからな。私も辛いぞ♪」

 口とは裏腹に心底楽しんだ口調で、先ほどのヴィヴィオと同じ対面坐位に入るエヴァに恐怖しながら彼は何度も射精を繰り返した。

 数えきれない程の数の射精のあとにエヴァが笑いながら言う。

「あと二回でヴィヴィオと同じ回数だな」

 その言葉に彼は心底ほっとした。回復アイテムなどのおかげで生命の危機は感じないが、強すぎる快楽で射精の度に精神に折り目や傷がどんどんついてきている感覚が激しかった。あと二回。そう思っちゃ直後に彼の気が緩み脳が壊れるほどの快楽を伴う射精が起こった。

 そして彼がもう一度で終わるそう思った直後にエヴァが言う。

「最後までヴィヴィオと同じにするなどとは言ってないぞ。最後はこれで締めだな」

 そういうとエヴァは彼と同じ姿の少女の姿になる。余計に強く締め付けられ、快楽で悲鳴を上げる彼の分身を10秒くらい弄んだあと、彼女は射精の瞬間に合わせて首筋にかみつき、僅かに血を啜った。

「〜〜!」

 吸血の快感で予定より多数の射精をしながら声にならない声を上げる彼を上機嫌に見ながらエヴァが笑う。

「満足で来たぞ。バカ弟子が。これに懲りたら勝てないかもしれない賭け事は避けることだ。最も今回は避けられない類のものだったから、負けることに懲りさせるだけだがな。
――、もっとも罰を与えたくなるような愚行をしてくれることを女権国家の女としては願っている部分もある」

 エヴァの情欲めいた目が彼を恐れさせた。そして愚行を犯した時の罰を期待している自分もいることに彼は気づいた。


 エヴァがことを終えると、ジェラートとメタリカの二人が進み出てくる。メタリカが笑いながら彼を見下ろして言う。

「キヒヒ。忠助、大分疲れている様だな。私達は今回の契約上お前を体力的には、壊せない」

 そういうと彼女は回復させるドリンクを取り出してくる。彼女の発言を引き取るようにジェラートが続ける。

642 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:56:36 ID:suoH5apw

「このドリンクを飲んだら体力が回復するから余計に搾り取られることになろう。だが飲まねば直ぐに終わるがどうするのじゃ?」


彼女達が渡してくるドリンクを飲めば体力が回復して、再び快楽地獄が始まるという確信がある。
だがそれでも消耗しつくした体がそれを欲し彼の体は魔女達が合成した栄養ドリンクに手を伸ばしていた。 ドリンクを飲みすと直ぐにそれが自分の体に吸収された感覚があり、それが済んだのを確認すると彼女たちは笑った。

「本当に体が辛いそれだけか? どうなんださとり」

 メタリカが彼に魔術を賭けながら跨り問う。 その問いにさとりが笑いながら答える。

「一応体が限界だからという気持ちの方が強いようです。でも無意識では沢山嫐られたいという気持ちも相当働いていますよ。 この変態さんは」

 こいしの告げ口を聞きメタリカが笑いながらと繋がると快楽の沼に堕ちていくような感覚があり、彼はそのまま堕ちていく。 激しい射精をするとジェラートがメタリカと交代し言う。

「忠助殿、堕ちてしまえば楽であろう。 魔女達に特性ありき、複数の魔女に愛された者の特権を味わうが良い」

 そういうと、彼女はメタリカと同じ傾向でありながら、種類の違う堕落させる感覚の強い性的快感を彼に与えながら、ゆっくりと離れていく。メタリカは笑いながらジェラートに言った。

「あれをやるのか? うむ、今夜のフィナーレには確かに相応しいな」

 そういってメタリカは自分の定住先の女権国家の媚毒の沼の液体を取り出し彼の股間に塗りたくり始める。激しい快楽で彼が悲鳴を上げると藍子が彼の唇を口づけして塞ぎ木綿季が後ろから抱きしめ始める。

 メタリカが再び彼の分身を飲み込むと沼の魔力も加わったことで、前以上の快楽が彼に襲い掛かり、彼の意識は一瞬で射精と同時に堕ちた。そしてその瞬間メタリカの笑い声が聞こえ、ジェラートが配下のサキュアたちを呼び出す音が聞こえた。



 忠助は明晰夢に似た夢の中で目を覚ますと、自分の分身が激しい快楽でさいなまれてることに気づいた。 それだけではない。後ろからは木綿季に抱き着かれている様な感覚と、
彼女の強い快楽を与えてくる愛撫を受けている様な感覚がある。目の前のジェラートはそrを見ると愉快そうに笑った。

「妾はサキュア族を従えている故、夢の中に入ることは容易いのでな。端的に言うと夢の中では妾と藍子。現実ではメタリカと木綿季がそなたを嫐る」

 藍子が楽しそうに笑いながら言う。

「忠夫さん、木綿季と私の攻めを全く同じ個所に同時に受けさせたらどうなるかやってみたかったので行きますね」

 逃げようとしたが夢は彼女達に完全に支配されている。その上現実世界で受けている愛撫の快感のせいで分身が悲鳴を上げ続けており彼は動くことすらできなかった。
ジェラートが現実のメタリカと同じように彼を前から抱え込んで分身を飲み込むと、藍子は現実の木綿季と同じように、彼を背後から愛撫し始める。

 木綿季の激しい快感と藍子の乱舞が彼を襲いジェラートとメタリカ二人の中に衰え切らない量の射精を放つと、ジェラートが笑いながら言った。

「藍子そろそろ、木綿季と二人で嫐ってはどうじゃ」

「ジェラート様ありがとうございます」

 現実世界ではメタリカと木綿季が交代の準備をし、夢の世界では藍子とジェラートが交代の構えを取った。

 ジェラートに離された彼を受け止め藍子は電話するように木綿季に言った。

「ユウ。それじゃあ、二人で同時に忠助さんの魂の一番深くまで加えこんでしまいましょう。 これを味わったらもう立てないでしょう」

 現実世界からの木綿季の声も返ってきた。とても楽しい遊びをしている時の声だ。

「うん。じゃあ行こうかお姉ちゃん。せーので♪」

 同時に飲み込まれた瞬間、彼は何度目になるか分からない、声にすらならない悲鳴を上げた。

 それを見計らったようにメタリカとジェラートがさっきまで木綿季と藍子のいた位置に身を移し彼を愛撫し始める。 逃げ場を完全に潰された彼の悲鳴は木綿季と藍子に口づけされて舌を絡められた時にようやく終わった。深く舌を差し込まれた瞬間に彼は射精し完全に沈んだ。





 意識が戻った彼は、ひたすらに嫐られた。ジェラートやアル、ヴィヴィオ等は配下のサキュアや魔女たち、或いは悪霊や配下の悪魔、ヴィヴィオは彼を気に入っていた騎士などをけしかけていた。
時には彼を嫐る順番が回ってくるまでは百合的な行為をして準備を整えている者達も、さとりから教えられた罵る言葉で彼の被虐的な性欲を煽る。夢と現実両方で嫐られた彼はうつろな目で快楽を味わい続けた。
 罰ゲームが終わる音が聞こえてきた時、丁度木綿季が彼を嫐る番になっていた。彼はうつろな目で最後に気になった事を聞いた。

「木綿季、結局今回のゲームでお前達のご主人様って誰だったんだ?」


 彼の疑問は最もと言えるだろう。彼女たちは彼を嫐る女性達にとって最高の助手であるかの様に彼を嫐ってきた。
アリスとリグルの時は英雄を堕とした性魔術の再現を手伝い、時にそれが効果的になるように彼に刺激を与え、ジェラートやメタリカの時は魔女の堕落させる力をより引き出し。
エヴァの時は吸血鬼の使い魔に相応しいあり方で彼の魔力を高めて、吸血の快感をより強めてきた。
合間、合間で彼の精神が限界になりかけると、癒す様に彼に優しい性行為をしてくる愛歌の手伝いをして共に癒してくることもあり、ヴィヴィオの部下として嫐って来るときは、生粋のストレリチアの魔術騎士としか思えなかった。

「かなり、意地が悪いひっかけ問題だったでしょ? 正解はね〜」




 ジェラートの閨房で今日最大の一人の男性を嫐る乱交が行われている。何度も振られたらしいダイスが降られる度に、美しく淫らな赤黒い光が彼と彼の魂の入っている人形を包みその度に彼の分身が痙攣し大量の白い液体を吐き出し続ける。
女性達の反応は多種多様だ。 男を嫐る悦びだけを求めている配下達もいれば、彼への愛おしさを感じながら彼を蹂躙するのを楽しんでいるもの。 何人もの女性達や配下達が彼を嫐り終え。
最後のダイスが離れた後、彼の人形と彼を一際大きな淫らさを感じさせる光が包み、ちょうど最後に彼の上になっていたユウキに一番多い射精をすると彼は動かなくなった。

643 :名無しさん@狐板:2023/07/11(火) 23:57:10 ID:suoH5apw





 木綿季から答えを聞く直前に彼の意識は横島忠夫の肉体に戻っていた。目の前にはゲーム版の世界と同じ体制で彼と繋がるユウキの姿がある。
目線が夢の中より高くなっていたことで、彼は自分の体が元の青年期に戻っていると気づいた。
彼女は卓の中にいた時と、同じ笑みで答えを教えてくれた。


「こっちに戻ってきたからさっきの答えを教えるね。忠夫、インプとなった僕達のご主人様は君だよ」

「な!」

 驚く彼にランが補足をする。

「ええ。ここからはさとりの方が上手く説明できるでしょう」

 ランの言葉にさとりが進み出てくると彼に言葉を告げ始めた。

「横島さん、消されていた記憶の中にはユウキさんとランさんの契約した記憶もあったんですよ。彼女達が、他の女性達の使い魔をした時も凄く上手に動いていたのは、貴方の名前の呪ですよ。忠夫、すなわち忠実なる夫ですから」

「だ、だけど」

 言い終わる前にさとりは横島の心を読み取り答えた。

「ええ。ユウキさんたちは凄く恥ずかしいセックスなどを貴方にして嫐るのを手伝いましたね。簡単なことですよ。貴方がどんな風に嫐られたいか読み取り、そしてそれを叶えようとする彼女達に協力していたんですよ。このド変態♪」

 さとりの楽しそうな罵倒が終わるとユウキが進み出てきて彼に口づけして抱き着いてきた。

 ユウキを受け止め彼にランも同じく口づけをしてきて言う。

「貴方が女権国家に永住して、王国の為に戦い続ける道を選んだなら、私達は貴方がどうなっても、最後まで共にいることを決めましたから。だからこそ霊能力者となった貴方の使い魔となりました」

「うん。前からインプになっていたけど、使い魔となってもデメリットはあまりないみたいだし、さとりさんとこいしちゃんが言うには使い魔契約しても、忠夫が望むのは、僕達との対等な夫婦関係だから、別に良いかなって。 これが僕達からの誕生日プレゼントだよ♪」

 笑みを浮かべるユウキの言葉を聞き使い魔となった彼女達から流れ込んでくる魔力が女権国家の敵対女性から受ける性的な術も含めた全ての霊的反抗力を授けてくれていると彼には分かった。

 さらにユウキの言葉をジェラートが補足する。

「妾たちはユウキとランを一度使い魔として使って戦闘をしておるから、かなり手の内がばれている。つまり、旦那様の敵とならぬという証でもあるな。これが妾たち全員からのプレゼントじゃ」

嬉しさとそれに課される重責に少しだけお気後れする気持ちを持つ彼にユウキが言う。

「それじゃあ、皆さんの要望に応えようか。皆して、ショタ形態の忠夫しか可愛がれていなかったから、ここからは元の姿の忠夫も可愛がりたいんだって。僕とお姉ちゃんも協力するから始めようか」

 ユウキとランが手を押し当てると、アリスの糸がより速く彼の体を侵食し、そして強い快楽を与えてくる。暗く妖艶な雰囲気のジェラートの閨房の中で太陽の様な笑みを浮かべるユウキと、
月を思わせる笑みを浮かべたランを見て彼女達と共に居られるなら、自分はこの国では幸せな部類だろうなと彼は思った。

644 :名無しさん@狐板:2023/07/12(水) 09:21:04 ID:D2YZh4/m


645 :名無しさん@狐板:2023/07/12(水) 17:55:39 ID:1cWC4lu/
乙でした

646 :633:2023/07/12(水) 22:37:04 ID:U1mh3a/7
>>644
乙感謝です
>>645
乙感謝です

647 :名無しさん@狐板:2023/07/20(木) 17:25:40 ID:1Zh7hmEe


648 :633:2023/07/20(木) 17:58:05 ID:6vVBGzAX
>>647
乙感謝です

649 :名無しさん@狐板:2023/07/25(火) 12:53:58 ID:GtVW5s49
おつでした

650 :名無しさん@狐板:2023/07/25(火) 21:22:21 ID:5K9Jg2ND
乙でした

651 :633:2023/07/25(火) 23:30:34 ID:Hxs3tRU/
>>649
乙感謝です
>>650
乙感謝です

652 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 20:42:51 ID:bkWgW5Ue
 女権国家SS 英霊としてソシャゲ主人公召喚者大鳳くんと契約した横島に訪れた長い自由時間の代償な惨劇。

 このSSは本スレで投降されている女権国家の二次創作SSです以下の注意点があります。
@横島のヒロインとして応募はされたけど、採用されていない可能性の高いキャラクター(Fateの玉藻の前)と応募されていないキャラ(Fateのクロエとライダーの方のダヴィンチ)がヒロインの一人となっています。
A公式で多分だけど大人の姿がないヒロインが大人化する描写があり、その姿は自分の予想です。
B横島ヒロインの一人ユウキにソシャゲネタが使われています。使われているネタは炎禍の烏天狗ユウキと奈落の鋭鋒(えいほう)ユウキです
Cスレ主さんが過去に投下した『邪な騎士と横島と騎士』の影響で、女権国家にまだ登場しておらず、誰のヒロインか確定してないヒロインが、横島ヒロインになってます。ただし、その話と比べると畜生度が大分下がってます。
D大鳳くんの来世が活躍するふわっとしたソシャゲ世界だけど、女権国家世界のFGOをイメージして書いていますがいくつかの他のソシャゲネタも混じっているかもしれません。
Eオリジナルの王国5将番外が出てきますが原作での女権国家では5将には番外とかいません。
F女権国家で扱いが難しいかもしれない、TSして男性から女性に変わったキャラが出てきて、それなりに独自解釈が入ってます
G女権国家の男性の吸血鬼に対してかなり独自解釈が入ってます。






 白く清潔な広い建物の廊下を軽い足取りで歩く者がいる。赤いバンダナと青で統一された衣服に身を包んだ男性。ありふれた見た目とはいいがたいが、それでも偉人というにはほど遠い印象を与える人物だ。
彼はその足取りに似合った上機嫌な様子で誰かの部屋を目指している。
 彼こそ、この世界における、非人道的魔術行使阻止機関、名称、ヒューマニティガーディアンに召喚された英霊の一人横島忠夫だ。
彼は大鳳への友誼からシノンやジャギと共に最初のチュートリアルガチャできた。彼が英霊となった経緯は女権国家との戦いを経て多くの人外の女性との交流を持ちつつ大鳳を助け、王国に戻ってからも、悪霊祓いや祈祷などで王国を支え続けた。
そしてそれを経た彼は英雄として王国に祭られて女権国家と和議が鳴った後は女権国家の女性達も助けていたためか、女権国家にある男性英雄総合の神殿にも祭られてもいる。 英霊となっても彼の本質はあまり変わらない。
思ったよりも簡単だった仕事が片付いた喜びを隠そうともしない笑顔を浮かべて今後の予定を考えている。

『大鳳のやつ普通の男の子に転生して、普通の生を本当に満喫しとるな〜。ワイとともに駆けた時代も最終的には不幸ってわけじゃなかったけど、今は普通の優秀な男の子として年相応に楽しそうで良いことや。
今日は周回の妖怪退治も終わったし、一緒にゲーム実況でもやるか』


 彼から見た今の大鳳はとびぬけて優秀ではあるが、受けた訓練が前世より緩かったため、前世ほどではない。
ほとんど気質なども変わらないし前世の記憶も蘇ったが、それでもあくまでも今の彼の主体は今生の彼だ。 そのため今の大鳳は庇護し甲斐のある子どもだと感じている。 

 そこまで考えて横島は自分は相当特殊な英霊かもしれないと思った。自分は死後も転生を繰り返し色々な場所に行っていたらしい。もしかしたらこの時代にも自分の転生体がいるのかもしれない。
そして自分の転生体が受けた弱点などはそれなりに自分にも影響があることが多かった。この戦いが終わり、自分が呼ばれることになった原因である、世界全てを破壊する呪術をキャンセルした場合は自分もその体に戻るのだろうか。
そこまで考えた後、彼はすぐにその考えを頭から追い出した。遊べる時に全力で遊ぶことも戦士の素質の一つだ。そう結論付けると彼は大鳳の部屋に歩む足を少しだけ早めた。





大鳳の部屋の前に来ると女権国家時代の時から見知っていた顔が見えた。 鍛え抜かれた盛り上がった筋肉にぎらついた闘気、戦友であるジャギだ。
しかし、彼にとって見慣れていないと思えるところが一つだけあった。かぶっているヘルメットと革ジャンが赤い色をしていることだ。
女権国家で良き出会いを繰り返し修練の果てに奇跡ともいえる勝利をいくつも手にした彼は後半でヘルメットを失い、新しく買い求めたら、ネロの気まぐれで赤いファッション推奨となっておりこれしかなかったそうだ。
このヘルメットになってからジャギはかなり強くなった印象がある。

 ジャギ曰く『レベル上げアイテムを使って段階を上げていったら、最後がこれだった。
確かに一番勝率が上がったのはこのヘルメットに代えてからだったが、これが最終形態とはな』と言っていた。 女権国家の終盤の方の彼はまさに奇跡を起こす拳法の魔法戦士と言えただろう。
だが、横島にとっては女権国家を去る半年くらいの恰好であり、その姿になってからは共闘したりしたことは数回しかなかった。不仲などがあったわけではない。
単にお互いの能力が高くなって独自で戦えるようになっていたのと任務の都合だ。それから王国に帰って何度か共に戦った時には既に元の姿になっていた。
それからもジャギは拳法家としてはこの衣装を着ていた時よりも強くなっていったが、ジャギが成し遂げた最も王国に貢献した大金星を得た戦いはこの衣装の時に集中している。
そのためにこの衣装が最終形態となっているのだろうと彼は思う。 横島はジャギの様子を見て少し憂鬱な気分になった。 一流の武芸者でも怯みかねないいかつい彼の表情だが、
付き合いの長い彼には分る。怒っているわけではない。この表情は言いづらいことがあり、それも相手に同情しているときの表情だ。

「ジャギどうしたんや? 女権国家の終盤で酒の席で流子ちゃんを切れさせる芸をやってそれがばれた時に、ワイと大鳳に匿ってくれって言いに来たとき並みの表情やな。
もしかして、酒の上で失言でもして、大鳳が美鈴さん入りにピックアップガチャ回すとか言い出したとかか? そんならワイを格好いいとか言ってくれているらしいここの職員の女の子の情報くれたらとりなしてやるぞ」

 敢えて言いやすくなるように軽口をたたくと、ジャギはそれに少しだけ気分が軽くなった様子を見せつつ、それでも重い口調で言った。

「横島、今回も怪奇現象による異常地帯が出現した」

「なんや、イベントか。それでワイの嫁さんたち引かんとクリアが難しいとかか。まさか引換券で誰を呼ぶか決まってしまったとかか。エヴァ以外ならオッケーだと大鳳に伝えていいぞ」

 横島は決して妻となった女性達を嫌っているわけではない。むしろ彼女たちが危なくなれば全力で助けに行く。しかし、愛してはいても尻に敷かれすぎていて単身赴任も気楽で楽しいと思ってしまっている。
妻が嫌いなわけではないが尻に敷かれまくりのサラリーマンがまだ妻が恋しくなってないのに、いきなり家に来られては気が休まらなくなる様な心境だ。 ジャギも横島のこの行動を咎めない。なぜなら彼も同じ心境で動いてる共犯者でもあるからだ。

「それがな」

 ジャギがここにきて言い辛さが極限になった様子を見て彼の顔色が変わった。

「もしかしてエヴァ確定か? ジャギ頼む本当にそれしないとやばい場合以外は、できればやめてやってと、大鳳に頼んでくれ。 ワイも美鈴さんが呼ばれるかどうかの会議になったら、無理してでも呼ばれない方向になるように全力で訴えるから」

 尻に敷かれているトラウマ度はジャギにとっての美鈴が横島にとってのエヴァなのだろう。ジャギは少し考えると答えた。

「それが、ガチャじゃねぇんだよ」

 ジャギの返答に彼はほっと肩をなでおろした。

「そっか。まったく心臓に悪いこと言わんといてな」

 そう答えた直後に彼は不安な表情になった。

「だとしたらなんなんや? なんでそこまでワイに同情しとったんや?」

「今回の怪奇現象による異常地帯の首謀者は、お前の嫁さんたち多数みたいだ」

「はー!」

 横島が一気に腰が砕けたように落ち込むとジャギは深い同情の目線を向けたまま言葉をつづけた。

「俺たちが毎回、異常地帯を叩き潰して、回収している人々の淀んだ感情などが集まってできたエネルギー結晶だが、今回はかなり性質の悪い方法で運用した悪党がいてな。
それを叩き潰して、運用しているのが彼女たちだったわけだ」

 願いをかなえる願望器もどきのそれは、手に入れることで様々な特典として利用できる。いわば偽聖杯ともいえるだろう。その願望気を浄化して、今まで彼らは有効活用してきた。
いかに無害であろうと、霊的異常地帯ができた以上は放置できない。横島は最後の希望にすがりながら声を上げた。

「ワイが多分イベント特攻英霊なんやな」

「ああ」

「けどあいつらなら、絶対にそんな悪辣なことはせんだろ。霊的異常地帯を放置はできんけど行かんといかんか?」

「それがな、ちょっと来てくれ」

 ジャギに促されるままに彼がついていくと、モニタールームにたどり着いた。そしてそこには、金髪で小太りのメッシュで髪を分けた貴族服に身を包んだ男性がいた。彼はゴルフドルフ・ムジーク、この機関を買い取った人物だ
。横島からしたらご愁傷様としか言いようがない境遇をしている。 一度霊的大災害を防いだことで、一応残して置いた方がよい程度の、評価を受けたヒューマニティガーディアンだったが、
彼の知り合いの占い師によれば、多くの事件が起こり価値が一気に上がると聞いて買い取ったところ、その占いは当たった。
ただし、毎回自分たちの命をチップにしてぎりぎりの綱渡りの賭けをしなければ、世界、少なくとも女権国家と王国のある大陸は滅亡するかもというレベルの災いが多発しているという。
彼が聞いた占いの結果では、もっと余裕をもって勝ち続け株価が上がりきったところでこの機関を売却し、多額の金銭と名声を得て勇退するつもりだったらしい。

 ゴルドルフのこわばった表情を見て、横島は一気にテンションが下がった。彼は悪人にも非情にもなり切れない根っからの善人だ。その彼がこういう表情をしているときは決まって部下に酷な任務を言い渡す時だ。
ジャギの様子から察した不吉な予感は一気に大きくなった。

 ゴルドルフは少し考えたのち、口を開いた。

「よく来てくれた横島、周回終了後にご苦労。今回の件色々と考えたが、どう転ぶにしろ
お前に話して決めさせるのが一番いいと思った」

653 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 20:49:30 ID:bkWgW5Ue
 ゴルドルフは今回の件に関してどう対応するのが良いかではなく、誠実か考えていたのだろう。こういうところを見るとペンウッドの系譜なのだなと思う。ペンウッド校長の甥の家系だとも、
ペンウッド校長に入れあげた王国女子もしくはそれに偽装した女権国家人が子供を作ったともいわれている。仮に最後の説が本当なら、その女性は良識派だったのだろう。
ペンウッドは最後まで王国に尽くした善良な将校だった。 ゴルドルフは言い辛そうな様子のまま、手を振ってモニタールームの特に大きいモニターを指した。 横島が大画面を見ると、画像が映し出される。少なくとも一日以上は前の映像な様だ。

 そこには大鳳の部屋が映っている。大鳳が勉強をしながらキャルの来世と話しているのが見える。

「大鳳今年も、夏イベントが来るのに何楽しそうにしているのよ!」

 厳しい口調ではあるが、怒っているというよりイベントも命がけなのだから気を抜き過ぎでは? と心配している口調のキャルの声に大鳳は反省の色を見せつつそれでもわくわくが、止まらないという感じで答えた。

「姉さんごめん。でも今は霊的大災害で世界中がめちゃくちゃだから、外にもろくに出れないしさ、夏らしい季節のイベントとなるとどうしてもワクワクしちゃうんだ。今回はタイムスリップかな?それとも新たに作られた異界かな。
危険だけど夏らしい楽しみもできると思うとどうしてもね。 それに夏は大半がホラーの怪奇現象系が多いから、忠夫がいればどうにかなるしね」

 キャル姉は少し呆れつつも、大鳳の言葉を否定せずに遠足に行く子供を心配する様な様子で注意し始める。

「いい、横島にあまり負担かけすぎるんじゃないわよ。それと悪霊とかに効く刀や護符も持っていきなさい。
それにあんたはホラー系のアトラクションとかだとはしゃぎすぎるから、ジャギと横島が二人でゴーサイン出したとき以外は駆けださないこと。 まったくどうしてホラー大好きになっちゃたのかしら」

 言いながらもキャルには答えが見えていた。大鳳が横島を召喚できたときに、彼を頼りないと感じつつ、データ票を見て彼の強さを『理解』だけならまだしも『実感』してしまうと、
二度とホラーは楽しめなくなると職員たちが評したのを見て、大鳳は世界の名作ホラー映画を見たり、ホラーゲームをしたりをしまくったのだ。 その結果、
大鳳は本人も気づかないが、もともとホラーに耐性があったのが余計に強くなり、怖がることは少ないがホラー系のレビューとかでも食っていけるレベルのホラーマニアになった。
大鳳自身も横島程ではないが悪霊や妖怪と戦えるようになってからはその傾向がますます強まっている。
 ワクワクする大鳳とキャルの暖かな雰囲気の談笑は不意に終わりを告げた。気配の切り替わる音、そして突如現れる美しい女性。
横島にとっては最も強く印象に残った女権国家での記憶がよみがえる。 ――あれは間違いなく、かつてアリスと初めて会ったときの再現だ。

 人形めいた美を持つ彼女は突如として大鳳の部屋に現れ言った。

「……、その夏の思い出作り私たちが担当しても言いかしら」

 大鳳はその女性を前にして、少しだけ戸惑うような様子を見せた後、不意に頭を下げた。

「アリスさんですね。忠夫と会いたいだろうにガチャ引かなくてごめんなさい。歴史の修正とか、オカルト異常地帯で共闘した時に散々助けてくれたのに。 でも忠夫がガチャ引かないでって、僕に言うのもも、
皆さんのこと嫌いなわけでも愛してない訳でもないんです。 ただ単身赴任生活を満喫したいだけで、現に皆さんの身に危険が迫る可能性が少しでもある異変の時は――」

 大鳳の言葉をアリスは柔らかい笑みと言葉で遮った。

「ええ。わかっているわ。でも女権国家の女性としては、自分たちの為にあんなに格好よく頑張る旦那様の姿を見せられておあずけなのはとても苦しいの。
だから今回のイベントでは敵役でもいいから忠夫と直接会いたいのよ。今回のイベントはレジャー施設だから楽しみにしてね」

 そういってアリスが渡してきたパンフレットを大鳳は失礼にならないように気を付けながら手に取ると、開いた。
このイベントまでにそれなりに修羅場をくぐってきた大鳳だが、それでも一切警戒しない辺り、横島の妻たちに対する信頼は凄まじく高い。 そのパンフレットを読み始めると大鳳の顔が一気にうきうきした顔になった。
それを見て横島が疑問を抱き始めると、申し合わせたように一時停止が入りゴルドルフが大鳳から渡されたらしいそのパンフレットを渡してきた。





 パンフレットを開き一ページ目を開いた時点で横島の顔に諦めの表情が浮かんだ。
 今生の大鳳は色々とあって数ある年相応の趣味の中にホラーマニアが追加されていたが、その大鳳の遊びたい子供心をくすぐるアトラクションが山ほどあり、海水浴は無理でも、湖水浴ができる綺麗な湖がある山。
そして玉藻が担当する和風のホラーから、エヴァやアルやアリスが担当するホラーなアトラクションの遊園地。願望器があったとはいえどうして彼女たちはここまで本格的なレジャー施設を作れたのだろうか。


「恐らくは君の奥さんの一人アリスさんの人脈が大きいんだろうね。忠夫」

 不意に響いた張りと勢いのある、理知的な声に振り向くと。そこには栗毛色の髪に神秘的な魔法使いを思わせる衣装に身を包んだ少女がいた。天才だけが持つ特定の光を目に宿した彼女は興味深そうにパンフレットを見つめている。

「ダヴィンチちゃん」

 横島の言葉に彼女は笑みを浮かべるとパンフレットを興味深そうに読み進めた。 信じられない程の速度ですべてを読み終えると彼女は言った。

「読み終わって確信に変わったよ。これはゲーム化やアニメ化さえされたアリスの人形劇を取り扱った者たちの知り合いのレジャー施設などを作った幽霊などに頼んで、彼らが失敗したと思っていたり、
面白そうだけどやれなかった企画などをやらせてあげるというのと引き換えにこの施設を設計したんだろう。様々な思念体の幽霊などが客になって遊びに来ているみたいだ」

「そ、そうか。それでこの施設ダヴィンチちゃんの予想からするとどれくらい楽しそうや」

「ホラーに寄り過ぎているけど、『そっち方面のマニアじゃなくても楽しめるレベル――、 いや。ホラー苦手な人でも、途中で帰る人はほとんどおらず、二度と行く気はしないけど楽しかったっていう人が大半』なレベルかな」

「わかった。今回の霊的異常地帯解決のために出動するで」

「やっぱり。君ならそういうと思ったよ」

 ダヴィンチはそう言ってほほえましいものを見る目で横島を見た、そしてそのあとでこの施設の最高クラスの責任者の顔になり言った。

「念のためにウソ偽りない本心で答えてほしいけど、今回出動することにした動機は」

 横島はダヴィンチの言葉に嘘は言えないという表情で少し照れ臭そうに答えた。

「いろいろとあるけど、一番は今生の大鳳の為やな。あいつは今生では、ただの子供だ。普通に遊びたい盛りのな。それが数々の事故が起こり、今ではしくじったら国が亡んだり、大勢の人間が死ぬかもしれない重責を背負わされとる」

 横島の言葉にゴルドルフはうつむいた。彼には責任も落ち度もなかったが、それでもまだ士官学校を卒業もしていない少年に、こんな重いものを背負わせている状態に忸怩たる思いを抱えているようだ。
大鳳が非常な決断などを下さなきゃならないときは、必ず自分が命令し大鳳には責任を生じさせないと決めているのもそのためだ。ペンウッドが勇気で臆病さを克服して周りを引っ張る将になった人物なら、
彼は卑怯者になるのが死ぬより怖い故にまっすぐにしか走れず、その善性で部下たちが支えに集まってくる将だ。

 ゴルドルフの気にしている部分を触ってしまったと思いながらも横島は言葉を続ける。

「俺はもう大人どころか英霊だ。本来背負わんでいい荷物を背負って頑張っているガキに、思う存分遊べる機会を我慢しろなんて言う大人には絶対にならん。まして相手は大鳳の生まれ変わりやぞ」

「君はそういうやつだよね」

 ダヴィンチの軽い言葉には横島に対する信頼が込められていた。彼女は笑みを浮かべたまま言葉を続ける。

「今回の異常地帯の解決私も同行するよ」

 驚く横島をよそに彼女は言葉を続ける。

「呼び出された英霊の管理やケアは私の仕事なんだ。夫が単身赴任で寂しいからってやり過ぎてしまうような女権国家の女性達なら、今後召喚されないように処置をとったりするのも役目だろう。
今回の件で行き過ぎになるようなら私が彼女たちから君を没収して灸をすえることにするさ」

 彼女の言葉には天才ゆえの大きな自信がこもっている。その言葉に横島は頼もしそうに彼女を見た。

「ダヴィンチちゃん。本当頼むで。」

 おびえる横島を撫でながら彼女は笑う。 彼女はもともと大天才ダヴィンチのクローンともいえるホムンクルスであり、英霊としての力をふるう予備の肉体に過ぎなかった。
そして世界を救った後は寿命で尽きる肉体を持っていたが、死ぬときまで輝こうとする彼女を助けたのが横島だ。彼は文珠でダヴィンチがしなければならない施設の調整などを早く済むようにして、彼女の負担を減らすことに全力を傾けた。
そしてホムンクルスの肉体にも効果がある、試練を超えないと得られない霊的な食物などを入手して彼女に捧げ続けた。そして霊脈などを巡りながら良質の霊気を彼女に供給する儀式なども多く行った。
そのかいあってか彼女の寿命の兆候が見える様子はなく、作られて活動を始めたばかりの様な状態に今は戻っている。 彼女が今回動向を申し出た動機の何割かは、恩人である横島に対して、妻たちがやりすぎるようなら諫めるつもりなのだろう。

 ダヴィンチの励ましもあって決意を固めた横島は、『嘘』の文珠を飲み込んだ。『行きたいけど忠夫に悪い』と顔に書いてある大鳳を呼んでくれるようにダヴィンチに頼んだ。





到着した大鳳が、レジャー施設に行くのを諦めようとしている様な声音で声をかけてきた。

「忠夫、実は――」

 大鳳の少し残念そうな様子の言葉が終るより先に、横島が悲痛な声を出した。

「大鳳、嫁さんたちが放置しすぎてついに切れた! ワイが来ないと解決不可能な霊的異常地帯まで作り出してきたんや!今ならまだ怒りレベルも低いし、今回の異常地帯いけば許してもらえそうだから頼む」

「忠夫、悲観的に考えすぎだよ。彼女たち怒っているとは限らないと思うけど」

「それもそうやが、放置しすぎて欲求不満が溜まっとるのは間違いないわ。とにかくここらで発散させとかんと後が怖い。 いくで」

 大鳳に重荷を背負わせまいとする姿を見てゴルドルフは席を外した。自分の演技の下手さを自覚しているようだ。ジャギが重々しくうなずいた。


654 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 20:55:17 ID:bkWgW5Ue
「恐らく今回は俺と関わり深い女たちはいねぇ。それなら俺が何とかしてやる」


 大鳳はその様子を見てますます安心の念を強めた。横島の妻たちを心から彼は信じている。だが、彼女たちが欲求不満過ぎてタガが外れる恐れもあると思っていたが、彼女がいれば大丈夫だ。
それだけ今までの度で見せた技術顧問としての彼女の能力は凄かった。







 大鳳とジャギとシノンキャル、横島とダヴィンチが転送用の魔法円に乗ると魔法円が光を帯び始め、彼らの視界を光が覆い、そして光でできたトンネルや海を思わせる空間に投げ出される。
そして次の瞬間には、澄んだ湖のある山に彼らは投げ出されていた。



レジャー施設の鏡の様な光景を見て目を輝かせる大鳳をよそに横島は凄く憂鬱な気分になった。この泳げる湖と普通のキャンプ場としても高レベルなコテージはホラーマニアが見ても、楽しめるように配慮がしてある。
そして、夜に合わせて作られているにも関わらず朝である今の時分ですら美しい湖の向こうの城はエヴァの城だろう。遊園地とワープ機能かエレベータで繋がっているあの城に行くとかなりひどいことになりそうだ。

 落ち込む横島をよそに大鳳の心からの子供らしい喜びに満ちた絶叫が響いた。

「忠夫―! ここ凄く僕好みに考えてくれてキャンプ場だよ。奥さんたちにお礼言っておいてお願い。 空気もすごくおいしいし、魚釣れたら焼いちゃおうか」

 ウキウキする大鳳を見て、彼は招待に応じた甲斐はあったなと思えた。年相応の子供らしく好きなだけ遊べる夏休みを彼に味あわせてやることができそうだ。

 ダヴィンチもわくわくした様子で、辺りを回りたがっている。それを見て横島はこの少女にこの言葉を言ってやれることがうれしくてたまらない、と感じられる言葉を言った。

「ダヴィンチちゃん、この事件が終わったら何度も夏休みを楽しめるで。時間はいくらでもあるからな」

 その言葉にダヴィンチは激励する様な叩き方で彼の背をたたきながら返した。

「一応は私に凄く嬉しいプレゼントをくれた、ナイト様や王子様、……は言い過ぎか、戦士や魔法使いなんだから、『一緒に何度でも夏休みを楽しもう』くらいは言いたまえ」

「それだと俺が英霊として何度も夏休みを経験させるって事じゃないか。事件が解決してないって事だからあかんやろ」

「それもそうか。でも私が望むなら事件が解決した後も残ってくれるだろう君は」

 確信し切った声に、横島は少しも悩まず頷いた。それを見てダヴィンチも嬉しそうに笑った。その顔を見ながら横島も言葉を続ける。

「ダヴィンチちゃんは寿命が短い事を悲観してたわけじゃないが、それでももっと長く生きたいと言う思いもなかった訳じゃない、お前を長生きできる様に変えたのはワイや。
寿命を変えた以上は最後まで責任取るわ。受肉も考えた方がええかもな。最もワイがおらんでも万能の天才である君なら大半はどうにでも出来ると思うがな」

「まあ、ね。ただ転ばぬ先の杖になる君が居てくれると安心できるからね」

 二人の親子や兄妹の様でもあり恋人と友人の中間の様でもある会話を見ながら大鳳は夏休みの日々を想像して頬がほころんだ。 横島とダヴィンチの二人だけの空間を見ながら彼は思う、
あの時アリスにダヴィンチと横島の関係を話しておくべきだったかもと。ダヴィンチは横島にかなり気を許しているが、それは恋愛かどうかははっきりとは当人にすらわかっていないと思われる。仮にダヴィンチは自分が横島に異性として惹かれていることが分かれば、横島の妻たちにきちんと断りを入れて義理を通すだろう。そこまで考えて彼はその考えを放り投げた。 以前オカルト様子の強い霊的異常事態解決の際に彼女たちの能力は把握済みだ。観察眼の鋭いアリスや愛歌なら大体察するだろうし、他の面々にもちゃんと通達するだろう。 そう考えると彼は二人に声をかけて遊びまわる提案をした。






 遊び倒した後の夜に焼き肉を中心とした料理をつつきながら、大鳳一行は今日の話で盛り上がった。湖で泳ぎ回り日が暮れた後はそれがすんだあと、湖の風が当たるキャンプ場でそれぞれが料理をした形だ。
少し気が重そうだった横島ですらも後半は純粋に楽しんでいた。ダヴィンチの作ったぬるめのカボチャスープを飲みながら満足そうにする彼に大鳳が聞く。

「忠夫、今回はいつ頃相手が仕掛けてくると思う。今回の特異点は夏を思いっきり楽しみつつアトラクションを攻略することだから、いつもとはだいぶ勝手が違うと思うんだ」

「そうだな悪意のない敵との戦いじゃなくてこれはエンターテイメントだ。だから今夜あたり、なんか仕掛けてくると思う。的だったら疲れたときとかを狙うけど、
今回は夜中に襲われても気力と体力が余っていて楽しめるときである初日や休ませた後になんか起きると思うな。アリスたちは奇をてらうこともあるけど、クオリティを上げた王道ならある程度は外れなしってわかっとるからな」

「そうなんだ」

「ああ。それも女権国家的なホラーイベントが多そうだ。あくまでもお前を楽しませることが今回の目的だからな」

「それじゃ今夜あたり何かあるかな!」

「いや遊び倒して疲れを癒すために2、3日休んで体力が回復した後かもしれんぞ」


 ウキウキする大鳳をよそに彼は自分のコテージに戻った。

 コテージに帰った彼は軽く一風呂浴びると夜風に当たれるコテージのテラスに出た。風呂に入ったせいか夕食のあとであるにも関わらず少し摘まみたくなっている。 一度内部に戻ると、軽く摘まめる生ハムに薬草をまぶしたものがいくつか入っていた。
ビールでなく、赤ワインしか入っていないことを少し残念に思いながら、彼はテラスに戻った。生前愛歌に仕込まれたワインの開け方をして、注いだ後湖とエヴァの城を見ながら彼は生ハムが野菜を包むおつまみを食べた。

 生ハムの塩辛さとそのあとにくる、ハーブの苦さが口の中に僅かに残り、ワインで流し込むとちょうどいいなと彼は思い、多分このハーブは女権国家産のものだったかもと生前の記憶を掘り返してみたが答えは出ない。
考えつつも、思った以上に美味いと感じ、ワインとお摘みを交互に口に運びすべて食べ終わるまで時間はあまりかからなかった。
食べ終わった後、彼の体に脱力感が迫り股間の分身に力が集まってくるのがわかる。脱力状態を味わいベッドに倒れこむと、不意に上から柔らかく押さえつけられた。

 最初に押された体の部分のツボが脱力と快楽をもたらし完全に動けなくなった彼が顔を上げると月明かりの差し込むコテージの天井を背に彼の上に覆いかぶさっているのは人形の魔女アリス・マーガトロイド。
エヴァ程ではないが彼女の美もまた夜に映えると彼は感じた。

「アリス」

 特に恐れた様子もない声が彼の喉から出た。目の前の彼女からは放置された怒りなどは感じられない。召喚を大鳳に頼んでという催促すらなかったのだ。
そこまで怒ってはないだろうと彼は予想していた。アリスは妖艶さを持った慈母の様な笑みを浮かべながら、彼の唇を奪い、舌を絡めてきた。
彼女の口付で完全に体を動かす全ての機能が失われたと思った直後に彼の頭の中で射精した時と同じような感覚が起こる。それを一度起こすと、アリスは何度も何度も彼にどこまでも優しい快感を与える、口づけを繰り返した。
彼自身が体を動かす糸をすべて甘い蜜で溶かし切ろうとするかの様な行為だ。彼女の指から出る光の糸が彼の射精を封じている。それに気づいた直後にアリスがようやく彼から唇を離した。完全に彼が立てなくなっているのを見てから彼女は言った。

「忠夫、久しぶりね」

「ああ。単身赴任を堪能しとった」

彼は不意にいつの間にかすべての衣服がはぎとられていることに気づく。アリスは彼から離れて立ち上がると、開いた窓から見える月明かりを背に服を脱いで彼の眼に自分の体の全てを見せつけてくる。
そしてより強くこわばった彼の分身を飲み込むといった。

「忠夫、誰か一人だけ呼ぶと不公平になるからって、一人も召喚させなかったのね」

 強すぎる快楽で返事もままならないまま彼はひたすら壊れた水道のように射精を繰り返す分身に、頭を壊されながら首を縦に振ってアリスの言葉を肯定する意思を示す。

 アリスは魔女らしい妖艶な笑みを深めて彼の唇をふさぎ、舌を再び絡めてきた。
それはまるで彼の声にならない言葉を封じることで、彼の快楽の逃げ場を奪い自分の中に注がれる精を増やそうとするかのようだ。 アリスが腰をグラインドさせどこまでも優しい快楽を味あわせながら射精の量を増やしてくる。
彼の頭が警報をわずかにならした。女権国家の女性ときちんとした純愛をしたのに、廃人に近い状態になった男性を彼は何度か見たことがある。純粋な愛と好意が生んだ快楽が強すぎて結果的に男を壊した類の女性と今のアリスは似た目をしている。

 彼女は光でできた糸で彼を動かしながら自分の体の乳房や尻の丸みを撫でさせながら言う。

「忠夫、単身赴任を満喫していたい気持ちもわかるから私からは何も言わないけど、ただ私たちの危機の戦いであれだけ格好いい姿を見せたんだから、私のほてりを沈めて。それが済んだらあなたが大鳳くんにお願いしてくれるのをまつから」

「〜〜!」

 言葉にすらできない悲鳴を上げながら彼は、何度も自分の魂ともいえる精神が彼女にぐずぐずに溶かされていく感覚を味わっていた。この情事が終わった後、自分は恐らくアリスがピックアップされたときに引いてくれと大鳳に頼んでいるだろう。

 射精を重ねるごとに彼女の人形に近づいていく感覚を覚えながら、彼はアリスの胸に顔をうずめ時には赤子のように乳首を口に含まされ彼女の望むままに体の至るところを揉みしだくことを繰り返した。
謀略も怒りもない、ただ格好よく夫に救われた、その思いが産んだ好意と愛情だけの性交行い彼に一切拒否感も警戒心も抱かせず、ひたすらに彼を溺れさせる。
アリスとの情事を20回までは数えていたが、それ以降は完全に彼の意識が堕ちきってしまいしゃべることすらままならなかった。 快楽の時間が長すぎて、魂が抜けきった彼を見下ろしながらアリスは笑う。
そして彼女が離れると彼は糸が切れた操り人形となった感覚を味わいベッドに倒れこんだ。
情欲が収まりはしたが、それでもまだ何度か体を重ねられそうなぐらいに回復しているのはさっきのお摘みのせいだろう。 快楽で完全に自分に屈服した彼を見下ろしながらアリスはチャシュ猫の様な笑みを浮かべた。

「忠夫、今度のピックアップが来たら私を回すように大鳳くんに頼んでね」

 お願いを断る問発想すら出なくなった彼は腑抜けになり切った声で応じる、

「あ、ああ」

 情事を思い出すだけで彼女をそばに置きたくなる。快楽がなくても彼女たちがそばにいなくて、寂しいと思う時がしばしばあったが、ここに呼び出されてから忘れかけていた快楽を思い出しその感覚が一気に強くなった。
その様子を見てアリスは少し怪訝な表情をした。そして、少し考えると彼を小さくしたような人形を取り出し、何らかの呪文を唱える。
これは確か人形のモデルとなった人物の心を読む読心術の類のものだ。 そしてその術を終えるとアリスは嬉しそうに笑い再び彼に抱き着き口づけしてきた。

「周りから『王国男子である貴方に対して少し、お尻に敷きすぎじゃない?』って言われていたけど、快楽を忘れかけていても。私たちを呼びたいと思っていてくれたのね」

 アリスの弾む声に僅かに警戒が沸くがそれよりもまたあの情事が始まるかもしれない。その期待の方が今は強くなっている。拙いと思えても、防ごうとする意思はすでにほとんどなくなっている。彼女は弾む声でさらに続ける。


655 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 21:00:23 ID:bkWgW5Ue
「完全に蕩けてくれているから、もう準備は不要。というより、ひと手間増えちゃうけど続けちゃいましょうか」


 そういってアリスが手をかざすと彼の体は少年期のそれに代わる。子供の姿になり彼は驚愕した。生前は確かに何度もこういうことをされたが、今の彼は道化と切り札の側面の強い『ジョーカー』の英霊だ。
その彼にこんなことができるなんて。長い年月を経てアリスは魔女として相当な高みに至っている。
子供になった彼を抱きしめてくる優しく淫らなアリスの体は自分が大人だった時より、より刺激が強く感じられる。
彼の子供に戻り小さくなった分身をアリスは迎え入れると、乳房の所にくる頭を愛おしそうに両腕で包み込んだ後何度も、仰向けになった彼に押し付けた。
まったく双方が動かないまま、分身を飲み込んだ秘所の動きだけで彼を何度も絶頂させると、アリスは耳元でいう。

「忠夫、今回大鳳くんに楽しい夏休みを提供したいのよね」

「あ……ああ〜」

 極上の美酒を飲み過ぎて酩酊状態になった様になりながらも、一応肯定の言葉を返す彼の声を嬉しそうに聞きながら彼女は対面座位の姿勢に移行した。彼女が腰を振りながら言葉を続ける。

「みんなそこまで怒ってないけど、貴方の見せた姿のおかげで大分ほてっているから、沈めるのを手伝って上げて。『大鳳くんには』最高の夏休みを提供するから」

「あ、ああ」

 そう答えた瞬間、何かが外れた感じがした。伝承でいうところの吸血鬼を家に招いた時の様な、あるいは悪魔と契約してしまった時の様な。
アリスの純粋な好意による性行為で腑抜けになった、時点で彼の判断力は完全に落ち切っていた。最もこれは妻たちを信じている為でもある。

 アリスはもう一度彼の唇をふさぎ多めの射精を促すと満足そうに笑った。

「それじゃあ、明日の大鳳くん歓迎のイベントはあなたがメインで盛り上げるとしましょうか」

 魔術によるものか一瞬で服を着こみ彼女は横島を抱き上げた。そして不意に誰もいないように見える場所を見て言葉をかけた。

「あなたもそれでいい? ダヴィンチちゃん」

 横島はその言葉に朦朧とした頭でありながらも、驚愕が走った。そしてアリスが声をかけた場所を見ると、そこにダヴィンチの姿があった。彼女は少しバツが悪そうな顔をしている。 アリスが補足するように言葉をつづけた。

「あなたが簡易だけど、害意あるものは入れない結界を張っていたけど、機械で侵入者の気配があったから、一応は見ておこうと思ったみたい。
それであくまでも夫婦の純愛だったけど、女権国家の女性は魔術的な意味でも閨が一番危険だから目を離すわけにも行かなかった。そんなところでしょう」

 ダヴィンチはそれなりに長く付き合った横島には分る本心からの頷きを見せた。そして言葉を続ける。

「忠夫、ごめん。一応娘や妹みたいな私に女性にあそこまで一方的にやられているのを見られていたと知るのは恥ずかしかっただろう。
明日からのイベント多分君を救出系だと思うけど、私も頑張るから待っていてくれたまえ」

「ああ、大丈夫や」

 横島がダヴィンチと会話している間、アリスは全ての集中力を込めて観察眼を張り巡らせてアリスの様子を見ていた。そして、ダヴィンチに礼をとると、横島を連れて瞬間移動をした。






 アリスが性行為の疲労で眠りについた横島を連れて本拠地に戻ると、ヴィヴィオが楽しそうに彼女を迎え入れた。聖王の姿とかしたヴィヴィオは嬉しそうに彼女を迎えた。

「アリスさん。お疲れ様です。忠夫を連れて帰ってきてくれてありがとう。それで、さっそくですけど、ダヴィンチちゃんはどうでした」

 その言葉にアリスは笑って答えた。

「彼女はまさに万能の天才のクローンというにふさわしいわ。私たちにはない視点も持っているし、無自覚だけど、作られた素体が女権国家の影響を強く受けている。
さらには忠夫に恋慕の念がかなりある。 私たちの中に加わってくれたら、色々とできることが増えそうね」

「そうですか」

 エヴァとヴィヴィオは相当に面白そうな顔で笑っている。そしてアリスは言葉を続ける。

「彼女、良識派だったから善良な男性に対してやりすぎな性行為は『今のところは』大嫌いだと思うわ。
だから、他国の女性でも純愛だと思う性行為をして、彼女に見せてみたら、かなり反応していたわ。一応忠夫の安全が関わっているから見ない訳にもいかないみたいで、最後まで見終わった頃には彼に対してみる目がかなり変化していたわ。
最もすごく上手に隠していたけど」

「そうですか。それは期待できそうですね」

 楽しそうな顔で、返しながらヴィヴィオは笑っていたが、不意に真面目で威圧感のある聖王の顔に転じて、横島を見下ろした。

「それはそれとして、王として妻の権利の侵害罪を犯し過ぎた夫への処罰も考えないといけませんね。クロエ」

 ヴィヴィオの声に応じるかのように、赤と黒の外套に身を包んだ少女が現れる。彼女は白いが時々桜色に見えている雪を思わせるような美しい髪と健康的で魅力的な黒い肌が特徴的だ。
整い切ったやや大人びて見えかねない顔を、愛嬌のある笑顔が打ち消し年相応に見せている。

「はーい。ヴィヴィオ様お仕えする、護衛役にして看守長なども務める多才騎士クロエ参りました〜」

 ヴィヴィオは死に体になっている横島を抱えると、言った。

「今回のあなたにはすごく働いてもらうことになりそうだからよろしく。ダヴィンチさんの覚醒と、勧誘、そして忠夫のお仕置き施設の看守長としての管理、教育お願いします」

「は〜い」






 横島がアリスに連れ去られた翌日、ダヴィンチが昨夜起きたことの顛末を大鳳とジャギたちに報告していた。

「それで忠夫は大丈夫なの?」

「ええ。彼女たちは君を楽しませるために作ったから、そこまで無体はしないだろう。しかし、忠夫がああいうことをされるのを見て、少し気の毒だったよ」

 女権国家の英霊などが起こした事件なども担当する大鳳は既に女権国家の映像やホラーなどに対する知識も豊富である。それを聞いた時点で色々と察したようだ。ジャギはアリスと横島の情事について触れた時のダヴィンチの様子を見て、
少しだけ警戒めいた目を向けた。敵に回ったというより、彼女が女権国家の女性的な覚醒をすると英霊の強化などをしてくれている役職上、横島も逃れようがなくメンタルが持たないかもしれない、と危惧しためだ。
その彼の危惧をよそに不意に手紙の様なものが窓から投げ込まれた。

 大鳳あてだったそれを大鳳に渡すと大鳳の目が輝いた。

「今回のイベントは忠夫救助戦だって。聖王家の罪人を投獄する監獄としての役目も含む古城を模した場所で、そこまで悪いことしてないのに、夫である忠夫にヴァンパイアや魔王ベリアルと共に行き過ぎたお仕置きしようとする聖王から、
忠夫を救助するんだって」

「そうかそれじゃあ行くか」

 大鳳の輝く年相応の笑みを見ながらあいつもこの為に覚悟済みでここに来たんだなと思いながら、慣れ始めたトンキチイベントに飛び込む覚悟をジャギは決めた。





 監獄でありながら優美な月の下で映える城でジャギは拳をふるいながら多くの西洋系のモンスターやストレリチアの騎士たちをなぎ倒して回った。
大鳳はゴシックホラーアクションゲームの様な場所で戦えることにテンションを上げながらキャルやジャギに指示を飛ばし自分も、刀を振るっている。 キャルの棒術の棒が多くの騎士たちや悪霊を薙ぎ払い、
大鳳の刀が悪霊たちをかき消し、ジャギが敵陣に飛び込むたびに砲弾を打たれたように敵陣が崩れていく。同行しているダヴィンチも、スケートの様な特殊な魔術の靴で敵陣に飛び込み砲弾などを乱射し、
大きなマジックハンド付きの装備で敵をなぎ倒している。子供税だけでなく、ジャギ自身もこの戦いのアトラクションを少なからず楽しみながら、感嘆していた。
嘘だとわかっていてなお、劇中のストーリの勇者だと思い込んでしまうほどリアリティはアリスの力もあるのだろうがベリアルこと陸八魔アルの力が大きいのだろう。
大鳳の顔からは笑みが途中で消えていた。楽しんでいないわけではない。
ただ戦闘などの技能が役立ち磨かれもするアトラクションが楽しいのと難易度が高く集中が極に達してきているためだ。 ジャギが特に強いストレリチアの騎士を薙ぎ払うと、不意に日本の双剣を持った赤い外套の少女が不意打ちを仕掛けてきた。
 大鳳は彼女の剣を見事に剣でいなしながら言った。

「クロエさんあなたがここのラスボスですか?」

「ええ。聖王家の罪人をとらえたり冤罪の疑いのある反乱分子の男性を腑抜けにしたり、するための施設の看守長、ヴィヴィオ様直属騎士、クロエ・ファン・アインツベルンよ」

「よーし。がんばるぞー!」

 大鳳は楽しんでいるだけではなく、本気でクリアにかかっている。自分でもクリアできるかぎりぎりの難易度になっていると分かったためか、クリアできないと悔しいと本気で思っているようだ。

 クロエは意地悪い笑みを浮かべながら答えた。

「ごめんなさい。今回の私はボスオプションなの〜。というわけで、かも〜ん。雄犬堕ちした情けない裏切りもの。エヴァ様の眷属吸血鬼、横島〜」


 クロエの嘲る言葉と共に登場した横島は、吸血鬼化しているのがわかる。文珠などは使えないが、普段より身体能力が強化されている。それを見てジャギが無言で言った。

「大鳳、あいつの相手は俺に任せろ。横やりを誰にも入れさせるな。お前たちもこの旅で相当成長したが、こいつが相手だと連携も取れない独力で行った方がいい」

「わかったよ」

 大鳳の戦いを外から見た際の念話による助言なども欲しいが今の横島相手にその余裕はない、とジャギは断じている。
今の横島は一時的な吸血鬼化で身体能力が底上げされており、文珠が使えない代わりに霊能の出力が上がっている。 横島が一気に飛び込んでくると、ジャギは霊波刀の一撃を闘気を込めた手刀で受けた。
そして横島が剣を籠手型に変えて殴りかかって来ると、相打ちとなる形でお互いの拳が当たり、ジャギの体にトラックで引かれたような衝撃が走りお互いが弾き飛ばされた。

「やるじゃねぇか」

 吸血鬼の苦手属性である太陽に近い気を打ち込んだのに、横島は腹に気を込めてそれを防いだのだろう。大量に気を消費することに変わりはないがそれでも黙って受けるよりはましだ。
不意にキャルの使っていた棒術の棒の内の一つががジャギの横に刺さった。彼女が意図した投擲の様だ。ジャギは棒術にかけても美鈴から仕込まれ一流になっている。
棒を拾って打ちかかってくる『かも』そう思わせるだけで、横島が想定しなければならない戦闘のパターンが増えて相手の負担となる。 棒を手に取れる位置でいかようにも動ける無形の構えを取り、横島と向かい合う。
ジャギの神速の棒の一撃がわずかな一動作を含むとはいえ、飛んでくる位置にいるだけで相手はある程度は疲れるだろう。

 横島が意識を切り替え霊波刀で切り込んでくるとジャギは初手を棒で受け止めた。吸血鬼と化した横島相手にさえもわずかに膂力で勝る。彼がわずかに有利な形になった瞬間、彼は棒を離した。
僅かに隙ができた彼に、向い一気に殴り掛かると、そのまま横島も殴り合いに応じ始めた。


656 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 21:03:59 ID:bkWgW5Ue

「最初の一手を間違えた時点でもう俺の勝ちだ。 横島、お前の一番の怖さは発想力と判断力。いくら殴り合いに強くなっても、万能感とかで高揚していちゃ俺にはかてねぇ」

「かもしれんな。この戦いが終わったら、嫁さん相手とはいえ完全に屈服して命令に逆らえないわいの治療頼むわ」

「気にすんな。ただのアトラクションだ」

 何気ない会話をしながらもジャギが優勢とはいえ、当たれば死ぬような拳の嵐の応酬が続いている。



 ジャギと横島が激闘を繰り広げている中、キャルと大鳳とダヴィンチはクロエに苦戦していた。彼女はすばしっこい少女の姿で時には戦い。
時にはグラマラスな黒い魅力的な肌をした大人の姿になって切り込んでくる。
大人の姿になった時と子供の姿の時は戦い方自体は変わらないが覚えかけた間合いが急に変わりなかなか覚えることができない。 また剣を具現化させて時には投げてくるが、大人の姿と子供の姿では軌道が大き変わってしまい、
それが読みづらさを増している。
今回の戦いはキャルが主に前線に出て、野生の勘を主軸に棒術の手数で押し切りかけていたが、どちらかといえば理性と分析で動く大鳳やダヴィンチが狙われ、彼女の変則的で読みづらい動きを苦手としている、二人のフォローに苦慮している。

「やっぱり人には得手不得手があるよね〜。大鳳くんとダヴィンチちゃんが苦戦した場所だとキャル姉ちゃんが活躍してたし、二人が活躍した場所だとキャル姉ちゃんはいまいちだったし」

 クロエの馬鹿にしているのか素直な感想なのかわからない言葉に反発を覚える間もなく。それはそうだとキャルは思った。大鳳とダヴィンチは第六感もそれなりに優れているが、分析や理性の力で良い結果を出すことが多い。
対して、自分は野生の獣の様に直観力が強い。そのためか、不意に大人形態に変化する彼女に対しても勘で対応できた。対して二人は戦いながら分析しなれかけたところで変化されてしまうためか、いまひとつ反応できていないのだ。

「でもそろそろキャル姉ちゃんもお疲れじゃない?」

 クロエの言葉に内心頷きつつキャルは構えた。今回のイベントは負けても別にペナルティはないが、上手くやればクリアできるものをクリアできないのはやはり嫌だ。
こう考えるあたり自分と大鳳は姉弟だなと思った。 地を蹴り双剣を構えて飛び込んできた、彼女の一撃を受けようとした直後に不意に、彼女が大人の姿になる予感を感じキャルは負けを確信した。
疲労によって自分の直観力が落ちていたようだ。だがその予想は外れた。

 ダヴィンチの操作する巨大マジックハンドが彼女をしたたかに打ち据えた。そして彼女の一撃はクロエが大人にならなければ確実に外す位置だった。

「やっぱり、大人化してないと肌の危機察知力の感も働かないみたいだね」

 難しい問題をようやく解けたようなはつらつとしたダヴィンチの声に、クロエは驚いた声で返した。

「ど、どうして私がいま大人化するってわかったの?」

「左脳人間をなめちゃだめだよ。戦いながら君の癖とか分析してたのさ。君もキャルくんに何度かピンチにされてたから、少し私たちより警戒の頻度下がっていただろう」

「大鳳くんも気づいていたの?」

「いや彼はキャルくんが疲れて勘が鈍る頃の観察をしていたよ。キャルくんが疲れて君が勝負を決めに来る時にカウンターするって決めていたからね。
戦って分かったけど、君は今まで強敵相手に勝利確定の一撃を放つときは、結果的にかそれとも狙ってかはわからないけど、大人姿の方が多かっただろう? 子供の姿でも勝てても多分そっちで来ると思ってたよ」

「どうしてわかったの?」

「私たちとの戦いで、重要な局面かつ、どっちの姿でも行けるときは大人の姿に必ずなっていたからね。いや、君の主観だと大人姿の方が良かったのかな?」

「そっかー。見事に負けちゃったわ。それじゃあ、負けたからいったん失礼。――、と忘れるところだった。負けたボスのオプションとして、お約束の攻略情報をプレゼント。
今の忠夫は『女権国家の吸血鬼だから』 じゃ、お約束の情報も与えたしバイバイ。最もすぐ再開だろうけど」


 クロエはそういって笑いながら地を蹴るとそのまま飛び去った。

 クロエの気配が完全に消えた直後に、ジャギと横島の戦いを見ようと振り返った直後、横島がジャギの蹴りで吹き飛ばされてきた。 二人の様子を見ると横島の方が被弾した回数は多いようだが、
吸血鬼の回復力で余裕があるようだ。精密機械をも超える正確さと力強さを備えた動きを見せるジャギの構えには一切の衰えは感じられないが、
このままでは限界が来そうだ。 そして、横島が起き上がる直前にダヴィンチがジャギに、何らかの合図を送ると、ジャギがポーションを飲み追い打ちではなく、回復をとった。
普段のジャギならここで追い打ちを選んでいたはず。ダヴィンチはわずかに隙を見せながら彼を人間に戻す祝福を唱え始めた。

 その瞬間横島の手がダヴィンチを捉え吸血を始める。そしてその瞬間、一気に彼が腰砕けになった。 その様子を見て若干疑問がるキャルにダヴィンチが説明を始める。

「女権国家だと、男吸血鬼は女性には勝てないからね。吸血もある意味性行為。そのせいか血を吸うと媚薬飲まされたみたいになって腰砕けになっちゃうんだ。
男吸血鬼が女性を吸血鬼にできる例ってあまりないんだ。だから女権国家の女性を吸血鬼に堕とせるのは女性の吸血鬼だけなのさ。それじゃ浄化の儀式に移ろうか」

 ダヴィンチは努めて冷静を装っていたが、実際は下腹のあたりが熱くなってしまい仕方なかった。

 横島にかみつかれた瞬間に、彼女は横島と記憶を共有してしまい囚われてからの彼の日々を追体験した。そしてそれが彼女の中にある嗜虐心を刺激している。横島の記憶を彼女は振り返った。






 昨夜、アリスとの性行為を経て完全に腑抜けになった彼は目を覚ますと、柔らかい豪奢なベッドに寝ていることに気づいた。状況把握に彼は頭を回し始める。

『アリスがふるまってくれたお摘みと酒は女権国家の良識派の女性陣が狂三の考案した料理を男性が壊れないように、
さらに改良し続けた精力と耐久力をかなり上昇させてくれる奴だったから、リラックス効果と精力の増強がまだ抜けていないか』

 そう考えつつ、衣服を探すべく周囲を見回すと、窓越しのテラスと美しい夜景が映った。
その景色に見惚れた彼はテラスになんとなしにでた。周囲に建物もなく、向こうからは見えないと、思い空と水面両方に映る月を眺め、満足して中に戻ろうとした瞬間、
不意に心地よい水面の夜風が固まってできたような冷たさを持った何かに抱きかかえられ、ベッドに戻された。月を背にする形で見上げることになった金髪と長髪の美女、吸血鬼エヴァンジェリンを見上げた彼は、
久しぶりに見る月を背にした彼女の美に魅せられ言葉を失った。彼女は夜の魔を思わせる大人の美女の姿で吸血鬼のマントの下は理想的な体をさらしている。黒いマントが彼女の色白な裸体をより引き立ている。
彼女は自分に彼の眼が釘付けなのを確信すると肉食獣を思わせる笑みを浮かべ笑いながら言う。

「久しいな宿六。妻の欲求不満を無視してずいぶんと単身赴任を満喫していたようだな?」

「は、はい。どうしても自由時間を満喫したくて」

「それは咎めまい。ただ機会を得た以上は、欲求不満の解消に付き合ってもらうぞ」

 エヴァは一瞬で彼を抱き込むと分身を飲みんだ。

「〜〜!」

 射精すら許さぬ快感を与えながら、即座に彼の首筋にかみつくと血をすすり始める。そこでようやく、気持ち良すぎて射精できない状態を解くと一気に吸血の快感で余計に増えた彼の精液を受け止めた。

「おい、どうしたまだ私たちの欲求不満を慰めるのは始まったばかりだぞ。大丈夫か」

 意地悪く笑う、エヴァに彼の瞳から快楽と恐怖の涙がこぼれ落ちた。アリスの優しい性行為で完全に精神の防御力がゼロになっていたところに、厳しい快楽で防御力をゼロにされた。
それを吸血で意識を共有して知り尽くしたうえで彼女は意地悪く笑っている。 射精したばかりで敏感な分身を彼女の膣がなめるしゃぶり、すぐに二度目の射精が起こる。
その時に合わせて再び彼女が首筋にかみつき血を吸い始めた。強く抱きしめられ、乳房が彼の胸板でつぶれエヴァは腰を回しながら、自分の乳房を彼の胸板で変化させる遊びを始めた。

「ひぎゃー!」

 快楽で奇声しか出せない彼を見てエヴァは吸血で彼の状態性的快楽が許容量を超えているという内心を知り尽くしているのにわざとらしく首を傾げた。

「ふむ、昔は何でも分かったが、単身赴任中に呼んでもらえなかったせいか、意思疎通に弊害が出てきたか。 それでは推理をしてみるか。 うーむ、うーむ」

 わざとらしく首をかしげつつ胸板で自分の胸の形を変え続ける遊びも、腰を振り彼を快楽で嫐るのもやめない彼女を見て、横島は早く気が済むことをひたすら願った。
強すぎる快感のもたらす負荷を少しでも逃がすために、ベッドを量の手で強く握りしめ、エヴァの放置された怒りとそれが産んだ嗜虐心と欲求不満が収まるのを祈る。
実際には一分くらいしかたってないが、彼にとっては一時間にも感じられた時間はエヴァのわざとらしい気づいたふりをした顔でやっと終わった。

「そうか、わかったぞ」

 涙を浮かべる彼に、エヴァは閨の中だけではとことん意地悪い満面の笑みで言った。

「お前は根っからの助平だから、まだ女体の快感が足りないのだな♪ そういえば手がお留守か」

 そういうとエヴァが両手から光でできた糸を出し彼の手に潜り込ませた。そして彼女は布団をつかむ彼の手を自分の尻に導き、布団をつかんでいたのと同じ強さで握りしめさせた。

「グヒャー!」

 奇声と共に最大限の射精が起こり、それと同時に彼女が指で彼を操ったまま起用に彼を抱きしめて血をすすり。後半は優しい性行為移った。何度か本当の意味での天国の様な射精をした彼にやさしいキスをすると彼女は言った。

「血を吸った時の意識共有で分かっていると思うが、今回はそこまで怒ってはいなかったぞ。ただ情欲をあおるようなことをしておいて呼ばないと、こういうことになるから気を付けることだ」


657 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 21:10:37 ID:bkWgW5Ue
 そういうとエヴァは満足した様子でシャワー室に向かっていった。指一本動かすことすら厳しい彼を楽しそうに見下ろしていたことが何となくわかる。
あれだけ搾り取られても、もう少ししたら回復しそうな当たり、アリスがふるまってきたお摘みとワインは相当な魔女の料理だったのだなと、快楽で落ちかける意識の中で彼は思った。





次の日横島が目覚めると、大人の姿の聖王ヴィヴィオに見下ろされていた。金髪のサイドテールの髪を束ねた男性にとって一つの理想の形の体と美貌を持った彼女の右に、跪いて侍るクロエの姿がある。
そしてその周りにはストレリチアに吸収され合併しそれでも王朝が形式上は続いたユグドラ・ユニオン。彼女は金色の髪に少女にしか見えない、容貌に似合わない大検をその手に抱えて、横島をねめつけている。
そして金色の美しい長髪をした騎士、アリス・シンセシス・サーティは裁判官や刑務官の様な瞳をしている。ヴィヴィオに重すぎる愛と忠義を持つヴィーラ・リーリエ。
彼女はヴィヴィオの様子を見てこれからのことを楽しみそうに夢想しているのが一目でわかる。 オリヴィエはヴィヴィオと同じく久しぶりに楽しそうな遊びができそうな目で笑っている。
その笑顔は横島がヴィヴィオの情欲を掻き立てトラウマが刻まれた時に見せていた笑みだ。英霊となったが故に歴史に記された逸話レベルの閨などのトラウマは彼の身に余計に大きな弱点となる。
ヴィヴィオはシンセシスに目配せすると彼女が裁判官の様な様子で、横島を糾弾した。

「王配殿、此度の呼び出しの理由となった罪状はわかっていますね」

「い、一応教えてもらえると助かる」

「聖王陛下の夫としての職務怠慢罪。陛下からの要請の意図的な黙殺。この二つの罪状によって陛下の情欲を収める奉仕労働と再教育の刑となします」

 異端審問と裁判官の様な仕事もしていたシンセシスがその言葉を口にすると。ストレリチアの神聖な意味を持つ光でできた魔法文字が空中に出現し彼に刻まれた。
強い快楽が彼に走り始めると、ヴィヴィオが近づいてきて彼を抱きしめる。 刻まれた魔法文字が余計に恐ろしいまでの快感を引き上げてくる。ヴィヴィオの口付で完全に腰骨が解けた。
ユグドラが横島には理解できないストレリチアの神聖文字の書いている祭壇めいたベッドに彼を寝かせた。敢えて祭壇の文字を見せて意地悪く笑う。

「陛下のお付きである私たちを満足させる仕事をさぼった罰も兼ねていますよ、これは。どうですか凄い魔法文字だとわかるのに。どんな意味の魔法文字化わからないと怖いでしょう?」

「あ、ああ。教えてくれなんなんやこれ」

 横島の問いにユグドラは楽しそうな顔で長い神聖文字の行を指さした。

「この文字はストレリチアで悪いことをしていなかったのに王族を惚れさせ過ぎて完全に腑抜けにされた珍しい類の目にあった男性を犯すのに使った魔法文字です。生前ならできなかったけど、今は英霊ですからすぐ治せますからね」

 そういって笑いながらユグドラは横島の分身を踏みつけた。痛く屈辱的な踏み方なのに、それ以上の快楽が彼を襲う。そこにヴィヴィオが来て笑いながら唇をふさぐ。 彼女は唇を離すと健康的で魅力的な肢体を見せつけながら言う。

「生前から貴方を王配としてから、少し尻に敷き過ぎていると王国女子から言われていました。それが今回の事態を招いたのですね」

 横島に体を密着させながらヴィヴィオは笑いながら言う。

「支配を緩めたりはしませんよ。 ただ反省していることがあります」

「な、なんでしょうか」

 王族としての気品と威圧感に満ちた声に、小市民な彼がおびえながら言うと、ヴィヴィオは答えた。

「生前から十分に快楽は与えていましたけど、支配される快楽の与え方が足りなかったみたいですね。今夜その過ちを清算するとしましょう」

 そういってヴィヴィオが彼の分身を一気に飲み込んだ。 生前からヴィヴィオやオリヴィエその配下に閨で征服する度に感じていた女神や神聖な存在に魂が屈服させられていく感覚が一気に彼を包み込む。
そして今の自分が英霊となっているせいでそれが余計に顕著なのだと彼は理解した。それはヴィヴィオも同じだったようで、少し驚いた後心からの笑みを浮かべたそれを見て横島の背に、恐怖が走った。

「どうやら英霊になったことで肉体という防護服がないから、私たちの支配がより深く届くようですよ。それじゃあ一気にこの祭壇の機能をオンにしてしまいましょう。
私の体をうずかせておいて、いつまでも呼び出してくれない困った旦那様への躾の時間です」

 ヴィーラが楽しそうに笑いながら言った。

「はい。ヴィヴィオ様」

「あー!」

 恐怖と快楽で叫ぶことしかできない彼の唇がヴィヴィオの接吻で再びふさがれた後、彼女が戦闘で本気を出す直前の様な気配になり。
その次の瞬間分身を包む膣だけでなく、密着しているからだ全てから与えられる快感が倍増した。 ヴィヴィオは彼が絶頂する直前に敢えて唇を離した。そして彼が自分でも無様だと思う奇声をこの場にいる全員に聞かせる。

「ぎゃぴー!」

「「ははは!」」

 一斉に浴びせられる嘲笑と共に起こった射精で彼が倒れると、ヴィヴィオはまた笑みを浮かべる。それに嫌な予感を彼は覚えた。
支配される感覚も与えてくる快楽もすさまじかったがまだ上があるのだろうか? そう疑問に思った瞬間、射精して分身が敏感になった直後に祭壇めいたベッドの魔法文字がいくつも輝きだした。
その瞬間、ある意味ストレリチアの守り神でもあるヴィヴィオの体が再び強い力を帯び、敏感になった彼の分身がさらなる快楽に襲われ一気に果てた。


「どうです? 私を放置するとこうなるってわかって懲りたし、何度でも味わいたい快楽だったでしょう」

「は、はい」

 普段はため口で話すが、王様としての顔で接してくるヴィヴィオには彼は昔から逆らえない。そして今はそれが極限に達している。 その状態の横島を見るとヴィヴィオは楽しそうにうなずいた。

「私の番は一度終わりです。他の配下達も満足させなさい」

 そういってヴィヴィオが離れた後、シンセシスの方のアリスが仰向けに倒れ立つことすらできなくなった彼に覆いかぶさった。 騎士とは思えぬ柔らかい体を押し付け分身を飲み込みながら彼女は笑う。

「ヴィヴィオ陛下の制裁を見て溜飲が下がったので、私は欲求不満を解消するだけにしておきます。 いけませんよ。ヴィヴィオ様が危険な時にあれだけ活躍しておいて大鳳くんにお願いしないなんて」

 優しい子供に言い聞かせるような声で言いながら彼女は彼を抱きしめ性行為で自分の方が上だと刻み付けてくる。女性優位の性交で射精する度に幾つもの神聖文字が光り、
その度にヴィヴィオに対する屈服度が上がっていく気がする。アリスもそれを理解しているのか楽しそうに笑いながら彼を絞り続けた。 騎乗して離れた後、彼女は言う。

「優しい性行為でも女性優位な形でやるとこうなるんですよ。他の面々だとどうなるんでしょうね」

 そういって離れた後彼女は、ユグドラと交代した。ユグドラは笑いながら彼を押し倒し言う。

「この祭壇は性行為も儀式とみなす類の神通力の宿る文字が無数に刻まれた祭壇でもあります。
王本人が悪いかどうかは別として王族の婿でありながら王族を欲求不満にした者をわからせるとともに、もうそういうことがないように夫婦の絆を深めるためのものでもあります。
配下の騎士である我々も躾の権利はあるので。私の神聖文字使いを堪能してください」

 そういって彼女は強い膂力で彼を抑え込むとそのまま一気に押し倒し分身を飲み込んだ。いくつもの神聖文字が輝き、その度に彼にとって恐ろしい効果を増してくる。
射精したいときに封じられ、これ以上の射精をすると頭が壊れると感じた時により大量の射精を促され、幼女の様な姿をした女性に負けるのが恥ずかしいという思いが強くなっていく。
そしていくつかの神聖文字が光り、彼の霊感が危機を告げると彼女は意地悪く笑う。

「この文字が光っている時に射精すると恐ろしいレベルで奴隷化が進みますよ」

 そう教えた後、彼女の腰を振る速度が一気に早くなっていく。

「ユグドラ。許して」

 それを聞いた瞬間、ユグドラが無表情になり、動きが止まり一気に彼の分身を締め上げた。強すぎる快感で射精が止まらなくなる彼の目の前で彼女が呪文を唱えると、
いくつもの文字が輝き、魂の奥底までヴィヴィオとそれに使える騎士たちへの屈服感が刻まれた。

 射精が収まり強い快楽で虚ろな顔になる彼にユグドラが厳粛な表情をしつつ、楽しいという思いを隠せない様子で言った。

「今の貴方は贖罪中なんだから、様付けと敬語を忘れないように」

「は、はい」

 幼女の様な相手に閨で負けるのが恥ずかしいという思いが強くなったのも恐らくは、神聖文字の効果なのだろう。 その彼の様子を見てクロエが不意に入ってきた。

「ねえねえ、ユグドラー」

「何でしょうか?」

「多分だけど、子供みたいな体系の女性に負けるのが恥ずかしいって念を増幅させただけで、背徳感が産む快楽については増幅させてないよねー?」

 知っているくせにわからないふりをして聞くクロエは明らかに横島に意地悪を従っている様だ。

「ええ」

 ユグドラの肯定の答えにクロエは無様すぎる者を見た時の子供特有の残酷な笑みを浮かべながら言った。

「忠夫お兄ちゃん変態すぎー! 閨が弱いのは仕方ないけどどこまで変態なのー! それでアリスさんとか陛下は少女形態になれる術を持っているのね」

「ち、違うんや。ワイの方からやってと言ったことは一度もないで。二人が昂りすぎてやってくるだけで」

 答え終わる前にクロエの足が彼の分身を踏みつける。屈辱と弱点を知り尽くした快楽を噴出させる効果的な足の一踏みだった。

「変態お兄ちゃん。精液出し過ぎて馬鹿になったの? ユグドラがした注意忘れた? 様付けと敬語」

「は、はい。申し訳ありません」

 その答えを聞くとクロエは満足そうに笑いながらユグドラに催促の言葉を紡ぐ。

「お兄ちゃんの幼女に負けるのが恥ずかしいって感情をもっと上げて♪ ド変態なマゾお兄ちゃんにはそれぐらいがちょうどいいだろうから」

 ユグドラは笑いながら手を振った。その途端にいくつかの祭壇の文字の光が強くなる。それによって子供に性的に負けることへの恥ずかしさが一気に増した。
その瞬間にクロエが彼の分身をユグドラと同じように飲み込んだ。 射精する度に嘲笑めいた笑いを浮かべるクロエに射精を煽られながら彼は何度も射精した。

「ほらほら、マゾ犬。男性優位の性行為が当たり前の国に生まれていながら、女権国家の底辺男性以下性癖持ちのクズ犬♪」


 射精する時を狙った様な暴言が彼の耳に媚薬の様に入り、優しい性行為が彼の意識に余裕を与えかえって屈辱感と敗北感を大きくする。

激しい射精の後、倒れるようになった彼の前でクロエが大人の姿へと転じた。

「変態が度が進行しすぎたから治療のしてあげる。がんばって耐えてね♪」

 そういうと彼女は彼の分身を豊かになった胸で挟み、先端を口にした。


658 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 21:12:49 ID:bkWgW5Ue
「ああー!」

 激しい快楽で叫び声をあげて、射精した彼は再び起き上がり直ぐに倒れた。

「ヴィーラとオリヴィエの分が終わったら次の企画へゴーだから待っててね♪」

 射精と同時に霊力が奪われ立つことすら叶わない彼を笑いながら放置すると出ていった。舌なめずりする様子のヴィーラが彼に迫る。

「ヴィヴィオ陛下の夫でありながら随分とじらしておられましたね。 とてもロックですね」

「い、いえ。単身赴任が気楽過ぎて、皆様の寛大さを信じてこれくらいなら大丈夫だろう、と希望的観測にすがってただけです。英霊だから身の回りの世話とかも必要なかったし」

 それを聞くとヴィーラは笑みを深めた。

「確かに陛下は寛大ですし、貴方も悪いことはしていませんでしたね。ただ、陛下の女をうずかせるようなことをしておいて大鳳くんに頼んで召喚しない辺り、陛下の寛大さと女としての欲望を見誤ってましたね。
これはそういう見積もりを間違えるとどうなるか、王配殿に教育が必要ですね」


 ヴィーラがそういうと再び彼女はユグドラに目配せをした。神聖ストレリチア文字が輝き、王国男子が女性に閨で負けることへの恥ずかしさが増していく。
そしてそれを見越したようにヴィーラが彼の上に乗りつながると、彼を快楽と剛力で組み伏せ搾り取り始める。
分身を包む快感のせいで彼女が人並みの女性でも跳ね除けられないとわかっているのがまた、彼の敗北感と情けなさを余計に煽る。 そしてそれを見ていたヴィヴィオが不意に立ち上がると、ヴィーラの乳房を後ろから揉みしだき始めた。

「ヴィーラ少しやりすぎですよ。というわけで過剰制裁のお仕置きです」

「ああー?ヴィヴィオ様の御手が最高過ぎます♪でもでも、こんなにあっさり行かされるなんて恥ずかしいです?」

 ヴィーラが達した際に生じた膣の締め付けの動きで彼は一層激しく射精した。それを見下ろしたヴィーラは侮蔑の目を投げかける。

「こんなあっさり陛下の良いようにされる私にすら惨敗する癖に陛下をじらすなんて、国家反逆規模の身の程知らずしてますね」

「ヴィーラ、忠夫さんは不義理や裏切りはしていないんですから、そんなに傷つける様な発言は、めっですよ。お仕置きです」

 ヴィヴィオがあっさりとヴィーラを百合的な技で逝かせるたびにそのヴィーラにすら負ける己の敗北感が大きくなっていく。彼女たちが心理を操るのが上手なのもあるが、祭壇の力も大きいのだろう。

 横島が快楽と敗北感でぐったりするとヴィーラが耳元に口を寄せていった。

「とてもかわいかったですよ。 それから大鳳くんに召喚されてから、貴方がしたヴィヴィオ様を護る為の戦い、私も見ていて女がうずきました。ヴィヴィオ様の次くらいにはあなたも大事です。ですから今回の様な事をするなとは言いません」

 最後の言葉に不可解な顔をする彼にヴィーラはつづけた。

「今回の様な事をしてくれれば、またあなたにこういうことをする機会が増えますからぜひやってください。貴方の活躍に燃え上がったヴィヴィオ様の情欲を天界で受け止めるのも良いものですから。最も加減のできなさが増えてしまいそうですが」

 笑って離れるヴィーラにおびえながら彼はヴィヴィオの顔を見た。ヴィヴィオは王族らしく彼を観察する目で見た。

「多分昨夜アリスがふるまったものだけで、十分滋養があるから大丈夫だと思いますけど、回復させておきましょうか。 忠夫さんも喉乾きましたよね?」

 その問いに横島は少し悩んで頷いた。 どのみちアリスにふるまわれた料理で耐えられる程度には精力が残っている状態だ。それなら体力だけでも回復したほうが良いだろう
ヴィヴィオが渡してきた甘い蜂蜜味を思わせる飲料を飲み下すと、体力だけは回復したが逆に搾り取られ過ぎて朦朧とした頭が回復し、自分の痴態を思い出して恥辱心が募り始める。それを見越したようにオリヴィエが笑いながら言う。

「体力も戻ったところで今夜の仕上げと行きましょうか」

 そういって彼女は横島を押し倒し、ヴィヴィオと同じ動きと方法で彼を嫐り始める。

 何度も彼女の内部に敗北の証である白い液体を吐き出しながら、彼は王族が持つ支配する霊力に自分の魂の屈服度が上がっていくのを感じていた。
ヴィヴィオと同じ種類の霊力でありながら、ヴィヴィオと異なる彼女の力が彼をどんどんと追い詰めていく。そしてヴィヴィオに劣らぬ快楽でありながらヴィヴィオと異なる、
どこまで彼を絞り上げ追い詰める性的行為が彼の分身を何度も泣かせた。 しばらくの間彼女は彼を搾り取り続けたが、優しく彼の体のツボを押し始めると、ヴィヴィオに目配せをする。
ヴィヴィオは笑いながら彼の背に指をあてる、ツーと指を下に這わせるとちょうどオリヴィエと繋がる分身と同じ位置に指をあて言う。

「ストレリチアではまれにだけど、犯罪じゃなくても、高貴な身分なものを欲求不満にさせた伴侶に分身を二本に増やす罰を与えるときもあったんですよ。
男も強くあるべき考えの時に、分身が二つに増えて体のバランスが悪くなり、戦えなくなる上に、いろんな意味での急所が増えるという意味の罰です。『償いが終わるまで戦士じゃなくてお前はただの愛玩動物だ』見たいな」

「な、なぜそれをいま言うのでしょうか?」

「それをするからに決まっているでしょう。 快楽が強すぎて壊れる恐れがあるって言われて、廃止されましたけど、今なら技術が進んだので大丈夫です。それでは参ります」

 ヴィヴィオが呪文を唱えると、祭壇の神聖文字がいくつも輝き、彼の背に分身が現れる。オリヴィエと繋がっているのと同じ位置に現れたそれをヴィヴィオは楽しそうに笑い飲み込んだ。

「!〜〜!」

 王族二人に挟まれ異なる王の霊力に支配される快感が彼を襲い一度の射精で魂全てがかき回されたような状態になる彼の叫びをヴィヴィオとオリヴィエはうっとりとした様子で聞いていた。

「前回の異変で私たちの身に危機が迫るかもって時とても格好良かった貴方がこうなっているのは本当に来るものがありますね」

 そういうとオリヴィエが彼の口を唇で塞いだ。

「あの後すぐに呼んでくれなかったことについては怒ってませんよ。ピックアップがありませんでしたし。ただ私たちの女に火が付いたのが前回の件で見せた格好良い姿が原因だったことは覚えておいてくださいね」

 言い終わるとオリヴィエが泣きわめく彼を見ながら少し考えて口を開いた。

「やはり二本にして責めるのはやりすぎだったかも、ヴィヴィオ様一本に戻してあげませんか」

 笑いながら言うオリヴィエの言葉に彼は本気で嫌な予感を覚えた。この口調は明らかに嗜虐心に火がついている時の声だ。 それに白々しく同意するヴィヴィオ。

「ええ。ちょっとやり過ぎましたごめんなさい」

 そう答えたヴィヴィオが手を振ると彼の分身が一つに戻り。その瞬間脳快楽で複雑骨折を起こした。前から抱き着く

「二本の分身に快楽を与えられるのに慣れてしまった後でいきなり一本に集中するとこうなりますよね。うっかりしてました」

 そういってヴィヴィオがまた呪文を唱えると、オリヴィエの方にくわえこまれた分身が消え去り背中のヴィヴィオの方に出現し彼女の中に入る。

「あーあ!」

 泣きわめく彼の声を心地よさげに聞きながら二人は言う。

「あなたを閨で泣かせたい欲が溜まり過ぎていたようでやめられそうにありません」


 ヴィヴィオとオリヴィエガ交互に出現させることを繰り返しながら、二人も達する直前になると、再び彼の分身は二本に増やされた。そして二人は彼を挟みつつお互いを愛撫しあう。 快楽のあまり頭がマヒしかけている彼にヴィヴィオが言う。

「お互いが達することで性行は完遂します。そしてこの祭壇で行われている以上夫婦の儀式でもあります。 さて罪人や奴隷並みの状態でそれが成立するとどれくらい貴方は縛られるのでしょうね」

 言い終えた二人達した瞬間、前と後ろの分身が果てしない快感と同じくらいの力を持っていながら異なる屈服感と快楽を与えてくる膣に包まれ祭壇の神聖文字がいくつも輝き彼の中で何かが切れた。
ヴィヴィオとは糸が切れた人形のようになった彼を抱きしめて言う。

「あまり私たちにため込ませるとこういうことになるから次からはすぐに呼ぶことですね」

「は、はい」

 返事を最後に倒れた彼から離れるとヴィヴィオはヴィーラに指示を出した。

「怒ってないけど呼んで欲しくて仕方ない愛歌とユウキの所に運んでおきなさい。あの二人に任せておけば癒すでしょう」




 ……――……ダヴィンチは彼を吸血鬼から人に戻す魔術に鳥区民柄、流れ込んできた彼の記憶に対して感想を口にした。

「ヴィヴィオ聖王陛下随分とわがままな性質をしておられるみたいだ。最も大事を成し遂げる王族は大半がそんなものだが」

 不機嫌なダヴィンチの声に、いつの間にか戻ってきていたクロエが笑いながら言う。

「あら〜、ダヴィンチちゃん随分と不機嫌じゃない。もしかしてやきもち?」

 その問いにダヴィンチは心外そうな様子で答えた。

「そんなわけないだろう。 昨日のアリスさんと彼の情事を見た時は特に苛立ったりはしなかった」

 ダヴィンチの答えにクロエは笑いながら答えた。

「そうよね。 でもあなたはどっちかというと、純愛甘やかしたい派みたいだし。でもこっちに来れば私たちの気持ちもわかってくれると思うけど」

「虚言はそれくらいにしてくれるかい。わざわざ戻ってきたのは何か用事があるんだろう」

「ええ。今回の館攻略が済んだから、同行者として仲間になることになったの。よろしくね♪ 敵側に戻ることはあっても不意打ちの裏切りフラグとかはないから安心して。離反の時は高価アイテムたくさん置いてくからね?」

「わかった。それなら構わない。けれど君は、私個人としてはあまり好感が持てる相手ではないね。君もヴィヴィオ陛下に彼を好きにしていいと言われているうちの一人ではあるんだろうけど。
私にとっては恩人であり、ある意味では保護者みたいな立場でいてくれた彼に対する仕打ちは目に余ったと個人的には思っているからね」

「仕方がないことだけど、そういう発言やめといた方がいいと思うよ。そういう趣味に目覚めた時に過去の自分の発言が引っかかって素直に楽しめなくなっちゃうよ♪」

「そうなる可能性がゼロだとは言わないが、少なくとも今の私はこれが正しいことだと思っているよ」

 そういって彼女は横島を背にかばいながら、いつでも戦闘できる体制を保ちながら言う。

「夫婦の間とはいえ嫌がっている彼に、壊れる様な事をされては困る。悪意ゼロ、遊びの様な場所とはいえ、ここは霊的異常地帯だ。一応完全にこちら側の英霊である彼の状態は把握しておかないといけないからね」

「そうね。それじゃあ少し、昨夜の続きを見てみましょうか。これが忠夫兄ちゃんの昨夜の様子の続きだから、とことん見定めてね♪」

 楽しそうに笑いながら、魔法のかかった剣を彼女がダヴィンチに突き立てようとした。一切害意や殺気はなく、またいくつもの修羅場をくぐってきたここの面々には、一目でこの剣は殺傷力はないことがわかる。
ただ特殊な魔術がかかっていることだけは確かだ。


659 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 21:16:04 ID:bkWgW5Ue
彼女の剣を突き刺されたダヴィンチの意識が再び闇に沈んだ。そして彼女はさとる、これはヴィヴィオに犯された後の横島の記憶の体験だ。





 眠りから覚めた横島は、自分の体力が完全に回復していることと、柔らかいベッドにいることに気づいた。そして何日も時間が経過したくらいに寝ていたはずなのに外の日付は変わっていないことに気づく。
これは多分エヴァの別荘の時間の流れが変わる魔術を応用しているのだろう。そこまで考え顔を上げると、目の前に金色のショートカットの髪をした青いドレスに身を包んだ王女、愛歌と最も長い付き合いのユウキが目の前にいた。
彼女たちはヴィヴィオたちとは違い怒りなどはなくただ、純粋に横島と久しぶりに会えたことを喜んでいるのがわかる。 ユウキが満面の笑みで彼に抱き着いてきた。今の彼女はインプ形態の様だ。

「忠夫、久しぶりだね。僕たちも呼んで欲しくて待っていたけど、やっぱり単身赴任が楽しすぎた?」

 小悪魔の様な笑みを浮かべる彼女に彼は首を縦に振った。

「わかっとるとは思うけどお前たちが嫌いになったわけじゃなくて、英霊になってから性欲が落ちて、それで単身赴任が気楽過ぎて、もうちょっと伸ばしていたいなと」

「忠夫の性欲が落ちた!?本当?」

 ユウキが一瞬だけ驚いた顔になり問いを投げかけ、すぐに失言だと気づいた風になる。ユウキが大切なことで横島に隠し事がうまくいくことが少なかったように、彼が嘘を言っていないことが彼女にはわかったのだろう。
そしていたずらっぽい笑みを浮かべて、彼の服を脱がせ始める。

「確かに英霊って色々なケースがあるから、一概にどれがどうとか言えないよね。スカササさんは生きたまま神になったケースかもしれないし、忠夫の場合はぎりぎり人間のまま天寿全う型だしね。
そして性欲とはある意味子孫を残すためのもの。子孫が残って幽霊になればそれもあり得るかも」

 そういいながら服を脱がせ終わった彼女は自分も服を脱ぎあらわになった胸元で彼の分身を挟んだ。 まだ愛撫も始めていないのに、彼の分身が射精手前のようになった。それを見てユウキは笑う。

「あは♪ やっぱり。僕の胸で良い様にされた逸話が多く後世に伝わったせいで、生前より弱くなっているね。英霊は残したいという欲求は薄くなっているけど、行為ができない訳じゃないしね。それじゃあ始めるね」

 ユウキが胸を動かし始めると彼の分身が噴水の様に射精を始めた。それを見て胸を動かしながら、嫐る彼女は彼の分身の先端を加えた。 ユウキ自身も英霊の為か噴出した精液はすぐに彼女に吸収されて消滅していく。
そして彼女の霊力が上がり彼の霊力が下がっていく。恐ろしいのはそこではない。他の女性達にされた時もそうだったが英霊である自分の体に新しい弱点が刻まれていくほか、
どんどんと古傷が開くように彼女たちの与えてくる快楽への耐性が下がっていく感じがする。

 ユウキの胸になぶられ叫ぶ彼を楽しそうに見ていた愛歌が彼の耳元に唇を突きつけ、ていう。

「まあ、一人になれる時間もないと男の子はつらいらしいからしょうがないけど、そろそろ英雄らしい行動をしているあなたの傍にいられないもつらいから、呼んでもらえるように動くとするわ」

 耳元に息を吹きかけられて、ユウキの胸の中でもだえる分身が何度目かわからない爆発を迎えかけると、彼女は笑いながら彼の耳たぶをかんだ。 それにより射精を迎えた彼が叫びかけたところで容赦なくキスで口を塞いでくる。
爆発した彼の下半身を見てユウキが笑う。

「愛歌、そろそろ本番始めようよ」

「ええ。それじゃあ行くわね」

 豊満なユウキの胸に嫐られぬいて震える彼の分身を愛歌が服を脱ぎ飲み込むと、彼は一気に悲鳴を上げた。癒す際にももたらされる快感というものがある。
今の愛歌はヴィヴィオたちにされた支配の術から癒す類の術を使いながら彼を嫐っている。だがヴィヴィオたちと敵対しているかというとそうでもない。回復術を受けるときの快楽の効果を高め、
彼女たちの間で往復することの中毒に落とし込もうとしている様だ。
叫び声を上げかけたところでユウキが彼の唇に乳首を突っ込むと、魔術で彼の頭を鈍らせる。
ユウキの乳房と甘い香りに脳を侵され、愛歌の愛情と好意に満ちた中毒を生むアリスと同系統の性行為が分身を何度も泣かせてくる。 愛歌の少女らしい膣と容赦ない快楽で彼の頭が堕ち始めると、ユウキが言った。

「愛歌そろそろ交代しよう」

「ええ。そうね」

 ユウキが今度は彼の分身を飲み込み、愛歌は笑いながら後ろから抱き着き、彼の顔に腰掛け尻を押し付けてくる。 射精と同時に強く押し付けれるとそれと同時に彼の脳が焼き切れた様な感覚がしてくる。
ユウキが今度は彼を後ろから抱きかかえ、乳房を背にあてながら、正面から抱き合う形で彼と結合した愛歌の望むように彼を動かす。
アリスやエヴァの糸で操られるのとは違う快楽が彼を包んだ。 射精と同時にユウキが余計に激しく彼を動かすと何度も愛歌はどこまでも優しく甘い中毒になるような動きで答えてくる。
完全に快楽で阿呆になった彼の唇を奪うと愛歌は彼を見下ろし王族らしい口調で言った。

「忠夫、ちゃんとこれが終わったら私たちを呼ぶように大鳳くんに頼みなさい」

「は、はい」

「よろしい」

 了承の言葉を言った瞬間愛歌が激しく体をねじり彼に一際大きな射精を促した。
彼の脳に王族としての威厳と約束したことを焼き付けるためだろう。愛歌は笑いながら言った。

「ユウキ今度のピックアップガチャで多分呼んでもらえるわよ」

「そうだね。あとは大鳳に思いっきり夏休みを楽しんでもらわないとね。そういう恩義ができた方が忠夫の性格上約束は破れないだろうし」

 この記憶を読んだダヴィンチは二人に対しては怒りなどが沸かないことに安直した。やはり自分は男をいじめるのが趣味の類の女ではないようだ。彼女が安直した直後にさらに映像が切り替わる。





 和風の屋敷の居間で横島が必死にお札などを書いている場所にクロエがやってきた。彼女はハワイなどの暖かい地域にバカンスに行くときの様な青い大人びた服装に身を包んでいる。彼女はそのまま横島の状態を確認する。

「進歩いかがですかぁ? あら全然だめ、……は言い過ぎだけど、かろうじて及第点の御札ばっかり。お兄ちゃんぎりぎり不合格、よって罰ゲーム決定♪」

 そういうと彼女の周りに光で作られた東洋の文字が浮き上がり、彼女の持つ白黒の双剣に宿り、彼女の力を強化していく、そして彼女に剣を向けられると彼の服があっさりと剥かれた。
これは服も英霊と化した彼の一部であるためだろう。 光でできた文字が彼を拘束すると、彼女は笑いながら言う。

「ユウキ先生お願いします」

 そこに姿を見せたのは横島が東国に転生した時に彼を導き師となっていた炎禍の烏天狗と化していたユウキだ。彼女は笑いながら何かの術を彼にかける。

「天狗の誇りや傲慢を司るからこういうこともできるんだよ。えい♪」

 女性にベッドの中で勝つのが当たり前という概念を強くしたうえで、クロエが少女の姿で、彼の分身を刺激し始める。 女権国家の女性らしい最高の技巧で彼を達しさせた後、クロエは敢えて、
すぐに吸収せずにどれだけ自分の足が白く染まったか彼に見せつけてから言う。

「あれ〜? すごい量の射精だね。 昨夜の初射精より多くない?」

「しょうがないよ、忠夫は屈辱が大きいほどたくさん出しちゃう変態さんだから」

「ええ〜。お兄ちゃんベッドの外ではちゃんと格好よかったのに、そんな趣味もあったの。
後半、玉藻様が命じてそういうユウキお姉ちゃんにこの術使わせてたけど、射精の量が衰えてないんじゃなくて、屈辱がすごいほどたくさん出てただけだったの〜。お兄ちゃん最低すぎ」

 わざわざ純粋にヒーロー見る様な目で見てくれたときと同じ見上げ方で蔑みの目を向けてくるクロエの意地悪さに彼は怒りかけたが、怒りの声は出せなかった、その視線を受けて、彼の分身がすでに屹立していたためだ。
クロエは何かの術を自分にかけながら大人の姿になり、彼の分身を飲み込み言う。

「これは管理職として失敗でした。貴方に対してかけるべき言葉は、『仕事の出来が悪かったら今夜と同じことしちゃうぞ♪』じゃなくて、『上手くできたらこれと同じことしてあげるね?』でした。『王国出身先天的女権国男性』な忠夫お兄ちゃん?」

 最悪の蔑称で呼びながら、一気に射精させてきたクロエは笑いながら彼を見下ろした。
クロエに射精と同時に霊力を奪われて、上下関係がより強固になった感覚で震える彼にユウキが代わって搾り取りながら言う。

「クロエ、だめだよ。忠夫はこれでも王国男子なんだから、ああいう性交でたくさん射精するヘタレマゾだって突きつけたらかわいそうだよ」

 かばうふりをしながらバカにしてくるユウキは屈辱と背徳感で横島の分身が固くなっているのを純粋に楽しみながら彼を絞っている。
怒りよりも彼女が与えてくる快楽と、心底楽しんでいる様子の彼女の姿を嬉しいと感じてしまうあたり、自分は完全に彼女に堕とされ切っているなと横島は思った。



 性交が終わって倒れている彼を見下ろしながらクロエが大人状態で彼を見下ろしながら言う。

「それじゃあ変態さん、次の和風アトラクションで使う悪霊払いの御札ですけど、ちゃんとうまく作れたら昨夜の再現してあげるから頑張ってくださいね。
もしもダメだったらあなたの様な変態でもトラウマになる類の女権国家的わからせがまってますよ」

「は、はい」






そしてその脅しを受けて城の中で三日たった後、横島は本気で泣きたくなった。

「なんで、こんな高レベルの札が山ほどできとんのや! そこまで変態だったんかワイ」

 術は基本的の精神的な影響が大きい。ここまですごい札ができるということはそういうことなのだろう。





 そこまで横島の過去を見た後、ダヴィンチは煩悩を振り払うように首を振った。

「とりあえずこれで吸血鬼化は解除できた。 アトラクション完全クリアだ。次に移ろうか」

 その声にクロエが元気よく答えた。
「は〜い。それでダヴィンチちゃんもこっちに目覚めたんじゃない?」

「それは否定できないところがあるよ」

 歯切れ悪く彼女は答える彼女を見て、クロエは予想通りだと思った。
彼女をこちらに目覚めさせるには、とにかく怒りなどでもいいから、冷静さを奪いもしくは減退させ、そしてそのあとに彼女の様な善玉が好む純愛な女権国家的性交を見せればよい。
彼女は大分横島がやられる姿を見て、こちらよりになってきている。 ダヴィンチは横島に言った。


660 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 21:18:23 ID:bkWgW5Ue

「忠夫、すまない。私はどうやら女権国家の女性としての因子が相当強く目覚めてしまったみたいだ。ひょっとしたら君を性的にいじめる方に参加するかも」

 少し申し訳なさそうなダヴィンチにクロエが言った。

「大丈夫よ。忠夫兄ちゃんはド変態だから、いやだ。怖い。より、天才ダヴィンチちゃんはどんないじめ方してくれるのかって期待の方が勝っているわ。ね♪」

「そ、そないなことは」

 クロエに逆らえなくっている感覚と、そして当たっているかもしれないという思いのせいで彼の否定の言葉はひどく力がない。

「それじゃ皆さんかえって明日に備えよっか♪ 特にダヴィンチちゃんとは色々話したいし。ここに召喚されてからのお兄ちゃんの格好いい姿とか」





そういってその日からダヴィンチとクロエは何らかの打ち合わせをしていることが多くなった。その際にダヴィンチが自分の様子を観察してくることも増え、その度に自分が彼女になにをされるか期待してしまっていることに気づいた。
多分これが、ダヴィンチが向こうに行ってしまった最大に原因だったと横島は思う。そして大鳳が夏休みを満喫している裏で彼にとっての快楽地獄、ある意味では極楽が展開されていた。



 和風ファンタジーホラーのアトラクションでは悪霊や妖怪の群れと戦いながらクリアしていく流れであり、大変爽快な戦いを楽しんだ。
横島さえも後のことを忘れて、一時期そのアトラクションの戦いとストーリにのめりこみ切ったほどだった。


 そしてそのアトラクションをクリアした夜封印された記憶がよみがえり、彼はその和風アトラクションのボスの部屋の奥で玉藻の前と天狗姿のユウキに挟まれていた。
玉藻が陽気かつ女権国家の女性らしい恐ろしさを感じさせる声で彼に言った。

「旦那様少しは、凝りましたか? いえ、私たちを呼びたくなりましたか?」

「も、もちろんです玉藻様」

 とにかくひたすら仕立てに出る横島を見て彼女が手を振ると視覚ではなく脳に直接訴えかける幻術で彼が再開時に受けた記憶がよみがえった。



 ジパングに転生した時に女権国家から流れ着いた九尾の狐である玉藻と戦い勝利した後、彼女から受けた閨での仕打ちの数々。玉藻はアリスから習った術で彼を精通した直後に戻し、
四本の尻尾で両手両足を縛り彼を抱き込み対面座位の姿勢で嫐り始めた。つながった直後に彼女のおねだりがすべてとなるような快楽が彼の分身を包み、そのまま即座に訪れた射精で一気に彼は堕ちた。その彼を見下ろしながら玉藻は言う。

「他国のエロゲーや官能小説で、一突きで女性を天国に連れて行く男性器を受けた女性みたいな無様さがありますね。 忠夫さん、今の私は九尾のモードですよ。
貴方が一生を全うしたこともあるジパングで最悪の行いをした九尾ですよ〜わかってますか?」

 激しい快楽でまともな思考もできない彼に玉藻は残酷に事実を突きつける。そして彼女の術で王国男子とジパング男子を足して二で割った性質となった彼は情けなさで涙があふれてくる。
それを見て玉藻は楽しそうに彼の頭をなでて時には頭のツボを押す。その度に彼の分身から多くの射精が起こった。

「ユウキさんダメです、これ。 屈服して男の自尊心が崩壊するのが早すぎて、恥辱責め成立しません。天狗の自尊心を操る力をプリーズ!」

「任せて」

 天狗衣装のユウキが術を使うと彼の恥辱心が一気に燃え上がり、そのまま彼は最悪の恥辱を感じ、ジパング最悪の悪妖怪に一番恥ずかしい体位で逝かされていると悟りながら一っ気に射精した。

 ぼんやりとした目をした彼はクロエが持ってきた魔術的な油を見て、嫌な予感を覚えた、玉藻は六本目と七本目の尾をそのツボの液体の中に突っ込むと彼と繋がるのをいったんやめて、
片方を彼の分身に塗りこめて、もう片方を彼の前立腺に向けて入れた。

「〜〜!」

 声すら出せない彼を見ながら分身を締め上げつつ射精できなくしつつ、尻尾の先端で分身の先端を刺激し、玉藻はその声を心地よさそうに聞いていた。僅かに快楽を弱めた後横島の悲鳴を聞き始めた。

「玉藻―! 頼む出させて出させて」

「それは虫がよろしすぎる話ではありませんか旦那様。 見事な男ぶりを見せて私たちをうずかせておきながら、ピックアップガチャを回してと、大鳳くんに頼んでくれなかったじゃないですか。
でもわたくしも鬼ではありません。 ピックアップした回数の数だけど、懇願したらいかせて上げましょう」


 尻尾の愛撫で何度も寸止めされ快楽で声すら出せなしたうえで玉藻は笑う。

「出させてと今言い切れなかったので、ノーカウントです♪」

 わざと快楽で言葉を切らせたりしながら彼女は笑う。


それでも彼は時間をかけて言い切った。それが終わると玉藻は笑いながら近づいてくる。

「約束通り、回数分叫んだのでいかせて差し上げます。 でもぉ、男子でありながらお預けをつづけた男性に対しては、さすがの良妻狐も優しくありませんよ。ユウキちゃん、とどめお願いします」

「任せて。僕は怒ってないけど、玉藻さんたちの気持ちもわかるからね」

 そういってユウキが手を振ると彼の中で一気に、女性に閨で負けていることに対する恥辱心が一気に膨れ上がった。そして気づく、前に恥辱心を煽られた時ユウキは手加減していた。これが本気の方だと。

 一番恥ずかしく屈辱の高い騎乗位で搾り取られながら玉藻に覆い被さられ彼は白い敗北の証が玉藻の秘所から漏れ出すほど射精すると倒れた。

「どうですいろんな意味で懲りたでしょう。クロエちゃんとユウキちゃんとの夜もまだまだこれからですから楽しみに待っていてくださいね」

 その後、ユウキとクロエまで加わってきて彼の意識は何度も飛び堕ちた。




 次のアトラクションはやばい生物兵器を開発している会社が悪魔と契約してシャーマニックと科学の融合兵器をつぶすというホラーゾンビパニックアトラクションだったがその後ろでは、
横島が陸八魔アルと、リグルそしてその配下のアレクシア・アシュフォードという蟻と融合した女科学者に犯されていた。

 アルの魔術で芝居を本当だと思わされて彼は何度もアルの悪魔的な快楽を与えてくる豊満な体に何度も何度も射精を繰り返した。アルが悪魔らしい顔で彼を見下ろしながら言う。

「射精する度に、大鳳君たちが不利になっていくのに、本当にあなたは恥知らずね。ほらもっと出して私の配下の悪霊軍団を強化しなさい」

「あ、あー!あー!」

 対面座位から抱き込まれたまま形だけは正常位だが、これは彼にある程度腰を振れるようにすることで、虚構とはいえ現実だと思わされているシチュエーションで快楽に勝てないと彼に思わせる調教だ。
だめだ、悪魔軍団を有利にしてどうする。と思いつつ、体が言うことを聞かず情けなく早すぎる射精を繰り返しながら彼はアルの嘲笑めいた笑いを受けながら倒れた。
リグルがカマキリの雄の祝福を彼に授け、彼の危機感やあらゆる苦痛切り、快楽にあらがえなくなった所で、それを切り罪悪感などで追い打ちをかけてくる。だが彼女たちが一番与えたいのは背徳感とそれがもたらす快楽だ。


 アルの番が終わりアレクシアと二人で彼を責めているリグルが笑う。

「忠夫〜、いいの? 射精すればするほど、強力なクリーチャーが生まれて大鳳くんたちが不利になっちゃうよ」

 嘘だとわかっているのに、アルの力で自分がとんでもない罪人だという意識とそれが生み出す背徳感が激しい快楽を与え彼を堕としてくる。
リグルに上になられ、交尾の際に命全てを取られる虫になったと錯覚するような体の内部の大切な臓器すら削り取られた様な快感と共に彼は倒れた。そこにフェロモンを漂わせた、アレクシアが人間形態で彼の首筋に注射をうつ。

「ほら、早く達してご自分の親友たちを殺すための兵器を生む私たちに子種をささげなさい」

 アレクシアが金髪の長髪をたなびかせながら、リグルや横島と知り合う前の冷酷な外道科学者を演じながら彼の分身を飲み込む。

 悪逆非道の女科学者に兵器の種を与えている。その背徳感と敗北感が彼の分身をいつも以上に元気づけ射精と同時に彼は倒れた。


 彼が意識を失うとアルが慌てて、魔術を解き始めた。

「さすがに理性では嘘だとわかっていても、自分の子供だと思ったままの生物兵器と戦わせるのは気の毒だから。でもこれでいいのちょっと制裁というにはぬるいし何が目的なの?」

 アルの声にアレクシアは笑って答えた。

「忠夫をはじめ男性は一度味わった快楽からは逃れづらいものです。今回の快楽を味わったことで、単身赴任の自由よりも私たちが与える快楽を好むようになるでしょう。必ず機会があれば呼んでもらえるようになりますよ」

「そういうものなのね」

 自分では理解できない分野だと理解して、専門家に投げられる辺りアルも人を使う仕事に向いているといえるだろう。
少なくともこの世界線では結果として、最終的には女権国家で会社をそれなり以上に大きくしたのだから上に立つ者としては有能だったといえるだろう。




 今生の大鳳が好むホラーアクションアトラクションをいくつもクリアした彼は夏休み終盤となりながら、横島はかなり危険な状態になっていた。
妻たちにされた数々の行き過ぎた快楽の記憶が彼をむしばみ、今でもやられているかの様な感覚が彼を襲い。どんどんと中毒に近いような感覚になっている。

「忠夫大丈夫?」

 心配げな目で見てくる大鳳に彼は答えた。

「ああ、女権国家のアトラクションとは本当にきつい。かみさんたちが少し久しぶり過ぎて手加減間違えとってな」


 最後のアトラクションはダヴィンチが監修したものらしい。働きアリの妖怪、金槌坊などが全力で作ったものらしいからこそ、彼は恐怖しつつ先に進んだ。


 今度のアトラクションは今まで突破してきたすべてのアトラクションを合体させたようなステージだった。エヴァの夜の城や、玉藻の和風の妖城、そしてアルとアレクシア達の悪の企業の様なステージ。それらを合わせたステージ、
彼ら様に作られた一流の戦士でも難しい訓練並みの難易度を楽しみながら彼らは踏破した。前回のピックアップガチャで召喚された万能型の銃使い英霊ティアナの姿もあった。彼女は何体もの敵を薙ぎ払いながら感嘆の声を上げた。

「このアトラクションすごいわ。私は英霊としての性質上悪人相手にバフがかかるらしいけど、本当の悪人じゃないのに、そのバフが発動しているわ。このアトラクションの技術が悪用されたら冤罪も生まれちゃわないかしら?」

 仮想だとわかっている敵との戦いだとわかっていながら緊張しつつ、心底楽しめてもいる。そういう状態でも、こういう考えが浮かぶ当たり彼女は根っからの警邏隊員だなと、横島は思った。その答えにダヴィンチが否と答えた。


661 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 21:23:43 ID:bkWgW5Ue


「大丈夫だよ。これは舞台の劇の力を極度に高めた術式だから、これはお芝居とティアナくんと、了承済みで演じている敵がいるからこそ成立しているんだ。罪のないものを犯人に仕立て上げたりとかはこの術式では無理さ」

 ダヴィンチの組んだ術式だったと知って驚きつつティアナは笑って答えた。

「少し私もワーカーホリック気味みたいね。こういうアトラクションでも捜査の様な施行になってしまうあたり、でもこういうホラーを探索していると大鳳くんの前世と初めて会った幽霊洋館を思い出すわ」

 そういった直後に悪霊や妖怪の群れ相手にティアナは銃を乱射、いな乱射に見えるほどの連打をしたが、すべてが悪属性を持った敵にあたり、一撃で沈められていく。うち漏らした相手はジャギと横島が討ち果たして回った。
いくつかのイベントを経て味方となったクロエの双剣が宙を舞うたびに大半の敵が倒され大鳳とキャルも大勢の敵を薙ぎ払った。





 いくつもの緊張感あふれる戦いを終えた彼らは、横島の転生体の人形やその宿敵を操るアリスや、吸血鬼としてのエヴァや、生物兵器を使ってくるアレクシアとリグル。
和風の妖城エリアの玉藻などを再び倒し、最後はベリアルであるアルを激闘の末に倒した。


そして激しい戦いで疲れ切った彼らにクラッカーが鳴った。 ユウキが満面の笑みで彼らを祝福した。

「みんなアトラクション完全クリアおめでとう! これでこの霊的異常地帯は自然消滅するしそれまでは、好きに夏休みを満喫できるよ」


 その姿を見てメンバー全員がほっとした様子になり胸をなでおろした。全面クリアできたとなるとやはりほっとするあたり、このゲームにかなりのめりこんでいたのだろうと彼らは思う。 全員がクリアしたことを喜んだのを見て、ユウキが言った。

「それじゃあクリア記念に今までの名場面とかのアルバムと、パーティを始めようか」

 そういってユウキに案内されるまま来た道を引き返し、この城のラスボス前の最大の敵との激闘のあったパーティーホールに戻ると死闘の後は綺麗に片付けられており、綺麗なパーティ会場が出来上がっている。
ホラーゲームのボス部屋から、ここまでイメージチェンジできるとは見事としか言いようがない。




 大鳳たちはパーティ会場で高価な酒と料理を大いに楽しみパーティ会場の、ビッグスクリーンに自分たちのこのアトラクションでの奮闘などがビデオに出ているのを見て、大いに楽しんだ。そしてふと大鳳が何かに気づいた様に言った。

「あれ、そういえば忠夫は? いなくなっちゃったけど」

 その言葉にこの城のメイドらしきものが笑って答えた。

「単身赴任を満喫しすぎていたのを反省して久しぶりに奥様たちへのサービスをするそうです」

「そうなんだ」

 それを聞いた大鳳は疑問を持たずに再びパーティに興じ始めた。





 満月の光に照らされて、夜の風景画を思わせる月の下のしの寝室で二人の女性に嫐られる男性の姿があった。彼、横島忠夫はクロエとダヴィンチに犯されていた。
ダヴィンチとクロエの二人は時には大人の姿となり豊満な肉体で彼を快楽で嫐り、ある時は少女の姿で彼を嫐りつくしに来る。 クロエが笑いながら言う。

「ダヴィンチさすがに万能の天才ね。 すべてのアトラクションをあんな風に作り上げるなんて」

「いや、君のずば抜けた編集能力のおかげでもあるよ。 ほら、娘からお嫁さんに私が生まれ変わる儀式の日だ。がんばって、奉仕したまえ」


「無理―気持ち良すぎるー!」

 横島と繋がったダヴィンチが横島が射精した直後に少女の姿となり、彼の分身に異なる刺激を与えて、さらに多くを搾り取る。そして次は大人の姿となり豊満な体を押し付けながら嫐り笑う。
上質な性魔術が多く入り彼は何度も射精していく。嘲笑するクロエは彼の耳に媚薬となるような言葉を言う。

「ほら。早漏雑魚♪ あまり可愛くしていると、終わったばかりの私も火がついて参戦しちゃうぞ♪」

 クロエが笑いながら彼背に手を這わせると、いくつもの女性に嫐られている様な快感がより一層強くなる。

「クロエ様―! 手を放してください。触られているだけど異常な快楽がー!」

「何言ってるの♪ それを送り込むためにつないでいるんじゃない?。そろそろヴィヴィオ陛下みたいに背中に一本増やしてダヴィンチと二人で挟みましょうか♪」

「そんなー!」

 本気でいっぱい、いっぱいの横島をよそに、クロエが不意に声を上げた。

「ダヴィンチ、そろそろ種明かしをしない」

「そうだね。 忠夫、私とクロエしかここにいないけど、他の奥方たちは何をしていると思う?」

 その問いに彼が疑問を抱いた瞬間、クロエがヴィヴィオの使った魔術で彼の背に分身を生やし、彼の分身は背後から飲み込んだ。少女の姿で一度絞ると大人の姿となり、彼の背を指でなぞりながら笑う。
それと同時にダヴィンチがやったのだろう、幾つもの魔法の鏡が浮かび上がり、何かが映し出される。その映像を見た瞬間彼は絶望と共に理解した。
エヴァがアリスが、ヴィヴィオと愛歌と玉藻、陸八魔アル、そしてユウキが『自分自身』=『横島忠夫』を犯している。それを見て、クロエは笑いながら言う。

「日本でいうところの分霊、神様は何人にも増えられるからね。ここで英霊たちは槍使いとか、魔術師別々の逸話のクラスで具現化する例が多々あったからできるんじゃないかと思ったのよ。案の定可能だったでしょう。
最もこの霊的異常地帯とかよほど条件けが整わないと無理だろうけど」

 クロエに抱き着かれた瞬間から他の自分自身が感じている感覚の流れ込む具合が一機増していく。クロエは笑いながら言う。

「ご明察、私は痛覚を共有したりしていた時期が昔あったけど、女権国家の技術に触れて、男性同士で快楽共有させて同時に堕とすとかの案もあったのよ。
最も意中の男以外に快楽を味あわせるとか意味ないだろう見たいになって、
没になったけど。でも、神様みたいな立場になって旦那様が増えるなら使い道あったわね」

「ギャー!」

 クロエが耳に息を吹きかけながら、彼を嫐るとダヴィンチも同じく空いた方の耳に唇を近づけ言う。

「ちなみに異常な罪悪感や背徳感も感じるだろう。あの分霊たちは、私が書いたこのアトラクションの次回作の設定の台本を読んだうえで、アルの力で嘘を本当だと思い込まされている。
だから人として最低の状況で快楽に負けている背徳感もあるのさ。
それじゃあ一気に行こうか」

 最低の外道であるベリアルに良い様にされている背徳感と九尾の狐にされている背徳感そして、世界中に非人道的生物兵器をばらまいている女たちに子種を与えている感覚。さらには敵国の聖王とその配下の騎士たちに屈服し、
彼女たちを強化する射精を行う快楽、ダヴィンチの天才的な脚本の設定を本当だと思っている分霊たちの感覚が彼を襲い。目の前のダヴィンチが笑いながら魔術を使うと彼はそのまま一気に射精した。
分霊たちは霊力を使いすぎて消滅し残滓が一気に彼に流れ込んでくる。それによりより深く、記憶が流れ込み、背徳感がまし彼の分身は再び屹立した。

「私の台本と、その設定の世界での背徳感はどうだった?」

「す、すごかったです」

 保護者の口調から、屈服した口調になった横島の声を聴いてダヴィンチは楽しそうに笑った。

「良かった。調教しすぎたかもと、不安だったけどその声の様子だと閨の中以外では今まで通りでいられそうだね」

「あ、ああ」

 自分にはよくわからないがダヴィンチがそういうのならそうなのだろう。そこに分霊たちを相手にしていた妻たちが瞬間移動の様に現れた。最初に口を開いたのはエヴァだった。

「ダヴィンチ、本当に見事だった。だがよくあそこまで男に背徳感や情けなさを与える物語がかけたな。 やはり万能の天才だからか?」

「それもあるけど、一番は私のオリジナルが元々は男性だったせいかな。私は生まれつき女だけど、オリジナルの記憶も持っているから」

「そうなのか?」

「うん。王国の5将番外とか呼ばれてもいたかな。最もそういわれたのは、後世の話でよほどの歴史マニアじゃないと知らないから、あの時代の面子は知らないだろうけど。
私のオリジナルは天才的なオカルトさえも使いこなす万能の天才だったんだ。王国が敗れた後、女性に性転換すれば女権国家の女性の能力アップ現象の恩恵を受けられると思ったのと、
男性でいる限り女権国家の女性に閨で勝てないから、百合調教して味方に引き入れたりも最悪やろうとも思っていたみたい。
実際TSした後女権国家の女性達を奴隷化とかできたのか、それとも負けていたのかの記憶は私に伝達されなかったけどね」

「それでどうなったのだ」

「すべての記憶が伝達されたわけじゃないから覚えてない部分も多いけど、最後まで王国側だったみたいだよ。 自作の美術品を売り払い経済的に王国を助けたり、
証拠を残さず女権国家のオカルト的な失態に付け込んで被害を大きくしたりしてたみたい。 その活躍が地味に大きかったせいか、5将番外とか言われているみたいだね。
戦争時の活躍も大きかったけど、5将には及ばなかったし、戦後の外交や謀略工作の活躍も入れれば一応5将と並ぶか議論の余地ありってくらいだから番外扱いなのさ」

「そうなのか」

「まあ、王国が亡ぶか否かの状態になったら目覚めるように作られたクローンホムンクルスである私も、目覚めてみたら女権国家と手を結ぶほどの世界危機とか夢にも思わなかっけどね。
しかし、作られてコールドスリープから目覚めるのが何百年とか予想外にも程があったよ。しかも王国と女権国家が手を結ぶ異常事態だし」

 そこまで言うとダヴィンチは笑いながら横島の方に目を向けた。

「忠夫、それじゃあここからは本体で奥様みんなに奉仕の時間だよ。それじゃあスタート♪」

 そういってダヴィンチが何かの魔術を唱えると、ダヴィンチが持つ絵画らしきものが光り、その絵画の中に彼とユウキと玉藻が吸い込まれた。

 和風の部屋で玉藻とユウキに挟まれた彼は天狗であるユウキにかけられた男の自尊心が最高になる術を受けた状態で、玉藻とユウキに交互に絞られていた。
そしてユウキが意地の悪そうな眼になり天狗から、鬼の姿へと変わる。その姿を見ておびえる彼をよそにユウキはいたずらっぽい笑顔で言う。

「奥さんに寂しい思いをさせた男性を懲らしめる奈落の鋭鋒ユウキちゃんです。
一応鬼として忠夫と一緒に戦ったこともあったけど、地獄の獄卒の仕事は免許取っただけ何だけどね。
ダヴィンチちゃんがこの夏やすみ中に絵画を描いて、さらには僕が忠夫を地獄でいじめる小説書いてくれた結果、いろいろできるようになったんだ。それじゃあ、女権国家的地獄の鬼の所業スタート」

 そういうとユウキは彼の男のプライドを固定した状態で玉藻と二人で足で分身を嫐り始めた。ユウキの苦痛な強い快楽と、玉藻の優しい足さばきが交じり合いなれることのできない感覚が彼を襲う。

「あ、あー!」


662 :名無しさん@狐板:2023/08/24(木) 21:25:19 ID:bkWgW5Ue

 二人の足に射精した直後に二人が腰かけて左右から二人の乳房に分身を挟まれた。

「いつもなら間を空けるけど、これは奥さんたちにお預けしたお仕置きだからここから一気に行くよ」

 二人のパイズリを受けて射精の度に霊力がなくなり、もう消滅するかと思われた直後に彼の体の内部に魔力が流れ込み補充される。そして射精量が多くなってしまった彼を見下ろしながら玉藻が言う。

「ダヴィンチさんおの描いた絵とストーリのおかげで、大勢の人の信仰が形作る英霊の座が変質したんですよ。だから忠夫様はここでは半永久的に枯らすも大量の精液をあふれさせるも、私とユウキちゃんの思うがままです。
殿方の尊厳と単身赴任を持続させたい欲望が死ぬまで快楽を堪能してくださいまし?」

 玉藻とユウキに本当に地獄の快楽を与えられた彼はそのまま意識を失った。そして現実世界に戻ってくると、彼から精液を奪いつくして、霊力が倍増しているユウキと玉藻と他の女性達がいる城に戻っていた。
次にエヴァが進み出てくると、再び世界が変わる。ダヴィンチが描いた絵画が光り彼エヴァと、ダヴィンチとクロエが吸い込まれた。



 横島が気づくとクロエとダヴィンチとエヴァに彼は押し倒され搾り取られている。そして周りには彼を嘲笑する女権国家の影響を受けた王国女子たちの姿がある。ここは学校だと彼は気づいた。
もう少し意識がはっきりとしていれば、女学生たちはエヴァの配下のメイド人形たちが扮していると彼は気づいただろう。

 エヴァは大人の姿になりながら、ヴィヴィオにされた様に背中に分身を生やされクロエとダヴィンチ二人に挟まれている彼を見下ろしながらいう。

「諸君、女権国家の女性と結婚したならおあずけさせるのはくれぐれも厳禁だ。意図的なものだと、自分たちを嫌いになったわけではないとわかっていても、わからせ欲と中毒を引き起こさせようとする感情が働きここまで無様なことになる」

 横島は不意に思い出した。エヴァが教師をやっていた時に、彼を尻に敷きまくり、男性優位の社会に生まれた彼を女権国家の女性を怒らせた男の無様さを教えるための教材にして、
女権国家の影響を受けた女生徒と共に閨であえがせて辱めたという架空の逸話を基にした話だ。 ダヴィンチの絵と文章が人々からの信仰なども影響を与える英霊である彼に大きな影響を与えている。

 二人に嫐られた後、エヴァが受け持っている女生徒たちにも犯され彼は完全に沈んだ。最後に大人姿のエヴァに抱き込まれて血を吸われながら彼はようやく現実に戻った。


 現実に帰ると、ダヴィンチが笑いながら彼を迎えた。

「ここからは飴の時間だから安心した前。アリス、アル、リグル、愛歌、アレクシア女子、そしてユウキたちが、ヴィヴィオ陛下たちが優しい性行為をして癖にするだけの様だから。
次回イベントでは私がもっと色々なアトラクションを大鳳くんの為にも用意するよ」

「やっぱり今回の続編なんか」

 言い終わるより先に愛歌の言葉が響いた。

「今は来年のことより私たちのことだけを考えなさい」

 愛歌の口付で頭が真っ白になった彼にリグルとヴィヴィオとアリス何らかの術をかけてきた。彼は自分が幼少の姿になっていることに気づいた。
そしてリグルが授けてきたカマキリの加護で性行為による精神的苦痛もゼロになったことに気づく。
愛歌が彼を最初に押し倒し、何度か姉や母の様に優しく抱いて達しさせると、腑抜けきった彼の顔を愛おしそうに撫でて彼女は離れた。 愛歌が下がるとアリスとユウキが前に進み出てくる。

「忠夫お疲れ様。ここからは僕たちの番だよ」

「ここまで私たちの為に頑張ったんだし、私たちを呼んだあとは人形になっていてもいいのよ」

口上が終わるとアリスとユウキが次に彼を挟み二人で彼を何度も射精させながら、アリスが人形との様に彼を動かして、自分たちの体を自分たちが望む用意触らせそしてユウキと二人で彼を完全に甘い蜜でバカにしていった。



二人が離れるとリグルとアレクシアが笑いながら彼を受け取った。

「忠夫今夜の最後の快楽だから、たっぷり味わって。僕たちを呼びたくなってね」

「早くリグル様を呼んでくれるように最後の躾の時間です」

彼を二人で挟みアレクシアのフェロモンを受けて彼の思考は兵隊蟻の様になった。
ただひたすらに二人のフェロモン入りの甘い香りを受けながら何度も二人にもてあそばれ二人の内部に精を放ちづける。 もう言葉を口に出せないどころか考えることすらできなくなった所で、
陸八魔アルが女権国家の魔王としての男を甘やかし堕とし切る悪魔の顔で彼を迎え入れた。


「忠夫、それじゃあここまで来たら後のケアはヴィヴィオたちに任せて私も本気を出させてもらうわ」

 アルが服を脱ぎその豊満で見事な肢体をさらし彼にのしかかると、彼は声にならない声を上げた。
苦痛を一切与えぬ蜜の中で殺されていく様な感覚が起こり、もう怖いという感情すらなく、完全に思考が密に染まり、アルの乳房を口に含みながら射精以外のことができなくなるとアルが笑いながら離れた。

「じゃ、ヴィヴィオ仕上げと回復お願い」

「はい」

 ヴィヴィオが笑いながら彼にのしかかり、絞り始めると今までの靄をかけていくのとは逆の電撃が落ちたような快楽が彼の脳に起こり一気に、彼の思考が現実に戻される。
そしてヴィヴィオの苦痛もないのに快楽がもたらす恐怖に震えながら、ヴィヴィオの体にしがみついた。射精の度に思考が少しづつ戻ってきて、十回目でようやくボーとしているだけの普通の状態に戻れた。彼女は横島を見るという。

「もう、催促の必要はないと思いますが、次の召喚の機会には今夜のことを思い出しなさい。 我が王家はよくないことをして夫への躾もストレリチア(スパルタ)なんですよ。
生前はあなたが良い夫だったからストレリチアする必要もなかったんですけど」

「は、はい。ヴィヴィオ様」

「今、生前にこれを味会えなくて残念とか思いましたね。いいですよ。次に私を必ず呼びなさい」

 その言葉と共に彼は眠りに落ちた。






 ヒューマニティガーディアンの廊下ですごく嬉しそうな大鳳の姿があった。その姿を見てゴッフ所長は頬をほころばせた。

「夏休みは楽しかったのかね?」

「はい。すごくホラーマニアとしても子供としても最高のアトラクションでした」

「そうか報告レポートを忘れないように。後で土産話とかも聞かせたまえ」

 世界が危なくても子供である相手を気遣える。こういうところがペンウッドの系譜だと以前一時的に召喚された英霊ミクは言っていた。大鳳はペンウッドを召喚したらゴルドルフとどういう仲になるかと少し気になった。


 大鳳が退室した後、疲れ果てた様子の横島と彼に同情と今回の行動への敬意の混じった目を向けるジャギの英霊コンビが入ってきた。 ゴルドルフは少し気まずそうに聞いた。

「あー、久しぶりの奥方たちとの邂逅はどうだったね。それとダヴィンチが女権国家に染まったそうだが、大丈夫そうか?」

「ええ。嫁さんたちは怒ってないのもいたし、怒ってた勢もそこまで怒ってませんでしたから。それとダヴィンチは大丈夫です。俺が本気で嫌がれば我慢してくれるだけの良識派残っているので」

 それを聞き、ゴルドルフはあからさまにほっとした様子になった。ダヴィンチが悪辣系の女権国家女性になっていたら彼女を処分することも視野に入れねばならないと思っていたのだろう。
ゴルドルフは彼女に対してかなり情が移っているのは一目瞭然だ。

「そうか、彼女より優れた技術顧問はそう多くないからな。人員交代の考慮をせずに済んだのは幸いだ」

 この部屋にいるメンバー全員が微塵も信じない建前を言いつつ、彼は言葉を続ける。

「横島、それで今回の件で君と所縁の深い女性英雄たちを呼び出しやすい時期の召喚は解禁ということで良いかね?」

「はい。これ以上お預けするとどうなるかわかりませんから。
それに、今回の件で割と彼女たち中毒にされてしまいました。 今回の俺が体験したことは普通に教科書に乗せられるかも、女権国家の女性に好かれまくって放置するとどうなるのかって。 同情の目で見ないでください冗談で言ったんです」

「そ、そうか。すまんな」

 答えつつゴルドルフは思った。相思相愛でも女権国家の女性と結婚するとここまできついのだから、自分は絶対に王国女子にしておこうと誓った。
そして横島に縁のある女性達を呼べるようになったのは、この組織にとって良いことだと所長としての喜びも感じている。彼らとともに行けばこの異常事態も解決できるだろう。

このときは感動して頑張ろうと思っていたが、後日横島の部屋の近くを通るときは、時々だが男の尊厳が死んだような苦痛と、
極限の快楽を混ぜ合わせたような声が聞こえるようになり彼女たちを召喚したことを少しだけ後悔をするのだがそれは後の話となる。


663 :名無しさん@狐板:2023/08/25(金) 00:14:16 ID:+i/mItDZ


664 :652:2023/08/25(金) 01:36:41 ID:MxTo26Ax
>>663
乙感謝です

665 :名無しさん@狐板:2023/08/25(金) 02:07:14 ID:HNq1goBs
乙でした

666 :名無しさん@狐板:2023/08/25(金) 02:09:43 ID:jeNrpD6D
乙でした

667 :名無しさん@狐板:2023/08/25(金) 02:34:37 ID:EXin871e


668 :名無しさん@狐板:2023/08/25(金) 08:51:24 ID:T++44f1P
乙です

669 :名無しさん@狐板:2023/08/25(金) 20:45:42 ID:MxTo26Ax
乙をくれた皆さんありがとうございます

670 :名無しさん@狐板:2023/08/27(日) 17:28:35 ID:ESSj4UmP


671 :名無しさん@狐板:2023/08/27(日) 17:28:44 ID:ESSj4UmP


672 :652:2023/08/27(日) 23:38:43 ID:EHVBwT7o
>>670
乙感謝です

673 :名無しさん@狐板:2023/09/01(金) 22:54:50 ID:VCvOXWZS
 女権国家SS杭の日に無意識に杭で夜の女王を倒そうと思ってしまった男の『くい』の日な結末

 このSSは本スレで連載されている女権国家の二次創作SSであり、前回>>652から>>662に投稿した話のある意味続編です。以下の注意書きがあります。

@ネギまの原作に登場していたけど、原作で名前のないキャラたちが横島ヒロインしています。
Aこの世界線だと前のSSの設定を引き継いでおり、基本的に全ヒロイン横島に対する好感度200超えています。
B横島の方も基本的にはヒロイン達と付き合いが長いのでヒロイン達への信頼度や好感度がめちゃくちゃ高いです
Cオリジナル設定の塊の様な王国5将番外が出てきます。
Dかなりオリジナル設定が入っており、返り討ちシチュの為の材料とはいえの女権国家とストレリチの女性以外の女性なら快楽で奴隷にできるみたいな性魔術が出てきます。





 世界の大異変を解決すべく日夜戦い続けるヒューマニティーガーディアンの本部、その本部から異空間につながる特殊ゲートを乗り越えた先にある吸血鬼エヴァンジェリンの城の閨房。
ゴシックホラー映画を思わせる、優美だが冷たい感じがする城の奥底で一人の男が快楽のあまりではあるが極限の拷問を受けた時と似通った様な声を出している。
この部屋の主エヴァンジェリン今は大人の姿で彼を抱きとめると両手両足で彼を拘束し首筋からは血を下半身からは精を絞っていた。 快楽のあまり酩酊状態の様になっている横島を見下ろしながら彼女は言う。

「忠夫どうだ?少しは、私の過去の失敗が産んだお前の中に芽生えた侮りを消せたか?」

「あ、侮ってなんかいません。エヴァ様」

 未だに敬語なのはベッドの中で心折られたというのもあるが、彼女のピックアップガチャを大鳳が引かないように誘導していたのを、生意気すぎると多少、怒ったのとエヴァの為に戦った彼の姿のせいで彼女の情欲が煽られた為だ。
そして彼女に嫐られながら横島は自分の失言を後悔した。別に彼女を侮ったわけではないが、出会ったばかりの力を失っていた時の彼女のほほえましい一幕を彼が口にしてしまい、それが彼女の照れを刺激したらしくこうなってしまった。

 横島が絞られている姿を見て、彼女に仕えているメイドの一人、銀髪のショートカットの彼女は横島を嘲笑しつつ主君であるエヴァをからかうような言葉を口にした。

「ご主人様、過去の失態を口にされて恥ずかしかったのはわかりますけど、本当にそれだけですか?
今殿方として一番恥ずかしい性交をメイド達に見られて興奮している旦那様に、力がないときから好かれていた発言が嬉しかったのと照れ臭かったのもあるのでは」

 横島を嫐りぬき情欲が満たされたエヴァは冷静になっている。その為か特に彼女の言葉に腹は立てず少しバツが悪そうに言葉を返した。

「お前たちは人形だった頃と比べて性格が悪くなったな」

 彼女たちは付喪神として魂が宿った後に、ホムンクルスの様な使い魔に転生させられた、あるいはエヴァの住居に住む精霊に近い存在と化している様だ。
彼女たちはたまにエヴァと共に横島を閨で嫐ることもある。そしてその際に名前を教えないのは彼女たちなりのこだわりだそうだ。『名前もわからないエヴァ様に仕える端女。
その方が刺激的でしょう貴方の様な変態には、ね』横島にそういった時と同じ笑顔で彼女はエヴァの問いに答えた

「人形時代からずっとご主人様の魔力で動いていましたから、子は親に似る者です」

 その返答にエヴァは少し苦笑めいた表情を浮かべた後、また横島を嫐りに戻ろうとして、少し驚いた表情になった。横島が快楽のあまりに限界を迎えかけていた為だ。

「ああ、すまんな。私たちの調教を受け過ぎてここまで被虐趣味に目覚めていたか。嫐られることが快感になり過ぎていて、お前の変態に堕ちる速度を侮っていた」

 吸血を通じて読んだ彼の内心を笑いながら吐露すると彼女は笑みを浮かべて一気に彼の分身を自分の内部で嫐りそのまま彼を射精させると、彼から離れた。

 笑うメイドにエヴァは声をかける。

「宿六の処置をしておけ、私は大鳳に呼ばれたので、周回に行ってくる」

 それを聞き、横島の顔色がひきつったものになる。

「あ、あの次の怪奇現象発生地でのワイの出番は?」

「よほどでなければあるまい。今のお前の仕事は私たちの情欲を受け止めることだ。『単身赴任』でたくさん仕事をしてたのだから、今は退廃的な生活を楽しめ」

 やはり今でも、大鳳にガチャで引かないように誘導したことを多少は根に持っている様だと、思いながら彼は意識を失った。




 ヒューマニティガーデアンの英霊の体調を整えたり強化するダヴィンチ強化ラボ、そこで彼は今では妻の一人といえる王国5将番外の大天才ダヴィンチのクローンである少女と話し合っていた。

「というわけなんや、何とかできんかダヴィンチちゃん」

「そうは言われても、私も彼女たちと君を共有して嫐っている一人となっていた以上、あまり強く出れないんだよ。
下手に干渉すると男を独占するための職権乱用ととられかねないからね。 一応できなくもないけど、軽めの処罰にせざるを得ないとところもあるからね」

 ダヴィンチの返答は思わしくないものだが、それも彼は覚悟済みだ。もともと愚痴を漏らしたい程度だったのでそこまで落胆はしない。次に彼女に漏らした言葉も、冗談に過ぎなかった。

「そうか、もういっそダヴィンチちゃんが百合的な性魔術とか使ってエヴァを性的に征伐してこれ以上ワイにひどいことすんなって、言ってくれんかな」

 冗談で口にした言葉だったが、ダヴィンチは凄くまじめな表情になった。これは怒ったとか、問題解決の糸口を得たとかではなく、学者としての考察のスイッチが入った表情だ。

「それはできるかどうかわからないよ。私のオリジナルである、ダヴィンチは女権国家の力を取り込むためと、女権国家の女性達を誑し込んで王国に利する様にするために魔術を使って完璧な性転換をした。
ただ魂が男性であり、先天的に男だったものが肉体が女性になったとはいえ、女権国家の女性に勝てたのかどうかはわからない。
私が性的な記憶を持っていないのは、多分だけど女権国家の女性に性的に返り討ちにされた時に、その記憶まで引き継がせないためだったんだろう。私の場合は生まれつき女性と言えるから、オリジナルとは違うかもしれないけどね」

「そうか、やはり無理かな」

 諦め具合の彼の落ち込んだ様子を見て、ダヴィンチは少し考えた後、空気を変えようとするかのように一冊の本を差し出してきた。

「勝てないにしても彼女たちの性的な満足度を上げるために少しこの書物を試してみるかい? 私のオリジナルが生前研究した性魔術の融合技で、女権国家の女性以外の、サキュバスなどなら性的に討ち果たして下部に変えたらしいよ」

 それを聞きその本を手に取り、数ページ読んだ時点で横島の表情が変化する。女権国家の女性達は原初の淫魔である狂三の子孫ともいえる存在であり、ある意味では最高のサキュバス軍団と言える。
だが、それ以外にも男を屈服させる恐るべき美と快楽を与えてくる女性の魔物は多い。だが、この魔術を使った結果、ストレリチアと女権国家の女性以外のサキュバス系の魔物以外は大半が閨で屈服していることが分かった。
横島はそれを読むと笑った。

「ダヴィンチちゃん、これ使わせてもらうわ」

「そうか。君の役に立ちそうで幸いだよ」

 ダヴィンチに礼を言うと彼は自室に戻り、文珠を使いその本の知識を彼は必死に覚え、写真などからいかなる性魔術が使われているかなどを必死に読み取った。
写真から実際にその術を使っている男性の性術などの体の仕組みもわかり彼は自分でも気づかぬうちに、もしかしたら、億が一くらいはエヴァやヴィヴィオたちに勝てるのでは?という思いが芽生えた。





 エヴァに再び呼び出された彼は大人形態の彼女に言った。

「エヴァ、なかなかガチャで引くように大鳳に頼まんで悪かったな。今夜はお前を満足させるために頑張るとしよう」

「ほう、殊勝な態度だな。それではしてみるがいい」

 そういって腕を広げるエヴァの理想的な体系を見ながら彼は屹立した分身を彼女の内部に入れて本の写真から得た感覚と同じに性魔術を使った。 敢えて好きにさせている様子のエヴァが少し驚いた表情になった後、声を出した。

「随分と上達したな性魔術の本の写真に文殊で『読』『取』を使ったか。 私を満足させるために随分頑張ったようだな。 少し本気を出しても大丈夫そうだな」

 そういってエヴァが少し腰を動かすと、一気に彼の背筋と分身に電撃が走り、同じくほんの写真から読み取った性的快感への防御も意味をなさず彼はあっさりと射精をした。
そしてその瞬間、射精の際に込めた霊力が強制的に引き出され、体の内部まで引っこ抜かれたような快楽により彼は崩れ落ちる。
その彼を抱きしめたままともに倒れ両手両足で拘束するエヴァ。彼女は笑いながら彼の首筋に歯を突き立てた。 首筋に刺さった牙から電撃が走り、もう一度射精が起きた時にエヴァは少しだけだが不機嫌な顔になった。

「あ、あのう。エヴァ様なにを怒っているのでしょうか」

 恐る恐るという様子の彼の声にエヴァは、少しだけ不機嫌な声で応じる。エヴァの返してきた声が、感情的にはともかく、理性ではそこまで怒ることでもないと思っている様子の声であったのが彼を少しだけほっとさせた。

「私に女を性的に屈服させる類の性術を使ったな」

「いや、女権国家の女性に効くわけないって、わかってるから。仮に少しでも女を奴隷にとかいう術が効く可能性があるなら使わんって」

 その答えにエヴァは頷いた。


674 :名無しさん@狐板:2023/09/01(金) 22:56:48 ID:VCvOXWZS

「お前の性格上そうだろうな。だが血を吸ってみてお前すら気づいていない気持ちまで読んだが、9割くらいは私を満足させるためだったが、1割くらいは男性優位のエロゲーみたいな展開を望んでいたな」

 ここまで言うとエヴァは満面の笑顔になった。そして楽しそうに言葉を続ける。

「これは再教育の時間だな♪」

「え、え、あー!」

 言い終わるより先にエヴァが彼の分身を飲み込んだ内部の締め付けをより強くする。一切体を動かしていないのに内部の動きだけで彼の分身は震え、白い敗北の証を一気にぶちまけた。

 彼女は笑いながら言う。

「お前すら気づいていない心の中だが『今日は9月1日『杭』の日だから俺の股間の杭で夜の女王を討ち果たし、雌犬に変えてやるでー!』とか思っていたな」

「う、嘘じゃ、ないんやな」

「こういうことでは嘘は言わん」

 横島を下に引き倒した後、騎乗位の体制になって彼女は言う。そしていたずらっぽい笑みを浮かべて言う。

「いや待て、お前はまだ負けたわけではないな。良心がとがめて使うまいとしていた、性的な快楽で負けた相手を奴隷に変える霊術、あれも快楽を強くするから、一緒に使えばどうなるかわからんな」

 それを聞いて横島の背筋が凍る。もう勝てないのが確定なのに、あの術を使っても負け確定だ。そして性的に負ければ自分にその術は跳ね返ってくる。

「気の優しいお前は私に使えない様だな、よし手伝ってやろう♪」

 そういってエヴァの指から魔力でできた糸が現れ彼の体の内部に入っていく。エヴァが吸血で共有した記憶をもとに彼にすべての性的魔術を強制的に使わせていく。
それに合わせてエヴァは彼の上で腰を振り揺れる胸を見せつけながら時に彼の腕を糸で導き自分の乳房や尻を揉みしだかせる。

「こらこら、性術が成立する前に射精するな」

 そういうと新しい魔力できた糸が現れ彼の分身を締め上げる。そして彼女は死刑宣告の様に笑いながら言う。

「それではようやく性術が成立するな逝け」

「あーーーー!」

 悲鳴と共にドピュゥ!という長い音がすると彼は一気に魂が抜ける様な射精をした。
それと同時にエヴァを性的に屈服させていればエヴァに降りかかったであろう性的快感と従属させる敗北感が一気に襲い掛かる。それを見てエヴァは笑う。

「この性魔術なかなか捨てたものではないぞ。女権国家やストレリチアの女以外なら大抵は閨で屈服させられるかもしれんな」

 そういった、後エヴァは、笑いながら彼の上で腰を振りそしていつの間にか彼女が呼び出した四人のメイド達が彼への嘲笑を浮かべながらその情事を見ていた。

「どうだ、メイドに見られながら無様すぎる姿をさらすと余計に興奮するだろう。私たちの調教の成果が出ているな」

 黒いポニーテールのメイドが笑いながら嘲笑を込めた声で形だけの応援をする。

「旦那様頑張ってー! そこであっさり生かされたら無様すぎますよー! エヴァ様のご命令でビデオにとっている私も心苦しいですから、せめてあと一分は持たないと、みじめすぎま、あもう行っちゃいましたねー! ははは」

 黒髪のショートカットのメイドがさらに言葉をつづけた。

「嘲笑と解説をされて余計に固くしてますね。変態すぎます旦那様」

 茶髪のツインテールの女性は何も言わずただ彼が特に無様だと思った痴態を披露した時に思いっきり笑った。彼女が相手の時はそれが特に答えた。

 彼女たちの嘲笑を受けながら恥ずかしさが極限に達した時、エヴァが目配せすると彼女たちがエヴァに手首を差しだし始める。
エヴァはその手首の群れから一口ずつ血を吸うとそのまま横島にかみついた。その瞬間吸血による意識共有が起こり、どれだけ自分が無様にエヴァに閨で敗北している様に彼女たちから見えていたのが伝わってくる。そしてエヴァが言う。

「お前たちの嘲笑が余計にわが夫の分身を元気づけたぞ」

 それを聞いた直後に横島は彼女たちの嘲笑を再び受けながら最大の射精をしてそのまま彼の意識は落ちていった。






 目覚めた彼はエヴァに嫐られ抜いたのとは別のベッドに寝かされていることに気づく。そして黒髪のショートカットのエヴァのメイドが笑いながら美味しそうな西洋の料理が盛り付けられたトレーを持ってきた。

「旦那様、エヴァ様にやられ過ぎてひどいことになっていましたね」

「ワイはどれくらい寝取ったんや」

「多分5時間くらいかと。エヴァ様の時間の流れの違う別荘に押し込めて目覚めるまで放置としたので少し不明ですが」

 そういって彼女たちが持ってきた料理を見ながら彼は異常に食べたいことに気づく。女権国家の男性が絞られ過ぎた時の回復させるための料理だ。彼がそれを食べ始めるとメイドが笑いながら姿を消した。

 すべての食事をとり薬種を飲み心地よいまどろみに身をゆだねかけると、四人のメイド達が瞬間移動の様に彼の横たわる寝台に現れた。

 黒髪のポニーテールの女性が彼の唇を口付でふさぎ言う。

「エヴァ様からのメッセージです。『単身赴任を満喫しすぎて、調子に乗った宿六に少し分をわからせろ。具体的には私はおろか下部のメイドにすら勝てないと教えてやれ』だそうでーす!」

 嬉しそうにそういうとメイド達は横島の服をはぎ取り、始める。薬酒の効果で動けなくなった彼はあっさりとはぎとられた。そして彼女たちも服を脱ぐと彼を犯し始める。
黒のショートカットの女性に騎乗位をされると彼は悲鳴を大いに上げかけたが、茶髪のツインテールの女性が口づけして彼をしゃべれなくする。
一度彼が一気に出すと、彼女たちはそのあまりにも早い射精を敢えて口に出して侮辱せず嘲笑の目で見てくるにとどめた。 三回ほど射精させ終わると黒のショートカットのメイドが離れ黒のポニーテールのメイドが押し倒してくる。
彼女とは真逆の優しい腰を動かす行為に彼はどこまでも腑抜けにされそうになってくる。茶髪のツインテールと銀髪のショートカットのメイドが彼の腕をとり自分の乳房を揉みしだかせる。

「あー!」

 射精に合わせ強く握りしめさせられた彼はそのまま叫びながら一気に射精して倒れるようにベッドにのけぞると、彼女たちが笑う。

「もう動けませんか、しょうがないですね。メイドの務めです綺麗にして差し上げます」

 黒の二人が彼の分身を二人がかりで嘗め回し、他の二人が茶髪のツインテールと銀髪のショートカットが笑いながら彼に体を押し付けてくる。逃げ道を防がれ切った彼は何度も二人の口内に精を放ったそして、恐怖を覚える。
彼女たちに搾り取られる度に、自分の霊力が減り彼女たちの霊力が大きくなっていく。危害を加えられる恐れはないとはいえ、この状態には恐怖を覚える。
二人が口を離した後、茶髪のメイドが笑いながら、騎乗を始めると銀髪の方が彼の顔に腰掛けて尻を顔に押し付けてくる。黒髪の二人は笑いながら彼の乳首をなめたり軽くかじりついてくる。

 抜くことも許されないまま、十回射精した後、銀髪のメイドが茶髪のメイドと代わり彼にどこまでも機械的に射精させるような動きで彼を嫐ってくる。 銀髪のメイドは散々に彼をじらした後、限界直前に射精させた。

 その快楽の余韻が消えかける前に、もう一度敏感になった分身に膣を動かし快感を与え二度目の射精を誘う。
脳髄に雷が落ちたような快楽と共に彼は完全に動けなくなった。だが分身だけはいまだに力強く屹立している。 そこにエヴァが入ってくる。

「お前たち身の程をしっかりと教えておいたか」

「はい。エヴァ様 準備はすっかり整えておきましたよ」

「わかったそれでは行くか」

 エヴァが再び服を脱ぎ彼を押し倒し分身を飲み込むと彼は悲鳴を上げられないが、激しい快感を味わい、疑問が頭に浮かんだなぜ? さっきエヴァに吸い尽くされた時よりも快楽が上乗せされている。その疑問にエヴァは笑いながら答える。

「交わることで気が交じり合うのだ。お前は私の従者と性交をしたからその気が交じり合い、より強く射精の時に私に奪われるようになっているんだ。なかなか固さを増しているな一気に行くぞ」

「エ、エヴァ様少し待って」

「だめだ」

 即答共に一気に分身を追い詰め切られた彼はそのまま射精すると同時に糸が切れたように倒れた。精力は料理と薬酒のおかげでまだ余裕がある。だが強すぎる快感のせいで頭が限界に近い。それを見てエヴァは何かを閃いた様にいう。

「そういえばあの支配する性魔術を使ってメイド達に負けた後に私とすれば、もっとたくさんの霊力を奪えるし快楽を与えられるかもしれんな。 やってみるか」

「そ、そんな」

 言葉が終わるより先にエヴァの指から魔力でできた糸が伸びてきて彼の体に入ってくる。

 そして彼はエヴァにやったのと同じ術をメイド達全員にさせられた。 その結果全てのメイド達に負けて呪い返しを受けた状態になった。
銀髪のショートカットのメイドにからかわれながら射精した時彼女はゆっくりと敗北を刻み付けながら、たまにエヴァに頼んで横島の体だけじゃなくて、
精神まで子供に戻して大人の姿では絶対に言わない恥ずかしい言葉でのおねだりをさせたりしてきた。

 黒髪のショートカットのメイドはポニーテールのメイドと二人がかりで彼を交互に嫐り、猫が鼠をいたぶり遊ぶような快楽と、ひたすら機械的に効率よく追い詰めてくる快楽を交互に送り込み楽しそうに彼を嫐ると離れた。


675 :名無しさん@狐板:2023/09/01(金) 23:00:13 ID:VCvOXWZS

 茶髪のメイドは最後の下ごしらえをするかの様にひたすら陽気な様子で遊ぶように彼の体を堪能しひたすら優しい性行為を繰り返した。
エヴァの厳しい快楽を強める前振りだとわかっておびえる彼を励ますように抱きしめながら笑って言う。
その言葉の衝撃だけで、彼女に飲み込まれている彼の分身は射精思想になる。

「大丈夫ですよ。エヴァ様がやり過ぎても私や愛歌様がいますから再起不能になっても私たちの快楽で必ず復活させてあげます」

「再起不能にならんっていってな」

 言葉をつづける前に彼女が優しく動き彼を射精させるとエヴァに道を譲った。エヴァは笑いながら彼を抱くとそのまま一気に彼の分身を飲み込んだ。

「なかなかに味わい深い霊気になっているな。それでは上からも血をもらうか」

「〜〜!」

 エヴァにかみつかれた彼は本気で快感が限界を超え、そのまま意識を失いかけたその彼の叫び声を聞きながらエヴァは耳元に口をつけて言う。

「忠夫、股間の『杭』で私を倒せるという慢心が完全に幻想でありとんだ『悔い』の日になったな」

 その言葉を最後に彼の意識は闇に堕ちた。





 次に目覚めたとき、彼は再び回復させてくれる料理を持ってきたエヴァのメイド達に囲まれていた。もう襲ってくるような気配は皆無だ。銀髪のメイドが料理を運びながら彼に言った。

「エヴァ様は多分気づかせないように気を付けていたと思いますけど、旦那様が一割くらい無意識に股間の杭でエヴァ様を倒して雌犬にしてやるみたいに考えていたことは一切怒っていませんでしたよ」

「多分嗜虐親に火がついちまっただけかな」

「それもあるけど、旦那様が心配だったのでしょう。女権国家由来の魔物たちや英霊ともこの施設では戦わなければだめでしょう」

「ああ」

 横島の答えに黒髪のショートカットのメイドが言葉を続ける。

「そこに来てあのダヴィンチの本を読んでしまって性魔術も会得してしまったじゃありませんか。 あの性魔術は本当にすごいです。
女権国家とストレリチアの女性以外なら、普通は男性が閨で勝てないサキュバスとかも圧倒して雌犬にしてしまえるほどですから、
9割、いえ99パーセント無理だと思っていても女権国家やストレリチアの女性にもそれができるかもと1パーセントくらいは思ってしまったでしょう」

「エヴァが言ったことは嘘じゃなかったから実際俺はそう思ったんだろう」

「そうです無意識にそう思ってしまわれると、怒りを煽りこの女を犯してやるみたいな、精神操作をして男を逆に奴隷にする魔物の術が効きやすくなってしまいますから。
だから完全に女権国家の女性には勝てないと無意識に刻み込む必要があったのです」

 多分エヴァはこれぐらいで横島が自分を嫌いにならないとわかっていることで言う必要はないと、思っているのだろう。
だがメイド達は一応エヴァの為に言っておくべきだと思ったのだろう。エヴァは後にならないと気づけない類の思いやりを何度ももらったことがあるが、英霊になった今もそれは変わらない様だ。
エヴァへの感謝と、メイド達の主人を思う気持ちに感動する彼の所に、少し言い辛そうなことを言いに来た時の表情をしているダヴィンチが部屋に入ってきた。

「あー、忠夫、いい知らせと悪い知らせがあるんだけどどっちから聞きたい」

 こういっているがこの天才は横島がどっちと答えるかもう予想済みなのだろう。

「いい知らせの方から頼むわ」

「今回のエヴァのやりすぎ指導に対して、君をいたわりたい君の女性陣は怒らなかったよ。エヴァの本心にも気づいたみたい」

「それで悪い方は」

「ヴィヴィオ陛下がね『あの指導は必要なものだったから文句は言わないけど、エヴァばっかりずるい』と言って、他の女性陣も内心今回のこれやりたいと気持ちが揺れているみたいで。多分、いや絶対やりたがり始めるね」

「女権国家の女性の怖さ知っていながら、一割でも閨で勝てるとか思ったワイがバカやった」

 横島の悲痛な声を聴きダヴィンチは同情しつつできるだけ彼に対する被害が少なくなるように天才的な頭脳を巡らせ始めた。そして心の中で思った。

『文字通り9月1日エヴァさんと股間の杭で倒す『杭の日』じゃなくて『悔い』の日になっちゃったね』


676 :名無しさん@狐板:2023/09/03(日) 18:16:03 ID:5SdJdNLo
おつ

677 :名無しさん@狐板:2023/09/03(日) 18:16:09 ID:5SdJdNLo
おつ

678 :名無しさん@狐板:2023/09/03(日) 21:44:49 ID:ypLCl5eN
乙でした

679 :673:2023/09/03(日) 23:13:47 ID:83Kercn7
>>676
乙感謝です
>>678
乙感謝です

680 :名無しさん@狐板:2023/09/20(水) 00:26:30 ID:ddeWyU6F
翼 : 今、マリア(のおっぱい)と比べた?

あなた : え?……………………あっ(やべ、無意識に比べてた)

翼 : (ま、おっぱいに関しては別にええわ)

翼 : (それより夜伽の最中に他の女の事考えやがってるのが腹立つな〜)


翼 : (これはもう塗りつぶし必要やな)ニッコリ

あなた : あ、いや、そういう事(マリアのおっぱいの方が良い)を考えてはいなくて……

翼 : ニコニコ

あなた : ……(おっぱいの事で)怒ってる?

翼 : そんな事ないけど?(おっぱいの事ではね)

あなた : (いや口調が変わってる〜……!)

681 :名無しさん@狐板:2023/10/31(火) 22:20:44 ID:mYV6DFw+
これからSS投下いたします。その前に次に投下するSSに出てくるこのSSオリジナルの女権国家の設定を出します。

682 :名無しさん@狐板:2023/10/31(火) 22:27:12 ID:mYV6DFw+
設定『雄々しき獅子の祝福』
 雄々しき獅子の祝福とは愛歌が王女を勤めていた王朝が編み出した穢れなき純潔の束縛と多少の類似点がある類の魔術であり、
これを受けたものはいかなる快楽を受けてもまっとうな倫理観などを失わずまさにライオンが象徴するような心を持ったままでいられる。
この雄々しき獅子の祝福は愛歌の王朝が滅びる前はある程度の成果を上げた。
敵軍の女性に犯されたりした男性の寝返り防止や旧王朝の女性と純愛を育んだ男性たちは女権国家の今の王朝を作った女性達相手にある戦果を挙げ最後まで寝返らず奮闘をした。
だが男性が女性に閨で負けるのが恥ずかしいという思いが強い他国の義勇兵や傭兵たちも愛歌の王朝に義がありとして加勢し始めてこの祝福を受け始めてから、戦況の悪化の一因ともなった。
男性が女性に閨で負けるのが恥ずかしいという考えも固定されると聞き女権国家の現王朝の女性達の嗜虐心を煽り、多くの志願兵を生みだしてしまった。
囚われた男性たちの精神は快楽に抗えず、それでいて倫理観を失えない生き地獄と化したのを見て、愛歌の王家は敗戦色が強くなった時にこれを禁止し、術が失伝するように全力を尽くした。

683 :名無しさん@狐板:2023/10/31(火) 22:32:28 ID:mYV6DFw+
2023年ハロウィンSS 上司の善意と悪意なき悪戯で堕ちて生まれた英雄の誕生譚

 このSSは現在本スレで連載中の女権国家の二次創作SSです以下の注意点があります。

@まだ本編で誰のヒロインになるか確定していない、ヒロインが横島ヒロインになってます。あくまでもIFとして読んでください
A女権国家の風習に独自解釈が含まれています。
BカフェD4Cとさとりの利用に独自解釈が含まれています。
Cハロウィンまでに横島がヒロインたちの好感度を200越えさせまくったという設定です。
Dユウキがインプに転生しています。そしてインプの能力に都合のよい独自解釈が含まれています。
E愛歌様の王朝の名前を勝手に沙条王朝にしています。そして過去のいくつかのSSとこのSSに登場させた特定の祝福に対する設定をSS前につけています。







 女権国家の特殊私設カフェD4Cそこで赤いバンダナをまき首から下は青い服で統一された衣装のそれなりに整った顔立ちをした男が、快楽に浮かされたような悲鳴を上げぬいた後、辺りを見回した。
彼の顔には安どの色が浮かんでいる。まるで最悪の事態を夢に見て、それが夢だったとわかったかのようだ。少し不安がり恐怖の色がある彼を少女とすら見えかねたい美少年が手を握り声をかけた。


「忠夫、分かった? 今の自分がどれだけ危ない状況にいるのか。怒らせたり不義理しなくても、好いた男からの失言が地雷になるときは、女性からの好意が大きいほど危険なんだからね」

「あ、ああ。よくわかった。大鳳本当に助かったわ。女性として魅力がないみたいなことを言って切れさせたら、快楽地獄からの雄犬街道まっしぐらやな」

「本当はもっと早く、忠夫にこの体験させるつもりだったんだけど、僕も忙しくてぎりぎり手遅れじゃない今しかなかったんだ」

「ああ。わかっとる。ワイもこの時間まで女権国家で修羅場をくぐってきたんや。そんな簡単には堕ちん。しかし、さとりにもう少し頼ったほうが良いかな。大爆発までいかなくても、それなり以上の地雷結構踏んどったかもしれんし」

 横島とさとりはある契約をしているらしく。さとりは横島をある意味破滅させるように誘導しようとする代わり、正解な質問をされたら、そのときはあきらめて始終手と知恵を貸すというものらしい。
横島はさとりの恐ろしさを知ったからこそ滅多に使わないが、それでも頼ることにした様だ。

 心配したような表情の大鳳に彼は告げた。

「大丈夫や。さとりは『正解です』って言った時はワイが気づいたとみなして全面的な協力者になるが、不正解の時も敵に回りはするが一つ二つえげつない罠を仕掛けてくる程度やし、
相談したことに対するヒント自体はくれるからどうにかなるやろ」

「忠夫、でも今日はハロウィン、忠夫にとって一番危険な日だけど大丈夫?」


「お菓子は山ほど持っとるし、一応魔女や悪霊が山ほど来ても自衛くらいはできるし、エヴァやアルちゃんやアリスそしてインプになってめちゃくちゃ強くなったユウキもおるしどうにかなるやろ」

「彼女たちも危ない気がするけど」

 気遣う大鳳に礼を言うと横島は日付が変わるギリギリの夜の街を駆けた。さとりのもとに向かうためだ。正解すれば協力極まる味方ができるし、
間違えてもいささかえげつない嫌がらせをされるが最低でも一番知りたいことは嘘をつかず答えてくれる。




 さとりの住居に訪れた横島は開口一番にさとりとこいしに言葉をかけられた。

「「トリック・オア・トリート」」

「おう、用意しとったぞ受け取れ」

 二人にそれなりに味は確かなチョコを渡すと、彼は対面に座った。受け取ったチョコが安価だがそれなり以上に美味しい名品なのを見て、素直に喜ぶこいしと、
バカにしづらいし怒りづらいし、喜ぶのも安っぽいという微妙な表情をするさとり、相反する対応だと彼は思った。そのさとりの反応を見ながら彼が口を動か前に考えを読んださとりが答えを返してきた。

「まったく日付が変わる前から準備万端ね。これでは襲えなくて嫌になってしまうわ。 もしもお菓子を持っていなければ『想起・D4Cで体験したイフ世界の快楽地獄』をしていたのに」

「せやけどさとりちゃん、もっているってわかとったやろ。心読めるんだから」

「ええ。少しでもあなたがハロウィンでひどい目にあう可能性を増やすためにお菓子を減らしたくて。
あなたは子供と人外に好かれるから、ハロウィンでお菓子を切らしていたら性癖が壊れるくらい女の子たちに襲ってもらえそうですよ。
嬉しい?元旦でバカにしたチンチクリンな女の子の裸で股間がいきり立つ変態へのクラスチェンジのチャンスよ」

「嬉しくない。ワイはただでさえもやばい人外に逆レされそうになった時に、やむを得ず愛歌ちゃんに『雄々しき獅子の祝福』もらって価値観が固まっとるんや。
幼女にや少女に欲情するだけでも罪悪感と情けなさでやばいのにベッドの中で女性優位の性交されるとか死にたくなるわ」

「なんでそんな祝福を。ああ、快楽で価値観を壊して下部に変える術に長けたものに逆レイプされる可能性があったから、ね。確かにある意味安全度は上がるわね。 それどころかその術がかかっていることに気づかれなければ、快楽で敵方に寝返ったふりして後ろから撃つこともできるしね。 一度かけると、かけた当人でも材料とか揃えないと解けないとか大変ねぇ」

「ああ」

 相槌を打つ横島をさとりは面白そうに眺めながら言った。

「少女に化けたアリスさんと愛歌さんが女権国家の女らしい色仕掛けであなたを誘惑。女権国家の女性達の色香の振りまき方をみて、
上級者が相手だと少女でも欲情するか試してみたと。 少しだけその時欲情してしまい、罪悪感が半端ないと。残念ねぇその場で誘惑に耐え切れなければ、その次に私と合った時が王国男子としての最後の日になったのに」

 さとりの男を誘う声音に僅かな反応を覚える自分の欲望を彼は抑えると、こういう少女に嫐られ喜ぶ男たちの気持ちが僅かにわかるようになった辺り女権国家は本当に怖いと感じた。 彼は少し悩むと答えた。

「さとり、そろそろ前座の話は終わりにして、本題に移ろういつものゲームを頼む」

「ええ。任せなさい。数回目になるけどいささか久しぶりだから、もう一度ルールをおさらいするわね」

「ああ」

「私たちはあなたたちの為になる情報をいくつも集めている。そしてその情報を差し出すゲームのルールは
@ 貴方の求めている情報を私たちが知っていた場合に限りこのゲームは成立する。貴方が求める情報にはすべて真実で答える。
A ただし、協力を仰いだ時点で私たちが罠を仕掛けようとするから、どこに仕掛けているかあてること。 正解を言ったら私たちはその件に関しては完全に味方になる。
B 不正解を出した場合は私たちは『貴方個人』を女権国家らしい破滅に導く妨害を始める。

以上だったわね」

 横島は頷きながらこれまでのことを振り返った。なんだかんだ言ってこの二人は約束は絶対に守ってきた。 三つ目の条件のおかげで彼個人の力で覆せる程度の妨害しかしてこなかったことが多い。
それも三つ目の横島個人だけを狙うという約束を律儀に守っているためだ。だからこそ彼は少し考えると質問を口にした。

「さとり。俺の周りの女性達の心理も調べているんだろうけど、ここ数か月で俺の味方の女性で俺が地雷を踏んだ女性はいたか?」

「いないわ。それとこれはサービスで教えてあげるけど、裏切ったり不義理はあなたはするタイプじゃないわね。でもあなたが犯しそうな失態。
好きな男に言われたからこそ向きになる類の失言が爆発するとやばい女性は山ほどいるわよ。ユウキなら自分の魅力を教え込みつくして完全にあなたを女権国家的な夫にしてしまうし、
愛歌はベッドの中というか王室風に言うと大奥の中の尊厳と自立心を殺しに来るわ。リグルとアリスは優しい快楽で自分から離れられなくしそう。
エヴァとアルとヴィヴィオは特にやばいわね。普通にわからせに来る感じだけど、魔王と闇の福音と聖王だからスペックと加減をしらないわ」


「そ、そうか。それで、さとり今回はおれが正解を言えなかった場合は俺を狙っている女権国家の妖怪と組むのか?」

「はずれ。解答券はあと二回よ」

「俺が最近助けて回っていた、少女たちとか獣人の子供たちは」

「またまたはずれ」

 どんどん楽しそうな表情になっているさとりに彼は恐怖を覚えた。これは相当な嫌がらせを思いついた顔だ。テンションも相当高くなっている気がする。横島は恐れを消しながら、一番手を結ばれていたら困る勢力の名前を口にした。

「前世の因縁の敵とかハロウィンの新勢力と組むか?」

「三回ともはずれですー♪ 快楽地獄に堕とそうとする女性との連携楽しみにしていてくださいね。想起連発で忘れられないハロウィンにしてあげるわ」

 最近のさとりは司会者の仕事を闘技場でやって稼いでいるせいか、時々テンションが上がると敬語になる。彼はこのハロウィンは楽にはならないなと思いながら帰ろうとするとさとりが不意に言葉をかけてきた。

「今回のハロウィンもしかしたら私たちは不参戦かもしれませんよ。条件を満たさなければでれないので。 でも出られたときは楽しみにしてなさい♪ 元旦のお礼をたっぷりとしますから♪」

 おそらくこの言葉は本当だと横島は思った。質問のやり取り以外は約束していないが、
さとりは心理の貴方を突き『自分はバカな見落としをした』と落ち込む彼に追い打ちをかけるのが大好きなサディストなのだ。 負けたら洒落にならないことになると思いながら彼は覚悟を決めると、さとりの住居を出た。


684 :名無しさん@狐板:2023/10/31(火) 22:37:04 ID:mYV6DFw+





 さとりとの会談の次の夜の横島はブラックな戦場という地獄を味わった。色香的な意味で襲ってくる女権国家的な魔物だけではなく、純粋な暴力で人々を脅かす魔物たちもいた。
横島はそういう魔物たちにお菓子を渡したりしながら戦闘をした。理由としては魔物は信仰に影響を受けるので、ハロウィンの魔物として出現した以上は『お菓子を受け取ったら悪さしない』というルールにある程度は縛られてしまうのだ。
追い返せなくても、多少は弱体化するのを見越してお菓子を使いながら彼は多くの敵を霊波刀で切り裂いた。女権国家の自分に懐いてくれた少女たちを助けながら彼は戦いぬいた。
横ではテンションの高い陸八魔アルが悪霊の軍勢を率いて子供たちを護らせて奮戦している。

「貧民や孤児には炊き出ししたり面倒見るのがアウトローのたしなみ、私のシマに手を出すのはベリアルへの宣戦布告と知りなさい」

 羽振りが良くなると失敗で金を溶かしたり、あるいは同情の余地のある人々を助けるために見えと善意が入り混じった感情で大損したりを繰り返し、魔王の力を取り戻した今でも、
その力よりは富が小さい彼女を好ましく思いながら彼は霊波刀を振るった。アルが魔王の力を込めた銃弾を打つたびに、悪霊や悪魔の群れを率いる特に強い敵が四散し統率が乱れる。
そこにさっきまで、近接戦闘もできるが本業は術という感じの戦いをしていた横島が、霊波刀を出現させながら一気に切り込む。
虚を突かれた悪魔の群れが体制を立て直す前に彼は切り込むと特に強い対象に『誘』『導』の文珠を投げた。そしてそれが敵のボスに効果を及ぼしたと確信した瞬間にアルの銃の引き金が引かれる。
その瞬間その魔物の運命は決し一撃で魔物は消え去っていく。それを契機に参加していた悪霊祓い士たちが勢いづくとそのまま敵の手勢は一気に殲滅された。


 疲れ果てたように倒れた横島にアルが上機嫌に近づいてきた。

「忠夫見事に片付けたわね、これで今年のハロウィンは勝利確定よ」

「アルちゃんの頑張りがなければマジで危なかったで、本当助かったわ」

「まあ、悪魔たるもの契約は守るしアウトローとしても自分の縄張りの無力なモノは飢えさせたりいじめさせたりはしないものだから」


 天真爛漫な笑みを浮かべながら、寄付している孤児院に近づきかけたかなり強力な魔物を一撃で冥府に返すアルを見ながらどんなに力を取り戻しても彼女は変わらないなと、横島は思った。
大局が決したのを見て、彼は帰路につくことにした。これならもう今夜は大丈夫だ。帰ろうとする彼をとがめる女性の悪霊払い士たちはいない。
女権国家ではこういう行事の日に男性の悪霊払い士に限界まで戦えと言うのは、助けたり格好良いところを見せた女たちの夜の相手までしろというのと変わらないからだ。 





彼は疲労と満足の入り混じった表情で付き合っている女性達の本拠地の洋館の玄関に賭けた。愛歌の王朝の別荘の一つを買い取り、改装したものらしいが詳しくは知らない。
本当に危ない時に限ってはこの洋館に身をひそめることにしている。ここにたどり着くまでに。比較的善良そうな魔物や、ハロウィン限定で呼び出せたらしい、アルの地獄の配下達にお菓子を大量にとられ、
自宅に戻ったときにはほとんどお菓子がなくなっていた。




 横島が簡素だがそれなりに豪華な門を開き家の中に帰ると、ユウキがさっそく出迎えてきた。

「忠夫、トリック・オア・トリート♪」

「ああ、まだ残っとるで」

 そういうと彼は、王国時代からよく彼女の見舞いの際に買っていった、味が良い県呼応食品でもあるお菓子を渡した。

「これ覚えていてくれたんだ。ありがとう」


「ああ、一応お菓子欲しがりそうなメンバー分は残しておけたと思うが予定外にお菓子を使う羽目になって疲れたわ」

 そういって彼が戻るとリグルとヴィヴィオにも要求された。そして彼にとって予想外だったのは、アリスが子供の姿になっていて、丁度彼女でお菓子を使い切ってしまったことだ。
愛歌の分にする予定だったお菓子がなくなったが彼女は欲しがらない可能性の方が高いから素直に悪戯で許してもらおうと思った。


 愛歌の部屋に入ると笑いながら彼女が口を開いた。

「忠夫、トリック・オア・トリート」

「いたずらで頼む。もうお菓子は使い切って品切れや」

「あらそう。それじゃあ、『王女らしい』悪戯をさせてもらうわ」

 そういって愛歌はすっと彼に子供がするような親愛のキスを思わせる口づけを彼の口にするように見せて不意に、後ろの頭を掴み下まで絡めるキスをしてきた。
口を通して脳を直接快楽の槍で抉られるような感覚が走り彼が腰を落とすと、どこからともなく現れてきた、アリスとエヴァが霊力でできた糸で彼の分身と玉袋を縛り射精を禁じた。
そして三人がかりで服を脱がせ始めると、不意に彼が今日はもう見たくなかった顔であり、もう今日は見ずに済むと思っていた顔が現れた。古明地さとりとその妹こいしである。さとりは笑いながら言った。

「本日付で愛歌様に仕える侍女となりました古明地さとりです。こいしは愛歌様の家臣じゃないけど、ボランティアで円満な夫婦生活を送るための、手伝いをさせていただきます。こいし、彼の無意識の操作よろしくね」

「はーい、お姉ちゃん。 忠夫兄ちゃんが罠にはまって嬉しいな! この国に来てから目覚めた能力でたっぷり楽しませてあげるね」

 こいしが言い終わるとさとりが楽しそうに腰砕けになった彼に向けて叫んだ。

「『想起・D4Cで体験した惚れた男を得るための全力スイッチを踏んでしまった夜の経験』」

 さとりの宣言と共に彼は、一気に意識が堕ちた。





 ある夜この洋館でエヴァとアリスに彼は嫐られていた。アリスの優しい手つきとエヴァの激しい快感を与える手が彼の分身を嫐り、二つの手の落差が彼に一切の慣れを覚えさせない。
エヴァの乳房とアリスの乳房が彼の顔を左右から挟みこみそして手が容赦なく彼の分身を撫で時には玉袋を揉みしだく。何度も寸止めされた直後にアリスが彼を抱きしめると分身をゆっくりと飲み込んだ。

「忠夫気持ちい良い?」

「あー!」

 叫び声と膣から漏れ出そうになるほどの精液がその問いへの答えとなっていた。アリスは霊力を吸収すると笑いながら、大人の姿となっているエヴァと交代をした。エヴァの乳房とアリスと対照的な激しい攻めが始まる。
彼女の体内に飲み込まれた分身が、アリスの優しい責めと反対の激しい快楽で彼の脳を破壊していく。彼女が笑いながら首筋に牙を突き立てると、彼の射精の量が余計に増えて悲鳴もより強くなっていく。不意にエヴァが思いついた様に言葉をかけた。

「私はアリスと違って多少はこの形態でいることに、疲労がある。そうだな。いつでもお前を貪れるように少しお前の性癖を改造するとしよう。アリスも協力してくれるか」

「ええ。もちろん。私は子供の姿で忠夫をいじめるのも好きだから」

 そういうとエヴァは不意に子供姿に戻った。大人の姿とは違うより強く絞りつくす快楽が彼の射精した直後で敏感になっている分身をより強く絞る。 エヴァは彼の顔を見て笑いながら、笑みを浮かべて彼の乳首にかみつき少量の血を吸い始めた。

「ひやー!」

 奇声を上げる彼をうっとりとした表情で少女となったアリスは見ていた。エヴァはその声を聴きながら硬骨の表情で逃げようとする彼を吸血鬼の力で押さえつけより深く分身を飲み込む。 
感電死する人間の様に痙攣する彼の痙攣がどんどん激しくなり。大量の射精と同時にこと切れた様に止まるとアリスがエヴァを引き離した。

「次は私の番ね」

 エヴァに絞りつくされ動けない彼を見下ろしながらアリスは大人の姿の時と変わらない動きで優しく彼の分身を飲み込んだ。
アリスの優しい責めはエヴァのどこまでも激しい快楽と対極的な感じでいつでも射精してよい問い形で彼の脳髄を溶かし堕落させる動きだ。
エヴァの時は強い快楽過ぎて思い浮かばなかった『雄々しき獅子の祝福』で強化された女性それも幼女姿の相手に閨で良い様にされている恥辱心がよみがえってくる。
だがそれすらも彼女に何度も射精させられるごとに思考力と共に溶けていく。アリスが笑いながら離れると、不意に愛歌が入室してきた。


685 :名無しさん@狐板:2023/10/31(火) 22:39:54 ID:mYV6DFw+


「忠夫、子供姿のアリスとエヴァさんに嫐られていてどうだった」

 横島は愛歌の問いに答える間もなく、救いの女神を見たような目で彼女を見ながら愛歌の足に縋りついた。

「愛歌ちゃん助けて。何も悪いことしてないのに今日の二人の責めがおかしすぎるんや。このままじゃおかしくなる」

 横島の問いに愛歌は笑って答えた。

「悪いことしてない、『道義的な意味なら』そのとおりね。でもあなたは女権国家で戦う男としては『無知と過信』という罪があるわ。
自分に本気で惚れている女権国家の女性相手にあんな格好良いことをたくさんしたらこうなるに決まっているじゃない」

「あ、ああ」

 愛歌の優しく諭す言葉を聞きながら彼は愛歌の足に抱き着く力をより強めた。愛歌はエヴァやアリスとここ数か月ですごく仲が良くなっている。
だからこそ物騒なことにはならないという信頼が強い。ここで愛歌に『勉強代打とおもって今夜は二人に奉仕しなさい』とか言われたらもう終わりだと彼は思っている。
だからこそどんなに無様でも愛歌に懇願して『今夜はここまでにしてあげなさい』と言ってもらいたいのだ。
ここ数週間は愛歌がすごく喜ぶことをいくつもしてのけたから絶対にそうしてくれるだろうと信じている。それに二人は愛歌に幾つか恩があると言っていたから絶対に聞いてくれるはずだ。
だがその期待は、もっとも無残な形で裏切られた。

 アリスとエヴァが大人の姿に戻ると、エヴァが言った。

「愛歌、私とアリスが受けたお前への借りはこれで良いか?」

 エヴァに続きアリスが口を開く。

「ええ、私も楽しかったから、これで借りを返したことにしてもらうのは少し後ろめたいのだけれど、いいの?」

 その言葉を少し理解できなかった彼は不意に愛歌の念力で動かされベッドに投げ落とされた。愛歌は心底楽しそうな笑みを浮かべて彼を見下ろしながら言う。

「私の英雄さん。今言ったでしょう? 自分に本気で惚れている女権国家の女性相手に格好良い姿を見せすぎるとえらいことになるって」

ここまで言うと愛歌は楽しそうに言葉を続ける。

「本当に英雄と呼んでいい程になったけど、そこが鈍すぎるわね。今回の黒幕は私。動機は前の私とアリスが付き合った色香に惑うかどうかの訓練で私くらいの少女には欲情しないのがわかったからよ。
だからアリスとエヴァに頼んで私にも欲情できるようにしてもらったのよ。 さあ、私を見て」


 そういって愛歌が王族らしい洗練された所作で服を脱ぎだすと彼の眼は昔色気がありすぎる幼女の誘惑を受けて不安になった時の訓練の時とは違い、まだ乳房も尻も出る前から愛歌の足と脱ぎかけの部位にくぎ付けになった。
これが少女形態のアリスとエヴァに犯された影響だろう。愛歌が脱ぎ切ってもいない状態であるにも関わらず彼の分身は天を突くほどにそそり立っている。脱ぎ終えた愛歌が裸体で男を閨で受け入れる女の動作をし、手を広げると痛いほどに分身が固まったが腰砕けになった彼の体は動かない。愛歌は近づいてくると楽しそうに彼の分身を足で踏みつけた。屈辱感と快感だけを与え、一切痛みのない圧迫に苦しむ彼を小気味よく見下ろすと愛歌いった。

「今夜で完全に私の虜にもなってもらえそうね。『雄々しき獅子の祝福』のおかげであなたは女性に閨で負けるのは恥ずかしいという思いも強いでしょう。
一国の王女とはいえ、こんな少女に閨で負けるのは恥ずかしい、でも恥ずかしくてみじめな程背徳の快楽も大きいでしょう」


 愛歌が彼の分身を飲み込もうとした瞬間不意に、さとりとこいしが現れた。彼女は笑いながら言う。

「かつてバカにしたチンチクリンの肢体にある意味大人の女性以上に欲情する変態への転生に立ち会いに来たわよ。
愛歌の依頼でこいしに今から貴方の無意識を操作させるわ。こいし女性に負けるのが恥ずかしいと、少女に欲情したら変態という無意識を最大にしてあげなさい」

「はーい。早く私とお姉ちゃんにも欲情するゴミ変態になってね、横島さん♪」

「さとりちゃん、いやさとり様お願いですから手心を」

「元旦の時に行った根に持つしすぐ復讐するという言葉を思い出しなさい」

 愛歌が笑いながら彼の分身を飲み込むとかつて女権国家の王族を勤めた魔膣が彼の分身を優しく飲み込んだ。この快楽を味わえるならどんな英雄にでもなる。
そういう思いが沸いてくるほどの快楽とは反比例して、即座に爆発した分身が彼女に大量の霊力を与え、逆に自分は体を動かすことすら困難な程霊力が吸い尽くされていくことに気づいた。
愛歌がアリスに目配せをすると、アリスが呪文を唱え彼の視点が自分を似せた人形に移った。男として女性に負けるのが恥ずかしいまして少女にという意識が最大に高められた状態で彼は、
もっとも恥ずかしい敗北をしている姿をあちらこちらに仕掛けられた自分を模した人形の視点で見せられた。アリスが彼の体の中に魔力でできた糸を入れて、時に愛歌と口づけをさせてあるときは乳房や尻を揉みしだかせると、
彼は愛歌の乱れながら自分を支配する姿に完全にくぎ付けになり、少女に負けている背徳感が余計に快楽を強めていく。 心地よさしかない麻薬の様な快楽の時間が終わった後、屈辱感がなければ自分は天国にいたと勘違いしていたのではないかと思った後で、彼の視点が自分の体に戻り目の前には笑みを浮かべる愛歌がいる。

「私の英雄さんこれからもよろしくね。ところで一つ聞きたいのだけれど」

「な、なんでしょうか」

 無意識に敬語が出た時彼は自分が完全に愛歌に屈服したと感じた。それに対して愛歌が笑みを浮かべて言う。

「雄々しき獅子の祝福、解いてほしい?」

「い、いえ」

「それは任務上。それとも私に辱められるのが癖になっちゃった?」

 いたずらっぽい嗜虐的な笑みを浮かべる愛歌の問いに答えたのはさとりだった。

「7割くらいが辱められたいで3割が任務の為よこのゴミは」

「さ、さとり」

「あら、もう幼女の色香すら効くようになった身で私に勝てるとでも?」

 さとりが服を脱いでみせると、彼の分身がそそり立ってしまい、それを見てさとりが嗤いながら言う。

「子供にすら立つ変態完成ですね。『想起・自分を好いてくれている少女と、子供形態の女性達の足淫』」

 その声と共にヴィヴィオ、エヴァ、アリス、リグル、愛歌たちから受けた足コキの快感が彼を襲ってきた。そしてそれに苦しむ彼の分身をさとりが踏みつけると限界を迎えた様に彼の分身は一気に射精した。
動けなくなった彼にさとりはまたがると楽しそうに分身を飲み込み笑う。

「射精して精神に隙ができたので、たくさん読み込むことができましたよ。『想起・女権国家で受けた快楽堕ちした逆レイプ』」


 今の愛歌やエヴァにやられたことをはじめとして女権国家で受けた強すぎる快楽の夜の日々が一気に蘇りさとりの膣内に異常な量を放ってしまった。
自分を蔑む少女に絞りつくされそれが癖になったのを見てさとりは笑う。その横から愛歌が声をかけた。

「さとり、約束通り今回の件で元旦での無礼は帳消しにしてあげなさい」

「ええ。十分に彼も懲りたでしょう。 これからは側室の一人として一生どころか来世まで尽くします。あ・な・た♪」

 さとりとの性行為が強いトラウマとなっている見越したうえで意中の男に嫁ぐ小娘の様な声での宣言は彼の心に大きな恐怖と絶望を与えた。
それを見ながらさとりは心底楽しそうに笑う。侮蔑を込めた笑みが余計に分身を強く固くすることが『雄々しき獅子の祝福』
で固定された価値観が産む己の中から出てくる罵倒をより強くしていく。それを見下ろしながらさとりは楽しそうに笑った。




 現実世界に戻ってきた横島は、辺りの景色が一気に変わっていることに気づいた。自分大きなベッドに寝かされており、目の前には裸になっている女権国家に来てから縁を結んだ女性達がいる。
情事の後の匂いがしてさとりに想起された後、自分は彼女たちに嫐られてもいたのだろう。 さっきまで彼と繋がっていたらしいさとりが嗤いながら言う。

「どうです。D4Cで体験した中でも今回の世界と特に近いトラウマを想起しましたけど。長時間になるようにして私たちもいただきました。しかし、長時間の夢である想起の中でまた想起されるというのも奇妙だったでしょう」

 言い終えて、さとりが引くと横島から莫大な霊力を吸い取った愛歌が笑みを浮かべていた。

「忠夫、どう。もう私にも欲情するようになったでしょう」

 現実でも同じことをされていた。そう理解すると性交を通じて魂が屈服させられた上に完全に愛歌に魅了されている感じがする。だがそれを嫌とは思わなかった。

 愛歌が引くと再びさとりが彼の眼を覗き込みながら言う。

「今回私が手を組んだ相手はあなたの敵対勢力ではなく、貴方への好感度が爆発した女性達だったのよ。地雷は踏んでなくてもここまで好感度を上げてしまえばこうなるのは確定、嘘は言ってなかったでしょう。
油断させるために私にしては随分と仕返しに時間をかけたわ。 それじゃあ続きの想起と行きましょうか。『想起・あの後他のメンバーも来た場合のif』」

さとりの宣言と共に彼の意識は再びイフの世界へと旅立った。






 愛歌たちに嫐られ抜いた後、アルとヴィヴィオとユウキとリグルが帰ってきた。彼女たちは横島を回復させると再び閨になげこんだ。
リグルが暮れた蜂蜜が主の栄養ドリンクと昆虫の唐揚げを食べると驚くほどに彼は回復した。アルと大人形態のヴィヴィオが左右から彼の分身を挟み何度も射精させながら笑う。


686 :名無しさん@狐板:2023/10/31(火) 22:41:43 ID:mYV6DFw+

「忠夫、聖王の力と魔王両方に嫐られるなんてめったにないでしょう。しかも真逆の霊気でやられているから慣れることもできない。どう気持ちいい?」

「あー!あー!」

 叫び声に嬉しそうに反応する二人とは対照的に拷問を受けている様な声を上げる彼の唇をリグルが口付でふさいだ。虫の唾液が入った瞬間、媚毒を受けたように体が熱くなっていく。

「忠夫、僕の体にも反応してくれるようになったんだ。それじゃあいただくね」

そういうとヴィヴィオとアルが彼から、離れ楽しそうに笑いながら彼にまたがろうとするリグルに道を譲る。リグルが笑みを浮かべて彼のそれを飲み込むと。
虫の交尾の様に一気に子種をえぐり取られたような快楽が彼を襲い一度の射精で一気に削れ取られたようになる。それでもリグルから与えられた食物と酒のせいか、彼の体調は一気に回復していく。


 リグルは彼から離れると笑いながら言った。

「忠夫少し股間が汚れ過ぎているから綺麗にしてあげるね」

 リグルのしたが彼の分身を嘗め回すと、指一本動かすことすらきつい快楽が産んだ脱力にむしばまれていた彼が始めて逃げるように動きかけた。それほどに無視の女王の唾液付きの口淫は凄まじかったのだ。

「リ、リグル。今まで受けた中で一番気持ちよ過ぎて」

 それを聞くとエヴァが笑みを浮かべて近づいてきた。

「ふむ。私も今まで本気を出していなかったが、全力を出さすに一番を取られるのもしゃくだから本気を出すとするか」

 エヴァも彼の分身をなめまわし始めながら、時々牙を立てて少量の血をすすり始めた。
エヴァが牙を抜けば即座にふさがる傷だが、その直前に彼女の舌が彼の傷口をなめ意識を飛ばし始める。何度か射精をさせられたのちに、二人が離れると、大人形態のヴィヴィオが彼を押し倒した。

「悪霊や妖怪たちに犯されてそれに慣れた後で聖王の体を味わうのはとても新鮮でしょう。私のいえ、私たちのモノになりなさい」

 王らしい宣誓と共に彼のそれを一息に飲み込むとエヴァとリグルの最後の寸止めで余計に大量の射精が起こり彼は悲鳴にすらならない声を上げ続けた。
ヴィヴィオは彼を抱き上げると、その胸板で自分の乳房を潰し、腰をグラインドさせながら悲鳴を上げようとする彼の唇を唇でふさぎながら舌で彼の口内を蹂躙した。 エヴァとヴィヴィオが最後にした寸止めのせいで、
最初にいつも以上の大量の射精が起こり、その一度の射精で彼の中にあった僅かな反抗心が砕けて出て行った。 ヴィヴィオはその後も追い打ちをかけるようにその豊満な体で、彼を嫐りぬいていった。
ヴィヴィオの激しい快楽で完全に打ちのめされたようにベッドに倒れた彼をアルが交代するかのように押し倒してくると、ヴィヴィオにされたのとは反対のどこまでも堕落に誘うような膣が彼の分身を嫐り始める。
ヴィヴィオとアルは同じ豊満な体をしているがその与えてくる快楽は正反対だなと彼は思った。
アルが手加減をしてくれなければどこまでも堕とされそうな快楽がどこまでも彼を蝕み彼がそのまま眠りに堕ちかけるとアルが珍しく強い快楽を与えて彼を現実に戻した。

「忠夫、今夜のメインともいえる相手がまだじゃない。さあユウキちゃん仕上げをお願い」

 アルの笑みにユウキも楽しそうに答えながら前に出てくると彼に口づけをした。それが済むとリグルとアリスが彼に魔術をかけてくる。そして自分の体が何歳か若返り、
ユウキより背が低くなるとユウキが対面座位の形で彼の顔を胸で包む形で抱き留めながら彼と繋がった、

 心まで少し子供に近づいた彼が強すぎる快楽で意味もない不安を覚え始めた時にリグルの詠唱が終わり、彼に雌に食われている時に苦痛を感じないカマキリの加護が宿った。
そしてユウキの体の柔らかさに負けて射精した彼にユウキが嬉しそうに笑う。

「忠夫僕の体そんなに気持ちいいんだ。それじゃあ続きは夢の世界でやろうか」

「は」

 質問をしようとした直後に乳首を無理やり口に突っ込まれ脱力感を生む手で頭を愛撫された彼は半分眠りながら彼女の人形の様になりながら完全な眠りへと少しづつ堕ちていった。


 夢の中で彼は闘技場で、ユウキに敗れていた。それをさとりが楽しそうに笑いながら実況する。

「おーと忠夫選手本来の実力が半分も出せていません。王国男子なら恥ずかしくて憤死ものの性交を負けたらするという、脅しが逆に彼のマゾ的性欲を煽ったようです。信じられません」

 会場中が笑いに包まれる中で、さとりは負けてユウキに服を脱がされた彼の分身を踏みつける。

「もう決着はついたし、私もプライベートで彼の女性なのでここでもう初めていいでしょう。彼は『雄々しき獅子の祝福』を受けた状態でありながらこのシチュエーションで逆に沢山射精するクズですから」

「王国カップル始まり過ぎだわ」

 嘲笑めいた女性の声をさとりは拾いながら言う。

「今特にひどい侮蔑の言葉を飛ばした貴方、私たちの彼の分身を強化してくれてありがとうございます。彼もとっても喜んでますよ」

 さとりはぐりぐりと彼の分身を踏みつけ、ユウキが顔に乳房を押し付けながら玉袋を揉みしだく。不意にさとりが彼からもらっていた文殊を取り出すと嗤いながら言う

「今から行う想起は、会場中の女性にもこの『伝』の文珠で伝わりますよ。想起・王国男子なら恥ずかしくて死にたくなる性交」

 横島が過去に恋人たちを怒らせてされた王国でいうところの逆わからせ行為の恥ずかしい思い出と快感がよみがえり彼が射精すると。闘技場全体が嘲笑に包まれた。

「「「「「きゃははははー!」」」」」

「忠夫、少しは反省した?」

 怒りが収まり優しい声音できいてくるユウキに安堵と僅かに、残念だという感情が沸き上がる。自分はなぜユウキを怒らせたのか思い出せないが、自分が悪かったことだけはわかる。
これはこいしが無意識を操作して作った夢だからなのだが、それも気づかず彼はユウキ現実と同じように嫐られ周りの嘲笑とは対極のどこまでも包み込んでくる快楽に完全に身をゆだねた。そして不意に場面が闘技場からホテルへと変わる。

 ユウキが彼から離れるとホテルのベッドが脱力を与える気持ちよさで彼の力を奪い、こいしが彼の上で騎乗を始める。さとりが嘲笑めいた目を向けながらユウキと話し始める。

「さすが幼馴染ですね。あっさりと彼の精神防壁をすべて掌握できました」

「忠夫ってここまで僕に気を許してくれているんだ」

 嬉し泣きめいた一筋の涙を流しながら笑みを浮かべるユウキにさとりは言葉を続ける。


687 :名無しさん@狐板:2023/10/31(火) 22:42:47 ID:mYV6DFw+

「ええ。これでサキュバスとかの夢魔や精神攻撃はオカルト系だけじゃなくて、超能力もあなたが彼と契約している限りは凄く効きづらくなるでしょう。 こいしと二人でここまで手引きしたのだから代わりに」

「わかっているよ。この夢の世界と現実では忠夫をどう嫐ってもイイよ。ただし、僕が本気でダメだと思うことはさせないからね」

「ええわかってます」

 さとりが近づいてくるとこいしがいったん離れて、布団のもたらす脱力感で動けない横島に小声で言った。

「元旦の仕返し今夜で終わりにしてあげるわ。夢と現実両方で完全に堕としてあげる。ユウキちゃんや他の女の子たちも表層意識は私が、無意識はこいしがドSになるように私が誘導しておいたのよ。
さすがに本人たちの倫理観が許さないレベルのプレイに走らせるのは無理だけど。
本人たちが発揮できる最大のS心を芽生えさせたから、私がいなければ純愛エッチできていたのにね。こいし彼の無意識を操り男としてのプライドを最大にしなさい」

 そういった後、さとりは彼に手をかざした。

「想起・一番屈辱的だった各々の女性達との性交」

「あー!」

「いい声ですね素敵。その事態を生んだ少女に貴方はこれからその思い出を想起されながら一番恥ずかしい性交をするんですよ」

 

その後彼はユウキとさとりとこいしに、夢の中で好きに動かされながら激しく射精を何度もさせられ屈辱と敗北感で余計に大量の精を放つことに絶望させられながら、
時には快楽しかない状態に追い込んで精神を回復させられたりしながら長い夢を終えた。




目を覚ました彼を迎えたのは、朝焼けを背に彼に騎乗するさとりと、彼を嫐りつくして満足するこの国に来てから結ばれた女性たち。さとりはもう一度彼に笑いながら言う。

「安心しなさい。闘技場は夢だから。私の職場ですから再現しやすくてもしもあれ現実でもされたくなったら言いなさい。夢と現実両方で全員に尊厳と精を絞られつくした感想はハロウィンのトリートはどうだった?」

「最悪や」

「嘘つきなさい。心はそう言ってませんよ。私がいなければ彼女たちはここまでSに染まらなかったのに、あらひどいことした女に良い様にされて興奮してるわね」

さとりの言葉に内心で頷きながら元旦の失言がハロウィンの凄まじいトリートとなって帰ってきたと彼は思った。 落ち込む彼にさとりは続ける。

「まあ長く付き合って情も多少移ったし、王国に味方してあげるからそこは安心しなさい。一応私を切れない口実はあげたわよ。マゾゴミさん♪」

 さとりの言葉に分身が固くなるのを感じながら彼は彼女だけじゃなくて、女権国家で知り合った女性全ての女性に彼は完全に堕とされていると感じた。
笑いながらこいしと共にさとりが出て行ったのを見ながら彼は来年はお菓子を一つも用意する気も起きないかもしれないという僅脅えと期待が背に走るのを感じた。
それでもさとりを信じる気持ち捨てきれない。その理由は彼女が自分の精神の掌握権をユウキに与えたことだ。ユウキを信じる彼はその一点だけでさとりを決定的に敵と断じられなかった。
少し悩んだあと、彼がさとりを信じて最後まで彼女も命がけで護る対象とすると決めた時、気まぐれで部屋の外から彼の心を読んでいたさとりが少しだけ照れた様な表情になったことに、
さとりと共に部屋の外にでていたこいしだけが気づいていた。その表情が彼の選択が正解になる可能性がゼロではないことを示している。それが実現するかあるいは破滅に繋がるかは時が流れなければわからないだろう。


688 :名無しさん@狐板:2023/11/01(水) 21:26:51 ID:xIrJDjpb
乙でした

689 :名無しさん@狐板:2023/11/03(金) 22:35:28 ID:QHtIe5QB


690 :683:2023/11/04(土) 10:26:21 ID:0xP/Em6p
>>688
乙感謝です
>>689
乙感謝です

時間ギリギリで書いたせいで、タイトル変更するの忘れてて不一致な内容になってしまった。投稿前に注意書きだけじゃなくて、
タイトルも読まないとだめだな

691 :名無しさん@狐板:2023/11/12(日) 21:35:34 ID:AwGLZbg1
乙でした

692 :683:2023/11/13(月) 22:34:37 ID:Rp38su4c
>>691
乙感謝です

693 :名無しさん@狐板:2023/12/25(月) 23:54:34 ID:E93wd1G7
 女権国家クリスマスSS 猫たちに好かれる善行をなした横島のクリスマスの災難

これは現在本スレで連載中の女権国家の二次創作SSです。以下の注意点があります。

@ブルーアーカイブのゲーム開発部のキャラたちが出張ってきており、原作にはない能力を発揮します。
A横島ヒロインに応募されてもいない猫系ヒロイン達が出張ってます。
B上記のヒロイン達の中には横島に好意的だけどエロシーンがないものもいます。
Cシグルイのあるキャラが原作の悪性が消えて善性マシマシでて来ています。それでも原作でやった人によってはかなり嫌だと思う悪いことをしています
Dギャグイベを想像して書いたため四惑の狂三さんがキャラ崩壊しています。
E四惑の一人のあるスキルを勝手に滅茶苦茶高い設定したおまけがあります。



 女権国家の王国諜報部のアジトでたまにしかない連休の二日目、王国きっての有能諜報員大鳳が珍しく時計が9時を指しているにも関わらずかわいらしい寝顔をさらしながら布団の中で可愛い寝顔を見せている。 
僅かに目が覚めた彼は、朦朧とした頭で時計を確認すると、『そろそろ起きるべきかな?』と思った。 だがもう少しだけ寝て居ようと考えずるずると睡魔の世界に堕ちかけた時、不意に携帯が鳴り響き、
横島の携帯それも緊急の時のものだと認識すると、即座に彼の意識は覚醒する。 電話を取るまでの僅かな時間に彼の頭の中に可能性の考察が駆け巡る。

『忠夫から電話? 最近の忠夫は凄く有能になっているし、クリスマスは聖なる夜だから霊的な意味でも比較的安全なはず。
もしも、忠夫ではどうしようもない事件でオカルト絡みなら霊刀を持ったミクさんに出撃してもらうしかないかも。 仮に霊的事件でなくても今の忠夫がどうしようもないなら、ジャギも呼んだほうが良いかな?』


 考えをまとめながら電話を取ると元気のよい少女の声が携帯から響き、それが彼の警戒心を一気に引き上げた。

「貴方が忠夫の上司の人? オカルト系の事件に知識ある? 私たちを助けてくれた、忠夫がひどいことになっているの? 助っ人呼べない?」

 元気が良い声だが、慌てている状態の声を聞いたことで彼の警戒心が一気に下がった。自分を女権国家の女性達と付き合ってきたことで彼の嘘を見抜く能力もそれなり以上に高くなっている。
この電話口の女性は声音から嘘を言っている可能性は極めて低い。それに自分狙いの女性なら、横島の携帯を奪ってかけてくるよりうまいやり方はいくらでもあるだろう。

「ええ、僕が上司の大鳳です」

 答えながら大鳳の頭の中で面倒くさいことになったという思いもある。この電話口の女性は、明らかに横島に友好的な人物だが、
横島がどの程度情報を明かしているのかわからない。 しかも救助を求めてきている様子で嘘を言っている可能性は低い。そこまで考えが至ると、すぐに思考をまとめて彼は言葉を返すことにした。

「どなたかわかりませんけど、忠夫に友好的な人なんですね? 少しパニックになっているみたいなので、いくつか質問します。答えてくれたら動きますので」

「うん! わかったわ!早く忠夫を助けて」

 その言葉に渡りに船という感じの声が返ってきたので、大鳳はさらに警戒の度合いを下げながら、気を引き締めなおす。電話の相手は敵ではない可能性が高いが、
それでもこっちの情報を明かさずこちらからだけ情報を引き出せる土壌を作り出せた。だが彼女が味方だった場合、横島の危機がかなり深刻である可能性が高いのだ。
そこまで考えをまとめると、警戒から救助に考えを傾けながら言葉を口にした。

「まず、敵はオカルト系ですか? 忠夫は既に敗北、あるいは敗北したならどの程度忠夫の力は通用した様子ですか?」

 その大鳳の答えに電話の向こうの女性は少し冷静に戻った様子で答えを返してきた。

「えっと、紛らわしいこと言ってごめんなさい。敵というより事故やトラブルって感じ」

「そうですか。それで緊急性は」

「命が失われたりとか、怪我的な意味での後遺症は多分できないけど、女権国家的な意味で心身にかなりダメージ受けちゃうかも」

「霊能トラブルなら僕よりも忠夫の知り合いの女性たちの方が良いかもしれません。連絡先知ってますか?」

「えっと、知っているというかもう来てもらっているし、最終的には解決しそうだけど、少し遅くなりすぎると可哀そうというか……」

 歯切れの悪い言葉に彼は少し悩みつつ、いろんな意味で脱力を覚えた。電話口の女性が敵である可能性は下降の一途をたどっているし、
横島も助けねばだめだが、火急ではない様だ。 だが焦っている彼女から情報を引き出すことに苦労するかもしれない。

 彼が少し悩みながら落ち着かせるか、それともパニックになっている相手からでも情報を引き出せる質問を考えるか天秤にかけ始めると同時に、僅かに間が空き、落ち着いた声と口調の少女の声が電話から響いた。

「お姉ちゃん、忠夫の上司の人もそんな状態じゃわけがわからないよ。私から話すわ。――もしもし電話変わりました。すいません、今からメールで住所を打つのでこっちに来てもらえますか?」

「わかりました」


 電話が切れた後に自分の携帯に送信されてきたメールを見て大鳳はそのメールに乗っていた住所をパソコンに入れて検索して彼は首を傾げた。
『キャット ブリングズ アバウト ホープ ネスト』 結構有名なゲーム会社だ。
ネタになるクソゲーをいくつも作り、それでいて最近はちゃんと遊べるものも出してきていて、パロディゲームなどをたくさん作っているそうだ。
そういえば、横島が泣きつかれた結果見かねて助けると言っていたなと思い出した。
確かその時の横島は『なんか猫っぽい連中が居場所奪われるって聞いたら、できるだけ助けてやらんとダメやってなぜか思ったんや。原作関係かもな』と言っていた。
疑いの余地がさらに下がると彼は即座に指定の場所に向かうことにした。
 向かう際に一応はジャギやアミバにも通達したのち、詳しい事実が分かったら追って知らせるので、できれば予定はあけておいてほしいと頼むと彼は即座に飛び出した。



 いかにも弱小企業という感じの小奇麗だが小さな建物に到着し、インターホンを鳴らすと、即座に扉が開き、栗毛色の金髪の髪をした猫耳の様なカチューシャを付けた二人の少女がドアを開けて出てきた。
まったく同じかわいらしい顔をしている上に似たような制服を着ているが、片方は肩掛けとリボンとカチューシャがピンクでありもう片方は緑で統一されている。ピンクの方の少女が焦った声で大鳳に言う。

「貴方が忠夫のお友達というか、忠夫よりすごい人ね。私たちのせいでえらいことになっちゃったから、忠夫を助けてあげて」

 どこまでも元気が良く良い意味と悪い意味両方でバカな部分が強そうな少女を緑の少女が落ち着いた声で諫めた。

「お姉ちゃん、彼状況が理解できてないわよ。それに自己紹介もしてないから早く済ませないと」

「あ、ごめん。 私は女権国家のミレニアムサイエンススクールのゲーム開発部に所属しているモモイ。学校の方針で技術開発のためになる分野なら商売も認められているから、
弱小ゲーム企業を立ち上げたの。その際に倒産の危機を忠夫に助けてもらったことがあるの。こっちの妹はミドリ大体境遇は一緒」

「お姉ちゃん端折り過ぎだよ。私たちは昔、居心地のいい場所からゲーム開発で成果出さないと追放になっちゃいそうになったことがあって、
その時に忠夫に取材とか知り合いの人外への取材とか、人外さんから音楽とかの協力取り付けるのを手伝ってもらったの。今でもオカルトゲー作るときはお祓いとかしてもらっているのよ」

「そうなんですか。僕は大鳳、忠夫の上司です。お二人は忠夫の環境をどれくらい知っているんですか?」

 大鳳の言葉にモモイは何かを察した様に答えた。

「『私たち姉妹と忠夫に助けられた勢は』王国とかの関係とかも知っているから気を使わなくても大丈夫よ。今留守にしているゲーム開発部の部長も知っている勢ね。
知らない勢も告げ口とかするタイプじゃないと思うし、忠夫に恩があるから多分告げ口なんてしないから別に気にしなくてもいいと思うけど、私たちが話すのを見れば知っている勢と知らない勢の見分けはすぐ着くと思うよ」


694 :名無しさん@狐板:2023/12/25(月) 23:56:23 ID:E93wd1G7

「わかりました。それで今回はオカルト系のお祓いに忠夫が失敗した感じですか?」

「ううん、今回発売したパロディゲーの出来がどれくらい良いか調べようと思って忠夫にテストプレイしてもらったら、出来がいい場合だけ起きる超常現象が起きちゃったの。
クリスマスの数日前に発売できたから打ち上げでやってみたらその結果があれ」

「そうなんですか。でも今回はお力になれないかもしれませんよ。正直オカルト方面に関しては、僕より忠夫の方が優秀ですし。 一応力になるための準備はしてきましたけど、だめだったらすいません」

 大鳳の答えにミドリが不安そうな様子になりながらも言葉を返してきた。

「そうなんですか。人には適正もありますしね。まあ、今回はオカルト技術が凄ければそれに越したことはないけど、それなしでもなんとかなるかもしれませんし」

 話を聞きながら大鳳は自分の心が大分安心に向いてきていることを自覚が走る。二人の様子を見ていると、横島は助けなければならないような状態ではあるようだが、緊急性は低い様だ。
前からそのことは知っていたが、現場に到着してみると、横島に懐いているらしい二人の様子からそれがわかる。

「とりあえずお二人とも、オカルト系の力を使うのは最後の手段かもしれないレベルなんですね。それ以外の方法とは」

「私たちが作った今回のゲームをクリアしてくれればいいのよ」

「なるほど今回のオカルト騒動の法則的にクリアすれば全てが終わると。わかりました。行きます!」




大鳳が決意を固めてゲーム会社の奥に進むと途中で彼はとてつもなく意外な人物を見た。一瞬それを見た時、大鳳は別人かもと思い、確信した今でも、もしかしたら違うのかもしれないと思う。
だが、それでも彼は突っ込みの様な言葉を口にせざるを得なかった。

「狂三さん? なんでこんなところにいるんですか」

 明らかに本物の女子高生にしか見えない姿をした四惑の一人、狂三がなぜかここにいたのだ。以前に出会ったことがなくこれが初対面だったら、異常なまでの妖艶さを身に包んだ女子高生としか見えなかっただろう。
彼女が来ている黒い制服は清純な女子の着こなし方をしているのにその色香を余計に引き立てている。
仮に男性優位社会の警察官などが彼女を見たら、すごく対応に困るだろう。明らかに真面目な女子高生なのに、存在自体が淫猥極まるという。 彼女は少しバツが悪そうに答えた。

「きひひ、何のことでしょう。私は時崎きょうぞうと申します。このゲーム開発部兼、ゲーム会社の歴史ゲーム作成の際のアドバイザーですわ。
今は愛しいモモイちゃんと、ミドリちゃんの恩人さんを助けるのに忙しいので後ろ髪を引かれる思いですが失礼します」

 その言葉を聞いた瞬間、大鳳の中で一気にこの事件の難しさが上がった。 彼女は明らかに嘘を言ってない。もしかしたら、横島が王国諜報部と知らずにモモイとミドリの恩人だから助けようとしているだけかもしれない。
王国諜報部だとわかっても多分、この会社のアルバイトである以上は助けようとはするだろうが、どうしたものだろうか。

 彼の悩みはすぐに狂三の言葉で解決した。

「大丈夫ですわぁ、今の私はきちんとお給料を受け取っているここの職員。そして彼は可愛いモモイとミドリを助けてくれた恩人であり、職場の同僚。
この件では絶対に陥れたり救出に手を抜いたりはしませんわぁ。敵国であろうと相手が約束事を守っている以上、踏み越えてはいけない線は心得ておりますわぁ」

『やっぱり忠夫の件ばれているか。でも、この言葉に嘘はなさそうだ。とりあえず今は忠夫を助けることを考えよう』

「わかりました。信じます。とりあえずお先に向かわせてもらいます。ミドリさんとモモイさんから詳しく状況を聞いてまずは事態を把握しないと」

 先に進む大鳳を見ながら狂三は笑みを浮かべた。そして既にいなくなった彼に聞こえぬところで彼に向けた言葉を口にする。

「それに彼ほどに誠実で霊能の才能にあふれた子、女権国家に取り入れる血としてはかなり上等ですし、彼に好意を持った娘たちを導けばそれで充分ことたりますしね」


 モモイとミドリの部屋に到着した彼は、軽く事態の説明を受けた。モモイとミドリはもう一人の同僚と共に、かつて横島に助けられたことがありその際に彼にゲーム会社を手伝ってもらっていたらしい。
横島自身はテストプレイや事務や営業を請け負い、陸八魔アルに頼んで違法でない範囲でファンタジー設定にリアリティを感じさせる魔法などをかけてもらったりしていたそうだ。
彼女たちが意図せず得た能力の一つに、起こる可能性が既にない、もしくはほとんど低い可能性の世界をゲームにできるというものがある。
それを聞いた時大統領のカフェD4Cを思い出したが、その能力の劣化版だと思った。だが、既に怒らない可能性のゲームをプレイした時に、その可能性の世界の技なども得られることもあると聞いた時、完全に劣化とはいえないかもと彼は思った。

「それで私たちのゲームはイフの世界のゲームを作れるんだけど、当人がプレイしちゃうとその世界つまりゲームの世界に飲み込まれちゃおう場合もあるのよ。夢の中に入るとか、意識だけ少しの間入るとかだったのに」

「それで忠夫が今意識が戻ってない状態なわけですね?」

「違うの。今回は体ごとゲーム画面の中にバビューンと入っちゃった」

 モモイの言葉を聞き大鳳の頭が真っ白になった。

「つまり昔の漫画みたいにテレビの中に吸い込まれたと?」

「うん。あんなのは初めて、でも私たちが死に物狂いで作ったゲーム程意識が一時的に吸い込まれたりの現象が起こってたから、今回のゲームは売上期待してもイイかも。12月ゲーム業界にとって激戦だから」

「それで今回の忠夫程極端じゃなくても、意識がゲームの世界に吸い込まれたようになったり、夢に見続けるようになり、ゲームの中で受けている逆レイプとかの後遺症がでる状態になった場合は、クリアすれば収まると」

「うん。規模は大きいけど多分大丈夫な気がするから」

「お姉ちゃんは少し楽観視しすぎだけど、忠夫も途中今までの私たちのゲームの影響受けた人と同じ状態だったから、クリアすればどうにかなる可能性が高いと思うの」

 モモイとミドリの言葉を聞きながら、大鳳は一番穏当に終わらせる可能性が高いのはそれだなと、思いつつ自分のゲームスキルでも大丈夫だろうかと悩んだ。
継続は力なりというように自分は人並みや息抜き程度にしか、ゲームをやっていなかった。もちろんそのハイスペックさと楽しいと思えたのが合わさって普通の人よりは上手いがそれでもせいぜい、上の下か、中の上くらいだ。
ジャギはかつてゲームセンターに良く行っていたが、発売されたばかりのゲームをクリアできるか疑問極まる。

そこまで考えた後、彼は不意に思いついた言葉を口にした。

「そういえば、モモイさんとミドリさんは忠夫と親しい女性達に協力を仰いだか聞いたら、歯切れ悪そうだったけど、今彼女たちはどうしているんですか?」

「それは見てみるとわかるわ」

 モモイのゲンナリとした様子に彼は僅かに疑問を抱きながら、部屋の扉を開けるとそこにはゲームをプレイしているアリスの姿があった。彼女がプレイしているのは和風だが、
西洋も混じっているカオスなギャグ寄りだがシリアスも4割くらいはある類のゲームの様だ。ゲームの中では、横島に似た陰陽師衣装の男が霊波刀を振るい。お札を投げまくりながら順調に敵を倒しながら前に進んでいる。
ゲームソフトのパッケージを見ると『頑張れ!高島』とある。これはゴエモンのパロディゲーだなと大鳳は思った。アリスのプレイは本当に上手だ。恐らく他の上手なプレイヤーの動きを見て分析し、指を使うことに慣れているからなのだろう。
だがゲーム初心者がやる様な失敗もする拙さもある。そういうダメな部分を差し引いても見事なプレイで彼女がそれなりに手ごわい中ボスを撃破するのを周りは応援している。
ユウキと愛歌がいないのが気になったが、丁度ゲームが一段落したので大鳳はとりあえず彼女に声をかけた。


695 :名無しさん@狐板:2023/12/25(月) 23:57:50 ID:E93wd1G7

「アリスさん、皆さんも忠夫を救出するためにゲームの最中なんですね」

 声をかけられるとアリスは、なぜかドキドキしている様子で、答えてきた。

「え、ええ、それで今何とか半分くらい終わったところよ」

「そうなんですか。これをクリアできれば、どうにかなるって言ってたけど、アリスさんや他の人たちもそろい踏みなら割と早く終わりそうですね」

「そ、そうね。」

 そう答えた直後に不意にゲーム画面から愛歌が出てくるという異常事態が起こった。

「愛歌さん無事だったんですか」

「大鳳くん、ええ私たち女性は入るのは難しくても出るのは簡単だから。ただ忠夫はどうしてもクリアしないと出られないみたいね。大鳳くん貴方がプレイしてクリアしてあげてくれない?」

「え、でも普通にアリスさんも上手でしたしすぐに終わるんじゃ?」

「技術だけはね」

 愛歌の言葉に意味深なものを感じた彼が、少し悩むと即座にアリスらしい敵のボス『人形の魔女』が現れる彼女が一撃必殺技を放ってきたと思ったら、そのままゲームの中の横島がそれをくらい一撃で倒れた。
それを見てアリスが嬉しそうに笑う。対して愛歌は『言いたいことはあるが気持ちがわかるのであまり強くも言えない』という表情になる。

 アリスはいい笑顔で言葉を続ける。

「ごめんなさい。ゲームオーバーになっちゃった♪ それじゃあ私も失礼するわね」

 そういうとアリスの体が光りとなってゲーム画面に吸い込まれていく。

 そして外の世界ではゲームオーバー画面が始まった。






 ゲーム中の横島は自分が人形の魔女=アリスの攻撃で負けたことに気づいた。最初に天狗なユウキ、この世界では木綿季に敗れてから、
女権国家らしいゲームオーバーを体験することになっている。 そして外の世界からアリスが入ってきた。

「忠夫ごめんなさい。でもこういうプレイも悪くないからそれじゃあいただくわ」

「ア、 アリスちゃん、ゲームのシナリオ通りの逆レしかできんのやろ。 つまりそれは」

「ええ。シナリオ通りの可愛がり方しかできないから物足りないと思っても、それ以上はできないけど、やり過ぎだと思っても止まれないわ。許してね♪」

 アリスの体中から光でできた糸が彼の体内に流れ込むと、そのまま彼はアリスの意のままに動かされながらアリスの乳房を揉みしだき始める。
それだけで射精思想になるが、それを彼の分身の中に入った彼女の糸が容赦なく止める。

「だめよ。貴方が出していいのは、今は私の中だけ♪」

 一息で服を脱いだ彼女は自分の秘所の中に彼を迎え入れる。そしてそれが済んだ瞬間、

 激しい快楽で彼の脳が爆発し。アリスが糸を抜いた瞬間、アリスの秘所から溢れ出ないのが不思議なほどの射精が起こった。

「ギャー!」

「悲鳴を上げるほど気持ちよく思ってくれているなんて嬉しいわ。それじゃあ次に行きましょうか」

 アリスがその豊満な胸を彼の胸板で押しつぶしながら笑うと彼は何ども泣きそうな声を上げる。 そこに不意に木綿季が現れる。

「忠夫今回も負けちゃったね。それじゃあ僕も罰ゲームに参加するよ」

 天狗に転生した彼女は笑うと、天狗の神通力で彼の分身の感度と男としての誇りをより強め始める。

 屈辱がより快楽を引き立て、さらに射精の量が増えるといつの間にか来ていたさとりが嗤いながら言う。

「彼屈辱で余計にたくさん出してますよ。ジパング男子として女性を男性が閨であえがせぬいて圧倒するのが当たり前なのに、その価値観でこうされるのが最高とか。
貴方の前世は王国男子だったけど、このジパングは王国より、ベッドの中で男が女を圧倒するのが当たりまえなのに。 前世よりすごい変態ですねぇ。 余計に固くなってます」

 わざとユウキとアリスに教えながら、恨めしい目で見てくる彼にさとりはいう。

「何ですか。最初の山ステージで私たちに負けた時のこと想起してほしいんですか? あれがきっかけで貴方は負け癖ついちゃいましたからね」

 そこまで言い終えると木綿季が言った。

「アリス僕も王国女子だったし、天狗としてジパングで過ごしたから一度くらいは男性優位の体位でしたいんだけど、忠夫が弱すぎて、すぐ果てちゃうから手伝って上げて」

「わかったわ」

 初めての時彼は、

 木綿季の男の誇りを強くする天狗の術だけでなく、こいしの無意識での強化も重ね掛けされて、ユウキの騎乗レイプを受けて、果てた後、さとりとこいしにも犯された。

 ベッドの中で惨敗しまじ泣き仕掛けている彼の分身をさとりが踏みつけながら吐き捨てる。

「早すぎて寸止めが楽しめないじゃないですか、この早漏。おや、今のジパング女子なら事実であっても、最低限の情けがあれば絶対に言わない言葉で余計に固くなってますねぇ」

「ええ、忠夫そこまで変態になっちゃったのぉ!」

 大げさに驚く木綿季が余計に彼の屈辱感を煽る。言い返したいがあまりにもたくさんの量を射精したために動くことすらできない。さらにさとりの心を読んだ状態での足コキが始まり彼は完全に意のままにされている。

「ほら女性器じゃ数秒も持たないから、足でしてあげているんですよ。少しは感謝しなさい」

 さとりとこいしの足がもたらす快楽で悶絶する彼に木綿季が胸を押し付けしばらくすると唇に乳首を含ませると手で彼の玉袋を揉みしだき始めた。彼は何度も苦しみながら、射精をするとさとりは真っ白に染まった足を敢えて彼に見せつける。

「ほらこれが貴方の変態性の証明ですよ。前世でヴィヴィオから多大な恩を受けたのと引き換えに貴方のプライドを壊す遊びがしたいから、次の転生先をジパングにすることを了承したけど、貴方は普通に了承してこうなっていたかもしれませんね」

 笑いながらさとりは彼の分身を再び飲み込むと嗤いながら言った。

「『想起・いま受けた足コキの屈辱と快楽』」



 過去にさとりとユウキにされたことを思い返した刹那彼は、いつの間にか後背位でアリスを貫いていた。もちろん彼の意志によるものではない。 アリスの糸で射精を封じられ全身を操られていなければ、入れた後すぐに果てていたし、
体も動かなくなっていただろう。与えられた食事で精は尽きずとも快楽には抗えない。

 アリスが糸を解くと彼の分身が振るえそのまま爆発した様に精液を放ち、敏感になった彼の分身をさらに絞りつくしてくる、アリスの秘所に追い打ちを受ける。アリスは体をひねりさらに彼の分身を嫐りながら、糸で彼の手を動かし尻を揉みしだかせる。

「あー! あー!あー!」

 声にならない奇声しか出せない彼の声をうっとりとした様子で聞きながら彼女は立ち上がり正面から彼と抱き合う形に戻り、もう一度彼の分身を内部に招き入れると彼を強く抱きしめて言う。

「すごく名残惜しいけど、約束通り木綿季と交代ね。早くこっち側にきて毎晩こうしましょう」

 最後の言葉に分身が反応するとさとりが意地悪い笑みを浮かべて言う。

「ジパング男子なら怒るか、それか怖がるところですよ。何期待しているんですか」

 射精のし過ぎで僅かに萎えた彼の分身を踏みつけながらさとりは笑いながらいう。 さとりの足で固くなった分身を木綿季が撫でながら言う。

「やっぱりアリスの優しい堕とし方は凄いな。僕もやり方もう少し教えてもらおうかな。久しぶりの忠夫の敗北ちょっとうれしいよ。それじゃあ行くよ♪」

 木綿季に犯された直後彼は悲鳴を上げながらそのまま即座に瞬殺された。木綿季は彼と一つになれることを喜びながらたまにアリスにお願いをすると、
アリスの糸の動かされた彼が木綿季が望む男性優位の体位で彼が動く形となった。それでも分身と脳は過ぎた快楽で常に悲鳴を上げ続けている。
 快楽が強すぎて限界を迎えた時、彼の脳が完全に何かに書き換えらえた。そして彼は犬の様にアリスとユウキの足にじゃれ付き始める。


696 :名無しさん@狐板:2023/12/25(月) 23:59:52 ID:E93wd1G7


 
その後西洋(女権国家)から進出してきた黒船の手下として、女性にあんな風に閨で負けた男に負けるという恥辱を与える妖怪色欲天狗となって彼はジパングの男性たちを逆レしたいストレリチアと女権国家の走狗として大戦果を挙げた。







ゲームオーバー画面を見た、大鳳は頭を抱えた。

「これ多分忠夫はこの体験をゲームの中で実際にしてますよね。かなりやばいのでは、というかこれ、サンドラの冒険ですよね? ゴエモンのパロディゲーなのになんでゲームオーバーだけサンドラなんですか?」

 大鳳の突っ込みにモモイが少しバツが悪そうに答えた。

「そ、その方が受けると思って。それに美男子でなくても、好感が持てる男キャラが主人公なら負けたら逆レゲームオーバーは女権国家のお約束だし」

「ゲームオーバー場面を健全にしたら割と王国でも売れそうなのに。とりあえず計画を立てるとしましょうか、横島に好意を持っている女性達はあてになりそうにありませんし」

 クリアというより自分がボスのステージでゲームオーバーになろうとしている。もしくはクリアしたいけど、誘惑に負けているような横島を好いている女性達を見ながら大鳳はため息をついた。


「うちの会社にも、忠夫に好意的な性格の悪いのが一人いるけど彼女も多分あてにならないでしょうね。というか、忠夫を堕とすチャンスとか言いそう。ある意味彼女は簡単に忠夫を助けられるからこそ、この状況に危機感をもたないんです」

 ミドリが落ち込んだ様子で言うのを確認すると彼らは会議室に向かった。横島に好意を持つ女性達が妨害してくる可能性は低いとは思ったが、
念のために裏切る可能性がない二人と共に彼は会議室に向かった。モモイとミドリも相当横島に好意的だが、恋愛感情ではない可能性もわずかだがあったし、
何より多分彼女たちはあのゲームに登場していなないのだろう。





会議室には狂三が待っており、その横には黒いゴシックドレスに紫色の髪をした美少女が座っている。紫色の淀んだ瞳と髪が彼女を夜に映える魔女を思わせる。どこか黒猫を想起させる彼女は大鳳達の姿を見ると軽く頭を下げた。

「初めまして、私はベルンカステル、魔女よ。猫に関わる種族だけど東洋の猫又か猫の獣人かは想像にお任せするは」

「そうなんですか。よろしくお願いします」

 挨拶を返す大鳳をよそにモモイが狂三に声をかけた。

「きょうぞうさん。忠夫救出作戦の何かいい手は思いついた? あ、大鳳くんこちらはきょうぞうさん。変わった名前だけど、一時的に男性優位な国に女権国家の土地が支配された時に、その男性優位の国の風習だと成人するまでは、
男が女性の恰好させられたりすることもあったから、その風習が一部ゆがんだ結果、成人までは男性名なんだって。考古学にすごく造詣が深くて、
普段は頼んだ歴史資料とかを送ってきてくれる半ば在宅ワークの人なの。 でもたまに来てくれると凄く歴史ゲームに役に立つ知識をたくさん教えてくれるんだよ」

 モモイの説明を聞きながら、多分狂三はこの会社に入る際にその土地出身の戸籍を使ったのだろうと思った。あまり知る者がいないマイナーな土地だからカバーストーリーも作りやすかったのだろう。
四惑がこんな小さな会社に就職はさすがに無理があったのかな、と思いつつベルンカステルの方に目を向けた。

「私はその気になれば必ず忠夫を助けられるし、治せるから心配は無用よ。できれば私も今忠夫を嫐っている彼女たちに参戦したいけど、さすがにそれは不義理だからやめておこうと思っているわ」

「そうですか。とりあえず、どうやって忠夫を助けようか」

 悩む大鳳に狂三が鷹揚に声をかけてきた。

「もう一人有能な人員がいますけど、彼なら器用だから割と早くクリアするかもしれませわぁ」

「ああ、あいつ」

 ベルンカステルの吐き捨てるような言葉を疑問に思うと不意に、扉が空きそこから一人の妖艶な美丈夫が駆け込んできた。
黒く艶やかな髪と整い切った目鼻立ちに、どこか怪談に出てくる魔性の美術品めいた妖艶さが感じられる。ゲーム会社の社員というよりは、
歴戦の武芸者めいた体をしていることが、スーツの上からでもわかる。彼は大鳳に礼儀正しく礼をすると、言った。

「貴方が大鳳殿ですな。某は伊良子清玄、ある女性の怒りに触れた折に横島殿に助けられ、それ以降友誼を結んだもの」

 男ですらくらくらしかねない艶めいた匂いが辺りを包み、品格のある礼がそれを余計に引き立てる様子に大鳳は、本当に綺麗な人だと感じ、その直後に彼の例をベルンカステルの蹴りが遮った。
弁慶の泣き所を蹴られてうずくまる彼をよそに魔女は言う。

「無駄に格好よく言おうとしてるけど、実際は女権国家のすごく強い女を怒らせて、その女性の手引きでこいつに入れあげている性悪女たちに輪姦されて情けなくマジ泣きしまくってたところを、さすがに可哀そうと思った忠夫が救助したのよ」

「ベルンカステル女子物には言い方というものが」

 その言葉に対して狂三が珍しく辛辣な声音で伊良子に言葉をかけた。

「ベルンカスルの対応はかなり優しいと思いますわぁ。
彼が怒らせたのは原初の淫魔ですから。 私と同じくらい猫好きな彼女の前で、自分の剣の腕がすごい早さで上達していって、
気分がハイだったから切るのが難しい猫がたまたまいたので、切り殺そうとしたのですから」

「さ、さすがに猫好きな女性がいたと知ったら控えていました故。ご容赦を」

「だからこそ、原初の淫魔も彼に想いを寄せている性悪な女性達に色々と肩入れするくらいで許したのでしょう」

 狂三の言葉を聞きながら大鳳は珍しいなと思った。彼女がここまで怒るということは、相当に猫好きなのだろう。ベルンカステルも多分猫と同族だから怒っているのかと思ったが今は、横島の救助が最優先だからとりなそうとして言葉を上げた。

「まあまあ、どうせ未遂だったんでしょう。猫を殺していたら、さすがに忠夫も割と不快に思って助けなかったと思いますし」

 その彼の言葉にベルンカステルは面白そうな笑みを浮かべて答えた。

「いいえ。成功していたわ。上半身を下半身がサヨナラしたところを、忠夫が文殊で『着』した後に、『癒』や『回』『復』を使ってくれて傷跡もないけど。そいつ腕は割と確かよ。何せ魔女が化けてた猫を気配を消した一撃で両断するくらいだから」

 そこまで聞いて大鳳は察した。伊良子が切った猫はベルンカステルだ。それを横島が助けたから、彼女は横島に好意的なのだろう。困惑する彼をよそに伊良子は空気を変えるように言葉を続ける。

「とにかく今は横島の救助が先であろう。
それがしは罰として原初の淫魔殿より、しばらくは猫族や猫みたいな娘に奉仕せよと言われて、この会社に勤めているが、彼に対する助けられた音はそれより優先したい。
女性だからというだけで生まれた時から優位で男を見下ろす者どもに好きにさせるのは我慢がならん」

 この伊良子という人物は女権国家人だがかなり気骨のある人物の様だ。仮に狂三に目をつけられていなければ、味方に勧誘したいレベルだ。
生まれた時から出自だけで見下される人物たち、男だというだけで見下された感情に対する憤りなどは正当なものだと狂三も思っているのが見て取れる。
猫殺しで腹を立ててはいても、そういう点では彼女は伊良子を自慢の子孫の一人と思っているのだろう。 先ほど感じた男としての色香も狂三の特性が表れているからだと思うと子孫だなと思えてくる。


697 :名無しさん@狐板:2023/12/26(火) 00:02:34 ID:mlhBljja


 伊良子の言葉に大鳳は少し考えた後、答えた。

「幸い忠夫を思っている女性達は純愛派だから、そこまでひどいことにはならないし、ベルンカステルさんは忠夫を治せるんだから、最悪の事態はないでしょう。
なるべくトラウマは少ない方がいいでしょうから頑張りましょう。作戦としては、僕がゲームをプレイしてみる感じで良いでしょうか? 忠夫を好いている女性達は今回は今一つあてにできないし」

「大鳳殿がプレイして、やり方を覚えたらそれがしがやるというのはどうでしょうか?それがしは、物事の飲み込みに関しては異常な速さを持つので」

 狂三に目で問うと彼女はそれが事実であると、頷いてきた。

「わかりましたそれで行きましょう」






 その後大鳳が何度かゲームオーバーになったが、それを見てプレイを覚えた伊良子の初心者とは思えない異常なゲームの上手さによって、横島は救助された。
ゲームがクリアされて出てきた彼は第一声で伊良子に礼を言った後、心底ほっとしたようにつぶやいた。

「王国男子として性癖が終わる前に戻ってこれてよかったわ」

 ユウキが妙につやつやした様子で言う。

「危ない、危ない。僕も女権国家に染まっちゃうところだったよ。 助けられるかもと思って入って、そしたらお助け師匠天狗キャラだけど、負けると忠夫をお仕置き逆レとか、聞いてないよ」

 心底逆レを楽しんではいたが彼女の言葉には一切嘘はない様だ。

 疲れ果てた様子で彼は言う。

「頼むからお前たち今後はこういうのやめてな。治るの確定とはいえやはりきついものはきついんや」

 やられたことを嫌がっていてもあまり怒ってないのは快楽がすさまじかったのと、治せるのが確定していなければやらないとわかっていた為だろう。 そして『一旦』横島の快楽地獄は終わりを迎える。






 その日の夜目覚めた横島は脅えた様に震えあがった。これは今日さんざん快楽地獄を味わった、『がんばれ!高島』の世界だ。脅える彼に、青紫の花魁衣装に身を包んだベルンカステルが告げる。

「忠夫、これは私がサンタとして配ったおまけ札の効果よ」

「な、なんなんでしょうかベルンカステル様」

 ベルンカステルは不機嫌な顔で指を振ると不意に幾つもの尻尾が現れ、彼を拘束し、そして彼女自身の尻尾が彼の分身を嫐り始める、喘ぐ彼に彼女は言う。

「フルネームの様付けで呼んで欲しい時と、ベルと呼び捨てにして欲しい時の見極めは慎重にしなさいって前も教えたでしょう」

「あ、あ」

 彼女が手を振ると彼の衣服が引きはがされ幼い体に不釣り合いではあるが、不自然ではない大きな乳房で彼の分身を抜き始める。 彼女は射精した分身につく白濁をなめとり始めると、その動作で再び射精した彼の分身をゆっくりと飲み込み言う。

「今回の私がゲームカセットにつけたプレゼントは、クリスマス発売記念で、クリスマスの夜に勝ってクリスマス・イブにかってくれてプレイしてくれた皆様。クリスマスが終わってから買ってくれた人も、
女の子でこのゲームの主人公が好きになってくれた人は枕元に置き理想の自分をイメージしたら、この世界で冒険できるかもってね。
信じた子供たちが理想の自分を抱いてこの世界に転生してきているわ。相手をよろしくね」

 ベルンカステルが魔術を唱えるとその度に彼の分身が悲鳴を上げる。同じ魔女でもアリスのそれは、優しく堕落させてくる感じの怖さがあるが、ベルンカステルは甘すぎて中毒にしてくる暴力的な甘さだ。
 彼女は横島が快楽で思考能力は下がり、されど自分の話は理解できるという状態に陥れた。まるで『可能性を操ったよう』にぴったりとそうすると彼女は彼から離れ魔法でサンタの衣装に身を包み話を続ける。

「それじゃあ、このゲームを遊んでくれた皆さん。主に女の子たちに主人公との素敵な夢を届けに行きましょうか。最も一部の女の子には現実だけど」

 そういい終わった後、彼が目覚めると目の前にはストレリチアの闘技場めいた所がありここは大鳳がプレイしてくれたおかげでゲームオーバーを免れた場所だ。わくわくした様子の大人形態のヴィヴィオが待っていた。

「ベルンカステルさんありがとう。忠夫とできなくて欲求不満でしたから」

「いいわよ、宮廷魔術師にしてもらったお礼だから」

 礼もそこそこにヴィヴィオが彼を押し倒してくると彼の意識はヴィヴィオの豊満な体を密着させられ分身を飲み込まれた時点で完全に果てた。
ヴィヴィオは手加減をして彼を少しずつ蕩かすこともあるが、本気で来るときは聖王らしく彼の全てを完全にへし折る快楽を打ってくる。
ベルンカステルの麻薬めいた快楽の余韻が余計に激しい反動を与えてくる。彼女は笑いながら彼を嫐るとジパング男子として恥ずかしい体位で、
嘲笑する女性騎士たちに見せつけるように彼を犯す。 秀逸な罵倒が出るたびに笑みを体位を変えてくるヴィヴィオ相手に折れると同時に心も完全に奪われると、次に首筋に激しい快楽が走った。

「私は前回少ししかできなかったからな。報酬をもらったら王国の為に尽くすから許せ」

 大人の姿になったエヴァが彼の血を吸い取りながら笑う。ヴィヴィオの聖なる属性で、染め切られた彼はかえってエヴァのもたらす快楽がやばい。エヴァは笑いながら血を吸われてきたいと恐怖と屈服感を見せる彼を見ていった。

「良い仕上がりだ。さすが聖王殿」

「いえいえ、同じ男性を愛する者同士仲良く楽しみましょう」

 子供姿に戻ったヴィヴィオが彼の分身を踏みつけて敢えて屈辱感を煽りながら言う。

「お兄ちゃん、私もストレリチノ王族として王国をできる範囲で支援するから報酬だと思って我慢してね。この埋め合わせは必ずするから」

 ヴィヴィオに踏まれて大きくなったそれをエヴァが上から不意打ちで騎乗すると彼は完全にのたうち回った。さっきヴィヴィオに豊満な部分を押し付けられるたびに感じたのと真逆の性的な快楽が彼を何度も狂わせる。

 いつの間にか来ていたリグルが口移しで彼に蜂蜜を飲ませると言った。

「忠夫、前回僕に虫の巣で配下のジョロウグモとかからも犯されて快楽で泣いている姿可愛かったよ。というわけで今回も僕は参加しに来たよ。 はい蟷螂の加護」

 全開されたのと同じく交尾中に食われても痛みを感じぬ蟷螂の様になる加護が来ると快楽は強いのに恐怖を感じなくなってくる。その分観客席に嘲笑が余計に彼に刺さってくる。

「恐怖よりこっちがきついみたいだね」

 蜂蜜でより強くなった分身をリグルが飲み込み大人なのに少女に犯される背徳感が彼を余計に情けなくさせ、そして大人とは違う快楽が彼を一気に飲み込んでいく。子供の姿に戻ったエヴァとヴィヴィオの二人も笑いながら近づいてくる。

 闘技場の観客たちこれを夢として見ている少女たちにも輪姦されて、快楽でズタボロになった彼を愛歌と陸八魔アルとユウキとアリスが待つ部屋にヴィヴィオが連れてくると、アルは汗をかきながら言った。

「忠夫を回復させるための優しい情事をする役に私を呼ぶとか。貴方聖王、私魔王なのになんかおかしくない。普通は逆でしょう」

「悪辣でないものを出自を理由に無差別に殺すのは騎士道ではありませんから。それに適材適所という言葉もあります」

「そんなこと言われても、アリスとりあえず子供に戻して。それから優しい情事始めた方が回復も速いでしょうから」

 アルの指示に頷きながらアリスがそれを手早く始め彼が子供に戻ると、アルが彼の顔を胸に挟み込みながら上になり彼を優しく律動し始める。
アリスの糸が彼の中に入ると彼の手足も情事に適した動きでアルの全身のふくらみを揉みしだき愛撫し始める。尻を強くつかまれながら頭を撫でるように抱き込んでいたアルは、
彼の精神が蕩け切りかけたところで愛歌と代わった。愛歌は横島を抱きしめると、姉が弟を慰めるような様子で言葉をかけながら彼に無償の快楽を与えていく。

 情事が長時間となり愛歌のある言葉のささやきを聞いた時彼は不意に反応した。


698 :名無しさん@狐板:2023/12/26(火) 00:03:54 ID:mlhBljja

「忠夫、大丈夫。女権国家の女性に閨で勝てないのは当たり前だから。恥ずかしくないのよ。貴方は前回ジパングを救った立派な英雄、さあ自信をもって」

「ちょっと待った今『前回って』言ったか。そういえば、今回はわい、ゲームオーバーになってないのに、逆レされとる気が」

 横島がそこまで考えられるくらいに回復したことにほっとした様子の愛歌が言う。

「これ実はダウンロードコンテンツの世界で、『がんばれ高島! 番外編、伊良子の高島救出劇』の世界なのよ。お年玉が出た時に、売るつもりなんですって」

 そこまで言って、彼は本気でわけがわからなくなった。そこに再び花魁姿のベルンカステルが現れる。

「モモイたちの作るゲームは起きる可能性がもうないか、ほとんどない世界を作るでしょう。 そしてそのイフの世界はその世界と関わりの近いものに良きにせよ悪しきにせよ影響を与える。
ちなみに今回飲み込まれるほどの影響が起きるようにしたのは私の奇跡の力よ」

 ベルンカステルの説明と告白に彼はどこか納得を覚えた。その彼にベルンカステルは笑いながら続ける

「それをやったのも、今回の続編の存在を知っていたからよ。私は今作のラスボスで、ストレリチアの魔女で伊良子に殺されかけた大化け猫、
一応宮廷魔術師だから、ジパングが責められる原因にもなり、伊良子がゲームオーバーになるたびに友人であるあなたをジパング男子にとってはあり得ない恥ずかしい逆レする役ってわけ」

 そういうとベルンカステは笑いながら彼を押し倒し言った。

「奇跡の力でアルたちの処置が早く済むようにしておいたから伊良子に見せるわね、 伊良子見ている、貴方が負けたせいで忠夫がこうなっているわよ」


 テレビ電話の様な水晶が出たと思うと、伊良子が金髪の豊満な体をしたお嬢様の様な女性に犯されていた。
周りには上品だがあまり有能そうでない女権国家の貴族の女性達もいる。 伊良子を犯している長髪の金髪の女性が笑いながら言う。

「どうも、高島様。いえ、ゲームのキャラじゃないから横島様というべきでしょうか? 私はセシリア・オルコットと申します。
想い人である伊良子様を助けてくれてありがとうございました。 ほら伊良子様、良くごらんなさい忠夫さんが貴方のせいでこうなってますよ」

「横島すまん。それがしの巻き添えで」

 伊良子の言葉終わるより先にセシリアが腰を速くくねらせた。

「ひぎゃー!」

 悲鳴を上げる伊良子に何度も彼女は腰をくねらせながら言う。

「御覧なさいとは言いましたけど、ご友人と話す許可までは与えてませんわ。男らしくわきまえなさい。 忠夫様、ついでに言うと私たちはベルンカステ様からもらった奇跡の力で何の努力もせず一族の秘宝とかだけで彼をこうしたのですわよ」

 伊良子は性的な術も覚えていたらしいが、それで反撃してこようとした彼をあっさりと返り討ちにしながら、敢えて物のつい出て彼を圧倒している様子を見せるために彼女はこうしている様だ。
 やり取りを見ていた横島に不意に激しい快楽が走った。ベルンカステルがセシリアと同じことをした様だ。

「情事の最中に他の女の裸に集中しているんじゃないわよ。 セシリア貴方も服を着なさい。十分伊良子をいじめたから、次回のゲームオーバーまでは取り巻きに払い下げる時間でしょう?」

「そうですわね」

 セシリアが離れるといかにも性悪な悪辣貴族な女性達が、この世界のジパング男子の価値観も持っている伊良子にとっては屈辱的すぎる逆レイプを笑いながら始めた。

「今回こうなったのは、伊良子様の来世の可能性の一つがまた罪のない猫を殺す可能性の未来があって。猫殺しが難しいと聞いた途端に、それがしならできると言って、やったそうです。
それで狂三様が怒って『来世でもあんなことするとか矯正が足りませんでしたわぁ』と言って、今回のゲームに入れることを決めたみたいです。
とりあえずジパング男子の価値観を持った状態でこれだけ屈辱的な思いをすれば来世がジパング男子でも、罪のない生き物を殺さないだろうといってました」

「ワイももしかしたら、誰かがクリアするまで帰れんのか?」

「それについてはあまり心配ないかと、少し冷静になった狂三様が、伊良子はともかく『横島くんには』申し訳ないから出す方法考えた方が良いかも、みたいな趣旨の発言をしていましたから。それでは失礼します。
 清玄様も無様な姿を見ていたらまたいじめたくなってきたので」



 電話が切られた後、セシリアが再び彼を対面座位の形で犯し。取り巻きの女性達は彼の背中のツボを押しながら無理やり彼の体を律動させる。

「ほらほら、前世でも狂三様怒らせて。よりによって貴方を狙う女たちの中でも一番嫌いな身分をかさに着ただけの私たちに犯されていたじゃない。ほら猫殺しで頭に来ていた横島でさえも哀れに思って助けるほど無様だったわね」

 セシリアの膣に嫐られつくして、動けなくなった彼の分身を貴族女子たちの足が容赦なく愛撫する。

「あー!」

 狂三直伝の性技の籠ったそれは彼を何度も絶頂させ、敗北感を植え付けていく。罵倒されて倒れる彼を見下す眼で見下ろしながらセシリアが言う。

「清玄様。とっても無様でかわいらしいですわ。先祖の遺品である、努力なしでも強くなる鎧で私に負けた後、されたことの再現ですがどうですか」

「あー!」

 狂三直伝の足コキがあまりにも達者過ぎてしぇべれない彼を見下ろしながら、彼女はわざとらしく起こった演技をする。

「あー! で私に何かを察しろと。貧民街の出身者なのに調子に乗り過ぎですね。貴族の愛で少しは高貴にしてあげましょう」

 射精したばかりで敏感になった伊良子のそれを彼女が膣で飲み込むと泣きわめくような声を上げながら伊良子は意識を失った。他の貴族子女たちも彼を嫐り尽くし満足したのか笑う。

「それじゃあ、次回のゲームオーバーまで待ちましょうか」

「はい。セシリア様」








そのころ横島もアリスや愛歌に回復させられた後、アルと話していた。

「伊良子の奴大丈夫かな」

 間髪入れず答えたのはアルだ。

「大丈夫よ。狂三は良識があるから、怒りが解けたら直ぐに伊良子を助けると思うし。一応性悪女性達も完全には無理でも、多少はましになるように矯正すると思うわ。 それもそう遠くない先にね」

 姉妹だからか心から言うアルの言葉を聞いていると信じられた。事実その予感は正しく、彼らは体感時間的に数週間後には救出された。 現実では経過した時間ははるかに少なかったことが余計に彼を驚かせた。







 おまけ、横島たちがどの様に救出されたのか。

 四惑の執務室狂三の部屋、伊良子に対する怒りが覚め始めた彼女はいかに彼をもとの世界に戻すか思案していた。そこにスカサハが現れた。

「抱かせろ、と言いたいところだが狂三何があった随分と落ち込んでいるな」

「半ば家族みたいになったが故に、冷静に見られない自分の子孫に過剰すぎるかもしれない制裁を下してしまったんですの。 しかも敵とはいえ、
大切な人間を助けてくれたという意味で多少は恩のある相手まで巻き添えにしてしまいましたわぁ。伊良子は割とどうでもいいけど、恩のある敵は助けたほうが良いと思いますわぁ、
伊良子はいささか過剰精細なだけだから、割とどうでもいいですけど」

 半分くらいは許し切れていない照れ隠しな発言をスルーしてスカサハは聞いた。

「どうすればその者たちを救える?」

「テレビゲームをクリアするのが一番簡単な方法ですけれど」

「任せろ」

スカサハの言葉に虚を突かれた狂三は彼女にしては珍しく素っ頓狂な声を上げた。

「は」

「その者たちを助けるにはそれが一番いいだろう任せろ。そのゲームのある場所に案内しろ」

 スカサハを連れて行ってみると彼女は凄まじい反射神経とやりなれている様子で、『頑張れ!高島、番外編』をクリアした。横島たちが解放される予兆が始まりかけた瞬間既に、狂三は姿を消していた。

「さあ彼らは助けたぞ。お礼に抱かせ…、逃げたか。まだ追いつけるな」

 スカサハも瞬間移動めいた速度で動き狂三の後を追った。この後誰がクリアしたかもわからないまま、ゲームから出てきて困惑する横島たちの姿があった。
なおセシリアと彼女の取り巻きの貴族娘たちは陸八魔アルと愛歌に説教され多少は性根が改善されたそうである。


699 :名無しさん@狐板:2023/12/26(火) 23:36:45 ID:lwlTJGco
乙です

700 :名無しさん@狐板:2023/12/27(水) 00:14:12 ID:hkDPxPgj


701 :名無しさん@狐板:2023/12/27(水) 21:47:05 ID:Gor7QX2l
乙です!

702 :名無しさん@狐板:2023/12/27(水) 22:13:32 ID:jWcbL+0k
乙です
面白かった

703 :693:2023/12/27(水) 23:19:03 ID:6LNSNq+9
みなさん乙ありがとうございます

704 :名無しさん@狐板:2024/01/31(水) 23:48:01 ID:gTW79/kJ
 女権国家2024年お正月SS ゲーム会社の激動後の横島の回想と新年の一コマ

このSSは本スレで連載中の女権国家の二次創作SSです以下の注意書きがあります
@前に>>693から>>698に投降したSSの続編であり、読んでいないとわからないところが多々あります。
Aブルアーカイブのモモイとミドリというキャラが出てきており横島ヒロインになっています。
Bうみねこのなく頃にのベルンカステルがヒロインの一人をやっています。
CこのSS内だけの独自の人間関係があります。


 モモイとミドリが社長を叱咤激励し、立ち上げたゲーム会社『キャット ブリングズ アバウト ホープ ネスト』そこのこたつの中で、死体の様になっている男がいた。青いジーンズに身を包んだ赤いバンダナの彼は、
本当の意味で死体の様にぐったりとしていた。それを心配そうに見つめる女子高生の制服のつなぎ目やアクセサリーを緑で彩った、ネコミミの少女が、彼に声をかけた。

「あのう、忠夫さん、大丈夫ですか?」

「そうみえるか」

 大丈夫なわけもないと、ミドリは思った。自分たちの開発したゲームはもう起こらなくなった、あるいは起こる可能性が極端に低くなった可能性の世界をゲームにしてしまうことがある。
大鳳は自分たちの能力をD4Cというカフェに似ていると評価した。そしてそのイフの世界で激しい逆レイプの数々を受けてしまったのだ。今は精神の治療が急務だろう。落ち込む彼に、『良い意味でも』バカな姉モモイが底なしに明るい声をかける。

「忠夫〜! 彼女たちはあんなことするほど貴方が好きだったんだよ。落ち込むなって方が無理だろうけど、純愛だった分工作員としてはかなりましな方だったと思うよ。 みかん食べる?」

「もらうわ」

 最低限の気遣いを持ちつつ明るく普段と変わらない態度な能天気な姉の対応が彼にはありがたい様だ。モモイが渡したミカンを食べながら横島は二人のしているゲームを見てみた。

「二人とも何のゲームやっとるんや?」

「前配布した、がんばれ!高島のステージクリエイトを使ってお客さんがネットに上げたステージよ。結構面白いのが多くて、割とはまっちゃっているわ」

「そ、そうか。クリスマスとか元旦の時みたいに吸い込まれたりせえへんよな」


 答えながら横島はクリスマスの時に体験した、ゲーム世界での数々の行動を思い出した。

 頑張れ!高島という自分の来世の訪れる可能性が低い世界もしくは皆無の世界線をモモイとミドリ達が読み取り作ったゲームその世界で彼がした体験が思い出される。
本来なら夢や意識だけが一時的にゲームの世界に入り、そこで快楽を味わってトラウマを負ったり、あるいは技などのコツをつかむだけだが彼はそのまま昔の漫画の様にゲームの世界に吸い込まれてしまった。
そしてゲームオーバーになるたびに彼は逆レイプされて、王国より遥かに男性優位なジパング男子の価値観のまま逆レイプを受けた。その時の記憶はあるが、途中まではゲームの主人公の意識の方が強かったり、
あるいは前世の記憶や意識戻っていたりと状況は一貫していなかったが、快楽と屈辱が癖になったことだけは覚えている。




 最初に受けた逆レイプはユウキだった。木綿季(ゆうき)名を変えてと天狗に転生した幼いころから稽古をつけてくれていた彼女は、卒業試験だと言って、
戦いを挑んできた後、彼女に敗れた時彼女は楽しそうに笑いながら彼の服を脱がせると温泉に放り込んだ。このときの彼はまだ、ゲームのキャラとしての意識の方が強かった。
戦って経験を蓄積していくうちに、横島の意識の方が勝り始めることになる。

 温泉に入った時彼は、この温泉は大量の薬草なども入っていることに気づいた。薬湯の快楽で極度の脱力状態になった彼に木綿季は言う。

「忠夫、試験の結果良かったよ」

「あれ、不合格やないんか?」

「僕はこの山最強の天狗だよ。あくまでも総合では、だけどね。
それに勝てなきゃだめなら、この山の山伏も天狗も全部試験不合格になっちゃうよ。 その理論でいけば、僕だって個別の分野で最強に勝てなきゃ不合格だしね。 
そういう訳で合格。けれど、これからジパングが大変なことになるから合格に胡坐かいて、慢心せず頑張らなきゃだめだよ」

 そういうと彼女は横島を風呂から出すと、栄養ドリンクの役割も果たす薬酒を渡してきた。最後の木綿季との手合わせ、その前の多くの山伏や天狗との戦いで消耗した彼は、その薬酒を飲みほした。
それを飲んだ瞬間彼は分身以外が一気に脱力し、温泉の中で抜けた力がさらに抜け落ちていく感覚を味わった。

 脱力状態で仰向けに倒れた彼に木綿季が術をかけながら言う。

「忠夫、実力は一応十分だけど君には足りないものがあるよ。危機感と絶対に負けない鋼の意思だ」

「な、なんで」

「女権国家の女性達はジパングで稀に生まれる凄い女性達とか、あるいは傾国の妖婦とかみたいなのばかりだから、どれだけ危ないか覚えておかないと。
それに負けて犯されたら閨の中で逆転なんか不可能だよ。ジパングで育った今生では心からそう自覚するのは難しいだろうけど」

「そ、そうなんか」

「理解はできているけど実感はできてないみたいだね。これは半端なことじゃ危機感を植え付けられないな。愛歌協力お願い」

 その言葉と共に青い服に身を包み、幼き頃から木綿季と共に彼に修行をつけてきてくれた少女が姿を現す。
彼女は青い衣装に身を包んだ金色の髪を短く切りそろえた少女は笑みを浮かべて彼に口づけをした。 唇を重ねた瞬間電流が走り、
何らかの祝福が自らにかかった直後に愛歌に舌を絡められると一気に分身に血液が集まり始める。それを見て木綿季が笑いながら解説をする。

「それは雄々しき獅子の祝福って言って男性の誇りや教示を固定する術だよ。
僕もさっきの術で天狗としての力で忠夫の男としてのプライドを強化しておいたからね。 
良い、これから女権国家やストレリチアの侵略者に負けると、こんな風にされちゃうからね♪」

 木綿季が足で彼の分身を踏み愛撫し始めると彼はあっさりと達しかけた。愛歌が笑いながら手でつかみ射精を止める。

「木綿季、よしなさい。男の子は割と傷つきやすい部分もあるから、初手から足で射精させられると可哀そうよ」

 微妙に屈辱を煽る声だが、射精を止めつつ快楽も与えてくる愛歌の指がそれを口に出させない。木綿季はわざとらしく驚いた様な声を上げた。

「え、愛歌が止めないと射精しそうだったの? 前世より早すぎるね。それじゃあ漏らしちゃう前に忠夫の初物をいただくね」

 反論するより先に木綿季が彼の分身を秘所に飲み込むと、彼は悲鳴を上げぬいた。彼女の内部から漏れるそれを愛歌が手ですくい上げなめとる。
それを見ただけで射精して萎えかけた彼の分身が再び力を取り戻し始める。それを見て不機嫌になる木綿季。

「忠夫、僕と繋がりながら他の女性で固くするって何考えてるのさ」

 そういうと動かすことすらできなくなった彼の腕を自分の乳房に導き掴ませると。指を絡め揉みしだかせ始める。一度揉まされる度に彼の分身からどんどんと白濁があふれ出す。愛歌はそれを見て笑う。

「忠夫、木綿季はまだぎりぎり大人だし巨乳だけど、少女な私に閨で良い様にされたらジパング男子としておしまいよね」

「は、はい」

 木綿季に焼き付けられた負け犬根性は愛歌にも適応され始めている。それを見て愛歌は楽しそうに笑う。

「木綿季、交代よ。女権国家女子に負けると、私より幼いメスガキにさえ滅茶苦茶にされるって教えなくちゃ」

「わかったよ愛歌。そろそろ達するからそれが済んだらね」

 木綿季が逝くとそれと同時に彼の分身をなめしゃぶり嫐り尽くす秘所が一気に彼の分身を締め付け、限界を超えた様な快楽が脳を砕いた。
彼の分身があまりにも大量の射精をしたために死体の痙攣の様になっている。それを愛歌は一瞬で服を脱ぐと飲み込んだ。愛歌は笑いながら彼を絞り始める。

 成人しているとは言えない少女に閨で負けている感覚が走るがもっと恐ろしいのは、『雄々しき獅子の祝福』がなければ愛歌にずっと嫐られていたいと考えてしまうレベルの快楽が来ていることだ。
愛歌はスレンダーな体で旧王家の性術も遠慮なく使い彼を嫐る。
 愛歌が腰を振り始めるたびに、彼は10秒も持たずに精をまき散らかした。屈辱的な体位でされることは背徳感があり気持ちいいと脳に焼き付き切ったのが自分でもわかる。
愛歌は性行為が終わると、彼の眼を覗き込み言う。


705 :名無しさん@狐板:2024/01/31(水) 23:50:56 ID:gTW79/kJ

「いい。女権国家とストレリチアの女性はみんなこうだから。閨で勝てるという幻想は捨てなさい。 負けたら私たちに今されたような行為が待っているわよ」

 最後の愛歌の言葉が彼の耳に響き、媚薬の様に脳に刻み付けられた。それを見とがめて愛歌が言う。

「名に悦んでいるの。犯されるのが好きなマゾならこの山でもう飼って上げましょうか?」

「い、いえ行ってきます」

「よろしい。でもそのだらしない下半身の精力を今夜は使い切ってから行くことにしなさい。みっともなくて外に出せないわそれじゃあ」

 そういうと言葉とは反対の優しい口づけを彼女はしてきた。その後彼は木綿季と愛歌に交互に犯されつくされた。




 山から下りた後の彼は、何度もゲームオーバーになった。後でわかったのだが、アリスたちが自分をボスキャラとして登場させたステージでわざとゲーム―オーバーになって敗北エロに混ざろうとしたこともあったそうだが、
それだけでは説明がつかないことも多かった。多分だが実際に自分が負けた場合の世界がアリスたちの負けた世界とつながったのではないだろうか。




 高島忠夫は、自分がどうしてこういう任務に就いているかを思い返した。男性が女性を閨で圧倒するのが当たり前のジパングは警戒心が薄い故に女権国家の良い標的だ。
一部の危機感を持った者たちにより、数回江戸の危機を救った高島忠夫がその対策を請け負うこととなった。
 そして幼いころから稽古をつけてくれていた天狗である木綿季と異国の王女の幽霊愛歌に追い込みの修行をつけてもらい今に至る。

『俺も今まで何回かジパングの危機を救った、は言い過ぎだが一応無辜の民衆の被害を大幅に抑える程度の活躍は何度かしたんや。
それでも女権国家からの黒船と戦うなら最終修行と試験を受けていけって言われるってことは相当やばい奴らなんやろうな。 伊良子と組んで全力で行くしかなさそうやな』

 そこまで思考した刹那、彼の意識が現実に引き戻され、即座に戦闘時のそれへと変わる。空間の気配と空気が変わっている。これは人ならざる者や大いなる力を持った存在が降臨あるいは影響を及ぼしている時のそれだ。

 彼は霊波刀を抜き放つと即座に距離をとっていくつかの御札を取り出す。彼の作る札はそれなりに高性能だが、彼以外の者が使うとランクが一段か二段は落ちてしまう。
しかし、自分が使う際には一切問題がない。彼は即座にいくつかの高価な札に僅かな霊力を込めて投擲した。 威力よりも速度を重んじたことと、高価な札だから僅かな霊力でもそれなりに効くだろうと見越してだ。

 突進してきた黒い影は、あまり霊力を込めなかった札を防ぎもせずに突っ切る形で突っ込んできた。
そして、本気で霊力を込めた札だけを叩き落しながら彼と距離を詰める。高島は霊波刀を出現させると、思考をまとめた。

『並大抵の札では防ぐまでもないか。だがある程度力を込めた札なら一応は防ぐ程度には脅威か。なら倒せない程じゃない』

 高島は霊波刀を構えると一番高価な札。僅かな霊力でも今投げたどの札よりも大きな効果が出るものを選び、忍ばせるとそのまま黒いマントに身を包んだ金色の髪をなびかせた美女に攻撃を繰り出した。
黒い外套の麗人はそれを紙一重で見事かわすと、即座に彼に反撃を繰り出してくる。少しでも読み間違えれば、即座に敗北が決定する舞踏めいた打ち合いが展開され始めた。

 打ち合いが始まった直後に、彼の意識は澄み切った状態になり、高い高揚感が体を突き動かしている。その中で彼は僅かな後悔を覚えた。彼女の霊気に包まれた爪の猛攻をしのぎながら、自分は判断を誤ったかもしれないという考えがよぎる。
 強力極まる札を片手に戦うより、腰の刀を抜いて戦う選択を取っていた方がこの吸血鬼は攪乱できた可能性が高い。
全力の霊波刀なら辛うじて大きな傷を与えられるなら、刀に霊力を大量に込めたり、あるいは霊力をほとんど込めなくてもぎりぎり打ち合えるから、彼女相手にどちらを警戒すればよいかわからない駆け引きに持ち込めていただろう。
木綿季と同じく勘が鋭すぎる類の存在はフェイントに引っ掛かりやすい部分もある。引っかからなくても、ある程度は体が反応してしまうのだ。
二刀流で戦うことなど目の前の黒衣の麗人相手には無理だが、それでも突然刀を手放したり幾つもの攻撃を予測しなければならない状態の方が少しは疲労を誘えたかもしれない。

 黒衣の麗人の激しすぎる猛攻を防ぎながら、彼は握りしめた三枚しかないない最高級の札の一枚の放ち時を模索した。少なくとも札を警戒はしている様だが一向に隙が見つけられない。
彼は彼女の連撃をかわしながら即座に決断を下した。確実に当てられるが、それでもこの威力の札を投擲するには割に合わない程度の隙ができた瞬間に札を放った。

「なに」

 驚愕の響きを含んだ低い声と共に目の前の黒衣の麗人が僅かに吹き飛ばされかける。
それを見た瞬間彼は僅かに距離を開き、霊波刀を少し短くしたうえでより威力を増した状態で切りかかる。 
それが彼の敗北を決定づけた。 人外ですら対応に苦慮するその一撃を目の前の黒衣の麗人は高島と同じ形の霊波刀で受け止めていた。
その瞬間彼の頭は負けたという答えを導き出す。 彼はこの技を学び何度も凶悪な妖怪から無辜の民を護ってきた。
だからこそ、一撃受けられただけで、どれくらい相手が上位にいるかがわかってしまう。次の瞬間彼女が霊波刀に力を籠めると腕がしびれ即座に弾き飛ばされた。
吹き飛ばされながら札を取り出そうとした瞬間、かみつかれた。
様々な対処が頭に浮かぶがそれは即座にかき消された牙が刺さっただけで果てしない快感が彼を襲いそれだけで分身が固くなり射精寸前になってしまった。それを見下ろした彼女は笑みを浮かべて笑う。

「今生では初めましてだな。私はエヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。前世でお前の妻だったうちの一人だ。ちなみに種族は吸血鬼このジパングにはいない種族だっただろう?
その為か知識がなくかまれることがどれほど致命的かわからなかっただろう?」

 エヴァの問いに彼は頭を整理品がら少しでも会話を続けて回復を待つために言葉を選び返した。

「女権国家の侵略部隊の指揮官でもあるんか?」

 質問を一応は言えたが、強すぎる快楽のせいで頭が上手く回らない。彼女は少し不満そうに見下ろすといきなり子供の姿になった。そしていつの間にか脱がされていた彼の下半身の分身を踏みつけながら言う。

「記憶がないから仕方ないが、ご主人様に向かってその口の利き方はなってないぞ。ジパングでは女性優位の性交は特に恥ずかしいらしいが、子供に足でやられるのは特にきつかろう」

 足が彼の分身に触れた瞬間、電撃の様な快感が走りそのまま彼は激しく射精をした。それを見てエヴァは楽しそうに笑う。

「前世で王国ではありえない女性優位の性交をした時以上の表情だな。実にかわいらしいぞ」

 一度の射精だけで指一本動かす力すらなくなる程射精した彼はそのままエヴァに手を持たれるとそのまま転移させられた。





 瞬間移動させられた後、彼が目覚めると見慣れない西洋風の豪奢な寝室にいた。そして目の前には大人の姿に戻ったエヴァンジェリンの姿がある。
彼女は黒いマントの下を敢えて裸にした姿で彼を見下ろしている。そして男を手玉に取り切れている時の女性らしい妖艶で高慢な笑みを浮かべている。

 マントの下の裸体しか目に入らない彼の瞳を見た彼女はゆっくりと口づけしてきた。吸血鬼の魔性の口づけで脳が蕩け分身がより強く硬化し、そして彼の視線がエヴァの肢体にくぎ付けになっている彼の視線を満面の笑みで受け止める。

「なかなかに立派なものを持っているな。前世よりわずかだが大きいかもしれん、こわばり過ぎて苦しいか楽にしてやろう。だがこらえ性がないだらしないモノに処置をしてからだ」

 そういうとエヴァは霊力でできた糸で彼の分身を縛り射精を禁じると首筋にかみつき血を飲んだ。 エヴァが最初に糸を入れた理由を彼は一瞬で理解した。
首筋に走る熱を帯びた電撃の様な快楽を感じた時点で、彼女の糸で縛られていなければ射精してしまっていただろう。彼女は一口だけ彼の血を飲むと不意に離れた。強すぎる快楽のせいで立つことすらできない彼を心底面白そうなものを見る目で見ている。


706 :名無しさん@狐板:2024/01/31(水) 23:53:21 ID:gTW79/kJ

「忠夫、ジパングに転生して王国ですら珍しいタイプの価値観を持ったようだな。血を飲むと相手の考えを共有できる能力を持っているから言うが、私の体を見て思うことが押し倒して喘がせて性奴隷にしたいとか」

 女権国家の女性たちの価値観と現状を知識として知る彼は、恐れた。目の前の女性を怒らせたのではないかと、しかしその予想は外れることになる。エヴァは敢えて演技を完全に捨てた様子で言った。

「別に怒ってはいない。ジパングがそういう男性優位の国だということは良く知っていた。それにジパングには一部を除いて女権国家の様な国もなかったしな。それではお前が満足できる体制でさせてやろう」

 そういうとエヴァは動けない彼を抱くと敢えてゆっくりと自分が押し倒されるような体制で倒れこみ始めた。

「僅かとはいえ血を吸われた快楽がもたらす脱力感で動けない? すぐに消し飛ぶ安心しろ」

 そういうとエヴァは敢えて最初はゆっくりと彼の分身を飲み込んだ。そして彼はエヴァの言葉の意味を理解する。

 先端が入っただけで悲鳴を上げる分身、エヴァの糸がなければ再び射精が起こっていただろう。その快楽が一瞬で脱力感を消し飛ばし、彼に逃げねばと思わせる。
それが終わるより先にエヴァの両手両足が彼を捕らえ、一瞬で最奥まで彼を飲み込みつくした。

「〜〜!」

 言葉にすらならない悲鳴を上げる彼を両手両足でとらえ彼女は糸を外す。それと同時に爆発するような射精が起こり、彼の胸板でつぶれる彼女の乳房が余計にその量を増やしていく。彼女は笑いながら言う。

「女権国家の女に勝つのは無理だとこれでわかっただろう。では続きと行くか」

 そういうとエヴァは容赦なく彼の首筋に吸い付き、上と下から屈服の快楽を送り込み血を精を同時に絞り切る楽しみを味わい始めた。
快楽で脳が壊れていく感覚もすごいがエヴァト意識が溶け合い彼女の精神が一部わかることで、自分がどれほど無様に女性に負けているかがわかりそれも彼の精神を引き裂く。
だがその背徳感と惨めさが余計に彼の分身を力づけていく。それを読み取ったエヴァがより強く彼を抱きしめると、彼は深くまで突き入れさせられ、魂すら出るような射精が起きる。






一度性行為が終わって解放された彼はジパング男子としての価値観がより深い追い打ちとなり、エヴァに対して負け犬根性が完全に刻まれたことに気づくそして、彼女の肢体がトラウマと同時に快楽を脳に焼き付けたことも自覚していた。

「おい、まだまだ私は満足してないぞ。それなのにそんなになって、少しは奉公に力を入れろ」

 そういうとエヴァは再び糸で彼を操り始めた。そして彼女は彼の上になり騎乗すると、乳房を揉みしだかせながら腰を振り始める。

「忠夫、私を満足させられなければ罰ゲームだからな」

「ど、どんな」

「後でわかる」

 そういって彼女は乳房を揉ませながら一度行かせた後、背面騎乗位で形が良い尻を見せつつ途中で彼の手でそれを揉みしだかせながら彼を射精させた。

 三回の射精が終わった後彼は完全にベッドの上で倒れていた。もはや指一本動かせる気がしない。倒れる彼を見下ろしながらエヴァは意地の悪い笑みを浮かべて言った。

「私を満足させる前に果てたな。それでは罰ゲームと行くか」

「ど、どんな」

 エヴァがそれには答えず指を鳴らすと、何人かの女性が部屋に入ってくる。彼は彼女たちを見て、驚愕した。かつての冒険で助けた女性達が以前よりもはるかに美しくなって女権国家のメイド服に身を包みエヴァの配下となっている。
驚愕する彼にエヴァが告げた。

「この者たちはお前に助けられた恩義から、女権国家との諜報戦を買って出ていた。だが、女権国家に行った。その結果影響を強く受け過ぎてな、今では立派な女権国家女子になっているぞ。
一応その者たちの名誉の為に言っておくが、情報は一切漏らさなかったし、女権国家に染まる前はそれなりにジパングに貢献していたぞ」

 最も女権国家の目的が篭絡とジパング男子と遊びたいだけで残虐行為は一切しないと知ったから寝返ったというのも大きいのだが、エヴァは敢えて横島に対してその事は黙っている。

「それでは少しばかり彼女たちを味会わせてもらうか」

 そういうとエヴァは彼女たちを支配する百合的な成功をしながら血をすすり始める。
嬌声以外は無言な彼女たちの行動に違和感を持ちつつ、もしかしたら操られているのでは?という希望が芽生えた。 だがそれは彼女たちと一通り戯れ終わったエヴァに再び襲われて砕け散ることになる。

 ジパングの女子全員を満足させたエヴァが彼に襲い掛かり、再び血を吸いながら搾り取ってきた時。彼女たちが先ほどの横島とエヴァの性交も見ていたことが分かった。
そしてジパング女子の視点から自分がどれほど無様であったかも理化してしまう。このインパクトの為に彼女たちは敢えてしゃべらなかったのだろう。

 エヴァに騎乗されながらジパング男子として無様をさらし続ける彼にようやく彼女たちは語りかけ始めた。

「高島様、私たちを助けてくれた英雄とは思えない無様さですね。女権国家の女に勝つのは無理だってわかってますけど、私たちがどんな感情で見ているか、そしてどれほど無様か理化した後の方が射精の量が多いのはどういうことでしょうか?」

 その問いにエヴァが笑って答える。

「この男が変態だからだろう。さっき私に吸血された時に僅かだが忠夫の意識も味わったからわかっているだろう」

「ええ、ジパング男子にあるまじき変態である恩人様をより気持ちよくさせるという気遣いです」

 全員の嘲笑の中今までで一番、の大量の射精をした直後にエヴァに血を吸われ、さらに絞り出された後、彼女は立ち上がった。 指一本動かせない彼をおいて、言う。

「仕事の時間だ。お前たち私が帰ってくるまで好きにしていいぞ」

「ありがとうございます」

 エヴァが出て行ったあと、彼女たちは笑いながら言う。

「忠夫様、私たちはあなたを恩人と認識していてそのうえで、ジパング女子の価値観を持ちながらこれからのことをする最低の忘恩の徒ですよ」

 そういいながら彼女たちの足が彼の分身を嫐り始めその直後に女権国家に行く前より強い力で、彼の体を動かすと彼女たちは手を自分の乳房などに導きながら女性優位の性交を始めた。

「あー!」

 叫び声と共に射精した彼を数人が愛撫しもう数人は無様な姿を目に焼き付け嘲笑しながら激しい快楽の夜が始まった。




 彼女たちに嫐られ抜いて長時間が過ぎたころに大人姿のエヴァが戻ってきた。彼女は屈辱とそれをはるかに上回る快楽で頭が壊れかけた彼を見下ろすと、他の女性達の血を僅かに飲んだ後、彼に言葉をかけた。

「それではもう一度お前を味わせてもらうとしよう。こいつらにどれくらい骨抜きにされたか、どれ程無様だったのか確認させてもらうか」

 そういってエヴァは全員の血を軽く吸うと服を脱ぎ横島を抱え込み、彼の分身を下腹部で加えこむと血を飲んだ。

 彼女たちからされた情事とどれほど自分がこの一日ジパング男子として無様だったかが伝わってくると同時にエヴァの秘所が強く彼を締め上げていく。
エヴァが吸血する際の快感をコントロールして、射精すらできない快楽から射精をさせ過ぎる快楽に切り替えた直後に彼女の乳房がより強く胸板の押し付けられ信じられない程の量が射精され。
エヴァの視点も共有させられることで周囲の女子たちからの嘲笑の笑い声が余計に分身を硬くしていことを自覚させられる。
最後に激しい射精の後自分の中の切れてはいけない線が切れた音を聞くと、激しい快楽と共に彼はエヴァの牙から血と引き換えに流し込まれてくる快楽をもたらす何かに対する体制がなくなったことを自覚した。



 その後彼はサンドラの大冒険の様に女権国家の男子吸血鬼エヴァのスレイプ仮面と化して対ジパング戦で大戦果を挙げた。

 その活躍を見ながらエヴァはヴィヴィオに言った。


707 :名無しさん@狐板:2024/01/31(水) 23:55:39 ID:gTW79/kJ

「こういうのは今回だけだぞ。忠夫もお前に恩があるから了承したとはいえ、こんなわざわざ男性優位の国に生まれ変わらせた上に、調子に乗らせてへし折る悪趣味な遊びはこれっきりだからな」

「ええ、わかってます。ジパングに対しても、ストレリチアと女権国家尾良識派派閥が一時的に支配したり外圧かけないとひどいことが起こると予言されている地域以外には危害加えないし、
時期が過ぎたら返却させます。忠夫さんも命がけで戦って守ってきた上に触れ合った人たちに善人が多くて、この国に対して愛国心が大分あるみたいですし」

「そっちに関しては疑ってはいない。だが、ヴィヴィオ今回の件が癖になって、来世でもやらかさないか?」

「いえいえ、忠夫さんが望むならこれで最後にします。でも気持ち良すぎて癖になったらそれはしょうがないですね」

「ま、まあそれは確かにそうだな」

 しぶしぶ了承していたエヴァだが一度協力してかなり癖になっていた様だ。誠実な対応しかされていないから良くないという意識もかなり強くあるようだが、
それでも横島の魂が完全に堕ちたら、ノリノリで来世も来世もとやり始めそうではある。今回は横島に入れあげている女性の大半がこのエヴァと同じスタンスだ。

 他のゲームオーバーでも、今生で関りの深い女性達にやられて女権国家の奴隷堕ちしたが、一番ひどいトラウマエンドはラスボスであるベストエンドの条件を満たした状態で、
ヴィヴィオに負けたエンドだった。全ヒロインに格好いい姿を見せて男を見せまくった結果全ヒロインの好感度が上がり切った状態で、好感度ドーピング状態で真・聖王状態と化したヴィヴィオに負けた結果だ。





 激しい激闘の末に彼は紙一重でヴィヴィオに敗れた。彼女は喜色満面という感じで彼に回復魔法と金縛りの魔法をかけると笑顔で話しかけてきた。

「忠夫さんさすがです。アルさんの協力を得て、横暴な侵略者という嘘を本当らしく見せただけあってここまで抗えるなんてさすがです」

「う、嘘?」

「ええ。ほらこれをどうぞ」

 そういうとヴィヴィオは前世の彼から受け取った文殊に『伝』の文字を込めて彼に投げる。

 それと同時に前世の自分がヴィヴィオに対して恩ができた結果、嗜虐心に強く目覚めた彼女が彼の来世を男性優位の国に転生させて遊びたいという頼みを了承したことが分かった。

 事情を理解した彼は目の前の半ば神と化しているヴィヴィオより、前世の自分に怒りがわいてくる。いくら善人とはいえ、彼女は恐らくいくつもある世界線の中の嗜虐親が凄く強くなってしまったヴィヴィオだ。
そんな相手に来世を(自分)をあっさり渡すんじゃない。 そう思った直後にヴィヴィオに接吻すされて唇を塞がれた。その時点で脳が壊れかけるほどの快感が襲ってきたがその直後に舌を絡められた時、彼の意識は完全にくだけた。

 ここに来るまでに前世で縁のあった女性達に何度か女性優位の性行為をされたが、彼女たちは約束は破らず手加減してくれていたのだと納得の念が浮かぶ。

 ヴィヴィオは完全に力を失った状態の彼を運ぶと大浴場らしき場所に導いた。ヴィヴィオが彼の服を剥ぎ取り、女騎士たちに指示を出すと彼女たちが彼に湯をかけてきた。
特殊な薬草が大量に入っているらしいそれは彼に快感と脱力をもたらし、ヴィヴィオの体は余計に力が増していっているように見える。
闘技場で彼女と戦った後の疲労が一気に出て、風呂から出るころには指一本動かすことすら億劫になっていた。


 ヴィヴィオは笑いながら彼を押し倒し、言う。

「ジパング男子に転生した貴方を味会わせてもらいます。いまジパングを侵略している敵国の首魁ですよ、私は。その私にこれからジパング男子にあるまじき性行為をされるんですから御覚悟を」

 笑みを浮かべヴィヴィオが上にまたがり彼の分身を飲み込むと。体中の脱力はそのままに、彼の頭の中の靄が吹き飛んだ。
ヴィヴィオの秘所は熱烈に彼を搾り取りそして彼女が腰を振るたびに魂すら完全にすりつぶし精液に変えて絞り出してくる感覚だ。
そして冴えた頭で余計に理解する。自分はジパング男子でありながら一応とはいえ、敵国の女王にジパング男子としてあり得ない性行為をされていると。ヴィヴィオはそれを見て笑う。

「恥辱を感じてはいるけど、前以上に固くなってますよ。だ・ん・な・さ・ま♪」

 ジパング女子が夫を敬って言う言葉を皮肉気に言いながら余計に彼を辱めその侮辱が余計に彼の分身を固くしたのを理解するとヴィヴィオの体が神聖な気に満ち始める。
その後彼の分身をなめしゃぶる彼女の秘所から特殊な熱が感じられ余計に彼はその熱に肉体だけでなく魂の分身もかすめ取られた感じがする。ヴィヴィオが腰を左に一回ひねった時点で、
一気に快楽で脳が壊れ。もう一度逆にひねられた際の射精で一気に癖になったことを彼は実感する。気をやってしまった彼をヴィヴィオは楽しそうに見下ろしながら言う。

「それじゃあ、仕上げをしに行きましょうか」


 ヴィヴィオは軽々と裸のままの彼を持ち上げると、そのまま彼と紙一重の激闘を繰り広げた闘技場まで彼を連れて行った。
いつの間にか闘技場にはたくさんの女性達が客として入ってきている。 そしてそこにはかつて彼を散々に嫐ったさとりが実況者としてマイクを持ち待ち構えていた。彼女は最高に楽しそうにマイクをとると解説を始めた。

「先ほどはストレリチアでも最強格のヴィヴィオ様と互角に戦いあと一歩まで追い詰めたジパングの英雄高島ですが、敗れヴィヴィオ様に手籠めにされたようです。
すっかりとそれが癖になってますジパング男子の癖に、おっとぉ!私の罵倒に起こりつつ息子が元気になってしまってますねぇ」

 観客からの嘲笑とさとりの蔑む目ですっかりと自分の分身が固くなったのを自覚してジパング男子として情けないと思ったところで、
ヴィヴィオが自分の前世から受け取った文殊に『戻』の字を込めていることに気づいた。それに怪訝な感情を持つ彼に向ってさとりが言う。

「貴方は前世で関係の深い女性達に散々嫐られたけど、彼女たちは一応貴方への配慮から、ジパング男子として恥ずかしすぎる行為は恥ずかしさからトラウマになるのと、
癖になるから記憶から消しておいてくれたんですよ。これからその記憶を戻すようです」

 さとりの言葉が終わった直後に『戻』の文珠がぶつけられて彼の記憶が一気に戻ってきた。そしてそれが彼の分身を一気に固くしたのを見て、さとりが面白そうに笑いながら言う。

「『想起・今戻った全ての性行為』」

 さとりの想起までされて恥辱と快楽のせいで焼けた鉄板の上で拷問されている様な動きで転がりまわる彼をヴィヴィオが押さえつけると、さとりがヴィヴィオに礼を言った。

「ヴィヴィオ様ありがとうございます。それでは一度彼をもらったら実況の仕事に戻ります」

 そういうとさとりが、彼の分身を飲み込みさらに想起を強めてきた。笑いながら彼女は言う。

「こいし、彼の無意識を操ってジパング男子が女に閨で負けるのが恥ずかしいという思いを最高にしなさい」

 その言葉とともに銀色の髪をした美少女が後ろから現れる。

「はい。おねえちゃん」

「それではいくわよ、忠夫」

 さとりの声は既に彼の頭の中には入っていなかった。既に過去の快楽と恥辱の極致の世界に彼は旅立っている。




 リグルに正々堂々と戦って勝った夜いかまきりの加護をもらい、女性に貪られる恐怖が消えた直後に少女である彼女に負ける恥辱心と、幼いからだが巻き起こす快楽が一気に蘇ってくる。


708 :名無しさん@狐板:2024/01/31(水) 23:57:41 ID:gTW79/kJ

「忠夫、気持ちいい? 聞くまでもないか。 エヴァに古傷をなめられた時気持ちよかったでしょう。でも僕の虫妖怪の舌も違った感覚があって気持ちいいでしょう?」

「は、はい」

「敬語でしゃべるようになったね。敗北感が強くて前世の感覚が戻ってきたかな」

 リグルの舌で古傷をなめられるたびに彼はがくがくと震え、そしてその度に射精が止まらなくなる。 そして舌を絡めたキスをした時に、雲にとらわれた虫のようになっていくことに気づいた。
リグルは繋がった状態から離れると他の虫妖怪の美女たちに彼を襲わせ彼の玉袋を揉みしだき始める。虫妖怪の体液使った薬と彼女の手の技が合わさり彼はよけに高ぶらされていく。

「ほら薬だけじゃなくて僕の揉み方も気持ちいでしょう。 今夜のことは忘れさせるけど、前世の他の女性のモノになったら共有の為に思い出させるからね」

「は、はい」

 意識を失いかけている横島の周りの虫妖怪を引かせると、彼女は再び彼の分身を飲み込み、口づけと同時に射精させた。
そして自分が大勢の前で恥ずかしすぎる射精をした上に相手は見かけが愛歌より年下の少女だという事実に気づき落ち込む彼に彼女は言う。

「忠夫を可愛がった女性で見かけ年齢最年少は僕だからね。覚えておいてね」

 次の日リグルに撮影したビデオを一緒に見せられて、そこでまた同じことをやられたことまで彼は思い出した。そして次の想起が始まる。





 彼はアリスと戦い勝利した後、彼女が悪人ではないことが分かったので、彼女の悩み事を解決するために剣をとった。そしてその戦いで重傷を負った後、治療を受けていた。
精の付く大量の料理をとって体の体調が一気に治りだしたころに彼女に押し倒された。本来なら体はろくに動かないはずだが、彼女が霊力でできた糸で彼を動かしてくれたために体を鈍らせずに済んでいる。
そして再び戦闘に戻る前に彼女が彼を押し倒してきたのだ。

「忠夫、どうしてもあなたが格好良すぎて前世を思い出しちゃったの。記憶をちゃんと消すから、後遺症も残さないから今夜だけは私のモノになって」

 アリスに口づけされてそれだけで甘い快楽で完全に脳が蕩け堕ちた。そして彼女は彼に覆いかぶさりながら何度も彼の分身を自分の中で甘く溶かしていく。
つながった部分から男としての気概が溶け出ていくような錯覚を覚えながら彼は何度も射精を繰り返した。

 アリスの糸が彼を操り、彼を自分の意のままに操りながら何度も射精させる時には男性優位の体位も入っていたが、その度に彼女が達する前に何度も何度も射精させられる。
女性優位の性行による屈辱もそうだが、それ以上に甘い霞がかかった様な感覚が強くなっていき、彼の頭は完全にバカになっていった。彼が完全に沈み切ったのを見計らうとアリスが呪文を唱えてきた。
それを受けた彼の姿は小学生くらいの姿に戻る。そして精神も分別が身についた大人ではなく、女性優位の性行為に対する恥辱審がマックスだった頃のそれになるその彼の顔を自分の胸で挟み込みながらアリスはささやく。

「忠夫、ジパング男子としてどれだけ閨で無様をさらしても私は嫌いにならないから。だからもしも今回の戦で負けたら、私に溺れに来て癒されて」

 その魔性めいた蜜の様な声が脳に響き切り終わると彼は射精が起こり、強すぎる快感が生む恐怖におびえる彼をアリスが抱きしめ母の様に抱きしめながら笑い、気絶するほど射精を楽しそうに受けとめた。性交が終わった後、自分の霊力が完全に底をつき、逆にアリスの霊力が前回になっていたが警戒心はわかない。それを察したアリスは嬉しそうに彼を抱えたまま彼に魔術をかけると眠りの中にいざなっていった。


 現実に戻った彼はさとりといつの間にか交代していたこいしにまたがられ絞り尽くされている。つやつやとして霊気に満ちたさとりが嘲笑と共に実況を続ける。

「現実に戻ってきた高島、ここで衝撃の報告がです。実は今受けた想起の内容は、この闘技場のモニターで移っていたので全観客の知るところとなってしまいました。おっとぉ!
屈辱もあるけど、それ以上に興奮して分身が固くなってます。こいしに無意識を操られてジパング男子としての意識が強くなっているのにこれです!」

 さとりの声の後に観客席から爆笑が起り彼はそのまま射精して倒れた。

 その後彼は闘技場で一度でも勝てばジパングの侵攻をやめるという条件でさとりの想起を受けた後にヴィヴィオと戦う日々に身をやつした。一度も勝つことはできなかったが。



「おっと、嘲笑を受けながら陛下や配下に犯されるのが癖になっているド変態が今日も来ました。以前は本気なら瞬殺できる騎士にすら負けて犯されていましたが今日はどこまで行ってしまうのでしょうか?」

 さとりの嘲笑を聞きながら彼は自分の分身が固くなるのを感じていた。そして負けるたびに搾り取られ、その際に奪われた霊力がジパング侵攻兵器である自分の人形を動かす動力に使われていることをしることになる。

 その人形はジパング進行で多大な戦果を挙げた。




 横島はクリスマスから正月の日々を思い出して、完全にグロッキー状態になった。いつの間にか来ていた少女姿のヴィヴィオが笑いながら言う。

「お兄ちゃんもある意味癖になってなかった?」

「ヴィ、ヴィヴィオ、頼むからああいうのやめてな」

「ストレリチアが闘技場の本場だからって悪いことしてもいない相手にあそこまでしないよ。 まあ、旦那様が好きすぎて嗜虐心が強すぎる王にはやっちゃった人もいたけど。
モモイとミドリが作るゲームでパラレルワールドの世界を描くことがあると言っても、その世界は可能性が消えたもしくは低い世界線のパラレルでしょ。私あそこまで嗜虐心持ってないし、
ああいうプレイ来世でしたいって言う要望聞かなきゃダメな程私に恩がないでしょう」

「あ、ああ。まあな。ゲーム世界に吸い込まれとったせいか、トラウマは随分と軽かったが多少はあるんや」

「例えばどんなふうに?」

「大人形態のお前に王族口調でしゃべられると逆らい難くなっとる」

「そうなんだ」

 それを聞くと、ヴィヴィオが大人形態になって不意に横島に声をかけた。

「忠夫さん、実はアリスが今回のゲームの公式番外編の人形劇をやると言ってました。ぜひともモモイとミドリといっしょに見てあげてくれませんか? もう準備できているみたいです」

 ヴィヴィオの声に逆らい難いものを感じた横島は頷いた。

「見かけはともかく、幼女に逆らえんとか情けないわ」

 その言葉にモモイが袖を引きながらフォローをした。

「忠夫、大丈夫だよ。私とミドリも逆らえないから。王族オーラおそるべし」






 人形劇を見に行った横島はヴィヴィオの指定した席に座ると、モモイとミドリも左右にかける。そして彼が『がんばれ!高島番外編』の劇を見始めると伊良子の来世主人公の続編のサイドストーリーだった。
前世と同じくイキって女権国家への宣戦布告に猫殺しをやった伊良子が横島の来世の高島と共に女権国家と戦おうと思ったら、その猫を助けた高島と喧嘩になり、
明日謝るかと思っていたら女権国家に彼が拉致されたので一人で戦うというものだ。 その際に高島がどの様にやられたのかの劇が始まる。





 ステージの人形劇では高島が猫を助けた直後にベルンカステルに不意打ちを受けて倒された状態になる。ベルンカステルは笑いながら言う。

「今生でもあのバカ(伊良子)は変わらないわね。完璧に猫に化けていた私を理由もなく殺して狂三を怒らせてあれだけの目にあったのに、そして貴方も変わらないわね。
猫が可哀そうだと思って、惜しげもなく高い治癒札を使うあたり」

 後半は親愛の情を感じさせる声で言いながら彼を押し倒し始めるベルンカステル。人形劇を見ながら彼は、自分が劇の中の人形と同調し始めていることに気づいた。
そして劇の中のベルンカステルは笑いながら、手を振り何かを呼び出す魔法を唱えたあと、その存在に向かって言う。


709 :名無しさん@狐板:2024/01/31(水) 23:59:00 ID:gTW79/kJ

「モモイ、ミドリ。今生の彼はジパング男子よ。だから王国男子以上に女性優位の性行が恥ずかしいから嫐りぬいてあげなさい。 猫の魔力が特にあなたたちとは相性が良かったから、
センリと猫又の力を用いて彼を完全に堕としなさい。私の奇跡の魔術で堕ちはしても、ジパング男子としての価値観はそのままになるようにしておくから」

 ベルンカステルが指示を終えると、モモイとミドリを大人にしたような豊満な人形が人形劇に登場し彼の体を愛撫し始める。劇の中で彼はベルンカステルの劇場で多くの猫娘たちの嘲笑を受けていたが、
今の自分はまるでその人形と同じ様な目にあっている様な錯覚を覚える。劇の中でモモイとミドリの人形が彼の人形の分身を弄りだすと本格的に、彼の意識がおかしくなり始める。
立ち上がり逃げようとした直後に、彼は両腕を掴まれ無理やり席に戻された。そして左右を見ると、劇の中の人形の様な美女に姿を変えたモモイとミドリがいた。ミドリが丁寧な口調で言う。

「忠夫さん、せっかくだから最後まで楽しみましょう」

「そうそう、アリスの劇だからそんなひどいことにはならないよ」

 そういいながら女権国家の女性特有の好きな男を嫐り貪る直前の様な彼女たち眼におびえた直後に彼の意識は人形の中に移った。





 ベルンカステルが用意した劇場でジパング男子としては最悪に屈辱的な性行為をされながらその背徳感が余計にそれを引き立てる性行為をされながら、ショートカットの髪を揺らすモモイが笑う。

「忠夫、前世でも私たちに負けた時恥ずかしそうだったけど、今生は余計に恥ずかしいみたいね。 まあ、入れて2秒も持たなきゃしょうがないか。
ベッドの中の貴方の名前は早漏でいい? 今固くなったよバカにされて余計に固くなったジパング男子なのに」

 モモイの遊ぶような腰遣いと嘲る言葉とは正反対の優しい攻めが余計に彼を高ぶらせていく。ミドリが楽しそうに笑いながらそれを形だけは諫める。

「やめてあげてお姉ちゃん。ジパング男子なのに、夜で勝てないばかりかこんなに直ぐ変態に染まったなんて大勢の前で暴露されたら可哀そうよ。本人がどれだけ救いようがない変態かわかっているんだから」

 表向きかばいつつ男を惨めにさせるつぼを心得た声で笑いながらミドリは彼の玉袋やモモイの名から出た彼の分身を愛撫して余計に追い詰めていく。
射精が済むとモモイと交代し、正反対の性の技と、性的な術で彼の内部をずたずたにしていく。癒すような性行為をしつつ、彼を敢えて上にしていう。

「いじめてごめんなさい忠夫さん。だから少しだけ譲りますから頑張って」

 その言葉に屈辱を煽られて上になった状態で腰を振るがすぐに達してしまい。それでもミドリの優しい行為がどんどん中毒になっていることに彼は気づく。
ミドリは途中ですぐに体を入れ替えると優しい動きで彼の分身を締め付け始める。優しい動きながらどこまでも鋭い快楽で彼を追い詰めてくる感触に負けて彼が射精するとモモイが、それをとがめた。

「忠夫早く行き過ぎ ミドリは全然満足してないよ!」

 そういってさっきミドリがしていたのと同じ場所を正反対の方法で愛撫すると、彼を回復させずに何度もイカせた。それを見て優しい笑顔で追い打ちをかけるミドリ。ベルンカステルが不意に笑いながらこえを上げる。

「彼の変態ぶりはすさまじいわよ。前世で初めて会った時の恰好で嫐ってみてあげなさい」

 そういってベルンカステルが手を振ると二人は少女の姿になり彼を二人がかりで襲いだす。

「嘘、こんな少女の姿の私たちにされている時の方が射精量が多いって、忠夫どこまで変態なの?」

「お姉ちゃん、忠夫だけのせいじゃなくて、私たちが覚えた性技の師匠(狂三)のせいもあるんじゃない」

 二人に嫐られ抜いた直後にベルンカステルも入ってきて彼女に一度分身を飲み込まれた時に彼の意識は完全にくだけた。


 気が付くと彼は元のコタツの部屋におり、モモイとミドリが普通にゲームをしている。だが二人は妙に上機嫌だ。

「忠夫、起きた。魔術的な関係で少し人形とシンクロしちゃったみたいね。気を付けたほうが良いよ」

 モモイの言葉をミドリが引き取って続ける。

「忠夫さんは本当に好かれすぎるから、ビデオとか本の時も護符がいるかもしれませんね」

「お、おおそうかそれじゃあワイは今日はもう帰るわ」







横島が帰って行ったあとミドリとモモイがにアリスが声をかけた。

「二人ともどうだった? あなたたちは自分たちをヒロインにした話を書くのは恥ずかしいと言っていたから、私が書いたシナリオの番外編をしたけど」

「うん。ありがとうアリス。すごくよかったよ。でも対価もいるんでしょう?」

「今回はもうもらっているわ前回のゲームで楽しませてもらったから。今後も忠夫の経験値を上げてくれるゲームを作って私たちを楽しませてくれたら、その度に私がこういう番外編の人形劇を作るから」

「わかった。頑張って作るね。でも忠夫が本気で壊れたりやばいシナリオができたら女権国家的にどんなに楽しくても破棄するからね」

 モモイの表情はどんな誘惑をされても横島を裏切ることや道義的にやってはいけない一線は超えない光りに満ちた目をしている。
狂三がわざわざ身分を偽りこの会社のアドバイザーをやったのも猫のコスプレが異常にはまっているだけではなくこの姉妹のこの内面に惹かれているところもあるのだろう。
アリスはそう思いこの二人を好ましく思うと共に内心喜んだ。この二人の作るゲームを利用すれば自分の愛する横島を強くすることもできるし、何より人形劇で彼を可愛がるバリエーションも増える。
この二人を計画に入れて、同横島を嫐るか考えるだけで楽しくてたまらなくなってくる。


710 :名無しさん@狐板:2024/03/01(金) 10:43:35 ID:RER5oYtP
乙でしたー面白い

711 :704:2024/03/02(土) 23:48:39 ID:10vrulnk
>>710
ありがとうございます

712 :名無しさん@狐板:2024/03/14(木) 23:09:31 ID:NDMeNv0O
2024年女権国ホワイトデーSS ストレリチアの聖王に愛された男の潔『白』の証明

このSSは本スレで連載されている女権国家の二次創作SSです。以下の注意点があります。

@ 今回のSSでは演技かつ女性に負ける前振りの上げオトシの為だけど、男性優位の性交委の描写が少しだけあります
A このSSだとヴィヴィオが聖王の生まれ変わりであり、ヴァルハラの支配者の一人みたいな設定になってます
B 横島とヴィヴィオの前世に捏造設定ありです。
C 即興で仕上げたのでストレリチアの価値観などが大分オリジナルが入ってます。
D ジパングの価値観の男性優位はこのSSのオリジナル設定です。
E 東洋の術が西洋だと高く評価される傾向にあるというのは、自分が過去に読んだ海外の作家の小説からそう思っただけなので間違えていたらすいません。






 女権国家にあるストレリチの大使館。その豪奢な客室で王国の諜報員である横島忠夫は真剣な表情でたたずんでいた。彼を慕う女性の一人であり、ストレリチアの王族であるヴィヴィに呼び出された為に彼はここにいる。
呼び出された当初はホワイトデーという悪い意味で男にとって特別な日となっている女権国家から逃げられると大喜びだった。
何しろ『今日はホワイトデーだからバレンタインのお返しに私たちを白濁で白く染めなさい』と意中の男子を襲う女性が山ほどいて脅えたものだった。
リグルやアリスやエヴァのことは信じているが、それでも彼女たちも女権国家の女性だ。負けさえしなければ逆レイプされたりしない、ストレリチアの女性達とは安全性が異なりすぎる。
女権国家出身の彼女たちともストレリチアの大使館で一緒に過ごせば多少は安全だろう。

 そこまで考えた後、彼はヴィヴィオの用向きが何なのか考えを巡らせることにした。ヴィヴィオの部下たちの話では最近はヴィヴィオが少し不機嫌だったらしい。
前世の記憶が戻ってきてそのせいだと言っていた。ヴィヴィオは部下に当たったりはしないが、それでも聖王の力を取り戻して絶大な力を持つようになってからは不機嫌なだけでも相当に恐ろしい様だ。 魔王であるアルがヴィヴィオと仲良くなり、
力の扱いに不慣れな彼女の為に部下たちを脅えさせない力の抑え方を教えていると聞いた。ヴィヴィオは善性であることを知るとアルに対して隔意を持たずに接していたと聞いていたが、今ではかなり仲が良いらしい。
それを聞いた時は魔王と聖王が仲良しというのも妙なものだなと思った。


 思案にふける彼のもとに不意に入室の許可を求める声が響き、応じるとヴィヴィオが配下の騎士たちを連れて入ってきた。彼女は笑顔を見せながら言う。

「お兄ちゃん久しぶり」

「ああ一月半くらいか」

「うん! 今日を過ごすために準備していたから。色々と手間が大変だったの。それとお兄ちゃんのホワイトデーのお返し受け取ったよ」

「そうか」

 横島はホワイトデーのお返しとして、それなりに高く並ばないと買えないお菓子を自分を思ってくれている女性達に贈っていた。喜んでいるヴィヴィオの表情を見て、顔が綻んでいる彼を他所にヴィヴィオは言葉を続ける。

「他のお兄ちゃんを思っている女の子たちもかなり喜んでいたよ! 値段はそれなりでも並ばないと買えないモノというのがポイント高かったんだと思う。実際私も嬉しかったし。ユウキさんも後で俺に大使館にくるって」

「そりゃよかった」

 答えつつ、横島はヴィヴィオ配下の騎士達の無言の陳情を読み取った。基本的にヴィヴィオが不機嫌になった時は彼が治せる場合が多い。別に人間なら不機嫌な時もあるだろうが、
聖王の力に目覚めたヴィヴィオは不機嫌でいるだけで、周囲に恐ろしい程の威圧感を与えてしまう。理不尽に当たられないとわかってはいても、彼女ほどの強者に気をぶつけられれば多少は消耗してしまう。
慣れてきている配下達はまだいいが、見習騎士などはたまったものじゃないだろう。 だからこそ、こうなった時は彼の出番となる。横島は少し悩んだ後に口を開いた。

「ヴィヴィオ、最近不機嫌だとうわさで聞いたけど、何か嫌なことでもあったのか? お前の気分が晴れるようなことで俺にできることがあれば協力するで」

 それを聞くとヴィヴィオが花が咲くような笑みを浮かべた。周囲の女騎士たちは横島に感謝の瞳を向けてくる。ヴィヴィオは笑みを浮かべて言葉を続ける。

「実を言うとお兄ちゃんって、前世でも私と一緒に戦っていたでしょう。別にそれがわかる前から好きだったけど」

「ああ、まあな」

 少し照れながら返す横島にヴィヴィオは少しだけ不機嫌な様子に戻り言う。

「それがお兄ちゃんの前世が凄く、悪い書かれ方した劇や小説が流行っているのよ」

 それに対して周りの騎士たちは少し疑問を抱いたような表情になった。騎士たちの中でも特に気心が知れているらしい女性が控えめに声を上げる。

「殿下、恐れながら横島殿の前世である高島様を悪く描写している劇とは何でしょうか?」

 心底疑問に思っている様子の女騎士の言葉を聞き、ヴィヴィオは少し考えると自分の説明不足に気づいた様に頷いた。

「ごめんなさい。少し言葉足らずでしたね。ストレリチアの基準で見ればあれは高島様を悪く描いているとは言わないでしょう。 むしろ私が我慢できない部分を除けば善良で頼れる私の前世である聖王を助けた功臣であり善良な王配とされています」

 横島は説明を聞きながら、かわいらしいと思った。ヴィヴィオとしては横島の前世が総合的に見れば善良とみなされていても、冤罪の部分で貶されているのが我慢ならないのだろう。 その彼女の言葉に彼は少し悩みながら答えた。

「それで、ヴィヴィオは俺の前世のどんな扱いが我慢できないんだ?」

「それそれ。お兄ちゃん、お兄ちゃんの前世である高島は陰陽師で東洋の術を用いて私を助けてくれていて、男性でありながらかなりすごい術使いだったの。
それで前世の私の体目当てで、配下となりそして東洋の性術で私を喘ぎぬかせて男性優位の性交をして雌犬にしていたって」

 それはヴィヴィオが切れるのも無理ないと彼は思った。女権国家とは違うがストレリチアでも、男性にベッドの中で惨敗しているなんて相当な不名誉だろう。そう思ったが、ヴィヴィオの言葉は予想の斜め上だった。

「お兄ちゃんの前世は私が好みの女になるとは限らない状態で、無償の善意で私の前世を助けてくれたんですよ。それに性魔術使ったのだって、
ストレリチアや女権国家の女性と恋人になったら、満足させるにはそれぐらいやらないと無理かもって思ったからだし、雌犬にして飼おうとしていたとかとんでもない風評被害です」

 その言葉を聞きヴィヴィオの配下である女騎士たちは納得いったようにうなずいた。

「それは陛下が怒るのも無理ないですね。しかし、その風評も無理からぬことかも。東洋の術は西洋だと凄く強く評価されますし、そのせいで東洋の性魔術なら陛下も一時期なら負けていたかもって思われたのですね。
確か最近はやっていた劇だと、色欲を除けば善良な彼が術に耐性ができて聖王に閨の中で逆転されるまでの間、陛下をベッドの中で喘がせまくって支配して、
そして陛下に十倍返し近い尊厳崩壊快楽責めを受けて雄犬に成り下がらせられる話でしたね」

女騎士の言葉にヴィヴィオは頷くと王族らしい口調に戻り答える。

「ええ、本当にお兄ちゃんの前世を何だと思っているんですか」

「陛下としてはやはり一時的とはいえ、男性優位の性行為をさせられていたという風評被害も気になりますか?」

「それはあまり、ベッドの中で負けたことはなかったけどある意味自業自得と言える部分もありますから」

 聖王は高島に命を救われた上に良い夫だったためか、女権国家よりは男性の地位が高いストレリチでも珍しいくらい高島に気を遣っていたらしい。多分そのことを言っているのだろう。


713 :名無しさん@狐板:2024/03/14(木) 23:11:58 ID:NDMeNv0O

 憤激するヴィヴィオに女騎士が質問の言葉を続ける。

「殿下としては自業自得の不名誉よりは前世の王配殿の風評被害の方が嫌だと」

「そう。その通りです。前世の記憶をもある私が正しいお兄ちゃんの前世の姿を伝えようと思います。 今度ストレリチア全土に放送する人形劇をアリスさんに頼んでやります。
その劇のプロトタイプを配下達と一緒に見る予定ですから夕食の後で付き合ってくださいね」

「ああ。わかった」

 横島が了承するとヴィヴィオは楽しそうにうなずいた。





 その日の夕食は大変豪勢なものであり、上機嫌なヴィヴィオが自ら狩ったらしい滋養に効く猛獣の肉や元気がでる色とりどりの料理が食卓を彩った。
大人の姿になり夜会服に身を包んだヴィヴィオと食事を楽しんだ後、彼は最後に出された飛び切り美味しいドリンクを飲んだ直後に電灯が落ちるように意識が途切れた。
そしてそれが終わると彼は人形劇の観客席に座っていた。

 ナレーションを口ずさみながら、典雅な所作で劇を続けるショートカットの金髪の美女であるアリスを見ながら彼は眠っていたかと少しアリスに罪悪感を覚えたが、
不思議と劇の内容がすべて頭の中にあることに驚いた。 これは自分の前世絡みの劇だからだろうか? 聖王を守り抜き最後の戦いを終えた彼は褒美という名目で冗談で交わしたような約束ごとに則り聖王と閨を共にした。
そして東洋の性的な術で聖王を喘がせ完全に雌犬として、そこまで考えて彼は猛烈な違和感を覚える。確かヴィヴィオは一度もベッドの負けたことはなかったと言っていた。あれは強がりや嘘の類ではない。
なのに、なぜ自分の中にそういう知識があるのか。これはもしかして間違っているとヴィヴィオが言っていた方の劇を先に上演しているのだろうか?


 そこまで考えた後に、彼の意識は不意にあの人形の中に入る様な錯覚を覚えた。彼の視点は等身大の現実世界に切り替わり。彼の下では東洋の性術であえぐヴィヴィオがいる。
彼は何度も喘ぎ声をあげさせつつ必死に耐えた。性的に相手を圧倒しているとはいえ、ヴィヴィオの体はすさまじい快楽を彼に刻み付けてくる。
必死にこらえながらなんとか先に彼女を達しさせたと思った直後にヴィヴィオの口づけが彼を襲い、彼はそれに耐えながら言った。

「今夜も可愛かったぞ。聖王様」

「もう恥ずかしいことを言わないでください。 それと高島様に質問があるんですけど」

「なんだ」

「死後も私が天界に言った後、共にストレリチアを護るエインヘリアルになってくれますか?」

「ああ。だが良いのか? ストレリチアでは男性優位の性行為は凄く恥ずべき事なんだろう? 一応隠してはいるけど、うわさが広まっているぞ。東洋のやばい性魔術で聖王様が雌犬になっているって」

「それは自業自得ですから。それより誓ってくれますか? 死後の世界においてもわが基に居続けてくれるって」

「ああ。もちろんだが、基本的には輪廻の輪に戻って人として活動する時間もくれや」

 少し残念そうだが、ヴィヴィオは頷いた。

「わかりました死後も我がエインヘリアルとして伴侶として共にいてください」

「ああ分かった。約束するで」

 その言質を終えた直後彼の魂に何かが刻まれた感触が走り、そのまま彼の動きが僅かに鈍くなった。そしてその直後に再びヴィヴィオが彼の唇を奪う。
その瞬間、彼は舌を絡められた直後にかつてない程の快楽が走った。 ヴィヴィオの手が彼の分身を握りしめる。
彼は悲鳴を上げかけた口づけと舌遣いだけで達するほどだったのに射精を許されず、さらに彼の射精を封じる為に分身を掴む手が余計に強い快楽を送り込んでくる。ヴィヴィオは笑いながら言う。

「今までベッドの中で負けるふりしていてすいません。王族としての演技力を全開で頑張らせてもらいました」

「あー!あー!」

「快楽が強すぎて声も出せませんか。これだと頭にも入らないかもしれませんね。それじゃあまずは一度抜きましょう」

 そういってヴィヴィオが彼の分身を秘所で飲み込むと。彼の脳みそが爆発した。今までも性行為でもヴィヴィオの内部と豊満な体は彼に異常な快楽を与え東洋の性魔術をもってしてもぎりぎりの勝利しか得られなかった。
正確に言えば勝利したと思わされてきただが、それでもどれだけ彼女が快楽を抑えてきていたのかわかる。彼女の彼の分身を捕らえる秘所が強く締め付け始めると、彼は一気に悲鳴を上げてヴィヴィオの中に全てを注ぎぬいた。

 射精を終えて、倒れかける彼を他所にヴィヴィオは言葉を続ける。

「ジパングはものすごく男性優位な国だと聞きました。貴方はそこの出身。ベッドの中で女性に負けるというのが凄く恥ずかしい国の出身の殿方を落とすために負けたふりは大変でした。かわいらしくて食べてしまいたくなりますから。 こんな風にね」

 ヴィヴィオが神気に似たものを解放しようとする気配を感じて彼の顔は真っ蒼になった。今までストレリチアの特殊な加護にない状態でこの快楽。もしも特殊な加護を用いられたら自分はどうなるのか。

「泣きそうな顔可愛い過ぎです♪ ではいきますドカーン♪」

 ヴィヴィオの言葉と共に気が解放され、その瞬間彼の脳が爆発し真っ白に染まった。そのまま思考はままならずただ考えることしかできない彼を見下ろしながらヴィヴィオは言う。

「私が貴方にベッドの中で負けているという噂が広まっていると聞いた時、冤罪着せているなと罪悪感もあったけど安心しました。
ストレリチアの者すら騙せるなら貴方にばれる恐れはないなって。 それにジパングの内情を知った時に、私と結婚するってことは私たちでいうところの、
男性にベッドの中で負けるようなものだということなんだなって思ったので、貴方の気持ちを想像するのにも役立ちましたしね。 ちゃんとベッドの外では貴方を立てますし、貴方を共有する騎士達にもそれは徹底させますから。
 これからよろしくお願いします。 旦那様♪」


 ヴィヴィオの言葉を最後に彼はそのまま意識落ちた。

 そして次の瞬間彼は、またも人形劇の観客席に戻っていた。アリスは劇をつづけながら言う。

「以上が一時的とはいえ聖王陛下を雌犬として飼っていたという高島事件の真相でした。魂に訴えかける能力を使って、彼の雄としての支配欲や色欲を聖王陛下は強めていました。
最初に聖王陛下を襲ったのもそのためだったので彼は完全に無罪。白だったのです。 ヴィヴィオ殿下がホワイトデーだからこそ彼の『潔白』を証明したいと思う劇でした」


 アリスのナレーションが終わった後、ヴィヴィオは笑いながら彼を見て言う。

「忠夫さん、どうでしたあの人形劇は」

「すまんなぜか途中で意識が途切れてな」

「そうですか。高島さんは輪廻の中で修行していくことと王配をやるのが疲れるから休暇として庶民の暮らしをしたいみたいな思いもあって、時々現世に来る道を選んだみたいです。
ストレリチアのヴァルハラで味わう快楽は永遠に天国にいても良いと思いませんか」

「ヴァルハラに居た時のことは覚えとらんから何とも言えんわ」

「それじゃあ少し味わってみますか」


 ヴィヴィオがそういった直後に彼は再びさっき高島がいた部屋に戻っていた。

 大人の姿のヴィヴィオが再び彼を犯し、そして彼に懸想していたヴィヴィオの配下の女騎士たちが数人がかりで彼を嫐り始める。
ヴィヴィオが彼に口づけして完全に意識が飛ぶほどの口づけをすると他の騎士たちが左右から乳房を押し付けながら分身と玉袋を愛撫し、やがては口に含むと射精させる。
飲み込んだらしい騎士の霊気が上がると当時に彼のそれが一気に下がるとヴィヴィオは笑いながらその女騎士を離し、彼の分身を飲み込んだ。

 射精をして上向きになった彼を女騎士たちは笑いながら見る。


714 :名無しさん@狐板:2024/03/14(木) 23:13:29 ID:NDMeNv0O

「どんなに強く勇ましくともやはり男性ですね。閨の中ではこれですか」

 他の騎士達も笑いながら彼の分身を足で愛撫し動けない彼を嘲笑する。

「ええ。私の演技が凄かったのもあるけれど、あんなふうに騙される彼が、聖王を雌犬として飼って、国を乗っ取るとか考えるはずがないでしょう。
すべては私の謀略による風評被害です。 潔白だと信じてくれましたか」

「ええ。とても信じられます。こんなに早漏じゃ聖王陛下はおろか一般騎士にすら閨で勝てませんよね」

 そういって他の騎士が彼の分身を飲み込むと彼は数秒も持たずに射精した。ヴィヴィオがマッサージをするように彼のツボを押すと性的な快楽が余計に強くなり、再び射精量が増えていく。
騎士たちは交代しながら彼を嫐り、マッサージをして落としていく。女騎士たちが離れるとアリスとエヴァとユウキとアルとリグルと愛歌が部屋に入ってきた。

「忠夫、大丈夫」

「あ、ああ」

 強すぎる快楽で声が出せない彼に代わってヴィヴィオが答える。

「大丈夫ですよ。ストレリチアの強壮料理を食べましたから、私たち全員に嫐られ抜いても余裕です」

「そうなんだ」

 女騎士たちが彼を嫐りぬいている中でちょうど対面座位となっている時に、ヴィヴィオは彼の顔を両手で挟み口づけをした。
ヴィヴィオの口付で一気に射精の量が増えたのを配下の女騎士は嬉しそうに笑った後離れた。 倒れかけた彼にヴィヴィオは言う。

「私の者となった後ヴァルハラで味わえる快楽はこれです。そして今生で出会った皆様達もそれに加わります。どうですか?」

 崩れ落ちかけた彼を糸で操りアリスが言う。

「忠夫、これ夢じゃなくて現実よ。さっきの人形劇だと思った聖王陛下との性行為も事実だったの。ヴィヴィオ様が、この部屋で聖王を演じてたの。
実を言うとドリンクを夕食で飲んだ時意識が遠くなったでしょう? その時に貴方の本体はここに運ばれていたの。 観客席にいたのが私の作った人形で、意識だけ一時的に移していたの」

「そ、そうなんか」

「ええ。それじゃあヴァルハラの仮体験始めましょうか。貴方だけじゃなくて私たちも、ヴァルハラだとどんな風に貴方を可愛がれるのか経験させてもらいましょう」

 そういうとアリスや他のメンバーも服を脱ぎ始め。エヴァが大人の姿になった時、自分は完全に死ぬかもと思った。





 彼は何時間も時間が過ぎた後、彼は何度も倒れかけていた。体力の限界が来たわけではない。ただ精神の方が射精の度に削られる快楽のせいで持たないのだ。
今は5巡目のアリスが相手だ。大人のから精神まで子供に戻されて、乳房を口に含まされたままま、何度も射精させられている。それが終わるとアルがバツが悪そうに言う。

「実は人形劇の時にヴィヴィオが貴方を騙すのに私も協力していたのよ。高島に対する風評被害を一掃するために全ては聖王の謀略だったって知らしめるために。
ベリアルの嘘でも本当に思える力を使わせてもらったわ。ごめんなさい。あんまりヴィヴィオが真剣に頼むから断れなかったの」

 この人の好さが邪神の欠片でもヴィヴィオに嫌われなかったところなんだろうなと思った直後にアルがアリスと同じ体制で彼を抱き込み分身を飲み込む。
アリスと似ていながら、異なる甘やかし堕落させる彼女の秘所が彼の小さくなった分身を優しく包み込み、射精する度にどんどんと恐れが深くなっていく。
このまま堕落の極みに堕ちてもいいのではないだろうか、そう思った直後にエヴァが笑いながら言う。

「アル、お前の魔王としての甘やかしが凄すぎて忠夫が帰ってこれなくなっているぞ。注射の時間だな」

 エヴァにかまれた瞬間、エヴァが自分に牙を突き立てる前に、血を少し飲んだらしい他の騎士たちから見た自分がどれほど情けない性交をしているのかが、
頭に流れ込んできた。そしてそれが余計に彼を高ぶらせて射精の量を増やし始める。

 エヴァに開けられた穴はすぐにふさがるがそれが終わる前にリグルが舌で虫の妖怪の唾液付きの舌でそこをなめると彼はより高められて射精を終えた。
アルが離れた直後にリグルとエヴァが彼の分身を交互に内部に迎え入れ始める。そして二人との性交の度に二人にかみつかれることとなめられることを繰り返して彼は何度も射精していった。



 彼が完全に倒れたところで愛歌が彼を覗き込むと言った。

「忠夫、それじゃあ、5回目の気付けいくわよ」

 愛歌が彼の分身を飲み込むと脳天に雷が落ちたような快楽が走り、そしてそれと同時に霞がかかったような靄が晴れる感覚がしてくる。彼女は少女らしい膣で分身を嫐りながら旧王朝の呪文を唱えて、何度も彼を搾り取った。

 そして意識が失われかけた彼をユウキが抱き留め彼女は嬉しそうに笑っていう。

「子供時代の忠夫がまた生で見れるなんて、ここは女権国家に来てよかったと思えるよ。愛歌、お願い」

「ええ、任せなさい」

 彼に騎乗して絞るユウキの首筋に愛歌が口づけすると、ユウキの秘所が余計に鋭い快楽を彼に与え。壊れかけた彼をもとに戻していく。これは多分幼馴であるユウキの力を借りた旧王朝の魔術なのだろう。




 全員との性行為が終わって息も絶え気味な彼にヴィヴィオが言った。

「忠夫さん、精神じゃなくて体はどうですか?」

「普段なら死ぬかもってくらい絞られたはずなのに割と大丈夫や。ストレリチアの滋養料理凄いな」

「そうですか。それではもう少し休んだら続きと行きましょうか」

「え」

「今日はホワイトデーですから『潔白』を証明した後は、私たちが満足するまで白く染める液体を注いでもらいます。大丈夫すぐに嫌ではなくなりますから」

 そういってヴィヴィオが彼の唇を奪うと一気に抵抗感や忌避感が薄らぎ彼は倒れた。それを見下ろしながら言う。

「聖王たる私の者となりヴァルハラに来たときは快楽に限りや終わりはありません。ホワイトデーに相応しい全てを城に染め上げてそれを味わってください」

 ヴィヴィオの宣言を聞き彼は自分の意識は多分白く塗りつぶされるのだろうなと思った後、本気でホワイトデーは王国に帰省が正解だったのだと思った。
女権国家は危険だが、ストレリチアは安全だなどと考えていた過去の自分を殴りたいと思ったが、この思いも長くは続かないのだろなと思った。


715 :名無しさん@狐板:2024/03/15(金) 11:57:59 ID:t0M0v0iN
おつ

716 :712:2024/03/15(金) 19:52:12 ID:FZsgblqc
>>715
乙感謝です

717 :名無しさん@狐板:2024/03/16(土) 14:03:15 ID:HJnkfAWx
おつでしたー
男性優位の演技良いよね

718 :712:2024/03/17(日) 00:08:20 ID:dwiwig4A
>>717
乙感謝です
演技とはいえ男性優位の性描写入れるの結構勇気が必要だったので、そういってもらえてうれしいです

719 :名無しさん@狐板:2024/03/17(日) 01:28:00 ID:ePsRAmCW


720 :712:2024/03/18(月) 01:27:44 ID:MOQShH/L
>>719
乙感謝です

721 :名無しさん@狐板:2024/03/21(木) 01:28:30 ID:bvPi3lBq
乙でした

722 :名無しさん@狐板:2024/03/23(土) 14:16:40 ID:2jL89/lI
オツー

723 :712:2024/03/23(土) 19:42:59 ID:MhNfuAvR
>>721
乙感謝です
>>722
乙感謝です

724 :名無しさん@狐板:2024/04/16(火) 23:06:42 ID:AXpTmxZ/
 女権国家&女神転生if…クロスSS数多の不幸を焼き尽くした異世界からの炎風

このSSは現在本スレで連載されている女権国家と女神転生シリーズをクロスさせたSSです。 以下の注意点があります。

@このSSで用いられたユウキ救済案は全て二次創作作者の個人的な見解に基づいて作られたものであり、本編とは一切関係ありません。
A女神転生シリーズとクロスしていますが、著者は世界の神話にそこまで詳しくないので、ふわっとしています。
Bユウキの別人別側面なキャラが出てきます。ユウキと似ているだけで公式には一切関係ありません
Cかなりご都合主義です。
D自分が投稿しているこれはひどい女神転生ifと微妙にかかわっているけど、読まなくても問題ない様に最低限の説明は入れてはいますが、だめだったらすいません。
EこのSSの世界線ではネロとアンリエッタの関係は、ネロはアンリエッタと仲いいけど、畜生すぎる本性も知っており、『困ったものだ。少しは痛い目見た方が良いかもしれん』みたいに思っている感じです。
Fこの世界ではネロはこのSS内で知るまで大鳳くんの存在を知らなかった設定です
G警邏隊の面々はこの世界線だと大鳳くんへの好感度が振り切れる一歩手前くらいです。
H畜生系ヒロインが割とひどい結末を迎えたかもみたいな描写があります。
I穢れなき純潔の束縛に対してかなりの独自解釈が入ってます。
Jアンリエッタ皇女が度畜生になっているけど、好感度が高くなり過ぎて畜生度が高くなった感じです。あくまでも精神的にだけど割とひどい目に合う描写もあります
K>>347の月間少年カンカンと>>246から>>258のこれはひどい女神転生if傲慢界の設定が深くかかわっています。
L女神転生ifの半オリキャラが出ています。その主人公はプレイ次第で性格が大分変ると感じなので、善人よりかつ超人になってます。





女権国家のそれなりに豪華な館の一室でいつになく真剣な表情で、思案にふける男がいた。赤いバンダナをまいた彼は、普段は格好悪いと言われるくらいに崩れた顔ではなく、その表情が引き締まり、美形の側に分類されるよう変化している。
自分が結婚の約束をして、今自分にすら明かすことができない何かを抱えているユウキのことを案じている彼の顔は、何も知らぬ女権国家の女性なら美形を思い狙う女子が多いだろうが、
彼と付き合いの深い者たちからすれば、普段の様子に戻ってほしいと思うだろう。

彼は『速』『読』の文珠を使って読み終わった後、『理』『解』の文珠を使って様々な魔術書などを読みふけり、ユウキを救う術を探っている。
できることはなるべく多い方が良い、そう考えると彼はできる限りのことをしようとしている。   ……――……2時間ほどでいくつかの本を読み終えた彼は、自分ができそうな術を試しつつ、次の鍛錬に移ることを考え始めた。
 自信を苛め抜くように鍛える彼の様子をいつの間にか入試ついていた愛歌が慎重に見守っている。 ユウキの身に不穏なことが起こっていると知ることになった元旦から彼の鍛錬に熱が入り始めた。だが、
最近の彼はより鍛錬に熱が入っている。その原因は彼が先ほど読んでいたホラー小説が原因だ。その題名は『ドッペルゲンガー・彼に相応しくないと思うなら私が代わってあげましょうという女』 この本は、
ドッペルゲンガーという怪談を生み出した作者が十年ぶりに書いた、続編らしい。そしてその内容は過去に畜生な所業をしたりした女性達が多少良心が芽生えたりして、自分は今ものにした男に相応しくないのでは?
と思った直後に自分より内面が善良な偽物が現れて自分ととって変わるというものだ。その描写が凄まじくリアルであり、女権国家の女性で振り切れた外道までいかない良心が多少はある畜生な女性達を震え上がらせた。
好きになった男をよりによって自分より多少優れた同じ存在に奪われていく描写が凄くえげつない。 女権国家ではあまりにも大勢に恐怖されたりした怪談が実在していないのに本当になってしまう例もゼロではないと聞いたことがある。


もしかしたら女権国家以外の他の国でもそういうことは起きていた可能性もゼロとは言えない。だがこの小説はあまりにも出来が良すぎた上に、大衆に知られ過ぎている。 
この怪談が現実化すれば、ユウキが危ないかもしれない。ユウキが取引などをしたとは限らないが、仮に悪いことだと思いつつ契約を交わした場合は、ドッペルゲンガーがユウキの所に来る可能性が高い。
そして、この小説の中では被害者の女性達がドッペルゲンガーに襲われたのは悪事を働いたのが原因ではあるが、それが理由ではない。
この小説のドッペルゲンガーは『男にとって自分が相応しくないかもと思っている女子と取って代わろうとする魔物』だ。作中では被害者の女子がそう思うきっかけが好きな男に畜生すぎることをしたり、
悪事を働いたことがきっかけだっただけで、善人を襲うことも普通にあり得る。そうである以上ユウキが悪いことだと思わずに契約していてもドッペルゲンガーに襲われる可能性は高い。

 彼の悩みはそれだけではないこちらは比較的深刻ではない上にジャギに任せておけばどうにかなる可能性もあるが、大鳳のことだ。
一時的に女権国家と王国が共闘せねばならない程の霊的大災害が起きかけた時に大鳳が僅かな間だが行方不明になった。
それから彼は女性恐怖症と異常なまでの自己肯定感の欠如状態に陥ってしまい、またジャギと横島の二人特に横島に対してなぜか罪悪感を感じている状態になったのだ。
一応二人とまともに話せる時ジャギと話しているうちに少しづつ回復しているようでもある。ジャギも大鳳は自分にまかせてドッペルゲンガー事件に専念しろと言っていた。





 ドッペルゲンガーの小説と、それを基にした考察や怪異辞典などを読み終えると、彼は愛歌に向けて声をかけた。

「愛歌ちゃんワイの実力の上がり具合はどうや、ユウキと闘っても勝てそうか?」

 ドッペルゲンガーのホラー小説で助かったパターンは本人が元々善良であったり、あるいは反省して善良になっていた結果、付き合っている男性や友人たちが加勢してくれて撃退に成功したというものが大体の生存パターンだ。
そうでない場合は、能力が自分と全く同じでありながら、機械の様に最適解を打ち、そして精神の揺さぶりにたけたドッペルゲンガーに殺されるという展開が多い。
だがドッペルゲンガーを討ち果たしたものはなりたい自分に近づける幸運などが一気に舞い込んでくるというパターンが多い。 彼をここまで突き動かしているのは、
ドッペルゲンガーが来た時に倒してしまえば、ユウキが抱える問題の大半が解決する幸運が舞い込んでくる。
そうなればユウキを救える可能性が高い。それを実現させるためにも、ユウキとの戦いにより慣れておく必要がある。 その横島の様子を見ながら愛歌は少し眉をひそめた。
横島の行為や動機が良くないと、思っているのではない。彼の方針に不安がある為だ。

「忠夫、貴方はユウキのドッペルゲンガーが来たとして、彼女もユウキだと認識したら躊躇わず攻撃できる?」

 愛歌の言葉に僅かに横島は詰まった。できないかもという悩みではなく、そうなる事態を想定していなかったという様子だ。できないかもと彼の考えがよぎったところに、いつのまにか来ていたさとりの声が響いた。

「無理ですね。『やらねばだめだ』とか考えている時点で彼女を全力で殺しにかかるのは不可能ですよ、彼」

「さとりちゃん、わざわざ心を読んで不意打ちになるように声かける癖なおしてな」

「癖じゃなくて、わざとやっているのよ。貴方の恥ずかしいエロ本の内容とか知った方が報復できるでしょう」

 さとりの笑みに彼は元旦での失言を悔いつつ有益な情報を得たかもしれないと思った。あまりよくはないが、ドッペルゲンガーが来たら、『ユウキではない』と強く認識できるようにこいしに無意識を操ってもらうのも一つの手かもしれない。

「貴方がユウキのドッペルゲンガーに勝つのはかなり難しいわよ。同じ姿と声なだけでもユウキではないと認識しても相当傷つけることに不快感がありそうだし。
ドッペルゲンガーの設定だと貴方のことも相当知り尽くしているでしょうから。むしろ友人たちに倒してもらうパターンに持って行った方が現実的よ。
このヒットした小説だと、ドッペルゲンガーは本人の知る知識しかコピーできないみたいだし。アリスや愛歌やリグルやエヴァにお願いするのが一番だと思うけど」


725 :名無しさん@狐板:2024/04/16(火) 23:08:35 ID:AXpTmxZ/

 横島にできないことを突きつけつつ助言もくれる辺り、いじめながらも自分の助言に依存させる彼女の性質の悪さがうかがえる。 ユウキのことで悩む彼に愛歌が少し考えると不意に口を開いた。

「忠夫、今回のドッペルゲンガー騒動、本当に貴方にとっては災難としか言えないことが起こるわ。今回は貴方全く悪くないのに」

 愛歌は様々な魔術に通じている占いなどの知識があっても不思議はないかもしれない。横島を気の毒に思っているのも本心だが、どこか何かを楽しみにしている彼女の様子に横島は嫌な予感を覚えた。

 愛歌は時には横島を成長させるためとあらば、情報を伏せることもある。その類化と思い確認しようとすると彼女は首を振った。

「ごめんなさい。約束だからいえないわ。でもあなたは既に災難にあっていて、その続きがこれから起こるような状態なの」

 その一言で横島は安心した。

「愛歌ちゃんが約束だからと義理立てするような相手なら心配はいらんな。これからドッペルゲンガーが来たときの対策が必要だ。さてどうするか」

 愛歌は横島の返答を聞き嬉しそうに笑った後、横島が背を見せた後捕食者の様な表情を見せる愛歌をよそに彼は再び思案に移り始めた。





 様々なケースや手段を考えては没にすることを繰り返し、思考の迷路から出るためにはちょうどいいと思い玄関に向かい扉を開けるとそこには、
警邏隊隊長ティアナ・ランスターの姿があった。彼女は横島を見ると真面目な表情で言葉をかけてきた。

「横島くん、会えてよかったわ。多分だけど今あなたが頭を悩ませている件で伝えたいことがあると、翼から言伝を預かってきたの」

 その情報を聞き横島は、朗報だと思った。大鳳の前では極めてダメな女らしいが、それ以外のときは義侠心に厚く理想的な警邏隊の副隊長であり、大鳳と出会う前は誰からも尊敬されていたらしい。
大鳳がらみでダメ人間として醜態をさらすことが多くなった今でさえ大鳳が絡んでない時は、他の警邏隊の人間が彼女の頼みを断ることはほとんどないくらいには信用はされているらしい。

「ありがとうございます」

 多分翼がティアナに伝言を持ってこさせたのは、面識があったのとティアナが伝言を持ってきたという時点で信用してくれると考えたからだろう。横島の礼を受けながらティアナは言葉をつづけた。

「翼はオカルト方面の犯罪にかなり詳しいみたいなのよ。今日貴方自宅にいる可能性が高いと占い師に占ってもらっていたみたいなのよ。いなかったら後日また伝言を頼むつもりだったみたい。
私もその書類の内容は一切知らないわ。ただ受け取ったらすぐに見てほしい。それだけしか伝えられていないわ」

「わかった。もう一度言うけどありがとうな」


 横島の礼にこたえるとティアナは帰っていき。彼は即座に封筒の中身を見た。そこには地図があり、喫茶店らしき場所が載っている。横島はそれを見ると、すぐに出かけることにした。






 喫茶店に到着した彼が、翼に呼ばれたことを告げると、すぐに奥の部屋に通される。店主たちの対応と店の様子を観察するとここは良識的な霊能職の人間の溜まり場の様だ。



 奥の部屋に到着すると、長髪の髪をした凛々しい女性がいた。ラフな格好が凛々しさを引き立てており、強い弓の様なまなざしをした彼女は横島に礼をとると言った。

「初めましてだな。私は風鳴翼、警邏隊副隊長であり、ティアナとリンネがオカルトの知識を得るまでオカルト的な事件を担当していたものだ」

 名乗られて横島は頭の中が真っ白になった。大鳳から聞いた彼女とはあまりにもイメージがかけ離れている。大鳳が絡みさえしなければ善意と義侠心に満ちた理想の警邏隊の副隊長だとは聞いていたが、
それでも大鳳から聞いたティアナに懲罰房に放り込まれまくっている彼女とはイメージが違い過ぎた。横島は動揺しつつ礼を返した。

「初めまして横島忠夫です。王国諜報部のオカルト分野の長やりつつ、一応手が空いた時はこの国の性格の良い美人さんを助けたりもしてます」

「ああ。本来私たちが救わなければならない相手を何人か救ってくれたことには感謝の言葉しかない。その礼として今回は有益と思える情報を持ってきた」

 本心からの誠意が七割、横島が善良な女性限定とはいえ女権国家の女性を理不尽な霊障から救おうとする気質を利用する打算が三割くらいに思える。
彼はそれを不快には思わなかったむしろ利用しようとする気持ちを隠さないことで誠意を見せている様だ。
それに善意の方が大半を占めていることが一目でわかる。 横島は少し考えると答えた。

「翼さんは今回どういう情報を持ってきてくれたんや?」

「ああ。今回君に会いたいと言っている人がいる。その人物は間違いなくある程度は君の力になれると確信しているんだ。
君は『離宮の文豪』もしくは『離宮の悪霊祓い』について聞いたことがあるか? 一昔前は『皇帝の謎の客人』という呼ばれ方が主流だったが」

 横島が首を横に振ると、翼は少し考えて言葉を説明を始めた。

「女権国家には、様々な異常現象や超常現象が起こりやすいところがある。彼は、異世界から来た、というより拉致された被害者だったようなんだ。
大昔に男性優位な性行為が当たり前の国から男性をなかなか得られなくなってそういう異世界から無理やり拉致して王国で言うところの逆レイプをしようと貴族と皇族がいたらしい。
良識派の現四惑メンバーにばれて結局ご破算になったようだが、その魔術的装置が作られて数世紀後後、王国との戦争中に発動してきてしまったみたいなんだ」

「その装置やばすぎる気がする」

 横島の顔色が一気に悪くなる。異世界からの兵器や文化まで持ち込まれたら王国は一気に不利になってしまう。翼は彼を安心させるように言葉をつづけた。

「心配はいらない。その人物は、この世界と多少の縁が偶然できたから呼ばれただけで、そういう縁のないものは呼べない程の不完全なオカルト技術だったようだ。
それに彼は女権国家に味方してくれる存在ではなくて、むしろ自分を拉致して無理やり逆レイプしようとした女権国家の軍人たち、
素行が悪かったと同時に実力が高すぎて処罰できなかった数小隊を一人で潰したそうだ。 ネロ陛下が事情を聞き、正式に謝罪してその小隊の者たちを助命してもらった。そして今は離れ宮で文豪をしているらしい」

「そうなんですか」

「その彼はオカルト畑の戦士だったらしく、時々ネロ陛下のお願いを聞いて、善良な女権国家の女性を助けたりしている。そして気にいった相手に武芸の稽古をつけてくれることもあるそうだ」

 皇帝がわざわざ頼むということはそれ相応に実力はあるのだろう。最も四惑の手が空いてない時の補欠の可能性もあるが。
それでも四惑の補欠が勤められる時点で侮れる相手ではない。その人物がなぜ自分に力を貸してくれるのだろうか? もしかしたら目の前の翼が手をまわしてくれたのだろうか。
まるで横島の疑問を読み取ったように彼女は言葉をつづける。

「その彼だが、この女権国家のドッペルゲンガーの恐怖小説を書いた当人なんだ。そしてなぜかは知らないが次の被害者が確実に君の幼馴染であるユウキになると理解したらしい。
それで迷惑をかけてしまうのが本意でないと考えたそうだ」

 それを聞き横島は納得した。ドッペルゲンガーというのはオリジナルの魔物とは思えないが、女権国家では生まれづらい類の魔物でもある。異世界の人物が書いたと聞いて一気に彼の中でつながった。

「わかったつまり彼のもとに行って力を貸してもらえばいいんやな」

「その通りだ。できれば良い結果になることを祈っている。そしてもしも手におえなければ私にも声をかけてほしい。警邏隊が救わねばならないのに、
君たちがいなければ救われなかった女権国家の民を助けてくれたことへの恩返しはしよう。最も君が手におえないことは私たちでもどうにかできない可能性もあるが、それでも一緒にあがくくらいはして見せよう」

「わかった。ワイも頑張らせてもらうわ」

「彼はできれば早く来てほしいらしいが、それでもいつでもいいそうだ。それと無理にではないが、ユウキくんも連れてきてほしいと言っていた」

「そうか」

 僅かに悩みのある横島の言葉に翼は助言を送ってきた。

「個人的には彼は信用できると思う。絶対に約束は守るし、個人としては決して悪人ではない。むしろ善人だ。だが、
過去に一人の女性の為にいかなることでもすると誓うほど惚れた女性がいたらしく、その女性の為とあればどんな非道でもすると言っていた。その女性が絡まない限り絶対に信頼できるだろう」

「それならユウキも連れて行って大丈夫そうやな。翼さんありがとうな」

「ああ。頑張ってくれ」


 翼に礼を言った後、横島は自宅に戻りユウキに声をかけた。

「ユウキ、お前の抱えている悩みが解決するかもしれん」

 横島の力強く確信した声に、ユウキは嬉しそうに顔を上げた。

「忠夫、本当に?」

「まだ確定じゃないがある程度役に立ってくれそうな人が見つかったことは確かや。今から女権国家の離宮に行くで」





 離宮にたどり着いた横島は既に想い人のいる良識派な女性達がこの離宮の警備をしているのを見て、ネロは相当この人物に気を遣っているのだろうと思った。
近づいて彼が礼をとって要件を告げると、警備隊のメンバーが気さくに声を返してきた。

「貴方が、青木さんが招いたというお客様ですね。横島忠夫という人が来たら、よほどの非常事態が他に起きてない限りは速攻で取り次げと言われております。どうぞ」

 案内してくれる警備兵の女性の後ろに進みながら彼は皇帝の直筆と思われる字が書いてあるのを見つけた。字は既に消えかけていたが読み取ることに難儀はない。その内容は
『アンリエッタ立ち入り禁止。もしも入ろうとしたら、暴力を持ってでも追い出せ。余が許す。byネロ』

 本気で疑問めいた様子になる彼に察した警備兵が説明をしてくれた。


726 :名無しさん@狐板:2024/04/16(火) 23:10:43 ID:AXpTmxZ/

「実を言うとここにおられる青木様、もしくは葛葉(くずのは)伯爵様は一人の女性の為だけに全てをかけて戦って両想い、というよりは両片想いだった女性の為だけに生きているようなところがあったのです。
それで最初にそれを知った第一発見者の女性達が遊びで彼を犯そうとしたところ大惨事になってしまいまして。それが彼にとっては殺そうかとも思うくらいには凄い地雷だったのです。
しかし、いきなり異世界からの住人である自分が、どれだけ悪いことかわかっていない相手を蹂躙したら、それは自分にとって大切なものをいくつも奪った相手と同じことだと思ってやめたと、言っていたそうです」


 横島たちは知る由もなかったが、これはかつて彼がいた軽子坂高校が突然魔界にのみこまれ、彼が惚れた女性ほどではなくても、大切な人間が何人も悲惨な目にあったことに起因した思いが産んだことだ。
まだわからないことが多い彼に彼女は歩を進めつつ説明をつづけた。

「アンリエッタ皇女様は男を寝取るのが好きですから。しかもハードルが高い程燃えるタイプ。危険を察知して引く可能性もあるけど、逆だったら彼に速攻で切り捨てられかねませんでした。
彼は、スローライフを送っているような心境でいるため、『死にたいわけではないけど、自分を貫いて死んだらそれはそれで仕方なし』そんな考え方をしている方です。故に皇女を切ることにすら何の躊躇いもないでしょう」

 横島はそれを聞き、もう少し運命が変わっていれば大鳳はアンリエッタに傷つけられずに済んだのでは? と僅かに思ったが継承権第一位の皇女が死亡すればそれなりに大きな変化が歴史に起きていたはずだ。
王国に関係がないところで女権国家に痛手があれば必ずしも今よりいい歴史になったとは限らない。そこまで考えると部屋に到着したことが告げられた。

 案内してくれたメイドが戸を叩くと入室を促す低く威厳があるがどこか気さくな親しみやすい声が響き、メイドが戸を開けると一礼して彼を迎える体制をとる。

「客人の案内ありがとう。リャナンシー」

 その言葉と共に、横島が目を向けると不意に目の前の女権国家の女性の気配が変わり、淡い光と共に彼女が姿を変える赤色の服に身を包んだ洗練されたメイドが、横島とユウキに優雅に一礼しながら言う。

「初めまして、青木様の仲魔リャナンシーです。こちらで言うところの異世界からのお付き合いをしております。 女権国家のメイドの振りをしていたことを平にご容赦を。貴方たちの見方をするうえで万が一の情報の漏洩の可能性を減らすためでした」

 誠意ある言葉を送ってくるリャナンシーに少しだけ戸惑う二人をよそに、扉の向こうから声の主が姿を現した。

 その年齢は20代後半くらいにも若々しさに満ちた50代半ばくらいにも見える。染めているわけではない茶色の地毛に鮮やかな白髪が混じった髪を纏めている。
そしてその瞳は温厚な中にも強い情熱の様なものが感じられる。男はどう生きてきたかが顔に出るというが、彼は平凡な顔立ちながら良い生き方を貫き続けて、
美形に見える年の取り方をした男性だと思える。彼はその顔を引き立てる紳士的で隙の無いふるまいで礼をとると二人に声をかけてきた。

「君たちがこの世界の横島忠夫とユウキさんか。はじめまして。私は青木・仁(あおき・じん)ネロ陛下からは特別にかつて所属していた組織の公称の姓をいただき、
葛葉(くずのは)伯爵を名乗っている。ある異世界において、君が行き着いた果ての来世の師匠を勤めたこともあるものだ。今回は弟子だった存在と惚れた女性への義理で君たちを助けることにした」

「初めまして俺は横島忠夫と言います」

 相手の礼に則った態度に感かされ堅苦しい程の礼を持って応じると、青木はユウキと彼を観察するように見た。
その眼の中に郷愁に似た色と親愛の感情が混じっていることに彼は若干の戸惑いを二人は覚えたが、二人はすぐにその理由に思い至った。

「やはりあなたが師匠を勤めた俺に似ているんですか?」

「ああ。別人ではあっても同一人物だから当然と言えば当然か。正確に言えば、君が行き着いた可能性が転生をつづけた結末というべきか。それでも今の君とあまりにも似ていて驚いたがな」

「そうなんすか」

「その通りだ。だが順序が逆なのかもしれない。俺が師匠をした相手は、『既にこの世界線では起こりえない大事件が起きた際に全力で駆けた君の同一存在だった別人が行き着いた幾つもの転生を経た来世』だ。
むしろあいつが君に似ているというべきなんだろうな」

 それだけ言い終えると、彼はユウキを見て少しだけ驚いたような表情になった。

「君がユウキか、一応君の同一存在とも私は話したことがある。 安心させられる話と、残念な報告をしよう」

 青木の言葉に少しだけ不安そうにするユウキに彼は言った。

「君は私がいた未来では普通に横島の傍にいたよ。どうやったのかはついぞわからなかったがな。そしてあの世界の横島がどうやって君を助けたのかは私も知らない」

「そうなんですか。まあ忠夫が何度も転生した後だから、彼らからしたら相当昔のことだから仕方ないかな」

 答えつつ残念そうな声を出すユウキに彼は発破をかける様な声で言った。

「その方法は多分使う必要はなくなるだろう。何しろ私が君たちを助けるからな」

 そういうと、青木はついてくるように促すと奥の部屋に歩み始める。後に続く横島とユウキは不思議と頼もしいと感じながら、彼に続いた。


 奥に進むと彼らを迎えたのは簡素だが趣味の良い装飾品に包まれた一人暮らしの男性が済んでいると思われる部屋だ。 趣味が良いと言えばいいが、『謎の皇帝の客人』が住んでいる部屋にしては普通過ぎると彼らは思った。
それに対して青木は、少し残念に見えるのも当然だという感じで言う。

「私はもともと、生まれが小市民だからな。それに人間などというものは能力が超人になっても本質はあまり変わらん。
正直豪華な屋敷などには威光を示す必要がある状況なら住むのにためらいはない。だが、その場合苦痛とまではいかんが、こういう住居と比べると気が休まらない」

 彼の言葉は明らかに経験則の様だ。恐らく必要に迫られて豪華な屋敷に住んだことがあるのだろう。 部屋の中に入ってみると客人を迎える際の間取りなどもよく考えられていることが感じられた。
そして部屋には執筆用のパソコンや、女権国家やストレリチアの神話や民話、幻想の物語が多く、置かれている。彼は横島とユウキを向かいに座らせると、自分も座り言った。


「端的に言おう。横島、君がいま悩みを抱えている悩み、ユウキを縛っている契約と体のことだが解決することができる。ただしそれにはお前たちが強くならねばならない」

「そうなんですか」

「ああ。私はかつて君の同一存在の来世を鍛えたことがある。それゆえに弟子入りすれば、鍛えてやろう。試練を超えられなくても、
『周りに迷惑をかけずにユウキと添い遂げられる状況にはなるように』算段は立てたし邪魔する可能性のある者達とも話はつけておいた」

「ちなみに話をつけた相手は誰ですか?」

「四惑達だ。彼女たちにとって有益な未来の情報を私が渡した。むろん俺が渡した情報が王国に迷惑をかける様な内容ではなかったことは、俺が愛する女性、赤根沢玲子(あかねざわれいこ)に誓おう」

 横島の頭は本当に混乱の中に放り込まれている。いきなり目の前の問題が片付き、それでいて四惑が条件を飲むような情報を彼は渡したのだろうか。横島は少し考えた後、どうにか質問を返した。

「取引する前に呼びたい人がいるけどいいですか」

「構わない」

 横島は大鳳を呼ぶかミクを呼ぶか少し悩んだ末に、ミクを呼ぶことにした。大鳳の方が頭の良さは上かもしれないが、ミクの方が王国の長官として大局を見てきている時間が長い。
それに自分やユウキに親愛の情が強すぎる面子ではかえって冷静になれない恐れもある。 連絡を入れるとミクはあっさりとくることを承諾してくれた。四惑に取引を飲ませることができる存在に興味が一番大きかったのだろう。そして諜報部にとって興味深い存在であった『謎の皇帝の客人』を見られるという好奇心も多少はあったのかもしれない。



 一時間も経たないうちに彼の仲魔であるメイド妖精のシルキーに案内されてミクが来ると青木は他国の作法ではあるが洗練された礼をとって彼女を迎えた。 そして青木とミクが並んだ様子を見て、
横島は青木を見た時に感じた謎の既視感が何なのか理解する。 青木はミクと似ていた。正確に言えば、ミクが行き着く一つの結末というべきか。 彼は執念や様々な地獄を見ながら信念を貫きそれでもかけぬき、
悲願を果たして隠居などをしたミクは恐らく彼の様になるのだろう。ミクが青木に負けることは絶対にないと悟る。実力の差云々以上に、彼は全てを賭けて成し遂げるべきことをなした為に、
既に大往生を迎えた亡霊だ。現役時代の彼なら可能性もあったかもしれないが、今の彼では百回闘っても一度たりとも彼女に勝てないだろう。 話していて、
警戒心が沸かなかったのもスローライフを送る状態になって善性だけを発揮している状態だと理解できためだろう。


 武人としては天域に至っているミクは一目見て彼の本質に思い至ったのか、一瞬で警戒を解くと敵とは見なしていない様子で彼に挨拶をした。

「初めましてあなたが、『謎の皇帝の客人』と名高いお方ですね。 横島、彼は敵じゃないわ。どちらかと言えば味方だからそこまで警戒しなくていいわよ」

 ミクの言葉にほっとしながら横島は彼女に現在の状況を伝えた。それを聞くとミクは横島の成長を促そうとするように答えた。

「混乱していても思考力をはたらかせる訓練代わりに彼に思いついた質問をしてみなさい」

 その返しを聞いた彼は少し悩んだ末に言った。


727 :名無しさん@狐板:2024/04/16(火) 23:13:11 ID:AXpTmxZ/

「四惑に教えた情報って、もしかしてストレリチアの情報ですか? それとも王国の敵だけど、女権国家の敵でもある相手とか」

「ストレリチアの情報ではない。後者に関してはその通りと言えるかもしれない。正確に言うと、すごく馬鹿なことをやらかして女権国家全体だけじゃなくて、
この大陸どころか世界中に迷惑をかける勢力の芽を摘むための情報と引き換えに幾つもの行動の許可を得た。
王国と女権国家が手を組むほどの大迷惑自体を引き起こし、十数世紀に渡って女権国家人も本来必要なかった犠牲として死にまくる事態を巻き起こす勢力の芽を摘む情報を寄こすから、
今回の取引を頼むと言ったら、応じてくれた。 むろん正式な契約を結んでおいた。
狂三殿は相手が約束を守っているのに破るのは大嫌いだが、絶対にやらないとは断言はできないからな。 ユウキが契約した相手が四惑かどうかはわからんが、
そいつが妨害に来るなら四惑総出で抑えるという約束も取り付けておいた」

 青木の言葉に対して横島はある程度聞こうと思ったことが絞れたが、彼が言おうとした質問を先にミクが口にした。

「女権国家と王国が手を組む? 貴方のかかわった未来では本当に世界滅亡にリーチをかけるレベルの馬鹿をやったやつがいたの? 十数世紀に渡ってということは無差別虐殺する生物兵器でも作って世界中にばらまきでもしたの?」

 驚きと呆れが入り混じったミクの声に横島は凄く珍しいものが見れたと他人事の様に感じる。そして王国と女権国家が同盟などとはそれくらいの事態にならないとあり得ないんだろうなと、
改めて再認識した。 少し前の共闘もそういう事態だったからこそ実感がより強い。ミクの言葉に彼は本筋から脱線しすぎないようになるべく簡潔にまとめるように答えた。

「ああ。今から100年以上先のきわめて可能性の低い世界線の話だが、男尊破遊魔術団(だんそんはゆうまじゅつだん)なる組織が生まれて、
女権国家とは遠く離れた国で外道の限りを尽くした。そしてそれを見て危機感を感じた男が、男性優位の神話や宗教しかない世界から多くの魔物を呼び寄せてしまったんだ。
その異世界と繋がってない世界線でも奴らは女権国家に大迷惑をかける様な事をいくつもやらかしているみたいでな。俺が見た世界程でなくても、女権国家人に大量の被害を出している。
今でも秘密裏になかなか侮れない勢力を持っていたが、狂三殿たちは把握していなかった。もしくはさすがにあそこまで大事にならないと思っていたのか放置していたかのどちらかだったみたいだ」

「確かに女権国家に損失を与えるのが百年以上先のことで、かつ女権国家人同士の争いとなる勢力の情報なら王国に対して迷惑とは言えないわね。 青木殿、私としては納得いきました。
横島、私からはもう言うことはないわ。 どうするかあんたが決めなさい」


 ミクからの許可を得た彼は少し悩むと言葉を口にした。


「青木さん、俺にユウキを護る為の試練と修行をお願いします」

 ユウキも進み出て続ける。

「僕もお願いします。幸せの為に困難を乗り越える力が欲しいから。そしてずっと忠夫の傍にいるために」

 ユウキの言葉を聞くと青木は彼女の眼を覗き込み少し考え後言った。


「本当に情念が強いな。よくもまあ、私が来た未来では、共有している女相手とはいえ、幼き頃から彼の傍にいる立場を譲ったものだ。それだけ長いこと共に戦いつづけて信頼関係などが出来上がっていたか」

 青木の言葉に僅かに好奇心がくすぐられた横島が声を上げた。

「あのすいません。俺のずっと先の来世の幼馴染って、誰だったんですか?」

「そうだな。女権国家の女性には珍しい公平で善良な女神の様な気質の女性だった。 ただし、横島、君以外にはという言葉が最後につくが。
君を愛してはいるが腹黒演技派で、君の同一存在である別人な来世をいじめまくれる日を心待ちにしていたよ」

「なにそれ、怖!」

「まあ、今生では出会うとは限らん」

「まだ出会ってないと断言できるのはなんでですか?」

「ああ。出会っていたら今の説明だけで誰かわかっただろうからな」

 そう返した後、青木がミクに向き直り言った。

「ミク殿今日の対談はこれで終わりということでよろしいでしょうか。これからこの二人に訓練をつけたいので。信用できなければ見ていきますか」

「その必要はないわ。私も忙しいし、貴方が信用できる人間であることは分かったから」

 ミクに一礼すると青木は、横島に向き直り言った。

「今から君は私の弟子ということで良いか?」

「それでユウキを助けられるんなら構わん」

 その返答を聞くと青木は懐かしそうな眼になった。僅かに称賛の念が含まれた瞳で彼を見ながら言う。

「お前はどの世界でも変わらないな」

口調が僅かに崩れると同時に青木の身に纏う気配が変わる。これは前線にいたころの自分を呼び戻しているのだと横島は一目で察した。 彼はこの瞬間、葛葉伯爵から、
青木仁になったのだろう。騎士を思わせる優雅さと力強さを合わせたような足運びの野性味を僅かに纏いはじめ、そしてその身から放たれる威圧感が大きくなっていく。

彼の凄まじい気に圧倒されている横島をよそに青木はメイドが持ってきた腕に装着する方のパソコンを腕につけると起動させた。それを見て横島はその用途をすぐ理解する。
理あれは教師でもあったアティの召喚と似たものだ。 彼女が召喚する時と気配が似ていることが、それに思い至らせた。青木が召喚を終えると猿の姿をした巨大な力を感じる神が姿を現した。

「ハヌマーンという俺の世界の神様の一人だ。お前に稽古をつけることも多いだろう。後で話すが彼は俺のガーディアンという特殊な守護霊を勤めていたこともあるんだが、
そのせいかなぜか彼が適任な気がしてな。 もっとも今回はただの案内人だが。ハヌマーン頼む」

「お任せあれ。わが主君。トラポート」

 ハヌマーンの呪文と同時に、横島とユウキの視界が光りに包まれた。そして数舜だけ意識が度切れた。





意識が戻ると彼らの前には広い訓練場の様な光景が広がっている。その場所で少し離れた位置にいる青木は業物と思われる刀を構えていた。
実践に適した刀であるだけではない。あれは青木が振るい多くの強大な悪魔たちを切り続け、昇華された刀だ。
剣の威圧感だけでたいていの邪悪なる存在は寄り付かなくなるだろう。それを自分の体の一部の様に動かして彼に向けると、青木は言った。

「来い。俺は器用じゃないからな。それに基礎から教えるより、お前が覚えられそうな技や経験を叩き込むのが一番だろう」

 言葉を終えるとともに全体の空気が一気に変わり、一流の兵士でも息苦しさを覚えるほどの威圧感を放っている。それを見て横島は迷わず一気に切り込んだ。
霊波刀を信じられない程の速さで出現させ、『速』の文珠を発動させると彼の刀とぶつかり合わせる。青木がその一撃を楽しそうに生徒が予想以上の答えを返してきた教師の様な笑みを浮かべ受け切りかけた瞬間、
霊波刀を消して籠手に変化させる。本当に僅かとしか言えない隙が生じた瞬間に、籠手のない左手に霊力を込めて殴りつけた。 その一撃を受けて青木に感嘆の念が走る。
今の彼が身にまとっている気は危機を察知する能力が高ければ高い程打ち込むことに恐怖を覚える威圧感だ。それを乗り越えてかかってくるのが数瞬早かっただけではなく、
霊力の籠手に守られていない左手で殴ってくるとは。これは反撃される恐れがないと確信していてもよほどの覚悟がなければできることではない。



連続攻撃を放とうとした瞬間、横島は急に視界が反転し天井を見ていることに気づいた。視界の変化から僅かに遅れて腹部に激痛が走る。倒れる彼を見下ろしながら青木が言う。


「すまんな。少しお前をなめてた。 かつて弟子だった相手のイメージが抜けてないか。あいつも覚悟はあったが、お前ほど追い込まれてなかったし、あの時点ではまだ戦士じゃなかったからなぁ」

 言い終わる前に、横島が霊波刀を彼の首筋めがけて突き出すと、青木はそれを刀で受けて上機嫌に笑う。

「普通の刀と違って霊波刀は突きだけならどこでも繰り出せるか。こんなに早く攻撃してくるあたりプロの軍人らしい。これなら遠慮なく行けるな」

 そういうと起き上がった横島に青木は一瞬で距離を詰めて、拳を叩き込んだ。 撃ち込まれた一撃はいかにして霊力を込めれば、相手の体に響くか嫌でも理解させられる一撃だ。
横島はそれを受けて少しでも覚えなければと思いながら下がり、青木の斬撃を辛うじてかわし、文珠を使おうとしたところに容赦なく彼の鞘の一撃が彼を吹き飛ばした。

「文珠は便利だが脅威を知っている奴は発動を是が非でも止めに来るぞ。俺がユウキを不幸にしようとしている敵だったら。彼女はどうなっていた。 残された時間はそこまで多くはない」

 敢えて横島が『癒』の文珠で回復するのを待った後、彼は再び切り込んだ。

 横島は剣撃を受けながら何度も下がる。青木の剣撃は速さが生む力で非力さを補う類の剣だ。だがそれでも彼は本来よりは力を抜いているのがわかる。
本来の青木の剣はあくまでも『英雄たちの中ではやや力が弱い』程度だ。だが今の彼の技は速さで力を補うことに特化した英雄の剣技を模している。
そしてその剣を受けながら横島は悟った。この剣の速さと重さは、ユウキの剣と同じにしている。


 それを悟ると彼はその技を受け流しながら切り返した。 切りあい何度もくらいつきながらも、彼は膝を何度もつきそうになる。ユウキと同じ力で攻撃をしてきているのに、
拳を受ければ、今の彼以上に力強い敵より受けたものより奥に響き、首から上にもらえば、脳が揺れる。これが圧倒的な強さの敵と戦ってきた経験の差なのだろう。青木は笑いながら言う。

「そろそろ、本腰を入れていくぞ」

 次の瞬間、青木の剣撃が速さを増し、その一撃を受けた際に手がしびれる重さも伴っている。 青木は続けて言う


728 :名無しさん@狐板:2024/04/16(火) 23:16:52 ID:AXpTmxZ/


「どうだ、戦っている時に不意に強さを変えられると脳が混乱するだろう。敵がわざわざ手加減して後に本気だしてくるなんてことは滅多にいないが、たまに伝承から生じた悪魔はパターンの違う伝承に切り替えてくることもあるからな」

 敢えて手のしびれが退くのを待った後彼は、再び多くの斬撃を放ち始めた。適切な受けをすれば、大丈夫な攻めはしくじるたびに激痛が走る連撃となり彼を襲う。そして倒れると回復魔法がかかってきて、彼の傷を癒す。


 倒れることと回復魔法を何度も繰り返して数時間がたった後、青木は彼に言った。

「今日の訓練はこれまでだ。これ以上は意味がない。 リャナンシーとシルキーが回復させる料理と薬酒用意しているから食べておけ」

「あ、ありがとうございました」

 気絶しかけた横島に回復用の魔力のこもったラスタキャンディを横島の口に突っ込むと途切れかけた彼の意識が戻り、そのまま彼はふらつく足で食卓に向かった。





 青木にしごかれる日々が訪れ、昼は青木に模擬戦でしごかれたり、彼が作った異界や、女権国家で自然発生した異界に放り込まれる他、
夜は青木が儀式を終えたり術をかけた女権国家で縁を結んだ女性に嫐られる。どういうわけか他の女性よりリグルと愛歌が訪れる頻度がやや多い。これも青木の指示らしかった。彼のことだから何か意味があるのだろう。
訓練を課してくる青木の行動に一つだけ疑問に感じることがあり、それがドッペルゲンガーが来るかもしれない相手であるユウキまで鍛えていることだ。疑問がる横島に青木は真剣な様子で答えた。

「ちゃんと意味のあることだ。むしろ後々これは王国の為になる。すまんが今はこれ以上のことは言えん」

 その際に同席していた愛歌も同じように笑って頷いたのを見たことが彼が追及を辞めることを決断した最大の理由だ。そしてその時青木は横島に不意に頼みごとをしてきた。

「横島、お前が持つ文珠いくつかもらいたい。最低でも五個はほしい」

「理由を聞かせてもらっても?」

「ここ(青木の館)なら多少は言える。ただあまり知られない方が良いことでもある。お前の友である大鳳やジャギの為にもなることだ」

「どうぞ」

 僅かなやりとりで彼は、あっさりと渡した。青木の人柄はここ半月くらい過ごして大体わかっているので拒む理由はない。

「感謝するぞ、横島必ず大鳳の為になることを成し遂げて見せる」

 そういうと青木は早速何かの儀式をする様子で、駆け去っていく。横島はそれを見て絶対に何らかの形で事態が好転すると確信できた。

 その次の日に、青木の戦い方が大きな変化を見せる。僅かだが速度が落ち代わりに敵を騙すフェイントなどが上手くなった。
そしてそのだましの技術はなぜか異常に横島にとって覚え安いものばかりだ。 何度も地べたに這いつくばらせながら彼はそれでも自分が強くなっていると感じた。
その日彼は横島に不意にある提案をした。その提案をされた時のことは不思議と印象に残っている。彼は珍しく、覚悟を決めるような間をとってから言葉をかけてきた。

「本人たちが良いなら大鳳くんとジャギもここに連れてきてくれるか。あの二人に対しても有益な指導ができるようになった」

「わかりました二人にも聞いてみます」

 答えつつ彼の内心は驚きが満たしている。青木と稽古する際に様々なことを彼に教えられ、敵を知り己を知ることも大事だと言われて彼のことを調べてみたが、彼の経歴は異常だった。
ネロの客人として多の霊的災害を解決し男性でありながら女権国家で霊的に不安定な土地の辺境伯の位を得るという偉業を成し遂げ、今でも時にはネロに頼まれて四惑の手がふさがっている際の霊的案件を請け負っているらしい。
そして彼はいかなる時も余裕の表情と態度を崩さなかったそうだ。演技だった可能性もあるが、皇帝が直々に頼むほど危ない任務をいくつこなしても、
余裕を見せていたらしい。さらに彼の異常性を引き立たせるのはその女性関係だ。死んだ相手に一途なだけではなくしょっちゅう外に出て数えきれないほどの孤児などに炊き出しや職業訓練を施し、
大勢の理不尽な不幸に見舞われる女性を救って回っていたらしいのに、誰も彼を恋愛的な意味で好きになった女性はいないという。特殊な占いで、自分が琴線に触れない女性を選んでいると言ったが、
絶対にそれだけではないと自分の勘が告げている。女権国家の女性と友好的に過ごしまるで理想の騎士や王子の如く接しても、惚れられない様にできる何かが彼にはあるのだろう。
親愛だけを勝ち取る処世術を用いたにせよ、あるいは術であれ常人どころか英雄でも不可能な類のことだ。

そんな怪物めいた能力を持つ彼が何か覚悟を要する様な事をしようとしているのだろうか?
 横島の警戒とやや驚愕よりの内心を察したのか、青木はいつもの余裕を意識的に取り戻し答えた。

「ああ誓って言うがお前たちを巻き添えにしてしまう様な大事は起こっていない。 祖霊より、別に無理に修業は受けなくてもいいが、
大鳳くんには一度ここに顔を見せてほしいと伝えてくれ。彼を蝕んでいる呪いを私ならどうにかできるかもしれない」





 その言葉を聞いてすぐに彼が大鳳とジャギを呼ぶと二人を割と直ぐに訪れた二人を見て青木は礼儀正しく優雅ではないが見栄えのする貴族礼をとって迎えた。

 ジャギは彼を図る様に彼を見ていたが味方だとわかると少し、居心地が悪そうだ。武術家としての礼法も多少はあるが、
青木くらいの高位貴族として恥ずかしくない類の礼を受けると、少々座りが悪いと感じているのがみていてわかる。

「あんたが葛葉伯爵か見てみてわかったが、実戦からのたたき上げで強くなったタイプか」

「ああ、そんなところだ。君たち二人の師としては向かないかもしれないが、それでも気が向いたら手ほどきくらいならしよう」

「いや、そこまで手間はかけさせねぇさ」

 ジャギはそういいながら獰猛な笑みを浮かべた。顔は見えないが、声の調子で好ましい武人と会えたことを多少は喜んでいるのがわかる。そして彼は気を練り上げながら下がっていう。

「あんたは実戦の中で練り上げて技を盗んできた類の達人だろう。恐らくはそれで一流になった後に、本格的に型にはまった武術を学んだ。
指導するような気でこなくてもいい。思いっきり俺たちを身に着けた技でぶっ叩け。 勝手に盗ませてもらう」

 大鳳も彼を見ながら頷きいう、

「貴方は指導もできない訳ではないけど、あまり得手ではないでしょう。実戦形式で受けた技が一番為になると思います」

 大鳳とジャギの言葉を聞くと青木は頷いた。

「結局横島の奴にやっていることと変わらなそうだな。最低限の手加減はしよう。勝手に覚えてくれ。ミク殿の方が上手いかもしれんが時間は俺の方があるからな」

 その戦いの後は三人でかかり、ある程度善戦したものの青木が最終的には勝利した。大鳳は後で型も彼から教えてもらっていたが、
ジャギは回復してもらうたびに立ち上がり、青木にたたき伏せられる度に、北斗の型の練習をしている。青木が注意をしない辺り確実に無益なことではないのだろう。



 鍛錬が終わった夜青木は大鳳に言った。

「君の呪いについて調査したい。かなりプライベートなことまでわかってしまうが良いか。治療に必要がない限り、他人に打ち明けたりはしないから」

 少し悩んだ末に大鳳は頷いた。実際に少し話しただけで、彼が信用できる相手であることは分かったからだ。横島は少し解せない者を覚えた。
青木の大鳳を見る目が好意的に過ぎる。心から彼を案じ助ける最適解を何が何でも見出そうとしている眼だ。それを感じているからこそ、
大鳳も診せることを悩みはしても警戒はしていないのだろう。だが、なぜ彼はここまで大鳳を案じるのだろうか? その疑問が浮かんでもなぜか警戒の念はわかないまま彼はその様子を見守った。
 大鳳の体を診療のベッドと思える寝台に横たえた後、青木は呪文を唱えた後、瞑想ししばらくすると、空気を振るわせるほどの怒りを一瞬だが見せた。 大鳳が僅かに脅えたのを見て、怒りをしまうと彼は言った。

「大鳳くん大丈夫だ。君の呪いを私なら解ける。お別れの日に解くことになりそうだ。それまで準備をしなければならないがな」

「青木さんどこかに去るんですか?」

「近々な。それまでは君たちに稽古をつけよう。そして最後の日は唐突に呼び出すかもしれないし、君が少しの間女権国家から離れることになるかもしれない。だから身辺の整理をしておいてくれ」

「わかりました。自覚があるにも関わらず僕はどんどん、アンリエッタ皇女に好意を抱いています。このままだと利敵行為にも走ってしまいそうですから」

 大鳳の言葉に頷いた後彼はハヌマーンと天狗を召喚すると言った。

「一週間ほど、この二人が訓練を受け持つ。それまでに俺はやらねばならないことができた」

 そういって彼が引っ込んで一週間後に、『モンテ・クリスト伯』という異世界の小説が発行された。女権国家では、オカルトだけではなく、
SF的な超技術的な分野からも『異世界はある』という考えが主流であり、青木こと葛葉伯爵の書籍は本当に異世界の物語である可能性が高いと全ての部署が太鼓判を押している。
男性も女性も面白いと考える作品を書く彼の支持率は高い。女権国家の女性達としても、男性との共通の話題ができるのは堕とす際に便利だし、
自分たちも楽しめるからだ。意中の男を得る為なら自分が微塵も面白くないと感じる作品すら細部まで把握して、楽しんでいるふりをすることもできる。
それでも、どうせなら自分も面白いと思える作品を提供してもらった方が色々と負担が少ない。


729 :名無しさん@狐板:2024/04/16(火) 23:18:20 ID:AXpTmxZ/

 モンテ・クリスト伯は他の作者の作品出ることを明言したうえで、出版され男女両方から高い支持を受けた。
ネロが青木の所に一度だけ文句を言いに来た以外はかね平和だった。文句の内容は『こんな面白い話を知ってたならもっと早く書かんか!そなたが書いていてくれたら、余が退屈した空き時間がどれだけつぶれたか』

 その時の文句の良い型を見ても、ネロは恋愛感情ではないが青木を信頼しかなり気を許しているのがうかがえた。

 それ以降は大鳳と共に訓練し、たまに交じりに来ては技を盗みに来るジャギと共にしごかれたり叩きのめされる日々が続いた。

 そしてある日、青木が夕食の後彼を珍しく部屋に呼び出した。常に鍛錬を課すときはまじめだったが、いつになく真剣な様子に彼も覚悟を決めて彼は覚悟がいるなという確信と共に部屋に足を向け歩み出す。

 重々しく部屋を空けるとそこには彼が待っていて、横島に言葉をかけてきた。

「横島、お前達の鍛錬はそろそろ卒業と言っていい。俺のこの多大な善行と引き換えに神々からもらった人生のボーナスタイムな肉体もそろそろ寿命が来る」

「そ、そうですか。師匠」

 声が振るえる辺り、自分はこの人物のことが思ったより好きだったんだなと横島は思う。その彼に対して青木は言葉を続ける。

「実は異世界の神話などが最近広まったのは俺の仕業だったんだ。最近発表したモンテ・クリスト伯やドッペルゲンガーだけじゃなくて、俺の出身世界のインド、北欧、ギリシャ、メソポタミア様々な神話を俺が広めた」

 雑談の様だがこれは大事な話だなと、いう確信が横島の脳裏によぎる。その彼の表情を見ながら彼は言う。

「俺の広めた神話などの浸透率は女権国家だとどれくらいになっている?むろん数字は知っているし、自分なりに調べても見た。だが、市民に紛れる時間が長かったお前の口からもききたい」

「異世界は確かに実現し、女権国家の歴史家たちも、確かに異世界から来た人間も本当に過去にいたと知っている面子は、大半が本物だと太鼓判を押しています。
青木師匠の書いた話を面白いと思った面子はほとんどが走り読み程度には読んでいると思います」

「そうか、それなら俺の計画も十分進みそうだな」

「そうなんですか」

「ああ。四惑と取引した際に、取引が終了後に一番俺のやることに口を出してきたのは狂三。彼女の相手が一番大変だった」

「なんでまた」

 青木の交渉面などの有能さなども見ていると彼が苦戦している姿はとても想像ができない。四惑が相手でも、有利な状況で始まった場合は必要最低限の成果はあげられるだろう。悩む横島に返ってきた返事は意外なものだった。

「利益問題じゃなくて、良識から口を出してきたからな。ちゃんと礼を持って良心から要求をしてくる相手の意見を無碍にしては俺に惚れてくれた玲子さんの品格まで落ちる。だからなるべく彼女の意見は尊重するようにした」

 それを聞き、横島は愛歌から聞いた、心情的には彼女が愛歌の王国側だったらしいという噂は本当の可能性が高いと思った。思案顔になった彼に青木は言葉を続ける。

「俺の世界の神話と女権国家世界の類似点とかをまとめた本とかも相当に売れたか」

「はい。考察している人たちもかなり多いです。特にストレリチアの聖王は北欧神話のオーディンと同一存在だったのでは?とか言われるケースが多いっす」

「そうか。俺はお前を鍛え上げるのも今日で最後だ。あとはこの世界の者たちの仕事だな。それじゃあ失礼する。これから最後の試練場というか、戦場にお前を送る。いかなる結末でもユウキは不幸にならないから安心しろ」

 そういって青木が魔法のこもった石を投げてくると、彼の意識が一瞬だけ途切れた。

 青木は意識を失った彼の前で、彼から受け取った文殊に『隠』の字を入れて発動させた後、もう一つの文珠に『移』の字を入れてかざした。その瞬間彼に何かが移っていく。それを見届けると彼は横島をどこかに瞬間移動させた。





 次に彼が目覚めたとき最初に彼の視界に入ったのは、宮殿の様な廊下に立つユウキの姿だ。彼女が一言もしゃべらず無言で剣に手をかけた時、彼は目の前の存在がドッペルゲンガーだと、確信した。最初に放ってきた抜き打ちをかわし、即座に霊波刀を出現させる。彼女の剣を受け止め、打ち合いながら彼の心は散々に乱れた。ユウキではないとわかっていても、彼女を傷つけるという行為をすることにブレーキがかっているのが自分でもわかる。


 横島は青木と比べれば速さも力も劣ると断じた。なまじ余裕があることも、彼が力を出せない原因の一つだ。
もっと追い込まれれば、余裕がなくなり多少は容赦のない反撃もできたかもしれないが、今の状態ではユウキと同じ姿の存在を傷つけることに対する忌避感が勝っている。

 ユウキの剣は横島が断じた通り、青木と比べれば遅く軽い。だが決して弱いわけではない。この剣を余裕をもっていなせるものは女権国家でもそう多くない。
横島の場合は幼いころからユウキを知っているからこそ、読み取ることに長けているために防ぐことができている。 無言で機械の様な表情で剣撃の荒らしを放ってくるユウキの剣を彼はあしらいながら、
内心驚いていた。 ドッペルゲンガーの強さではなくそれをあしらえている自分にだ。

『ユウキが強くなるとドッペルゲンガーも強くなるか。青木師匠の指導を受けてユウキも実力を上げたんやな。 ただ青木師匠が言うには俺の実力がここまで上がったのは、異常に師弟の相性が良かったためらしいから、ワイ程強くなってないか』

 ユウキの剣の鋭さと速さが、前より遥かに上がっているのにあしらえているだけではなく、わずかとはいえ余裕がある。
彼は特に激しくなった、ユウキの剣撃の乱舞が始まりかけた瞬間に初めてドッペルゲンガーに向かって言葉を放った。

「ユウキの偽物、ここでおれを仕留められないと本当に終わりだぞ。俺はユウキの癖を知り尽くしているから、それまでコピーしたのが、いや、コピーしないということができないんだな。
その性質上。物語から作られた怪異はその物語から強大な力を得られる代わりに、その物語に弱点も縛られる」

 言い終わった直後にさっきよりも一段上の速さになったドッペルゲンガーの剣の激しい乱舞が放たれてきた。

 横島は全ての攻撃を捌き切りながら特に振りの大きい攻撃を辛うじて受けた直後に霊波刀を籠手型に変えて相手のバランスを崩した。僅かな違和感を感じたがそれでも、
彼は躊躇わずにドッペルゲンガーに殴り掛かった。仮に今の失敗がわざとであっても、この隙は大きすぎる。拳が当たりかけた直前にドッペルゲンガーが言葉を発した。

「忠夫、強くなったね。でもさすがにそれされると痛いから止めてくれるかな?」

 その言葉を聞いた瞬間、横島の戦意が消えうせる。脅えたとかではなく、目の前の存在が本物のユウキだと確信したためだ。攻撃を止めた瞬間にユウキが再び攻撃を放ってきた。
その一撃は今までの中でも最高のものだ。それを受けて彼が倒れると、ユウキは嬉しそうに彼を見た後、彼ではない他の誰かを煽る様な笑みを浮かべた。

「見ているかい、ドッペルゲンガー、いやその伝承を使って出てきた僕の前世。 忠夫は君の時と違って攻撃を躊躇うじゃなくて、ドッペルゲンガーかもって思っていても僕を傷つけられなかったよ」

 ユウキの言葉を意味不明だと思いながらも、彼は意識が落ちかけるのを感じた。そしてユウキの足元『演』の字が入っている文珠が転がっていることに気づく。彼女はこれを使ってドッペルゲンガーを演じていたのだろう。

 そこまで考えた時不意にユウキが軽々と彼を抱き上げた。ユウキの信じられない力強さに好感度ドーピングという言葉が浮かんだが彼はそのまま運ばれていった。
彼が状況を打開できなかったのは、相手がユウキだと確信してしまったためだ。ユウキが相手だと確信した結果、危機に陥った時に起こる火事場の馬鹿力が発動しなかった。






 寝室らしき場所に運ばれた彼をユウキは女権国家の女性が見せる特有の発情の籠った笑みで見下ろしながら言った。

「アリス、お願い」

「ええ」

 ユウキの言葉にこたえて金色の髪の美女であるアリスが姿を現すと彼に呪文をかけた。その瞬間目線が低くなり、ユウキの姿が大きくなりはじめ、
しばらくして自分が子供の姿になっていることに気づく。だが今の自分は大人だったころの記憶もあるが、精神も少年時代のそれに戻っている。

 ユウキはその横島を見ると満足そうにうなずき彼の唇を貪り始めた。最初の口付で完全に彼が腰砕けになると、だぼだぼになった服から彼を引き出し、そのまま対面座位の体制で犯し始める。

 敢えてユウキは与えてくる快感を調節しながら、アリスに目配せをした。アリスは笑みを浮かべて左手で玉袋を揉みしだきながら、彼の分身の下の方を指で強弱の力を使い分けながら押し始める。

「忠夫〜、気持ちよさと不安さが同時に訪れてきてすごいでしょう。アリスだけじゃなくて僕もそうなるようにしているからね。 それじゃあ一気に行くよ〜」

 敢えて寸止めをやめて本気を出したユウキに射精させられると彼は、快楽と不安が同時に襲い掛かってくる。その状態を見計らったように、
ユウキが敢えて彼の口に乳首を突っ込むと片腕で彼の頭をなでもう片腕と足で彼の体を強く拘束した。最初の射精で一気に、脱力した彼はそのままユウキにあやされ始める。
気持ち良すぎるが射精したばかりで動くと敏感になった分身がどうなるかわからない。そう思い脅える彼の様子を察したユウキが敢えて腰を激しく動かし何度も射精させながらアリスに言う。

「アリスありがとね。当分は僕だけで大丈夫だから」

「ええ、後で私も混ぜてね」


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