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【R-18】Mシチュスレの引用スレ

724 :名無しさん@狐板:2024/04/16(火) 23:06:42 ID:AXpTmxZ/
 女権国家&女神転生if…クロスSS数多の不幸を焼き尽くした異世界からの炎風

このSSは現在本スレで連載されている女権国家と女神転生シリーズをクロスさせたSSです。 以下の注意点があります。

@このSSで用いられたユウキ救済案は全て二次創作作者の個人的な見解に基づいて作られたものであり、本編とは一切関係ありません。
A女神転生シリーズとクロスしていますが、著者は世界の神話にそこまで詳しくないので、ふわっとしています。
Bユウキの別人別側面なキャラが出てきます。ユウキと似ているだけで公式には一切関係ありません
Cかなりご都合主義です。
D自分が投稿しているこれはひどい女神転生ifと微妙にかかわっているけど、読まなくても問題ない様に最低限の説明は入れてはいますが、だめだったらすいません。
EこのSSの世界線ではネロとアンリエッタの関係は、ネロはアンリエッタと仲いいけど、畜生すぎる本性も知っており、『困ったものだ。少しは痛い目見た方が良いかもしれん』みたいに思っている感じです。
Fこの世界ではネロはこのSS内で知るまで大鳳くんの存在を知らなかった設定です
G警邏隊の面々はこの世界線だと大鳳くんへの好感度が振り切れる一歩手前くらいです。
H畜生系ヒロインが割とひどい結末を迎えたかもみたいな描写があります。
I穢れなき純潔の束縛に対してかなりの独自解釈が入ってます。
Jアンリエッタ皇女が度畜生になっているけど、好感度が高くなり過ぎて畜生度が高くなった感じです。あくまでも精神的にだけど割とひどい目に合う描写もあります
K>>347の月間少年カンカンと>>246から>>258のこれはひどい女神転生if傲慢界の設定が深くかかわっています。
L女神転生ifの半オリキャラが出ています。その主人公はプレイ次第で性格が大分変ると感じなので、善人よりかつ超人になってます。





女権国家のそれなりに豪華な館の一室でいつになく真剣な表情で、思案にふける男がいた。赤いバンダナをまいた彼は、普段は格好悪いと言われるくらいに崩れた顔ではなく、その表情が引き締まり、美形の側に分類されるよう変化している。
自分が結婚の約束をして、今自分にすら明かすことができない何かを抱えているユウキのことを案じている彼の顔は、何も知らぬ女権国家の女性なら美形を思い狙う女子が多いだろうが、
彼と付き合いの深い者たちからすれば、普段の様子に戻ってほしいと思うだろう。

彼は『速』『読』の文珠を使って読み終わった後、『理』『解』の文珠を使って様々な魔術書などを読みふけり、ユウキを救う術を探っている。
できることはなるべく多い方が良い、そう考えると彼はできる限りのことをしようとしている。   ……――……2時間ほどでいくつかの本を読み終えた彼は、自分ができそうな術を試しつつ、次の鍛錬に移ることを考え始めた。
 自信を苛め抜くように鍛える彼の様子をいつの間にか入試ついていた愛歌が慎重に見守っている。 ユウキの身に不穏なことが起こっていると知ることになった元旦から彼の鍛錬に熱が入り始めた。だが、
最近の彼はより鍛錬に熱が入っている。その原因は彼が先ほど読んでいたホラー小説が原因だ。その題名は『ドッペルゲンガー・彼に相応しくないと思うなら私が代わってあげましょうという女』 この本は、
ドッペルゲンガーという怪談を生み出した作者が十年ぶりに書いた、続編らしい。そしてその内容は過去に畜生な所業をしたりした女性達が多少良心が芽生えたりして、自分は今ものにした男に相応しくないのでは?
と思った直後に自分より内面が善良な偽物が現れて自分ととって変わるというものだ。その描写が凄まじくリアルであり、女権国家の女性で振り切れた外道までいかない良心が多少はある畜生な女性達を震え上がらせた。
好きになった男をよりによって自分より多少優れた同じ存在に奪われていく描写が凄くえげつない。 女権国家ではあまりにも大勢に恐怖されたりした怪談が実在していないのに本当になってしまう例もゼロではないと聞いたことがある。


もしかしたら女権国家以外の他の国でもそういうことは起きていた可能性もゼロとは言えない。だがこの小説はあまりにも出来が良すぎた上に、大衆に知られ過ぎている。 
この怪談が現実化すれば、ユウキが危ないかもしれない。ユウキが取引などをしたとは限らないが、仮に悪いことだと思いつつ契約を交わした場合は、ドッペルゲンガーがユウキの所に来る可能性が高い。
そして、この小説の中では被害者の女性達がドッペルゲンガーに襲われたのは悪事を働いたのが原因ではあるが、それが理由ではない。
この小説のドッペルゲンガーは『男にとって自分が相応しくないかもと思っている女子と取って代わろうとする魔物』だ。作中では被害者の女子がそう思うきっかけが好きな男に畜生すぎることをしたり、
悪事を働いたことがきっかけだっただけで、善人を襲うことも普通にあり得る。そうである以上ユウキが悪いことだと思わずに契約していてもドッペルゲンガーに襲われる可能性は高い。

 彼の悩みはそれだけではないこちらは比較的深刻ではない上にジャギに任せておけばどうにかなる可能性もあるが、大鳳のことだ。
一時的に女権国家と王国が共闘せねばならない程の霊的大災害が起きかけた時に大鳳が僅かな間だが行方不明になった。
それから彼は女性恐怖症と異常なまでの自己肯定感の欠如状態に陥ってしまい、またジャギと横島の二人特に横島に対してなぜか罪悪感を感じている状態になったのだ。
一応二人とまともに話せる時ジャギと話しているうちに少しづつ回復しているようでもある。ジャギも大鳳は自分にまかせてドッペルゲンガー事件に専念しろと言っていた。





 ドッペルゲンガーの小説と、それを基にした考察や怪異辞典などを読み終えると、彼は愛歌に向けて声をかけた。

「愛歌ちゃんワイの実力の上がり具合はどうや、ユウキと闘っても勝てそうか?」

 ドッペルゲンガーのホラー小説で助かったパターンは本人が元々善良であったり、あるいは反省して善良になっていた結果、付き合っている男性や友人たちが加勢してくれて撃退に成功したというものが大体の生存パターンだ。
そうでない場合は、能力が自分と全く同じでありながら、機械の様に最適解を打ち、そして精神の揺さぶりにたけたドッペルゲンガーに殺されるという展開が多い。
だがドッペルゲンガーを討ち果たしたものはなりたい自分に近づける幸運などが一気に舞い込んでくるというパターンが多い。 彼をここまで突き動かしているのは、
ドッペルゲンガーが来た時に倒してしまえば、ユウキが抱える問題の大半が解決する幸運が舞い込んでくる。
そうなればユウキを救える可能性が高い。それを実現させるためにも、ユウキとの戦いにより慣れておく必要がある。 その横島の様子を見ながら愛歌は少し眉をひそめた。
横島の行為や動機が良くないと、思っているのではない。彼の方針に不安がある為だ。

「忠夫、貴方はユウキのドッペルゲンガーが来たとして、彼女もユウキだと認識したら躊躇わず攻撃できる?」

 愛歌の言葉に僅かに横島は詰まった。できないかもという悩みではなく、そうなる事態を想定していなかったという様子だ。できないかもと彼の考えがよぎったところに、いつのまにか来ていたさとりの声が響いた。

「無理ですね。『やらねばだめだ』とか考えている時点で彼女を全力で殺しにかかるのは不可能ですよ、彼」

「さとりちゃん、わざわざ心を読んで不意打ちになるように声かける癖なおしてな」

「癖じゃなくて、わざとやっているのよ。貴方の恥ずかしいエロ本の内容とか知った方が報復できるでしょう」

 さとりの笑みに彼は元旦での失言を悔いつつ有益な情報を得たかもしれないと思った。あまりよくはないが、ドッペルゲンガーが来たら、『ユウキではない』と強く認識できるようにこいしに無意識を操ってもらうのも一つの手かもしれない。

「貴方がユウキのドッペルゲンガーに勝つのはかなり難しいわよ。同じ姿と声なだけでもユウキではないと認識しても相当傷つけることに不快感がありそうだし。
ドッペルゲンガーの設定だと貴方のことも相当知り尽くしているでしょうから。むしろ友人たちに倒してもらうパターンに持って行った方が現実的よ。
このヒットした小説だと、ドッペルゲンガーは本人の知る知識しかコピーできないみたいだし。アリスや愛歌やリグルやエヴァにお願いするのが一番だと思うけど」


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