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【R-18】Mシチュスレの引用スレ
759 :
名無しさん@狐板
:2024/06/03(月) 22:25:35 ID:cxwr1jV1
女権国家SS架空の女権国家舞台のゲームを体験してわかる、女権国家に男性主人公ゲームが少ないわけ
このSSは本スレで連載中である女権国家の二次創作SSです以下の注意点があります。
@このSSの設定としては原作と同じ流れを辿ってかつ紆余曲折会って、このSSの人間関係が構築された設定になってます。
A前に投降した
>>693
から
>>698
と
>>704
>>から
>>709
に投降したゲーム会社SSの続編であり、設定も引き継いでます。『ブルーアーカイブ』のゲーム開発部のキャラクター達と『うみねこのなく頃に』のベルンカステルが横島ヒロインとして出張ってます。
B横島ヒロインと大鳳くんのヒロインの百合描写があります。
C女権国家のゲーム事情を書いていますが著者の想像です。本編とはだいぶ異なる可能性が高いです。
DこのSSだと四惑の時崎狂三が、男性の身代わりになる為に男性名を名乗ることがある地方出身者という架空の身分で『きょうぞうという偽名を使って趣味の為に正体を隠して活動している設定です。
E
>>682
で投下した『雄々しき獅子』の祝福という自分の作ったオリジナル魔術が出てきます
クリスマスとその後のお正月で多大なトラウマを刻まれた横島忠夫、彼は今もモモイとミドリが立ち上げたゲーム会社で働いている。
やはりスパイとして身を隠すことにかけては、表向きの職業は必要だし、何よりゲームの取材として悪霊などと戦えたり、
お祓いなどを生業とする者達と繋がりを持てる上にたまに発生する怪異などの対処で霊的な戦闘の経験を得られるし、
そして大鳳が横島にここにいてほしいと希望したのも大きい。
大鳳の思惑としては、横島はこの会社で歴史アドバイザーなどをしている、時崎きょうぞう本当は四惑の狂三だが、彼女の情報が欲しい。
そして横島がこの会社にいて不義理をしない限りは彼女もこの会社に損害を出すような方法での横島の排除は最後の手段とするだろう。
偽りの身分とはいえ給料をもらっている以上は最後の手段とすることさえ相当抵抗がある。
狂三は敵方とはいえ、そういう善性の人物だ。 大鳳は横島にちゃんと隠していることがあると言ったうえで、きょうぞうのことを監視というより印象に残ったことがあった場合に限り話してほしいと言ってある。
普段なら出席するような会社の会議を欠席した時とかだけは大鳳に話すようにしてはいるが、これで良いのだろうと思っている。
職場に到着すると、全員がそろった状態でミーティングが始まった。社長の椅子に座っているのは愛らしい猫を思わせる少女姉妹であるモモイとミドリに引っ張られて、
ミレニアム学園でゲーム開発部を立ち上げた、赤毛の気弱そうな少女花岡ユズ。人見知りで背が低いため横島にとっては庇護対象と認定された相手でもある。
横島が理想的な保護者として接しているため彼女は横島に対してかなり入れあげている。そして彼女はクソゲーと呼ばれる類のゲームを作ってしまうことが多いが。
その原因の一端は彼女自身がゲームが上手すぎるために難易度調整をミスっているところがある為だ。きょうぞうのアドバイスを聞いてからは、徐々に難易度の高すぎるゲームを作ってしまう癖は鳴りを潜めてきている。
この会社を『キャット・ブリングズ・アバウト・ホープ』という名前にしたのも、モモイとミドリへの感謝からだと言っていた。
赤い髪を長く伸ばした背の低い彼女は、横島に何度も助けられてからは、女権国家の女性に珍しい人見知りもなくなってきており、良い意味で社長らしい、ふるまいを見せることも増えてきている。
そんな彼女をきょうぞうが誇らしそうな目で見ているのが分かった。かつてのホラーゲームが具現化した怪異との戦いで、自分が辛くても他人を助けるために頑張る善性を見てからは、モモイやミドリ相手程ではないが、
彼女に対しても相当好意を抱いていることがわかる。このきょうぞうという、女性は良識の強い女性が好きな様だ。そして贔屓しすぎない様に気を付けているのが何となくわかる。彼女は少し考えたのちに、言葉を口に出した。
「……本日の議題ですけど、どのゲームを開発するかですね。それで忠夫さんが出した案、男性もプレイヤーになれる人生ゲーム系ですけど、これはかなり厳しいと思います」
「どうしてまた。女権国家には人生ゲーム系統のゲームはあるけど、男はみんな結婚相手というかトロフィーが多い。 でも最近は優秀な男も出てきて男性解放戦線のおかげで少し男性の地位も上がってきている。
だからこそ男性もプレイできる人生ゲームもできるんじゃないですか?」
プライベートな時間では年下の女性に対する庇護者の様な態度で接してしまいがちだが、社長の時は意識して敬語で接するようにしている。その彼に対してユズは悩んだ様にいう。
「……最近の女権国家しか知らない王国民な、忠夫さんには少し難しいかもしれませんね」
ユズの悩んだ様子を見て、横島は少し拙いと思った。これは多分コミュニケーション能力が高い人間でも説明するのが難しいことなのだろう。
ユズはそこまでコミュニケーション能力が高い方ではない。彼女は少し考えたのち精いっぱいわかりやすく話し始めた。
「実際に最近の女権国家は急進派はFFF団が壊滅して、男性の住みやすさが相当上がってます。でもこれは一時的なものである可能性も高いんです。
そして普段の女権国家の状態だと人生ゲームで男性プレイは、ゲームでできる難易度にするとムリゲーだし。普通にするとリアリティがなさすぎるんです。正直私も内心この国は滅んだ方が良いかもとか思うレベルでした」
きょうぞうがダメージを受けているのを横島は不思議に思ったが、言葉の続きを視線で促す。スパイ言うよりこの会社の一員として情報がもっと欲しい。
だが、きょうぞうが多少心配でもある。自分だけは霊気の乱れで分かったが、彼女は少し堪えているようだ。今の彼女はこの会社の一員であり同僚だ。だが、
彼女たちの会議を邪魔しない為に隠しているのに自分が発言を遮っていい物だろうか? そう考えるときょうぞうが念話で彼に話しかけてきた。
『お気遣い感謝しますわぁ。でも今回は彼女たちが頑張って捻出したお給料を受け取っている私の矜持の為に黙っていてくださいまし』
『わかった。きょうぞうさん、あんま辛かったら、体調不良みたいだと言って帰るか?』
『念話でもそう呼ぶということは……、いえ、なんでもありませんわぁ』
途中で念話を切った後、きょうぞう=狂三は四惑としての思考に僅かだが移る。テレパシーと言われる能力では嘘を突くことは難しい。
そしてその状態で彼が自分を偽名であるきょうぞうと呼んだ意味を彼女は頭に刻み思考を始める。
『彼は私が四惑だと知らない。大鳳くんとの関係性を考えると、隠し事をしていると断った上で私の正体は黙っているということ、私の憩いの場を壊さない気遣いか、
それとも彼がただの同僚として見てかつ不義理をしてこない限りこの会社では、私もよほど急を要さなければ、私もあまり思い切った手に出ないという判断でしょうか』
ここまで考えて狂三は笑みが浮かんできた。前者なら単純に嬉しいし。後者でも自分が狙っている男性の優秀さが感じ取れて淫魔としての本能が刺激される感覚がする。
そしてそこまで考えた後、自分以外の面子が発情状態に堕ちかけていることに気づいた。しまった、と思った時には既に遅くなっている。仕事ができなくなるほどではないが効率が大分落ちてしまうかもしれない。
横島が不可抗力だと察して、文珠を取り出して何とかしようとするのを彼女は止めた。
『今回の件では絶対に迷惑をかけない様にしますから、よしてくださいまし』
『まあ、あんたなら何とかできるんやろうな。正体は知らんけど有能でかなり上の方にいる人みたいやし』
さすがに敵方とはいえ、今は同僚として働いている時間だ。そんな時に自分がしでかした不始末の為に貴重なアイテムを消費させるのはどうかと思いストップをかけた。
彼女の有能さを信じた横島があっさりと聞き入れる。しかし、狂三の淫気に反応した面々は多少なりとも影響を受けた様だ。横島が声をかけようとした瞬間、モモイが口を開いた。
「ユズ、今日はもう仕事やめてゲームでもしない。なぜか真面目な仕事できる気分じゃなくなっちゃたし。ここはいっそ現在の女権国家というか、ティアナさんたちが台頭する前に平均的な女権国家をリアルに再現したゲームやってもらえば、
忠夫にもどれだけ男性を選択できる人生ゲームがムリゲーかわかってもらえると思うよ」
一応様々な予定に余裕があったので息抜きも兼ねてゲームを始めることになったが、きょうぞうがまるで自分の黒歴史の博覧会を見る直前の覚悟を決めるような様子になっているのが気になった。
横島が、プレイルームにたどり着くといつの間にかユウキだけでなく、彼が女権国家に来てから縁を結んだ女性陣まで集合していた。
「なんでこんなことになっとるんや?」
「せっかくだから忠夫がモデルの人物が主人公のゲームやるんなら見てみたいし。それに前みたいな体験できるならそれはそれでしてみたいしね」
ユウキが笑顔で答えてきた言葉に彼は頭を痛めたがすぐに気を取り直す。そして彼はモモイとミドリがゲームのスイッチを入れるとさっそくゲームが起動し始めるのを見た。
『月下の愛の巣への強制帰還拒否』といわれるゲームを見てゴシックホラーアクションなそのゲームの内容を見た時点で嫌な予感に襲われた。
一応は大鳳に連絡をして、自分がまたゲームに吸い込まれたらゲームが得意なモヒカンを送ってほしいと連絡を入れた。 ゲーム系統の怪異はクリアすれば収まることが大半である場合が多い。
だが今回はこのゲームは怪異なのかモモイ達の能力が生んだものなのかさえはっきりしない。
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