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【R-18】Mシチュスレの引用スレ
1 :
名無しさん@狐板
:2020/01/19(日) 00:15:29 ID:bMTYbG3g
_________________
| |
| SS・長文はコチラ! |
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r‐ |::|´ \‐x.|::|
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. |(___) 〈__〉 ! (___)
ノム|::| | | |::ト、〉
|├|::|ノ| ├<二ノ
|八`゙/ミ ノ⌒ヽW
/ \
当スレは某R-18スレの長文レス、SS、スレ主以外のAA・支援AAを投稿する場所です
それ以外での使用はお控えください
1057 :
名無しさん@狐板
:2025/10/17(金) 23:42:52 ID:RQzyu8z2
乙でした
1058 :
1033
:2025/10/17(金) 23:56:38 ID:7bszZmti
>>1057
乙感謝です
1059 :
名無しさん@狐板
:2025/11/04(火) 15:51:48 ID:dPn7X5Kk
乙でしたー超大作
1060 :
1033
:2025/11/04(火) 20:54:15 ID:hum4L4DU
>>1059
乙感謝です。
やりたいことが多すぎてかなりの文章量になってしまいました
1061 :
Ume made by machine @
:2025/12/14(日) 21:08:44 ID:Vo/IJX7o
Mシチュと言っていいのか不安はありますし長いですが挑戦したので貼ります
―マサキは必死の形相でコンソールを叩いていた。
その音と並行して、隔壁が外からの衝撃で轟音と共に悲鳴を上げていた。
室内のモニターには爬虫類とも虫とも言い難いグロテスクな姿をした凶暴な現地生物がひしめき合って映っている。
獲物を求めて室内に侵入しようとしているそいつらにマサキの冷や汗と心臓の鼓動は止まる事がなかった。
「は…早く!何か防衛システムはないのか!ぶ、武器でもいい!」
受験時の試験終了直前の時とは比べ物にならない様な必死さで端末を操作し、この状況を切り抜けられる手段を模索する。
隠し通路は?侵入を阻む隔壁は?警備の設備は?部屋の中に響き渡る衝撃音と共に、隔壁はひしゃげ歪んでいく。
―待機状態のU-Meを起動します。認証キーを挿入して下さい。
マサキは探索中に発見したカードキーを祈りながらリーダーに通した。ピー、という小さな電子音が響く。
―認証クリア。オーナーの生体情報を登録します。只今起動中…
その瞬間に、勢いよく隔壁が部屋の中へと弾き飛ばされ心臓を貫く様な無情な音が響き渡る。
破壊された入り口から夥しい数の現地生物が室内へとなだれ込む。
嫌悪感を込めてエイリアンと呼称されるそいつらは唸り声をあげて鋭い牙と鋭利な爪をのぞかせながら、マサキのもとへとにじり寄っていく。
壁に追い詰められたマサキ。もうダメだ、と思った瞬間に部屋の片隅から起動音とともに何かがうごめいた。
そして、激しい音を立てて、飛び出した。
そいつはマサキへと牙を剥いて飛びかかったエイリアンに立ちはだかる様に着地した。
その直後、エイリアンは強烈に体を痺れさせながら床をのたうち回った。
さらに1体、もう1体と襲い来るエイリアンは銃からの強烈な電撃を受けて倒されていった。
『エネルギーチャージ完了…!ライトニングボルト発射!!』
巨大な砲身から空気を震わせるような落雷の如き電撃がエイリアンの群れへと放たれる。
耳をつんざく轟音とともに気味の悪い断末魔が幾重にも重なる。
その一撃が放たれた後に残ったのは、黒焦げになって倒れた無数のエイリアンの死骸だった。
呆然とする自分の目の前に、見た事もない武器を抱えそれは立った。
長く美しい純白の髪。人間離れした理想的なプロポーション。豊満な胸と臀部を覆う露出の多い服。
目を覆っていたバイザーが開くと、そこからは見惚れる様な美女が顔を現した。
『ご無事っすか、ご主人!アタシはUシリーズ、Mモデルevolutionタイプ!形式番号はU-Me!"ウメ"って呼んでくださいっす!』
目の前の美女は、満面の笑顔でアンドロイドらしからぬ珍妙な口調で自己紹介を始めた。
―これが、マサキとウメの初めての出会いだった。
1062 :
Ume made by machine @
:2025/12/14(日) 21:10:17 ID:Vo/IJX7o
―人間が地球を離れ、宇宙へと乗り出した時代。
多くの星へと開拓と移民を始めたその時、先史文明に接触する事となる。
既に滅んだ宇宙の先達達が遺したものが辺境の惑星で発見された。
地球人達の科学力では及びもつかないようなオーバーテクノロジー、そして遺物。
人の姿をしたロボット…アンドロイドもまたその一部だった。
「―報告は読ませてもらった、マサキ・ミチハラ民間調査員」
基地内の執務室で静かに司令官は口を開いた。
縁の無い場所に出頭した緊張感と不安で縮こまりガチガチになったマサキの隣に立つウメ。
「今までに何体もUシリーズのバトルロイドが発見されて稼働しているが…そんなタイプは初めて見た。
子育てや介護などの家庭用ワークロイドでさえそこまで高度な表情や感情の機能を有してはいない。
おまけに自分から名前まで名乗って個人の意思や感情がある様な言動、行動を見せている。
その個体を製造した開発者は、極めて優れた科学者であると共に相当に風変わりな人間だったのだろう」
時々マサキの顔を覗き込みながらそわそわと周囲を見渡す落ち着きのないウメ。
司令官の傍に立つ秘書型ワークロイドは一切の身動きも表情も変えず冷静に立っている。
ウメが一般のアンドロイドとは遠くかけ離れた存在である事がこれ以上ないほどに対比されている。
「―ともかく、そのバトルロイドは君に一任するしかない。オーナーとして登録されてしまった以上、
それを解除するのは我々の技術では不可能に近いからな。所有権とそれを利用した活動を認めるとともに
管理・監督責任を有するものとする。そしてバトルロイド所有者として正規の調査員として迎え入れよう」
―無機質な音を立てて、執務室のドアが静かに綴じる。
今までまるで無縁だった高官の執務室を後にして、マサキは胸を撫で下ろした。
目まぐるしい出来事の連続で心休まる暇などなかったが、ようやく一息つけそうだ。
『ご主人!やっと話終わったっすね!これから何をするんすか!?』
ウメは解放感ではしゃぎながら何をするかに目を輝かせている。
彼は、一息つけそうだと思ったがこれからが始まりだと思い直さずにはいられなかった。
―場所は移り変わりマサキの自宅に。
ドーム内の居住区の小さな家屋、そこが彼の住み家である。
煩雑な書類の事務処理をしている間、ウメはPDAを用いて絵本や映画などを見ていた。
ウメは受動的なアンドロイドとは正反対に、非常に好奇心旺盛で知識欲が強かった。
『―ねえご主人、アレってなんなんすか?』
『―ねえご主人、これって何でこうなんすか?』
『―ねえご主人…』
帰宅してからも質問責めで気の休まる暇がなかった。
PDAで図書館の書籍データを閲覧させるとそれに夢中になって暇さえあれば読み漁っていた。
マサキがウメの方を時々見やれば、読んでいるものにあははと声を上げて笑っていたり、
瞳を潤ませて悲しそうな顔をしていたりと、彼女は本当にアンドロイドなのかと何度も思った。
彼女の振る舞いは小さな子供のようであり、好奇心から貪欲に人間の文化や知識や感情を学んでいる。
マサキはそう感じるのだった。
そして、豊満で魅力的な肢体の美女の姿とは遠くかけ離れた子供じみた思考や言動のギャップに唸った。
『ご主人、このヒト達何してるんすか?』
ウメが指さしたのは映画で男女が裸になったベッドシーンだった。マサキは目を丸くする。
『コイビトってハダカになってベッドで一緒に寝るんすか?』
「お、お前はまだ知らなくていいよ!トイレ行ってくる!」
逃げる様にトイレに駆け込むマサキ。好奇心が強すぎて本当に対応に困るな、
そう思いながらファスナーを開けて便器に向けて用を足すマサキだった。
『それがペニスっすか?やっぱりアタシのボディと違うっすね。ご主人、もっと見せてもらっていいっすか?』
トイレまでついてきていたウメに叫び声を上げるマサキ。
途中で放尿を止める事もできない故に、美女の視線が自分の陰茎に向けられている光景にただただ困惑する。
「こ…こらっ!見るんじゃない!こんなの、人に見せるもんじゃない!は…恥ずかしい!」
『恥ずかしい?なんでダメなんすか!ならアタシのヴァギナ見ていいから見せて下さいっす!』
「そういう問題じゃないっ!」
まるで小さな子供が突然家族になったような…いつも騒がしい日々が続いていた。
1063 :
Ume made by machine@
:2025/12/14(日) 21:13:08 ID:Vo/IJX7o
そして時は流れ、ウメという騒がしく手のかかる家族を持つ事になった…
と同時に戦闘用アンドロイドを手に入れた事により劇的に大きな仕事に関わる事が増えていった。
居住可能区域から少しでも離れれば命の保証もない様な危険な惑星。
居住区に住む移民ですら例外ではない。ましてや開拓者や調査員は死と背中合わせの活動である。
『ご主人!アタシの後ろに!前方からエイリアンの集団が来るっす!』
「わ、わかった!」
生い茂る樹林の闇から複数のエイリアンが襲い来る。
ウメは手にしたエレキガンで接近する敵から順番に正確に電撃を浴びせていった。
体を痙攣させて地面をのたうち回るエイリアン達。
マサキへの接近などまるで許さないその射撃と殲滅力にマサキは驚嘆する他なかった。
『あいつらのコロニーが近くにあるって調査通りっすね、このまま一気に掃討させるっす!』
「ああそうだな、この任務に成功すれば居住区の安全も確保されて拡大も可能になる。頑張ろう」
気が緩んだその瞬間だった。
『伏せて!ご主人!』
突如としてウメがマサキを押し倒す。その直後に頭上から無数のエイリアン達が次々と飛びかかり牙を剥く。
ウメはマサキに覆いかぶさったままエレキガンで正確に迎撃していく。
しかし数が多すぎた。仕留め損ねたエイリアンの鋭い爪がウメの体をかすめた。
「ウメっ!」
『ご主人動いちゃダメっす!」
動揺してウメを起こして立ち上がったのがまずかった。
別方向から飛び出してきたエイリアンの一撃がマサキへと迫る。
赤い血が吹き出す。位置がよかったのか、かろうじてかすめただけで済んだ。
『お前ええぇぇっ!!よくもご主人の体にキズをっ!!』
ウメがエイリアンの体に手を触れると、エイリアンは激しく体を痙攣させて地面に倒れ伏す。
手足に輪の様な帯電が可視化されている。電気により動きを拘束しているのだ。
何が起きたのかわからず体をバタつかせる事しかできないエイリアンの口蓋へと、
巨大なライトニングキャノンのバレルを無慈悲に突っ込んだ。
『―壊れろ』
今まで見た事もない様な冷酷な表情と声で、ウメは動けないエイリアンに最大級の砲撃を浴びせた。
叫び声ひとつ上げる事ができず、閃光と共にエイリアンの体は黒焦げになった。
『ご主人〜!無事っすかぁ〜!?ごめんなさいアタシのせいで〜!」
目から涙を流しながら謝り続けるウメ。先程までの表情とはまるで別人の様な姿だった。
「大丈夫だよこのくらい。ありがとうウメ。助かったよ。そっちこそ傷、大丈夫かい?」
そう攻撃を受けた箇所を撫でながら言った事でようやくウメは泣き止んだ。
『ご主人、さっさとヤツらの巣、潰すっす。あんな奴ら、一匹も生かしておけないっす』
泣き止んだと思ったら一転してこの静かな怒りの態度に、マサキは背中に冷たいものを感じる気持ちを隠せなかった。
―そして時間にして30分にも満たない間。居住区の住人達を悩ませていたエイリアンのコロニーは跡形もなく消滅していた。
『やったっすよご主人!褒めて下さいっす!』
ウメのライトニングキャノンからの最大出力の射撃で一面は黒焦げの焼け野原と化していた。
その力の強大さに冷や汗が流れるのをマサキは感じずにはいられなかった。
もそして、満面の笑顔で喜び抱きつこうとするウメに言わずにはいられないものを感じていた。
「ウメ!これはダメだ!」
自分に抱きつこうとしたウメの肩を強く掴み、訴えた。
『!?!??!?』
「この一帯にはあいつら以外の生き物もちゃんといるんだ!それに…お前は怒りを優先して他を顧みない破壊をした!
それじゃダメなんだ!」
困惑するウメを叱るマサキ。いくら恐ろしくても親としての立場からこれだけは言わなくてはならない。
そんな一心での発言だった。
『なんでっっすか!?アタシがやらなきゃあいつらのせいでもっと大きな被害が出てたっす!
それにご主人に傷をつけたっす!あんな奴ら跡形も残さず徹底的に消して当たり前っす!!』
涙ぐみながらマサキを睨んで反論するウメ。その姿に思わず気持ちが緩みそうになる。
「…それじゃダメなんだよ。お前の力は強すぎるんだ。反省してくれ…」
そう言うのだけが精一杯だった。
帰路の間、あれだけやかましかったウメは一言も喋らずにうつむいていた。
そして居住区がようやく視界に入ってきた時に、この気まずい静寂は止まった。
『―ご主人、アタシの事キライになったんすか?』
「バカを言うなよ。嫌いになるなんて訳ないだろ」
『…ホントっすか?』
「お前が大切だから叱ったんだよ。オレも他の人達もみんな、そうやって叱られて育ったんだ」
『…うわ〜ん!ご主人!ごめんなさいっす!!』
涙をボロボロと流しながら謝るウメ。マサキは自分の胸に顔を埋め嗚咽するウメを優しい視線で見つめていた。
まるで大きな子供が突然できたような、子供の頃に飼っていた犬の事を思い出した様な、そんな気分だった。
「いいんだよ。誰だって、オレだって間違う。これからも一緒に…よろしくな」
ウメはその言葉に、涙を流しながら満面の笑顔で頷いた。
「嫌いなんかじゃないよ。好きだよ、ウメの事」
『あ、アタシもスキっす!大好きっす!ご主人の事!」
今までで最高の笑顔でウメは笑った。それにつられて、マサキも思わず笑ったのだった。
1064 :
Ume made by machine@
:2025/12/14(日) 21:15:51 ID:Vo/IJX7o
『ふあー…キレイっすね。これが梅って花なんすよね?』
居住区に植えられた一面を覆う白い梅の花。鼻腔をくすぐる様な香り高い匂い。
本当に小さかった子供の頃の事を思い出す。
「ああそうだよ。オレも子供の頃から好きな花で、春が近づくと神社で見てたっけな」
周囲には小さな子供達や親子連れが春の訪れを前に梅見を楽しんでいる。
ここが地球から離れた辺境の開拓惑星である事を忘れさせるような、のどかな光景だった。
そんな中にアンドロイドであるウメがごく自然に紛れ込んで、誰も彼女が人間ではない事に気付かない。
まるでアンドロイドとは思えないような姿と光景に、マサキは人間とアンドロイドの境界に疑問を感じずにはいられなかった。
あっちこっちへと忙しなく梅を眺めて回るウメ。白く美しい髪をたなびかせて元気に動き回るウメの姿に、重なるものを見ていた。
気付けば小さな子供達と楽しそうに話をしてはしゃいでいる。
その光景をマサキは自分の足元にすりついてきた小さな猫を撫でながら見守るように眺めていた。
懐かしい気分だった。自分にもあんな風に誰とでも打ち解けて笑いながら遊んでいた時期があったっけな。
こんな風に、小さな動物をペットにしてかわいがってた時期も。指で撫でると猫はゴロゴロと喉を鳴らす。
『―ご主人、その猫ばっかりかまっててずるいっす」
唇を尖らせたウメが不満そうにつぶやき、猫の真似をするかのようにすりすりと体を擦り付ける。
「やめろって、こんな所で!もうそろそろ行くぞ!」
気恥ずかしくなって体を起こし、その場を後にしようとする。
『あっ!待って下さいっすご主人!…あー、あの…』
「ウメ、何だよ?急に迷ったような顔で」
『…んにゃ、何でもないっす!明日の任務の準備しなきゃっすね!』
―ウメはさっきまで一緒に過ごしていた子供達との会話を思い出していた。
―私ね、大きくなったら××くんのお嫁さんになる!
―××くんもわたしのこと好きでしょ?
―好きな人どうしは結婚するんだって!
『スキ、どうしは…ケッコンする…んすか』
今までウメの思考回路の中に一度も起こらなかった、理解のできない思考が起きているのを彼女は感じていた。
(つづく)
1065 :
名無しさん@狐板
:2025/12/15(月) 14:47:32 ID:1OLNUbZe
投下乙
1066 :
名無しさん@狐板
:2025/12/15(月) 14:54:44 ID:R5O2k4Ms
乙
どれぐらい人間に近い設定にするか迷うよね
1067 :
Ume made by machineA
:2025/12/16(火) 04:00:33 ID:x0Lq1aXY
※乙と閲覧ありがとうございます。横道になります。設定とシチュエーション上仕方ないんですが男が女を物扱いしているようなシーンの為、苦手な方はご注意下さい
「今回の任務は共同作戦になります、ヒューイ上級調査官、よろしくお願いします」
「ああ、よろしく頼む。今回の任務はなかなか厄介でな、新人でも助力はありがたい」
ウメを連れて任務の目標地点に着いたマサキは、上官に当たる人物に挨拶を交わす。
その傍らにはウメ同様の戦闘用アンドロイドが無言のまま傍らに立っていた。
紫色の髪をしたショートボブの美女。胸元が開き臍が露出したハイレグレオタードの上に
プロテクターを各所に装着したバトルジャケット。
人間離れした抜群のプロポーションはウメ同様のアンドロイドである事がよく分かる。
しかし、その表情に一切の変化はなく挙動も完全な静。
感覚がマヒしていたが、アンドロイドとしては完全にこちらの方が標準的なのだ。
ウメの特異性を改めて実感するマサキだった。
「じゃあ行くか、M10。あっちのバトルロイドと適当に作戦行動を打合せしておくようにな」
『はい、マスター』
感情の全く篭らない声で返答するM10と呼ばれたアンドロイド。
マサキはウメにうまくやるようにな、と告げると作戦行動の為に一緒に歩いていった。
その場に残されたウメとM10。
『えーと…よろしくお願いします…っす。先輩。アタシはウメって言いますっす』
『珍妙な話し方ですね。私はU-M10。よろしくお願いします』
『えっ、名前とかないんすか?ご主人には形式番号でしか呼ばれてない?』
『名前?そんなもの必要があるのですか?マスターが好きなように呼べばいいでしょう』
『………』
『貴方のマスターの方針に口出しする気はありません。
ですが戦闘用のアンドロイドである私達にそんな事は無駄な行動…人間でもないのに無意味』
『なっ!何を言うんすか!』
『なぜ怒りの思考回路を持つの?理解不能…』
「よし、ミーティングが終わったぞ、M10、ベースに戻るぞ」
2体の間の空気を裂く様に割り込むヒューイの声。 その言葉に我に返り、了解、と返答するとM10は踵を返した。
その場に残るウメ。
『マスター、前回からおよそ43時間の間隔が空いています。作戦開始前に私の性欲処理機能を御利用下さい』
―性欲処理機能、その単語を聞いた途端にウメの思考に言いようのない不快感が込み上げた。
「おお、確かにそろそろムラムラしてきたな…じゃあ一発ヤッとくか」
『他のスタッフにも長期間の作戦行動で私のボディに劣情を催す者が現れています。
マスターがよろしければ彼らにも性欲処理機能を使わせる事を推奨します』
「そうだなー、部下の苦労を労ってやるのも上官の役目だからなあー」
笑いながらM10の開いた胸元に手を突っ込んでまさぐりながら呟くヒューイ。
そして尻を撫で回しながらその場を去っていく。その行為を無言のまま受け入れるM10。
去っていくその二人を、ウメは無言のまま冷たい視線で見ていた。
1068 :
Ume made by machineA
:2025/12/16(火) 04:02:14 ID:x0Lq1aXY
ベース内で一人の美女に複数の男達が群がるような光景が広がっている。
ヒューイ上級調査官の所有するバトルロイド、M10が彼らチームのメンバーの男達の性の相手をしているのだ。
陰茎を露出させた二人の裸の男を前に、左右の陰茎を片手で扱いている。
「たまんねえよなあM10ちゃん…本物の女以上だよ」
「こんないい女とヤれるんだから隊長には頭が上がりませんよ」
『生死のかかった戦場での長期間の作戦行動は大きなストレスを生みます。それを解消するのが私の機能です』
「はっは、こうして部下の為に自分のバトルロイド貸してやる俺は部下思いだろ?」
ヒューイは自分達の前で繰り広げられる淫景を前に下品な笑い声を上げた。
「なーに言ってんですか、少し前までたっぷりお楽しみだったんでしょ?」
右手で片方の男の陰茎をリズミカルに扱きながら、M10は頭の動きだけで口淫を続け射精を促す。
「いつもすげーよなあ、唾液も愛液も出て、感じる仕草もする。機械なのに本物の女と変わんねえ」
「本物の女以上だよ。こんなのもうセクサロイドだろ。こんな機能つけて先史文明とやらも好きもんだよなあ」
M10は無言で口淫を続け、唾液をたっぷりまぶしながら舌を絡めながら喉奥に当たるように深く陰茎を飲み込む。
そして、度々漏れる喘ぎ声を聞く度にちらりと上を見やりで男の反応を確認する。
「ああっ…その上目遣いすげえそそる!このまま見たまま激しくして!」
『了解しました。このまま見つめ合いながら射精に導きます』
M10はさらに激しく頭の動きを繰り返す。じゅぽじゅぽと淫猥な音が響き渡り、M10の端正な顔に似つかしくない程に唇がすぼむバキュームフェラが繰り広げられた。
「で…出るっ!」
射精の閂が外れそうになった男はその勢いでM10の頭を掴むと、口の中に己の欲望の白濁液を放った。
『んっ!ん…ん…!』
えずいたような声を上げて体を震わせるも、口淫を止める事なく続け精液の迸りを受け止める。
もう出なくなるまで吸い出してやる、とでも言わんばかりのフェラチオに男の精液は残さずM10の口内に吐き出された。
射精が収まると、ぽん、と音を立てて陰茎から口が離れる。
『射精は終わったようですね。ん…』
口元を軽く拭うと、そのまま喉を鳴らして口内の精子を飲み干した。
「はーっ…良かった。あんがとM10ちゃん、精子飲んでくれて嬉しいねえ!」
『ベース内を精液で汚すのは非効率です。私が嚥下するのが好ましいかと』
「M10ちゃん今度は俺も俺も!」
手で扱かれるままだった男はずいっと唇に押し付ける様に屹立した陰茎を突き出す。
グロテスクな赤黒い亀頭は、そのままM10の唇の中に飲み込まれていく。
「ああ〜たまんねえ…本当M10ちゃんフェラ上手すぎるわ。いつもしゃぶって貰ってるから俺達の感じる所完全に把握されちゃってるよ」
『ええ、ランド士官はカリの付け根の部分を舌で激しく舐めて刺激されるのが好きですね。
アレクス士官は尿道を刺激されるのに弱いです。そして睾丸を同時に刺激されるのを好みますね』
M10は口の中の亀頭の尿道へと舌先をぐりぐりとほじる様に刺激し、同時に手で陰嚢を弄んでいる。
その同時に襲い来る刺激に耐えきれず、彼もまた射精に導かれた。
「すいません!作業が遅れちゃいました!ホーク下士官、只今参りました!」
爛れた淫猥な光景の中に場違いな声が響き渡る。そのまだあどけなさが残る少年は目の前の光景に目を疑い、硬直した。
「おーお、遅かったじゃないか新人君」
「こっちはもう始めちまってたぜ」
「ひ、ヒューイ隊長、これは一体何なんですか…!?」
「労いと息抜きだよ。かわいい部下のためのな」
ハハハ、と声を出して笑うヒューイ。状況がわからないホークを前に困惑などどこ吹く風である。
「お前さあ、まだ童貞なんだって?特別にM10とヤらせてやるよ。作戦の期間中M10の事チラチラ見てただろ?」
「…!?!?!?!!?」
「じゃあM10、こいつの筆おろししてやれよ。命令だ」
『宜しいのですか?本人の同意の伴わない性行為は強姦に当たりますが』
「本気で嫌がってたらやめてやれ。本気で嫌だったらな」
嘲笑する様な含み笑いを漏らし、部下二人と共に席を立つ。
「じゃ、初めてのセックスが見られてるとさすがに可哀想だからな、外してやるよ」
部屋を後にする3人。そこにはホークとM10が残された。
『マスターからの命令です、ホーク下士官とこれより性交を始めます』
「えっ、あの、いや…ダメです!」
M10は表情を変えずに無言のままホークを押し倒す。そのまま股間をまさぐり、硬直している陰茎の感触を確かめる。
『ホーク下士官の勃起を確認。性交の欲求と意思ありと判断します」
口では拒否しながらも、ホークはM10の視線に貫かれて体が動かなかった。
このままされるがままにされて、M10に犯されたいと体が認めていたのだ…。
(つづく)
1069 :
Ume made by machineA
:2025/12/17(水) 20:28:37 ID:33A3hsHl
見た目通りの年若さを残すホークは、自分より背の高い美女に性的に迫られるという未知の境遇に困惑して硬直するばかりだった。
静かに肩に手を当て、しゃがませる様に静かに押し倒して組み敷く様な体勢を取る。
「だ、ダメですよこんな!」
『…マスターの了承は得ています。ホーク下士官、私と性交なさって下さい』
M10はホークの股間をまさぐりながら、丁寧にズボンを脱がし、下着に手をかける。なすがままに屹立した彼の陰茎が空気に晒された。
『ホーク下士官の勃起を確認。本気で抵抗する意思が見えず、興奮状態から私との性交を拒んでいないと判断します』
確認する様につぶやくと、屹立した陰茎を慣れた手つきで扱きだし、その刺激に喘ぐホークの反応を観察する。
『ホーク下士官のペニスは仮性包茎の状態にあります。コンプレックスの原因になる事を考慮して剥きます。少しの痛覚はご容赦下さい』
ホークの先端が露出した亀頭に舌を触れさせると、疑似唾液をたっぷりと垂らし、ゆっくりと舌でほじる様に包皮の中に舌を侵入させていった。
痛覚と快感がない交ぜになったその刺激に体を震わせながらホークは声を漏らして悶えた。
『少しだけ我慢して下さい』
唾液でヌルヌルになった包皮。ちょこんと露出した亀頭に唇をつけると、そのまま一気に唇で皮ごと亀頭を飲み込んでいく。
M10の口の中で包皮が剥かれ、亀頭が完全に露出した。カリに溜まった恥垢を舐め取る様に舌を這わせ、くちゅくちゅと淫猥な音が響いた。ホークは未知の刺激に身を震わせ悶えている。
『剥けました。これからはこまめに入浴時に陰茎を洗う事を推奨いたします』
唾液が糸を引きながらM10は亀頭から口を離した。唾液でドロドロになった亀頭は我慢しきれない様に膨れ上がり、ギンギンに硬直している。
『では失礼します。私で成功を初体験なさって下さい』
M10はハイレグ部の股布をずらす。本物の女のそれと変わりない精巧なそれを見てホークは心臓の鼓動がこの上なく高鳴るのを感じた。
射精寸前の陰茎を手に取るとそれを股に宛がった。
ちょっと待って、という声を遮る様に、一気に奥へと挿入する。
「ああっ!はぁっ!!」
『…ん、童貞卒業、おめでとうございます』
はあ、と息をつく様に頬を紅潮させながらM10は呟いた。
そして少しずつゆっくりと、リズミカルに腰を前後させる。その度にホークの口からは喘ぎ声が漏れる。
初体験の膣内の感触に馴れさせるように、優しくペニスを刺激していくM10。
『ホーク下士官は、私との性行為を望んでいるにもかかわらず、羞恥心や自信の弱さから拒む様な言動を行っていました。−差し出がましい発言ですが、一個の人間として、己の意思に正直になって事に当たるべきと、提言します―」
呼吸を合わせるかのように、リズミカルに吐息を吐きながら頬を紅潮させて喘ぐM10。
無機質な機械の様な彼女があえて、マスターの命令以上の意図と意思が見えるような発言をしている。
意思のない機械のような態度は、人間に対する彼女の奉仕精神から来ていたのかもしれない。
『−それでは、射精へと導きます。この体験を、然るべき女性との性行為の際に、活かして下さい―』
冷静な口調からは対照的な蕩けた顔を浮かべながら、M10は前後のゆっくりとした腰の動きを上下の運動に切り替える。
ヌルヌルの膣内のヒダに亀頭が絡みつき、腰を上げ下げする度に亀頭が快感に悶える。
スパートをかけるような激しい刺激に、ホークはあっという間に限界を迎えてしまった。
「で…出ますっ!」
絶頂を迎えたホークは、まだ年若いその迸りを残すことなくM10の膣内に放った。
『…んっ』
静かに体を震わせ、繋がったまま一番奥に射精を受け止め続けた。いつまでも続く様なその射精に身を震わせている。
『−お疲れ様です。性行為は終了しました』
ずるりと精液が糸を引いて性器の結合が解除される。M10の膣内からは白濁した精液がどろりと垂れた。
『綺麗にして差し上げます』
ドロドロの精子に塗れた陰茎を綺麗に舐め取る様に舌を這わす。ホークはもはやされるがままに余韻に震えていた。
『…終わりました。満足していただけましたか』
放心状態で焦点のぼやけた眼になったホークはただただ荒い息を吐き続けた。そんなホークの顔を見やってM10は呟いた。
『−私とのセックスは、気持ち良かったですか?』
それを聞くと、ホークは彼女を見て無言のまま、ゆっくりと頷いた。
それを見たM10は、少し表情を緩ませた様に息を吐いた。
1070 :
Ume made by machineA
:2025/12/21(日) 19:18:03 ID:kW04zx1e
「―ホークの奴、今頃お楽しみだろうなあ」
「M10ちゃんとセックスしたらもう普通の女じゃ満足できなくなっちまうかもなあ」
下品に盛り上がるヒューイ達。
「そう言えば今日のあのアンドロイド、M10ちゃんよりでかいすげえ乳だったなあ」
「あんなエロいアンドロイドとヤリ放題とか羨ましいねえ」
「…なんかあの野郎はそんな感じじゃなかったけどな」
『―只今戻りました。失礼します。』
扉を開け、話に割り込む様にM10がその場に入って来る。
「おっ、M10ちゃんお帰り」
「ホークの奴はお楽しみだったかあ?」
『…彼のプライバシーの為に黙秘します。この件で無暗に彼の事を揶揄わない事をお願いいたします』
静かに話すM10にわかったわかった、と軽い笑い声が響く。
「お疲れだったな、M10」
『いえ、これもマスターの命令であり私も良いと判断した事ですので』
M10は瞳を閉じながら落ち着いた声で言い放った。
「…そういう機能があるんだから、別におかしな事じゃないだろうが」
ヒューイは遠い目をしながらマサキとウメの事を思い出す。
どうせあいつ、ペットでも飼ってる感覚でじゃれ合ってるんだろうな。
そんな事を考えていた。
『ほらほらご主人、ナデナデっす〜!この前女の子にしてもらったっす!』
ウメはマサキにくっついて頭をいい子いい子するように撫でていた。
「こらっ、大の大人をそんな風に子供扱いするんじゃない!」
体をよじって拒否反応をするマサキ。
『何でダメなんすか、じゃあご主人がアタシにやって欲しいっす!』
ふくれっ面で抗議するウメ。何でそうなる、と言いながらマサキは仕方なくウメの頭を撫でる。
『んふ〜、やっぱりナデナデは好きっす!ご主人にしてもらうのが一番うれしいっす!」
ごろん、と体を横にして目を細めながらウメは歓喜の声を上げた。
「―懐かしいな、子供の頃を思い出したよ。ペット飼ってた時もこうやって撫でたりしてた。
神社や寺で母親にお利口さんになりますように、って願を込めて撫でてたっけな」
『−ふえ?ご主人?』
地球に住んでいた頃の昔を思い出すマサキ。
『ついでだから、前みたいに好きだよ、って言ってナデナデしてほしいっす!』
「ば、バカ言うな!そんな恥ずかしい事できるか!」
『ちぇー…仕方ないからこの前言ってもらったメモリー再生するっす』
「?」
『―嫌いなんかじゃないよ。好きだよ、ウメの事―、…ん〜!何度聞いても嬉しいっす!』
「お、お前あの時の言葉をメモリーに録音してたのか!消せ!そんなの!」
体を起こして顔を真っ赤にして怒るマサキ、ウメはにやけながら逃げ回った。
ドタドタと閉鎖空間に騒がしい音が響き渡った。
―私達アンドロイドは、全て人間が優先。その為に私達は造られた。
―人間の都合よりも自分の事を優先するようなら、貴方は間違っている。
M10に別れ際に告げられたその言葉がウメの思考の中をよぎった。
ウメは消せと言われながらも、思い出のこの音声メッセージはどうしても消す気になれなかった。
厳密に言えば命令違反になるこの行為を、ウメは「本気で嫌がってる訳じゃない、命令じゃないから大丈夫、」
そう自分に言い聞かせていた。
遥かな時を超えて、起動してからいくつもの体験、行動、他者との関り。
起動時に与えられていた情報以外、何も知らなかったウメはそれらを通じて少しずつ変わっていく。
人間が予想しうる機械の範疇を超えるほどに―。
(つづく)
1071 :
Ume made by machineB
:2025/12/25(木) 02:25:19 ID:eYE3jYl/
未開拓の危険地域。
そこにウメは立っていた。エレキガンを駆使し、無数のエイリアン達を銃撃していく。
その最中に、原生林の木々の間を飛び回る小さな影があった。
両手に握るビームサブマシンガンの銃撃がエイリアン達を襲い、ビームダガーの斬撃が首を落とす。
『オッケー!ウメちゃん、ここからは私が捌くよ!こっちの方角にライトニングキャノンの準備して!』
『了解っす!』
ウメは背中に背負ったライトニングキャノンを構えると、ケーブルを接続して発射の体勢に入る。
その隙を逃すまいと襲い来るエイリアン達を、小さな少女のバトルロイドはビームダガーで切り裂いていく。
『スタンバイ、チャージ、完了!いけるっすよ!離れて!』
『オッケー、それじゃやっちゃって!』
『ライトニングキャノン発射っす!』
ウメの放ったライトニングキャノンの落雷の様な膨大な電撃は、射線上に並んでいたエイリアン達をまとめて感電死させていった。
そのままの勢いで、コロニー最深部にいたクイーンを大量の護衛もろとも消し飛ばした。
『ひゃー、さすがの威力だね。後は撃ち漏らしだけ、片付けちゃおっか!』
『よっし、やっちゃうっすよ!よろしく、小夜ちゃん!』
ウメと小夜と呼ばれたアンドロイド、U-M34は武器を構え再び向き直った。
『さすがだよねえ、ウメちゃんのライトニングキャノン、私って素早さを活かした偵察や工作や護衛は得意だけどさ、
ああいう殲滅力はないからエイリアンの掃討って苦手なんだよね』
『小夜ちゃんがサポートしてくれてるからっすよ。いいコンビになれるかもっすね』
ウメは幼い顔で満面の笑顔を浮かべる小夜というバトルロイドに笑って見せる。
自分同様に名前を持つこの小柄なバトルロイドに親近感を感じていた。
『―えっ私の名前?マスターがつけてくれたんだよ』
『ご主人様に付けてもらったんすか?うらやましいっす』
『私がU-M34って名乗ったらさ、夜の闇みたいな綺麗な黒髪をしてるから小夜って名前はどうかな?って言ってさ』
『んー、ポエミーっすね』
『多分コミックの受け売りだと思うけどね〜!マスターって文学なんて読まなくてナード趣味があるし!』
含み笑いしながらつぶやく小夜にウメはずっこけそうになった。
『もちろん素敵な名前って喜んだよ?ゲレゲレって名付けられたって喜んでみせたけどね!』
『は、はあ…』
『私はね、愛玩用の機能も持った高性能バトルロイドなの!機微を読み取ってマスターに好かれる事なんて軽いものよ!メンタルケアだってばっちりできちゃうんだから!』
『愛玩用…それもなんかちょっと…』
ウメは複雑な表情を浮かべた。
『大体の男の人はねえ、庇護欲があって自分より立場が弱い者を保護したり可愛がる事に優越感と愛情を抱くものなの。
戦闘能力を犠牲にして私がこんな小さい体や幼い顔をしてるのもその為よ』
バトルロイドは戦闘用アンドロイドの為、女性としてはかなり長身になる傾向がある。
ウメの身長は約175cmほど、小夜の身長はおよそ140cm程度。親子並みの身長差である。
『…でもね、問題もあるよ。あんまり気に入られ過ぎると、マスターがバトルロイドに執着しちゃうのよねえ。
人間とのコミニケーション能力を損なっていくし、交友関係に閉鎖的になっちゃうケースあるの。
私達結局ロボットだから結婚なんてできないし、子供産めないし』
その言葉に、ウメは胸の奥を突かれたような感覚を感じた。
『でもマスターが求めるんなら仕方ないかなって思うのよね。多分マスターって元からそういう人だったと思うし、
私がちゃんと傍にいてあげなきゃ』
小夜の表情は、幼い少女のそれからは思いもつかないような女の貌を覗かせていた。
あえてこのような発言をウメにする辺り、自分と同類だと思った故の親近感だろうか。もしくは先達としての老婆心か、
それとも自分がうまくやれている事の自慢や優越感なのか。もしくは…愚痴なのか。
ウメにはそのどれもが真実に思えていた。
―そして通信が入る。彼女らの主からの通信だ。
作戦終了に伴い、帰還するために合流するとのメッセージが送られる。
『それじゃ、今日はこれでお別れかな?
あっ、さっき言った話はもちろんオフレコね。もしマスターの耳に入る事があったらバラしたと見なしてビームダガーが飛ぶよ?』
『あー…言わないっすよ』
幼い顔からは想像もつかない顔で凄んだ後、一点の曇りのない笑顔で小夜は微笑むと、去っていった。
その先には彼女のマスターである黒髪の優男風の人物が駆け寄っていた。
「小夜ー!ケガはなかったかい?」
『大丈夫だよー♪マスター、ただいま♪今日もご褒美にいっぱい可愛がってほしいなあ…♪』
もちろんだよ、と微笑む小夜のマスター。その笑顔に小夜は顔を赤らめて耳部のアンテナをピコピコと動かす。
…ウメはその光景を見て嬉しい時に犬が尻尾を振るような仕草をするのもテクニックの内だ、と言っていたのを思い出した。
自分も効果があるのかな、と臀部のケーブルを軽く左右に振ってみる。
「ウメ、よくやってくれたな、こっちも引き上げよう」
『うーっす!ご主人、いっぱい話したい事あるっす!』
元気よく返事するウメ。
彼女は考えていた。難しく考える必要なんてない。
愛されたいなら愛する事だ。自分の主人は、こちらが愛情を示せばしっかりとそれに応えてくれるのだから。
小夜の計算され尽くした行動や仕草に少し思う所はあれど、自分の信じるままに行動すればいい。
愛すれば愛してくれる。それだけの事だ。
1072 :
Ume made by machineB
:2025/12/25(木) 02:27:09 ID:eYE3jYl/
小夜のマスター、フィリップ・ホーラスは自分の股間に顔を埋める小夜を見下ろしていた。
『んっ、うんっ、んむっ、んふぅ』
小さな頭を前後に動かしながら小さな口一杯に陰茎を頬張り、チロチロと亀頭の先端に舌を這わせる。
「美味しそうにしゃぶるなあ、そんなに、俺のち〇ぽを咥えたかったのかい?」
『うん!だってマスターのだもの』
ニッコリと笑いながら返答する小夜。可憐な幼い顔と赤黒い陰茎が並ぶ様は、アンバランスで淫靡だった。
『イカせちゃうね?』
ぐいっ、と喉に当たる程に深く陰茎を飲み込む。亀頭に当たる柔らかい感触にフィリップは声を漏らして喘いだ。
そのまま手を使わず喉に深く飲み込んだまま、スパートをかけるように激しく頭を前後させる。
「くあっ…で、出る!」
「んはっ!」
その激しい口淫に耐えようもなく、フィリップは小夜の口の中で射精してしまう。
声を漏らして喘ぎながらも、小夜は口の中に放たれる迸りを震えながら受け止める。
「んん…じゅうぅっ!」
口をすぼめて尿道の中まで精子を吸い出す。唇の端から精液を垂らしながら、小夜はフィリップの顔に向き合う。
そのままにっこりと笑いながら、口内の精子を喉を鳴らしながら飲み込んでいった。
「そんなに吸って…小夜はHだなあ」
『だってマスターのだよ?もったいなくて一滴もこぼせないよ』
陰茎を手に微笑み、唇から垂れた精液をぬぐって小さな舌で舐め取る。
幼い顔に似合わないその淫靡な姿に、射精を終えたフィリップの陰茎は再び屹立していく。
『マスター、小夜もう我慢できないなあ。今度はこっちにちょうだい?』
小夜は立ち上がると、股布をずらし濡れた幼い秘劣を見せつける。
「よしよし、じゃあ入れてあげるよ」
『待って、マスター。小夜がしてあげたいの。そのまま寝ててちょうだい?』
「ああ、わかった」
立ち上がろうとするフィリップを制し、小夜はフィリップの上に馬乗りになった。
水着の様なスーツの胸元をはだけさせると、ほぼ平坦な胸に小さな乳首が姿を現す。
そして小夜は陰茎を手に取ると、ゆっくりと自分で割れ目へとあてがい、ゆっくりと腰を下ろしていく。
『…はあ、マスターのおちん〇んが小夜のおま〇この中に入ってるの…♪』
こんな小さな体に入るのかと思われた陰茎は小夜のヒダをかき分け、根元まで飲み込んでいた。
小夜の蕩けた甘い声が響き渡る。フィリップは小夜の小さな膣内のヌルヌルの感触に口元を緩ませながら、
自分に跨る小夜の小さな体と淫靡な表情を堪能していた。
『はっ♪ああん♪あん♪マスターのおちん〇ん、気持ちいいよぉっ♪』
小夜はフィリップと見つめ合いながら腰を叩き付ける。そして腹部にかけていた手を、ゆっくりと移動させて乳首を弄ぶ。小夜とフィリップの甘い吐息がリズミカルに交わる。
陰茎と乳首に同時に加えられる快感の並に、フィリップは早くも限界を迎えていた。
『一緒に!一緒にイこ、マスター♪』
深く腰を叩き付けたその瞬間、フィリップの欲望の閂は外れた。小夜の一番奥の深い所へとめがけて、
最高まで高まった興奮と劣情の白濁液を放った。
『ふああっ!!マスターの精子が、出てる…♪』
小夜は繋がったまま身を震わせ、射精される感触と快感に身を震わせていた。
そして射精が収まった瞬間、ちゅっ、と目を閉じてフィリップに感謝のキスをした。
「すごく気持ち良かった…やっぱり小夜は最高だよ。絶対に離さないからな…」
『じゃあこのまま、繋がったままでいよ…』
ニコリと微笑む小夜。繋がったままもたれかかると、フィリップは射精後の強烈な余韻で目を閉じ眠りに落ちていった。
『おやすみ、マスター。ほんとにカワイイんだから、マスターは…』
小夜は幼い顔からは想像もつかないような情欲の色を浮かべ、優しく囁いた。
そして、ふたりが夜の闇の中で眠りについた…。
―ずっと私が傍にいてあげるから。
小夜は闇の中で静かにつぶやいた。
1073 :
Ume made by machineB
:2025/12/25(木) 02:28:53 ID:eYE3jYl/
―緊急事態が発生。今最も近くにいるマサキ調査員に緊急指令。
イレギュラーが発生しました。直ちにバトルロイドを用いて鎮圧して下さい。
イレギュラーの個体は、U-M83。今までにいくつもの高難度任務を遂行してきた凄腕です。
くれぐれもご注意を…
「イレギュラーだって!?」
イレギュラーとは暴走し制御不能に陥ったロボット全般の事を指す。
人間に対しても危害を加える恐れがあり、直ちに鎮圧する事が定められている。
無力化した後に再調整が施される事もあるが、人間に危害を加えた場合は基本的には破壊する事としている。
…人間を殺傷したロボットへの不信感や稼働させておく事への嫌悪感が非常に強いからだ。
「そんな実績のあるバトルロイドがなぜイレギュラー化なんてしたんだ?」
―それが、研究所で実験も兼ねてオーナー権限の譲渡の為オーナーの登録解除と新規登録を行った所、
それがきっかけでバグを起こしたようです。
新オーナーを攻撃し怪我を負わせた後、旧オーナーの自宅に向かい元オーナーを拘束、監禁。
命令を受け付けない完全暴走状態にあり、監禁されている元オーナーの一刻も早い解放が急がれます。
オーナーの登録解除、譲渡。
ウメがその言葉を聞いた時、恐ろしい嫌悪感と恐怖を感じた。
「…やめてくれヤミ、俺はもうお前のマスターじゃないんだ…!」
『何を仰るのですかマスター、ご安心下さい。私は常に貴方の傍におります。
オーナー権限を乗っ取ろうとしたハッキングは跳ね除けました。
私のマスターは貴方だけ。私達の仲を裂こうとする者は、全て排除します』
薄暗いキッチンにテーブルとイスが置かれている。
そのイスには恐怖にひきつった若い男が縛られた状態で座っており、ガチガチと震えて歯を鳴らしている。
傍らに立つのは、セパレートタイプのビキニを身に着け、コートを上に羽織ったバトルロイドだった。
『さあマスター、貴方のお好きなビーフシチューです。お召し上がり下さい。
仰ってくれましたよね、わがままな元恋人が作ったのなんかのよりずっと美味しいと。私の思い出の品です』
ヤミと呼ばれたバトルロイド…イレギュラーはビーフシチューを載せた盆を手に、生気の無い声で囁く。
その顔は微笑んでいたが、その瞳には全く光が宿っていなかった。
『もう3皿も作り直したのです。好き嫌いはいけませんよ、マスター。私が食べさせて差し上げます』
張り付いた様な笑顔でスプーンを差し出す彼女の視線に、元マスターは声にならない悲鳴を上げた―。
1074 :
Ume made by machineC
:2026/01/03(土) 20:51:25 ID:sV844g5a
「インプット完了。U-M83、君のオーナー登録情報はヒロ・サイモン上級調査官から
ニコラス・マッケンジー調査官へと変更された」
科学者の言葉がU-M83というアンドロイドに向けて告げられた。
M83は虚空を見つめるような目で動きを止めている。
「…どうした、M83。復唱したまえ。君のオーナーは誰だ?」
『わ、私のオーナーは…ヒロ、サイモン…、い、いえ…ニコラス・マッケンジー調査官…』
酷く歪な声で虚ろに呟くM83。
「まだ反応に混乱が見受けられるが、オーナー登録情報の変更は成功したようだ。
我々に先史文明の遺物を完全にメンテナンスできる技術力はまだないが、これで一歩進んだ。ご協力感謝する」
「いや、俺もそろそろ戦いから足を洗いたかったからな。あいつにも研究所にも十分儲けさせてもらったし、
これを元手にスローライフを始めさせてもらうよ、人間の嫁さんでも貰ってね」
「今までは遺物を発見した調査員が起動させてそのままオーナーとして登録されるケースが一般的だったからね。
引退、譲渡、売却したいオーナーの都合がつくようになるし、我々としても研究用の素体が入手できる」
「じゃあニコラス、ヤミをかわいがってやってくれ。ヤミも新しいオーナーとよろしくな」
ヒロは別段別れを惜しむ訳でもなさそうにフランクに別れの挨拶を告げる。
扉を開けて去っていく元オーナーの姿を、ヤミは微動もせず姿が見えなくなるまでじっと眺めていた。
「…ではこれからメンテナンスとデータ解析を行うとしよう。彼女を連れて帰るのはそれからだ、ニコラス君」
「へい、わかりました。…んじゃこれからよろしくな、M83ちゃん」
マスターと呼ぶべき新しいオーナーの言葉にも、彼女は無反応だった。
彼女の思考回路には、目まぐるしいほどに元オーナーの情報が錯綜し、動作を停止状態に陥らせていた。
―そして、数時間後。
「なあ、いい加減ちゃんと俺の事をマスターって呼んでくれよ」
『…は、はい…マ、マス…ター…』
「さっきからずっとこの調子だけど大丈夫なんですか研究員さん」
「登録情報の書き換えはきちんと成功しているよ。メモリー…今までの記憶との混濁が起きているんだろう。
さすがに今まで活動してきたメモリーを消去してしまったらどんな悪影響が出るかわからない、整理がつくのを待つしかない」
『…じゃない…』
「?」
「しかし、やっぱりいい体してるなあ。こんな刺激的な格好でエロい体した女が俺のものと思うと大枚はたいた甲斐があったってもんだ」
ニコラスがM83に手を伸ばし、頬から胸元、下へと下卑た手つきで彼女の肌をなぞった。
―その瞬間、M83の体がビクリと振動した。
『―触るな』
「…?」
直後M83はニコラスの手を汚いものに対するかの様に、パン、と音を立てて乱暴に払った。
『私の肌に触れていいのはマスターだけだ』
「っ!?」
驚いて飛びのいた直後、ニコラスの足を強烈な痛みが襲った。
ビームが足を貫通し、床を焦がしている。場に彼の絶叫が響き渡った。
M83の手には彼女の武器であるビームガンが握られている。
「…っっ、オーナーとして命令する、U-M83、直ちに銃を下ろせ!身動きするな!」
『…お前はマスターじゃない。オーナーでない者が私に命令するな…!』
「馬鹿な!?オーナーの登録情報の変更は成功したはず!完全なバグだ!」
『私はヤミ。私がマスターと呼ぶのはオーナーであるヒロ・サイモン上級調査官だけだ。
私をハッキングして乗っ取ろうと、そしてマスターから引き離そうとしたな…!』
呪詛の様な声でつぶやき、その眼光には憎悪の灯が宿っているかのように見えた。
彼女はそのまま身をひるがえし、ビームガンで窓を破壊するとそこから外へ飛び出していった。
突然の緊急事態に、けたたましいサイレンが研究所内に鳴り響く。
「イレギュラー発生だ!U-M83は暴走した!イレギュラーと認定、ただちに鎮圧せよ!破壊も問わない!」
―これが、事件発生時の記録映像です。そしてその後帰宅していた元オーナーの自宅に侵入しました。
彼からは救難の通信が送られた直後に通信が断たれています。恐らくは監禁状態にあると推測しています。
「なんて事だ…」
マサキはつぶやいた。そして、ウメはこのM83、ヤミと呼ばれたイレギュラーになぜか恐ろしいほどの共感を抱いてしまった。
もし自分が意志とは無関係にオーナーを書き換えられたら、どうなっただろうか?
彼女に同情心を抱くか?あんな行動を取らないと言い切れるか?とてつもない嫌悪感を感じた。
「ウメ、相手は凄腕のバトルロイドだ…しかも暴走しているからこっちに躊躇なんてない。やれるか…?」
不安そうな目でウメをマサキは見遣った。相手が相手だけに、さすがにウメを心配しているのだ。
『や、やるっすよ!ご主人!それがご主人の命令なら!』
自分にかかる靄の様な気分を振り払うかのように、大きく声を上げてウメは返答した。
「…ありがとう、だけど状況は不利だ。元オーナーが実質上の人質になってる。
このままの状況で威力が高く周囲を巻き込みかねないライトニングキャノンを使う訳にはいかないだろう」
『エ、エレキガンで戦えばいいっす』
「それだけで戦うのは危険すぎる相手だ。ウメ、あいつを引き付けて時間稼ぎしてくれ。
お前達が戦っている間にオレが、元オーナーを救出する。そうすれば安全を確保できるし思う存分戦えるはずだ」
『ご主人!危険っすよ!』
「状況は深刻なんだ。いつ元オーナーに危害が加えられるかわからない。ウメ、お前の力を信じてるぞ」
『…ぜ、絶対にやってみせるっす!ご主人に任せられたんなら、絶対にやれる気がするっす!」
ウメは思わず奮い立った。その姿を見てマサキは見つめ合いながら無言で頷く。
そして彼らの乗る移動用探査車は、目標のイレギュラーが立てこもる宅地に向かって走り続けていた。
1075 :
Ume made by machineC
:2026/01/03(土) 20:53:04 ID:sV844g5a
『さあマスター、たんとお召し上がり下さい』
カチャリ、カチャリとスプーンや皿の音が真っ暗なキッチンに鳴り響く。
そこにはイスに縛られた男が、アンドロイドにビーフシチューを食べさせられていた。
彼女はヤミと呼ばれかつて彼のバトルロイドとして数々の活躍をしてきた、イレギュラーである。
『美味しいですか?戦闘しか知らなかった私に、手料理を作ってくれと頼んできたのはマスターでしたね。
未体験の出来事の為、最初は何度も失敗しました。初めて美味しいと褒めてくれた時は、何にも勝る喜びでした』
虚ろな目で思い出すように語るヤミ。彼女の元オーナーであるヒロは体を震わせながらヤミの料理を嚥下していた。
「お…俺は…お、お前を捨てようとなんて、してない…!」
『何を当然の事を仰るのですか。マスターが私を他者に譲渡しようとするなどありえません。
どんな真相かはわかりませんが、私をマスターから奪い取ろうとした者の差し金に違いありません』
ゆっくりと空になった皿を片付け、カチャカチャと手際良く食器を洗うヤミの後ろ姿をヒロは眺めた。
表情が見えないのがヒロをさらに怯えさせた。
『料理の材料がなくなってしまいました。買いに行かなくてはいけませんが…私達を陥れ、
マスターを狙う不届き者がいるはずです。しばらく、静かになさって下さいね』
ヤミの手に握られていたのはボールギャグだった。元オーナーであるヒロは見覚えのあるそれを見てビクリと震えた。
『声を上げないで下さいね?ふふ、懐かしいです。このボールギャグを使って幾度もマスターと睦み合いましたね。
これをマスターが嵌める側になるなんて思いもよりませんでしたが…』
ヤミは妖艶な微笑を浮かべ、怯えるヒロの瞳を見透かす様に覗き込んだ。
機械であるはずのその瞳には興奮と狂気が宿っているように見えた。
―しばらく時を経て。
ぐったりとやつれた様にイスにもたれかける男。アイマスクをつけられて視界を塞がれ、
口にはボールギャグを嵌め、弱々しい吐息を漏らしている。
縛られて動けないからなのか、もう諦めたかの様に動かなかった。
『マスター、私の言いつけ通り静かにしていてくださったのですね、アイマスクは過剰だったかもしれません。
余計な物を見ないで欲しいから、私だけを見ていて欲しいから、独占欲でついやってしまいました。
あの時のマスターの気持ちがよく分かりました。私をそこまで愛して下さっていたのですね…』
顔を近づけて、ふう、と甘い吐息を顔に吹きかけるヤミ。
視界と口を塞がれたヒロはその感触と声で体を激しく震わせて声を出せずに恐怖でもがいた。
『そろそろ、トイレの時間ですね?尿瓶を用意します』
うっとりとした顔でヒロのズボンに手をかけ、カチャカチャとベルトを外し、ファスナーを下ろす音が静かに響く。
『マスター、恥ずかしがらないで。失礼いたします』
ヤミのしなやかな手がヒロの一物に触れ、その刺激に敏感に反応し膨れ上がった。
『…やはり、溜まっていらしたのですね。この様に膨れ上がってしまっては尿瓶に入りませんし、排尿もできません』
口の端を緩めながら、半勃ちの陰茎を弄ぶように愛撫するヤミ。
『思い出しました。起床時に勃起してしまっていた場合、私が処理しておりましたね。
マスターがこれを何とかしてくれと言っていたのを思い出します。ふふふ』
ヒロはボールギャグを嵌めた口でモゴモゴと唾液とともに声にならない声を漏らす。
ヤミが手に取った陰茎を根元から亀頭まで舐め上げる感触に、体を悶えさせる。
アイマスクで視界を遮断されているからか、ヤミの妖艶な声と股間に与えられる刺激が劣情を滾らせていく。
『射精へと導けば勃起が収まるのでしたよね?私にお任せ下さい』
一気に口に含まずにペロペロと亀頭の先端を舐めながら、陰茎を屹立させていく。
先端のカリの部分をほじる様に舌の先端をなぞらせ、同時に睾丸の感触を確かめる様に手で陰嚢を弄ぶ。
ヤミは自分の指先を舐めてたっぷりと唾液を塗り付けると、ヒロの肛門をなぞる様に弄り回し、
ゆっくりと指先を肛門へと差し込んでいく。
「ンンッ…!ア”ッ!!」
前立腺を刺激される未知の感覚にヒロは苦しい様な悶絶する様な声にならない喘ぎ声を漏らした。
陰茎は真上を向くほどにそそり立ち、ビクビクと脈動する様に硬く膨れ上がった。
待っていたと言わんばかりのタイミングで、その陰茎をヤミは口に含んだ。
『んんっ、ん、うんっ、んふっ、うむっ』
ヤミは恍惚した声を漏らしながら、激しく頭を前後させて唇でヒロの陰茎を扱き始めた。
唇は窄み、バキューム状態の口内では唾液に塗れた舌が亀頭に絡みつき、我慢しようがない刺激を与えている。
ぷはっ、とヤミが陰茎から口を離すと、ドロドロになった唾液が尾を引き、はちきれんばかりに硬直した屹立が姿を現した。
『もう我慢できない程に勃起していますね。マスターの感じる部分は全て把握しています。いつも私にフェラチオさせていましたからね』
うっとりした顔で囁くヤミ。
『マスター、勘違いなさらないで下さい。私は、こうしてマスターに奉仕して性欲処理をする事、嫌ではありませんでしたよ?
いつも最高に気持ち良さそうに射精して、ありがとう、愛してるよとお礼を述べてくれて、私は本当に嬉しかったです。
愛というのはその時の私にはよくわからないものでしたが、マスターが私を求めてくれている事は強く実感できました』
チラ、と上目遣いでヤミは微笑んだ。そして射精へと導こうと激しい口淫を再開する。
暗く静かなキッチンの中で、じゅぽじゅぽと淫らな音が響き続けた。
声にならない喘ぎ声がボールギャグの隙間から漏れ、限界をついに迎えた。
射精の瞬間を察したヤミは両腕を相手の背へと回し、喉の一番奥まで亀頭を飲み込む。
「――――ッ!!」
ぐっと抑え込まれたまま、体を震わせてヤミの口内に精液を放つヒロ。
ヤミは微動だにせずその迸りを喉の奥で受け止め、射精が収まるまで恍惚の表情を浮かべていた。
そしてぽん、と音を立てて唾液でドロドロになった陰茎がヤミの口から顔を出す。
ビクンビクンと脈打つ様に振動する陰茎を見てヤミは満足そうに微笑みを浮かべ、
口に手を当ててごくり、と喉を鳴らして味わう様に口の中の精液を飲み込む。
大量の射精を終えておきながらその陰茎は脈動しながら屹立している。
1076 :
Ume made by machineC
:2026/01/03(土) 20:54:14 ID:sV844g5a
『まだ収まらないのですね。思い出します。ヤミに挿入れたいよ、と求めていてくれましたね』
ヤミは囁くと、くいっ、とヒロのアイマスクをずらす。
解放された視界にはヤミの情欲に染まった瞳が飛び込んできた。
ゆっくりとヤミは羽織ったコートを脱いでいき、ゴトッと重量音と共に床に落ちる。
そして、パンツの股の部分をずらして向かって抱き合う様にヒロへと跨る。
ギシリ、とイスが重量で軋む音が鳴り響いた。
『やはり、ヤミの中に入れたいのですね?マスター。存分に私のナカを味わって下さいませ』
自分に跨るヤミを目の当たりにし、彼女が何をしようとしているのかヒロは否が応にでも理解した。
恐怖とは裏腹に屹立した陰茎。それを手に取ると、ヤミは自分の秘裂にあてがい、ゆっくりと腰を下ろしていった。
ヒロは体をバタつかせ、激しく拒否反応を示した。幾度も体を重ねてきたはずの相手。
だというのに、自分を犯そうとしているヤミが全く別のとてつもなく恐ろしいものに思えていた。
むぐ、んー、んぐー、ボールギャグに遮られて拒絶の言葉が声にならない。
自分の陰茎がヤミの陰唇をかき分け、飲み込まれるように入っていく瞬間を目の当たりにしていた。
『―んっ!』
ヤミの口から恍惚の喘ぎ声が漏れるとともに、膣内の一番奥まで陰茎は飲み込まれた。
根元まで入り込んだその結合部が、この時代で初めてアンドロイドによるマスターへの逆レイプが行われた事を示していた。
豹変したヤミに犯されたという事実を認識したヒロは、本日幾度もの声にならない声を上げた。
『感じます…マスターのペニス、私の中で膨れ上がって性感に震えています…
マスターと繋がって私も最高に気持ちいいです…!もう我慢できません、マスター、動いちゃいますね!』
焦点の合わない瞳で快感に震えるヤミは、先程まで主張していたオーナーへの性処理、奉仕という建前すらも放棄し、
快楽を貪ろうと激しく腰を上下にゆすりはじめた。
その勢いでイスがギシギシと床に音を鳴り響かせ、マスター、マスターとヤミの求める声が喘ぎ声と共に響き渡った。
今まで自分の上で腰を振らせて奉仕させていた時とは全く違うヤミの姿にただただ狼狽しされるがままになった。
『あっ!あ、あん、あっ、はぁん!』
クールな顔で任務をこなしてきた凄腕のバトルロイドとは全く面影の無い蕩けた表情で思い切り喘いで見せるヤミ。
その瞳は狂気すら感じる程に情欲の火に燃え上がり、それを下から見上げるヒロは震えを隠せなかった。
『はっ感じますか、マスター♪私の愛を』
見つめ合いながら腰を叩き付けるヤミは、声と唾液の漏れるボールギャグを離す。
今まで抑えてきた声が吐き出されるその瞬間、その口はヤミの唇で再び塞がれた。
黙らせてやるとでも言うような、侵略的な熱烈なキス。ヤミの舌はヒロの舌と絡み合い、貪欲に口内を蹂躙するように暴れ回った。
『愛してます、愛してますっ、マスター!一緒に絶頂を迎えて、私の奥までマスターの愛を注いで下さいっ』
舌を絡め合いながらそのまま、大きな喘ぎ声と共に絶頂を迎えるヤミ。
それと同時にヤミの膣内は中の陰茎から精液を搾り取らんと激しく絞まり、あえなく射精へと導かれた。
ヤミにイカされてしまったヒロは強烈な快感に放心したままヤミの中に精液を放っていた。
口からは唾液と荒い息が漏れ、まるで魂まで吐き出されるような脱力感に襲われた。
『マスター…愛してます…ずっと私を、ヤミを離さないで…』
射精が終わってなお、ヒロを抱きしめながら愛を囁くヤミ。
そして弱い吐息だけが響き、再びキッチンに静寂が戻る。
…ヤミはヒロというオーナーの下で過ごしてきた。彼の愛とは性行為を前提とした相手を求めるものであった。
故に、ヤミの学んだ愛とは相手を求めるものであり、一方的なものである形となっていた。
そして共に交わす快楽と愛は同一という、歪んだものとなっていたのかもしれない。
―今の彼女に、同意の伴わない性行為は強姦であるという認識は恐らくなかった。
それこそが、人間の命令に従わず、危害を加えるものであるイレギュラーという認識も…。
暗い室内。明かりの消されたキッチン内にまるで死体の様にぐったりした男と、
その傍らに座り込む美女の姿があった。
遠くから響く車両の駆動音を感じ取った彼女は、ピクリと反応してつぶやいた。
『―人間が一人。そして同シリーズのバトルロイドが一体。
どうやら、私達の敵がここにやって来たようです』
抑揚のない声で呟きながら立ち上がる女の姿。
『…片付けて参ります。戻ったら、マスターのお好きなビーフシチューをお作りします。
そして、また愛し合いましょう』
寒気がするような張り付いた微笑。狂気を奥に宿した瞳でそう告げると、女はコートを拾い上げ歩きながら羽織った。
そしてそのポケットから冷たく光るビームガンを手に部屋を後にする。
『…!あんたが、U-M83っすか』
複雑な気持ちの入り混じった声で、ウメはつぶやく。
その言葉に返答する事もなく、感情のこもらない瞳で一瞥する。
『あ…あんたにはイレギュラー認定がされてるっす。おとなしく中にいる人を解放して投降してほしいっす…!』
『私はヤミ。マスターを私から奪おうとする者は誰であろうと排除する』
ウメの勧告に返答すること無くビームガンを構え、ウメへと向けて発射する。
素早く飛び退いて回避したウメはエレキガンを構え応戦の体勢に入る。
対話の余地なく、イレギュラーと化したバトロイド、U-M83ことヤミとウメの戦いは始まった。
『(ご主人、こいつはアタシが何とかするっす。どうか、無事で…!)』
離れて住宅へと潜入し元マスターを救出しようとしているであろうマサキの事を思い、
ウメはエレキガンを握りしめ目の前のヤミを睨みつけた。
(つづく)
1077 :
Ume made by machineC(戦闘編)
:2026/01/09(金) 01:44:30 ID:XuP4awJb
ウメにとっては初めてのエイリアン以外の戦闘の相手だった。
それも武装し戦闘経験を積んだ同シリーズのバトルロイド。
しかも状況から武器も制限されている。非常に分が悪かった。
にらみ合いを続けた後、ヤミが先に仕掛けた。ビームガンから放たれる銃撃を飛び退きながら回避するウメ。
一方的に攻められてばかりなるものかとエレキガンをヤミへと放つ。
自分に迫る電撃にたじろぐことなく、ヤミは羽織ったコートを翻した。
『無意味…』
コートからエネルギーの磁場が発生し、電撃はそれに阻まれ命中する事無く飛散した。
『なんすか!?』
コートにはバリアを展開する装置が組み込まれているようだった。
ウメのエレキガンではバリアを破る事は出来ない。
『エレキガンが効かないっす!』
背中に背負ったライトニングキャノンをちらりと見遣る。これならバリアを破る事もできるかもしれない。
…だがこれを使う事は禁じられている。これを使ったら背後にある住宅にいる人間も巻き込みかねない。
人質は当然、自分の主人にも危害を加える危険性がある。
ご主人が救出するまで、何としてもこのまま耐え続けなくてはいけない。ウメは歯噛みしながら唸った。
『どこを見ているの?』
ウメへと向かってビームガンのビームが連発される。
ウメは素早く銃口の向きから軌道を予測し、電撃の連射で全てのビームを相殺した。
『…!』
驚いた直後に自分に向けて放たれた反撃の電撃をコートのバリアで防いだ。
間を置いて銃撃戦が再開される。ビーム弾と電撃弾が炸裂し合い、この二体の銃の腕前は拮抗していた。
簡単に倒せる相手ではない事を理解したヤミ。このまま銃撃戦を続けても膠着状態になる。
そう判断したヤミはコートで身を覆いながらバリアを展開し、真っ直ぐ一直線にウメへと接近していった。
『この!このっ!』
接近を阻もうとエレキガンを集中して放つウメ。しかしどの攻撃もバリアを破る事は出来ない。
出力を最大にしても衝撃にわずかに足を止めるだけでその歩みを止める事は出来なかった。
無表情でウメを見据えたまま接近するヤミの瞳に、ウメはたじろいだ。
そして、残り数歩の距離にまでなった時、ヤミはコートの内部からメタルマチェットを抜いた。
特殊な合金で作られた鉄も切り裂く凶悪な光を放つ鉈が握られ、それがウメへと振り下ろされようとしていた。
『―っ!』
一閃、二閃とマチェットが空を切る。その度に空気が悲鳴を上げ、一撃でも直撃すればひとたまりもない事をウメは感じ取った。
続け様に放たれる斬撃に体勢を崩すウメ。ガキンと耳に響く鈍い金属音が響き渡る。
ギリギリのところで避けたウメは、そのままの勢いでヤミの懐に体当たりした。
『この距離でもバリアは張れるっすか!?』
密着した体勢でエレキガンを発射するウメ。しかし僅かにヤミの動きが早かった。
コートが電撃の直撃を阻み、直接のダメージに至っていない。
『くうっ…!』
反撃にマチェットを握ったままの拳が繰り出され、ウメのエレキガンを弾き飛ばした。
「エ、エレキガンが!」
音を立てて地面に落ちるエレキガン。ウメは慌てて拾おうと手を伸ばす。
ヤミはその隙を逃さず、強烈な蹴りをウメヘと叩き込んだ。
『うあっ!』
声を上げて地面を転がるウメ。その上からヤミのマチェットが間髪入れずに繰り出される。
尻尾状のケーブルを使い素早く体を起こしたウメは、素早く振り下ろされる前の腕を抑え込む。
ギリギリと押し合いを続けるウメとヤミ。力は拮抗しているようだが僅かにヤミが押している。
ウメの眼前にメタルマチェットの凶刃が少しずつ迫る。
―その瞬間だった。ウメの視線の先に、ぐったりした男を抱えて住宅から姿を現すマサキの姿が見えた。
ウメとの交戦中の隙を突き、既に裏口から侵入を果たしていたのだ。
『…っ!?!??マスター!?』
ウメの視線から、それと同時にヤミもまた事態に気付いた。
押し合いを放棄し、マチェットも放り投げて一直線にヒロを抱えるマサキの下へと駆けた。
『貴様あああっっ!!!私のマスターをどこへ連れて行く気だああぁっっ!!』
激しい怒りをあらわにしたヤミは、走りながらビームガンをマサキに向ける。
ビームガンの照準が正確にマサキの体を捉えた。
『ご主人んんんんっっ!!!』
ヤミの絶叫にも負けない悲痛な声でウメは叫んだ。
1078 :
Ume made by machineC(戦闘編)
:2026/01/09(金) 01:53:57 ID:XuP4awJb
エレキガンを落としたウメは必死でこの状況を打開する方法を頭の中で模索した。
対峙しているヤミというバトルロイドの思考と行動、そして、自分の持つ機能をフルに動員し、
この状況を打破する手段をこの僅かな瞬間にシミュレートしていた。
「―動くな!ヤミ!マスターの命令だ!」
ヤミの聴覚センサーに、狂おうと決して忘れえぬ元オーナー、ヒロの声が響き渡った。
―それは、記録映像から拾った音声データからウメが模倣し発生したものだった。
マサキの音声をメモリーに保存して再生した様に、ウメには声を模倣できる機能があるのだ。
『―――マ、マスター!?…い、いや…こ、これは…』
―い、いや、違う。
状況を考えれば彼本人が声を発する事はあり得ない。この音声は模倣したものだ。冷静に分析すればすぐに理解できた事だ。
にもかかわらず、ヤミの聴覚センサーは思わず反応してしまった。
彼女がオーナー情報を書き換えられてもなお変更を認める事ができなかった存在。
彼の声に人間と同じ直感的な反射が起こった。
思わず視線を声の元であるウメの方へと向けてしまった。
―そこには、その僅かな隙に背負ったライトニングキャノンを素早く構えるウメの姿があった。
その瞬間に、ヤミは思考を巡らせた。
相手の武器の威力は未知数。バリアで受けるべきではない。回避行動に移るべきだ。
そして未知の武器を前に、もう一つの可能性をヤミの狂いかけた思考回路がはじき出した。
一瞬の躊躇の後、ヤミはコートで体を覆い、バリアの出力を全開にしてウメのライトニングキャノンを防ぐ選択を選んだ。
『―絶対に、やってみせるっす!ご主人が、ご主人が信じてくれたんだから!』
ウメはライトニングキャノンの出力、収束を針の目を通すかの如く神経を集中させて発射態勢に入った。
もし外したり発射の調整を誤れば、主人であるマサキや彼の抱えるヒロも被弾する危険がある。
人命を最優先するアンドロイドであれば絶対にできない判断を、ウメは選んだ。
そして、皮肉にも人間に危害を加える事も厭わなくなったヤミは、元オーナーに被害が及ぶ危険性を優先させた。
ライトニングキャノンから放たれた電撃の放射は、細く、そして正確にヤミの体を補足した。
その収束された一撃がバリアを直撃する。激しい電撃が散らされて周囲を眩しく照らす。
その勢いにたじろぐヤミ。自分の持つエネルギー全てをバリアに回してライトニングキャノンの電撃を防ごうとする。
―その瞬間、コート内部のバリア発生装置が火花を吹いた。
そこは、エレキガンを防いで損傷した箇所だった。バリアは僅かに綻びを見せ、そこから膨大な電力がバリアの内部へと侵入し、ヤミの体へと流れていった。
『あああああアアアァぁぁっッッ!!!』
全身に電流が駆け巡る感覚に震えながら、激しい絶叫を上げるヤミ。
コートのバリア発生装置は爆発し、その勢いで吹き飛ぶヤミ。全身から帯電した火花を散らしながら、地面を転がる。
「うわっ!」
予期せず自分の視界へと転がってきたヤミの体にマサキは驚きの声を漏らす。
そして彼女が行動不能に陥っている事を確認すると、ウメの方を見遣り、無言で頷いた。
『ご主人…!』
その仕草と表情だけでマサキが自分に何を言おうとしたのか理解できた。
事件が起こってから、緊張し通しだったウメの表情に初めて安らぎが戻った。
『マ、マス…ター…マ、ママ…マ、マスター…』
仰向けになった状態で、全身から火花を散らしながら首と手をぎこちなくヒロへと向ける。
その向けられた視線と震える手を視界に捉えたヒロは、ヒイィ、と怯える声を上げて目を逸らした。
その恐怖を感じ取ったマサキは一瞬ヤミの顔を見て悲しそうな顔を浮かべ、そのままヒロを抱えてその場を駆けた。
自分から遠ざかっていくマスターと呼ぶ者の姿を、ヤミは絶望に染まった表情で眺める事しかできなかった。
そんなヤミのもとへ歩みを近づけるウメ。全身が激しくショートし、あらゆるパーツが機能を停止している。
指先すら動かす力も残っておらず、もはやとどめをさす必要もない。一目見てそう確信するには十分な姿だった。
目の前のイレギュラーと化したヤミの姿が他人事とはウメには思えなかった。
もし、あの状況になったら自分も同じ反応と行動を取るだろうと確信していたからだった。
『マ、スター…イかないデ…、サビしい…ユルサナイ…』
うわ言の様にヤミは言葉を漏らす。
『…すてナイで』
その言葉を最後に、ヤミは機能を停止した。その瞳は完全に光を失い、虚空を見つめていた。
涙を流せる機能があったら間違いなく泣いていただろう。ウメは思い、瞳に涙を溜めた。
そして、そのままそこに佇んでいた。
サイレンが鳴り響いている。マサキが人質を確保した後に通報したのだろう。
救護車に続いて警察車両がパトランプを光らせながらなだれ込んでくる。
イレギュラー発生事件は、収束を迎えようとしているのだ。
車両から降りてきた警官隊が機能を停止したヤミを、
壊れたマネキンの様に雑に回収して運んでいく光景をウメはずっと無言で見ていた。
「ウメ!」
彼女を現実に引き戻したのはマサキの声だった。
「―つらかっただろうな」
イレギュラーを回収し、この場から去っていく車両の方向を見ながらマサキは悲しそうにつぶやいた。
「よく、頑張った。ウメ。ありがとう」
『ご主人…!』
ウメは全てが報われた気がした。
瞳に溜めた涙が溢れ出た。悩みと悲しみに暮れていた顔は、歓喜に変わり、涙を流して笑った。
そのままマサキへと抱きつき、胸に顔を埋めた。まるで潜り込む様に顔をぐりぐりと押し付ける。
いつもならくっつくな、離れろと言うマサキも目を閉じてされるがままにし、腕をウメの背中に回した。
『ご主人、ナデナデしてほしいっす!」
満面の笑顔で告げるウメに、マサキは苦笑しながらゴシゴシと強くウメの頭を撫でた。
その感触にウメは今までで最高の笑顔を浮かべた。
至福の時間。ずっとこうしていたいと、ウメは思っていた。
オーナーを愛する故に狂ったヤミの事を考え悩んでいたウメ。
だけど悩む事も迷う事もない。
だって自分には最高のご主人が、自分を必要としてくれて、一緒にいてくれて、笑い合えるのだから。
―慌ただしくなる現場。警察の事情聴取、行政官達とバトルロイド研究所の科学者達が議論する声。
いつの間にか駆けつけていたマスコミ達がひしめき合っている。
―U-M83がイレギュラー化した?あの高性能なバトルロイドを誰が鎮圧したんだ?
―無名の調査官と最近発掘された未知のバトルロイド?これは大事件だ!
―元オーナーを監禁!?救急隊によれば何か暴行の痕もあったらしいぞ…!
―この件で研究所と調査隊はどうするつもりなんだ…
マスコミと警官、野次馬達がどよめき合っている。
話題の渦中にあったマサキとウメは向けられるマイクとカメラに困惑するばかりだった。
「すいません、あなたがこの事件を解決した調査官ですか!?ぜひ一言コメントを…!」
「あ、いや…!ちょっとそういうのは後で…!」
「ほんの少しですから!マサキ・ミチハラ調査官!…えっ!?ま、まさかあなたはマサキ君!?」
マイクを向けた報道官の女性は、マサキの顔を見て驚きの顔を浮かべた。
その姿に同様のリアクションを見せるマサキ。
「えっ!?まさか、君は…ミカ!ミカ・ヒラノじゃないか!?信じられない!地球以来じゃないか…!」
―そう、ウメもまた、ヤミと同様の苦悩を抱えるようになるのはこれから…
(つづく)
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