【R-18G/TSもの】真・女神転生V/IF回帰の女神編

1 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/04/18(金) 22:23:41 ID:tQG1qPJx: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【　　　注意！！　　　　】

　　　　　　　　　　　　　　　歌詞の書き込みはご遠慮ください。

　　　　　　　　　　　　　　　真・女神転生VならびにVV、創生の女神編アフターものとなります

　　　　　　　　　　　　　　　原作、設定への独自解釈ならびにネタバレが多数含まれますのでご了承ください

　　　　　　　　　　　　　　　本作主人公はTSし、マリィ（Dies irae）となったやる夫となります

　　　　　　　　　　　　　　　 TSキャラと男性との性交シーンがございますので、苦手な方はご注意ください

　　　　　　　　　　　　　　　また、凌辱やグロテスクなシーンを含みますので合わせてご注意願います

　　　　　　　　　　　　　　　旧トリップ：なつしお ◆ZtuqNJcOVE

　　　　　　　　　　　　　　　当スレはまとめフリーとなっております。

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　　　　　　　　　　　　　　　 <　回　>　　　　<　帰　>　　　　<　の　>　　　　<　女　>　　　　<　神　>　　　　<　編　>
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2455 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 00:27:35 ID:5A4RNJ93: 仕方ないし明日である程度立ち直るつもりなのタフ
2456 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 00:28:18 ID:nmbYpfsJ: 状況が状況だしな
2457 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:30:32 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -─-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　 ⌒ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　 {　　 }　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　{　　/,.イ
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　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ　　ヽ　　ヽ　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′ / } }　　　　',　　　‘　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　 /　 /　 } }　　　　 | 　　 |　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ' 　 |　　 /　＼　　| 　　 |　　　,　　　　 ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　|　〃 ∧,-- ､ | 　　 |､　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　_ノ|| / ´ _＼　}　　　 |　_　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　|ﾄ |ﾚ' ｨfr､￣ｱ/　　　|/､ヽ　　　　 ′
　　　　　　　　　　　　　　从　lWf}　､Vﾘ_ ｀/ /　　 .|〈ヽ/　 |　　　 ,
　　　　　　　　　　　　　　　 W :::ﾉ　　¨ 　/ ｨ　　 /__ノ　　 |　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く　　　 /′|　　 /^ |ｌ　　　|　　　 |　　　　　　…………やる夫、また苦労してもらうけど
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　､ -　　　 l　 ./ 　 ||　　　|　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l　ヽ　　　/ ／　　 |　　 / 　　 ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧|l:::::: ┬ /ｲ　 ,. -‐/　　 / ∨　　 ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　从:::|　| /' | /　　./　　 /∧ ∨　　 ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ|　l /」/∧　/　　 /　　 >､ヽ　　 `、
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　　　　　　　　　　　　＞'´　 <⌒∪ー':V::::::: /　／ー´ 　／⌒ ＼.　　∨
　　　　　　　　　　　　　／　　　＼　>/:::／/:::::／　／ >　　　ィ　　　　　}:＼　∨
　　　　　　　　　ｉ　　　 ,.-ヽ_>/::/　/:::::/　 / ／　 l　/　　　　　}:::∧ ､丶、＿
　　　　　　　　　 _|　　_/´/　 //::/__/:::::/　 / ´　　 |./　/　　　　　.}:ヽ∧　￣
　　　　　　　　　　「ｰ┴'´ -'´{l　V::／i:i:i|::::/|　/ 　　　ﾚ　/　　　　 /::::::::∧
　　　　　　　　　　　l ￣　　　圦∧{i:i:i:i:i:|:/　W　　　　 .|／　　　　　 /:::::::::',:::}
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　　　　　　　　　　 └r─ ''^´　∧〕 {i:i:i:i:ｉ:|　〔ﾆﾆﾆﾆｺ /　／　　　　/:::::/|::|:::/ |′
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　　　　　　　　　　 ∧　　　　 /∧{i:i:i:i:ｉ:|　　|　　　/　　　　　 /　∧ /::/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――虐げられた恨みは、たやすく飲み込めるものではない。

　　　　　　　　　　　　失ったものはあれども今日まで無事に過ごしたものと、理不尽に晒されたモノの価値は違う。

　　　　　　　　　　『なぜ自分が』と言う負い目にも似た苦しみは、やがて何も知らぬままに奮闘する誰かへ向きかねない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だから。区切りが必要だ。

　
2458 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:34:48 ID:qIptpTwC: 　　　　｀ヽ､　/　　　　＿＿＿＿＿　_ ノ´　　∧
　　　　 }__}./　　　　＿＿＿＿＿　ノ / ≧s｡ ∧
　　　　／ //´　　　　　　　　　　_／￣〉⌒"''＜ ∧
　　　 {￣//　　　　_　　　　　　ﾉ　　　/　　　　　＼〉
　　　.〉 i{　-　　　i} }　r─=≦　 ` ─〉
　　　〈／ヽ! {　ﾊ / /＞'":::::::＼──=ﾆ　　　　　 ∧
　　　　＼八 V__/ /:::::::::::::::_:::::::::.　　　　{　 "'＜　　 ∧
　　　　　 r‐＼__／::::::::／　　＼ :::.　　　　　＼　｀　､_i}
　　　　　 {::::､:::::::::::: ／ ⌒＼　∧:::＼　　 V　　＼　〈
　　　　　　::::::`ー＜　Vて斧 V　ﾍ :::: `ー┐　　　　　　:.
　　　　　　}ｉ:::}ィてミ ⌒ゝ '　/イ　| ＼::::: ノ＼　　　　　　:.　　　　　　　　　　　ん、大丈夫だお。龍穴から移動できるし……
　　　　　 }:::}　 vﾉ　　　　　　　 |　　（_）ヽ　丶　　　＼　＼
　　　　　ﾉノﾍ　{　　　　　　　　　／ {::} |　＼　＼　　＼　＼　　　　　　　一応、投降を見届けたら帰るとして
　　　　　　/　 ∧:. 　v::::::)　　　イ/　ハi|　　　￣⌒　　　　　＼`　_
　　　　　 {　　　　＼　　　　　 / 　　　i|　　　　　　＼　　　　　⌒　　　フィン・マックールとアルテミスはどうするお？
　　　　　 r､　　ﾍ　|　＼_ ｡s≦　　　 /　ｉ|　＼　　　　　　＼　　　 :.
　　 r ､　}∧/ {i{　|　 |　　／　 ′./｡＜∧ 　丶　　　　　＼　　　:.
　　　}ﾍ:ヽVi:Vi:{i{　|　 | ∠　　 -!　/　＼　/＼_　　　　　　　　＼　　:.
　　rミ:∧i:＼∧-V.!　 !∧　　　 | /|　 _ -=ﾆニニﾆ=-　　　V
　　 vｉ:ｉ＞く　ヽ　 V´〉l .∧＿＿|　.! _-=ﾆﾆニY⌒ヽ─‐　　 v　　＼　　　V
　　　〉｀＼　　　 |/　| ／　　　　　 -=ﾆ二二乂_ノﾆﾆ=-　　　　　　＼　　V
　　 i{　 -{　　　　 .′イ　　i／　| 　 -=ﾆニ／ニニ|ﾆﾆ=-　　　V　　　　　 }
　　 i{　　i{　　　　j{´ /　／　　 |　　-==／二ニニ|ﾆ=-∧　　　V　　　　Vﾉ
　　ゝ　　､＿＿ｲ　{ ／_　　-　V　/　く二二ニニ|=- ﾆ∧　　　　　　　〈
　　　|　　〈　　　 V /　　　　　　ﾍ/ |　　　 ─‐≦ニニ-∧　　ハ
　　　|　　 ∧＼　　､＿　｡s≦ 　 /　|　/　　　　 /ニニﾆﾆ∧　　　i}　　　　}
　　　　　 ∧　＼　＼──=≦/　 .!　　　　　 /二二ニニ∧
　　 ∧　　　∧　　＼　寸ﾆﾆ=-　　 ./　　　　 /二二二二ﾆ∧　イ　　／
　　　∧　　　∧　　　＼　寸=-　　./　　　　 /ニニニ/二ﾆ-∧ /　　／
　　　　　　　　　　　　　＼ V ′ ./　　　　 /ニニニ/|二二ﾆ∧⌒
　　　　∧　　　 :.　　　　　　 /　　　　 /ニニニ/-|二二ニ∧
　　　　＼　　 ∧　　　　　　 V＼　　 ./ニニニ/ニ|二二ﾆﾆ∧

　
2459 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:35:59 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＾| |
　　　　　　　　　　　＿　　　　〃⌒＼_／　　 | |
　　　　　　／⌒V'／))　　　tx　　　＿　 _,ノノ
　（⌒ヽ,／　　　(（ ,x──＜i:i:iV^L( (　　| ﾄ
　　＼　　　　ｧｱ ^＼ ⌒＼　⌒やﾉi:i:t'二ノ人
　　　T＿)) 〃/　　 l } ＼　＼　 ¨ﾔ_Tノ　　　＼　 ))
　　　⌒tT_ｱ　| i　 //l 　＼　ｉ　　やﾔミ -=====彡
　　　　　⌒l　 |人/厶l_ ⌒人　|　　 |　ﾟ，　　　　　ヽ
　　　　　ノl 　V⌒ 　　X灯心_|｜　ﾄ　人　　　　　　 ´,　　　　私は、やる夫と同じようにさせてもらいましょう
　　　　'⌒ｱL｣_灯心　　　Vツノｲﾞ　 L}ノ人　　　　　　 i
　　　　　　| 　 iﾑ Vｿ、　　　ﾞﾞﾞ　|　　|ｿ´ 　 |　　　　　　|
　　　　　ﾉ　　八ﾞﾞ　　　 ,　　ﾉ　　|　　　 |　　　　　　|,
　　　　　 |　　 i/公,_ ｀　＿_ ｲ|　ノ｜　　 |　　　　　　や､
　　　　　 |　　 i/　T’＞r|こ圦ｱ人　|　　八　　　　　　＼＼
　　　　ノ|　　 i　　| (⌒〃//人(_圦＼　　　＼　　　　　　＼＼
　　　　| ｉ:|　　　　ﾉ人ｱ{///////＼＼(,　　　　＼　　　　　　＼＼
　　　　| ｉ:|　　　　厂ｱﾉ V////////＼t　　　　　＼　　　　　　＼＼
　　　　| ｉ:|　　　　ﾄｱ　＼ ]＼/////// ＼　　　　　＼　　　　　　＼＼

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　　　　　　　　　　 -=彡: :　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　/|　　-=彡: : ／　 ,　　　　　 ',
　　　　　　　/:} | 　／ : r /　 /X|/: !:　:　　 ,
　　　　　 l:　! !／イ : V　 /武ミ|/: :/}/　 ,}
　　　　　ﾉ:　! ! 　 /,1: l:l　 {｀　｀}イ武 / /l 　 |!　　　　　　俺は――――そうだな
　　　　　 /:.:.　| l ／ニﾆ从: :ゝ　　ｊ! ノイ:/　　 |ｌl
　　　　 /:.:.:.:.　', |!:.:.:.:.:. 　ﾊ: ﾄ､｀`. イ: : :/　　　 ||:!
　　　 r':.:.:.:.:.:.:..:ﾊ Y`ヽ.:.:.:.:| Nﾏ二ﾆ77:〃　　　,:|.!:!
　　　 }:.:.:.:.:.:.// ):} }::::::| {=ﾑヽ::::ヽ //V＿___ ／::| |:}
　　　ﾘ:.:.:.:.:.:.ゝ='//::::::::', ',r⌒ヽ:::::.ヾ､::＼:.:.:.:.:.: :/〃
　　 /:.:.:.／:.:.:../7====ﾑﾘ_ { } ト､:} }}ミﾆ7-､::.://'
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/:.:.:.:.　　／/:::::::::::/､:::::::| !:.:.:}}: : : :∨　　 Vハヽ::､

　
2460 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:41:54 ID:qIptpTwC: 　

　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i
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　　　　　 i 　　　＼　　丶　　　　　 /　 /／/　　　　 i
　　　　　 !　　　＿＼i＼i ∨　　./ ／j/j/__　　　　　i
　　　　　　i 　　　乂氷ッ　 ∨　/j/之　刃乂　　　 .i
　　　　　　i　,ｲ　　　i　　　　　 ∨　　　　　　/ /　　　 i
　　　　　　|/ !　　　∧　　　　　　　　　　　　　/./　　i　ﾏ!　　　　　いや、そう言えば約束したのは滝川だったな
　　　　　　 i　 i　　ﾄ､　　　　　 | ,　　　　　 i/i　　 .i　i　'
　　　　　ﾚ′i　　|　　　　　　　　　　　　　ｲ　　∧/　　　　　　念のためと言う事もある
　　　　　＿　─　i 　 !＼　　` ─　一　　.／ i　　/－　､_
　　　 ,＜＿＿＿　i,　|.　＼　　　　　／　　i　 /　　　　　＞、　この近くで待機しているよ
　　　 i｀ー─‐ヽヽi .| 　　＼　　　／　　　i　/〃ﾆﾆﾆﾆﾆイ
　　　 i:::::::::::::Ο .i i i i/////‐-　　　-‐////j /｜iΟ::::::::::::::i
　　　　 i::::::::::::::::::.i i ｛|/////////////////j//i i::::::::::::::::::::i
　　　　 !::::::::::::::::::i i/////////////////////i i:::::::::::::::::::i＿
　　＿/￣i::::::::::::::::i i////////////////////,i i:::::::::::::::::::i::::∧＿
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　フィン・マックールが答えると同時に、視線が廊下の奥へ向けられる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　滝川は回答を受けて頷き、仲魔を伴い進んでいった。

　
2461 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:43:45 ID:qIptpTwC: 　

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　　　 ,':　　　　　　　　　　　　　　　 |／.: : : :. :. :. :.＼|r―､
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.　　　 ::;:.;::,; 　　　　　　　　／　　　　　　　　 }ﾆﾆ{、　　 . ;'"
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　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　,,,,,　　　　　　　　　　＼;;(三三)　　　　　　 ,
　,　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`}二二{　　　　　 ,;:'　ﾞ
　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }二二{
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }二二{
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　　　}ゞ､＿＿,,ｨ{'´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
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　　　　　　　　　　――――やがて。武装を解除した男たちが数名、後頭部で腕を組み滝川に連れられやってくる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　戦いの終息は、ごくごく静かに行われた。

　
2462 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:44:04 ID:qIptpTwC: 　
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2463 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:47:05 ID:qIptpTwC: |　　| 　|　|　　　＿√　　　　　　#　 '　　　メ　: . 　　　　.':
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾑ!::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　 l./　 .／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',::::::::::::::::::::::::::::ﾉ|　　　　　　 .∠
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧::::::::::::::::::::／ .!　　　　　∠
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そして、夜更け。

　　　　　　　　　　　　　　救援にやってきた善意あるモノが去り、国会議事堂には恨みあるものだけが残される。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　幻魔の姿は、滝川の姿は、姫柊の姿はない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ここには事件の被害者と加害者だけが、いる。

　
2464 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:49:39 ID:qIptpTwC: 　乂　　＼　　　 if　　　i!　/　　 i　＼　　　　　　`＜￣￣￣＼　Ｖ　　.V　 i　　 ji i
　　　¨ 7　　＞　 i!　　.i i| /　　 _」　　i＼　　　　　　 `''＜zzzzzz＼ i!　 i　 V .i　　 ,' .i
.　　　 ,'　／　　 i!　　　i'l:l　／　 l　　　　＼.!　　　　　ﾅﾆ三三三ミ,,i}　 i　　Ｖ　　/　.!
.　　　,'　￣￣/￣ i　　　 .il!´　　　､　　　 |`ー==ﾗ//{/////i　　　　`''＜　! .／､　,|
.　　　{i　　　/　　 i{　　　　i!　　 ⌒　､　　　 |　　　.!ｦ/ {!/////i　　　　　　　 `''＜ ) ﾘ
　　　 i!. 　 /　　　l `.、　　､　　ｆ//三≒　　.l　　　.l　　 V//// 「`　、　　　　　　　`''＜
　　　　',　/. 　　 l　 iヽ　　､　|ilil|{///Λ　 i!　　 ,'　　 .V / /ﾉ　　　 `～､　　　　　　　ヽ
　　　　 i .i　　　　l　 l:l:l:lヽ　　､ }ilii|.V// Λ`.!　　/　　　　 `ー　　　　　ﾉ　　`～;､　　　　　Ｖ
　　　　.i i　　　　i 　i:l:l:l:l:l:〉　 i ﾍi　V/ / } .!　 /＼　　　　　　　　 / 　／彡　＞、　　〉
　　　　　ii　　　　 i　i:l:l:l:l:/Λ　 lヽ　ゝ__ノ j ／￣　　　　　　 / 　 ,'　ｲ／　　ヽ　 /!
　　　　　ii 　　　 Ⅶ;:l:l:lf　　}　 |:iΛ　　　／　　　　　　　　　　/　　,' 　 j!f⌒　　　i} /ｉ:|
　　　　　i{　　　　 Vl:l:l:{　　}　 jl:l:lΛ　　　　　　　　　　　　　　 /　　 f―彡i!￣￣￣i}fi:i:i|
　　　　　il{　　　　　＼i:i　 .j　 i:i:i:i:i:i:＼　　　　　　　　　　　　　ｆ　　　|ﾆﾆニ.i　　　　 i}i:ｉ:ｉ:|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　犯された女たちの昏い眼差しが、男たちを睨んでいる。

　　　　　　　　　　　　　　反乱の最中。家族を、友人を、同僚を失ったモノが苛立たしげに立っている。

　　　　　　　　　　　　受けた傷は一日で癒えるはずがない。だが、これからを生きるならば耐えねばならない。

　
2465 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:52:36 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　 ''´　　　｀丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 ⌒><⌒　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ　　　　　　　　　 '，
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　ﾊ}!　　　　　明日は来る。死にかけているとしても、ベテルの助けを必要とする人がいる
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　ﾄＶ　}!
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　　　　　　　　　ﾚ′　　　　　　生き延びた君たちが死に絶えれば、在りし日の思い出はついえてしまう
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　 |ｉ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 ||　　　　　　　だから。命をつなぎ、明日へ向かわねばならないけれど――――
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 |ﾄ､
　　　　　　　　_,,. -‐ ''"´　　　　　　　　　　　　　 |!.　Ｙ
　　　　　　''"´　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 }
.　　　／　　　　 ,､＜／　　　　　 /　　　/　　　,:i.　　 }
.　／　／／／　／／　　　　　/　　　/　　／:::}　/　〉
　 {.　　 /／　　/ .〃　　　　　　　　　　　　,::::::::::}　　 ∨
　乂{　/ｲ.　　 / .∥　　 /　 /　　　 /　 /:::::::::∧　　　∨
.　　　 {从　 /　∥　／　／　　 ,.://　 /￣:::::::::∧. :.}.　∨
　　　　　　 {.　　／　／.:/　　/://　 ,'::::::::::::::::::::∧:.}　　∨
.　　　　　　从　　　　／::{　　 {／／{ i＿_,,､-=ﾆ:::::}:.}.　　 ∨
　　　　　　　　 ∨　／::::::::从　 {／:::::ﾍ{:::::::::::::::::::::::::Ｖ. 　　 ∨
　　　　　＿＿_＼(＿＿＿人 {::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::＼　〆Ｙ
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::＞''´:::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::}＿.ｨﾞ
　　　　 {:::::::_,,､-=ﾆ⌒::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::ヽ　}
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2466 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:53:42 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　 _,,､-＜⌒⌒``＜
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　　　　　　 l: V: :V: : ::f≦云うぅ}　 Ⅶ__{ ,xｔや它斥N}: : }: ::
　　　　　　 l: :Ⅳ: '，: :{:.,　f::U::√　　　　　 l::;U::/　 7,: :7: /　　　　　――――恨みは、傷は、明日まで持っていくことはできない
　　　　　　 {: :l: :V: ＼:', ', 乂_ﾉ　　　　　ヒソ　_.ｨ/: /::/
　　　　　　ﾞ:,: : : V　 (:``　　　　　　　　　　　　　7 ) ﾑ:′　　　　　けれど。治す手段もない
　　　　　　　　ヽ _:}>｡,_ Ⅵ　　　　　｀　　　　 /､｡ｲ :l
　　　　　　　 :′: : : : ﾊ　　　 f:::: )　　　　イ7: :}: : !　　　　　　だから、これは代替手段だ
　　　　　　　 l: : : : : :V^ :..､　　￣　　　＜: :/: :7:,: ::!　　　　　
　　　　　　　　　 Ⅳ: : : : : ', : : :{≧=-=≦: : : : :/: ://: : }
　　　　　　　　　/:l: : l: : :从＿,,ﾉ'"~"⌒⌒^ー ´: /:l: : /i
　　　　　　　　 jIＬl: : l: :/＼: : : :｀ヽ＿,,､ィ´: : :,ｲ^"~"⌒ヽ
　　　　　　　／｀ヽ￣￣⌒^:.､⌒´{　 }､rｾｱ´ 　　 /／　 Ⅵ
　　　　　　 /　　　 Ⅵ　､　:,　　 ) ≧=≦　l　　　　7/　　　　'/
　　　　　　′　　　　',　 ‘, ＼／{_/ l l　ヽ}　　　　′　　　　',
　　　　 l　　　　　 V ﾞ:,l　 ^　:l　 :!:|　　 Ⅵ　 ,ｨ′　　　　 l
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　　　　　 '，　　　　　　',　}　　　:,　　!　　　ﾑ/ 7　　　　　 √
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2467 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 00:54:45 ID:Nq/vS8eM: 応報が無いと割り切れないよなぁ
2468 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 00:56:14 ID:I6zWLxHL: 桂華院さんがいう『代替手段』っていったい… ! ?
2469 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:57:10 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　 _　-／＾ヽ　_
　　　　　　　　　　　　 ,　''´　／　　　　　｀丶、
.　　　　　　　　　　　／(.＿　　　ﾊ　　　　　＼
　　　　　　　　　　　／⌒''ー　　 ,　　;＾^ ｰﾍ　　　　`､
　　　　　　　　 / ,　　　　　　{ 　 |　　　 ∨　　　　',
.　　　　　　　　 / / 　　 |_.ﾑ､_ﾊ　 |　　　___∨　　}　|
　　　　　　　 , /.　　　|∧|　Vﾍ　 |　　'´ __　＼　}　|
　　　　　　　　　　ｉ/|　　　 |,ｨ'^笊ﾐh从|　　x巧芯㍉} }: ,　　　　　――――１２時間後、新田による反乱事件は終息する
　　　　　　　　　　| .|人　从ヽ　Ｖり　　　　Ｖソノ从/
　　　　　　　　　　| .|　　 {^ヽ　　　　　｀　　　　 '乃}!　　　　　それまではまだ、抵抗を行い、戦い、傷つけることは当然のことだ
　　　　　　　　　　　　乂_ﾊ　　　　ｧ＝:､　　　 /-イ
　　　　　　　　　　　　　　　|　 h､　　ゝｰ '　　 .ｲ　 |　　　　　被害者たる君たちが加害者へやり返すことは、当たり前のことだ
　　　　　　　　　　　　　　　|│|: : ＞　　_ 　＜: |.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　|│|: : : ｧ┴ ｖ ┴ x /　ﾊ |
　　　　　　　　　　　　　　　|人|-‐<＿／:::ヽ_／　/ｰｧミ
　　　　　　　　　　　　／⌒ヾﾑ::::::､_〈:::::〉::／}/-/　　∨
.　　　　　　　　　　 /　　　 ∨:::::::::::(::::)::::::::::〉√　　 ,
　　　　　　　　　　 ∧　　　　〈＿／::/ﾆﾍ::::＼√　／　}!
　　　　　　　　 / ∧　⌒＼ }/::::::｣ﾆﾆ:ﾍ::::::::>／　　ﾊ
　　　　　　　　　　 / 　 ∧　　　ヽﾆＯﾆﾆﾆﾆ０ﾆ}　／^　,: ∨/
　　　　　　　 /.　　　∧　＼＿〉ﾆﾆﾆﾆニ二/　つ　/: : :∨/
　　　　　　　　　/.　　　　 / 　　　〉ﾆﾆﾆﾆﾆ二{　　　　〉.:. .:.∨/
　　　　　　 /　　　　.:.∧　＼　＼ＯﾆﾆﾆＯ′ ／　/.: : :. :.∨/
.　　　　　 /　/　　. : : :∧　　　ー＜ﾆﾆﾆ√￣　　 /: : : : : :.∨/
　　　　　 /　/　　/.: : : :.∧　　　― ､}／ヽ=ミヽ　 /.: : : :. :. :.∨/
.　　　　 /　/　　/.: : :. :. :.∧　ィ /⌒_／^'┘ ヽ_}　/: : : : : : : : :∨/
　　　　 /　/　　/.: : : : : :./-∧_{_{　 └ヘ.」´,: r<ﾆﾆ＼ : : |.: : :. :.∨/
　　　　 , 　　　: : : : : : : ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊ」ヽ〉`'<／!＼.ﾆﾆ∧: :| : : |.:..:.∨/
　　　　 ,　　　　 : : : : : : :/ﾆニ二二/　　　　　i　|ﾆﾆﾆニ∧ | : : |＼: :Ｖ/
　　　 { !　|　　|.: : : :. :.／二二二/　　　　　 ; . |ﾆﾆﾆﾆﾆ∧: : : l 　 , :|/
.　　　　从　l 　 |: : :.|／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/　　　　　 / } |ﾆﾆﾆﾆﾆニ＼:/　　}/
　　　　　ｌ _,,､-=ﾆ⌒ﾆﾆニ二:/　　　　　 / ハ|二二ﾆﾆﾆﾆﾆ)i'ｯ｡.,＿_
　　　_,,､-=ﾆ⌒ﾆﾆニ二二二二/　　　　／　　 }!ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧s｡
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　ジクジクと痛む心の傷を。治せぬまま、怨嗟の業火で焼いて塞ぐ荒療治。

　　　　　　　　　　　苦難の中に在る今。数少ない生き残りが手を取り合い、悪魔に立ち向かい、行き続けるために。

　　　　　　　　　　　　　　治せない傷を無理矢理に塞ぎ。強引に区切ること。そのためには、生贄が必要だ。

　
2470 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 00:59:04 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　その末――　　　..|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　人　　 _　. -:ｧ‐- .
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ. ヽ::/: : : :_ : :＞　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　ー　´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .::::::::　　　　　..γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　八　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..::::::::::::::　　　　　.｜　敵が死んだとしても、罪はない.　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:::::::::::::::::::　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　 ................:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人............::::::::::::.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　::::::::::_＿＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣　｀ヽ::::::::::::::::::

　
2471 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 01:01:56 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　ト、／::::::::::::::::::::::::::::!　!:::!
　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　 .{
　　　　　　　　　　ﾄ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　}:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l　　　　　　　ﾓｶﾞｯ――――ﾝｰｰ！　ﾝｰｰ！
　　　　　　　　　　∧::::::::::::::::::::／::::::::＼::::::ｙ
　　　　　　　　　　　＼::::::::::::::::::::＼::::::::::::/ヽ--　 _
　　　　　　　　　　　　ﾉ::::::::＼::::::::::::::::::::::/:::::::!ヽ　!　＼
　　　　　　　　　＞　!:::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::|　　　　　　∨
　　　　　　　　／　　 ',::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::/　　　　　　/.',
　　　　　　　/　　　　 .',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　／/　　}=　 {!
　　　　　　　!　　　　　＼::::::::::::::::::::::::::::::::/／　　　　ｒ __ノ∧
　　　　　　　ﾑ　 ',　　　　＞::::::::::::::::::::::／　　　　　　|!-‐ ´　!
　　　　　　　 .ﾑ　ヽ　　　　　　｀　-‐≦　　　　　　　 |　　　　!
　　　　　　　　ﾑ　ヽ　　　　　　　 |ｏ　　　　　　　　.',　　　./
　　　　　　　　　∧　 .',　　　　　　 :|　　　　　　　　　|{　　∠
　　　　　　　　　　＼　!　　　　　　:!ｏ　　　　　　　 :ｊ { ／
　　　　　　　　　　　　｀ ',　　　　　　　　　　　　　　 i!　',
　　　　　　　　　　　　　 :|　　　　　 |　ｏ　　　　　　/　　,
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　声に。縛られたモノが怯え、身体をよじる。

　　　　　　　　　　　拘束が解けることはない。猿轡を噛まされた口は、悲鳴を上げることなく涎をこぼす。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　床を踏む音が一つ。二つ。

　
2472 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:05:49 ID:nmbYpfsJ: あんなことやっておいて自分は安全は無理よ
2473 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:08:20 ID:I6zWLxHL: ああ、いま議事堂に残ってる男性の大半（下手すりゃ全員）はこれから生贄として死ぬのね…
2474 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 01:09:43 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　 ''´　　　｀丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 ⌒><⌒　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ　　　　　　　　　 '，
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　ﾊ}!　　　　戦うことは強制しない。だが
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　ﾄＶ　}!
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　　　　　　　　　ﾚ′　　　　　１２時間までには、整理をつけてくれ
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　 |ｉ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 ||
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 |ﾄ､
　　　　　　　　_,,. -‐ ''"´　　　　　　　　　　　　　 |!.　Ｙ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿人
　　　　　　''"´　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __ __　　　　　つ　　て
.　　　／　　　　 ,､＜／　　　　　 /　　　/　　　,:i.　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:７/::/:/　　　　　 .⌒У⌒
.　／　／／／　／／　　　　　/　　　/　　／:::}　/　〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::└:ｧ￣
　 {.　　 /／　　/ .〃　　　　　　　　　　　　,::::::::::}　　 ∨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::r‐┘_/7仄!
　乂{　/ｲ.　　 / .∥　　 /　 /　　　 /　 /:::::::::∧　　　∨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｌ:|　/::::::__:::::７
.　　　 {从　 /　∥　／　／　　 ,.://　 /￣:::::::::∧. :.}.　∨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀７:/　Ｌ/
　　　　　　 {.　　／　／.:/　　/://　 ,'::::::::::::::::::::∧:.}　　∨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｢l＿[Ｉ]/二７
.　　　　　　从　　　　／::{　　 {／／{ i＿_,,､-=ﾆ:::::}:.}.　　 ∨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }二. ｎ_|　　/ /　ﾛｺｎ　＼　　　　／
　　　　　　　　 ∨　／::::::::从　 {／:::::ﾍ{:::::::::::::::::::::::::Ｖ. 　　 ∨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ'　　〈/ヽ>　ﾉﾉ　　　＼)＼ﾉ|／
　　　　　＿＿_＼(＿＿＿人 {::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::＼　〆Ｙ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ――≦　　　r―
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::＞''´:::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::}＿.ｨﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ―=　　く
　　　　 {:::::::_,,､-=ﾆ⌒::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::ヽ　}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒|　＼
　　　_,,､-=ﾆ⌒:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::Ｖ
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　この一時だけ許される恩讐の猛りは、振りかざした拳と喪失の涙が切り開く。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あとに続く声がある。離れ、目を閉ざすものがある。

　　　　　　　　　法を無視し。私刑をもってウサを晴らさせ、終わったことだと断ち切らせる儀式は。ただ凄惨の一言に尽きる。

　　　　　　　　　　　別の傷を残すとわかっていても。区切らせるためには必要な悪徳だと、桂華院は己に言い聞かせた。

　
2475 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:10:21 ID:SJ2lC/Oq: 死ぬか協力するか選ばされて、結局殺されるとは・・・
2476 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 01:11:42 ID:qIptpTwC: |　　| 　|　|　　　＿√　　　　　　#　 '　　　メ　: . 　　　　.':
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|　　| 　|　|　　 .＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　　　　　.':　　　　　　　　　　.',';:
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.::：':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ｰ''''`'`''''''''"
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――私刑の終わりは朝焼けとともに。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　けれど誰の心も救わず。ただ、痛みに封をして。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　生きるべき新たな一日を迎えた。

　
2477 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 01:12:05 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !ヽ.　　　　.|'､　　　　　,　 .,i'゛　　 .ヽ　　　　　　, t
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　.＼　　　! .ﾞ'l ＼　/ ｌ　|　　　　　!　　　 . ／　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ,　　ﾞゝ､ .|　　ヽ .ﾞ'│　.ｌ!　　　　　|　 ,,／゛　　 .,!　/!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i,.ｌ　　　 `lﾞ　　 .ヽ　.ヽ./ｰ'゛ﾞ‐''､,,　|.ｒ'"　　　　　!／ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !｀ヽ　　　i′　　 .ﾞ'ィ"゛-''''''....､　ﾞﾞll,ﾞ.　　　　,..‐"　　.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　　　　　　　　　　　ヽ .ヽ、　l　　　　　 .＼　.-〟　ヽ　＼ . ／　　　　.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､　 ''"´　⌒＼　　　　　　　　ｌ.　.ﾞ'-,|　　　　　　　｀'､.　´ヽ　　 .,／　　　　　　 .| ._,,,,,,,,,＿___,,y
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／{　　　　　　　　　　 ,,,,,,＿__、　.ｌ.　　 |　　　　　　　　　＼　　.,r'´　　　　　　　　 !´　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }ヽ　乂,,＿　　　　　　　　　ヽ　　　｀'''-ﾐ､.　..ｌ　　　　　　　　　　ﾞ／　　　　　　 /　　　　　../
　　　　　　　　　　　　　　 v､)∨　| V !''"´￣￣~"''　　　　　＼　　　　　｀ゝ　ｌ,　　　　　　　　ﾞl、　　　　　　 / 　　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　)＼}ヽ.／∨ |　　／　　⌒＼　　｀`　　　ﾞ'､　　　　　＼　　　　　　　　 !　　　　　　　／　　 _..‐´
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　　　／　　　／　 ./ 　 .| 　八　　 |＼'､　　　　 '　)ﾉ　　　 ./.ン|　ヽ}　　　　　　＼　}　　　＼　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　／　　　 ,　　 |　　　＼(ヾ ', )}　　　　　　　　　　　/　 |　/―ミ　＼　　　　.)/　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　＼
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|　 {　　　 |　　　　 .|　　＼八　　 (⌒　　〈 ; ; ; ; ; ; ; ; 〉　　⌒)＿,,,,ノ＼　＼. 　　　＼　　　ー―――――――――――　''"´
八　'.,　　.八　　　　八　　　￣(⌒ ／＼　_,,ノ~~~~~~乂,,_ ／＼＿__>. 　＼　＼. 　　　＼　　　　　　　　　＼　　　　　　　＼
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　　　　　　　 ‐===,'7===='`　　　,＿/ﾌ＿＿＿,､ _/ﾌ ,､_/ﾌ,､　　　　　　｢ 7　 /7　　　　　　　　　 /
　　　　　　　 /r三三三ｧ/　　　　'´７/￣７ ./￣´.7/ //7/7/＿/ﾌ_,､＿_,､　ﾉノ＝ｧ /===' '⌒Ⅵ. 　 Ⅳ^　/
　　　　　　 / '三三三'/　　◯　ノ ´＿/..ノ　　ﾉ〈 //7/7/77ﾗ/ﾗ7＿__,､ _＿＿//＿_,､　　　 Ⅵ__Ⅳ　 / ＿_　＿＿
　　　　　 _y三三三三三､　　　　￣￣ﾉﾉヾヽ -=, ､〉-'7/`´//7/7/ 7/￣´￣￣//￣￣　　　　 Ⅵv′ /　　|i|　　 |i|___,
　　　　　 -='-'　　　`､〉　　　　　 -=='-' 　 `､〉//　　//　　`'ｹ/ﾆ' // iヽ.'====' '==='`　　　　　 ∨　 /　　 |i|_　 |i「¨｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 7/￣［二=し'　　　　　　　　　　　　 /　　　￣｀　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　／＼　　　　　　／＼　　　　　　／＼　　　　　　／＼　　　　　　／＼　　　　　　／＼
　　　　　　　　　　　　　　　 <　回　>　　　　<　帰　>　　　　<　の　>　　　　<　女　>　　　　<　神　>　　　　<　編　>
　　　　　　　　　　　　　　　　＼／　　　　　　＼／　　　　　　＼／　　　　　　＼／　　　　　　＼／　　　　　　＼／

　
2478 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:12:16 ID:nmbYpfsJ: 下手に生かしておいても爆弾になるしな
2479 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:12:25 ID:nmbYpfsJ: 乙
2480 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 01:12:54 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 r.: ´: : : : : : : : :≧､
　　　　　　　　　　　　　　　　　＞- ――- ＜: : : ＼
　　　　　　　　　　　　　　＞ ´　　　　 {　　　　＼: : ヽ
　　　　　　　　　　　　　／　　 i　　　　 ',　-- i､　ヽ: : }
　　　　　　　　　　　　/　　.ｲ／!　　{　　 .＼　 | ヽ　 ∨
　　　　　　　　　　 /　　./ﾊ　i　＼ﾄ､　　|　＼|　　 .| ',
　　　　　　　　 ,　　　　{ ヽ{　　　＼{. 　　}　　 |　',　　　　　　いじょー
　　　　　　　 / ,　　i　!　　●　　　● 　　|　/　.!
　　　　　　　　　 / ｲ　　ハ{　　　　　　　　　　 j/i　 ,　　i　　　　　次回からは今、この世界がどうなってるのとか
　　　　　　　 // .{　　込　　　　　ω　　　　　/　/　　 ',
　　　　　　　　 { { 　ﾄ　 ( __≧=― --　　r≦{乂　/　　　 ',　　　　これからどーすんべとか、やーっていきますねー
　　　　　　　 .ゞ=ｲ　＼__ノ　ﾍ: :}/:〈ﾊ〉:ヽ≧≦　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　/　　　/　／j:人: : Ｙ: : :ﾉ　　　　　 {　　　＼
　　　　　　　　／　/ ／　 / __＞.:}≧个≦{:.＜__　　ハ　　}
　　　　　　　 /　／.j/{　　 { .{: : : : :＞=＜ : : : : : }／　 }　ハ　 .}
　　　　　　 { /　　　乂＿乂: : :ィ::::/⌒',:::＞- イ　　 /／　 }　/
　　　　　　　ヾ= 7　　　　）ﾉ /ﾚ::/　　 .',:::V i　　　／　　 /／
　　　　　　　　　　　　　｀￣　 {. {:/　　　 .',::} .}
　　　　　　　　　　　　　　ヽ/　　　　ゞ/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
2481 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:13:30 ID:lu2kQ6eY: 乙でした
2482 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:13:40 ID:D6bjIv2p: 乙ー
2483 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:14:24 ID:I6zWLxHL: 乙でしたー
2484 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:23:50 ID:5A4RNJ93: 乙
2485 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:25:54 ID:SJ2lC/Oq: 乙でした
2486 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:33:10 ID:xM15YHwk: 乙です！
2487 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 01:37:06 ID:9BvjuCgq: 乙でした
2488 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 02:35:40 ID:dKsTJ9Pi: 乙でした
2489 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 05:18:30 ID:SLkyc/Io: 最近現代令嬢よく見かけるようになったよね。おつでした
2490 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 05:51:46 ID:/1FvTgAK: 乙でした
2491 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 06:44:39 ID:Gn/M8lM6: 乙でした
外法による若さの維持、科学方面だとスーパー戦隊シリーズの超獣戦隊ライブマンの大教授ビアスの千点頭脳計画だな
2492 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 07:05:11 ID:HFbf6Y8X: 乙でした
状況が違うけどドリフターズだと童貞以外全員殺したやつ
2493 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 07:36:47 ID:TF98EQIR: 乙
童貞は役に立ったね…>>2492
2494 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 08:11:48 ID:Nq/vS8eM: 乙でした
2495 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 11:04:25 ID:TnxJvYP9: 乙でした
>>2493
あれくらいの文明レベルの世界であそこまで教育受けている身で童貞はバグレベルの貴重さ
さすが英雄たるドリフターズ、無自覚の内に宝くじの一等賞当ててるよ
2496 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 12:01:20 ID:6GpfaCKu: >>2495
と言うかあの場で所属国家の常識+そもそも絶滅政策の都合上からしても配属地にいた性奴隷抱いてて当然なのに童貞守ってた訳だからな……。
2497 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 12:10:02 ID:cnvVeBAG: そもそも配属当日だって話じゃなかったか
2498 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 12:22:41 ID:akB+kMcl: 確かそう
実際、ただ単に自分はやってないだと「お前、止めなかったじゃねえか」とぶち殺されかねないし
配属されたばかりならしゃあねえなとなるけど
2499 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 19:36:00 ID:+JMeb6+e: 男のエルフ達とは結構仲良くなってきてるんだったかあの童貞…
2500 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 20:12:14 ID:Si9IPwl3: 乙でした
「使い道」ってこういうことか…納得だわ
2501 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 21:59:37 ID:kmtB8oiw: お疲れ様でした
ショギョムッジョ…
2502 ：名無しさん＠狐板：2025/05/19(月) 22:24:05 ID:6GpfaCKu: >>2499
そら「自分の妻or恋人or母or娘には絶対に指一本触れてない+止めれる立場でも断じてない上にそもそも止める時間がない」が確定してるから、
少なくともその辺の恨みとかは完全なる筋違いだからな……ｗ
2503 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 23:38:59 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
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2504 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 23:39:34 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,／ヽ
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　　　八　＼＿,,､イ　　 /　　 ___,,､イ /　 /}　　 / ＼＼　　　～､、　　　　　　　　￣　　　 !　ヽ　　　　　　　　｀'-..、
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　　　　　　／　　　 ,　　 |　　　＼(ヾ ', )}　　　　　　　　　　　/　 |　/―ミ　＼　　　　.)/　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　＼
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　　　　　　　　　　　　　　　 <　回　>　　　　<　帰　>　　　　<　の　>　　　　<　女　>　　　　<　神　>　　　　<　編　>
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2505 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 23:46:37 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　| 　┃'-| 　　 |,'''"";;∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;""''|::: 　 ┃
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　　　　　　　　　　　ｉ/|　　　 |,ｨ'^笊ﾐh从|　　x巧芯㍉} }: , 　＼　　 |　　 /￣￣|
　　　　　　　　　　　 | .|人　从ヽ　Ｖり　　　　Ｖソノ从/　　......＼　|　　 |l￣￣|
　　　　　　　　　　　 | .|　　 {^ヽ　　　　　｀　　　　 '乃}!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂_ﾊ　　　　ｧ＝:､　　　 /-イ　　　　　　二度手間になってしまって、ごめんなさい
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 h､　　ゝｰ '　　 .ｲ　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　 |│|: : : ｧ┴ ｖ ┴ x /　ﾊ |
　　　　　　　　　　　　　　　　 |人|-‐<＿／:::ヽ_／　/ｰｧミ
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　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　　〈＿／::/ﾆﾍ::::＼√　／　}!
　　　　　　　　　　　　　　 / ∧　⌒＼ }/::::::｣ﾆﾆ:ﾍ::::::::>／　　ﾊ
　　　　　　　　　　　 / 　 ∧　　　ヽﾆＯﾆﾆﾆﾆ０ﾆ}　／^　,: ∨/
　　　　　　　　　　　　　 /.　　　∧　＼＿〉ﾆﾆﾆﾆニ二/　つ　/: : :∨/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　心と感情へ区切りをつける儀式が終わり、５時間ばかり過ぎた夕暮れ時。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　長谷川と御門を伴ったやる夫が、国会議事堂へと再び顔を出した。

　　　　　　　　　　　桂華院は避難所の責任者とも言える大人の来訪を無碍にも歓迎もせず、受け止めまずはと頭を下げる。

　　　　　　　　　　　　　それから所々がひび割れた室内へと案内し、空いた席へ座るよう促した。あまりはいくらでもある。

　
2506 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 23:50:35 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　}ｉ|ハi从}ｉ｛{ｌ|W从川｛ {从i|{　 i　!　　　　　　｛_
　　　　　　　　　　　　V 　｝ハハ{V 　 Vハ{｛i｛ハ :{i｜! 　　　　{｛｀′
　　　　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　|Ｗ从小j！i !i|　 ,　､_≧ｧ
　　　　　　　　　　　ﾑ　　　　　　　　　　 |/}ｲ小j｝}_} ｝!}W￤　｢广
　　　　　　　　　　　｣__＼､　　　　_　　-‐　　　|/}/从从从ｉ｛ﾊ　｛
　　　　　　　　　　　{ f≧メ}､_,)≦二 __ 　　　　 |/ﾑi7'⌒Ｖ小!|W
　　　　　　　　　　　‘斥沙′｀} ]三三ミF￢＝＝≠f/　　　}仆{ハ!
　　　　　　　　　　　　｛　/　　‘弐三三ｦ　　　　　}小／　从｝Ⅵド
　　　　　　　　　　　　 ∨　　　　　｀￣´　　　　　 l/ﾉ__／/从Wバ
　　　　　　　　　　　　　}〉--､　　　　　　　　　　　　　　_ ｲ/}|V/
　　　　　　: 　　　く_､__　　　　　　　　／　厂´}ｉ||Ｖ|ﾄ|{
　　　　　　:　　　／∠}厶_　　　　　　　/　　 /　　|ﾊ|｣｛i
　　　　　　　:　　／／　｝>r‐ ｀　　　　　　　 _／　　　　|从{了
　　　　　　 :. ／／　　 }i|ｌ}ﾄ､_　　　_　 -‐ 　　　　　／/｛_
　　　　　　　　`ﾞ´ 　　　ﾞｰ≠≧=≠ 　　　　　　／////{ﾍ._
　　　　　　　　　　　　　　_／///// l　　　　　　／////// ,///＼_
　　　　　　　　　　　　　´ ハ//////|　　　　　／/////////////}＼
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　　　　　　　　　　　　格式高い椅子がそれぞれ並ぶ。自分の給与くらいはありそうだなぁ、と長谷川はぼんやり思った。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　金に意味がある状況ではなく。手に入れた所で暖を取る燃料になるかどうか。
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　浮かんだ失笑をそのままに座り、彼はただ待ち構えた。

　
2507 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 23:55:09 ID:qIptpTwC: 　

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　　　　　　　　　　　　　)／|　　,:i:i:i:i:iヽ|:i:/⌒):i:l　,i从: :|二二ニニﾆ／／二' /　　∨
　　　　　　　　　　　　　　 |,､　|:i:l⌒ヽ／〉＜／)从iﾉ､|ニニニ=-　／ニﾆ' /＼　　∨
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　　　　　　　　　　　 /_ノ}从アi:／ |:i:|i:i＼:i:∨---==ﾆﾆﾆﾆニ二／／､　＼. ＼_∨
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　　　　　　　　　　　 l　　/ /人_:i:i:i_／|:|i:|:i:i:/　　　 /ﾆ - _ -ﾆニ二二二∨::i::i::i〈〉〈〉〈〉∨
.　　　　　　　　　　 l 　 ' /:i:i:i:i: Τ二 |:|i:|≦　　　_ - ~ _ -ニ, -‐　7ニﾆﾆ∨ i::i: 〈〉〈〉〈〉:＼
　　　　　　　　　　 l　/ / i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|ニ_ - ~ _ -ニニﾆ/ニニ/ニﾆ／^∨ i::i::i〈〉〈〉〈〉〈∨ - _
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　黒壇の机をはさみ、避難所側とベテル側へ別れる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　桂華院の隣には滝川がいた。

　　　　　　　　　　　　　　会釈が一つ。簡素に挨拶を終えた面々は、事態を把握しているだろう桂華院へ目を向ける。

　
2508 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/19(月) 23:58:54 ID:qIptpTwC: 　　　　　　　　　　　　　　 _,,､-＜⌒⌒``＜
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　　　　　　 l:: :: :: {i:: ::″l: : : : :｀! ',:: :: :: l´ 　 l　V: : : l : ::,: : :
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　　　　　 Ⅳ: :v: : : l:}　V: : : : {　Ⅵ: : i　　 l　　Ⅵ: :l: : l : :|
　　　　　　 l: V: :V: : ::f≦云うぅ}　 Ⅶ__{ ,xｔや它斥N}: : }: ::
　　　　　　 l: :Ⅳ: '，: :{:.,　f::U::√　　　　　 l::;U::/　 7,: :7: /　　　　知りたいこと、話したいこと、聞きたいこと
　　　　　　 {: :l: :V: ＼:', ', 乂_ﾉ　　　　　ヒソ　_.ｨ/: /::/
　　　　　　ﾞ:,: : : V　 (:``　　　　　　　　　　　　　7 ) ﾑ:′　　　　たくさんあると思うわ
　　　　　　　　ヽ _:}>｡,_ Ⅵ　　　　　｀　　　　 /､｡ｲ :l
　　　　　　　 :′: : : : ﾊ　　　 f:::: )　　　　イ7: :}: : !　　　　　ただ、思いつくままでは時間が無駄になる
　　　　　　　 l: : : : : :V^ :..､　　￣　　　＜: :/: :7:,: ::!
　　　　　　　　　 Ⅳ: : : : : ', : : :{≧=-=≦: : : : :/: ://: : }
　　　　　　　　　/:l: : l: : :从＿,,ﾉ'"~"⌒⌒^ー ´: /:l: : /i
　　　　　　　　 jIＬl: : l: :/＼: : : :｀ヽ＿,,､ィ´: : :,ｲ^"~"⌒ヽ
　　　　　　　／｀ヽ￣￣⌒^:.､⌒´{　 }､rｾｱ´ 　　 /／　 Ⅵ
　　　　　　 /　　　 Ⅵ　､　:,　　 ) ≧=≦　l　　　　7/　　　　'/
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2509 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:01:01 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　 _　-／＾ヽ　_
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　　　　　　　　　　ｉ/|　　　 |,ｨ'^笊ﾐh从|　　x巧芯㍉} }: ,
　　　　　　　　　　| .|人　从ヽ　Ｖり　　　　Ｖソノ从/　　　　　だから、申し訳ないけど先にコチラから一通り
　　　　　　　　　　| .|　　 {^ヽ　　　　　｀　　　　 '乃}!
　　　　　　　　　　　　乂_ﾊ　　　　ｧ＝:､　　　 /-イ　　　　　　前提、これまで、現状、これから……この順で、話させてもらうわ
　　　　　　　　　　　　　　　|　 h､　　ゝｰ '　　 .ｲ　 |
　　　　　　　　　　　　　　　|│|: : ＞　　_ 　＜: |.　　|　　　　　　その後にあらためて疑問には答える形でどうかしら？
　　　　　　　　　　　　　　　|│|: : : ｧ┴ ｖ ┴ x /　ﾊ |
　　　　　　　　　　　　　　　|人|-‐<＿／:::ヽ_／　/ｰｧミ
　　　　　　　　　　　　／⌒ヾﾑ::::::､_〈:::::〉::／}/-/　　∨
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　　　　　　　　　　 ∧　　　　〈＿／::/ﾆﾍ::::＼√　／　}!
　　　　　　　　 / ∧　⌒＼ }/::::::｣ﾆﾆ:ﾍ::::::::>／　　ﾊ
　　　　　　　　　　 / 　 ∧　　　ヽﾆＯﾆﾆﾆﾆ０ﾆ}　／^　,: ∨/
　　　　　　　 /.　　　∧　＼＿〉ﾆﾆﾆﾆニ二/　つ　/: : :∨/
　　　　　　　　　/.　　　　 / 　　　〉ﾆﾆﾆﾆﾆ二{　　　　〉.:. .:.∨/

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　　　　　　　　　　.ノ: f:＿:　――＝-、ﾔ{
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　　　　　 /　　　/: : ／¨＼: :ﾍ乂zｿ./ : :_: :|
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　　　　 / __／: : : :/　.| 斗匕. ` s｡ィ<　./　',
.　　　 / ./ ＼ _ ／　　{ｨぅTh　　 /zxL/　　} ∨
　　　/／: :／(　)∧　乂ツ　＼. {.vツ7　／v<
　￣/￣￣　 /T　　＼ {　　　　｀、　/／|`. (_ )　　　　　正直、わかってないことの方が多いし
.　 /　 /　　./|::|　　　ﾍ｀　　　　　 .7　 .ﾊ　.|::|
　/　 /　　./: L:h　　　i|`s｡.　 ´　.／　　{　i　|::|　　　　　一通り共有してくれたほうが助かるお
. i　 / r ｬ七::￣:ﾍヽ　ﾏh、j｀ T: ∧　　 | /　Lj
. | ./　∨:::::::::::::::::ﾍﾍ　∨｀トsLﾐx∧　＼h、^^
　/　/ .∨:::::::::::::::::ﾍ :}　 ∨ |　|　|｀ﾍﾞ＼　＼:::::.ｫ
./　/　　∨::::＼:::／ﾍ .　　i＼ﾐs｡」　.ﾍ　ﾍz、}:::/
　　　　/: ∨:::／　ヽj∧　 .| 、＼￣　＝―x 冖￣￣　＞-　、
　/ |　 {: : }:Th　　　 i|　',　j::ﾍ＼　冖￣￣￣｀`＼　／／￣＼
　|　h　|: :j:::|::ﾊ　　　l{　 | .|h::ﾍﾔ冖――　＿　　　ヽ<　　　　　ヽヽ
　| ハ　|: |:::|::::::i　　　',　.| .|ﾍ:::::＼　　　　　￣=-_　　ﾍ　　　　　/∧
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/ ハ: :j | |:::::::::::::,　　　 {　∧:::::＼:::::::::::::::::¨=-＿　　 ¨-!　／／゛:::ｿ
./　 }:/ j j::::::::::::∧　　　|/ ∧:::::::::＼:::::::::::::::::::::冖::―――冖¨:::::::／
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　ｲ,' ./ |.|:::::::::::::::::::ﾍ　 i{　＼　＼:::::::::::::::::::::::::::::::／/＿＞＝＜ヽ
゛　i ,'　.| |:::::::::::::::::::::::＼　　　￣￣｀`　冖　￣..｡s　゛　　　　　 ./

　
2510 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 00:05:18 ID:fok6/CLT: 何が起きたか不明のまま巻き込まれたからな
2511 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:05:55 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : /: : : : : : : : : : : : : :＼: : : :＼: :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : : : / /: :| : : : : : : : : |: :|: :| : ＼: :| : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 | : : /: :|: : |: |: :|: : : :|: :|: :|: :|: | :｜: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :|: :｜: ＿_: |: : : :|: :|──｜: | :｜: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :|: : ／: |: |: |: : : :|: :| | |: |: |: /: : | :｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :|: 八|ｨ灯下Ｖ| : |:/ｨ灯下:|/| : :八/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |八:|: : |　乂ソ　И:/　乂ソ　八/: /|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ﾉ|＼|　""　　　　,　　　　""/イ: /: 乂＿　　　　体感として理解しているのは
　　　　　　　　　　　　　　　　　／人 : ＼　　　　　　　　　／/ : /: : ＼⌒´
　　　　　　　　　　　　　　ｰ彡イ: :/＿　─‐､　　 ` 　　／: : /:＼: ⌒　　　　　神様や悪魔が実在したって事と
　　　　　　　　　　　　　　　ー=＞''~　＿　､＼＼　＿　ｨ(:乂: /:＼: ミ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　r‐ 〉〉 /| /　　　 |＼|:/　　　　　　　　　　これから先のことが不安ってくらいだものね
　　　　　　　　　　　　 , -r‐/　＿_ノ｀┴┴ゝl/ 　　　乂 / ＼-　__
　　　　　　　　　　　　/　 |/　　　/￣￣/乂-- _　　　　＿乂(、＼　　=- _
　　　　　　　　　　　　　 /　　　/／／乂(　　　　　　／　　乂(＼　＼　　　＼
　　　　　　　　　／　 /　　　/ヽ／/.乂(　　　　　　　　　　　乂(|＼ /　　　 / |
　　　　　　　　　／|　　 .′}　/. 乂(　　　＼　／　　　乂(|　＼ |　 / /
　　　　　　　　　　| /　∧ 　 /　/ /. . 乂(　　　　　Υ　　　　　　乂(|　　丶/ ∧
　　　　　　　　　 //　　 ∧_/　/　′. .乂( 　　　｜　　　　　乂(. |　　　 |　/　|
　　　　　　　　／/　　　　　／　 |. . . .乂(　　　　　　　　　　　乂( .｜　　 / /　　､
　　　　　　 /| /　　　　　/ |.　　|. ＼. . 乂(　　　｜　　　　乂(. . .八　 /　　　 |
　　　　　 } {/　　　　 /　|.　　|＼. ＼. . . .〕iト､_八_,.｡ｒ勹⌒. .／ |　　/|　/
　　　　　　　　　　　　　 /　八　 |. . ≧=──≦-厂. .≧=───‐|　 / | /　　 |
　　　　　　　　}　　　／　／ | `、|. . . . . . . . .ﾉ＿/. . ./. . . . . . . . . .|　/　|/　　 |
　　　　　　　＼＿＿／　　|　 `|. . . . . . . . (r─| . . |. . . . . . . . . .｜/　　　　｜
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　　　　　　　　　　　　　　　　　知った所で、と言う知識もあるが。把握しておくことで動き方が変わる場合もある。

　　　　　　　　　　　　　　　　共有された前提を元に進む先や作業の意図を理解し合い、連帯感を高める意味でも。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　認識し合っておくべき前提は存在する。

　　　　　　　　　　　　　　　　例えば。そう――――この場で、最も重要な人物はなぜ重要なのか、などがそうだ。

　
2512 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:09:27 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　 _,,､-＜⌒⌒``＜
　　　　　　　　　　　　　,､-"~: : : : : : : : : : : : : :)ｈ､
　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `､
　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V: : ::Ⅵ
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　　　　　　　 /: : : : :,: : : : : : : : : : : : : l: jＬ: : : : : : ',: : : :V
　　　　　 /: : : : :/: : : : : : : : : : : : : :f´　V: : : : : :l: : : : V
　　　　　　　′: : ::/: : : :′: : ::v: : : : : :{　　 V: : : : ::,: : : : :',
　　　　　　 ′: : : ″: :Ⅵ: :___: :l:,: : : : : |　＿Ⅳ_:: : ::l: : : : ::|
　　　　　　 l:: :: :: {i:: ::″l: : : : :｀! ',:: :: :: l´ 　 l　V: : : l : ::,: : :
　　　　　　 l: : : : : : : l:l　{: ′: ::l　!: : : ::l　　 i　 Ⅵ: : !: : l: :::
　　　　　 Ⅳ: :v: : : l:}　V: : : : {　Ⅵ: : i　　 l　　Ⅵ: :l: : l : :|
　　　　　　 l: V: :V: : ::f≦云うぅ}　 Ⅶ__{ ,xｔや它斥N}: : }: ::
　　　　　　 l: :Ⅳ: '，: :{:.,　f::U::√　　　　　 l::;U::/　 7,: :7: /
　　　　　　 {: :l: :V: ＼:', ', 乂_ﾉ　　　　　ヒソ　_.ｨ/: /::/　　　　　前提として――この世界には、星の運用を支配できる
　　　　　　ﾞ:,: : : V　 (:``　　　　　　　　　　　　　7 ) ﾑ:′
　　　　　　　　ヽ _:}>｡,_ Ⅵ　　　　　｀　　　　 /､｡ｲ :l　　　　　　神の王が座る玉座が存在するわ
　　　　　　　 :′: : : : ﾊ　　　 f:::: )　　　　イ7: :}: : !
　　　　　　　 l: : : : : :V^ :..､　　￣　　　＜: :/: :7:,: ::!　　　　　　だから太古の神々はそれを巡って、争い続けていた
　　　　　　　　　 Ⅳ: : : : : ', : : :{≧=-=≦: : : : :/: ://: : }
　　　　　　　　　/:l: : l: : :从＿,,ﾉ'"~"⌒⌒^ー ´: /:l: : /i
　　　　　　　　 jIＬl: : l: :/＼: : : :｀ヽ＿,,､ィ´: : :,ｲ^"~"⌒ヽ
　　　　　　　／｀ヽ￣￣⌒^:.､⌒´{　 }､rｾｱ´ 　　 /／　 Ⅵ
　　　　　　 /　　　 Ⅵ　､　:,　　 ) ≧=≦　l　　　　7/　　　　'/
　　　　　　′　　　　',　 ‘, ＼／{_/ l l　ヽ}　　　　′　　　　',
　　　　 l　　　　　 V ﾞ:,l　 ^　:l　 :!:|　　 Ⅵ　 ,ｨ′　　　　 l
　　　　 {　　　　　　 ',　:l　　　:l　 : l　　　‘,　/7　　　　　 |
　　　　　 '，　　　　　　',　}　　　:,　　!　　　ﾑ/ 7　　　　　 √
　　　　　　 V　　　　:.　',￣ ¨｀ヽ,l　 l　_,,ｫ´ //,′　　　　　/
　　　　　　　 ',　　　　 ',　'，　　 l　 l´　　／// 　　　　/',
　　　　　　 }　　　　　V/}＼　　l　 {　　///:′　　　　　′Ⅵ
　　　　　　　 ″　　　　　',/"~"￣￣￣¨7// }　　　　　.:′　 '/
　　　　　 ∥　　　　　　 v/////////√//′　　　 ,.: 　　 V
　　　　　　 ∥　　　　　　　 V////////l///　　　　 /　:: 　　 Ⅵ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　了解を得た桂華院は、大前提として太古の時代。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　神々が過ごした神話の頃を語りだす。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　見てきたものではない。だが、共有された事実を淡々と。

　
2513 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:17:02 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿,,
　　　　　　　　　　　　　　jI斗＜_,,､-'´　　 - ､
　　　　　　　　　　　　／　′／7　　　　　　７､
　　　　　　　　　　　／　 7／ 7:′　/　　　 ,　　＼
　　　　　　　　 / ′,.:′　7/　　′　　 7v　　　Ⅳ
　　　　　　　 / :　//　　//＿_7＿　l　′Ⅵ{　　 Ⅴ
　　　　　　　　　/　l　/　　 l/{　　/　l　｀Ⅳ　　 l}V　　l
　　　　　　 /┌fミlN　　l{ N l/　　l　 /　＿　{ﾊ　　l
　　　　　　　　l (^t」├x　　l ､　{　　 Ⅳ{ ´ 　ｵ　l}　ﾊ
　　　　　　　　l　)7」ﾉヽ＼1　`-=彡　 N　　´ 　 /　/ :}
　　　　　　乂ノ(　 (　　｀　　　　　　　 ` =彡′/　 l　　　　玉座に座った王は、各々が望む理想の世界を作り出す
　　　　　　　　/ /l ヽ .:　　　　　　　 __　　　　 / ,ｲ　／
　　　　　　 7/l l_」)>､　　　　　/´..:::)　　　 √- イ　　　　　けれども続かない。玉座は一つで、王になりたい神は多数
　　　　　　 l l l l_」　　Ⅵ　　　￣´　　　ｨ′
　　　　　　 Ⅳl /l　　　l　　　　　　　､イ　　　　　　　　　　　だから神話は終わりに滅び、次の神が王として新たな神話を開いた
　　　　　　　　　Ⅳ l　l　 :　　　 rf＜´　 ',
　　　　　　　　　　 _jIＬ乂＿ノ　从　ﾞ:,　 :}
　　　　　　　　　／ニﾆ＼　　　　　ヽ } ノ
　　　　　　　　/ニニニニ＼^ー　＿　)>｡＿
　　　　　　　　lニニニニニﾆ､＿　ﾟ%ﾟrf=ミニ＼
　　　　　　　　Ｌニニニニニニﾆﾆと _l/　　Ⅵ二＼
　　　　　　　 / l ￣７ニニニニニ(　 l　　　}ニニ二Ⅵ
　　　　　 / /'，　 lニニニニニニンﾞ:,　　 }｀ヽニニ}
　　　　　　/ /　 }　　'，ニニニニニﾆﾆ }　 /　　ヽニｵ
　　　　 Ⅳ /　',　　 ',ニニニニニﾆ／　/¨`ヽ　ヽ√
　　　　　　/ /　/ ',　　‘,ニニニニ／　 /ニニ }　　Ⅵ
　　　　 / /　/　 ',　　‘,､__,､rｾ ´　　／ニニﾆ:　　 V
　　　　ｨ ./　/　　:}',　　.:´　　　　　／ニニニニl　　　'/
　　　／　′/　　 / ',　　　　　　／ニニニニニl　　　 }
　／　 /　/　　 /　 ‘,　　　　／ニl＿＿､/二从　　　l
／　　/　/　　 /　　　}､ _,,､ィ´＿＿l＿＿{ﾆ}＿_」)>｡-"
　　　′ ′　 :′　／ニニ／二､＿＿､イlﾆ{､二{　　',
　　/　/　　 /　／ニニ／ニニニニニ＼二ハﾆﾑ　 }
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　例えばラグナロク。世界を洗い流す洪水。次に来る世界のための破壊。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　神話に語られた終末はすなわち、王の崩御をなぞらえたもの。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　はるか昔。ヒトが『人』として、二本の足で歩き出す前の時代に起きたことだ。

　
2514 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:23:32 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　 ''´　　　｀丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 ⌒><⌒　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ　　　　　　　　　 '，
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　ﾊ}!　　　　　玉座を巡る戦いは神話の数だけ
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　ﾄＶ　}!
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　　　　　　　　　ﾚ′　　　　　　その最後に座ったのが、己を唯一の神とするモノだった
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　 |ｉ
　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 ||　　　　　　　かの神は玉座を巡る繰り返しをヨシとはせず、己のみを王とするべく手を打った
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 |ﾄ､
　　　　　　　　_,,. -‐ ''"´　　　　　　　　　　　　　 |!.　Ｙ
　　　　　　''"´　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 }
.　　　／　　　　 ,､＜／　　　　　 /　　　/　　　,:i.　　 }
.　／　／／／　／／　　　　　/　　　/　　／:::}　/　〉
　 {.　　 /／　　/ .〃　　　　　　　　　　　　,::::::::::}　　 ∨
　乂{　/ｲ.　　 / .∥　　 /　 /　　　 /　 /:::::::::∧　　　∨
.　　　 {从　 /　∥　／　／　　 ,.://　 /￣:::::::::∧. :.}.　∨
　　　　　　 {.　　／　／.:/　　/://　 ,'::::::::::::::::::::∧:.}　　∨
.　　　　　　从　　　　／::{　　 {／／{ i＿_,,､-=ﾆ:::::}:.}.　　 ∨
　　　　　　　　 ∨　／::::::::从　 {／:::::ﾍ{:::::::::::::::::::::::::Ｖ. 　　 ∨
　　　　　＿＿_＼(＿＿＿人 {::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::＼　〆Ｙ
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::＞''´:::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::}＿.ｨﾞ
　　　　 {:::::::_,,､-=ﾆ⌒::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::ヽ　}
　　　_,,､-=ﾆ⌒:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::Ｖ

　
2515 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:25:22 ID:e6JbDRyQ: 　 } ＼　/　　　　　　　　　　　　＼　/　八
　ﾉ　　 {￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ {￣￣/
く──‐ﾍ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ﾍ､／{
　　､　／＼＿　　　　　　　　＿_　　V_ ∧
／.ハ　　　　／＼＿＿へ　　|　 | 　 i| |　　､
／　ﾉ｡s≦　　　　　 ─　　＼　　|　_ i| |──
　　 ⌒≧s｡　　　 /::::::::::::::｀:..､ﾍ　V{ } | |_ /
　　　　　　　＼　/::::::::-=ミ:::::::::::＼ー /:::}
　　　　　-─‐ .:'::::: _-　　　`　:::::::::::ー:::::/
　＞'"　　 | ／:::: _- 　　／ヽ　　 ─‐　 |
´　　　　／:::::::_-　　　／=ミ　V　 .／　 |
　/ 　／::::::::_-　|＞'" ＼{ソ'　　／　/
─=彡 :::::: _-　 N　　　　　　/／/　　　/
＼（_） ::: -　　　|　　　　　 ⌒ 　＼　イ　　　　　　　　　
　　ﾊ￣　|∧　 .!　　　　　　　イ　/
　 i{_}　　 | .∧　{　　　　 ─ vｲ　ｲ　　　　　　　　――――神から知恵を奪い、悪魔として貶めるた
　ハ　　　 ∧( ＼　　　 .:´　／　{
　⌒|　　| :.　　＼　 ≧s｡/　　　　 ∧
　　 |　　|　:.　　{　　　＼ |　　/　　 ∧､
　　 |　　| 　 vs｡.　　　＼ / |　　　 ∧＼
　　 |　　|　　 V　 ≧s｡＿_}　 V　　　 ∧　＼
　　 |　　　　 V 　 /　　 /　　､≧s｡. ∧　⌒
　　∧　　　　　　 /　　 ∧　　　＼八￣| V
　 / ∧　　 |　　ｉ＿＿＿_ ∧　＼　＼`ｰ!　V
. ｲ　　　　　|　　|　　　　　　个s｡　　＼| 　 V
ﾆ≧s｡∧　 |　　|　　　　｀　　￣「⌒＼　 V
二／ニ∧　　 .|　　　　　　　　＼　　| 　　＼ V
／ニニ-∧　　.八ﾆ=-　　　　_ 　＼ |　　　 | ヽ-､
二ニニニ∧　/　　　　　　　　　　　｀ヽ　　　|　 Vﾍ
────‐} /≧s｡￣￣　　　　　　　　 :.　　　　 } ∧
ニニニﾆ=-ｲニニニニﾆﾆ=- 　 _　≧s｡　:.　/　./二〉
二二二=- ＞｡ニニニニニニニニﾆ=-　　V ／ニ-/}
＼ﾆﾆ=-∧二二≧s｡二二ニニニニニニﾆY二ﾆﾆｲ/
二＼-　 /丶ニニニニ≧s｡ニニニニニニ｡s≦ﾆ／
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今日まで。幾度か聞いたことを、やる夫がぽつりとこぼす。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　思わずと吐き出したことには気が付かないまま、彼は自分の手を見る。

　　　　　　　　　　　　　知恵たるやる夫と。半身たるクリシュナが合わさった真なる神の姿、ナホビノとしての身体を。

　
2516 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 00:27:30 ID:PI5BFra/: なるほど
2517 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:30:47 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　''"~　　　　　~"''　､,,
.　　　　　　／　　　　　　　　　　　￣￣￣￣/
.　　　　　 ,　　　　　　　　　　　　　　　　　 /､
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｨ　　　ヽ
.　　　 /　　　　　　 / / ／//　　/　　/:i}　　　　∨
　　　　　　　　　　　　　　/へ {　／′ ./彡┐ 　　 ∨
　　　 {　　　　{.　　　{/{/zzzhv'　 {　 /´　　|　　　　 ∨
　　　 {　　　 .ﾊ　',　 { ﾐi{わJ::}㍉､__,　　　　|　　　　　 '/
.　　　　　Ｙ⌒Ｖ＼{　乂_ノ　 }! Ｖ　　 _,.斗　　　　　 ,
　　　 /,　　 { 〈:.:(　　　　`''　　　　　　ｨわヾ,　ﾊ　 .ﾊ　i
.　　　　∧ 　＼⌒　　　　　　　　､ﾋｿノ　/　} /　} .}
　　　　　∧　　｀¨!:、　　　　　　　　　　　/∨　.从　 }/　　　　ええ……善悪の知恵と永遠の命を併せ持つモノ
.　　　　　 ∧　ﾊ　:}: :>､　　　　　　　厂
　　　　　 }　___∨: : : : : ,　　　 ´　　ィ′　　　　　　　　　　太古の神、ナホビノと呼ばれる存在こそが本来の神々の姿
　　　　　／:::::::::::::ヽ: : : :/≧―≦
.　　　　 /::::::::::::::::::::∧: :〈＼―┐_　　　　　　　　　　　　　　合一神とも言うけれど、意味は同じものね
　　　　 /::::::::: ＼::::::::: |＼: ヽ　 |::::∨
.　　　 / |::::::::::::::::＼:::::|.　＼}　∥:::::∨
　　　 / ,〈::::::::::::::::::::::｀''＜＼__Ｖ/:::::Ｖ::}
.　　 /／.:|＼:::::_＿(￣＼/:::():::::＜::::}:∧
　　／.:.:.: |:::::::::::::::::::／￣ヽ:::::::::::()::}::}::::::＼
　　＼.:.:.:∧:::::::::::::::(_〆__~ 〕＼::::::::{＿/／::::＼
　　 / ￣/∧:::￣￣:::::::└彳>―‐/:::::::＼￣￣ヽ
.　 / 　 : : /∧:::::::::::::::::::::／/::::::::/::::::::::::∧＿ .イ^ヽ
　/ 　 : : : : /∧::::::::::::／:／:::::／:::::::::::::::::::}::::::::::::::::::}

　

　　　　　　　　　　　　}ｉ|ハi从}ｉ｛{ｌ|W从川｛ {从i|{　 i　!　　　　　　｛_
　　　　　　　　　　　　V 　｝ハハ{V 　 Vハ{｛i｛ハ :{i｜! 　　　　{｛｀′
　　　　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　|Ｗ从小j！i !i|　 ,　､_≧ｧ
　　　　　　　　　　　ﾑ　　　　　　　　　　 |/}ｲ小j｝}_} ｝!}W￤　｢广
　　　　　　　　　　　｣__＼､　　　　_　　-‐　　　|/}/从从从ｉ｛ﾊ　｛
　　　　　　　　　　　{ f≧メ}､_,)≦二 __ 　　　　 |/ﾑi7'⌒Ｖ小!|W
　　　　　　　　　　　‘斥沙′｀} ]三三ミF￢＝＝≠f/　　　}仆{ハ!
　　　　　　　　　　　　｛　/　　‘弐三三ｦ　　　　　}小／　从｝Ⅵド
　　　　　　　　　　　　 ∨　　　　　｀￣´　　　　　 l/ﾉ__／/从Wバ　　　　　　せっかく奪ったってのに
　　　　　　　　　　　　　}〉--､　　　　　　　　　　　　　　_ ｲ/}|V/
　　　　　　: 　　　く_､__　　　　　　　　／　厂´}ｉ||Ｖ|ﾄ|{　　　　　　　　取り戻されちまったってわけか……ん？
　　　　　　:　　　／∠}厶_　　　　　　　/　　 /　　|ﾊ|｣｛i
　　　　　　　:　　／／　｝>r‐ ｀　　　　　　　 _／　　　　|从{了　　　　　　　そもそも、なんで人間に神の知恵とか言うのが混じってんだ
　　　　　　 :. ／／　　 }i|ｌ}ﾄ､_　　　_　 -‐ 　　　　　／/｛_
　　　　　　　　`ﾞ´ 　　　ﾞｰ≠≧=≠ 　　　　　　／////{ﾍ._
　　　　　　　　　　　　　　_／///// l　　　　　　／////// ,///＼_
　　　　　　　　　　　　　´ ハ//////|　　　　　／/////////////}＼
　　　　　　　／///｛//‘./////｣　　　　／//////////////, //
.　　　　　　　　 /////// !//}i//／　　　　ハ////////, '///// ///
　　　　　　　　////////|／∧/　　　　　 {//ヽ./////／/////// //
　　　　　 ////////////｛＼　　＿｣/// ＼／/////// / /

　
2518 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:32:59 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,,,_　 _,,..,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　''"~｀ヽ∨／ - ,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_､-≦ ''"::::::｀ヽ::ゝ:::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:: ／/:: /^|::::l:: |::|､:::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈 /:::/::::' |:::|::::|::::l/:|/ ﾑ:::: ､:∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,ノ:::/::: |:::|:::|::::|:::/:::|:::::彡､:::＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒7::/:::::::|:::l:∧::∨::::从从:|:l＼ゝﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨:::::::::≧-: ＼ゝ/-‐ ''"l/ﾐ:∧|　　　　　　　神は、奪った知恵を楽園の果実へと隠していた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /∧:::::Ⅳ茫x:::／ｨ莎ｱ/|/^〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ l∧::ゝ : : ／"'' : : : : : _,,ノ　　　　　　　　その管理をヒトへと任せていたが
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |∧ : : 〈|.: .: : : : : /「＿
　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒＞''"⌒/ 　､: :ｒ _､: : :_／: |⌒ <_　　　　　　　ある日、蛇にそそのかされてヒトがその果実を口にしてしまったんだ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒〉'"　　　　　　_)＼: :-‐≦二ﾆﾆ==--＼
　　　　　　　　　　　　　　　＼__⌒) 　　　　　　　｀ヽ　　　　　　　　　　　＼ー- ､
　　　　　　　　　　　　　　_､彡 ''⌒ 　　　　　　　ヽ〉　　　　　　　　＿,,、､ ''"　 }
　　　　　　　　　　　　 _ノ　　　　　　　　　＿　　　　〉　　／＾￣⌒~"''　,,＿＿＿}
　　　　　　　　　　　＿〉　　　＿　 ':i:i:i:i:i:ヽ　〈--==ﾆ二ニニﾆﾆ/ ./ﾆ/ /＜ｒ､
　　　　　　　　　　　　　)／|　　,:i:i:i:i:iヽ|:i:/⌒):i:l　,i从: :|二二ニニﾆ／／二' /　　∨
　　　　　　　　　　　　　　 |,､　|:i:l⌒ヽ／〉＜／)从iﾉ､|ニニニ=-　／ニﾆ' /＼　　∨
　　　　　　　　　　　　　　／),∧i ｀ｰ〈／:i､:i:iヽ――――　"~_　-ニニ,　　'＼. ＼
　　　　　　　　　　　 /_ノ}从アi:／ |:i:|i:i＼:i:∨---==ﾆﾆﾆﾆニ二／／､　＼. ＼_∨
　　　　　　　　　　　　 '　　 / /i:i 'ニ/:i |i:iニ|:i:i|~ - _ ~"　-=ﾆ=- 　.／ｰ::i::i::i::､〉⌒ 〈∨
　　　　　　　　　 l　　 /　|:i:i:|,／:i /|i:i_ノ:i:/从　 .|≧==- -==≦ニﾆ∨ :i::i::〈〉〈〉〈〉∨
　　　　　　　　　　　 l　　/ /人_:i:i:i_／|:|i:|:i:i:/　　　 /ﾆ - _ -ﾆニ二二二∨::i::i::i〈〉〈〉〈〉∨
.　　　　　　　　　　 l 　 ' /:i:i:i:i: Τ二 |:|i:|≦　　　_ - ~ _ -ニ, -‐　7ニﾆﾆ∨ i::i: 〈〉〈〉〈〉:＼
　　　　　　　　　　 l　/ / i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|ニ_ - ~ _ -ニニﾆ/ニニ/ニﾆ／^∨ i::i::i〈〉〈〉〈〉〈∨ - _
　　　　　　　　　/| / /:i:i:i:i:i:i:i:i:i|二　|:|i:|~ _ -二ニニニﾆ/ニニ/二／　　＼::i::i 〈〉〈〉 i::i: ∨:::|:|
. 　　　　　　　　/ | ' /:i:i:i:i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|::i::i::i/二二二ﾆ/ニニ/二/ 　　　　＼::i 〈〉::i::i::i::i ∨从

　　　　　　　　　　　_ -=ニ＞＜:＼
　　　　　　　_ -=≦: : : : : : : : : ヽ : :
　　　　／: : : : : : : : : : : :＼: : |: : ﾄ､
　　　　 / : : : : : : : : : : : : : : : : : |: : |: `､
　　　　. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　|: : : : : : : : : : : : : : : : : : |: : : :|: :| |
　　　　|: : : : : : : : : : : : : : : : : : |: : : :|:/| |
　　　 . : : : : : : : : : : : : : : : : : |: : : :| /　　　　　　――あまり神話に明るくないけど
　　　　　. : : : : : : : : : : : : : : : :｜ : : |
　　　　＼ : : : : : : : : : : : : : : |: : : :|　　　　　　　その話は私も知っているわ
　　　　　　/:|: :/ : :｜人: : : : ＿＿: :|
　　＼ー彡: : // : : |: : : ＼: : : :／ :｜　　　　　　アダムとイヴの話ね
　　　ミ=─: : :/:人: |＼: : ノー个: : |:|
　　　　｀¨¨¨彡乂乂乂乂乂　　Ｖ: :| ＼
　　　　＿／. . ./. . . . . . . . .＼　Ｖ:|
　　　 /　/. . . ./. . . . . . . . . . /￣￣＼
　　　　 /. . . ./. . . . . . . . . . /
　　　|　. . . . .|. . . . . . . . . . .′　　　　　 |
　　　|　|. . . . . . . . . . . . . . .|　　　　　　 |
　　乂|. . . . .｜. . . . . . . . |　　ヽ
　　　　 |. . . . . |. . . . . . . . 人　＼|
　　　人_|. . . . . . . . . . . . . . ＼ﾉ|　　　　 |
　　　　 | . . . .| . . . . . . . . . . . . }
　　　　　 ∧. . . | . . . . . . . . . . ／}　　　　　､
　　　　　 /∧. . . . . . . . . . . ／ . 八
　　　　　　/∧＿＿＿＿／. . . . . . ＼　　　｜
　　　　　　　/. . . ./ . . . . . . . . . . . . . 八　　｜
　　　　　　入. . . .〉. . . . . . . . . . . . .ｲ_　＞┘
　　　　　　/ニ＞───────＜|
　　　　　 /ニニニニニニニニニニニ|
　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　ィi〔＼. . . ./. . . . . . . . . . . . . . . . . . . .〕
　乂ノ　 /＞─r──r─r────＜∧
　　|/＼/乂＿/　 /　 |　｜ |　＼__厂￣/∧
　　|////////￣￣￣￣￣￣￣￣//////∧
　　|///////////////////////////////∧

　
2519 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 00:39:32 ID:fok6/CLT: なるほど
2520 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:39:36 ID:e6JbDRyQ: ＿＿＿___| 　　　　　　　　　　　""''､|"';|／
....|　　　　|ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿___;| :::|
::::|　　　　|:::|""''' ''' '''' ''' '''' ''' '''''''.:::;;| :::|
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::::|　　　　|:::|　　　　　. 口　　　..:::::::::| :::|　　　　　　　 /ヽ＿
....|　　　　|:::|二二二ニ┻ニ二二二,| :::|　　　　　　..,　 ''"/　　ヽ　｀丶、
::::|　　　　|:::|　　　 .__＿__|≡≡≡≡| :::|　　　　　／　　 /　　　　　　　＼
....|　　　　|:::|__＿/l　　　　l＼ _＿＿,|_,,,|　　　／　　　　　　　　　　　 ∨
..::|＿_____.|,/　　I::/ーーーヽ::I　　　　　＼...::/￣￣　　　　ﾊ　　　　　　∨
　　　　　　　　 :|_|ニニニニ|_|　　　 ,.'ﾆﾆﾆ../　/　　　 l　|　　 {:i}　　　　　 '/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　L__＿./　/　　　　 |　|　　 |⌒ ﾍ.　　　　 i
　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿__ l＼　　/.|　ハ　 ∧∧.　 |　　　∨ }}　　 }
　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼　 . ｉ/　|　|ｧ‐ﾍ {,zｚｚﾑ　|　ｨ≦zzx}}⌒Y′　　　かくして、ヒトは知恵の実を得たことで楽園を追放された
　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　＼..|.　 |　|{ .ヘ{ {{ 　沁､{　沁　 }}ﾚ._ソ
　　／　　　　　　　　　　　　　　　 { 　 ∨ ＞‐{　　　　　　　　厂 |　　　　　　太古の神々の知恵をその魂に宿したまま
　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　＼|.　|:)ｈ、　 _　　イ:|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼.::L,..|　| |_アﾞ⌒Y∧_|.:|　 |　　　　　　神と悪魔の間を生きるモノ、人間としてね
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |,ｘ| |/　､ヾ}　/::::/― ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /^寸 {　Ｙ」ｨｉ∨:／:::|　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 /^{^ー┤ﾊｉﾑ::::::::::|　/ '/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　 /　 `''ｰxli｣:::ﾏﾑ:::()::Ｖ　 '/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厂/ 　　　 }::::::::::::::::::::::::}　　 '/
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　前提の前提。ヒトが神の知恵たるその理由。

　　　　　　　　　　　　　　　　　創世記とされた神話の一部。ヒトを人間たらしめる要因を何気なく語る。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　わずかばかりに、御門が顔を青ざめさせた。

　　　　　　ごくごく当たり前に信じてきた自分の、人類のルーツが覆されるに等しい衝撃がさらりと流された事へ戦慄し肌を震わせる。

　
2521 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:43:31 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　 _,,､-＜⌒⌒``＜
　　　　　　　　　　　　　,､-"~: : : : : : : : : : : : : :)ｈ､
　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `､
　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :V: : ::Ⅵ
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　　　　　 /: : : : :/: : : : : : : : : : : : : :f´　V: : : : : :l: : : : V
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　　　　　　 ′: : : ″: :Ⅵ: :___: :l:,: : : : : |　＿Ⅳ_:: : ::l: : : : ::|
　　　　　　 l:: :: :: {i:: ::″l: : : : :｀! ',:: :: :: l´ 　 l　V: : : l : ::,: : :
　　　　　　 l: : : : : : : l:l　{: ′: ::l　!: : : ::l　　 i　 Ⅵ: : !: : l: :::
　　　　　 Ⅳ: :v: : : l:}　V: : : : {　Ⅵ: : i　　 l　　Ⅵ: :l: : l : :|
　　　　　　 l: V: :V: : ::f≦云うぅ}　 Ⅶ__{ ,xｔや它斥N}: : }: ::
　　　　　　 l: :Ⅳ: '，: :{:.,　f::U::√　　　　　 l::;U::/　 7,: :7: /　　　　　けれど、神が支配する渡世は続いたわ
　　　　　　 {: :l: :V: ＼:', ', 乂_ﾉ　　　　　ヒソ　_.ｨ/: /::/
　　　　　　ﾞ:,: : : V　 (:``　　　　　　　　　　　　　7 ) ﾑ:′　　　　　知恵を奪われた悪魔は、ナホビノへ戻ることができなかった
　　　　　　　　ヽ _:}>｡,_ Ⅵ　　　　　｀　　　　 /､｡ｲ :l
　　　　　　　 :′: : : : ﾊ　　　 f:::: )　　　　イ7: :}: : !　　　　　　呪い、手法を簒奪し、硬く封じた事で神々は悪魔のまま長い時を過ごす事になったの
　　　　　　　 l: : : : : :V^ :..､　　￣　　　＜: :/: :7:,: ::!
　　　　　　　　　 Ⅳ: : : : : ', : : :{≧=-=≦: : : : :/: ://: : }
　　　　　　　　　/:l: : l: : :从＿,,ﾉ'"~"⌒⌒^ー ´: /:l: : /i
　　　　　　　　 jIＬl: : l: :/＼: : : :｀ヽ＿,,､ィ´: : :,ｲ^"~"⌒ヽ
　　　　　　　／｀ヽ￣￣⌒^:.､⌒´{　 }､rｾｱ´ 　　 /／　 Ⅵ
　　　　　　 /　　　 Ⅵ　､　:,　　 ) ≧=≦　l　　　　7/　　　　'/
　　　　　　′　　　　',　 ‘, ＼／{_/ l l　ヽ}　　　　′　　　　',
　　　　 l　　　　　 V ﾞ:,l　 ^　:l　 :!:|　　 Ⅵ　 ,ｨ′　　　　 l
　　　　 {　　　　　　 ',　:l　　　:l　 : l　　　‘,　/7　　　　　 |
　　　　　 '，　　　　　　',　}　　　:,　　!　　　ﾑ/ 7　　　　　 √
　　　　　　 V　　　　:.　',￣ ¨｀ヽ,l　 l　_,,ｫ´ //,′　　　　　/
　　　　　　　 ',　　　　 ',　'，　　 l　 l´　　／// 　　　　/',
　　　　　　 }　　　　　V/}＼　　l　 {　　///:′　　　　　′Ⅵ
　　　　　　　 ″　　　　　',/"~"￣￣￣¨7// }　　　　　.:′　 '/
　　　　　 ∥　　　　　　 v/////////√//′　　　 ,.: 　　 V
　　　　　　 ∥　　　　　　　 V////////l///　　　　 /　:: 　　 Ⅵ
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　少なくとも、現代まで。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　桂華院が語る。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　前提はこれにて区切り。次は、これまでの話だ。

　
2522 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:45:30 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　 _　-／＾ヽ　_
　　　　　　　　　　　　 ,　''´　／　　　　　｀丶、
.　　　　　　　　　　　／(.＿　　　ﾊ　　　　　＼
　　　　　　　　　　　／⌒''ー　　 ,　　;＾^ ｰﾍ　　　　`､
　　　　　　　　 / ,　　　　　　{ 　 |　　　 ∨　　　　',
.　　　　　　　　 / / 　　 |_.ﾑ､_ﾊ　 |　　　___∨　　}　|
　　　　　　　 , /.　　　|∧|　Vﾍ　 |　　'´ __　＼　}　|
　　　　　　　　　　ｉ/|　　　 |,ｨ'^笊ﾐh从|　　x巧芯㍉} }: ,　　　　社会の裏では、悪魔となった神々が己の力を取り戻そうと暗躍していた
　　　　　　　　　　| .|人　从ヽ　Ｖり　　　　Ｖソノ从/
　　　　　　　　　　| .|　　 {^ヽ　　　　　｀　　　　 '乃}!　　　　させじと神の勢力が封じ込め、時に砕いた
　　　　　　　　　　　　乂_ﾊ　　　　ｧ＝:､　　　 /-イ
　　　　　　　　　　　　　　　|　 h､　　ゝｰ '　　 .ｲ　 |　　　　　そのいたちごっこに区切りがついたのは、２０年ほど前のことよ
　　　　　　　　　　　　　　　|│|: : ＞　　_ 　＜: |.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　|│|: : : ｧ┴ ｖ ┴ x /　ﾊ |
　　　　　　　　　　　　　　　|人|-‐<＿／:::ヽ_／　/ｰｧミ
　　　　　　　　　　　　／⌒ヾﾑ::::::､_〈:::::〉::／}/-/　　∨
.　　　　　　　　　　 /　　　 ∨:::::::::::(::::)::::::::::〉√　　 ,
　　　　　　　　　　 ∧　　　　〈＿／::/ﾆﾍ::::＼√　／　}!
　　　　　　　　 / ∧　⌒＼ }/::::::｣ﾆﾆ:ﾍ::::::::>／　　ﾊ
　　　　　　　　　　 / 　 ∧　　　ヽﾆＯﾆﾆﾆﾆ０ﾆ}　／^　,: ∨/
　　　　　　　 /.　　　∧　＼＿〉ﾆﾆﾆﾆニ二/　つ　/: : :∨/
　　　　　　　　　/.　　　　 / 　　　〉ﾆﾆﾆﾆﾆ二{　　　　〉.:. .:.∨/
　　　　　　 /　　　　.:.∧　＼　＼ＯﾆﾆﾆＯ′ ／　/.: : :. :.∨/
.　　　　　 /　/　　. : : :∧　　　ー＜ﾆﾆﾆ√￣　　 /: : : : : :.∨/
　　　　　 /　/　　/.: : : :.∧　　　― ､}／ヽ=ミヽ　 /.: : : :. :. :.∨/
.　　　　 /　/　　/.: : :. :. :.∧　ィ /⌒_／^'┘ ヽ_}　/: : : : : : : : :∨/
　　　　 /　/　　/.: : : : : :./-∧_{_{　 └ヘ.」´,: r<ﾆﾆ＼ : : |.: : :. :.∨/
　　　　 , 　　　: : : : : : : ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊ」ヽ〉`'<／!＼.ﾆﾆ∧: :| : : |.:..:.∨/
　　　　 ,　　　　 : : : : : : :/ﾆニ二二/　　　　　i　|ﾆﾆﾆニ∧ | : : |＼: :Ｖ/
　　　 { !　|　　|.: : : :. :.／二二二/　　　　　 ; . |ﾆﾆﾆﾆﾆ∧: : : l 　 , :|/
.　　　　从　l 　 |: : :.|／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/　　　　　 / } |ﾆﾆﾆﾆﾆニ＼:/　　}/
　　　　　ｌ _,,､-=ﾆ⌒ﾆﾆニ二:/　　　　　 / ハ|二二ﾆﾆﾆﾆﾆ)i'ｯ｡.,＿_
　　　_,,､-=ﾆ⌒ﾆﾆニ二二二二/　　　　／　　 }!ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧s｡

　
2523 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:48:27 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　　　-‐／∨　､、
　　　　　　　　　 ''´　／　　 ∨⌒"''＜
　　　　　　　　　／　　　 /　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ /　
.　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨
　　　　　　 /　/　　　　　　　ﾊ.　　　　　　　 ',　　　 ./￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　/　　　　　 |　　 /ミvﾍ.　　　　　　 }　　.....|　　....端的に言うわ　　.....|
　　　　　　　 ,　　　 /　　 /| 　 ,　　　 '，　　　　　 ,　　......乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
　　　　　　　ﾊ　 {‐-ﾐＶ |.　 {　　　 _,､斗‐-　　,
　　　　 |　|　 | ﾊ　{ｧ''茫ﾐｘ　 { 　 _,ｨｆ芯㍉∨^Ｙ/
　　　　 |　|∧|:{ ﾍ.{ヽ乂ツﾍ{　　乂ツメ/):. }′
　　　　　　　　＼:ゝ　　　　　<!　　　　　 /´／　　　　　その日、東京――いえ――世界は滅んだ
　　　　　　　　　　 |.｀iﾍ.　　　　　　　　 /'彳|!
　　　　　　　　　　 |　|　|:ｈ、　^　￣ ’　ィ |　| |!
　　　　　　　　 ,　,|　|: : : :＞　_　＜: : : :|　| |!
.　　　　　　　　 / /:|　|: : ／_}　　　{_ ＼ /　|从
.　　　　　　／,､x‐|　|~. 　Ｖ　　　 /　彡 /‐-､
.　　　　　／/::::::::::从ﾊ.　　Ｖ｀ ´./　　 }/,／:::::＼
.　　　 _ - ~ 　{::::::ヽ:::::::::≧s｡_　∨ / _｡s≦:::::::::::::/::::Ｙ
,..､-''" 　　　　{:::::::::ﾍ:::::::::|￣￣￣::｀`～､,,_:::(_):ｌ:/:::::::}
　　　　　〈^＼:::: |:::::: |:(_)＿＞-┐:::(_)::| :::: |::::::::: }
／.　　　　　｢:::::::::ヽ:|:::::: |::/ 〆　’ ∧:::::::: |:::::::|＼:::: }
　／　　 ./::::::::::::::::|:::::: | {　　　　 /〉::::: |::::: |::::::::￣}
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／　　　＼:::::::::::::::::＞''´[:::::::::::::::::::::::::::::::::::::}┐∨:::::::::::::::::∧
　　　　　／｀¨¨¨´ ／::::::::::::/:￣￣::::::::::::ﾊ::::::＼∨::::::::::::::::∧
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　短く告げる。『はっ？』と、長谷川と御門がぽかんとした顔で桂華院を見た。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　やる夫だけがただ。冷や汗を一つこぼし、息を呑む。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　
2524 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 00:50:08 ID:PI5BFra/: 1999年とかそっちか
2525 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 00:50:49 ID:ueU3kNYC: ここでメフィストが言っていた「君（やる夫/マリィ）が見てきた東京の姿は、全て夢幻」につながるか…！
2526 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 00:53:55 ID:PI5BFra/: これ、元に戻しても薄氷を踏む平穏なのは変わらないんじゃ……
2527 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:54:37 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　 /: : : : :/: : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : :
　　　　　　　　　　　　　　 : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : :| : : : : : : :| : :
　　　　　　　　　　　　　　. : : : : :|: |: :|: : : | : : |: : : : | : : |: : : : : : : | : :
　　　　　　　　　　　　　　|: :|: : : |: |: :|: : : |: : ハ : : ハ : |: : : : : : : | : :
　　　　　　　　　　　　　　|: :|: : : |: |: :|: : : : : :|　|: : |　| : |: : : : : : : | : :
　　　　　　　　　　　　　　|: :|: : : |: |: :|: |: |: : :|　|: : |　| : | : : : 八 : : : :
　　　　　　　　　　　　　　|: :|: : : |: : : : :|: | : /　.: : :|　|: ∧: :|/: : / : | :
　　　　　　　　　　　　　八 |: : : |: : ＼:|: |: :′ |/|｜ |/　 V.′:/: : 八
　　　　　　　　　　　　　　＼: : 人 : /＼/　　　　 |　　 / : /: : / : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼: :|У　　　　　　　　　　/ ／|: :/ : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　-　／/　　　　　　　／　 |:/|: : : :　　　　　まって、待って待って
　　　　　　　　　　　　　／　　 (__ ＞-　　　　　　　　 u. /　|: : : :
　　　　　　　　　　　　　/　　　　 (＿ |: :∧　ｰr‐┐　　　　　 |: | : :　　　　　私達は先日まで、普通に東京で過ごしていたのよ？
　　　　　　　　　　　　　　／(ニ/／‐ ＼｀こ'　　　　　　 |:∧: |
　　　　　　　　　　／　､＿　　　　／ └─‐介s｡　　　　　　　　|/　V　　　　　そんな、それはありえないでしょう！
　　　　　　　　　 /　　　　　　＿　　　　　　＿／:＼　　 _ ｡s≦ヽ
　　　　　　 / |　　　　　／⌒^'ｰ -=≦: ／|:/|/ T爪. .／´∨ ＼
　　　　　　　　 ′|　　　　／　　/　|　　　⌒／/　　／く. ＼/
　　　　　 / 　 | 　　 /　　 /　 |　　　／　　　／. . 厂. . /
　　　　　　　　　　　　 /　　　 |　　| 　∠＿　　 ′. .ノ. . . /
　　　　 /　　　＼/　　　　|　　|　　　／　 /. . . .乂_ ./　＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　混乱のまま、御門がごく当たり前の疑問を口にする。

　　　　　　　　　　　　　　　　桂華院と滝川はそれを受け止めつつ。答えるべく、彼女らが落ち着くのを待った。

　　　　　　　　その沈黙が嫌に長く。だからこそ、二人の教師は認めがたいものを認めざるを得ないのだと知らしめられる。

　
2528 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 00:56:57 ID:e6JbDRyQ: 　ノ＿,､＿ノﾉ,,孑 / ノ
彡从毛乂乍ﾘｿミヾ壬ミ
从彳川少匕从彳ﾐ川少＜
毛仆卅从ﾐ从毛仆卅从彡
Ｗ从匕ﾐ弋幵Ｗ从匕弋乂
从乂lヽlﾐ＼卅从乂lヽl＼Wﾐ
从W毛彡厂''V'＼ '　　 .∨
Ｗ从匕乂　　　　　　　　　',
从卞弋V'　　　　 ',　　 , -',
災什人.　　　　　 ', ii／少ﾐ}
升入　　　｀ﾞｰ-=_ノ_,t壬昨ﾉ
ミﾐ______　_, -壬少ﾉ rxﾞ".rxl
W　　 .｀弋匕ﾐ少'　{　.', { .∨
/'　　u.　　｀￣´　　_.',　.',.',　',
∧　　　　　 rｘ　　.｀',　.',.',　',　　　　　まさか……本当に？
. ∧.　　　　 rﾞx X--‐'',　.',l　 ',
　　｀ｰ- ,_. 　＼＼＼/',　.',　 lヽ
　　　　　｀ｰ- .._ヽヽ｀ｰ'　　　l ﾊ
　　　　　　 Y´ ヽ　ヽ　　　　 l　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,,,_　 _,,..,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　''"~｀ヽ∨／ - ,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_､-≦ ''"::::::｀ヽ::ゝ:::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:: ／/:: /^|::::l:: |::|､:::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈 /:::/::::' |:::|::::|::::l/:|/ ﾑ:::: ､:∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,ノ:::/::: |:::|:::|::::|:::/:::|:::::彡､:::＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒7::/:::::::|:::l:∧::∨::::从从:|:l＼ゝﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨:::::::::≧-: ＼ゝ/-‐ ''"l/ﾐ:∧|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /∧:::::Ⅳ茫x:::／ｨ莎ｱ/|/^〉　　　　　　　　新宿の病院から世界の終わりは始まったらしい
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ l∧::ゝ : : ／"'' : : : : : _,,ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |∧ : : 〈|.: .: : : : : /「＿　　　　　　　　仔細、過程は把握しきれていないが……
　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒＞''"⌒/ 　､ : r― ､: :／: |⌒ <_
　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒〉'"　　　　　　_)＼:' -‐≦二ﾆﾆ==--＼　　　　　そういう事があったのは間違いない事実だ
　　　　　　　　　　　　　　　＼__⌒) 　　　　　　　｀ヽ　　　　　　　　　　　＼ー- ､
　　　　　　　　　　　　　　_､彡 ''⌒ 　　　　　　　ヽ〉　　　　　　　　＿,,r ､ ''"　 }
　　　　　　　　　　　　 _ノ　　　　　　　　　＿　　　　〉　　／＾￣⌒"ｆ＾|: |: :l＼,＿}
　　　　　　　　　　　＿〉　　　＿　 ':i:i:i:i:i:ヽ　〈--==ﾆ二ニニﾆl: :|: |: :| : |⌒｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　)／|　　,:i:i:i:i:iヽ|:i:/⌒):i:l　,i从: :|二二二ニﾆ/: :|: |: :| : |:iﾊ:l　l
　　　　　　　　　　　　　　 |,､　|:i:l⌒ヽ／〉＜／)从iﾉ､|二ニニ=- /_､-=ﾆ=-､l:i{:.}l　|
　　　　　　　　　　　　　　／),∧i ｀ｰ〈／:i､:i:iヽ――――　"~_ ､ /<＿＿＿_ﾑﾉ:.}l　|
　　　　　　　　　　　 /_ノ}从アi:／ |:i:|i:i＼:i:∨---==二二二〈/｀''ー一 ''"}_ノl　|
　　　　　　　　　　　　 '　　 / /i:i 'ニ/:i |i:iニ|:i:i|~ - _ ~"　-= =-.|" ー--―／i::i::l,ノ
　　　　　　　　　 l　　 /　|:i:i:|,／:i /|i:i_ノ:i:/从　 ≧==---ﾆ|r､((⌒))「:[]:[]:[]|::l
　　　　　　　　　　　 l　　/ /人_:i:i:i_／|:|i:|:i:i:/　　　 /ﾆ - _ -ﾆﾆl≧((＿))| []:[]:[]|::l
.　　　　　　　　　　 l 　 ' /:i:i:i:i: Τ二 |:|i:|≦　　　_ - ~ _ -ニ,,､ l　 |　 |　∨ [] []|::l
　　　　　　　　　　 l　/ / i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|ニ_ - ~ _ -ニニﾆ/二:l　 |　 l. 　∨[]:[]|::l
　　　　　　　　　/| / /:i:i:i:i:i:i:i:i:i|二　|:|i:|~ _ -二ニニニﾆ/ﾆﾆ |　 |　 |.　　∨::[]|::l
. 　　　　　　　　/ | ' /:i:i:i:i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|::i::i::i/二二二ﾆ/ニニ.| 　| 　| 　　∨[]l::l

　
2529 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 00:58:55 ID:cmThViD6: 人修羅くん「あのさぁ…」
2530 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:03:29 ID:e6JbDRyQ: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────────────────────────
　　　　　　　　 {ﾆﾆ '　　　 ' 　 '　　　　.′　　|　　　　　　 Ⅵニニ／
　　　　　　　廴/　　.　 / , /　　　／ｉ　 :　　|　　　　　　　Ⅵ__／￣￣＼
　　　　　　　　／/　　/　/ //　　　 '　　 |　 i　　|　　　　　　　 :＾Ⅵニニニﾆ}　　　‘,
　　　　　　　/ﾆ/　　/　/ //′　 / 　　 |　 !　　|.　　　　　ｉ　Ⅵこニﾆ-:} 　　　‘,
　　　　　 {こ′ .:　 /： / i: 　 /　　　　　　　　 |:　　　　　 |　 Ⅵニニ-ﾉ　　　　‘,
　　　　　　　>;　 .:　 /　| i　|　 /　　　　 |　 i:　　|:　　　　　 |　　Ⅵニ_､-￢　　　‘,
　　　　／-′.: 　.: ､,,| L |　′ 　　　 !　ⅱ 　|:　　　　　 | ＿ _､-┐=ニ〔　　　　‘,
　　　　廴_: 　　 ,:i} _ｧｘ, ！{ヽ　　　　 l　:{〔　！　　　　　 rこニニヽﾆ} -=ニ}　　　　‘,
. 　　　　 : :　　た! f^うiｋ､＾　　　　 l　:{〔　〔:.　　　　！ニニニ〕ノ＿　ノ　　　　　 ‘,＼
　　　　　ｉｉ　　た｝　ゝ,Vrぇ､　　　　　~"''￢ ‐　〔:　　　　　＼ニニ/＾ニニ- _　　　　　　　､＼　　　　――ナホビノ、よく聞くと良い
　　　　　 | l　 √ｉ｝:.:.:.　　　　　　 ,,_-‐ ｀┘丶 _」,　　　　　ｰ　'}ニ､ニニニ-_　　　　＼
.　　　　 i| |　 {ｉ:ｉ:′　　　　　　　　　´^うぅｘ､.,_　　‘, 　　　　　 {i:i:i:i}ニ-_＼ﾆ-「￣　　　　　　　　　　　君が見てきた東京の姿は、全て夢幻
　　　　　　|| |　 {i:i:{　　　:r′　　　　ゝ,,Vzr㌻ぇ,_‘,　　　　 :〔i:i:i:}ニニ{　＼j 　＼
　　　　　　|| |　 {i叭　　　　　　　　　　　　　 ´＾｀　ﾞ⌒‘, 　　　〔i:i:i}_ へ_} 　　　　＼　　 _／　　　かつて、この世にあった『神』が生んだもの
　　　　　　|| !　 {i:ｉ沁、　　丶　　　　　　　　 .:.:.:.:.　　　､　　　　〔i:i:i:i:i:i:i:i:i＼　　　　　　／￣
　　　　　　|| 　！i:i:i:心、　　　　　‐- ,　　　　　 ,.､_ ノ＼＼　〔i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ＼　＿／　　／
　　　　　　||　　〔i:i:i:i:i:ｉ心、　｀　 ..　　　　　　　　 ´ ＿: : : }＼丶〔i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i／　　r─
　　　　　〕:　:.　〔i:i:i:i:i:i:i:i心　　　　　　　 ..　:　　 (　　「7'⌒ヽｰ-┐￣~"''ｰ'　　ノ≧=-
　　　　　　〕:.､　　〔i:i:i:i:i:i:i:ｉ:公　 .. 　 -=≦: : /⌒＼〕ヽ　/ : : r┘ 　乂＿_､-=ニi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:i
.　　　　〕: .＼　〔i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:'⌒ヽ: :{　　　〕ノ　{: : :！　　　　ヽi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
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　　　　　　　　　　　　　　　　魔王の言葉が事実だと理解するたび、やる夫の中で在りし日の光景が繰り返される。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　嘘だったと思いたくない楽しかった記憶。
　　　　
　　　　　　　　　　　　　　良いことも嫌なことも当たり前のようにあって、けれど辛く苦しいことばかりなどではない人生。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大小、差異はあれども。誰にとっても有り得た尊いモノが色褪せていく。

　
2531 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:08:32 ID:e6JbDRyQ: 　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,,,_　 _,,..,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　''"~｀ヽ∨／ - ,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_､-≦ ''"::::::｀ヽ::ゝ:::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:: ／/:: /^|::::l:: |::|､:::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈 /:::/::::' |:::|::::|::::l/:|/ ﾑ:::: ､:∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,ノ:::/::: |:::|:::|::::|:::/:::|:::::彡､:::＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒7::/:::::::|:::l:∧::∨::::从从:|:l＼ゝﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨:::::::::≧-: ＼ゝ/-‐ ''"l/ﾐ:∧|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /∧:::::≧z彡:::／:ゝz彡/|/^〉　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ l∧::ゝ : : ／"'' : : : : : _,,ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |∧ : : 〈|.: .: : : : : /「＿　　　　　　……同時に、これが俺が用意できた可能性だ
　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒＞''"⌒/ 　､ : ｰ一: :.／: |⌒ <_
　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒〉'"　　　　　　_)＼: :-‐≦二ﾆﾆ==--＼
　　　　　　　　　　　　　　　＼__⌒) 　　　　　　　｀ヽ　　　　　　　　　　　＼ー- ､
　　　　　　　　　　　　　　_､彡 ''⌒ 　　　　　　　ヽ〉　　　　　　　　＿,,、､ ''"　 }
　　　　　　　　　　　　 _ノ　　　　　　　　　＿　　　　〉　　／＾￣⌒~"''　,,＿＿＿}
　　　　　　　　　　　＿〉　　　＿　 ':i:i:i:i:i:ヽ　〈--==ﾆ二ニニﾆﾆ/ ./ﾆ/ /＜ｒ､
　　　　　　　　　　　　　)／|　　,:i:i:i:i:iヽ|:i:/⌒):i:l　,i从: :|二二ニニﾆ／／二' /　　∨
　　　　　　　　　　　　　　 |,､　|:i:l⌒ヽ／〉＜／)从iﾉ､|ニニニ=-　／ニﾆ' /＼　　∨
　　　　　　　　　　　　　　／),∧i ｀ｰ〈／:i､:i:iヽ――――　"~_　-ニニ,　　'＼. ＼
　　　　　　　　　　　 /_ノ}从アi:／ |:i:|i:i＼:i:∨---==ﾆﾆﾆﾆニ二／／､　＼. ＼_∨
　　　　　　　　　　　　 '　　 / /i:i 'ニ/:i |i:iニ|:i:i|~ - _ ~"　-=ﾆ=- 　.／ｰ::i::i::i::､〉⌒ 〈∨
　　　　　　　　　 l　　 /　|:i:i:|,／:i /|i:i_ノ:i:/从　 .|≧==- -==≦ニﾆ∨ :i::i::〈〉〈〉〈〉∨
　　　　　　　　　　　 l　　/ /人_:i:i:i_／|:|i:|:i:i:/　　　 /ﾆ - _ -ﾆニ二二二∨::i::i::i〈〉〈〉〈〉∨
.　　　　　　　　　　 l 　 ' /:i:i:i:i: Τ二 |:|i:|≦　　　_ - ~ _ -ニ, -‐　7ニﾆﾆ∨ i::i: 〈〉〈〉〈〉:＼
　　　　　　　　　　 l　/ / i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|ニ_ - ~ _ -ニニﾆ/ニニ/ニﾆ／^∨ i::i::i〈〉〈〉〈〉〈∨ - _
　　　　　　　　　/| / /:i:i:i:i:i:i:i:i:i|二　|:|i:|~ _ -二ニニニﾆ/ニニ/二／　　＼::i::i 〈〉〈〉 i::i: ∨:::|:|
. 　　　　　　　　/ | ' /:i:i:i:i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|::i::i::i/二二二ﾆ/ニニ/二/ 　　　　＼::i 〈〉::i::i::i::i ∨从

　　　　　　　　　 /ヽ＿
　　　　　　　　　,　 ''"/　　ヽ　｀丶、
　　　　　　　／　　 /　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　　　　　　 ∨
. 　　　 /￣￣　　　　ﾊ　　　　　　∨
　　　 /　/　　　 l　|　　 {:i}　　　　　 '/
.　　　 /　/　　　　 |　|　　 |⌒ ﾍ.　　　　 i
　　　 /.|　ハ　 ∧∧.　 |　　　∨ }}　　 }
.　　　ｉ/　|　|ｧ‐ﾍ {,zｚｚﾑ　|　ｨ≦zzx}}⌒Y′　　　　外の光景こそが東京の真実だけれど
.　　　|.　 |　|{ .ヘ{ {{ 　沁､{　沁　 }}ﾚ._ソ
.　　　{ 　 ∨ ＞‐{　　　　　　　　厂 |　　　　　　　あなた達が過ごした場所も、必ずしも嘘と言えるものではないわ
　　　　　　　 |:)ｈ、　 _　　イ:|　 |
　　　　　　　 |　| |_アﾞ⌒Y∧_|.:|　 |　　　　　　　日々は本物で、技術の進歩も確かにあったものだもの
　　　　　　　 |,ｘ| |/　､ヾ}　/::::/― ､
.　　　　　　　 /^寸 {　Ｙ」ｨｉ∨:／:::|　ﾊ
　　　　　　　　/　 /^{^ー┤ﾊｉﾑ::::::::::|　/ '/
.　　　　　　　 {　 /　 `''ｰxli｣:::ﾏﾑ:::()::Ｖ　 '/
　　　　　　厂/ 　　　 }::::::::::::::::::::::::}　　 '/
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　例えばスマートフォン。これは、少なくとも２０年前、２００３年の東京には存在しない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　幻だとしても。確かに進歩してきたモノはあり、生み出されてきたモノはある。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　限りなく真作に近い虚構。それが、あの東京――――――――
　　　　
　
2532 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:13:46 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　　_　　---　　_
　　　　　　　　　　　_､‐''"　　　　　　｀丶、
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　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 ',　 ',　　　　　',　　　　.../￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　 /　　　　　　　　/　　/　　｜　　　　',　　　　　　 ',　　　　|　　 .シャカイナグローリー　　　.|
　　　　　　　　　　　 ′　｜rミ八',　　　　',　　 ',　　　｜　　.....乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/
　　　/　　　　　|　　　 |　　 |゛　゛　||　　　 ||　　 ',　　　|
　　 ,　　　　　　|　　　 |　　 |　　　 |ﾄ､　　　 ||　　　',　　 |
　　｜|　　　｜　｜ |　　 | 　 _､-┼‐--､　||　　∨|　　′
　　 |｜　　　　|-─ﾄ､|　　 | ／　　||　　＼ ||　　 V　/
　　 | |',　　　',　| ∨ |　＼　八　　ﾉ　　　 ||ミ=二| /|
　　 ' |　､　　',｜　V|　　＼　', 　_,斗ｬ允''アﾉ＾'''⌒∨ |　　　　知恵を悪魔から隠し、あるいは滅びる東京から人間を救った神の奇跡
　　　'､　＼　 |¨ﾞ''寸圷ﾐ､　＼', '"乂t_ツ／　 {」 } ﾉ　|
　　　　＼　 ''iｰ込、乂ﾂ　　　　　　¨¨~　　 ,､＿,／　 |　　　　これの再稼働が叶えば、東京の姿を取り戻すことができるはずよ
　　　　　　　 |　从　¨¨ 　　､　　　　　　ｲ | |　|｜　|
　　　　　　　 |　 || 丶　　､　ノ　　　／⌒|｜ |｜,ノ
　　　　　　　 |　 | y'⌒`～､、　／ ⌒ヽ　　 / 八乂辷__
　　　　　　　 |　 |/　　　/　　Υ､_{　　　|〉=彡'′／ニ／＼
　　　　　　　 |／￣＼ / ノITｺし' |　　 ∨／／-ﾆ／ニニ|',
　　　　　　ノ /　/　　｀ｰくしし'　ﾉ⌒ヽ､_V／ﾆﾆ／ﾆニニﾆ|-_
　　　　 /７　/／-┐　　　∨ ,／　　　　 |､＿ /ニニニニﾆ| -_
　　　　｛┴=ニIニﾆL _　_ノ} /　　　　　　 |　　＼ニニニニ|ﾆ-_
　　　 < >┐-=ミニニﾆ)　／＾　 ', ｢ |　　　/　　　∨ニニニ八ﾆﾆ
　　 /ﾌ┴┘￣＼ニ/八-{　　＿ノ⌒Υ⌒ヽ_／＾ / ニニVﾆﾆ',ニ
　／/|_／ニニﾆ|∨ニﾆ)ゝ､_|ニニニニニニﾆ|／ﾆ(＼ﾆ|ニニニ
／ /ニニニニニ|｜ﾆﾆ(_∧｢二／>＝＝＝ミ/ ＝=/⌒'yヘ／／

　
2533 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:17:11 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　| 　┃'-| 　　 |,'''"";;∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;""''|::: 　 ┃
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　 | ／　　　　 ./ /　∧:::_:／　　＞ミ人!　　ｨzミ　/　八:.､　　...|　　＼　　　　　＼　 ||
　／　　　　　　イ　ノ（__）∧　ｨ込ノ　乂　込ﾉｲ　ｲ::::_/　　....|　　　＼　　　　　＼||
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　　　　　 .:'　　「ノ≧s｡ニニ丶＼　V"'＜ {　＼丶　V / ハ
　　　　 ./　　 ∧∧ニニ≧s｡∧　　 v　|　≧=─〈　 `＜≧s｡
　　　　　　　 /　-=V二二ニ/ ∧　　|＼　　|　　|∧　｀ヽ Y /
　　　　　　 / 　 -ﾆVニﾆ／､　/}　　＼≧s｡. 」_∧＼ー=ﾆ　　　_
　　　　　 ./|　　| ｰ=ﾆ彡　　 V　　　|＼丶＿＿　ﾆ=─　　　　　＞'"⌒
　　　　　　　　 !　-=∧ 　　 |　i|　 |-∧､＿　　　　　　　　｀＼/　　　　　　ヽ
　　　　人{∧　　 .-=ﾆ∧.　　　　　 |V ∧　　　￣⌒"'＜　　＼　　　　　　〉
　　　　　 |/ ∧　 .-=ニニ　　　}ｉ　|　|∧- ＼　　　　　｀　　　　ヽ　　　　　/ ∧
　　　　 ./　 .∧ .-=ﾆﾆ二　　　　　 |- ﾍニﾆﾆ=-　　　　　　　＼　　:.　　　　　／}
　　　　 /　　　 } !ニニニ/,　　　 V　 -=ﾆ＼ニニニニ=-　　　　丶　}　／　イニi}
　　　　　　 /　/ |二二ﾆﾆ/,　　　　 / -=ﾆニ＼ニニニニニニニ=──=≦ニﾆ／
　　　　　　　 /　.!ニニニﾆ∧ 　 / /　　 -=ﾆﾆ个s｡＿＿二二ﾆ=──====≦
　　　　／　/　 .|二二二ニ∧　{　{ ＼＿_ -=ﾆニニニニニニ／/个s｡ニイヽつ
　　　　　　 i{　　.|二二二二ニV　/　　　　　￣　 ──　　　イ￣　　　　}ｰ′
　　　　　八　　|二二ニニﾆﾆ{　{､　　　　　　　　　｡s≦/ ≧s｡　　　　／
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　叶うならば。それは望ましいことだが、容易くないだろうとやる夫がいくらか厳しく問いかける。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　桂華院は瞑目し、追求を受け止め息を呑む。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　可能性でしかないことは承知の上で。それでも、と答えた。

　
2534 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 01:18:51 ID:PI5BFra/: 座がなくても大丈夫なのか？
2535 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:19:58 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　 _,,､-＜⌒⌒``＜
　　　　　　　　　　　　　,､-"~: : : : : : : : : : : : : :)ｈ､
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　　　　　 /: : : : :/: : : : : : : : : : : : : :f´　V: : : : : :l: : : : V
　　　　　　　′: : ::/: : : :′: : ::v: : : : : :{　　 V: : : : ::,: : : : :',
　　　　　　 ′: : : ″: :Ⅵ: :___: :l:,: : : : : |　＿Ⅳ_:: : ::l: : : : ::|
　　　　　　 l:: :: :: {i:: ::″l: : : : :｀! ',:: :: :: l´ 　 l　V: : : l : ::,: : :
　　　　　　 l: : : : : : : l:l　{: ′: ::l　!: : : ::l　　 i　 Ⅵ: : !: : l: :::
　　　　　 Ⅳ: :v: : : l:}　V: : : : {　Ⅵ: : i　　 l　　Ⅵ: :l: : l : :|
　　　　　　 l: V: :V: : ::f≦云うぅ}　 Ⅶ__{ ,xｔや它斥N}: : }: ::　　　　　……順番が前後してしまったけど
　　　　　　 l: :Ⅳ: '，: :{:.,　f::U::√　　　　　 l::;U::/　 7,: :7: /
　　　　　　 {: :l: :V: ＼:', ', 乂_ﾉ　　　　　ヒソ　_.ｨ/: /::/　　　　　もともと、シャカイナグローリーは玉座に座した神が作り出したもの
　　　　　　ﾞ:,: : : V　 (:``　　　　　　　　　　　　　7 ) ﾑ:′
　　　　　　　　ヽ _:}>｡,_ Ⅵ　　　　　｀　　　　 /､｡ｲ :l　　　　　　その神は少し前に悪魔王へ討たれたけど、機能は続けていたの
　　　　　　　 :′: : : : ﾊ　　　 f:::: )　　　　イ7: :}: : !
　　　　　　　 l: : : : : :V^ :..､　　￣　　　＜: :/: :7:,: ::!
　　　　　　　　　 Ⅳ: : : : : ', : : :{≧=-=≦: : : : :/: ://: : }
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　　　　　 ∥　　　　　　 v/////////√//′　　　 ,.: 　　 V
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　　　　　　　　　　　　　　　　　儚き残滓としてだが。それでも、神の力が人々を守っていた事実は否めない。

　　　　　　　　　　　　目論見はあろうとも。ただそれだけではない『慈悲』とも言うべきものへは、桂華院も感謝はしている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　そうして。残っていたならば、どこかにそれを維持するものがあるのも道理だ。

　
2536 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:20:29 ID:e6JbDRyQ: 　
※修正

　　　　　　　　　　　　　　 _,,､-＜⌒⌒``＜
　　　　　　　　　　　　　,､-"~: : : : : : : : : : : : : :)ｈ､
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　　　　　　 l: V: :V: : ::f≦云うぅ}　 Ⅶ__{ ,xｔや它斥N}: : }: ::　　　　　……順番が前後してしまったけど
　　　　　　 l: :Ⅳ: '，: :{:.,　f::U::√　　　　　 l::;U::/　 7,: :7: /
　　　　　　 {: :l: :V: ＼:', ', 乂_ﾉ　　　　　ヒソ　_.ｨ/: /::/　　　　　もともと、シャカイナグローリーは玉座に座した神が作り出したもの
　　　　　　ﾞ:,: : : V　 (:``　　　　　　　　　　　　　7 ) ﾑ:′
　　　　　　　　ヽ _:}>｡,_ Ⅵ　　　　　｀　　　　 /､｡ｲ :l　　　　　　その神は少し前に悪魔王の手で討たれたけど、機能は続けていたの
　　　　　　　 :′: : : : ﾊ　　　 f:::: )　　　　イ7: :}: : !
　　　　　　　 l: : : : : :V^ :..､　　￣　　　＜: :/: :7:,: ::!
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　　　　　　　　　　　　　　　　　儚き残滓としてだが。それでも、神の力が人々を守っていた事実は否めない。

　　　　　　　　　　　　目論見はあろうとも。ただそれだけではない『慈悲』とも言うべきものへは、桂華院も感謝はしている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　そうして。残っていたならば、どこかにそれを維持するものがあるのも道理だ。

　
2537 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 01:23:14 ID:mq0E8alo: 今のやる夫って悪魔が知恵を取り戻した姿でいいのかな
稼働すれば分かたれるのか？
2538 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:27:46 ID:e6JbDRyQ: 　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,,,_　 _,,..,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　''"~｀ヽ∨／ - ,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_､-≦ ''"::::::｀ヽ::ゝ:::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:: ／/:: /^|::::l:: |::|､:::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈 /:::/::::' |:::|::::|::::l/:|/ ﾑ:::: ､:∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,ノ:::/::: |:::|:::|::::|:::/:::|:::::彡､:::＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒7::/:::::::|:::l:∧::∨::::从从:|:l＼ゝﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨:::::::::≧-: ＼ゝ/-‐ ''"l/ﾐ:∧|　　　　　『至聖所シャカン』と言う場所にその秘密があるのでは、と睨んでいる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /∧:::::Ⅳ茫x:::／ｨ莎ｱ/|/^〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ l∧::ゝ : : ／"'' : : : : : _,,ノ　　　　　　具体的な場所はまだ調査しきれていないが
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |∧ : : 〈|.: .: : : : : /「＿
　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒＞''"⌒/ 　､: :ｒ _､: : :_／: |⌒ <_　　　　　ベテル日本支部の資料や、大天使を探して見つけ出すつもりだ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒〉'"　　　　　　_)＼: :-‐≦二ﾆﾆ==--＼
　　　　　　　　　　　　　　　＼__⌒) 　　　　　　　｀ヽ　　　　　　　　　　　＼ー- ､
　　　　　　　　　　　　　　_､彡 ''⌒ 　　　　　　　ヽ〉　　　　　　　　＿,,、､ ''"　 }
　　　　　　　　　　　　 _ノ　　　　　　　　　＿　　　　〉　　／＾￣⌒~"''　,,＿＿＿}
　　　　　　　　　　　＿〉　　　＿　 ':i:i:i:i:i:ヽ　〈--==ﾆ二ニニﾆﾆ/ ./ﾆ/ /＜ｒ､
　　　　　　　　　　　　　)／|　　,:i:i:i:i:iヽ|:i:/⌒):i:l　,i从: :|二二ニニﾆ／／二' /　　∨
　　　　　　　　　　　　　　 |,､　|:i:l⌒ヽ／〉＜／)从iﾉ､|ニニニ=-　／ニﾆ' /＼　　∨
　　　　　　　　　　　　　　／),∧i ｀ｰ〈／:i､:i:iヽ――――　"~_　-ニニ,　　'＼. ＼
　　　　　　　　　　　 /_ノ}从アi:／ |:i:|i:i＼:i:∨---==ﾆﾆﾆﾆニ二／／､　＼. ＼_∨
　　　　　　　　　　　　 '　　 / /i:i 'ニ/:i |i:iニ|:i:i|~ - _ ~"　-=ﾆ=- 　.／ｰ::i::i::i::､〉⌒ 〈∨
　　　　　　　　　 l　　 /　|:i:i:|,／:i /|i:i_ノ:i:/从　 .|≧==- -==≦ニﾆ∨ :i::i::〈〉〈〉〈〉∨
　　　　　　　　　　　 l　　/ /人_:i:i:i_／|:|i:|:i:i:/　　　 /ﾆ - _ -ﾆニ二二二∨::i::i::i〈〉〈〉〈〉∨
.　　　　　　　　　　 l 　 ' /:i:i:i:i: Τ二 |:|i:|≦　　　_ - ~ _ -ニ, -‐　7ニﾆﾆ∨ i::i: 〈〉〈〉〈〉:＼
　　　　　　　　　　 l　/ / i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|ニ_ - ~ _ -ニニﾆ/ニニ/ニﾆ／^∨ i::i::i〈〉〈〉〈〉〈∨ - _
　　　　　　　　　/| / /:i:i:i:i:i:i:i:i:i|二　|:|i:|~ _ -二ニニニﾆ/ニニ/二／　　＼::i::i 〈〉〈〉 i::i: ∨:::|:|
. 　　　　　　　　/ | ' /:i:i:i:i:i:i:i:i:i: |二　|:|i:|::i::i::i/二二二ﾆ/ニニ/二/ 　　　　＼::i 〈〉::i::i::i::i ∨从

　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : /: : : : : : : : : : : : : :＼: : : :＼: :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : : : / /: :| : : : : : : : : |: :|: :| : ＼: :| : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 | : : /: :|: : |: |: :|: : : :|: :|: :|: :|: | :｜: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :|: :｜: ＿_: |: : : :|: :|──｜: | :｜: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :|: : ／: |: |: |: : : :|: :| | |: |: |: /: : | :｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :|: 八|ｨ灯下Ｖ| : |:/ｨ灯下:|/| : :八/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |八:|: : |　乂ソ　И:/　乂ソ　八/: /|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ﾉ|＼|　""　　　　,　　　　""/イ: /: 乂＿　　　　　すくなくとも、当てはあるってことね
　　　　　　　　　　　　　　　　　／人 : ＼　　　　　　　　　／/ : /: : ＼⌒´
　　　　　　　　　　　　　　ｰ彡イ: :/＿　─‐､　　 ` 　　／: : /:＼: ⌒　　　　　　何も無いよりマシ程度の希望だけど
　　　　　　　　　　　　　　　ー=＞''~　＿　､＼＼　＿　ｨ(:乂: /:＼: ミ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　r‐ 〉〉 /| /　　　 |＼|:/
　　　　　　　　　　　　 , -r‐/　＿_ノ｀┴┴ゝl/ 　　　乂 / ＼-　__
　　　　　　　　　　　　/　 |/　　　/￣￣/乂-- _　　　　＿乂(、＼　　=- _
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　　　　　　　　　／　 /　　　/ヽ／/.乂(　　　　　　　　　　　乂(|＼ /　　　 / |
　　　　　　　　　／|　　 .′}　/. 乂(　　　＼　／　　　乂(|　＼ |　 / /
　　　　　　　　　　| /　∧ 　 /　/ /. . 乂(　　　　　Υ　　　　　　乂(|　　丶/ ∧
　　　　　　　　　 //　　 ∧_/　/　′. .乂( 　　　｜　　　　　乂(. |　　　 |　/　|
　　　　　　　　／/　　　　　／　 |. . . .乂(　　　　　　　　　　　乂( .｜　　 / /　　､
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　　　　　 } {/　　　　 /　|.　　|＼. ＼. . . .〕iト､_八_,.｡ｒ勹⌒. .／ |　　/|　/
　　　　　　　　　　　　　 /　八　 |. . ≧=──≦-厂. .≧=───‐|　 / | /　　 |
　　　　　　　　}　　　／　／ | `、|. . . . . . . . .ﾉ＿/. . ./. . . . . . . . . .|　/　|/　　 |
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2539 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:31:30 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　 /ヽ＿
　　　　　　　　　,　 ''"/　　ヽ　｀丶、
　　　　　　　／　　 /　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　　　　　　 ∨
. 　　　 /￣￣　　　　ﾊ　　　　　　∨
　　　 /　/　　　 l　|　　 {:i}　　　　　 '/
.　　　 /　/　　　　 |　|　　 |⌒ ﾍ.　　　　 i
　　　 /.|　ハ　 ∧∧.　 |　　　∨ }}　　 }
.　　　ｉ/　|　|ｧ‐ﾍ {,zｚｚﾑ　|　ｨ≦zzx}}⌒Y′
.　　　|.　 |　|{ .ヘ{ {{ 　沁､{　沁　 }}ﾚ._ソ　　　　　ええ……そして、もう一つ
.　　　{ 　 ∨ ＞‐{　　　　　　　　厂 |
　　　　　　　 |:)ｈ、　 _　　イ:|　 |　　　　　　これはナホビノであるやる夫くんが居るから
　　　　　　　 |　| |_アﾞ⌒Y∧_|.:|　 |
　　　　　　　 |,ｘ| |/　､ヾ}　/::::/― ､　　　　　可能かもしれない。ただ、新田とメフィストの話が事実なら不可能な方法だけど……
.　　　　　　　 /^寸 {　Ｙ」ｨｉ∨:／:::|　ﾊ
　　　　　　　　/　 /^{^ー┤ﾊｉﾑ::::::::::|　/ '/
.　　　　　　　 {　 /　 `''ｰxli｣:::ﾏﾑ:::()::Ｖ　 '/
　　　　　　厂/ 　　　 }::::::::::::::::::::::::}　　 '/
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ああ、と。やる夫がうなずく。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だが。同時に、その方法は取ることができない可能性が高い。

　　　　　　　　　　　　　　　　　それでも一つの手段である以上、共有する意味はあると桂華院は告げた。

　
2540 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:35:17 ID:e6JbDRyQ: 　

　　　　　　　　　　　　　　　　-‐／∨　､、
　　　　　　　　　 ''´　／　　 ∨⌒"''＜
　　　　　　　　　／　　　 /　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ /
.　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨
　　　　　　 /　/　　　　　　　ﾊ.　　　　　　　 ',
　　　　　　　　/　　　　　 |　　 /ミvﾍ.　　　　　　 }
　　　　　　　 ,　　　 /　　 /| 　 ,　　　 '，　　　　　 ,
　　　　　　　ﾊ　 {‐-ﾐＶ |.　 {　　　 _,､斗‐-　　,
　　　　 |　|　 | ﾊ　{ｧ''茫ﾐｘ　 { 　 _,ｨｆ芯㍉∨^Ｙ/
　　　　 |　|∧|:{ ﾍ.{ヽ乂ツﾍ{　　乂ツメ/):. }′　　　　　　ナホビノであるアナタが、玉座へと至り創生を成す
　　　　　　　　＼:ゝ　　　　　<!　　　　　 /´／
　　　　　　　　　　 |.｀iﾍ.　　　　　　　　 /'彳|!　　　　　　　　ベテル日本支部の長官が目指し、数多の神が再びと願い争った果てへ
　　　　　　　　　　 |　|　|:ｈ、　^　￣ ’　ィ |　| |!
　　　　　　　　 ,　,|　|: : : :＞　_　＜: : : :|　| |!　　　　　　　　もう一度、進み手にする事で世界を作り直すことも選択肢としては在るわ
.　　　　　　　　 / /:|　|: : ／_}　　　{_ ＼ /　|从
.　　　　　　／,､x‐|　|~. 　Ｖ　　　 /　彡 /‐-､
.　　　　　／/::::::::::从ﾊ.　　Ｖ｀ ´./　　 }/,／:::::＼
.　　　 _ - ~ 　{::::::ヽ:::::::::≧s｡_　∨ / _｡s≦:::::::::::::/::::Ｙ
,..､-''" 　　　　{:::::::::ﾍ:::::::::|￣￣￣::｀`～､,,_:::(_):ｌ:/:::::::}
　　　　　〈^＼:::: |:::::: |:(_)＿＞-┐:::(_)::| :::: |::::::::: }
／.　　　　　｢:::::::::ヽ:|:::::: |::/ 〆　’ ∧:::::::: |:::::::|＼:::: }
　／　　 ./::::::::::::::::|:::::: | {　　　　 /〉::::: |::::: |::::::::￣}
／　 .／. /:::::::::::::::::/＿__:/　　　　ｲ::(_)〈:::::::|::::::::::::::〉
. 　／　 /::::::::＞''´:::::〈　〈　　　,､＜:::::::::::::::|::::::∨:::::::∧
. ／　　<⌒／::::::::::::::::∧　＼／:::::::::::::::::::::: |:::::::::∨:::::::∧
　　　　/:::/:::::::::::::::::::::::::::)ｈ､o> :::::::::::::::::::::: |:::::::::::∨::＼∧
　　　 ∨::::::::::::::::::::::::::::::::／＿＿＿_,,､-=ﾆT⌒;;;ノ:::::::::::::∧
／　　　＼:::::::::::::::::＞''´[:::::::::::::::::::::::::::::::::::::}┐∨:::::::::::::::::∧
　　　　　／｀¨¨¨´ ／::::::::::::/:￣￣::::::::::::ﾊ::::::＼∨::::::::::::::::∧
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――もしくは、在った。

　　　　　　　　　　　　　　　　事実がどちらであれ。それこそがベテル日本支部が心から望んだことなのだと。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　桂華院は力強く立ち上がり、やる夫をまっすぐに見つめて告げた。

　
2541 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:35:33 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !ヽ.　　　　.|'､　　　　　,　 .,i'゛　　 .ヽ　　　　　　, t
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　.＼　　　! .ﾞ'l ＼　/ ｌ　|　　　　　!　　　 . ／　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ,　　ﾞゝ､ .|　　ヽ .ﾞ'│　.ｌ!　　　　　|　 ,,／゛　　 .,!　/!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i,.ｌ　　　 `lﾞ　　 .ヽ　.ヽ./ｰ'゛ﾞ‐''､,,　|.ｒ'"　　　　　!／ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !｀ヽ　　　i′　　 .ﾞ'ィ"゛-''''''....､　ﾞﾞll,ﾞ.　　　　,..‐"　　.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　　　　　　　　　　　ヽ .ヽ、　l　　　　　 .＼　.-〟　ヽ　＼ . ／　　　　.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､　 ''"´　⌒＼　　　　　　　　ｌ.　.ﾞ'-,|　　　　　　　｀'､.　´ヽ　　 .,／　　　　　　 .| ._,,,,,,,,,＿___,,y
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／{　　　　　　　　　　 ,,,,,,＿__、　.ｌ.　　 |　　　　　　　　　＼　　.,r'´　　　　　　　　 !´　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　 }ヽ　乂,,＿　　　　　　　　　ヽ　　　｀'''-ﾐ､.　..ｌ　　　　　　　　　　ﾞ／　　　　　　 /　　　　　../
　　　　　　　　　　　　　　 v､)∨　| V !''"´￣￣~"''　　　　　＼　　　　　｀ゝ　ｌ,　　　　　　　　ﾞl、　　　　　　 / 　　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　)＼}ヽ.／∨ |　　／　　⌒＼　　｀`　　　ﾞ'､　　　　　＼　　　　　　　　 !　　　　　　　／　　 _..‐´
　　　　　　　　　　　　 {乂＼) /＿/,,ノ　 /　　　　　　＼　　　＼　　＼　　　　　　　ﾞ'-、　　　　　　　 !　　　　　 ,,r―--｀----........〟
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　　　　　　　　　　　　　　　 <　回　>　　　　<　帰　>　　　　<　の　>　　　　<　女　>　　　　<　神　>　　　　<　編　>
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2542 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:38:54 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　　　　　　　　, ､ -‐　‐ - . ､
　　　　　　　　　　／　　　　　　".i ､
　　　　　　　　　 ./i　　　　　　　　　 i ヽ
　　　　　　　　 i i　　　　　　　　　　 i　i
　　　　　　　　　 i .i　　　　　　　　　 .i　i
　　　　　　　　　　i ﾉ　　　　　i　　　　i　.i /i
　　　　　　　　　　 iヽ'　　　　､ヾi /　　　ヽ/｀ i　　　　　　本日は以上
　　　　　　　　　　 i　〉､__ ､.,__,ゝメ,_＿,.､ -ｪ'　　i
　　　　　　　　　　 .i　｀'ｰ--‐''´i　ﾚ｀'‐-‐'´ i　　i　　　　　　勝者が自分の立場が奪われないように、相手の資格を簒奪した
　　　　　　　　　　 i´ヽ　　　 ,　　ヽ.,_, -‐'　 ,ノ
　　　　　　　　　ゝ.,iヽｰ ..入　　,k'　　　 i　　　　　　　けどうっかり流出して、あちこちにばらまかれてしまった！
　　　　　　　　　　　　 i/　 i´ 　｀""｀　 ´yヽ　i
　　　　　　　　　　　　 i . γ -ﾆ二ﾆ=-｀'　.ゝi
　　　　　　　　　　　'､　　　ｰ-‐'' 　　乂
　　　　　　　　　　　ゝ., 　　　　 .,t'｀
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　　　　　　　　　　　　　l　l |ヽ'　`i､ '　 /　ヽ｀´　ヽ､　 /　/　 `´　 | l　　　　　　　そして下剋上され、禁じたルールが再び動き出した
　　　　　　　　　　　　　　|　l |　　|　　 ,　_,.-‐ﾆﾆ‐-、､　ヽ/　　　| l
　　　　　　　　　　　　　　　l l |　 l　　ヽ'　　--- 　｀/ 　 l 　　| l　　　　　　　　　　さあ、次の王は誰だ！　というお話
　　　　　　　　　　　　　　　　　l|　ヽ　　　　'　　､　　　　／　| l
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ ,＿＿_,. -'

　
2543 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 01:39:13 ID:PI5BFra/: 乙
うーむ、どちらの道でも未来永劫安定というわけではないんだよな
2544 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 01:39:49 ID:mq0E8alo: 乙
2545 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/05/20(火) 01:40:17 ID:e6JbDRyQ: 　　　　　　,　　　　、
　　　　　/　　 i　　　.i　　　　　　 i　¨i i¨　}　　　　　ゝ-'　　 , -　、
　　　 Y¨i <_>介<_> .|_　　　　　八　ｨ- ゝ'　　─　　　　　 Y__　___i　　　　 Y ¨ Y
　　　人_l　 /ゝﾍ　　l i　　　　 , -、ｱ´　　　　　　　　｀ヽ .i ¨ゝ'¨}　　　　　i　　i
　　　(_) ヽ　' ニヽ　/¨　　　　 { T y'　　　　　　　　　　　　ヽゝ-'　　　　　　.｀¨´
　　　　　　｀ -─-'　　　　　　　ゝ/　--、_　　　i　　,　--　　∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　'¨__　　　八　　　__¨ヽ　 i
　- 、　　　　　　-　　　　　　　　l　／ィ-ミー.}　{三ィ--ミ　　i　　　　　　　　　/　　　　　法の神は傲慢なる暴君だけど
　 _　',　　　　　i　　l　　　　　　　|　、｀¨,¨' .i: :} .{ :l ｀¨￣　,　 l　　　　　　　　 l
　=- .i　　　　　ゝ-'　　　　　　f¨ヽ/ i　¨ヽ／}_i__l_{＼/｀¨ /　 |´ヽ　　　　　　　ゝ-　　　　シャカイナグローリーは己の野望だけではない、と思う
　'　 /　　　r-,　　　　(_)　　　.i　 l　∧　./　>──< .∨¨',　/i　 l
　_./　　　　i__j　　　　　　　__　∨i /　’,/ヽ/,,zzzx ,へi_　 ', l l　/　　　　　　　　　　　　　私的にはそんな塩梅……次回は原作がどういう流れだったかー
　　　　,　　¨¨　、　　　　 i　 }　　l＼イ　／ィ===x＼ }＼/ .i　　　　　　　r--,
　　／　　　　　　ヽ　　　　¨　　八￣ ’,　　ｱ丶　　 /￣¨/　　　　　　　l　　l　　　　　　ではでは！
　　,’　　　 i　 ___　 .i_)　　r-、　　　＞　 ',　/ ∧ ヽ ./　, ィ　¨i　　　　　　,　¨¨
　　i 弋ツ介弋ﾂ　.l-、　ゝ'　　　　　　｀-=ニ--=ニ=-'　ヽ_/ , - 、　 /　　 ,
　f iヽ{　 , <=>、　 }/l　i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　 l　 i_ｨニ-'ーﾆ
八l　>-'　zzz　ヽ i　|_/　(_)　　 _　　f¨¨Y r-,　　　　　　　　　人-_/　 lヽ　/zzx
　　丶　 ´ .⌒ ｀　　,　　　　　　 (_)　人_ﾉ　ゝ'　　　　　　　　　　　　　　i　Y ,　= 、ﾞ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
2546 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 01:40:50 ID:ueU3kNYC: 乙でしたー
2547 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 01:46:05 ID:kE+uhmyA: 変遷的にモーゼの時にアメン・ラーやバアルと殴りあいして、イエスの時にユピテルに競り勝ったって感じだろうし
四文字だけは最初から人間と合一して力を発揮する神だったのかもなあ。だから合一神の怖さも知ってる的な
2548 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 01:59:23 ID:MHdZEnV5: 乙
シャカイナグローリーってのを確保して起動しても結局滅びた世界に幻をまた被せるだけなんでしょ
滅んでる事実は変わらないんじゃあなあ
2549 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 03:15:08 ID:fok6/CLT: 乙
2550 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 04:27:19 ID:G4lPJZiu: 乙でした
2551 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 05:31:18 ID:WZabTxBz: 乙でした
2552 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 05:39:35 ID:yI4FPsuR: あれ、人修羅がどれだけ関わっていたか不明だけど、明けの明星が下剋上果たして滅ぼした結果ナホビノ
が出現する土壌ができただけであって、ナホビノが先に出現ではないはずだけど独自設定かな。
2553 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 06:32:58 ID:8th9pJct: 乙でした
2554 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 07:20:59 ID:kE+uhmyA: 節子、宇宙卵の内側は四文字の管轄外でナホビノっぽいのはシリーズ通して割とでてる
2555 ：名無しさん＠狐板：2025/05/20(火) 09:02:13 ID:piDgWUOw: >>2552
どこ出典で書いてるのか知らんが公式パーフェクトガイドによれば
『「法の神」が禁忌とした存在(409ページ)』だから
少なくとも四文字健在のうちからナホビノは存在していて危険視もされていた

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