【R-18G】入足出探偵事務所事件ファイルNO３７【女神転生シリーズ】

1 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2024/11/17(日) 13:23:25 ID:2txyFTh6: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【　　　注意！！　　　　】

　　　　　　　　　　　　　　　本作は女神転生シリーズならびに、デビルサマナーシリーズの二次創作です。

　　　　　　　　　　　　　　　歌詞の書き込みはご遠慮ください。

　　　　　　　　　　　　　　　以下のセンシティブ展開を含みます。苦手な方はご注意ください

　　　　　　　　　　　　　　　陵辱、獣姦

　　　　　　　　　　　　　　　バーチャルYouTuberのアダルト展開、性交シーン
　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　旧トリップ：なつしお ◆ZtuqNJcOVE

　　　　　　　　　　　　　　　当スレは過去作含めて、まとめフリーとなっております。

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|　| |从　　　　　　　从三三ﾆム＿|＼|:.:.:.:.:.:.:.:.:. :.:|‐┴──| | ＼ |￣~ﾞ|　|.　＿ﾉ＿＞､¨ ／＼「l´:::::::::;勹ｰ{〉　　　.|
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.　　　　　　　 ||／.く:i:ｉ:>　　　　　　【女神転生シリーズ二次創作】　　　　　　　　 || ／　　　　　　　／　　　　）i
　　　　　 t>ｉ゜　 ´　　　入足出探偵事務所事件ファイルNO３７　　　　　　 .||　　　　　　　　　　／　　　 /__｣
.　　　　　　　 ||　　　　　　　　デビルサマナーやる夫VS電工偽神　　　　　　　　||　　　　　　 .／　/￣￣￣
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3051 ：名無しさん＠狐板：2025/03/02(日) 16:27:52 ID:yoAY3jpk: 刹那的だなあ
3052 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/02(日) 16:29:23 ID:pVw3mYqR: 　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿_
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　純朴な少年従者を直接的に害する気はさらさらないが。

　　　　　　　　　　　　　　　　堕ちて、自分を売る程度のことはしてほしいものだとできる夫は暗く嗤う。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　はからずも目論見を一致させたことに気が付かないまま。

　　　　　　　　　　
3053 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/02(日) 16:30:14 ID:pVw3mYqR: 　|.:.｀''-ミｰ　_ ｀丶、　　　　　＼　＼　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　／／　　　　 _､　'｀　_､‐''゛
　|.:.:.:.:.:.:.:.｀''ミｰ　_ ｀丶、　　　　＼　＼　　　　　　　　　　　人　　　　　　　　　　　　／／　　　　_､　'｀　_､‐''゛／
　|＿.:.:.:.:.:.:}.:.:.:｀''-ﾐｰ.．｀丶、　　＼ |¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨ﾞ／　　＼¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨| ／　　　_､ '｀　_､‐''゛　／／
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　　　　　　　　　　　　　　　できる夫はうとうとと微睡み。暗闇の中へと、溶けるように眠りに落ちていった。

　
3054 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/02(日) 16:30:28 ID:pVw3mYqR: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
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　　　　　　　　寸ﾄ、　　 ,'　⊥_/_/_,/ゝ､　　　　　　　人＿＿＿＿ノ　　　　　　 '　　　　{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}拒}
　　　　　　　　｀己{(_　　|　　　　　 /　/ 　i 　　　　　　　　しﾟ　　　 u。　　　　　　 :l　　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
　　　　　　　　　｀寸(ﾄ､　| 　　　 ´　/　..∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　,'　　　　　:|
　　　　　　　　 `己({/､_　　　　 ,:^ 　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ,' 　　　 : :|
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　　　　　　　　? (⌒)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『百合園館の黒薔薇』　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (｀Ｙ´)
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　　　　　　　?｀'(__i__)'´　　　　　　　　　　　調子に乗った悪雌を解らせろ！！　　　　　　　　　　　｀''(___)''´

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3055 ：名無しさん＠狐板：2025/03/02(日) 16:31:40 ID:yoAY3jpk: 乙乙
三姉妹以上にできる夫が狂人だった
3056 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/02(日) 16:31:52 ID:pVw3mYqR: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　______
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　　　　　　　　　　　／／.,'　　 .イ　　　　　.}　　　　　　`､:.:ﾘ
　　　　　　　　　ｰ-ﾆイ/ 　{　　/　l　　　　　　､_ﾊ　　　　　 ∨
　　　　　　　　 |｀l　ｲ　　',　/　　ゝ',　　　 / /｀',ヽ　/　 ',　　　 ',
　　　　　 l⌒l 　|ﾆ|´ ',./　ﾊ {　　　｀へ　ｲﾚ'　　|　ｲ　　ｌ　　　 !
　　　　　　 |三!'´.l=/ 　'ﾍ./.ｨﾆ二ﾆゞ　　｀´ゝ､=‐､,ソl　　.|　　　 .|　　　　　　　　　　　いじょいじょーん！
　　　　　／|三!　.ｌ/ 　ヽ　l ´/／/／　　　　｀゛''ゞ丿　　│　　　ﾍ　/´ヽ
　　　／　 .l三!　.ｌ　　 lゝ{　　　　 /´⌒⌒ヽ/／／ /　　l',.　　　 ∨三/ 　r=､　　　次回からさらっと、アルトくんが犠牲の犠牲になってから
　　　,'/　　 |三ﾘ､{､､　.{　ゝ　　　ゝ ´　　ソゝ二ｲ　　 ,' ヽ　　./三/　 /三ｿ
　　　 {　　 {_ゝ` ｿヽ‐-ヽ-‐≧=‐-_ 　二二__＜´ノ　　/　　ヽ　/三/＼/三/　　　　本番を開始していきますぜー！
　　／ﾍ ∠ﾆ‐'ｰ-‐ソ;;;:::::::::／:{　　｀{ }´￣ゝ二´＿. イ　　　 ∨三/　/三/
　 ./　 ∠ﾆ三ﾆｲ´-‐'"´￣ {: ノゝ_,イlﾍﾊ､__ノ: : ゝ; : :｀ー-ｨvｿ}{ｿﾆｿ､./三/　　　　　　主人を庇って調教される従者の鏡！
　 ,'　./ﾆ三ﾆ,ｲ:.{´: : : : : : : :ゝ`ｰ.､＿};{＿＿ヽ: ;ノ｀ﾞ''ー-ゝ__ソ｀ヽ｀ノゝイ/!
　 |　/ﾆ三ﾆﾊ : l: : : : : : : : : :ﾑ:::::::::::/l:::::::::::::个: : : : : : : ＼ヽ三三＼､_ｲﾚ
　ﾍ,'ﾆﾆﾑﾆl ﾍ: ﾍ: : : : : : :／＼::::::_;l/:::::::::;:イﾍ : : : : : : : : :}.ﾊ三三￣ﾂ }
　　ヽ三!三! : : ｿ: : : : イ´:::::ノ:｀´:::::｀'ｰ'´:::::::::::',: : : : : : : :/./:l.ﾆ/ﾆﾆ/ /
　　 .) ヘ{アｌ: : ∧{: ／:::,イ´｀ゝ､;;ｨ_;;､:::::::ﾍ:::::::::::l､: : : : :{ン'´ ;'_/ﾆﾆ/ /
　　 '´　ゝ､{.∨　ﾍ:{ﾆソ'´:::::::ノ ; ; ; ; ｀1'"´＼:::::::ﾞ＼:.ﾊl: : : ://ﾆﾆ/.ノ
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3057 ：名無しさん＠狐板：2025/03/02(日) 16:43:56 ID:YZbaZ7tb: 乙でしたー
3058 ：名無しさん＠狐板：2025/03/02(日) 18:15:17 ID:QsWk8nXa: 乙
3059 ：名無しさん＠狐板：2025/03/02(日) 20:08:54 ID:8pqe1NeQ: 乙でした
3060 ：名無しさん＠狐板：2025/03/02(日) 20:12:54 ID:BS8pkrsN: 乙
まさかの見解の一致
3061 ：名無しさん＠狐板：2025/03/02(日) 20:20:13 ID:+MA5e4HV: 乙です
3062 ：名無しさん＠狐板：2025/03/03(月) 16:19:20 ID:Ri0WLo77: 乙ー
これだけ欲塗れでも自分から堕ちるように仕向けない程度にはできる夫からの人間としての好感度はアルトがぶっちぎりで高いの笑う
いや至極当たり前なんだけれど
3063 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/03(月) 23:35:27 ID:kgPVtSOF: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-――― -- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{: : : : : : : : : : : : : : ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　　　　　　　　　　ヽ: : : :',
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　i　!. ',. i　　|､-―-､.i　　　∨. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 i |　.斗{ ´ヽﾄ.　 { ＼{ヽ　|　 i　　∨　＼　　　　　乙、コメントありがとうございます～～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j {　 N.ｨf=ミ　＼! ｨf弍ﾐ､!　 }　　､/￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ　ﾍ《泛ｿ　　　泛ﾂ》　./ }　　＼　　　　　　一人だけ真っ当だったから逆に……ね！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .′jﾊ　∧ , ,　 '　 __　-=彡イ　ハ　 ',　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　ヽ{∧　　V_ _ﾉ　､_ノ_,　ハ }.　 }.　　＼　　　では、投下していきます
　　　　　　　　　　　　／ i　　　　　　≧:.　 __　.イ{メ/ /＿ﾉ　ノ　　　　　､
　　　　　　　　　　　　　　　／　ハ　乂＿　ﾒ爻メ--xチ爻/ /____￣　　＼　乂＿｀￣　-　.､
　　　　　_ ｨ {ヽ　　　　　／　／　ゝ=-: .二ア/メ{メメメ./ /:///_/｀ヽ　　＼　　　　｀ヽ　　　',
　　　　 .{::{::',',:::ir:.　　彡　／　　 /:_i:_: く　／/　　| ／＜{　{:ﾑ./: : : : : ',　　　ヽ　　＼　', 　　}
　　　 (ヽj::i:::ﾘ::::!:::i´　　　　　＞.:"´: ／　`イ/L ＿!　　イヽ乂:|: : : : : : i　 i　　 ',　　 ', ヽ}
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　　　　し'乙_ソ／{　　　 i: : { : : : : : : : :〃: : : : : : : ': : : : : : : i/,|: : : : : : : :.{ .ﾉ.／／／ ,　/
　　　　ﾏー彡: : :乂　　 { : :', : : : : : : : {{ : : : : : : : {: : : : : : : :}/:!: : : : : : : :',／／／､_彡ｲ
　　　　ヽ: : : : : : : : ＼八: : :. : : : : :-=ｷ= -: : : : : !: : : : : : :八.|: : : : : : : : :V　 (__.ィ
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3064 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/03(月) 23:35:40 ID:kgPVtSOF: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
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3065 ：名無しさん＠狐板：2025/03/03(月) 23:39:32 ID:bb0XB05r: まぁあの三姉妹に何か好感持つものがかけらでもある？って話でもあるから…
3066 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/03(月) 23:43:30 ID:kgPVtSOF: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: . . . .. . .　　　　　. .ﾟ　　　.　　　　　　.　　　　　　　　　　　.　　　　　　　.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　月が２つ、夜空に浮かんでいる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　一つは欠けることなく、動くことなく、ただ地上を見下ろすように。

　　　　　　　　　　地球ならば北極星へ相当する不動の月の側、頂点を越えた三日月が緩やかに水平線へと向かい出す。

　　　　　　　　　　　深く。そして寒い夜の光景だけは、新たな住まいであっても変わることなくアルトの目を慰めてくれた。

　
3067 ：名無しさん＠狐板：2025/03/03(月) 23:46:06 ID:Z1fbre+z: そりゃあまあ本来であれば脂ぎったおっさんなり嫌味なイケメンなりだろうし
逆転してなきゃ良い要素皆無
3068 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/03(月) 23:50:39 ID:kgPVtSOF: |_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|:|: ||＿_| | | |￣￣|ｉ|￣￣| |￣￣| :.:|::|＿||＿||＿||＿||＿||＿|::| |　｜　: : : : :::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　窓から視線を外し、アルトは三日目の夜を過ごす室内へと目線を戻した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　差し込む月明かりに照らされた彼の新たな部屋は、使用人のものとしてはやや広い。

　　　　　　　　　　　設えられた本棚には見事な鹿の細工が彫り込まれ、機能性よりも飾りとして役目をしっかりと果たしている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それはベットサイドや机、柱にまで及ぶ。アルトの趣味ではない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　長く使うことよりも、これだけの細工品を揃える財力を誇らしげに語る部屋だった。

　
3069 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/03(月) 23:56:13 ID:kgPVtSOF: 　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　室内を彷徨った視線が、彼から見て右側の壁へと向かう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　調度品を飾る棚の横に、白く塗られた扉があった。

　　　　　　　　　　真鍮のドアノブが月明かりを受け、鈍く輝いている。わずかに開いた隙間から隣室の絨毯が垣間見れる。

　　　　　　　　　　　　　　　　できる夫の。そして、彼を夫として選んだヴィーラが眠る部屋へと通じるドアだ。

　
3070 ：名無しさん＠狐板：2025/03/04(火) 00:01:07 ID:KUcg8efh: 一瞬ん？と思ったが
すぐにそば付き呼べるなら部屋同士扉で繋ぐか
3071 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:02:32 ID:xN0ZxO38: . 　　　／.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ｲ: : : : : : : : : :<
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　　　　　　　　　　ノ.三三三三三{{三三三三ﾐ≦x ＿
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　　＞゛三ﾆ-三三三三三三三三{〇三三三三三三三三-ﾆ三三＼
／三三三三ニ-三三三三三三三{三三三三三三三三三-ﾆ三三三ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　心情として。アルトは此度の婿入りへ納得をしていない。

　　　　　　　　　　　金回りの良さはとかく。好色で、淫蕩にふける生活を送る三姉妹の噂は聞かずとも耳に入るほど。

　　　　　　　　　　　　　　そこへ年若い少年が婿入りするなどと、虎の巣へ生肉を投げ込むようなものだ。

　　　　　　　　　　　　　　としても。心情として許しがたいと思っていたとしても、止めようもない事はある。

　　　　　　　　　
3072 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:07:43 ID:xN0ZxO38: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.||　　　　　　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　婚姻を結んだ男女が同衾すること。
　
　　　　　　　　　　　　　　　人が増え、次代へと託す当たり前の過程は心でどう思おうと妨げる理由などありはしない。

　　　　　　　　　　　　　　だから彼は、嫌っている女と主人が同じ部屋で、同じベッドで絡み合うことを見過ごすしかできない。

　
3073 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:11:42 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　〉_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　〉_
　　　　　　　　　　　　　 /=ﾆ三三三三三三三三三三ﾆ=＜　　　 ( ヽ　/　　`　 ,.／　）
　　　　　　　　　　 |=ﾆ三三三三三三三三三三三三ﾆ.＞x　 .ヽ. ゝ　　　　　　／}
　　　　　　　　　　　　　{=ﾆ三三三三三三三三三三三三三三ﾆヽ .人　　,＿＿_　　_ノ
　　　　　　　　　　　　 |‐=ﾆ三三三三三三三三三三三三三三三}　.} .>'ニ三三ﾆ＼!´
　　　　　　　　　　　　　!_,-‐三三三三三三三三三三三三三三三.! ./ , ======､ .　〉
　　　　　　　　　　　　　|_,＞`　￣￣￣￣￣￣(　　)￣￣￣￣￣ /　〉 =ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞ |
　　　　　　　　　　　　　{　_ ,.　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ /７／ .ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ〉
　　　　　　　　　　　　　{　　,}ィ=´￣三三三三三三三＞ｰﾆﾆﾆﾉ`〉ｌﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!ﾆ/
　　　　　　　　　　　 Y::::::::ヽﾆ二三三三三_=ﾆ二二二ﾆ=イ::,'　.|ﾆ{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆY
　　　　　　　　　　　　／::::{|::::::::::::{ 行ニミ､　/:::::￣/` ｰ-＜::::::::＼.}ﾆ|ﾆ! ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∨
　　　　　　　　　　　／⌒|::!.ｌ:::::::: ∧弋zソ　./::／|ノ斥:７=ｧ/:::::/ｰ‐'|/ﾆﾆ!ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ .|
　　　　　　　　　　　　　　}∧{:::::::ヽ∧　　　 /´　　　弋ﾝ　,./::::|ﾘ　 /{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ .!
　　　　　　　　　　　　　　 {`＜::::|＼'__　　　 ,　　　　　/::/ﾘ　.／ｰヽ／ }ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.!
　　　　　　　　　　　　　　 __}.ﾆﾆ＞＜　＞､＿＿,,,,, --＜´￣￣`ｰ--ﾆﾆ´ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |
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　　　　　　　　　　　　 /ﾆﾆﾆ／ﾆﾆﾆ￣￣￣￣￣￣''''''''　'' ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
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　　　　　　　　　　 {ﾆﾆﾆ/=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ'ﾆ'''''''''´　　／＿ノ
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　　　　　　　　　　　 ∨ﾆﾆ./ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ /..|ﾆﾆﾆﾆ.}{○ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|!　　　　　　ｽｯ――――――――
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　　　　　　　　　　　 ∨/ﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆ .／ﾆﾆ/ﾆﾆﾆ .}{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∧
　　　　　　　　　　　 ∨ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆﾆ }{○.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∧
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　　　　　　　　　　　　　息を潜め、身を小さく丸めてアルトはドアの隙間からそっと隣の部屋を伺うように覗き見る。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　できる夫が苦しめられるようなことがあれば、すぐに止められるように。

　　　　　　　　　　　　　　ヴィーラ以外の好色な姉妹が部屋の中へ入り込んでいたら、すぐに止められるように。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ともすれば過剰な献身を持って。彼は、今日も隣室を見張る。

　
3074 ：名無しさん＠狐板：2025/03/04(火) 00:14:51 ID:KUcg8efh: 性別と容姿を変換して考えるとまあそれくらいの反応にもなろう
3075 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:18:28 ID:xN0ZxO38: 　

　|.:.｀''-ミｰ　_ ｀丶、　　　　　＼　＼　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　／／　　　　 _､　'｀　_､‐''゛
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　暗く沈んだ室内の中。淡い衣擦れが聞こえ、湿った音色が響いている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　規則正しく。ゆったりと。たどたどしく。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ときおり溢れる満足げな吐息がこぼれ、アルトの耳に絡みついた。

　
3076 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:29:04 ID:xN0ZxO38: 　

　　　`ｰ＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ ―／　　／　　｜＼＼＜二、
　　　　　　＞升ﾆﾆﾆﾆ／ ―／　　／/　　　 }　 }　Ｖヽヾﾆ≧､__
　　_,､-ｚ升ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ ―‐/　　　,ｲ//　　　ﾘ　/ 　 V　‘，ﾞ寸ﾆﾆ７
　　＼＿_へﾆﾆﾆУ7 V　 /　　　/.//　　　 /　/　　　V　｜　∨‐'"
　　　　｀ﾞｰ‐ｧ/　/　 V /　　 /.// 　　 /　/　　　 |　 ∥　ﾊﾟ，
.　　　　　　／/　 j　　 Vﾍ_ 　 ,' .{ !　　　/　/|　　　 !　∥　　 V}
　　　　　　/　 !　ﾊ　ﾑi:ﾉﾊ　.!　{ !　　./／ノ|　　　ﾉノ. |　　ﾘ
　　　　 /　 ,′　｜　{i八i:ﾉ　!　ﾘ　／フ´ ﾉ　ヽ、/ |　.!｜　　 !
　　　　　,' 　 !　　　レ')､Yi:i}　 l /　／‐'´ﾉ／!　／./`‐i､/!｜　　!}
　　　　 {　　| 　 ,ィﾌ8へトｲ　|_∠ﾆﾆ、　　 jノ |ノ,ィﾆくｚ]丿　 /.ﾄ､
　　　人　ﾟ,　V´ 八!_,ｲ　 ≪いじ)¨`　／__ノイじりノｲ　　/ ﾘ､‘!
　　　　 `ｰﾊ　　 ¨＾ヽ ! 　　{｀￣￣　　　　　￣￣　ﾑ.／　/　ヽ}!
　　　　　　 / ∧　　Ｖ　　|　　从 ::::::::::　　　　丶　::::::: Jｲ| 　 /|　　 }}
　　　　 /ノ !ﾍ　　 V　 | i　　lﾄ､　　　､＿__　　　ﾉ:.: | ／ lﾄ､　 }}　　　　　　はぁ――――♡
　　　　　// ./　＼　 V　!{:l　八＼　　ゝ__ノ　　 ,.イ:.:.ノ|　ﾄ､!　V/
　　　／/ ノ　/　　＼ } 八:ﾍ　 ∧､_ ｀＞､__,.｡イ＿,ﾉレ゜ﾘ　 |　＼　＼_
　__／ ./イ　ノ　　　　 `ｰ　ゞ:V　∧　ヽ　 / ∥＼　ヽ＜l 　 !人　＼　＼
/　 .／　／!　　　　ﾉ }／ﾉ:ノ}　　| ﾄ､_∨／　　 !､.　 ∨　ﾉ　　ﾏヽ＼　ヽ
　／　　く_ノ　　＞''"＼　￣ﾘ　 /_j　　{{ヾﾐ、　ノ　>ｧ‐--く　　　ﾏﾆh }　ﾊ
/　　 / ∨ γ´　　　 `ｰ--'--へ､__　 {{ ﾄ､ )Y　　{（　　　 ‘i｣　　　iﾆ/〉!　　ヽ
　　 / 　 V/　　　　　　　　　　　￣U}} `ﾞi┘　｀⌒　　 ‘i(__ 　 }//ﾊ　 }V!
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　か細い月明かりが、金色の髪を瞬かせている。

　　　　　　　ベッドの背もたれへ背中を預け、大股を開いたヴィーラが充足と優越に満ちた眼差しで男を見下ろしている。

　　　　　　　　　　　しなやかな指先が股ぐらへ顔を埋める男の頭を抑え込み、より深い快楽を得ようとしていた。

　
3077 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:33:10 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　ﾘ　:i:!:::::::::::::|`　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,|::::::::::::/ 　　ﾘ
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　　　　　　_-=三ﾆニニﾍ|＝ニﾑ　＞　　 `- `　イ　|ｨ≦ニ|/ニニニ三=-_
.　　　　_-=ニ三三ﾆ三三三＝ニ>y- 、 `　-　´　／三ニ＝三三三三ニ三ﾆ=_
　　　 _-=三ニ三三ﾆﾆ三三＝ニ三三≧= ― =≦三三ニ＝三三三三ニ三三=-_
　　　ﾆ三三ニ三三三三三三三＝ﾆ三ニニ| |ニニ三ﾆ＝三三三三三ニ三三三=-
　　　ニ三三ニ三三三三三三三三三三ニ.〇ニ三三三三三三三三ニ三三三三=
　　　ニ三三ニ三三三三三三三三三三三.| |三三三三三三三三三ニ三三三三ﾆ=
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　　　　　　　　　　　　ぴちゃり。ぴちゃり。そうして押し付けられていてなお、できる夫は懸命に舌を動かしている。

　　　　　　　　　　　　　小水を零す穴の近くへ、鼻や口を押し付けられるなど不純の極みだとアルトは思う。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　思うところ、だが。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　従者仲間に聞くところ、よくある奉仕の形態だと言われる形である。

　　　　　　　無体とは言い難く。ならば、見過ごすより他にないとアルトは己の中に生じた熱を逃がすように、息を吐いた。

　
3078 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:39:17 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　

　　　|:::::::::人:::::::::＼::＼:::::.　　　　　　　　ｕ　/ｲ:::::::::j::/ ;/
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　　　　　　　　　　　　　　　　}////7///// 入//////////／-=ニﾆ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　衣擦れが聞こえる。柔らかく、弱々しく。

　　　　　　　　　　それは、ヴィーラが艶めかしく足を動かす音だ。それは、できる夫が息を求めてもがく音だ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　湿った水音が聞こえる。粘つき、蕩けながら。

　　　　　　　　　それは、いまだ知らぬ女の股から溢れる蜜の音だ。それは、主人が懸命に舌を動かす音だ。

　
3079 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:46:39 ID:xN0ZxO38: |_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|:|: ||＿_| | | |￣￣|ｉ|￣￣| |￣￣| :.:|::|＿||＿||＿||＿||＿||＿|::| |　｜　: : : : :::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　昨日と変わらない光景が、彼の前で繰り広げられている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　長く、じっくりと。響く音を、アルトの耳に纏わりつかせながら。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　見守る彼を嘲笑うように。夫婦の範囲を逸脱しない営みが繰り広げられる。
　
　
3080 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:50:28 ID:xN0ZxO38: 　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ´￣￣￣￣￣￣￣￣γ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　ごくり　　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、＿＿＿＿＿＿＿＿,/

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　響く夫婦の音へ交じるように、生唾を飲み込む音が少しだけ混じった。

　
3081 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:50:46 ID:xN0ZxO38: 　
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3082 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 00:58:48 ID:xN0ZxO38: ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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　　　　　　 }ﾆ二二二二二二二二二二二二二二二二ﾆ}
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　瞬く間に７日が過ぎ去った。

　　　　　　　　　　夜ごとに繰り広げられた夫婦の交わり……いや、できる夫の奉仕はあれども、それ以上の進展はない。

　　　　　　　　　　　　　　　清らかなる肉竿を淫らな穴の蜜で汚されることがないままに、今日という日を迎えた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　ここまで来れば多大な警戒をしていたアルトも、いくらか気を緩め初めていた。

　
3083 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:06:01 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,,,....､､､､...,,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _､rf〔ﾆニニニニﾆ ~"''～、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　,ｨi{ニニニニニニニニニニﾆ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.､ヽﾉ_ﾉニニニニﾑ=＝ﾆﾆ＝= ,,ﾆﾆﾆﾆ｛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ; ｣二竺竺竺＞rｾだ刀ｱ77ｧ､.,_ ㍉、ﾆ.},
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,:ﾟ ]三三三ア!''" .ﾏ::::::::::::::::::::::::::::::ミh｡,＼}}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 {三三ア::::| ｨfｾﾞﾏ:::::::::::i::::::}-=寸:::::::)h.,ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　,..､､ﾆミメ､}ﾆﾆｱ::::::::{ {ﾘ　　.}}::::::::,}!:::::!《ﾘ }:::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　‰ﾆﾆﾆﾆﾏ}}寸{{::::::}i:}ﾞ　　　.,ﾘﾔ::::::}}i:::ﾘ_,,ノ::::::::::::,'⌒゛ヽ　　　　今日は二人並んで寝ているし……
　　　　　　　　　　　　　､丶`ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾉ　　,ⅱﾘ{　　　　　　}i::::∥}/:::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　　､‐゛=ﾆﾆﾆﾆﾆ_,.､≦　　　ﾘ　ﾑ -　　　　ﾘﾚﾞり'}i::::::::::::::/:ﾞ　　　　　　　　噂は噂に過ぎないのか、それとも気を使っているのか
　　　　　　　　　 , '゜=ﾆﾆﾆﾆﾆ _,,..,, /　　　　　　ﾘム　　　　 .､rf〔ﾘ:::ﾚ}从ﾙﾞ
　　　　　　　　　＼=ﾆﾆﾆﾆﾆ⌒ー-…―＝==＝-ﾘ)h｡､rf〔>、::::::::::j}}三＞､
　　　　　　　　　　　＼ﾆ二二二二二｀`丶:..二二二寸三ﾆ}} :::_::ノﾉﾆﾆﾆﾆ＼
　　　　　　　　　　　｀丶､ﾆ二二二二二二二二二ﾆ j)＝={Ｌ }「fﾆ二／ﾆﾆ `＜.,_
　　　　　　　　　　　　　　　 `丶、ﾆﾆ二二二二二二二二二ﾆ＼{ ﾆ彡゛二二二ﾆﾆ＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Iﾆ二二∨二二.ﾆⅱﾆ二二二 ⅱﾆﾆﾆﾆ..ﾔ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貴族籍への重さを理解し、己の首を心配しているのか。

　　　　　　　　　それとも商売人としての利益こそが最優先で、好色な趣味は尾ヒレのついたものだったのかもしれない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　今はまだ判断はつかないが、多少なり安心をしたのは事実だった。

　
3084 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:12:14 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　 ≧=三三三三三三三~三三三三三ﾆ=-
　　　　 Vﾆニニニニニニニニニニニニニニﾆ∥
　　　　　Vニニニニニニニニニニニニニニﾆ∥
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.r=ﾆツﾌﾌｱ=三三三三三三三三三三三三三ﾘ
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i|乂ニニﾆﾆ=ｰ∨|i.:.:|i:.:|芯劣＜ニ二二ニ=─＼./ﾆ//ﾆｧ｡_
`マ廴ア^ニﾆ=-〉|i.:.:|i:.:|弋zﾀノ　/:::::ｨ劣r |i:|ﾆ=- マ/ﾆ/_r=ミ､
　　 `芍ﾆ［￣￣Ⅵ.:.乂|　　　 /イ'代ツ|i:|i:|　やｈ､人｛/┌=｣
　　　　｀`∨777ｱ=--=ﾆ　　　､　　 /|i:|i:| 　寸ﾆ乂Y乂ニ|　　　　　はぁ……とりあえず、今日は僕も寝ようかな
　　　　　 r=ニ¨ニニニ〈、　 _､　　 //|人|　　　寸ニ＼ﾉニ|_
　　　　　∨〇ニニニニ‐|iト　＿　イ::/　　　　　　Ｙ=- -=彡ｸ
　　　　　　∨ﾆﾆニニニﾆ＼ニ}厂三}＿　　　　　＞ニニ久＼
　　　　／ﾆ``〈〇ニニニ｀､＼ソ〇ニニ三`ニ=､、／λ　／／ヽ
.　　　/ﾆニニﾆ|ニニニニ=､ﾆ:トﾆ〕ｈ､ニ＼ニニﾆ|i ＼∨／／ニﾆ}
.　　　｛ﾆニﾆﾆﾆ乂ニニニニニニ〉ﾆ〕ｈ､ﾆﾆ＼ニニ＼}h∨〃ニﾆ/
　　　 Ⅶ ニﾆニ /ニニニニニﾆ∧ニﾆ〕〇ニﾆ＼ﾆニ. Vニニニ〈
　　　　Ⅶﾆﾆニﾆ＼ニニニニニﾆ∧二二〕ｈ､ニﾆ`､ﾆニ|=ﾆニニ∧
　　　　 Ⅶニニニ=`～､、ニニニ/=〉ニニﾆ〕ｈ､ﾆﾆ`､ﾆ｣=ニニﾆ/ﾆ〉
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　　　　　　　　　　　　開いた隙間から覗き込む隣室の光景には、なんら変化がなく僅かな寝息が聞こえるだけだ。

　　　　　　　　　　今日は何も起きない。そのことに安堵と、どこかがっかりとしたモノを覚えながらアルトは息を吐く。

　　　　　　　　　　　　　はたして。主人の痴態を望んでいたかのような感情に、彼は慌てて首を左右へと振った。

　
3085 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:20:26 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　　-=＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝-=-v
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　　　　　　　　　/-=ニニニニニ＝-／ﾍ〈, ,ｋi弍弌 V::::::::}.〈_} }:::::::::::::::|
　　　　　　　　　〈三三三三三三=／::::V^v;代礼ｯ-　 V:::::::|７ハ::::::::::N
　　　　　　　　　　ﾘ/　';::::::ﾍ::::::::!:!_、＼i　″ '＾ﾞ / / / V:::::|/ ∧:/::::N
　　　　　　　　　　ノ'　　　';::::::::､::::Ｖ劣ぃ　　/ / / / / U |:::::|.〈::::::::::N　　　　　いやいやいや
　　　　　　　　　　　　　､:::::＼从_):ﾂ,　　 '　′　　　 |:::ﾘ　V:::/
　　　　　　　　　　　　＼::: iバ'/〈　　　　 -ﾍ　　|:/ 　 ∨:ｉ　　　　　　何を考えてるんだ僕はっ！
　　　　　　　　　　　　　　＼::::∧ｕ　　___／__,ノ′ .ｲ　　_厶'ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼::介: .,　└'´　　／　 .ィ´ニニﾆＶ
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:::i　｀＞: .,_.イﾍ／ニニニニﾆ〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ{　　　　　／ニニニﾆ,ィ´ﾆ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ニニニﾆ／ニニニ〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .}ニニﾆﾆ／ニニニニ='.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.}ニニ／ニニ__ニニニﾆ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}ﾆ／ニニニニﾆ｀ヽ、ニﾆ'.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ニﾆ＞--＝ニニニ＼ニﾆ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（）ﾆ／ニニニニ＼ニニニﾆﾆ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ニ/.ニニニニニニ＼ニニニ′
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}ニニﾆ|ニﾆ＼ニニニ.〈=/ﾆ,ニニニﾆ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}ニニﾆ|ニニニニニﾆﾆ∨ニ{ニニニﾆ}
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　　　　　　　　　　　　　　　淫靡な光景を思い返した脳裏を振り払い、聞こえていた水音へ耳をふさぐ。

　　　　　　　　献身からの見張りであったはずだ。けれど、覚えてしまった淫らな光景へと熱が生まれ、彼の芯を温める。

　　　　　　　　　　　　　　　　　ぶわりと、羞恥と申し訳無さとがないまぜになって汗として吹き出す。

　　　　　　　　熱く火照った体をごまかすようにベッドへ倒れ込むが、濡れた肌着が返って気持ち悪く寝入るのを妨げる。

　
3086 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:27:35 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　 _＿＿＿
　　　　　　　　　　＞::::´:::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､
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　　　　 |::::: l::::::l ＞メ､　|:::::/　l:ﾘ_,. イ　|::::::|::::、V
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　　　　　 l:::::ｲ::::::l.ヽ:::::ノ　 |/　　ヽ.:.:::ノ　|::::::|ｖ
　　　　　ﾚ'ヽl::::::l///　　　　　　　　////.|::::::|ﾉ
　　　　　　 i:::::{ ｡　　　　　　　　　　u　 |::::::|
　　　　　　　 .ﾍ:::|ﾍ. 　　_ ＿＿_ _　　　.,ﾊ|:::/　　　　　　…………駄目だ、眠れそうにない
　　　　　　　　ﾍ|.　丶　　　　　　　イ　 .|/
　　　　　　　　　　　　　 }＞　　＜{
　　　　　　　　　＞{ニ三}{三ニ}＜
　　　　　　　　＞≦ニ入=三}{三= ﾊニヽ
　　　　　, =´ﾆﾆニニニニニ{〇ニニニニ｀丶､
　　　　/=ﾆニニニニニニニ}ニニニニニニニヽ
　　　/ニニニニニニニニニ}ニニニニニニニﾆi
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　火照り、絡まる熱が頭をさえさせる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　暗闇は遠く、眠りの淵を掴むことさえできないままアルトは体を起こした。

　　　　　　　　　夜明けはまだ先。一日が始まるまでの長い時間をこのまま過ごすのは、辛いなと彼はベッドの中から足を伸ばす。

　
3087 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:31:39 ID:xN0ZxO38: |_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|_,|:|: ||＿_| | | |￣￣|ｉ|￣￣| |￣￣| :.:|::|＿||＿||＿||＿||＿||＿|::| |　｜　: : : : :::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　素足で柔らかな絨毯を踏みしめ、隣室へ通じるドアを横目に廊下へと通じる扉を開く。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　冷たい夜の空気がアルトの火照った肌を包む。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　鼻をくすぐるように、甘い甘い香りが漂っていた。

　
3088 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:36:26 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　|　|　　　　　　　　　　.|　　 |　　ｘ＜　　＞'"　l_|ニニﾆ|　「`|
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　　:...　__　._　　:...　:..._　　:....:.　_,:....:.　_,　:.:...　__　　:....:.　_, |: !:∧.:: |､　　　　 _　　　 ,':: :: :Ｎ　　　……なんだ、この匂い
:....:.　_,　:.:...　__:...　__　._　　:...　:..._　　:....:.　_,　...　__　._　　:. 从::_∧::|r/＼　　 _　, ィ　|:: :: |
　..　__　._　　:...　:..._　　:....:.　_,　:.:...　:...　__　._　　:...　:..._:... ／ﾆﾆﾆ ,ﾘ〈三ﾆ／ _ ゝ.! ヽ!:: :/
:....:.　:...　__　._　　:...　:..._　:...　__　._　　:...　:..._　　:....:.　_, /三三三｀ﾆヽ .i　 ‐_コﾆﾆ .|, ´＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i三三三ヽ三ﾆ |.|　　ﾉﾆ三ヽ三ﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三三三｜三 ∧　　r'ﾆ二三三三ﾆ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三三三｜三i三 ,　/.ﾆﾆﾆ三ﾆ /三｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ三三三ヽ./三三Y.|.ﾆﾆ三三:|三ﾆ !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {三三三ﾆ/三三三ヽﾆﾆ三三.|三ﾆ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',三三三/三三三o/三ﾆ三三| 三ﾆ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.}三三/三三三o/.!ﾆﾆ三三 | 三ﾆ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l三 /三三三ﾆ/ﾆ|ﾆ三三三! 三ﾆ!
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　廊下にはぽつん、ぽつんと感覚を開けて燭台の火が灯っている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貴族の邸宅を思わせる造りだが、いるべき守衛の姿はない。

　　　　　　　　　　　　　　初日に出会った『マジックナイト』の面々は別室か、外の警備へ回っているようだ。

　
3089 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:40:41 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 .｡o≦:::::::::::::::うぅo｡
　　　　　　　　　　　　　　　 .／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::/:::::::::|ﾍ:::::ヽ:::::::::::ﾑ
.　　　　　　　　　　　　／::/:::::::::::::::/}:::::::::|＿ﾍ::::::ヽ:::::::::ヽ
　　　　　　　　／:::::::{::::::|:::::::/　}::::::/　　￣}:::}::::::::::::ﾑ
　　　　　　　　　　　￣￣ﾉ:::::::|::::/l＼:!:::/　斧示ミ'"!::::: |:マム
　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::{/斗=x"/　　{圦刈　|::::: |::::;マﾑ
　　　　　　　　　　　　　/::::ｲ:`ゝ{圦刈　　,　｀¨¨´　.!::::::|:::ﾘ　 `
　　　　　　　　　　　　 /イ　ﾏ:::ヽ` "´　　 _　_　　 .!::::ﾘ:Ｎ
　　　　　　　　　　　　　　 }ﾍ::::ﾍ　　　　　ヽ＼ .ｲ:::/ﾊ{
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　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ|/＼ ´".T{ _ -　　V/
　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿」ﾆﾆ｀i　! ゝ- 　　 V/
　　　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾆニ` ＜|__!__Yヽ.,_　　Vヘ=V
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　　　　　　　　　　　　　/-=ﾆﾆﾆﾆ二二!=ﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆ∨ﾆﾆﾆﾆ.やﾆ}
　　　　　　　　　　　　/ﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆ_ノﾆﾆﾆﾆﾆﾆヽ=|
　　　　　　　　　　ﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆ|=ﾆﾆﾆﾆ{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ=|
　　　　　　　　　　　　|ﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆ|=ﾆ○ﾆ=ヽﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼
　　　　　　　　　　　　|ﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆ|=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=V/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　濃厚な、ミルクへ砂糖を加えて煮詰めたような香りが漂っている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日中は感じた覚えのないもの。

　　　　　　　　　　なれない。初めて知るも不快感のない香りの出どころを探るようにしながら、アルトは廊下を進む。

　　　　　　　　　　　　　　眠気を覚えるまでの暇つぶしに。ふらりと足音を殺すようにしながら、進んでいく。

　
3090 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:43:59 ID:xN0ZxO38: ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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┴┬　. .::'　人　 ':.. ┴┬┴┬::|　.:::|::::┴┬┴┬┴┬::|　.:::| ┴┬┴┬┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┴┬┴┬
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┬┴┬＼_ヽ_|_,/_／';:. ┬┴┬::|　.:::|::::┬┴┬┴┬┴::|　.:::| ┬┴┬┴┤ﾐ｜. . .:::::::::::::::::::::::::::｜ﾐ├┬┴┬┴
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　館中を包むかのように、香りはどこからでも漂っている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　出どころを掴めない。ただ、濃淡はわずかにあった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
3091 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:46:24 ID:xN0ZxO38: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.||　　　　　　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――ドアが少しだけ開いた部屋から。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　とりわけ、濃い香りが漂ってくる。

　
3092 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:51:19 ID:xN0ZxO38: 　

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　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾄ :::|::|／ﾆﾆヽ／レ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　.　ゝ'´ﾆﾆﾆﾆくﾆ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　ｆ｀ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆゝﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　|ﾆ∨ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∨〇ﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　良識ある従者は、開かれたドアを前に惑う。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明確に他人の部屋だ。

　　　　　　　　　　　　　覗き込む事は許されない。そこがどんな部屋であれ、露呈すれば主人の恥となることは明白だ。

　
3093 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:52:53 ID:xN0ZxO38: 　

　　　　　　　　　　　　　　 _＿＿＿
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　　　　　, =´ﾆﾆニニニニニニニニニニニ｀丶､
　　　　/=ﾆニニニニニニニニニニニニニニニヽ
　　　/ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆi
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　けど。甘い匂いが、彼を誘っている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小さく小さく溢れる吐息が、彼を呼んでいる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かすかに聞こえる甘い声が、彼を招いている。

　
3094 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:54:54 ID:xN0ZxO38: 　　　 ||: : : i::i: : : |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::|: : : |
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　: : : :.i i: :.:.i:ｉ: : : |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::|: : : |
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　　　　　　　　　　　　情交を見つめ続け。色欲の持つ熱を高める甘い――バニラの――香りに浮かされるまま。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アルトは少しだけと言い訳をして、部屋の中を覗き込んだ。

　
3095 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:55:15 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　　´　　　｀　　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_ﾉ, ;　ゝ、__　　　　　　　　　　　　ｘ-､＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ヽ_}　|　ト、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (　(::::::)　)｡　　　　(―‐---)。　　∨　　　 ,'　ゝ､┴┴〈　　　ｆ己
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　　｡と : : : 　　丶　　: : : : : :ﾟ｡　　　　　　　ヽ.　　　　　　∨　,拒}
　　　　　　　　　　　 /￣　T r-､　　　　　　　　ｘ--　‐‐　= ､　　　　　　　　　　 ∧　　　　　〉ｆ己
　　　　　　　　寸ﾄ、　　 ,'　⊥_/_/_,/ゝ､　　　　　　　人＿＿＿＿ノ　　　　　　 '　　　　{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}拒}
　　　　　　　　｀己{(_　　|　　　　　 /　/ 　i 　　　　　　　　しﾟ　　　 u。　　　　　　 :l　　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
　　　　　　　　　｀寸(ﾄ､　| 　　　 ´　/　..∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　,'　　　　　:|
　　　　　　　　 `己({/､_　　　　 ,:^ 　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ,' 　　　 : :|
　　　　　　　　　　　　　 ////≫zzzz　　　　 .＞､　　　　　　　　　　　　　　　,.　-←―――,'　　　　 : :
　　　　　　　　　　 '　｀ー≪///　　　　　 ´￣｀¨ゝ、: : : : : : : : : : : : : : :／　　　　　　　 ',　　　　 : ;
　　　　　　　　　　　 '　　　　　　{＿,.　イ　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　ｌ　　　　　 |　　　　　 .〉　　　　｀　ー　　　 -‐　´　　　　　　　　　　　 _/
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　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　ﾘ　　　　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',´
　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿__/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽー--　　　_　　　　　　　 _　.　　--一'/
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　　　　　　　　　　　?。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　? (⌒)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『百合園館の黒薔薇』　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (｀Ｙ´)
　　　　　　　?(⌒※⌒)　　　　　　　　　　　　　　貞操逆転ファンタジー　　　　　　　　　　　　　　　　 (⌒※⌒)
　　　　　　　?｀'(__i__)'´　　　　　　　　　　　調子に乗った悪雌を解らせろ！！　　　　　　　　　　　｀''(___)''´

　　　　　　　　　　? ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ

　
3096 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 01:57:17 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 r.: ´: : : : : : : : :≧､
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　　　　　　　　　　　　　　＞ ´　　　　 {　　　　＼: : ヽ
　　　　　　　　　　　　　／　　 i　　　　 ',　-- i､　ヽ: : }
　　　　　　　　　　　　/　　.ｲ／!　　{　　 .＼　 | ヽ　 ∨
　　　　　　　　　　 /　　./ﾊ　i　＼ﾄ､　　|　＼|　　 .| ',
　　　　　　　　 ,　　　　{ ヽ{　　　＼{. 　　}　　 |　',　　　　　アルトくん編は後２回くらいかな
　　　　　　　 / ,　　i　!　　●　　　● 　　|　/　.!
　　　　　　　　　 / ｲ　　ハ{　　　　　　　　　　 j/i　 ,　　i　　　　純情メイドが性に興味を覚えてしまった的なアトモスフィア！
　　　　　　　 // .{　　込　　　　　ω　　　　　/　/　　 ',
　　　　　　　　 { { 　ﾄ　 ( __≧=― --　　r≦{乂　/　　　 ',　　　でーはでは、また次回！
　　　　　　　 .ゞ=ｲ　＼__ノ　ﾍ: :}/:〈ﾊ〉:ヽ≧≦　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　/　　　/　／j:人: : Ｙ: : :ﾉ　　　　　 {　　　＼
　　　　　　　　／　/ ／　 / __＞.:}≧个≦{:.＜__　　ハ　　}
　　　　　　　 /　／.j/{　　 { .{: : : : :＞=＜ : : : : : }／　 }　ハ　 .}
　　　　　　 { /　　　乂＿乂: : :ィ::::/⌒',:::＞- イ　　 /／　 }　/
　　　　　　　ヾ= 7　　　　）ﾉ /ﾚ::/　　 .',:::V i　　　／　　 /／
　　　　　　　　　　　　　｀￣　 {. {:/　　　 .',::} .}
　　　　　　　　　　　　　　ヽ/　　　　ゞ/

　
3097 ：名無しさん＠狐板：2025/03/04(火) 02:03:31 ID:0kS8DBPM: 乙
3098 ：名無しさん＠狐板：2025/03/04(火) 03:51:17 ID:yzvps0ct: 乙でした
3099 ：名無しさん＠狐板：2025/03/04(火) 04:57:45 ID:y+lSirk/: 乙
3100 ：名無しさん＠狐板：2025/03/04(火) 08:15:02 ID:HcDQUIPM: 乙です
3101 ：名無しさん＠狐板：2025/03/04(火) 16:01:02 ID:gbBVLnb1: 乙
まるで虫が匂いに惹かれるがごとく
3102 ：名無しさん＠狐板：2025/03/04(火) 19:02:32 ID:5p2OvXN/: 乙でしたー
3103 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:18:49 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　,.　-――‐-...、
　　　　　　　　r.:::::::.:.:.:.: : : : : : :｀,
　　　　　　,/::::::::_;::==＝＝＝=〃､
　　　　　　{:::::ﾒ´　　　　{　　　　　＼
　　　　　/吊´　　!　　　　',　　- i､　　ヽ
　　　　　/　　　i　l　　{.　＼　 | ヽ　｀
　　　　/ 人　　l /レﾄ､＼|　＼|＼|　.|
　　　　,　「ヽ,' ﾉ/　∩'　　　∩'　 }　 |
　　　/　/ ヽい j　　Ｕ　　　　Ｕ　　l　,'　　　　　乙、コメントありがとうございます～～
　　　/ ｲ　　　ｲ　　, ,　　　　, ,　.j　(
　　// {　　}　八　　　　ワ　　　,.ｨ　｀､　　　　それでは、さくさくっと進めていきましょう！
　　{ {　ﾄ　 ( 　｀≧＝t==r-ァ;＜乂　　!
　　ゞ=ｲ　＼　　,'::::~乂ﾊ入/ﾇ:ヽ、　　 l
　　　/　　　/　/::::: ,'.:::::::iヽゞﾉ';::::.!　　/
　　／　/ ／/ /::::: /.;:;:;:;:|:;:;:;j;:;ﾉ;ノ::､　|

　
3104 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:19:06 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　　´　　　｀　　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_ﾉ, ;　ゝ、__　　　　　　　　　　　　ｘ-､＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ヽ_}　|　ト、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (　(::::::)　)｡　　　　(―‐---)。　　∨　　　 ,'　ゝ､┴┴〈　　　ｆ己
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　　｡と : : : 　　丶　　: : : : : :ﾟ｡　　　　　　　ヽ.　　　　　　∨　,拒}
　　　　　　　　　　　 /￣　T r-､　　　　　　　　ｘ--　‐‐　= ､　　　　　　　　　　 ∧　　　　　〉ｆ己
　　　　　　　　寸ﾄ、　　 ,'　⊥_/_/_,/ゝ､　　　　　　　人＿＿＿＿ノ　　　　　　 '　　　　{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}拒}
　　　　　　　　｀己{(_　　|　　　　　 /　/ 　i 　　　　　　　　しﾟ　　　 u。　　　　　　 :l　　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
　　　　　　　　　｀寸(ﾄ､　| 　　　 ´　/　..∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　,'　　　　　:|
　　　　　　　　 `己({/､_　　　　 ,:^ 　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ,' 　　　 : :|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽー--　　　_　　　　　　　 _　.　　--一'/
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　　　　　　　　? (⌒)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『百合園館の黒薔薇』　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (｀Ｙ´)
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3105 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:24:54 ID:xN0ZxO38: '´:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;:;.:,:;.:,.:.:.:.:〈　　　　　　　　　　　　　　　 ,:ﾞ: :ﾞ:,　,:´´,∴,,ﾐ;';';';'＾ﾐ,: :
ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾐﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;:;.:,:;.};'＼.:.:}};';';';';/;';';';'爻;';';'.:.:.:.:〈　　　　　　　　　　　　　　 ,:ﾞ: : : : ﾞ:,，：∵∴ﾐ;';';';';''ﾐ: :
ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ＼ﾞ;ﾞ; ;＼ﾉ{ﾞ;ﾞ;';}_/廴／￣ //ミ:;.:,.:.:.:.:.:.:） ,:':,　　　　　　　　　,,、　｀,ｘXﾐ;ﾐ;ﾐ＾∵∴∵'ﾐ;';';'^'ﾐ
＿＿爻＼:;.:,. } }ﾞ;ﾞ;ﾞ}::::／;';'＿_//＿ﾞ;ﾞ;ﾞ;:;.:,:;く,,;'´ ｀:,　　　　　　　,:": ﾞ:,ｘXﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ;'´´∵∴∵;';''´´`ﾐ
¨¨¨¨¨二:::＼//ﾐ;'/:::/ ／:／￣丁⌒;';';';';';';';'}´´｀＾:,､＜￣￣￣＞x、;';'ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾞ´´｀'∵∵;';';'´`｀｀'
　　　￣＼　＼/:::└':／∧　　乂;';';';' ; ; ;ノ’,´''／＼　＼＿／　／＼;'ﾐ;ﾐ;ﾐ;'´´ ｀｀'∵;';';''´´j｀｀
´"´"´''ミx　＼::::::::::::::/　/　'. |￣￣￣｀/.:.:.:.:.:У＼＿＞''´＿｀'＜＿／＼ﾐ;'´´´ ｀｀｀∵;'´´j此j
: :.:.:.:.:;';';';';';'ミx,|::::::::::/　/　　',|.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.ﾐん二Ｚ＾_／ﾞ||:::＼__ﾍ,二二ﾊ;´´´｀x小x ∵jﾋ批批
　. : :.:.:.:.:;';';';';';';ﾞﾐ::::::|￣ |￣|｀"|￣￣: :ｉ￣￣;';|┬‐:√Ｖ￣ ||.:.:.:.||Ｖハ┴┬|⌒x爻小爻ｘﾋ批ﾋ泌
: .　　. : : ;';';';';';';';';'ミ,　　ｉ　 |　ｉ: : : : : :ｉ　　　*|┴‐:|二|‐┬||:.::.:.||┬‐|┬┴|ｘ爻ﾝ)水ﾝﾂﾋ批泌貅
;';': : .　　. : :;';';';';';';';'ミ　ｉ　ｉ　 |,､-=ﾆ⌒¨⌒¨ﾞ|┬‐:|冂|: ::|::||,､,-||.:|.:. |┴┬|父i爻j小爻ﾋﾋ泌貅貅
;';';';' : . . : :.:;';';';';'ﾉ￣￣￣￣厂ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;|┴‐:|凵|: ::|:;||:;.:,:;||;'|ﾞ;ﾞ;|┬ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ;ｘ～～～～～～
;:;::;.:,:;.:,: : : ::_|￣￣￣￣￣ |ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;';ﾐﾐﾐ: |凵|: ::|:;||:;.:,:;||;'|ﾞ;ﾞ;|┴ﾐﾐﾐｖﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;xX父
;:;:;:;:;:;:;:;:┌┴'─────ミﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;ﾟ;∴爻;';ミ|冂|: ::|:;||ﾐ;ﾞ;ﾞ||;'|;ﾞ;ﾞ|:|￣￣|ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞxX爻爻
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_乂__乂_└┘└┘└┘└┴⇒ﾐ：ミ：：;ﾐ;ﾐ;ﾐ;ﾐ／＼|￣￣￣￣￣￣＼|／＼:;::．：∵ ‰‰*‰*‰
ｉ`´〕〔｀`ｉ:;.:,:;.:,:;.:,.::.::.:: :.:: : . .　　ノ}__ヾ;:ﾐ:ヾ;ﾐ|￣￣|───────|二：：∵：∵‰‰*‰*‰‰
ｉ　{￣}　ｉ￣〕,)ｉ¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´___ノ}＿ヾ;:ﾐ:￣￣.:.:.:.:.┌‐‐‐‐┐　　 {.:.:.:.∵fj)ﾐfj)ﾐ℃*‰*‰‰
¨¨万¨¨¨¨¨´　|vv￣￣￣￣￣＿,,彡''´|''""´.:.:.:.:.:.:.:.:.:,､ﾆﾆﾆﾆ､、: : : : ￣ﾐﾐfj)ﾐfj)ﾐおゞ℃渋いい
ｯ‰％‰％‰％％｡￣￣￣￣__,,..､丶´.:.:.:.:.: : .　　　　`‐──‐'　　　　　ﾐfj)ﾐfj)ﾐ刈i:i:渋‰8狄8
(D)狄(D)狄(D)狄(D)狄'"'"'"'"´.:.:.: : : :.:.:.:.:.　 . :.:.: : 　(￣⌒⌒¨¨)　　　　　｀""""ﾐ渋‰8狄狄狄
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　手間と財をかけた庭園を、冷えた風が抜けていく。

　　　　　　　　　　　　肌寒さを覚えたできる夫は、防寒具を持ってくるべきだったかと悔いるように館を見上げる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　窓ガラスへ手をついた使用人の少年と、一瞬だけ視線が交差した。

　　　　　　　　　　　　　　　瞬く間に隠れた彼の側には、赤い色をした髪の毛が楽しげに揺れている。

　
3106 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:30:08 ID:xN0ZxO38: 　

　　　　　　　　　 ,,..-――-..,,
　　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　／　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　 /　　　　　＿__) 　ヽ-　l
　　　　　　／l 　　　 '´ 　 _　　 r　　.l
　　　　　　/　..| 　　　 t''j"´　　ｰ‐'　',　　　　　　……だんだん、隠さなくなってきましたね
　　　 /｀ヽ、__.',　　　｀¨¨´　丶　　 .l
　　 ./　　　＼ .ヽ. 　　　　 ‐--‐　　ﾉ
　　 /　　　／-‐| ＼､＿＿＿_ ,,..-＜
　 ./　　　 ./　　 l l　　＼　　 |　r-ヽ　｀ヽ
　/　　　　l　　　 | ヽ　　.>､ r'__..>＞　　　|
./　　　　 iヽ　　 .|＿ヽ.イ .〈Y´　i ｀''１ |　 |
'　　　　 l　　、　 < ´　 .i　　|　　i　　| |　 |
＼　　　/　_,,-ヽ　ヽ　　.i　 .|　　.i　 .|.l　 |
　 .ヽ∠-''"ヽ　　　　ヽ　 i 　.|　　 i　 |l　..|
　　　　　　　〉　　　　ヽ .l 　.|　　 .i　|｀ヽ|
　　　　／　　　　　 l/　 .|　　　ヽ|　 .l
　　　 .／　　　　　 ./　　 l 　　 /.＼ヽ
　　　　l 　　　　　 /　　　.l　　　〉　　＼l
　　　ヽ　　　　　／＿_,..--'┬-イ　　　 |
　　　　＼　 .／―‐┴''"´￣￣l　　　 |
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　この館で生活を初めて、かれこれ半月が過ぎ去った。

　　　　　　　　　　　　季節が変わる気配はなく。できる夫とヴィーラの関係も、夜毎の淡い交わり以上の進展はない。

　　　　　　　　　　　　　　しかしながら。館に住まう姉妹やその護衛は、徐々にその性欲をあらわにし始めていた。

　
3107 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:35:31 ID:xN0ZxO38: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━─────────────────────────
　　　　　　　　　　　　/:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::＼
　　　　　　　　　　　/:: :: :: : :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :ヽ
　　　　　　　　　　 ji:: :: :: :: :: :彡ニニミｚ:: :: :: :__:: :: :: ::}
　　　　　　　　　　 li:: :: ::从二ミﾏz　　　ﾐz《`'》　ヾ:: :: :: :il
　　　　　　　　　　　{:: :: :/　ミ　　　ミｧ　　　《へ　ヾ:: :: l
　　　　　　　　　　　i:: :: i　　　ミミ三≒＝=-　 ∧　ヾ:: :l
　　　　　　　　　　　 !:: :jヽ　　人ﾊ　　ﾄl　　ﾊ　ﾒ∧　ll }:::l
　　　　　　　　　　　　kl　＼　　ｿ　从ﾄ示ｲ　从ﾘ }　　 }:::j
　　　　　　　　　　　　 /ﾊ　`、_　ﾘ弋辷ﾉ7　ﾊ　　V　∧
　　　　　　　　　　　　{ {　ヾ　ｨtﾐx.,j　　　　ｿｿﾘ　} ＼　 l
　　　　　　　　　　　　 l ヽ　ﾊ乂ゞ' `_ _ ．　ﾊＶﾘソヾ　ヾy
　　　　　　　　　　　　　}　ヽ　ヾ.ﾊ , _　　,.ｲ　ｿ　　ﾐヾ　＼
　　　　　　　　　　　　　V　`、ﾄ, -- `t ヽz===ヾ、__ j_,．　＼
　　　　　　　　　　　　　　V ∧/　　　 j l从　　　　　　丶　ヾ＼
　　　　　　　　　　　　　　 V ./　　　　　　　　　(斥)　　ヽ　ヾ　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　V　　　/　　　 __　-‐ ‐‐_ュ_ li　＼　ヾ　　ミ __
　　　　　　　　　　 /　　　/l_,．''"　　　￣__　ュ, `ヽ_　＼　ヾ　　　ミー __
　　　　　　　　　　　　　　/　　_　''^　　　　　　_ｪ_= =ｭ　　ヽ　}＼　　＼￣＼　＼
─────────────────────────━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

=================================================================================================================

　　　　　　　例えば今まさに。少年の使用人がいた場所には、クザクが代わりに立ち服を開けて白い肌をさらしている。

　　　　　　　　　　あわやかな膨らみを手で隠し。艶めかしい笑顔を造り、できる夫とアルトへ微笑みかけている。

　　　　　　　　　　　　　　　　意図は見抜き難い。ただ、誘うような仕草だなとできる夫は思った。

　
3108 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:44:25 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　,.　-─-　、
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　｀、
　　　　　　　　　 l　―　　―　　　　　 l
　　　　　　　　　 l（● ）　（● ）.　　　 !
　　　　　　　　　､　　 ´　　　　　　　/　　　　
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　　　　　　　　　　　　　／.>＿　　　 /::::::i:::ヽ._
.　　　　　 _ ,,､-ｰ／ !// ー　ﾍ￣/:::::::::l:::::::::::｀:ｰ:.､
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　　 l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
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　　　　　　　　　　　　　現代日本の感覚で言えば、風呂上がりの裸体を兄嫁へ見せつけたようなものか。

　　　　　　あるいは。彼女が所有するセックスフレンドとの会合を覗き見れるよう、意図して隙をさらしたと言っても良い。

　　　　　　　　　あけすけな振る舞いは、ここがお上品な貴族の館ではないのだと知らしめるかのような仕草だ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――速く染まってしまえと、言うように。

　
3109 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:46:32 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿　　　　　｜／
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　ヽ　　　　─
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　／､　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　 /　　`ー-　　　　　　　　　　　　ヽ
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　　　　　　　丶　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|　　　　　アルト？
　　　　　　　　 {`ー-'　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　＼　　,, -===ﾆﾆﾆﾆ====-、＿／
　　　　　　　　　　　ソ´:::;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　＿＿＿〉:／　　　　　　 |i 　　　　＼/＿
　　　　　／|　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::　　　　　　　|｀ヽ,
　　　　 /　 .|　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::　　　　　　　|:::::::|
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　独り言のように呟いた言葉は、同時に側へ侍る従者へと向けたもの。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彼が思うできる夫の振る舞いであったのだが、反応がない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　妙だなと彼は背後へわずかに目を向け、少年従者を視界に捉えた。

　
3110 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:50:43 ID:xN0ZxO38: 　　　　 _　‐=ニ三三三三三三三三ﾆ=‐ _
　　　,: ‐=ﾆ三三三三三三三三三三三三〉
.　　　ｉ‐=ﾆ三三三三三三三三三三三三/
..　　∧ ______________________________________ 「}＿____
　　　 /.:::::¨¨￣￣￣￣￣::―=ﾆ二二二二二フ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――少年の頬は赤く、忙しない眼差しは興味に濡れて。

　　　　　　　　　　　　できる夫には覗き見ることは叶わない脳裏にはきっと、あの隠された肌の下が想起されているのだろうと。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　たやすく汲み取る事ができた。

　
3111 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/04(火) 23:55:24 ID:xN0ZxO38: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　-─-　、
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　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　｀、
　　　　　　.　　　　　　　　 l 　　　　　　　　　　 l
　　　　　　.　　　　　　　　 l 　　　　　　　　　　 l　　　　　　　……ああ
　　　　　　.　　　　　　　　＼　　＿＿　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　r´..::::::::::....ヽム　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　_/_,.．-ｰ─ ‐‐ ´...::::...｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ,.-＜::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀,
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　　　　　　　i::::::::::::::::::/ V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::::: ::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　少なくとも。肉体的な接触は、まだだろうけれど。

　　　　　　　　　　　　　なにかを人知れずに盗み見たことを、クザク等も察しているのだろうとできる夫は辺りをつけた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　だから秘める事をやめ。徐々に、徐々に情交をそこかしこで行い始めたのだ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　少年従者の興味をそそるために。快楽に溺れる心地よさを、教えるために。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　禁忌の一歩を踏み出す契機を与えるために。

　
3112 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:02:32 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　〈
　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　ー---〈　　　　　　　外堀を埋めてくれるなら、ちょうどいい
　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　「￣￣　―-　__　　　　　 _ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　 /}_　　　　　　　　У￣￣
　　　　　　　　　　　　　人!//≫ｘ　　　 /::＼
　　　　　　　　　　　　　／///≪///≫ｘ　/}::::::::}
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　　　　　　 } //////!//////////////∧|!|:::::::::|
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　　　　　　　　　　　　　　彼が姉妹の誰かに。あるいは、護衛として館に詰めているモノと交わり、溺れるならば。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　できる夫との関係性は主従であると同時に、共犯者となる。

　　　　　　　　　　　　　　　露呈を遅らせ。ただ、欲に溺れ狂う日々を過ごすならば仲間は多いほうが良い。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　隠すにせよ。巻き込むにせよ。

　
3113 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:05:25 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　 -=ﾆ=-=ﾆニ二二二二ニﾆ=-ｔ
　　　　　　.-=ﾆニ二二二二二二二ニニニ=-/
　　　　　　.ﾍ二二二二ﾆ=- -= ´ ￣￣￣＞/
　　　　　＼＞ ´　＿(　)＿　ｚ＝---=zz|
　　　　　　 .ッﾆﾆﾆﾆニニﾆ=ッV＼::::::',:::::ム'
　　　　　　　 /１:::|::|:ナ＜ :|:::/ﾘ斗ヘ|!::::i::ミh、
　　　　　　 ,;::::イ:i:::ｨ''＝､:|/　 ,ｨ＝x:::::|:|　｀`
　　　　　　 ./'　 ,'ｌ:::::::､廻　　　　廻ﾑ::∧　　　　　　　あ、す……すみません！　できる夫様！
　　　　　　　　　ﾍi!::::::|"""　　'　　""ｲ:::ﾘノ
　　　　　　　　　　.ﾍ::::ﾄ u　　 -　　　ｲ::/ﾘ　　　　　　　少し寝不足で、ぼぉっとしてしまって……！
　　　　　　　　　ｚ=ﾍ{ヽ＞　 _　イﾉｌｌj/=x ､
　　　　r-=＝ニニニl!ヽヽ＞r r 'ニ/ニニﾆ＝=-t
　　　　 |＼=＝ニニニニニヽ|Oニニニニﾆ＝=／|
.　　　　|ﾆﾆ＼=＝ﾆニニニニ|ニニニﾆﾆ＝=／ニ|

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　"￣￣`　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 '´￣`　　　（　●）;;:::　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l ;::（　●）　　　　"''"´　　　　　　　l　　　　気にしなくていいですよ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　´"',　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　i　　　　それなら、早めに部屋へ戻りましょうか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　､__,＿_,　　　　　　　　　丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　r- ､　　　　　　　 ,-‐　‐- ､＿,,i-'"i`i､　 ‐ 　／_,,|　ﾍ､　　　　＿ . -‐ ､
　　　　　　　ヽ､　＼_＿　　/:::::::::::::::::::::::::／::;;;;| ﾍ､ー',, ／　i;;;;;ヽ｀'￣:::::::::::::::::::::　ﾍ　　　　　__
　　　　 {ヽ､!ﾞ`､.ゝr､　　l｀Y＼:::::::::::::::::::::／:::::::::;i　 rゝ"､　　　 !;;::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::i　 ,.､r-ｨ'ヽ　}ｨヽ
　　　　 .|　 |　 ll　 Y´　l　 !　ヽ-､　 ::::::＼:::_／! , '!::::::::入　 /::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::,., ｨ´f 　i　 l　 i´ i　l
　　　　 .ヽ､ﾞ､　ﾞi　ﾍ　 |　 i　　　　ヽ::::r-‐'´:::::|/ l };:::::/　k. /i:､:::::::::_r':::::::::::::::, -‐ f　|　}　 }´ l 　! ,!　i
　　　　　　｀ﾞ､. ﾍ　 `"ﾍ　`l_　　　 !､_r ､::::::::l　 Y:::::::l 　 V/　､／::::::::::::::::r´ 　　 !　!　! 　| ｿ　 .|'　/
　　　　　　　　 `ー'‐―､_　　!　　　　 //´:` ､i　/:::::::::|　　/:::::::｀` ､::::::::::rr|::::.....r'ﾞ　 |'´　 /´　／／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
3114 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:07:16 ID:9IWXgxxB: '´:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞ:ﾞﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;:;.:,:;.:,.:.:.:.:〈　　　　　　　　　　　　　　　 ,:ﾞ: :ﾞ:,　,:´´,∴,,ﾐ;';';';'＾ﾐ,: :
ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾐﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;ﾞ;:;.:,:;.};'＼.:.:}};';';';';/;';';';'爻;';';'.:.:.:.:〈　　　　　　　　　　　　　　 ,:ﾞ: : : : ﾞ:,，：∵∴ﾐ;';';';';''ﾐ: :
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¨¨万¨¨¨¨¨´　|vv￣￣￣￣￣＿,,彡''´|''""´.:.:.:.:.:.:.:.:.:,､ﾆﾆﾆﾆ､、: : : : ￣ﾐﾐfj)ﾐfj)ﾐおゞ℃渋いい
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(D)狄(D)狄(D)狄(D)狄'"'"'"'"´.:.:.: : : :.:.:.:.:.　 . :.:.: : 　(￣⌒⌒¨¨)　　　　　｀""""ﾐ渋‰8狄狄狄
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　　　　　　　　　先とは別の羞恥と申し訳無さに染まった顔をするアルトをたしなめ、できる夫は館へと足を向ける。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　冷たい風が二人の背中を押していた。

　　　　　　　　　　　　　　　　少し重くなったドアを開ける。ふわりと、甘い香りが舞い上がった。

　
3115 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:07:31 ID:9IWXgxxB: 　
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3116 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:14:17 ID:9IWXgxxB: |.:.:.|　 | |＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::＼二|: : : : :|: : |::＼二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二:::/: : /ニ:::|::::::::::::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　やがて。訪れた夜に沈んだ館の中を、アルトは密やかな足取りで進む。

　　　　　　　館の中を満たす甘い甘い香りは、媚薬――と言うほど、強力ではない――が、まったく効果がないわけでもない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　リラックス作用とストレスの緩和。そして、幸せな気分にさせる香り。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　現代日本では馴染み深いバニラ香が、アルトを導く。

　
3117 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:22:04 ID:9IWXgxxB: 　

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　　　　ﾉ.: : l..: : :|: : | : : :|: : : |　从 : : |: : :|:/:/:　乂: /
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　　　　　　　　_厂ﾆ二二二二二二二二ﾆ.┘＜
　　　　　　　／_ﾆ二二二二二二二二二二二ﾆ_＼
　　　　　／_ﾆ二二二二二二二二二二二二二ﾆ_.＼
　　　　　}ﾆ二二二二二二二二二二二二二二二二ﾆ}
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　　　　　　　　　　　　　　　　今宵も夜の見張りは必要なく。手隙のアルトは、眠れぬままベッドを抜け出した。

　　　　　　　　　　廊下を満たすバニラの匂い。今や途切れぬ媚薬香は、その力が弱くともアルトへ十分に禁忌を想起させる。

　　　　　　　　　　　　　　　夜ごと。ヴィーラの妹たちが、その護衛である女達が繰り広げる使用人を交えた痴態。

　　　　　　　　　　　　　　　　　嬌声だけが響き渡る淫靡な乱交は、刺激的な娯楽であり彼の本能を擽るものだ。

　
3118 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:26:19 ID:9IWXgxxB: 　

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　　　　　ﾚ'ヽl::::::l.::ヾ::::: :::::::::::::::::::::::::::::::/::.|::::::|ﾉ
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　　　　/=ﾆニニニニニニニニニニニニニニニヽ
　　　/ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆi
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　不純だと思っている。不潔だと思っている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　けれど。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　目に焼き付いた光景は離れず、彼の芯を刺激してやまない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　触れることなく達し、精をこぼした事も幾度か。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　その快楽が頭へ焼付き。アルトの心を縛りつけて離さない。

　
3119 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:32:44 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　|:::::|.:.:.|　　　_{,:}_　　 |:l:|　 |:.:.|:|　　　　　　　　　　　　　　 |:|:.|,{}, . |:|:.:.:.|
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　　　　　,，'"￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ':,
　　 ,，'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ':,
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　秘密を暴き。人知れず胸の中へ収めた、常識を越えた秘め事の毒。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　主人へ毒牙が向いているわけではない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　恐怖で泣く男達がいるわけでもない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　異常だが異質ではない。ただ、アブノーマルな性に溺れるだけの女男の姿。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　だからこそ。アルトはある種の安心を覚えて、覗き見ることが叶うのだ。

　
3120 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:36:06 ID:9IWXgxxB: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.||　　　　　　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　誰も、傷つかない。職責を放棄しているわけでもない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　ただただ。ドキドキとした緊張感と興奮を知り、こっそりと肉棒をさする。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　密やかでむっつりとした娯楽は、アルトを捉えて離さない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　だから彼は今日も、ドアの隙間へと眼差しを向けて――――――――

　
3121 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:39:29 ID:9IWXgxxB: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.||　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::||.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――鼻先で、唇で。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　甘い甘い女の香りを味わった。

　
3122 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:45:29 ID:9IWXgxxB: : : : : : : : : : : : : : :｀''＜:::::::::::_､‐''⌒¨¨＞‐──、`ｰ‐‐‐'´￣￣｀丶＼:::＼¨¨|::|¨ﾞ|丁¨ﾞ/::/¨ア::／丁|¨:|丁丁|¨|丁¨く￣ヽ'"ノ.:.:.:)く⌒丶
: : : : ／. .　　　 ,，--ﾐ｀''＜｀丶､_､‐''゛::::::_､‐''゛＞───''⌒＼::::::＼|::::::::＼|::|　|::|　/::/／／|::|　|::|　|::|::::|:／⌒'＜＿__ノ.:.:.:.:ノ.:.:.:).:.:
/〉 /(　　. . . ／／＾＼＼: : ｀''＜:::::::::_､‐''゛,イ :|: : : : . . .　　　　　＼::::＼:::::::::::::|￣￣/::::::／￣￣￣￣￣￣⌒7.:.:.:.:.:.:).:.:.:∨ノ(.:.:.:丿.:.:.:
/|/／∧ 　 /:/　　　＼＼: : : ´''＜___／: :|: :|: : . .　　　　　　　　 |　:::::＼::::::::|ﾆ／::::／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|／::/.:.:.:)人_(＿Ｖ⌒.:.:(
|/／:/　∨ | :| 　　　　 ∨〉　. . : ::|.:.:|: : : :|: :|: .　　　　　 ,..-‐::￣::::‐-..､ ::::::::::∨::/::/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　|/(ノ＼(＿ノ(.::/.:.:ハ
´/::|:|　／＜^|　　　　　 | |　　 . ::|.:.:|: :　 |: :|　　　, , ＜:::::::::::::::::::::::::::::::＞､ :::∨::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::√//(__(⌒Ｖ.:/(.:丿
//.:|／二二＜⌒' 　　　 | i　/ヽ　 |.:.:|　　 |　|　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ : ∨＿＼人_人,_从人_人_人,_从,人／ /.:.:.:ｙ＼::∨.:/
ﾐ／／￣｢| | :|　　　　　ｉ |　|　 |　|.:.:|　　 |　| ／イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ :::|￣|¨¨ ）　わっ、わああっ！　（人__ノ二ﾊ::∨
／二つ :|:| | :ｌ　　　　　:￤ :　￤ｉ.:.:ｉ　　 |　|::::: /::::::::::::::|:::／|:::::|!:|＼::::::|.::::::::ﾐh。 :| ／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ﾍ ::{:::い/|::l |::|
'´　|:|　　|:| | :ｉ　　　　　　　　　:　￤　 i　　￤ |.: /イ::::::::::: }ｬ七.l::::ｧﾘ'‐-＼|::::::::::i｀` : |::::|TTTTTTTTTTＴ|::|ＴＴＴＴＴＴＶ乂ＶＴ|::| |::|
　　|:|　　|:| | :ｉ　　　　　　 .:　j　￤　 :　　￤ | / ｌ::::::::::.:φ(＿)ﾚ' 　（＿）っ',:::::i :::::| |::::|TTTTTTTTTTＴ|::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴT＼:|::|::|
. /￣ﾞ.　 |:| | :|　　　　　 :￤ |　　　 :　　 __　　ﾍ::::::::::|＼＼＼.＼＼＼ l::::::/ : : | |::::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴＴ|::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴTT|＼|::|
/＿＿'. ／＼|　　　　　　 i ｌ　|　ｉ　　ｉ／　ゝ､. 　ﾍ;:::::|　r´v ￣｀^ヽ　　|::::/ 　　r r-､ＴＴＴＴＴＴ＼_人＿人∧从＿人_∧_人_从_/／
　 | ||__,/// ∧　　　_　 .,.,..;_ｉ_￤__ｉ_,,ｉ.:.:| {　　　し }　　ﾍ::ゝ乂＿　　　ノ .ィ!/.　　Y　　　 Y ＴＴＴＴＴＴＴ)　　ごめんなさい！　　　　　＞
/ :|／Ｖ//// ∧"´　　　　_　...、　. ::| i | }　　　}　{ 　　　ﾍﾚ' ＞r---t＜/r^/　　_{　　　　} 　　i! ￣＜　　　　ごめんなさい！　　　　＞
／／⌒＞＿＿|_'⌒ヽ´´　_ . . ' ｰ-　| |八＿./ ノ{　　　＞';;入三}{三入＜　　　乂＿ノ　.i　|　 ┬┬ <　　　　　　　ごめんなさい！ (
／／く⌒-‐=￢冖T::い,'"´__　　-‐　 | |　＞=＜.|　' ／ﾆニニニ{〇ニﾆﾆγヽ,／ r r-､　　 |　|　 ── ／＾Y￣∨￣∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
.:/.:.:.:／.:.:-=ﾆ´　　|::| | }￣_,,.．-　''´ | ＞--r､　.|＜ ∧ﾆニニニ}ニニニ／~}.　 / /　　 Y　|　| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〈＼.:.:∨＾Y⌒＼.:.:|::|　
/.:／.:.:.:.:く⌒＼　 |::|_|二二´..,_: : : . . /　　　し. 　／./.ニニニニ }ニニニニ（　し{　　　 }　|　| :.:.:.:.:.:.:.:.:〈＼.:.:〈＼::＼'⌒>'つ'"/ミ|::|
／.:.:. ＜⌒　　　 |‐‐‐‐‐_.ﾆﾆ^ｉ　　 {　　　ﾉ＞,ｲ iニニニニﾆ{〇ニニ'i/ 　ヽ　乂＿ノ　|　|　 ──‐ﾍ:::::∨＼:＼.:.:/::.:⌒Ｖ／:|::　　　
.:.:.:.:.:く⌒　　　　　.:|_|￣丁 |:::└'　 | !ゝ-- イ　　　/ iニニニニﾆ}ニニﾆﾆl 　 r .／￣｀ヽ　|　! ::::く＼〈＼∧:::∨⌒＞‐‐く⌒Ｖ乂::|
.:.:＜⌒　　__　 -‐　: : : .└'’: . .　　 | |　　__| | |{　　'/ ‘,ニニニニ.}ニニニ/l 　{_{　　　　　 }. !::＿＿＼:＼:::＼:::|::::/::::::::::/⌒.:.乂八|__
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`゛:::::::::::::::: : : : : : : : : : : : . .　　　　 |/　　　し//||//　｝ニニニニ}ニニニﾆ〈　　/＞--＜ : :＜.:.:.:.:.:.:.:.:ノ´＼:::::/:::::／⌒¨¨＞:::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　八　　　 } }| ||ｲ　　 {ニニニニ.}ニニニニ}　Y r ￣ヽ.　　!
　　　　　　　　　　　　　　　 | |＞--彡 ! ||. 　　{三三三三{〇三三三}　し　　　 }　| |
　　　　　　　　　　　　　　　 | |　＞-r ､x/.　　 j'///////,|;;|///////‘　乂＿___ノ　| |
　　　　　　　　　　　　　　　 | | .i　　し Y　　 j'////////,|;;|////////‘,__r---､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 } /　j/////////,|;;|////////Y /　　　 }　 //
　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿.ィ { 　j////////ﾆ=|ｿ=/////// { {　　　ノ　//
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　　　　　　　　　　　　　　驚き、尻もちをついた体が開かれたドアから伸びた手に捕まり室内へと引きずり込まれる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中には二人。ミクとクザクだけが、彼を待ち構えている。

　　　　　　　　　　　　　一方のアルトはしてはいけない事をしていたと言う自覚から、涙ながらに謝罪を繰り返す。

　　　　　　　　　　　　　　　その有り様こそ。肉食獣の欲を刺激するものだと知らず、ただただ喚いていた。

　
3123 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:47:55 ID:9IWXgxxB: 　　　 ,.ィ≦/////////////≧x、
　 ,.イ/////////////////////心、
..ｨi//////////////////////////ﾊ
/////////////////////////////}}
.//////////,ｨ斧三三三三ミ刈￣　‐-
//////////イ　　　　　｀　、　　＼
///////／　　　　　　　　　　　＼＼　＼
///////　　　　　　　　＼　　　　　l　ヽ　ヽ
イ⌒r( Y　　　　　　|　 l |　＼　　　　 i　　 l　ﾊ
,,{ ://}ヽﾉ　　　i　　|　 | ﾄ､／｀　､　 |　　|　　|
{ /:{///　　　　,i　　 |　 |　X＼　'､＼人 _|_　　|　　　　　……お貴族さまの従者が覗きだなんて、破廉恥ねぇ
V　V/{i ｉ　 i　　i　　　、 ∨ヽ _,,;;;;;彡,　　　　i　 |
} }〉 /V|!:{　　　　i　　　＼ヽ　´´￣　　　　 !　i　　　　　　　　　　＿＿__
彡' i　Y　　　　　|　＿　＼＼,　　　　　- ´i　|　　　　　　　　　 |　　　 |
// / /　/ ｌ　　　| <⌒ヾ　　＼　　　　　 ;　　　　　　　　　　　　|　:―‐|
/ / /　/　| |　　ﾉ　ﾄ＼＼ー一　　　 . イ　　　　　　　　　　　! ::::::::::l　　ﾉノ
/ /　 /　 | `￢1|　 | ＼＼＼　ー　〔_　　|　　　　　　　　　　　　　V::::::〃ヽ,
≧x. / 　丿　ﾉ:|　 | 　ヽ　＼＼ -r=く}＼ﾑイ￣7￣￣7　　　　　/ )(_／　_ヽ
::::::::≧==三≧ト．,,_ ｀′　 }　 } ＼＼_ﾉハ、`￢----､ /￣7　 j　〈-‐'ﾞ´,.-（
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　負い目は、付け入る隙だ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　クザクがわざとらしくできる夫の存在を匂わし、アルトを壁際へと追い詰める。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミクがデザインした扇状的なドレスが、ひらりと揺れていた。

　
3124 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:52:26 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　ィi〔:::::::::::::::::::::〕iト.,
　　　　　　　　　　 r‐=≦::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≧=‐ミ
　　　　　　　r‐ ア::::::::::::＼::::::::::‐====≦ィi〔　　　 }∧
　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::: `､::::::::::::::::::::::{　　　　　　/, /,
　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::/,::‐=::::::::::::/,　　　　 /,　＼
.　　　　 /:::{:::{::::::::::::::::::::::::::::: ｉ:::::::::::::::::::::::/,　　　　　 }　　}
　　　　　{:::::|:八:::::::::::::::ｉ|:::::::::::|:::‐=≦::::::::::::入　　　 }　_/
　　　　　|:::::Ⅳ　`～､:::::|:::::::::::|:::::::::::::_..斗≦:::}　　　八(
　　　　　{:::::ﾊ／⌒^ヽ^ﾞ|:::::::::::{:斗≦:::::::::::::::::八　 ,､丶/, }
　　　　　＼∧　　　　 |::/:::::::V⌒ヽ:::::::::::::::::::::::ア　　　} }　　　　　　ほんっと
　　　　　　　＼:.　　　　i|/:::::::::/,　　 }:::::::::::::::::::: {　　　 }_}',
　　　　　　　 } 　 } ノ ,.::::::::::::::}　 /:::::::::::::::::::::::ゝ‐=ｰ≦::/,　　　　　褒められた行為じゃないこと
　　　　　　　　ﾉ　ｧ^　 ,.:::::::::::::::廴,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/,
　　　　　　 /　　　 /:::::::::::::::::}　}:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: }　　　　わかっているわよね？
　　　　　 ´_　　　 {:::::::::::::::::八 .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::: }
　　　　　　　＼‐ 　 {:::::::::::::ノ　入::::{::::::::::::::::|::::::::::::::::: |::::::八
　　　　　　　　＼八::::::／{ _..斗＼{＼:::::::::ｉ|:::::::}::::::{:/)／
　　　　　　　　　　　爪＼{ /　_..斗≦........＼::/}:::::/⌒^
　　　　　　　　　　　 __..斗≦-‐==＝￢冖＼.::/
　　　　　　　　　 /‐=ﾆﾆ=‐∧二ニニﾆﾆ=‐(
　　　　　　　　　 _‐=ﾆニニ=‐∧二二二二=‐_
　　　　　　　　 /‐=ﾆﾆニニ=‐∧ニニニニ=‐}
　　　　　　　　　　/‐=ﾆニニニﾆ=‐∧二ニﾆﾆ=‐,}
　　　　　　　＿/‐=≦二二二ニ=‐∧二ニﾆﾆ=‐_
.　　　　　 {‐=ﾆニニニニニニﾆ=‐∧二二二=‐}
.　　　　　 /‐=ニニ二二二二ニニ=‐}二二ニ=‐}
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　窓は等に施錠され。唯一の出入り口は、ミクが後ろ手で鍵をかけた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　その上で逃げ道を塞ぎ、怒りを込めた声音でアルトを追い詰める。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　心と。体を。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　負い目のヒビへくさびを打ち込み。判断力を奪い去る。

　
3125 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 00:55:24 ID:9IWXgxxB: 　

　　　　　　　　　　　　　　__,......... --- ､_
　　　　　　　　,. -‐ '"´ニニニニニニニ` -､
　　　　　 ,.. -"ニニニニニニニニニニニﾆﾆ`-､
　　　　　,.-"ニ_,. -‐ '"￣￣￣￣￣￣｀ﾞ` -- ､_ニﾆ` ､
　　　.､´,. -'":　　 , -- ､　　　　　　　　　　　　　`-､ニヘ
　　　　.ﾍ　 _＿＿_ゝ_____ﾉ＿　　＿＿＿＿　　　　　　`- ､:ヽ
　　.,. - '"ニニニニニニニニ｀ﾞ` ‐- ..,,三三`zz-z､　　　　　``:､
　./ニニニニニニニニ＿＿＿＿＿＿＿＿` ‐- ､ﾆ`-､　　　　/
. ﾍ､ニニニニﾆ,..-..::::::::::/::::::::i:::::::::::::::|::::ﾄ、　￣￣￣` - ､三ミ/
　　.ヽニﾆ,-'" :::::: :::::::::/::::::: /|:::|::::::::::|:::.| .＼:::::::'.,:::::::. :::::::::｀ﾞ‐l
　　　.ヽ/::::::::::::::::|:::::::::::::::: / :|:::|::::::::::|::::i ＿ム＿:',::::::|:::::::::::::::::.
　　　　７::::::::::::::::::|::::::: |:::::/　 :!::|::::::::::| イ　　　＼|::::. |::::|:::::::::::::.
　　　　.':::::::::::: /:.:|::::::: |::/―一::|::::::::::|::::|.　. ,. ___..;:::::: |::::|ｉ::::::::::::::.
　　　　|:::::::::: /:. :.|:.／:|/.　 __ |:::|::::::::/:::,'."￣￣｀. 豺: |::::|:::.:.ｉ::::::::::.
　　　　|:::::::::/::::::::|:::::::. "￣￣ヾ. :::::/ |/..(（う））.　.ﾘ :. |::::|::::::|:::＼:::.
　　　|::::::::, |::::::::|::::....|　（(う) ﾉ ∨.　　,,＿____,,ノ,:. :./::::|::::::|:::|i　＼
　　　|::::::::i l::::::人:::::〈　___,,／:::ヽ　 :::::::::::::::::::::::: /:/:::::::|:::/|::/
　　　|:::::::::人:::::::::＼::＼:::::.　　　　　　　　ｕ　/ｲ:::::::::j::/ ;/　　　　　　　　それ、は…………それは……でも……
　　　人::::::i　.ﾍ:::::::::::::::{⌒　　　__　　,,.ュ　　　./::::::::::/'
　　　　　＼　　ﾍ::::::::::::: :､　　 └　　　　　　uｲ :::::::/
　　　　　　　　　　＼::::::::::个し　　　　　　　／　|::/::/
　　　　　　　　　　　＼::::::|. :. :. :ﾊ　　ー　'＿＿ /::/
　　　　　　　　　　　　　＼| ｀⌒ヽ.〉-= 7//////,ｉ//入＿＿　　＿　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　}////7///// 入//////////／-=ニﾆ
　　　　　　　　　　＿ィ-=＝ニﾆ/////7//r //-==ニニﾆﾆﾆ-=ニニニﾆﾆ
　　　　　　　／ﾆ}////////////////7〇///////////////{-=ニニニニ
　　　　　　／=ﾆﾆ}////////////////7/////////////////{-=ニニニﾆニ
　　　　／=ニニ/}////////////////7////////////////,Λ-=ニニニニニ
　　　　' =ニニニﾆ}////////////////7〇///////////////Λ-=ニニニニニ
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　興奮が恐怖へ置き換わる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　怯えと混乱が正常な思考を奪い、塞がれた逃げ道が彼の行く末を狭めていく。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　追い詰められた獲物を前に。肉食獣の二匹は、にたりと笑みを深くした。

　
3126 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:00:37 ID:9IWXgxxB: 　

　　　　　　　,ィ彡'/////////////ﾞ＞､
　　　　 ,.ｨ彡'////////////////////＞､
　　 ,イ//////////////////////////ハ
　　/////////////,ｨ≦≧ミ///////////∧
　ハ///////＞'"´　　　　　｀ﾞヽry､///////ﾊ
　ﾊ//////r､'i　,ｨ'　 .,　　　　｀ヾ､ヽ ∨//////!
　i//////　ﾀ"/　/　i!　　; ヽ、ヽ　ヽ',　∨////i|
　!/////i　ｉ /,//ｨ　,ｲ　　i!　ﾍﾊ　　i!､ ∨///il!
　∨///l|　; { ﾘ.i l! /ハ　ﾊ!､､__i､_!_　i ﾘ､ ∨///
　 ∨//il|　i i!i{ !‐ｷｨ≧ヾﾊ",ｨﾎミi.i　| |iﾊ ∨//　　　　　まあ、でも――――お義兄様とは仲良くしたいしぃ
　　∨//|　i ヾ!､《 {c i`ヾ､ ,i!'廴i ﾉﾘｨ彡!ｧi li=ｹ
　　　∨∧ i!､｀ミ､`¨´　　::.　　ノﾀ | |l |､! i',　　　　　　恥をかかせたくはないのよねぇ、私としても～
　　　　`　|ﾉ　ﾏ＼ヽ､　､ ‐ｧ ,.イｨﾘ l!.|l |ヾミヽ
　　　　　/　ﾉi rﾏﾊ＞ミ､　¨ ／i/ l ﾉ .|l | ,ハ=ｧ＼　　　
　　　　／,r:::::ヽ､ﾏﾑ､ﾊx===ｨy! ﾉｲ´¨¨Y　: :/､　ヽ
　　,イ,彡i::::::::::::i: : :.､＞!　　　　i≦y⌒ヾｨ彡'!/iヾ､　ヽ
ｨ彡',ｲ:::::ﾊ´:〈´:.:ヽ: :i　 ‐-,.._､'" 　/: : :,ｨ'　:ヽ:¨ヽ=::}､　ヽ
,彡'i::::::/.:.:.〉‐ヽ: :i´　　 ,r{{薔})　　ゝ≠｀Yヽ__:iィ:::::::::}　ﾊ
'　 .{:::::ﾊ.:/〈｀i¨"´ヽ　　ﾞﾐ≦ﾂ　　　_): : : }:.:.:.ri':::::::ノヽ　ハ
　　ゞ､::::｀ヾ: : ヽ: : ::iｨ升三丕三ミ{´:｀¨;ｲ:ヾ｀t':::::｀ヽ　}　} }
　　　《:::::::ゝ=-ゝ‐'//|､＼／,|//li､: :ヾ): : : :ﾉ:::::::ノ　,l　ﾉﾉ
　　　　｀}::::::::::::::ﾉﾊﾏ/|::>　.<::|/　/7ｧ彡==〈:::::::::〉ノ ,.イ
.　　　　 !:::::::::::/ilﾑﾊﾏ|'／＼`|　// //¨ヾ::::::::::::〈ｲ　/r'
.　　　 ,'::::::::::/ i!lﾊﾏｌ|､＼／,|//i //i　　∨::::::::∧ .{ {
　　　 /:::::::::::{　i!l/ﾑ.ﾏ.|::>　.<::|i//!i/li{　　 ∨:::::::::∧ヾ:､
　　 /:::::::::::::::!　l!l// ﾊ.|'／＼`||//!|/i|　　　∨::::::::::∧ ヾミ､
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　クザクがアルトと指を絡める。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　どきりと。少年の体がはねた。

　
3127 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:03:14 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : : ヽ
　　　　　　　　　　 /: : : :／: : : : : : : : : : :＼: : : :ヽ: : : : ｀:､
　　　　　　　　　 /: : : :/: : : :i: : |: : i: : : : : : :ヽ: : : :ヽ: : : : :!
　　　　　　　　 /: : : :/: /: :ﾉ: ::ﾊ: : :|: : : : : : : !: : : : : :､: : : :!
　　　　　　　　,!: : : : : /:／,!: :ハ: : |､: : :i: : :!: :|: : : : : :!: : i:.|
　　　　　　　　|: : : : : :/＿/:ノ　 !: :| ヽ: :|: : :!: |: /: : :i: |: :|:.|
　　　　　　　　 !:!: : : /　ノ｀　　　ヽ:!＿｀:.､:､: V/: : : .!:,!: :|:,|
　　　　　　　　ヾ: : : |-ﾐ､_　　　　　　　｀ヾ､: :!/: : : :|/: : : |!
　　　　　　　　　 /: :|ヽちヽ　　､,'___　　　　/: : : : |: : : : :|
　　　　　　　　　/: : : :| 弋i　　　　´ちriヽ､　./ : : : : |: : : !:.:|　　　　　だから、黙っていて上げてもいいけど
　　　　　　　　ノ: : : : :| ;;;　,　　　　弋ｿﾉ　/: : : : : :|: : : :!: }
　　　　　　　 {: : : : : : :､　　　　　　　;;;　　 /:/: : : :i: |: : : :!: :!　　　　それだけじゃあ、私達が見られ損じゃない？
　　　　　　　　ヽ: : : : : ヽ＼｀ー‐　　　　 /: : : : : :i:.|: : /: :/
　　　　　　　　,ﾉ:-: : : : : i :} ＼＿_,. -'´/: : : : : :./:.:!:./: :./
　　　　　　／ヽ　　｀ T､:.},ﾘ....ヽ　　　　/i..|:ﾊ: : :./i:.:!: :.:ﾊ:{
　　　　　 /　　 |　　　|| ｀|..........ヽ　　 /.......Vi}:.:/　!/|V

　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::＼:::::＼　　＼
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　　　　 ,ｲ:::::::::: /::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::|:::::::ﾍ::::::::::ﾍ;;;ノﾍ／
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// ∧::::::::::::::::'::::::::| :: | 　 |::/　　　　　　　ｨzzzz彡^ ,:::::::::::::::::|　厂::::::',
////∧::::::::::::::',::::::V: | 　 |/.＿　　　　　　／/／/／/::::::::::::::::::lノ:::::::::::::',　　　　　　　少しだけ
//////h､::::::::::::::::::::ヽ!　,ｨzzzz彡'　　　　　　　　　 ,ｲ :::::::::::::::::: l:::::::::::::::: '，
////////≧s｡:::＼:::::::＼／/／/／　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::` ､　　　　　ちょっとだけ、約得っていう対価があれば
///////////////)ｈ､⌒:::::ミh､　　　丶　　　　　　{::::::::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::::::::ヽ
///////////////｀ヽ::::::::::＜⌒　　　　　　 , 　 ',:::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::::::::::::ﾍ　　　商人の口は固くなるのになぁ
/////////////////∧:::::::::::ヽ.　　　　　‐　　　　　 V::::::::::::::::::::::::::::::',::::::::::::::::::::::::::',
///////////////////,::::::::::::::ﾍ)h､　　　　　／ヽ::::::,、:::::::::::::::::}:::::::::::::::::::::ハ!
///////////////////|::::::::::::::::ﾊ　、　≧=- 　く.　　　ヽ/ﾊ::::::::::::::::√:人::::::八{
///////////////////从:::::::::::::::',ﾆh､　　｀丶、　　　　 {　ヽ :::::::/ﾆ=-. )ノ
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3128 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:06:55 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　....:::――――――:::..
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.　　　　　　／／/／)::|::::::::::::|: /　u |:.::.:ﾊ::/ ／:.::.::|::{::|⌒
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.　　　　　 {　　〈〈:.::.::| :.::.::斗==へ |/　/　()　 }}/:.::.}　｜
　　　　　　八　　　＼|:.::.::.:{｢　()　ﾉ　　 ==　ハ:.::.|　｜　　　　　そ、れは……でも――――
　　　　　　　　＼　　　 V:.::.::| == :/:/:/:/:/:/:/ {|:.::.::.|　｜
　　　　　　　　　　＼　　　 }:.:::八:/:/:/:/:　　　u　小:::ﾘ　厂＼＿
　　　　　　　､＜ニニヽ　.ノ:.::.:::ト u　_　　　つ／ j:.:/.v ィニニ|ﾆﾆﾆ-
　　　　　厂ニニニニニ.＼:.:: |＞ └ ⌒　∠_＿ﾉｲ.　|ニニニ|ﾆﾆﾆﾆ
. 　　　／＼ニニニニ／:＼|ミｘ　 ≧rく{xニニニ=-|ニニニ|ﾆﾆﾆﾆ
　　　／ニニﾆ＼ニニ／-=ﾆ三∨三三}{三》ニニニﾆ八二二 |ﾆﾆﾆﾆ
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　クザクが右からアルトを絡め取る。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミクが左からアルトへすがりつく。

　　　　　　　　甘い匂いが漂う。異性に触れられる嫌悪と、主人へ不埒な行いをした事が露呈する恐怖が釣りあった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　等価となってしまった。

　
3129 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:08:16 ID:9IWXgxxB: 　

　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．-‐=＝=‐-:.．
　　　　　　　　　　　　　,.ィ///////////////ヽ
　　　　　　　　　　 ,ｲ////////////////,イ ~￣｀ミヽ、
　　　　　　　　 ////////////////∠.,ィ7777ﾊー:.、ヽ
　　　　　　　　　　 ,://///// ,.ｨzzzf´,ィﾆ==z､｀ヽ///il　ヾ、:､
　　　　　　　　 i/,ィﾆ=､/.//ｨrｰ≠=~｀ﾞﾞヾミヾ>,､ヾ/}}.　　v、:.
　　　　　　　　　 ,.::'",ｨﾆ=-､,ｒ:､ivf´¨ヽ＼｀ヽ｀ヽﾉiヽ}ⅵiミz､　Vﾊ
　　　　　　　 /.,',ィ7777>ゝｨiヽ!　　　ヾミ三彡'､ヽヾﾘヾﾊ　}::::}
　　　　　　　 {,ｨ i!//// ,ィi/ﾊ'"､　　ﾊ ,ィｷj、ﾊ､} ､:､　ﾏ∨::/
.　　　　　　　ﾊ　:',ヾ/i{ {i| { ヾ,=-ヽ､　 ,ｲｉ,ｨf::::ｱ lﾉi.ｉ }}　 }Y::/　　　　　　――――今夜だけ♡
　　　　　　　　 i| ヽ、ヽゞ､ｉ liヾ爪. ,ｨtﾐx.._ﾘ　ゞ' .ﾉjﾘ｝ﾉ　 j/:/
　　　　　　　　ゞ､_ ゝ、＼ l ﾄヾヾミゝゞ'　、　　ｲl| :ﾘ　　/:/　　　　　　　私達と夜を過ごしましょう？
　　　　　　　　　　　￣｀ヽ. マ=‐:>ﾐ=ゝ、　､.:ｯ　/ilj ﾉ　 ./:/
　　　　　　　　　　　　 ,ィﾆゝ }ゞ/ /ｱｰ=､ミ‐-=ｲ　｀ー‐-!､{,ｨﾆv'"¨ヽ,
　　　　　　　　　ヾー'⌒ヾ./　　　　ﾏﾑ :}､　,.‐　　　ゞ'__/､,ｨ彡'
　　　　　　　　　　　(´￣ヽ/二/　　　　 ,}.}ﾊ j (斥)　ヽ　｀ヽ.　 ∨｀ヽ
　　　　　　　　　　　｀ヾｱ(ﾉ￣ヽ,ｨ=､　/ ヾj 乂ｷ爻㍍i.､.Y⌒i_〉　 .）､ノ
　　　　　　　　　 ,ィi｀ｰﾁz､._fｧ､　ｉ/　　,ィﾁ斗ﾄ≠7,::ﾊjr:::rv､ｰf 　}　　　 ,: ‐-､
.　　　　　　 ,:ィ彡'人人_,ｨｱヽi__/¨7 ,ｨ/∧ﾏ､lNＶV{ ｲ:::::{{::_ノ､_.ﾉ　　 /{ｉ､､ヽヽ、
　 ,．-‐―==彡'　,ｨ彡,イゝｨ'≠イ人_)´ヾｼ{ｉヽ::ヽﾏ∧∧.{:::j´::∧＼,ﾇ　,.ィﾁ:::ヽ.ヾ〉ｉ/ 〉
,ｲ,ィ"fヽ=ｰ､=ﾆ彡' ,ｨ彡' .,ｨr'疋三7　　　〉:::ヽ i::::}.i∨∨.}/ Ｖ:::/{ﾂ/／／:::::::::::ヽj､r'ｰ′
〃,ｨく.ゝ｀ｰヽｭ､_,ィﾆ三彡テ㍉､/ィ"｀ヽゝ::::ﾉﾉ:::j }∧/l ﾉ}ｨﾊ:::::il::/:::<:::::::::::::::/:::}/iﾐ､
,ｨﾁ:;ゞ三j､＿　＼:::::::::::::::::::::: ｀ヽ〉: fヽ:.<:::::(.(::::///ハＶ/j: : :ヾj:::::::;ィヽ:::::::-'::::::j州jﾊ
//,' ,ｨハ｀ｧzzzzz}､::::: ／/ﾃ==≦vｲ: :.ﾏ､}ヾヾ::i {〉>ィ.i/,ｲ!~｀ヽ/￣},..、＼/:::::/!i州川
// //ｲiﾊ V////ﾑ／／ｨf: : :.ﾉ: :.i!:.:.: ::ヾ::;ｨﾐ､:j￠iヽ￠:ﾉi:_: : ; ＼f:{州／ゞｨ/ｉl川/ﾘ
/ / 州ｉﾎﾑヾ////／/ヽJ斗ｲ: ;ィﾊ: : : :.:iヽ: : ヽﾘ　{.,ｲf´ :}Y二ﾆ} i彡'　 /´/ ﾉ' j |/
, ,'　川i州ﾑ　ゞ癶ｪｧi／:.:.:.:{ィ:´: : : )ヽ:_;ｨ:_::〉: :ﾉ｀ヽ:.､Ⅴ: :j､}: : : {: :Y: ;ｨ' : /ｲi :/!/
i {　爪州i州＼ｉ　｀ヽ、: : :ヽ: : ;.イﾊ: : iヽ::〉∠ : : ;ｲﾊ､_: /ｨi : :ノ: ;ﾉi"ﾉ: :///:/ﾚ′
:..ﾄ､ゞﾐ州州　　｀ｰ‐- 　､ : :ハ,ィ77/: :.ﾉ: ∧: : ゝf::::j｀ヽ_}:ノ: : : : :ｉ､:.{´: ://///
、ヾ=ヾミ州iゝ、　　　　　ヽ:{:.:.:.ヾ:/ｧｰ' .,ｨ: :.i＜: :{:::/　　　ゝ､: : : :j ヾし'//'"~
､ヽ＼ヾミ三爻ミiz．........,ﾉｷ=‐'"{: : : : :iハ/}ゝ、ヾ′　　　　｀¨ ´　　ヾ'
ヾミ=-｀ｰヾミﾆ三三三三ｱ7　　ゞ: : : ﾉ　　i 》三ﾐx　　　　　　　　＼
:､｀ｰ=ﾆ二爻三三三彡//ﾊ　　ヾィ"　　 l .)））ｪｪr{{ﾐz､　　　　　　　　　ヽ
　｀ｰ=＝=‐-　､　　　　///ィ　　　　　　　　!（(ｱ二ハ｀ヾﾐlif: 、　　　　　　　　、
　　　　　　　　　　　　（（ilf´ .、　　　　　 ,′ゞィ三ﾀ　　ヾ{　＼
　　　　　　　　　　ヾｉ　　〉　　　　 ;′　　｀¨´　　　　＼　ヽ.、　　　　　}
　　　　　　　　　　　 l 　/　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｰ-=．　　　ノ
　　　　　　　　　　､ :!　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　　　￣´
　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、＿,／
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今夜だけ。少しだけ我慢すれば良いのだと、囁く。

　
3130 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:10:32 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　ィ～ _,､丶`:::::｀`～､、
　　　　　　　　　　　､丶::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::＼_
　　　　　　　　　　＿／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::ﾊ｀`～､、
　　.　　　　　　　　 / ／:::::::::::::::::|::::::::{::::::::::::::::::::::::::::::＼:/,　　　〉
　　　　　　　　ア::::::::::/:::::::::::|::::::/＼:::＼::::::::::::::::::::::〕iト,　 /
　　　　　　　　 ,.::::::::::/:::::::::::/|::::/　　＼:::＼::::::: |::::::::::::: }　{
　　　　　　　八:::::::::: | ::::::: ｉ　|/　　　 -―::::＼:: |::::::::ィi〔:::ハ
　　　　　　　　 |__＼:八::::::斗-‐　　　斗ャ冬¨ｱ:::::::ﾊ:::::::/::〉＼
　　　　　　　　　　　 }::::::::::斗冬　　　 ∨r少小:::::/,::::::/ / / ＼　　　　　　――――今夜だけ♡
　　　　　　　　　　八::::::∧V少　､　　　/:/:/://:::::::∧:::::::}　¨¨⌒
　　　　　　　　　　ﾉ::::::::∧/:/:　　＿　　　,.:::::::::::::::∧:从　　　　　　　　興味はあったんでしょう？
　　　　　　　　　　　　 /::::::::::: 八　　　V　ノ　　/:::::::::::::::::::::}
　　　　　　　　　　　 {:::::::::::::::: 个o。　___ 　ｲ::::::::::::}:ハ::::八
　　　　　　　　　　　　 {八::::入{＼ / ( }　_..斗/::ハ:::ﾉ　　V
　　　　　　　　　　　　　＼(__ -=rくﾆﾆﾆ/ィi〔....../ア二〕iト...,
　　　　　　　　　　 ‐=≦ﾆ{...../i:i:i:i:i//..........ノ__〉ﾆ=‐|二ﾆ=-
　　　　　　　　　 /,‐=ﾆニr{／}-ﾐア　＼/}二ﾆ　ヽ二二二
　　　　　　　　　 {=∨二/:/　/i:i:i}　　/:::/二ﾆ=‐　{二二二二
　　　　　　　　　 |ニﾏ=/:/　/i:i:i., 　 ,.:::/二ニﾆ}/∧二二二ﾆ
　　　　　　　　　 } ‐=}/:/　/i:i:i:ｉ, 　 √,‐ 二二 /　　二二二ﾆ
　　　　　　　　 /‐=7,.::}　√i:ｉ:/　 .√,‐二ﾆ／　　　二二二{
　　＿{ヽ　　　　　　/ﾆニ{,{:::|　|i:i:i:i|　　√7ニ =/　　　 / 〉二二=〉
　_{　{　､＼＿　 -={={ニニ |　|i:i:iﾉ　 /二二( vーｖ-- / /二＞--{
r{　､､人　や＼ﾆ/}=}ニニ |　|／　 /二二二〈　/ / /　, 二二二 }
( ＼＼＼_)ヽ〉二 > --rγ⌒ヽr-------- -=ニしし{　 {二二二ﾆ{
　　７/i/i/i/ ＼⌒＼-- 乂__乂|」--／二=／^//// 人 ∧二二ﾆ./
　　 i/i/i/i/i/i/∨二=-　　 -=二二二_.／::::::: '/ // ∧_７二ﾆ=-
　　|/i/i/i/i/i//⌒＼二ﾆ=- _ 二二.／:::::::::::::::. '/ // ∧
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　　∨i/i/7=-　...,,,__　　　　　　　　　　　　＿,..　 -=求/人ﾆｉ
　　／／/ 　￣＼三二¨¨¨¨¨¨二ﾆ＝－／　　　 / ＼二 |
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=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　今夜だけ。覗き見たものへ触れてみないかと誘う。

　
3131 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:14:10 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　 .-‐……‐-　_
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￣¨| :::::::::::::::::::::::::::::::::: Y |:::::::::::::|:i{ 　 n ﾍ|
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　　　　　　 ∨＼ ::::::: ル'　　∧::|　　__　　ノ
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　　　　　　　　　　　　断り、逃げれば『悪いこと』をしていたのだと、バラされてしまうからと言い訳が頭に浮かぶ。

　　　　　　　　　　　　　　　　今日だけ。今夜だけで我慢すれば良いのだと、諦めが胸の中で息づく。

　　　　　　　　　　　　　覗き見て。ドキドキしていた光景が間近にある事実に、むくりと興奮が湧き上がる。

　
3132 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:15:08 ID:9IWXgxxB: : : : : : : : : : : : : : :｀''＜:::::::::::_､‐''⌒¨¨＞‐──、`ｰ‐‐‐'´￣￣｀丶＼:::＼¨¨|::|¨ﾞ|丁¨ﾞ/::/¨ア::／丁|¨:|丁丁|¨|丁¨く￣ヽ'"ノ.:.:.:)く⌒丶
: : : : ／. .　　　 ,，--ﾐ｀''＜｀丶､_､‐''゛::::::_､‐''゛＞───''⌒＼::::::＼|::::::::＼|::|　|::|　/::/／／|::|　|::|　|::|::::|:／⌒'＜＿__ノ.:.:.:.:ノ.:.:.:).:.:
/〉 /(　　. . . ／／＾＼＼: : ｀''＜:::::::::_､‐''゛,イ :|: : : : . . .　　　　　＼::::＼:::::::::::::|￣￣/::::::／￣￣￣￣￣￣⌒7.:.:.:.:.:.:).:.:.:∨ノ(.:.:.:丿.:.:.:
/|/／∧ 　 /:/　　　＼＼: : : ´''＜___／: :|: :|: : . .　　　　　　　　 |　:::::＼::::::::|ﾆ／::::／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|／::/.:.:.:)人_(＿Ｖ⌒.:.:(
|/／:/　∨ | :| 　　　　 ∨〉　. . : ::|.:.:|: : : :|: :|: .　　　　　　　　　　＼　:::::::::::::∨::/::/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　|/(ノ＼(＿ノ(.::/.:.:ハ
´/::|:|　／＜^|　　　　　 | |　　 . ::|.:.:|: :　 |: :|　　　,､＜￣￣￣￣￣＼:::::::/:::∨::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::√//(__(⌒Ｖ.:/(.:丿
//.:|／二二＜⌒' 　　　 | i　/ヽ　 |.:.:|　　 |　|　／::::::::＞--------＜Ｖ/: : : ∨＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_Ｖ_/.:.:.:ｙ＼::∨.:/
ﾐ／／￣｢| | :|　　　　　ｉ |　|　 |　|.:.:|　　 |　|／::::::::／｀''-､_＿_＿＿＿_|　: : ::::|￣|¨¨二二二二二二二二二二二人__ノ二ﾊ::∨
／二つ :|:| | :ｌ　　　　　:￤ :　￤ｉ.:.:ｉ　　 |　|:::::::／￢┐　 |　. : : : : : : : |　 : : ::::|: :|::::|TTTTTTTTTTＴ|::|ＴＴＴＴＴT{:::{:::い/|::l |::|
'´　|:|　　|:| | :ｉ　　　　　　　　　:　￤　 i　　￤ |.:.:/:::::::::::::|　　|‐‐‐┐ 　　 |　: : ::::::|: |::::|TTTTTTTTTTＴ|::|ＴＴＴＴＴＴＶ乂ＶＴ|::| |::|
　　|:|　　|:| | :ｉ　　　　　　 .:　j　￤　 :　　￤ | /´"''冖‐|　　|===┥　　　 |　 : : :::::| |::::|TTTTTTTTTTＴ|::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴT＼:|::|::|
. /￣ﾞ.　 |:| | :|　　　　　 :￤ |　　　 :　　￤ | |＿:::::::::::|　　|‐‐‐┘　　　｜　 : : : | |::::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴＴ|::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴTT|＼|::|
/＿＿'. ／＼|　　　　　　 i ｌ　|　ｉ　　ｉ　　￤ｉ |,___￣~¨|┬──|￣￣|　｜　. : ::::|::|::::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴＴ|::|TTTTTTTTTTTT|::| |::|/
　 | ||__,/// ∧　　　_　 .,.,..;_ｉ_￤__ｉ_,,ｉ.:.:|.. .. ..ｉ￤'. : :￣￣¨|::::::____|＿＿|─|　 . : ::::| :|::::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴＴ|::|TTTTTTTTT┌‐‐‐‐|::|─
/ :|／Ｖ//// ∧"´　　　　_　...、　. ::|.:.:ｉ.:　　:　j: :.＼:::::::::::::|:::::::|:__|＿＿|___|　 . : :::::|┘￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀二二〕|::|二
／／⌒＞＿＿|_'⌒ヽ´´　_ . . ' ｰ- - -_-x .ｉ　|: . : :.＼-‐　ﾞ￣| : |::::::::: |: ／￣￣￣`ｰ┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|::|
／／く⌒-‐=￢冖T::い,'"´__　　-‐　_´　-:|,,|_,,|-=　___]　　　　　. ＿＿／／￣￣￣`ｰ───────────‐/⌒>──ｰ|::|‐
.:/.:.:.:／.:.:-=ﾆ´　　|::| | }￣_,,.．-　''´　　ｉ￤　　　　　　　. . . . : : |┴┴く.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〈＼.:.:∨＾Y⌒＼.:.:|::|
/.:／.:.:.:.:く⌒＼　 |::|_|二二´..,_: : : . .　　＂　　　　　　　　　　　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〈＼.:.:〈＼::＼'⌒>'つ'"/ミ|::|
／.:.:. ＜⌒　　　 |‐‐‐‐‐_.ﾆﾆ^ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　 └──────────────‐ﾍ:::::∨＼:＼.:.:/::.:⌒Ｖ／:|::
.:.:.:.:.:く⌒　　　　　.:|_|￣丁 |:::└'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . . . . . : : : : : : : ::::::::::::::::::::::::::::く＼〈＼∧:::∨⌒＞‐‐く⌒Ｖ乂::|
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＜_　-‐　｀: : : : : : : : : : : : : : : : : . . . .　　: : . . . . . . .　　　　　　　　　　. . . . : : : : : : : : : : : : : : ＞──＼:＼:::::|:/::::::::／::::::::::::::(Y(Y(
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=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さぁ、と誘う２つの声に。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アルトは抗いきれず、絡み取られていった。

　
3133 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:15:31 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　　´　　　｀　　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_ﾉ, ;　ゝ、__　　　　　　　　　　　　ｘ-､＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ヽ_}　|　ト、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (　(::::::)　)｡　　　　(―‐---)。　　∨　　　 ,'　ゝ､┴┴〈　　　ｆ己
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　　｡と : : : 　　丶　　: : : : : :ﾟ｡　　　　　　　ヽ.　　　　　　∨　,拒}
　　　　　　　　　　　 /￣　T r-､　　　　　　　　ｘ--　‐‐　= ､　　　　　　　　　　 ∧　　　　　〉ｆ己
　　　　　　　　寸ﾄ、　　 ,'　⊥_/_/_,/ゝ､　　　　　　　人＿＿＿＿ノ　　　　　　 '　　　　{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}拒}
　　　　　　　　｀己{(_　　|　　　　　 /　/ 　i 　　　　　　　　しﾟ　　　 u。　　　　　　 :l　　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
　　　　　　　　　｀寸(ﾄ､　| 　　　 ´　/　..∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　,'　　　　　:|
　　　　　　　　 `己({/､_　　　　 ,:^ 　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ,' 　　　 : :|
　　　　　　　　　　　　　 ////≫zzzz　　　　 .＞､　　　　　　　　　　　　　　　,.　-←―――,'　　　　 : :
　　　　　　　　　　 '　｀ー≪///　　　　　 ´￣｀¨ゝ、: : : : : : : : : : : : : : :／　　　　　　　 ',　　　　 : ;
　　　　　　　　　　　 '　　　　　　{＿,.　イ　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　ｌ　　　　　 |　　　　　 .〉　　　　｀　ー　　　 -‐　´　　　　　　　　　　　 _/
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　 | 　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　　_　 -=ﾆ二
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　ﾘ　　　　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',´
　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿__/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽー--　　　_　　　　　　　 _　.　　--一'/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　?。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　? (⌒)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『百合園館の黒薔薇』　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (｀Ｙ´)
　　　　　　　?(⌒※⌒)　　　　　　　　　　　　　　貞操逆転ファンタジー　　　　　　　　　　　　　　　　 (⌒※⌒)
　　　　　　　?｀'(__i__)'´　　　　　　　　　　　調子に乗った悪雌を解らせろ！！　　　　　　　　　　　｀''(___)''´

　　　　　　　　　　? ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ

　
3134 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:16:45 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　ｌ|　　　ﾄ､
　　　　　　　　　　l | 　　　ヽヽ.
　　　　　　　　　　l |､ -‐lヽ-ヽヽ.
　　　　　　　　 ,ｲ」_　　|　ヽ._ヽヽ
　　　　　　　　/ └-...二|　　ヽ／.ﾞl
　　　　　　　 l 　　　,. -ｰ＼,,/. 、　 l
　　　　　　　| 　／_＿＿＿';＿..ﾝ､ |
　　　　　／､.／´＜二> , 、<二ﾝ　ﾄ!　　　　　いじょいじょー。次回でアルトのとこは軽く締めて
　　　　／／|　 ,----─'　 `ｰ--､.| ＼
　　　<-‐''"　!／　, ,　　　　　 , ,　j　(/　　　　本番に以降していきましょう～～～
　　// {　　}　八.　　　 ---　　 ,.ｨ　｀､.
　　{ {　ﾄ　 ( 　｀≧＝t==r-ァ;＜乂　　!
　　ゞ=ｲ　＼　　,'::::~乂ﾊ入/ﾇ:ヽ、　　l
　　　/　　　/　/::::: ,'.:::::::iヽゞﾉ';::::.!　　/
　　／　/ ／/ /::::: /.;:;:;:;:|:;:;:;j;:;ﾉ;ノ::､

　
3135 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 01:17:18 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　　＞=＝＝＝=＜
　　　　　　　　　　　　　　(三三三三三三｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　ｿ‐''"´￣￣､⌒''＜､◇､イ
　　　　　　　　　　／'´/　　　　　ヽ　｀Y｀ヽ､ｨ￣
　　　　　　　　　　 /　,' .ﾑ　､.　 1 ヽ　.!　　ｌ　 ∨
　　　　　　　　　,ｲ{　.| ノ__､{ ＼{ ＼!､1　　i 　 ,'
　　　　　　　　　 '´ｌﾊｲ / / ｀　 /./ﾞ∨　 .ｲ　ﾘ　　　　　　　　今のとこ、ヴィーラ→ミク→クザクの順番で堕ちる予定
　　　　　　　　　ノ |.ﾍ{/_/　　　/_/ ノイ　､',　{
　　　　　　　 /　!( `::::　　ｧ　::::::　ノ　.ハ! ﾍ　　　　　　　　えちえちにがーんばーるぜー！
　　　　　　　　, '´　.! ＞‐ -- ‐ｧ　＜/.イ./　ﾉ　ヽ
　　　　　　　./　　ヽ {ﾍ! /´ｨムｨ=､ヽノ´　´ 　　 ∨　　　　　では、おやすみぃ！
　　　　　 .{　./　＞＝{､´ｿ≠rﾆ=ｧﾆｿ─--..､　　 ',
ｰ--─-～- ﾚ' !ｰ(-............-─--...._,,.....,,___,,..～) ｰ--1-...～....-ｰ-..─-..
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::::::oﾟ:ﾟ::'l.:.. 　 :.:/､!;;;;;;ノ'"´　　 .:: .:: .:. 　. 　`ヾ∨;;;!／',: .　 .:1::::::c::::::o::::::ﾟ:
:::::ﾟc::::ll:.: 　 :. /;;;;;／　　.::: .: ... :.: .:: .:. :.... 　　 `ヽ.;;;ｲﾑ: .　.:ll::::ﾟ:::ﾟ::::ﾟ:::::::::::
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:::::c:::ll:. . :　://:.:...:...:..:.:..:..:....: .:.: ..::.: .:.. :.:. .:::..:.. :.:.:...:.:.:.::::＼:.　:|!:ﾟ::o:::::ﾟ::::::::ﾟ:::

　
3136 ：名無しさん＠狐板：2025/03/05(水) 01:19:36 ID:5LCgjYRe: 乙ー
環境から詰んでたアルトくん
3137 ：名無しさん＠狐板：2025/03/05(水) 01:27:56 ID:ALuQII1T: 乙
3138 ：名無しさん＠狐板：2025/03/05(水) 04:49:21 ID:boLVc7mF: 乙
3139 ：名無しさん＠狐板：2025/03/05(水) 05:32:57 ID:59d5ANYl: 乙でした
3140 ：名無しさん＠狐板：2025/03/05(水) 06:27:40 ID:e1bPDuTf: 乙でした
3141 ：名無しさん＠狐板：2025/03/05(水) 09:07:14 ID:38zXytW/: 乙
とりあえず……これかな
ttps://www.youtube.com/shorts/soDgOZiecoQ
3142 ：名無しさん＠狐板：2025/03/05(水) 17:58:21 ID:FIt2yQml: 乙です
3143 ：名無しさん＠狐板：2025/03/05(水) 21:03:52 ID:zRB4Wwva: 乙でした
3144 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 23:22:11 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : :｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : : : : : : : : : : :ー-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ ´ ￣￣　｀マ: : : }
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .,　　　　　､　＼:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 /　　i　　　 iﾊ.　',　　ﾏ
　　　　　　　　　　　　　　 ′ i .ﾊ　 i　|ーj.ハ| 　　∨　　　　　　　　乙、コメントありがとうございます～
　　　　　　　　　　　　　　 i　斗fｈ . ﾄ..{.,. ｈ. ､!　　j　∨
　　　　　　　　　　　　　　 j.　ﾘ　∪.　　"ﾞ∪.ﾞjj/⌒'　　',　　　　　　　豪華客船の旅動画を流しながら
　　　　　　　　　　　　　　　　人""　ゝ-(　""　____ノ} 　＼
　　　　　　 (　）　　　 /　 }..　ア´:::__;;::::｀ﾏ¨´.....　ﾉ　　　ヽ　　　　今日も今日とて投下でーす
　　　　　　　(　）. 　　／　　{.....○:::（Kリ:::::◯ﾞ{ {_＿　　　　ﾄ､＼
　　　　　 _....._.＿／／　　V´:ﾞ>､______;;;;;;人／.: : :..Ｙ　　.i　ヽ　',
　　　　　　　{ー‐}　　　　　　-=＜∠.._/__j__}＿＞／|
　　　　 ‐━{二_}━‐　＞‐=ﾆﾆ（＿'（　´|__ン┘ ／ﾆﾆ=‐＜
　　　　＼＿＿＿＿／　　　　‐=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-

　
3145 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 23:25:30 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　　´　　　｀　　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_ﾉ, ;　ゝ、__　　　　　　　　　　　　ｘ-､＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ヽ_}　|　ト、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (　(::::::)　)｡　　　　(―‐---)。　　∨　　　 ,'　ゝ､┴┴〈　　　ｆ己
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　　｡と : : : 　　丶　　: : : : : :ﾟ｡　　　　　　　ヽ.　　　　　　∨　,拒}
　　　　　　　　　　　 /￣　T r-､　　　　　　　　ｘ--　‐‐　= ､　　　　　　　　　　 ∧　　　　　〉ｆ己
　　　　　　　　寸ﾄ、　　 ,'　⊥_/_/_,/ゝ､　　　　　　　人＿＿＿＿ノ　　　　　　 '　　　　{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}拒}
　　　　　　　　｀己{(_　　|　　　　　 /　/ 　i 　　　　　　　　しﾟ　　　 u。　　　　　　 :l　　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
　　　　　　　　　｀寸(ﾄ､　| 　　　 ´　/　..∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　,'　　　　　:|
　　　　　　　　 `己({/､_　　　　 ,:^ 　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ,' 　　　 : :|
　　　　　　　　　　　　　 ////≫zzzz　　　　 .＞､　　　　　　　　　　　　　　　,.　-←―――,'　　　　 : :
　　　　　　　　　　 '　｀ー≪///　　　　　 ´￣｀¨ゝ、: : : : : : : : : : : : : : :／　　　　　　　 ',　　　　 : ;
　　　　　　　　　　　 '　　　　　　{＿,.　イ　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　ｌ　　　　　 |　　　　　 .〉　　　　｀　ー　　　 -‐　´　　　　　　　　　　　 _/
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　 | 　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　　_　 -=ﾆ二
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　ﾘ　　　　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',´
　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿__/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽー--　　　_　　　　　　　 _　.　　--一'/
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　　　　　　　　　　　?。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。　。+*∝Ф∝*+ 。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　? (⌒)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『百合園館の黒薔薇』　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (｀Ｙ´)
　　　　　　　?(⌒※⌒)　　　　　　　　　　　　　　貞操逆転ファンタジー　　　　　　　　　　　　　　　　 (⌒※⌒)
　　　　　　　?｀'(__i__)'´　　　　　　　　　　　調子に乗った悪雌を解らせろ！！　　　　　　　　　　　｀''(___)''´

　　　　　　　　　　? ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ　ﾟ･∽*+*∽･ﾟ

　
3146 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 23:29:03 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 jI斗、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　jI斗=升／ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　 ,.｡s≦　／ニ／／}
　　　　　　　,.｡s‐==‐- 　　＿＿＿＿＿＿　,.｡s≦　　　　　 ,. イ彡イイ=／
　　　,.｡s≦-=　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ .｡s≦≦才~ﾆ≫''＾
｡s≦-=ﾆニニ′　　　　　　　　　　　　　　　 _ .｡s=≦⌒ﾆ‐.｡s≦=≫''＾
-=ニニ-=ニ　　　　　　　　　　　 ,.｡s≦-＝＜ﾆﾆ-ｘ≦ニ≫''＾
ニニニ-=ニ‐　　　　　　　　　　ノ≦ニニニ-=ニニ≧s｡.≫''＾
ニニニ-=ニ{　　　　　　／-=ニニニニニニニ,.｡s≦｡., _　　　　ｽｯ――――
ニニニ二二≧-　 ___　 -≦ﾆﾆニ-=ニ-=ニ.｡s≦ニニニニニ)
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ.｡s‐=≦⌒
ニニニニニニニﾆ厶ミニニニニニニニ_ ,.｡s≦⌒
ニニニニニ.｡s≦⌒　⌒≧====＝≦⌒
ニニ.｡s≦⌒
≦⌒
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アルトの視界を指先が隠す。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　熱を持った手のひらが目蓋を温め、暗闇の不安を和らげる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　左右へと絡みつく女の体は柔らかい。

　　　　　　　　　　　　　いつだったか。先輩の使用人が語らってくれたのと同じ、包むような感触を実感する。

　
3147 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 23:32:59 ID:9IWXgxxB: : : : : : : : : : : : : : :｀''＜:::::::::::_､‐''⌒¨¨＞‐──、`ｰ‐‐‐'´￣￣｀丶＼:::＼¨¨|::|¨ﾞ|丁¨ﾞ/::/¨ア::／丁|¨:|丁丁|¨|丁¨く￣ヽ'"ノ.:.:.:)く⌒丶
: : : : ／. .　　　 ,，--ﾐ｀''＜｀丶､_､‐''゛::::::_､‐''゛＞───''⌒＼::::::＼|::::::::＼|::|　|::|　/::/／／|::|　|::|　|::|::::|:／⌒'＜＿__ノ.:.:.:.:ノ.:.:.:).:.:
/〉 /(　　. . . ／／＾＼＼: : ｀''＜:::::::::_､‐''゛,イ :|: : : : . . .　　　　　＼::::＼:::::::::::::|￣￣/::::::／￣￣￣￣￣￣⌒7.:.:.:.:.:.:).:.:.:∨ノ(.:.:.:丿.:.:.:
/|/／∧ 　 /:/　　　＼＼: : : ´''＜___／: :|: :|: : . .　　　　　　　　 |　:::::＼::::::::|ﾆ／::::／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|／::/.:.:.:)人_(＿Ｖ⌒.:.:(
|/／:/　∨ | :| 　　　　 ∨〉　. . : ::|.:.:|: : : :|: :|: .　　　　　　　　　　＼　:::::::::::::∨::/::/￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　|/(ノ＼(＿ノ(.::/.:.:ハ
´/::|:|　／＜^|　　　　　 | |　　 . ::|.:.:|: :　 |: :|　　　,､＜￣￣￣￣￣＼:::::::/:::∨::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::√//(__(⌒Ｖ.:/(.:丿
//.:|／二二＜⌒' 　　　 | i　/ヽ　 |.:.:|　　 |　|　／::::::::＞--------＜Ｖ/: : : ∨＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_Ｖ_/.:.:.:ｙ＼::∨.:/
ﾐ／／￣｢| | :|　　　　　ｉ |　|　 |　|.:.:|　　 |　|／::::::::／｀''-､_＿_＿＿＿_|　: : ::::|￣|¨¨二二二二二二二二二二二人__ノ二ﾊ::∨
／二つ :|:| | :ｌ　　　　　:￤ :　￤ｉ.:.:ｉ　　 |　|:::::::／￢┐　 |　. : : : : : : : |　 : : ::::|: :|::::|TTTTTTTTTTＴ|::|ＴＴＴＴＴT{:::{:::い/|::l |::|
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　　|:|　　|:| | :ｉ　　　　　　 .:　j　￤　 :　　￤ | /´"''冖‐|　　|===┥　　　 |　 : : :::::| |::::|TTTTTTTTTTＴ|::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴT＼:|::|::|
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　 | ||__,/// ∧　　　_　 .,.,..;_ｉ_￤__ｉ_,,ｉ.:.:|.. .. ..ｉ￤'. : :￣￣¨|::::::____|＿＿|─|　 . : ::::| :|::::|ＴＴＴＴＴＴＴＴＴＴ|::|TTTTTTTTT┌‐‐‐‐|::|─
/ :|／Ｖ//// ∧"´　　　　_　...、　. ::|.:.:ｉ.:　　:　j: :.＼:::::::::::::|:::::::|:__|＿＿|___|　 . : :::::|┘￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀二二〕|::|二
／／⌒＞＿＿|_'⌒ヽ´´　_ . . ' ｰ- - -_-x .ｉ　|: . : :.＼-‐　ﾞ￣| : |::::::::: |: ／￣￣￣`ｰ┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|::|
／／く⌒-‐=￢冖T::い,'"´__　　-‐　_´　-:|,,|_,,|-=　___]　　　　　. ＿＿／／￣￣￣`ｰ───────────‐/⌒>──ｰ|::|‐
.:/.:.:.:／.:.:-=ﾆ´　　|::| | }￣_,,.．-　''´　　ｉ￤　　　　　　　. . . . : : |┴┴く.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〈＼.:.:∨＾Y⌒＼.:.:|::|
/.:／.:.:.:.:く⌒＼　 |::|_|二二´..,_: : : . .　　＂　　　　　　　　　　　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:〈＼.:.:〈＼::＼'⌒>'つ'"/ミ|::|
／.:.:. ＜⌒　　　 |‐‐‐‐‐_.ﾆﾆ^ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　 └──────────────‐ﾍ:::::∨＼:＼.:.:/::.:⌒Ｖ／:|::
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＜_　-‐　｀: : : : : : : : : : : : : : : : : . . . .　　: : . . . . . . .　　　　　　　　　　. . . . : : : : : : : : : : : : : : ＞──＼:＼:::::|:/::::::::／::::::::::::::(Y(Y(
`゛:::::::::::::::: : : : : : : : : : : : . .　　　　　　　　　　　　　　. . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＜.:.:.:.:.:.:.:.:ノ´＼:::::/:::::／⌒¨¨＞:::::::::::::::::
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ボタンが一つ、二つと左右から伸びた手が順々と外していく。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　開けられ、あらわとなった白い肌に爪先が触れる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　少年の喉から引きつった声が溢れ、女たちの吐息と絡み合う。

　
3148 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 23:40:04 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　 /::::::::i:::|::ヽ::::､:::::ヾ::､:::::::::|::ﾉ:､ /
　　　　　　　　 /::::/:::::!:::}::::|＼:::＼::::ヾ:::::::::!ﾉ::､ )
　　　　　　　 ./::::::!:i:::ﾊ::| ､:::!　｀ヽ::､:､::!:::::::}::彡}ヽ
　　　　　　　 |:::|:::!::!::|. !:|　ヽ:　´ ￣｀!:i::::::::K､:::ヽ＼
　　　　　　　 |::!!::!:::i::|　,--　　　　＿_ !:!::::::}, |::::::::V
　　　　　　　　!:|ヾ!:::ヾ'　　　　　 '゛￣ /:::::::ﾚ:::::::::i::ヽ　　　　　可愛い声♡
　　　　　　　　｀　|:::::::ヽ r==　　　　　!::::::::/:::::::::::i､::|
　　　　　　　　　｜::::::::ヾ､　　' _　ノ　!:::i:/:::::､:ﾊ::{ ´　　　　　ふふ……経験、ないんでしょう♡
　　　　　　　　　　|::::::::::,!::::ヽ __　　 _, '!::{ V |/ 　｀
　　　　　　　　　　{i､:::!ﾉ:{ヽiヾ:iﾊ「[_,r'´ ｀/､/<===,-､
　　　　　　　　　　　｀　 /「ﾆKﾒV:::::ハ/､/ｲ/ニ./ニﾆ､
　　　　　　　　　　　　　!ﾆ!ﾆ::KYト-'／/Tﾆ::!ニ/ニニﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　|ﾆ!ﾘ:// /:::|　 1i|ﾆ::!ニ,'ニニニﾆ|
　　　　　　　　　　　　　|ﾆ!/ii//::::::!　/i/ﾆ::!ﾆ/ニニニニ}
　　　　　　　　　　　　　|i::/ii' /:::::::| ,/i/ﾆ::!ニ|ﾆ}ニニﾆ/|
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　アルトの視界を隠しながら、ミクが問うような声音ながらも断定する。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　事実。彼に異性との経験はない。

　　　　　　　　　　　　　　大事に守ってきた純真が、ズボンの下で意気揚々とした様子で先走りをこぼしだす。

　
3149 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 23:44:46 ID:9IWXgxxB: _-ニニニニニ..{.ニニニニニニ{二二二ﾆ|　 /　| 人　 r　　／/／/:/:::::::::八/
二二二二二ニ|.ニニニニニニ|ニニニ八　　.|/.:个 .　 _　っ　　u/:::::／￣ V　　　　　だ、だからなんですか……っ♡
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|ニニニﾆ.／／ /∨＞)＞ __　　イ/.:.:／　　　　V
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|ニニニ./／　∠_＿／　＿､-''".:/:／　　　　　　|
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|ニニﾆ/　　　　　　|　/　　　　 /　　　　　　　 ( ＼
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|二..／　　/　　　／￣＼　　　　|　　　　　　( ＼|　|
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|ﾆ/ 　　 /　　／　　　　}＿__／|　　　　　 (＼ ', |
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|/　　　/　　 /　　　　　　　　　l　　　　　　　＼＼|
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|　　　/　　/　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　(＼ /　ｒl　 .ｒl
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|　　 /　　/◎　／⌒＼　　　　 |/　　　　　 ∨／ ==|:|==|:|==
ニニニニニニ |ニニニニニニ.|　　 {　 / 「　　/　　　八　　　　i　　　　　　 .|　　　　｀　 .|:|
ニニニニﾆニ.八ニニニニニニ-　 / ./　.|　ノ_　　　　＼　　　　 |　／　　　 .|　　　　　　ﾘ
ニニニニニニニ､ニニニニニニ'，|　/ 　 |/ニニ=-_ 　　'　　　 .|／　　　　 .|　　　　　 r―――､
ニニニニニニニ '，ニニニニニﾆ'，:i|__／ニニニニ.ﾊ　　 '　　 ./　　　　　　 !　　　　　 |:| ￣￣}:|
ニニニニニニﾆニ.'，ニニニ----／ニニニニニニ/　,　　 '　 √　　　　　　 |　　　　　　　　　 //
ニニニニニニニニ '，ニニﾆﾆ.／ニニニニニニﾆ/　　'，　 '　 {　　　　　　　 !|　　　　　　　　〈/
ニニニニニニニﾆニ.'，ニニニニニニニニニﾆ／　　　＼　'　〈＿／⌒　　八　　　　　　　　 r..､
ニニニニニニニニニ '，ニニニニニニニニ／　　　 _.､-''"＼ /　　　　　　/ ノ　　　　　　ゞ '
ニニニニニニニニニﾆ.'，ニニニニニニ／---=ﾆ~ 　　〉　 /　　　　　　/／　　　　　　　　　ｒ,
ニニニニニニニニニニ '，ニニニニﾆ／〈〈￣￣| | |_　　-=./　　　　　　/_　　　　　　　　　　　　。
ニニニニニニニニニニニ＼ニニﾆ／ -- ＼--- ／//////　　　　　　/ニ
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　遠慮なく触れる指先が、アルトの性感を高める。

　　　　　　　　　　　　　　男の快楽が最も集中する竿には触れず。ただ、その柔らかい肌を堪能するように。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　じっくりと。皮膚の下を走る筋肉繊維をなぞり、揉みほぐしていく。

　
3150 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 23:49:38 ID:9IWXgxxB: 　　　　//////////////／: : : : : : : 丁ﾉ｀ヽ.∨/////ﾊ
　　　./////////////／￣/圭ﾌ｀ヽス_｀ﾏ ∨//////i!
　　 .////////f^Y^!.イ　／ア. ,'　/ 　ヽ｀ヽ_f^Y^!￣　｀ヽ
　　.///// ／　ゝ／　／　 ./　　/ 　 ∧ 　＼.ノ乂 _ .　　＼
　　｛// ／　／ /　／　　 ./　　/　　/、〉＼　ヽ.　　　＼　　＼
　　ゞ´　／/_/ ／　　　./　　/　　/　 .　　＼　ヽ　　＼　　ヽ
..／　／// ./ 　　　／　／　　.' 　　〉.　　 Y　 .　　　　ヽ.　　＼
/　　/乂_/ , '　　　／_　イ　＿／　　,　∧　.　　i!　ゝ、　　　　＼　　＼
　　/ :.// ,　 i　　　'　 ∧　　　　 ∧ /レ≧ヽ　　 |i. 　〉＼　　　　＼　　＼
　 :　　〉　　 i　　　 / 弌女卞　.' // fテ圷癶　ｲi　∧ 　）　　　　　｀　　　 ,　　　　　大事なことよぉ～♡
　 | ／　,'　人∧｛　|　弌テ≧ / .乂　ゝソ乂∧／|.∧ ∨　　＼　　　,'
. ／　　　／｀/リ :　.ゝ、ゝン　　　　　 `¨¨　/　 /｀ヽ.＼＼　　ヽ..,ノ　　　　,　　　　初めての相手が私かミクお姉様のどっちになるか♡
. 　　 .／　 ./　∨｀ヽ　ミ.¨¨´　　　,　　　　λ._ ∧/i∧.　＼＼　　　＼
　 .／/　イ/:.:.:/. __　＼＼　＿.　_ 　 .　/／｀ヽ./.:.入.　＼＼.　　　　　　 ,　　　　ちゃーんと決めないといけないものぉ♡
／　/　　〉/:.:../　　　｀　＼㍉ _`　.´ イ　 ´　　　 .i./.:.:.:|　　　　＼
.　 / 　 ζ.:.:.〈:　　　　　　　￣　　　 ,　　　　　　 j.:.:.:.:厶　　＼　＼　　　,
　/ 　ミ圦.....:∨∧/＼　　＼　　　/ 　　　 //＾Y.:.:.:.辷彡　　人.　＼_
./　　 /..:.:..:..:.:.:,./.:.:.:.:.:.:.｀ヽ　　｀　 ´ 　　　 ,'ノ｀.:...:.:./.:.:.:.:〈　　'.　＼　＼
　　 ./..ミ圦:...:.:.i.:.:.:.:.:.:.:.:. .i!　　　　薔　　　　〈.:.:.:.:.:.i.:,.:.:.:.:..:辷彡　＼　＼　｀ヽ
.　 / 　 /〈.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:.:.ヽ、　　 _ 　＿＿ヽ.:.:..:.:.:.:..:.::.／　　　　＼
　/ 　 /　 |:.:.:.:.:.,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.‐─　 ∞　　　　 ):::::::::::::::/　　　　　　ヽ　　　　 ,
./ 　 /　　｀ヽ::::::::::::::::::::::::.＿＿　　－　￣￣Y:::::::::::／　　　　　　　　 i
, 　 /　 /　　＼:i:::::::::::::::::::>∨::::i! >::::::< i!::::::::,:::::::;/　 :　　　　　　　　　　.　　　　　 ,
　 /　 /i　　　　 .i:::::::::::::::::i::::::∨::i! >:::::< /:::::./:::::/.|　　i　　　　　　　 .
. /　 //　　　　 λ:::::::::::::::|:::::::∨i! >::::</:.:.,..'.::::::::::: 　　:.　　　　　　　 .　　　　　 ,
/ 　〆　　　 /:ｉ:::::::::::::::::i::::::::∧i!.>::</::::ﾊ:::::::::::::::ｉ　　| 　　　　　　 .
　／　　　　　./::::i:::::::::::::::::i;;;;;;;∧i!.>:</::./　ｉ::::::::::::::i　　|.　　　　　　 . 　　　　 ,
/　　　　　／:::::::.k:::::::::::::::i;;;;;∧i!>:</:../　 .|::::::::::::::|　　:　　　　　　　　/
　　　　／::ゝ::::::::.',:::::::::::::::|_∧i!>:</::./　　 |::::::::::::::|　　|.　　　　　　　　　　　 ,
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　一生の思い出になるのだから、とクザクがアルトの耳たぶを甘く噛む。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　悲鳴が漏れた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　開かれた口をクザクの親指が支え、唇をなぞる。

　
3151 ：なつしお ◆myjeheQZSo ：2025/03/05(水) 23:56:07 ID:9IWXgxxB: 　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : : ヽ
　　　　　　　　　　 /: : : :／: : : : : : : : : : :＼: : : :ヽ: : : : ｀:､
　　　　　　　　　 /: : : :/: : : :i: : |: : i: : : : : : :ヽ: : : :ヽ: : : : :!
　　　　　　　　 /: : : :/: /: :ﾉ: ::ﾊ: : :|: : : : : : : !: : : : : :､: : : :!
　　　　　　　　,!: : : : : /:／,!: :ハ: : |､: : :i: : :!: :|: : : : : :!: : i:.|
　　　　　　　　|: : : : : :/＿/:ノ　 !: :| ヽ: :|: : :!: |: /: : :i: |: :|:.|
　　　　　　　　 !:!: : : /　ノ｀　　　ヽ:!＿｀:.､:､: V/: : : .!:,!: :|:,|
　　　　　　　　ヾ: : : |-ﾐ､_　　　　　　　｀ヾ､: :!/: : : :|/: : : |!
　　　　　　　　　 /: :|ヽちヽ　　､,'___　　　　/: : : : |: : : : :|
　　　　　　　　　/: : : :| 弋i　　　　´ちriヽ､　./ : : : : |: : : !:.:|　　　　どっちが良いとか
　　　　　　　　ノ: : : : :| ;;;　,　　　　弋ｿﾉ　/: : : : : :|: : : :!: }
　　　　　　　 {: : : : : : :､　　　　　　　;;;　　 /:/: : : :i: |: : : :!: :!　　　希望があるなら、一番早いんだけど♡
　　　　　　　　ヽ: : : : : ヽ＼｀ー‐　　　　 /: : : : : :i:.|: : /: :/
　　　　　　　　,ﾉ:-: : : : : i :} ＼＿_,. -'´/: : : : : :./:.:!:./: :./
　　　　　　／ヽ　　｀ T､:.},ﾘ....ヽ　　　　/i..|:ﾊ: : :./i:.:!: :.:ﾊ:{
　　　　　 /　　 |　　　|| ｀|..........ヽ　　 /.......Vi}:.:/　!/|V
=================================================================================================================

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　クザクが指でアルトの唇を弄ぶ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　開かれた口から、唾液がこぼれていく。

　　　　　　　　　泡立ち、顎を伝わり落ちる涎をすくい上げて口へ含んだ後。口腔の中で混ぜ合わせてカクテルへと変える。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　熱に、男女の涎に濡れた指がアルトの歯を磨くようになぞった。

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